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Title
No.30:保存科臨床実習における「歯科理工学と保存修
復学との連携講義」および「個別問題演習とグループ討
議を組み合わせた協同学習」について
Author(s)
亀山, 敦史; 春山, 亜貴子; 加藤, 広之; 大久保, 信貴;
武本, 真治; 服部, 雅之; 河田, 英司; 小田, 豊; 高橋,
俊之; 石井, 拓男; 齋藤, 淳
Journal
歯科学報, 113(2): 211-211
URL
http://hdl.handle.net/10130/3033
Right
目的:口臭の原因のほとんどは口腔の疾患や機能低 下であるため,口臭を訴える患者に対しては,主と して歯科医師による予防や治療,カウンセリング等 が行われている。また,近年の口臭予防に対する 人々の関心の高まりからも,口臭に関する教育の重 要性は高いといえる。しかし,本学の学生に対する 口臭に関する教育は,従来,口腔衛生学や歯周療法 学等の講義だけであった。そこで今回,口臭に関す る知識の向上を図るために,新たな教育プログラム として,保存科臨床実習期間中に「口臭に関する講 義および口臭検査実習」(口臭実習)を実施した。 本報告は,そのプログラムの評価について検討した ものである。 方法:第5学年(119期生)後期保存科臨床実習(H 24年10月∼H25年3月)の全実習班に対して口臭実 習を各1回実施した。各班,朝講義の開始時に,口 臭に関する客観知識を問うプレテストを実施し,20 分間の講義を行った。その後,各班学生を4グルー プに分け,30分間の半導体ガスセンサーを用いた口 臭測定機器(オーラルクロマ)のデモンストレー ションおよび官能検査を行った。さらに,実習終了 後にポストテストと口臭実習に関するアンケートを 実施した。各班の講義,実習,テスト内容は同一の ものとした。 結果および考察:10点満点のプレテストの全体の平 均点は3.8点であったのに対し,ポストテストの全 体の平均点は9.1点となり,各班ともにプレ−ポス トテスト間の点数に統計学的な有意差が認められた (p<0.01)。アンケートで実習前の口臭に関する 知識を問うたところ,「ほとんどなかった」が約6 割であった。口臭に関する知識が深まったかについ ては,全員が講義および実習を,「非常に有効だっ た」あるいは「多少は有効だった」と回答し,大多 数が,この講義・実習によって,口臭に関する興味 を「非常に持てた」と回答した。また,自由回答か らは,「検査の手技や患者の気持ちを学ぶことがで きたので,非常に有意義な実習だった。」との意見 も得られた。これらのことから,口臭に関する教育 は,講義だけでなく実習と組み合わせることによ り,学生の高い理解度と興味につながるものと考え られた。今回新たに実施した口臭実習は,学生に対 する有効な教育手法になり得ることが示唆された。 目的:本学第5学年における保存科前期臨床実習で は平成24年度から「歯科理工学と保存修復学との連 携講義」(連携講義)お よ び「個 別 問 題 演 習 と グ ループ討議を組み合わせた協同学習」(協同学習) の2つを教育プログラムとして新規導入した。今回 はその概要を紹介するとともに,これらの教育効果 を評価する目的で実施後の学生アンケートの分析お よび実施前後の総合学力試験における成績の推移を 比較する。 方法:1.連携講義:保存科前期臨床実習を行う 119期生に対し,保存科診療室で用いられている修 復用材料を題材に,理工学的見地を交えた約60分間 の講義を行った。また終了後は成績下位学生を対象 に,講義内容に関するディスカッションを15分程度 行った。2.協同学習:保存科前期臨床実習を行う 119期生に対し,保存領域の○×問題30問を各自で 解答させた。次に保存領域の成績が近似した4∼6 名で小グループを形成,各自の解答を持ち寄り,グ ループ内でブラッシュアップさせた。その後,担当 教員が各グループから学生1名を選出し,参加学生 に対する問題解説を5∼6問担当させた。全問題の 解説終了後,成績下位学生を対象に,学習内容の理 解度確認を目的とした個別のディスカッションを 行った。各班とも実習最終週に両プログラムに関す る実施後アンケート(記名任意)を行った。連携講 義については教育効果を分析する目的で,各学生に おける第4学年総合学力試験と第5学年第1回総合 学力試験の保存修復学領域の成績変動を学年順位の 変化で比較した。 結果および考察:連携講義は,参加学生の大多数が 保存修復学に関する知識を深め,歯科理工学との知 識をつなげるのに有効であったと回答した。A・ C・D の各班では平均的な成績順位の上昇傾向を認 めたが,B 班ではむしろ順位を降下させた者が多 かった。これは B 班のみ第5学年第1回総合学力 試験後に本プログラムを実施したことが影響したも のと思われた。協同学習については,学生の多くが 保存系3教科の知識を深めるのに効果的であったと 回答したが,知らない事項や用語を調べる方法があ まり身につかなかった,あるいは全く身につかな かったと答えた者が20名存在した。しかし保存科以 外の分野でも協同学習を経験したいと回答したもの が約9割存在したことから,各学生の問題演習にグ ループ内での個人の責任を意識させることで学習効 果を向上させることができるものと思われた。