東北大学埋蔵文化財調査年報24
著者
東北大学埋蔵文化財調査室
雑誌名
東北大学埋蔵文化財調査年報
巻
24
発行年
2010-03-31
URL
http://hdl.handle.net/10097/49235
ISSN 1341-6952
東北大学埋蔵文化財調査年報
24
仙 台城 跡二 の丸北方武 家屋敷 地 区第■
0地
点
(BK10)の
調査
青葉 山新キャンパス試掘調査
東北 大 学埋 蔵 文化 財 調査 室
2口
1ロ
年報
24正
誤表 頁 誤 正 図 目次 図22青葉山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段階A区域) 図22青葉 山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段 階A地区) 図 目次 図23青葉 山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段 階B区域) 図23青葉山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段階B地区) 図 目次 図24青葉山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段階C区 域) 図24青葉山新キャンパス試掘調査区配置図(第3段階C地区 )東北大学埋蔵文化財調査年報
24
仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第10地 点
(BK10)の
調査
青葉山新キャンパス試掘調査
東北大 学埋 蔵文化財 調査 室
序
東北大学構内には、仙台城跡二の丸地区をはじめとして、多 くの埋蔵文化財包蔵地が知 ら
れている。
本書は、平成
18年
度に東北大学構内で実施 した、施設整備に伴う埋蔵文化財調査や、それ
に関わる整理作業、研究活動などの事業をとりまとめたものである。平成
18年
度は、従来か
ら実施 している業務に加えて、これまでにない新たな事業に取 り組むこととなった。
一つは、青葉山新キャンパス予定地における試掘調査である。
81万
平方メー トルという、
広大な事業対象地における遺跡の有無を確認する調査であ り、効率的な調査の遂行が必要と
される事業であった。試掘調査の結果、これまで確実なデータに欠けていた青葉山
C遺
跡に
おいて、旧石器時代の石器が確認されるという成果があった。
もう一つは、仙台市地下鉄東西線補償建物に関わる調査である。仙台城跡二の丸北方武家
屋敷地区における大規模な調査で、翌年度にまで続 く事業となった。地下鉄工事の工程 との
関係で、限られた期間で調査を遂行する必要があり、これまでにない大規模な調査体制を組
むことが必要 となった。こちらについては、仙台市からの補償費を財源とした事業であ り、
調査報告書 も別個に刊行されることとなる。
いずれも当調査室にとっては未経験のことであったが、幸いなことに、大学内外の関係機
関の御協力を得て、滞 りなく事業を進めることができた。ここに厚 くお礼申し上げるととも
に、本書で報告されるデータが各方面で活用されることを望むものです。
東北大学埋蔵文化財調査室室長
F可子 島
香
例
言
1.本
年報は、東北大学構 内において、東北大学埋蔵文化財調査室が2006年度に行 った遺跡調査、 な らびに研究 成果 をまとめた ものである。2.報
告 される遺跡 と略号、調査期 間、調査担当者は以下の とお りである。 仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第10地点 (B K10) 本 調 査2006年
10月 2日 ∼11月 10日 藤沢敦・高木暢亮 (現帝京大学文学部 。2008年度 まで東北大学 埋蔵文化財調査室) 青葉 山新 キャンパス試掘調査 試掘調査2006年
5月 9日 ∼ 9月 7日 藤沢敦 ・柴 田恵子 。高木暢亮3.調
査・整理作業 は、東北大学埋蔵文化財調査室が行 った。4.本
年報の編集 は、阿子 島香の指導の もとに、藤沢敦・柴 田恵子 。高木暢亮 (2008年度 まで)。 菅野智則 (2009 年度か ら)が
担 当 した。 5。 本文は、藤沢敦 ・柴田恵子 。高木暢亮が執筆 したほか、宮城県教育庁文化財保護課の村上裕次氏 に、青葉 山C遺
跡出土石器 について、実測図作成 。トレースお よび本文執筆 について御協力 を賜 った。執筆分担は以下の 通 りである。 第I章
、第 Ⅱ章1・ 5、 第 Ⅲ章1・ 2・5:藤
沢敦 第 Ⅱ章2・ 3、 第 Ⅲ章3:高
