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障害児・者を同胞に持つ青年期きょうだいのきょうだい関係認知とサポート授受に関する研究

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Academic year: 2021

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(1) 障害児・者を同胞に持つ青年期きょうだいの きょうだい関係認知とサポート授受に関する研究           学校教育学専攻 臨床心理学コース. M09060F 田中亜美.          【問題と目的】. 研究において指摘された,青年期のきょうだいの肯定.  障害児・者を同胞に持つきょうだい(以下,障害児・. 的及び否定的な認知の両側面であると言える。サポー. 者を「同胞」,その兄弟姉妹を「きょうだい」と表記). ト提供行動の項目では,面接協力者の同胞に多かった. の先行研究では,きょうだいの適応と,同胞の要因,. 発達障害の障害特性が反映された,コミュニケーショ. きょうだいの要因,家族の要因との関連が指摘されて. ンに関する項目が抽出されたことが特徴であった。. いる(平川,1986)。また,きょうだいを対象とした.      Tab■e1きょうだい関係認知項目分類結果. 支援活動の実践に効果があるという報割平川,1986;. 2004等)から,サポートを受けることが適応を促進す ると考えられる。さらに,きょうだいがサポートを提. 供する立場に立つこともまた,適応に関連があると指 摘されている(芝崎ら,2006)。本研究では,障害児・. 者を同胞に持つ18歳以上のきょうだいに焦点を当て, きょうだいが同胞に対して抱き得るきょうだい関係認 知とサポート提供行動を明らかにし,これらときょう だいの精神的健康との関連について考察する。           【研究I】.  日的 きょうだい関係認知,サポート提供行動に関 する構成要素の分類を行う。.  方法 第1に,先行研究において明らかにされた,. 同胞に対する気持ち・考え,及びサポート提供を含む. 表現の中から,類似する内容を整理・集約する。第2 に,きょうだい7名を対象とした面接を行う。第3に, 以上の内容を整理し,(a)収集した項目をカテゴリに分 類する,(b)カテゴリをよく代表する内容となる文章を. 1きょうだいはかけがえのない存在だ 2税はきょうだいのことが好きだ 3きょうだいにばいいところがある 4きょうだいのことをばか1こされるのはいや嫌だ 5きょうだいと一緒1;いて桑しい 6きょうだいがいることで人間関係1こ支障が出るのではないだろうか 7きょうだいがいることで自分に対する人に目が気1=なる 8将来.きょうだいを扶養したくない 9きょうだいのこれからが心配だ 10親亡き後.きょうだい‘D世話が心配だ 11きょうだいと関わるのが面倒だ 12きょうだいが言うことを聞かないので困る 13きょうだし、には短所がある 14私はきょうだいのことが分からない 15きょうだいがいるために白分の結婚が不安だ 16きょうだいのおかげで家族が萌るい 17きょうだいの助け1二なりたい 18きょうだいから頼られることがうれしい 19私はきょうだいの保議者のように惑じる 20きょうだいの障春は治ると思う 21私ときょうだいは別の遺を歩んでいく 22きょうだいが幸せに生活できたら良い 23きょうだいは健常児者と変わりない. 24私は障害のある人の気持ちが分かる 25私はきようだいの言いたい事が分かる 26きJ:うだいの障害が自分に良い影響を与えた 27きょうだいの存在が自分の進路選択1こ影響した 28私はきょうだいの障客を受け止めている 29きょうだいの援助体制を充実させて欲しい 30自分がきょうだいに良くない影響を与えるのではないだろうか 31私はきょうだい1二興味関心がない 32きょうだいができることはやらせようと思う 33私はきょうだいの障害を意識してしまう 34きょうだいは私のことを好きでばないだろう 35きょうだいのことがかわいそうだ 36きょうだいは私にとってうとましい. 作成する。. 37障客児1者がいる家庭が嫌だ.  結果と考察 先行研究から得た374項目と面接記録. 38きょうだいは特別扱いされている 39きょうだいのことで我優することが多い 40私がきょうだいを守っていく. から抜き出した279項目とを合わせた全653項目を, 臨床心理学を専攻する大学院生7名によってカテゴリ 分類した。その結果,認知の491項目は45カテゴリ,. サポート提供行動の109項目は14カテゴリに分類さ れた(Tab1e1)。面接調査に加えて先行研究の知見を体. 41これがら先もきょうだいと楽しく過ごしたい. 42きょうだいと関わる時間が減ろのが心配だ 43きょうだいと一緒に生活すべきだ 44きょうだいは私のことを受け入れてくれている 45きょうだいの障書について私の気持ちを理解してくれる友人が欲しい.      サポート提供行動項目分類結果 1家族ときょうだいのことについて話をする 2親の話をきく 3きょうだし、の話をきく. 系的に整理した結果であるため,障害種別・程度に関. 4きょうだいと話をする 5きょうだいの特性に合わせたコミュニケーシ冨ンをする. わらず,青年期のきょうだいが抱きやすいきょうだい. 6家族の生渚の手伝いをする 7きょうだいの身のまわりの手伝いをする 8きょうだいの自立を促す関わりをする 9自分のきょうだい以外の障書児者と関わろうとする. 関係認知を明らかにすることができた。項目内容には 主に,同胞を肯定的に受け止めているカテゴリと,同. 胞の将来や親亡き後についての心配といった否定的な カテゴリが含まれており,これらは従来のきょうだい. 10きょうだいと共1こ過ごす 11きょうだいと一緒1二遊ぶ; 12きょうだし、をがばう. 13障害1こついて学ぼうとする 14自分の友人に理解を得ようとする. 一122一.

