青年期における信頼感と攻撃性の関連:TATを用いた検討
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(2) 女性では信頼感尺度のr自分への信頼」と攻撃性. 頼」高/低×「攻撃性」高/低の2つの組み合わ. 尺度の「自責感」(r:一.596pく.01)、「猜疑心」(r=. せで、それぞれ協力者を4群に分けた。その結果、. 一.561pく、01)、「衝動性」(r=一.319pく.01)に有意. TATのテーマに最も差が見られたのは、図版18. な負の相関があり、「積極性」との間に有意な正の. BMにおけるr他人への信頼」×r攻撃性」の組. 相関があった(r=.465pく.O1)。また男女ともに、. み合わせであった。図版18BMにおいて、人物. 信頼感尺度の「他人への信頼」と攻撃性尺度との. が向こう見ずな行為を止められている、逮捕され. 間には有意な相関がなかった。. ているというテーマは、「攻撃性」高「他人への信. 3)丁虹における攻撃性と信頼感尺度ならびに攻. 頼」低群で11人中1人(9%)であり、「攻撃性」. 撃性尺度との関連. 低「他人への信頼」島群で13人中8人(66%). TATにおける攻撃性と信頼感尺度ならびに攻. であったのに比べて少なかった。一方、人に襲わ. 撃性尺度との関連を検討するために、TATにおけ. れる、幽霊に呪い殺される、悪の道に引き込まれ. る攻撃性をStone(1956)のAggressive C㎝tent. るというテーマは、「攻撃性」高・r他人への信頼」. Sca1e(以下ACS)によって得点化し、TATにお. 低群で11人中6人(55%)であり、「攻撃性」低・. ける攻撃性の得点が高い群(ACS高群)と低い群. 「他人への信頼」島群で13人中O人(0%)であ. (ACS低群)に分けた。そして、群間で各下位尺. ったのに比べて多かった。. 度の得点に差があるかを、各図版(3BM・8BM・. 4、総合考察. 11・18BM・19)において検討した。その. 質問紙での分析では「自分への信頼」と攻撃性. 結果、男性は図版3BMと19において、ACS高. の下位尺度との関連のみ見られ、関連には性差が. 群とACS低群の間で「他人への信頼」の得点に. あることが示された。例えば、男性では「自分へ. 有意な差が見られた(t(7)=一4,102 pく.01). の信頼」と「怒り反応」等の攻撃性の下位尺度に. (t(7)=一3,286 pく.05)。また、女性は図版11. 正の相関があったのに対し、女性では「自分への. において、ACS高群とACS低群の間で「怒り反. 信頼」と「衝動性」等との間に負の相関があった。. 応」の得点に有意な差が見られた(t(37)=一2,754. 一方、投影法を用いた検討では、男性において. pく.01)。例えば、男性で、図版19において「他. r他人への信頼」とACS得点に関連が見られた。. 人への信頼」が低い人(下位2名)のプロトコル. TATの内容分析と信頼感尺度ならびに攻撃性. には、何か被害を受けて攻撃する、または幽霊の. 尺度との関連を検討した結果、攻撃性が高く信頼. 呪いによって被害が連鎖するという攻撃的なテー. 感が低い群では、危機の原因を外的なものに求め、. マが見られ、「他人への信頼」が高い人(上位2名). 漠然としたものに襲われる、自由を奪われるとい. のプロトコルには、安香(1997)が安定した人のテ. う形で受動的に体験する傾向があり、信頼感が高. ーマとして挙げている、外は自然の厳しさがある. く攻撃性が低い群は、自分の行為や一時的な困難. が家の中は安全というテーマが見られた。. に原因を求めるという形で能動的に体験する傾向. 4)TATの内容分析と信頼感尺度ならびに攻撃性. にあった。したがって、危機を漠然と受動的に体. 尺度との関連. 験すること、つまり不安感や不信感の高さが攻撃. 信頼感尺度と攻撃性尺度の高低によってTAT. 性の高さと関連することが示唆された。. のテーマに差があるかを検討するため、「他人への. 主任指導教員:遠藤裕乃. 信頼」高/低×「攻撃性」高/低とr自分への信. 指導教員:遠藤裕乃. 一135一.
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