木暢亮 。藤沢敦 第 Ⅱ章4:柴
田恵子 第 Ⅲ章4:村
上裕次 英文要 旨については、柴田恵子が作成 し、阿子島香が校訂 した。 6。 発掘調査 お よび整理・報告書作成にあたっては、以下の方 々や関係機関か ら御指導・御協力 を賜 った。記 し て感謝 申 しあげる (敬称略)。 仙台市教育委員会、東北大学考古学研究室、東北大学キャンパス計画室 杉 山丞 (東北大学 キャンパス計画室)、 柳 田俊雄 (東北大学総合学術博物館)、 鹿又喜隆 (東北大学考古学研 究室)、 村上裕次 (宮城県教育庁文化財保護課) 5。 出土遺物・調査記録 は、東北大学埋蔵文化財調査室で保管・管理 している。凡
例
1.方
位 は真北 に統一 してある。2.図
1と 図2は、それぞれ国土地理院作成の、2万
5千
分の1地形図「仙台西北部」 と「仙台西南部」、1万
分の1地形図「青葉 山」 を使用 した。3.川
内地区の仙台城跡二の丸地区、お よび二の丸北方の武家屋敷地区にあたる地域 の地形測量図は、仙台市教 育委員会の作成 による「仙台城跡地形図」(縮尺500分 の1)を
使用 した。 4。 国土座標値 を用 いる場合 には、 日本測地系 と世界測地系の別 を、それぞれ記入 した。 5。 引用 。参考文献 は、巻末 にまとめた。 また本文中で、『東北大学埋蔵文化財調査年報』 を引用す る場合 は、 年報 1と い う形で略記 した。東北大学埋蔵文化財調査室運営委員会
ooo6年度
) 委員長 室長 (文学研究科 教授) 委 員 施設整備・運用委員会川内キ ャンパス整備委員会委員 (経済学研究科 教授) 施設整備 。運用委員会青葉 山キャンパス整備委員会委員 (生命科学研究科 教授) 施設整備 。運用委員会星陵キ ャンパス整備委員会委員 (加齢医学研究所 教授) 施設整備・運用委員会片平 キャンパス整備委員会委員 (研究教育基盤技術セ ンター教授
)
青 木 施設整備・運用委員会雨宮 キャンパス整備委員会委員 (農学研究科 教授)
山 口 文学研究科 教 授須 藤 文学研究科 教 授
今 泉 文学研究科 教 授
大 藤 理学研究科 教 授
藤 巻 工学研究科 教 授
飯 淵 総合学術博物館 教 授
柳 田 東北 アジア研究セ ンター 教 授
平 川 施
設
部
長
長 沢 施 設 部 長 (7月か ら
)
山 下 幹 事 施 設 部 企画課長川 田
東北大学埋蔵文化財調査室運営委員会調査 部会
ooo6年度
) 阿子 島 佐 藤 河 田 近 藤 香 秀 夫 雅 圭 丘 晴 善 高 弘 隆 隆 雄 1多 宏 和 康 一 俊 雄 新 護 治 裕 委員長 室長 (文学研究科 教授) 委 員 文学研究科 教 授 文学研究科 教 授 文学研究科 教 授 理学研究科 教 授 工学研究科 教 授 総合学術博物館 教 授 東北 アジア研究セ ンター 教 授 埋蔵文化財調査室 文化財調査員 (特任助教授) 埋蔵文化財調査室 文化財調査員 (専門職員) 埋蔵文化財調査室 文化財調査員 (専門職員) 学生 。支援部長 阿子 島 須 藤 今 泉 大 藤 藤 巻 飯 淵 柳 田 平 川 藤 沢 柴 田 高 木 佐 藤 川 田 香 隆 隆 雄 1多 宏 和 康 一 俊 雄 新 敦 恵 子 暢 亮 稔 裕 施 設 部 企画課長
目
次
序 例言 凡例 東北大学埋蔵文化財調査室運営委員会 東北大学埋蔵文化財調査室運営委員会調査部会 目次 図 目次 表 目次 図版 目次 第I章2006年
度 (平成18年度)事
業の概要 ………11.は
じめに………1 7.研
究活動 ………162.運
営専門委員会・調査部会 ………4 (1)受
託研究・共同研究等 ………163.埋
蔵文化財調査 の概要 ………5 (2)学
会発表等 ………18 (1)川内北地区の調査 ………5 (3)資
料調査 ………19 (2)川内南地区の調査 ………10 (4)科
学研究費採択状況 ………19(3)青
葉北地区の調査 ………10 8。
教育普及活動 ………19(4)青
葉東地区の調査 ………14 (1)非
常勤講師 ………19(5)青
葉 山新 キャンパス予定地での調査 ………14 (2)授
業 な ど教育活動への協力 ………194.遺
物整理作業 ………15 (3)保
管資料の貸出………195,保
存処理事業 ………15 (4)外
部か らの派遣依頼等 ………20 6。 資料保管状況 ………16 (5)広
報活動 ………20 第 Ⅱ章 仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第10地点(BK10)の
調査・・………。211.仙