(2)           【研究皿】. ったことから,サポート提供行動は精神的不健康を促.  目的 きょうだい関係認知,サポート提供行動の特. 進させるが,幸福感を促進又は低減させることとは関. 徴を把握し,精神的健康との関連を明らかにすること,. 連しにくいと考えられた。. 及び精神的健康に影響を与える要因を明らかにする。.  (3)精神的健康に影響を与える変数=GHQ12合計得.  方法 福祉施設2施設に適所・入所している障害者. 点と幸福感平均点をそれぞれ従属変数,7種類のサポ. のきょうだい,自助グループに入会しているきょうだ. ート源からの受領サポート合計,7種類のサポート源. い,調査者が知人を通して調査依頼をしたきょうだい,. への提供サポート合計,きょうだいの年齢,きょうだ. 計40名(平均32.1歳,SD=12,回収率65.6%)を分析. い内位置,Al)Lを独立変数として,強制投入法による. の対象とした。きょうだい関係認知とGHQ12,主観. 重回帰分析を行った(Tab1e3)。その結果,従属変数を. 的幸福感(以下,「幸福感」と表記との偏相関,サポー. 幸福感とした重回帰分析の重決定係数〃は,=.. ト提供行動とGHQ12,幸福感との偏相関を算出し,. 340(pく.05)と有意であった。結果から,「受領サポート. 両者の関係を検討した。さらに,GHQ12,幸福感のそ. 合計」が幸福感を予測することが明らかになった。従. れぞれを従属変数,ADL,受領サポート合計,提供サ. 属変数をGHQ12とした重回帰分析からは,どの項目. ポート合計,基本的属性の各項目を独立変数とし,重. においても有意な関連はみられなかった。したがって,. 回帰分析を行った。. 提供サポートは幸福感を予測せず,幸福感を促進する.  調査内容 (a)フェイスシート:きょうだい及び同. ためには受領サポートが必要であることが示唆された。. 胞の基本的属性。家族構成,同胞の主な介護者。(b)拡.           T a b lθ3. 大ADL尺度(細11ら,1994):ADL及び㎜Lに関す.   精神的健逮を従属変数とした重回帰分析の結果 標準偏回帰係数(β). る質問(12項目,3件法)。(c)サポート授受尺度:7種. A D L                   .31. 一.13. きょうだいの年齢      一.23 きょうだいの性別      一.16. 一.30. 類のサポート源について,サポートを受けた・提供し た経験(4件法)。(d)きょうだい関係認知:研究Iで整理 した内容(45項目,4件法)。(e)サポート提供行動:研. 究Iで整理した内容(14項目,4件法)。(づ精神的健康. 独立変数        幸福感. G H Q12. きょうだい内位置      .23 受領サポート合計      .47・ 目供サポート合計      .16. 一.06 .01. 一.15 .05 .12.            ヰp〈.05.業端p〈.01、^ヰヰp〈.O01. 度:GHQ12(本田ら,2001),(∂日本版主観的幸福感尺.          【総合考察】. 度(島井ら,2004)。.  7種類のサポート源への提供サポートは精神的不健.  結果と考察 (1)きょうだい関係認知と精神的健康. 康を予測しないものの,研究Iで得た14項目のサポー. の関連:きょうだい関係認知と精神的健康の関連につ. ト提イ漸手動についてはGHQ12との間で正の相関がみ. いて,Al)L得点を制御変数とした偏相関分析を行った. られた。このことから,サポート提供の中でも家族・. (Tab1e2)。. 同胞への世話に関連したサポート提供は精神的不健康.          T a b l o2. を促進する可能性があると考えられる。また,重回帰.    ・だい    知と  的   σ).      GHQ12            さ1…福寿婁. 分析の結果から,サポート提供を行うのみでは幸福感. 言室知10   .32‡     言霊会・11. .37 ‡. 認知11  .36‡   認知5 認知12  .42岬    認知12. .33 ‡. 言型知30    .38 ‡      書塞知15. .32 ‡. ;≡≡…知33    .36 ^       言習会1】22. .32 ‡. 同時にサポートを受領することが必要であると思われ. 蕎翌去038    .34 }       書聖会031. .41 舳 .43 舳. る。そのため,きょうだいの精神的健康を促進する支. 認知39  ,46州    認知39 ・ 会1145    .35 ‡       ! 去044. の促進には繋がらず,サポート提供行動を行う際には. .35 ‡. .3丁 ‡.         ‡pく.05, ‡‡pく.01, ‡{}p〈.O01. 援について考える際,サポート提供行動を行うことか.  以上から,生活が制限されているという捉え方は精. ら生じる負担を軽減することに加え,サポートの受領. 神的不健康の促進,幸福感の低減,両方と関連がある. を増やす,という視点が必要になる。. と考えられた。.  今後は対象者をより広げて調査を実施するとともに,.  (劾14項目のサポート提供行動と精神的健康の関. 幸福感の促進とより関連があるサポート源の種類につ. 連:GHQ12については,「家族の生活の手伝いをする」. いて検討することが必要であると考えられる。. r=、43(pく.O1),等3項目との間で正の相関がみられた。.             主任指導教員 中村菜々子. また,幸福感との間には有意な相関関係はみられなか.               指導教員 中村菜々子. 1123一.

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