台城跡二の丸北方武家屋敷地区の(1)1区
の遺構 ………23 立地 と歴史 ………21 (2)2区
の遺構 ………262.調
査経緯 ………22 4.出
土遺物 ………27 (1)2005年度 までの調査 ………22 (1)陶
磁器 。土師質土器 ………27(2)調
査地点の位置 ………22 (2)瓦
………27(3)調
査 の方法 と経過 ………23 5。
まとめ………293.検
出遺構 ………23 第 Ⅲ章 青葉 山新 キ ャンパス地区試掘調査 ………311.青
葉山地区の地形 と遺跡 ………312.調
査経緯 ………33(1)調
査 にいたる経緯 ………33(2)調
査経過 ………343.試
掘調査結果 ………‥…35(1)予
備調査 ………35(2)第 1段
階 ………35(3)第 2段
階 ………39(4)第 3段
階 ………42①
A地
区………
43②B地 区………
43③C地 区………
43④青葉山
C遺
跡地区 ………47 5。
まとめ………514.出
土遺物 ………49 引用・参考文献 英文要 旨 写真図版図
目
次
図1
東北大学 と周辺の遺跡 ………2
図23
青葉 山新 キ ャンパス 図2
仙台城 と二の丸の位置 ………3
試掘調査 区配置図 (第3段
階B区
域)。………46 図3
川内北地区調査地点 ………6
図24
青葉 山新 キャンパス 図4
川内南地区調査地点 ………7
試掘調査 区配置図 (第3段
階C区
域)。………46 図5
武家屋敷地区第H地
点調査状況 ………8
図25
青葉山新 キ ャンパス試掘調査 区 図6
青葉 山地区調査地点 ………11
配置図 (第3段
階青葉山C遺
跡地区)。………47 図7
青葉山B遺
跡試掘調査地点 ………12
図26
青葉 山新 キャンパス 試掘3-61区
平面図・断面図………48 図8
青葉山B遺
跡試掘調査状況 ………13 図9
収蔵遺物量の推移 ………17
図27
青葉 山新 キャンパス 試掘3-61区
出土石器 ………50 図10
武家屋敷地区第10地点調査 区の位置 …………22 図28
青葉 山新 キャンパス 図11
武家屋敷地区第10地点 試掘調査 区位置図 (1)… ……52 1区検出遺構平面図・断面図 ………24 図29
青葉 山新キ ャンパス 図12
武家屋敷地区第10地点 試掘調査 区位置図 (2)… ……532区
検 出遺構平面図・断面図 ………25 図13
武家屋敷地区第10地点出土瓦 (1)… …………28
図30
青葉 山新 キ ャンパス 試掘調査 区位置図 (3)… ……54 図14
武家屋敷地区第10地点出土瓦 (2)。 磁器 ……29 図15
青葉 山段丘の段丘面区分 ………32
図31
青葉 山新 キ ャンパス 試掘調査 区位置図 (4)… ……55 図16
青葉山段丘各面 とテフラの関係 ………32 図17
青葉 山Ⅲ面の基本層序模式図 ………32
図32
青葉山新 キャンパス 試掘調査区位置図 (5)… ……56 図18
青葉山新 キ ャンパス 試掘調査 区配置図 (予備調査)。 ………36
図33
青葉山新 キャンパス 試掘調査区位置図 (6)… ……57 図19
青葉 山新 キャンパス 試掘調査区配置図 (第1段
階)。………38
図34
青葉山新 キ ャンパス 試掘調査区位置図 (7)… ……58 図20
青葉山新キ ヤンパス 試掘調査 区配置図 (第2段
階)。………41
図35
青葉 山新 キ ャンパス 試掘調査 区位置図 (8)… ……59 図21
青葉 山新 キャンパス 試掘調査 区配置図 (第3段
階)。………44 図22
青葉 山新 キャンパス 試掘調査区配置図 (第3段
階A区
域)45
表
目 次
表7
武家屋敷地区第10地点出土桟瓦観察表 ………30 表1 2006年
度調査概要表 ………5 表8
武家屋敷地区第10地点出土棟瓦観察表 ………30 表2
年度 ごとの収蔵遺物箱数の推移 ………17 表9
青葉 山新キャンパス試掘3-61区
表3
武家屋敷地区第10地点出土 出土石器属性表 ………50 陶磁器・土器集計表 …………30 表10
青葉 山新 キ ャンパス試掘3-61区
表4
武家屋敷地区第10地点出土瓦集計表 …………30 出土石器石材表 ………50 表5
武家屋敷地区第10地点出土磁器観察表 ………30 表6
武家屋敷地区第10地点出土平瓦観察表 ………30図
版
目 次
図版1
武家屋敷地区第10地点検 出遺構 (1)… ……67
図版5
青葉 山新キ ャンパス試掘調査状況 …………71 図版2
武家屋敷地区第10地点検 出遺構 (2)… ……68
図版6
青葉 山新 キ ャンパス 図版3
武家屋敷地区第10地点出土遺物 (1)… ……69
試掘調査状況・出土遺物 ………72 図版4
武家屋敷地区第10地点出土遺物 (2)… ……70第
I章
2006年
度
(平
成
18年
度
)事
業の概要
1.は
じ め に 東北大学 には、仙台市内の各 キャンパスに加 えて、多 くの研究施設がある。 これ らの各地区構 内には、多 くの 埋蔵文化財が存在 している (図 1)。 特 に川内地区は、ほぼ全域が近世の仙台城跡の二の丸地区 と武家屋敷地 区 にあたっている (図2)。 東北大学構 内での施設整備等 に伴 う埋蔵文化財調査 については、1983年度に東北大学 埋蔵文化財調査委員会が組織 されて以降、その実務機関である埋蔵文化財調査室が、調査の任 にあたって きた。 1994年度には、埋蔵文化財調査委員会 を改組 し、学内共同利用施設 としての埋蔵文化財調査研究セ ンターが設置 され、調査委員会の事業 を引 き継いだ。 埋蔵文化財調査研究セ ンターでは、2004年度の国立大学法人化 を控 え、将来の組織体制 についての検討 を2002 年度 に関係機関 と協議 しつつ行い、東北大学総合学術博物館 と統合 しその一部門 とす る方針 を策定 し、当時の東 北大学制度検討委員会の承認 を得た。 しか しこの総合学術博物館 との統合案は、埋蔵文化財調査研究セ ンター職 員の定員枠 な ど、様 々な問題点があ り、先送 りとなったままであった。 埋蔵文化財調査研究セ ンターの調査研究員は、セ ンター発足以来、助手3名が流用定員によって措置 されてい た。法人化 を控 え、2002年度か ら全学枠定員制度が開始 され、セ ンター助手3名
も全学枠定員で措置 されること となった。 この全学枠定員の財源は、法人化後 は中央枠予算 によるもの とされたが、暫定的な性格の強い もので あった。そのため2005年度に、全学枠定員検討 ワーキ ング・ グループが作 られ、従来の全学枠定員のあ り方 を抜 本的に見直 し、新たに中央枠予算で措置すべ き中央枠教員の定義 と運用 ルール、全学枠定員か ら中央枠教員への 移行措置等 について検討が進め られた。同時に、担当理事 によって、学内共同教育研究施設等の在 り方の検討が 進め られた。 これ らの組織・定員の見直 しが進め られた結果、2006年度当初 よ り、学内共同教育研究施設等 に区分 されてい た埋蔵文化財調査研究セ ンターは、特定事業組織 として区分 され埋蔵文化財調査室へ と改組 されることとなった。 同時に全学枠定員の見直 しに伴い、助手3名は全て二般職員に移行 し、その内1名が特任助教授 (2007年度か ら 特任准教授)、2名
が専 門職員 との位置づけとなった。 また、規程 による宛て職名は「文化財調査員」 となった。 改組 に伴 う規程改正 については、前年度末の 3月27日開催の運営委員会 において審議 を行い、 4月26日開催の東 北大学役員会 において規程改正が審議・承認 され、 4月 1日 に遡 って適用 されることとなった。 今 回の組織改編 は、主に調査員の身分 にかかわるもので、その点では東北大学 における埋蔵文化財調査組織発 足以来の大 きな変化であった。ただ、東北大学構内における埋蔵文化財調査の実務 を遂行 してい く上では、大 き な変化 は無 く、埋蔵文化財調査研究セ ンターの事業の一切 を引 き継 ぎ、従来 と同様の進め方で業務 を行 ってい く こととなった。 2006年 度は、それまでに無い新たな業務 に対処することが必要 となった。一つは、青葉山新キャンパス予定地 における、埋蔵文化財の有無 を確認するための試掘調査である。 もう一つは、仙台市地下鉄東西線の建設が川内 北キャンパスの一部 を通 る計画で開始 され、機能補償 に伴 う事業が本年度か ら始 まったことである。地下鉄東西 線機能補償 に係わる事業では、取 り壊 される武道場や食堂の代替 えの建物建設 に伴い、大規模 な発掘調査 を2006 年 9月 か ら開始す ることとなった。 これ ら地下鉄東西線機能補償 に係わる調査 は、仙台市か らの補償費 を財源 と して実施 した もので、別に調査報告書 を刊行する予定である。そのため本年報では、2006年度に実施 した事業に ついて、地下鉄東西線機能補償 に係わる事業 は概略のみを紹介 し、それ以外の施設整備事業・営繕事業 などに伴 う埋蔵文化財調査、お よび青葉 山新 キャンパス予定地の試掘調査結果、その他 の調査室の活動 について とりまと めて、報告す るものである。Miyagi Pref.
Sendai Castle
(Tohoku Un市.)
: Ruin of Sendai Castle
: Kawauchi steles : Aobayama B Site : Aobayama E Site : Aobayama C Site : Aobayama A Site : Aobayama D Site : Ashinokuchi Site 1 2 3 4 5 6 7 8
1:仙
台城跡2:川
内古碑群3:青
葉 山遺跡B地点4:青
葉 山遺跡E地点5:青
葉 山遺跡C地点6:青
葉 山遺跡A地点7:青
葉 山遺跡D地点8:芦
ノロ遺跡9:片
平仙台大神官 の板碑10:郷
六大 日如来の碑 11:葛岡城跡12:郷
六城跡 13:郷六建武碑14:沼
田遺跡15:郷
六御殿跡16:郷
六遺跡17:松
ケ岡遺跡 18:向山高裏遺跡19:萩
ヶ丘遺跡 20:茂ケ崎城跡21:ニ
ツ沢横穴墓群22:萩
ケ岡B遺跡23:八
木 山緑 町遺跡24:ニ
ツ沢遺跡25:青
山二丁 目遺跡 26:青山二丁 目B遺跡27:杉
土手 (鹿除土手)28:砂
押屋敷遺跡29:砂
押古墳30:富
沢遺跡31:泉
崎浦遺跡 32:金洗沢古墳33:土
手内窯跡34:土
手内遺跡35:土
手 内横穴墓群36:三
神峯遺跡37:金
山窯跡38:三
神峯古墳群 39:富沢窯跡40:裏
町東遺跡41:裏
町古墳42:原
東遺跡43:原
遺跡44:八
幡遺跡45:後
田遺跡46:町
遺跡 47:神漉 山遺跡48:御
堂平遺跡49:上
野 山遺跡50:北
前遺跡51:佐
保 山東遺跡 図1
東北大学 と周辺 の遺跡 Fig。l Archae010gical sites and Tohoku University図
2
仙 台城 と二 の丸の位 置 Fig.2 Distribution of Sendai Castle2.運
営委 員会 ・調査部会
東北大学埋蔵文化財調査室では、運営 に関する重要事項 を審議する運営委員会 と、運営委員会の下に埋蔵文化 財調査 に関する専 門的事項 を審議する調査部会が設置 されてお り、委員会・部会の審議 をもとに運営が進め られ ている。 これ らの運営委員会・調査部会の委員の構成や役割は、埋蔵文化財調査研究セ ンターにおける運営専 門 委員会・調査部会 を引 き継いだ形 となってお り、大 きな変更はない。通常は、運営委員会 は年度当初 に一回開催 し、そこで年間の事業予定 。予算等 などの基本的事項 を審議 している。調査 に関わる具体的かつ専 門的な事項は、 必要に応 じて調査部会 を開催 して審議す ることとしている。 運営委員会お よび調査部会の開催月 日と議事内容 は、以下の通 りである。 埋蔵文化財調査室運営委員会 6月29日審議事項
(1)室
長について(2)平
成18年度埋蔵文化財調査計画について(3)平
成18年度調査室運営費について(4)平
成18年度の整理作業計画について(5)そ
の他 報告事項(1)組
織改編に伴 う規定等の変更について(2)平
成17年度埋蔵文化財調査結果について(3)平
成17年度セ ンター運営経費決算 について(4)平
成17年度の整理作業 について(5)そ
の他 2月15日審議事項
(1)埋
蔵文化財調査室職員等 について(2)そ
の他 埋蔵文化財調査室運営委員会調査部会 9月25日審議事項
(1)地
下鉄東西線補償建物
(仮称川内武道館
)新
営に伴う調査計画
(2)川
内北キャンパス共通実験棟改修に伴 う調査計画(3)そ
の他 報告事項(1)青
葉山新 キャンパス予定地試掘調査報告(2)そ
の他 12月21日審議事項
(1)地
下鉄東西線補償建物 (仮称川内武道館)新
営 に伴 う調査 について(2)そ
の他 2006年度 (平成18年度)は
、運営委員会 は2回
開催 した。 6月 に開催 した運営委員会は、例年開催 している年 度 当初の委員会である。 2月 の運営委員会 は、仙台市か らの補償費 を財源 として、文化財調査員 な どの職員 を、 翌2007年度か ら任期付 きで新 たに採用することとなったため、それについて審議するために開催 した。 調査部会は2回
開催 した。2006年度は、地下鉄東西線補償建物新営に伴 う調査 と、川内北キャンパス共通実験 棟改修に伴 う調査を、10月 より実施することとなった。これらについては、6月 に運営委員会を開催 した時点で は、調査面積や具体的な調査方法などの詳細が未確定であったため、大まかな計画での審議に留 まっていた。そ のため、調査開始に先立つ9月 に調査部会を開催 し、調査方法などの詳細について、審議 したものである。 地下鉄東西線補償建物に伴 う調査は、翌年度以降に継続する予定であった。12月 までの調査成果を一旦報告 し、 今後の調査の進め方について審議するために、12月 にも調査部会を開催 した。12月の調査部会は、地下鉄東西線 補償建物に伴 う発掘調査現地において開催 し、部会議事に先立ち委員による調査状況の視察を行った。3.埋
蔵 文化 財 調 査 の概 要
2006年度は、本調査 2件 、試掘調査 2件 、立会調査
16件を実施した
(表 1)。立会調査は、仙台市教育委員会
と合 同で実施 している。 2006年度は、通常の施設整備や営繕工事 に伴 う調査以外 に、地下鉄東西線機能補償 関係 と青葉 山新 キ ャンパス 関係の調査 も実施 している。本調査 の1件、立会調査の2件
が、地下鉄東西線機能補償関係の事業である。試掘 調査の1件
が、青葉 山新キャンパス予定地の調査である。(1)川
内北地区の調査 川内北地区では、本調査2件
、立会調査7件
を実施 した (図3)。 本調査 の1件
は、教養教育のための共通実験棟改修工事 に伴 う、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第10地点(BK10)の
調査である。工事の大半は既存建物の改修であるが、一部で増築 されることとなった。 この増築部分 については、遺構の残存する深 さまで掘削 されることとなるため、記録保存のための本調査 を実施す ることとし た。調査 は2006年10月 2日か ら11月 10日 までの期 間で実施 した。 この武家屋敷地区第10地点の調査 については、 本年報の第 Ⅱ章において報告す る。 表1 2006年
度調査概要表Tab.l Excavations on the campus in the fiscal yeay 2006
調査の種類 地 区 調 査 地 点 (略号) 原 因 備 考 調査期間 面積nf 時 期 本調査 川 内北 仙台城跡二の九北方武家屋敷地区 第10地点 (BK10) 共 通実験棟 改 修工事 10/2-11/10 近 世 川 内ヨヒ 仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区 第11地点 (BKll) 武道館新築工事 補 償 10/2-3/31 翌年度継続 近 世 試掘調査 青葉 山新 青葉 山C遺跡 (AOC)ほか 青葉 山新 キャンパス予定地 青葉 山新キャンパス計画 5/9-9/7 旧石器 青葉 山北 理・薬厚生会館北側松林 (2006-1) 理・薬松林環境整備工事 1/15-26 立会調査 川内南 入試課ほか (2006-2) 入試課構内舗装その他工事 6/20 川内南 付属図書館南側 (2006-3) 屋外 ガス管改修工事 6/25、 8/1 青葉山東 工学研究科東食堂 (2006-4) 工学研究科東食堂新営工事 7/13・14 川 内1ヒ プー ル北西 側 (2006-5) 課外活動施設新営その他工事 7/18、 29、 川 内Jヒ 厚生会館西側 (2006-6) イ ンフォーメーシ ョンポー ド設置工事 り│‖勾ヨヒ ハ ン ドポールコー ト (2006-7) ハ ン ドボールコー ト改修工事 補 償 8/30、 9/6 川内南 旧半導体研究所 (2006-8) 旧半導体研究所改修機械設備工事 11/6・ 10 川 内Jヒ マルチメデ イア教育研究棟北側他 (2006-9) 支障樹木伐採・移植 補 償 11/24・ 30 青葉 山東 未来科学技術共同研究セ ンター東側 (2006-10) ガス管支障迂回工事 11/29 川内南 記念講堂北側 (2006-11) 屋外 ガス漏れ復旧工事 川内Jヒ 共通実験棟周辺 (2006-12) 共通実験棟改修工事 1/9-12。 16、 3/8 青葉 山北 サイクロ トロン(2006-13) RIセンター南側 分子 イメージング棟新営工事 1/10、 22´-24 青葉山東 量子エネルギーエ学北側 (2006-14) 植物園ゲー ト新営工事 川内北 学生相談所東側 (2006-15) 学生相談所増築その他工事 2/5。 7 川 内北 川内北地区講義棟東側 (2006-16) 給水管改修工事 青葉山北 理学部管理棟 (2006-17) 理学部管理棟耐震改修工事
崚 ヨ 軍 終 ロ セ 尋 攣 出 引 回 ︵oo ● C 0 〇 一 の0 ﹄ ヽ Sヽ 、 ミ 、 ∽ .0 .一 ︼由 m .︻o ﹁ ” 〓 o 、 ﹄ ” O C o り o ∽ .o .¨ ︺‘ ″ じ の●0 ● ︼” 0 “ 言 ︼ ユ 〓 o ” ” ≧ ″” ︾ ︶● の 目 o ■ ● > ● o X O ︺ 0 ● 0 ■ ● Oo 日 ∞ . ∞ ︼﹄ 簑 デ 綱 駆 凶 響 く 〓 o 図
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・
1財
本調査の もう
1件
は、地下鉄東西線建設によって取 り壊 される武道場や第二食堂などの機能補償のために建設 されることとなったサプ・ア リーナ棟の新営 に伴 う、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第H地
点(BKH)の
調 査である。体育館 と第二食堂の間の、多 目的広場 として利用 されていた場所 に建設 されることとなった。 補償建物 の詳細 な設計が完了 してお らず、規模や位置がおお よそ決定 していた状態であったが、仙台市の地 下鉄工事スケジュール との関係 もあ り、早急 に調査 に着手す る必要があった。そのため、 まず6∞ ぷ分 について、 先行 して調査 を開始することとした。共通実験棟改修工事 に伴 う武家屋敷地区第10地点の調査 と併行 して、2CX16 年10月 2日 か ら重機による掘削 を開始 し、10月 10日か ら作業員を投入 した精査 に入った。その後、建物計画の詳 細が確定 したのに伴い、12月 1日 か ら416ボについて追加の重機掘削 を行い、調査範囲を拡大 した。 1。 2月 は、厳冬期 に入 るため、少人数の人員で、遺構の精査 を小規模 なが ら実施 した。 また、調査区東側に 確保 していた通路 を移動す る目処がたったため、2月14日か ら仮囲いの位置 を移動 し、375nfについて更 に追加 の重機掘削 を行 った。 これによって、合計の調査面積1,401ぷの内、重機の進入が難 しく手掘 りで掘削す ること となった10ぷ分 を除 く1,391ぷ について、2006年度に調査に着手 したこととなった (図5)。 3月か らは作業員 を 増員 し、本格的な調査 を再開 した。調査期間は、当初 は 7月 末 までの予定で、翌2007年度に継続 して作業 を進め ることとなった。2007年度は、補償関係の調査担 当者 として、補償費を財源 として調査員1名・准職員1名を増 員 し、調査 を実施 した。当初予定 よ り若干の期間延長 を行い、9月10日で調査の一切 を終了 した。 地下鉄東西線機能補償関係の調査 は、整理作業や報告書刊行 を含めて、仙台市か らの補償費を財源 として実施 した ものである。そのため、地下鉄東西線機能補償関係の調査成果 をとりまとめた報告書 を、別途刊行する予定 である。 この武家屋敷地区第H地
点の調査 について も、2007年度に実施 した他の補償関係事業 も含めて、そちら に掲載する予定である。 図5
武家屋敷地 区第 11地 点調査状況立会調査 の
7件
の概要 は、次の とお りである。 ・プール北西側課外活動施設新営その他工事に伴 う調査(2006-5)
プール北側の東 よ りの ところにプール更衣室があるが、その西側 に、課外活動施設 を新営す るのに伴 う調査で ある。課外活動施設の建物本体 は、軽量鉄骨造の平屋のため、基礎 は布基礎で、基礎掘削の深 さも深いところで も50cm程
度であった。工事予定区域では、近代以降の盛土が比較的厚 いことが予想 され、給排水・ガス・電気 な どの配管関係、周辺の舗装 などの掘削 も含めて、いずれ も近代以降の盛土の範囲内に収 まる可能性が高い と考 え られたため立会調査 とした。ほとん どは、近代以降の盛土の範囲内に収 まったが、一部では盛土の直下の地山 層 まで掘削が至 った場所がある。地山層に至 った場所で も、遺構 は発見 されず、すでに削平 されていると考え ら れる。江戸時代の陶磁器が若干出土 したが、いずれ も近代以降の盛土内か らの ものであった。 ・厚生会館西側インフォーメーションボー ド設置工事 に伴 う調査(2006-6)
大学創立100周年記念事業関係のイ ンフォーメーシ ョンボー ドを、厚生会館西側に設置するための工事である。 掘削範囲が小規模であるため、立会調査 とした。近代以降の盛土部分の掘削にとどま り、遺構 ・遺物 は発見 され なかった。 ・ハ ン ドボールコー ト改修工事に伴 う調査(2006-7)
地下鉄東西線の補償建物が、体育館西側の多 目的広場 として利用 されていた場所 に建設 されることとなったの に伴い、体育関係の施設の使用方法が見直 されることとなった。その一環 として、厚生会館北側 にあるハ ン ドボー ルコー トが、地下鉄東西線補償関係の事業 として改修 されることとなった。工事内容 は、舗装の改修、既存側溝 や排水管の改修で、いずれ も掘削深度が浅いため、立会調査 とした。工事 は、表層の掘削にとどまり、遺構 。遺 物 は発見 されなかった。 ・マルチメディア教育研究棟北側ほか支障樹木伐採・移植 に伴 う調査(2006-9)
川内北地区の敷地の北端 には、樹木が並木状 に植 え られていた。地下鉄東西線は、川内北地区の北側 に沿つて 建設 されるため、 これ らの樹木 を除去す ることが必要 とな り、大半は伐採 されることとなった。 しか し、オオモ ミジ2本
については、移植す ることとなったため立会調査 を実施 した。移植のために樹木の周囲を円形に、深 さ 約100cmの溝状 に掘 った ところ、一部で溝状の遺構が確認 された。そのため、それ以上深 く掘削す ることは中止 し、 この深 さで進め られる範囲で、移植工事 を続けることとした。 ・共通実験棟改修に伴 う調査 (2006-12) 共通実験棟改修 については、建物本体 に係 わる建築関係の工事では、上記の ように増築部分で本調査 を実施 し た (BK10)。 各種設備 関係、外構 関係の工事 については、立会調査で対処す ることとした。掘削が深 くなる配管 については、可能な限 り既存管の掘 り方 を利用 して工事 を進めた。ほとん どは、明治以降の盛土の範囲内であっ たが、一部で江戸時代の整地層の可能性がある地層が存在 した。そのため、工事 を中止 して精査 したが、遺構・ 遺物 は発見 されず、時期 などは確定で きなかった。それ以外で も、遺構 。遺物の発見 はなかった。 ・学生相談所増築その他工事 に伴 う調査 (2006-15) 川内地区を南北 に分ける道路か ら、す ぐ北側 に入 った ところに保健管理セ ンターがあ り、建設に先立ち二の丸 第12地点の調査 を実施 している(NM12、年報11)。 この調査では、二の丸北側の堀の、北側の岸が検出されている。 この保健管理セ ンターの東側 に学生相談所があ り、今回の工事 は、その増築工事である。明治時代以降の盛土が3m程
度 と厚い ことが判明 している区域である上、建設 される建物 も平屋の軽量鉄骨造のため、遺構への影響 は 考 えられないことか ら立会調査 とした。掘削は、全て盛土の範囲内であった。 ・講義棟東側給水管改修工事に伴 う調査 (2006‐16) 北地区の講義棟東側 に南北 に伸 びる給水管の改修工事 に伴 う調査である。既存管 と同 じ位置で改修する工事の ため、立会調査 とした。既存管によってすでに掘削 されている範囲内であるため、特 に問題 はなかった。(2)川
内南地区の調査 川内南地区では、立会調査4件
を実施 した (図4)。 ・旧半導体研究所入試課構内舗装その他工事に伴 う調査(20006-2)
川内南地区の北西側 には、かつて半導体研究所があ り、財団法人半導体研究振興会が建物 を所有 していた。同 財団の事業の見直 しによって、 この研究所での事業は廃止 されることとな り、建物が東北大学に寄付 された。東 北大学では、教育 。学生支援部入試課お よび入試セ ンターなどが この建物 を利用 している。今回の工事 は、建物 南側 を舗装す るための もので、掘削が浅いため立会調査 とした。表層の掘削 にとどま り、遺構 。遺物の発見 はな かった。 ・附属図書館南側屋外 ガス管改修工事 に伴 う調査(2006-3)
附属図書館南側でガス漏れが発生 したのに伴 う緊急の工事である。既設ガス管の改修であることか ら、立会調 査 とした。既設管で既 に掘削 された部分の掘削に とどま り、遺構 。遺物 は発見 されなかった。 ・旧半導体研究所改修機械設備工事 に伴 う調査(2006-8)
教育 。学生支援部入試課お よび入試セ ンターなどが使用 している旧半導体研究所の建物 について、利用 してい ない空 き部屋 を文学研究科考古学研究室が使用することとなった。そのために必要な改修工事の一環 として、建 物東側の汚水管 を改修す ることに伴 う調査である。既存建物の建設時に掘削 されている可能性が高いため、立会 調査 とした。掘削 は、既存建物建設によって既 に掘削 された範囲内にとどま り、遺構 。遺物 は検 出 されなかった。 ・記念講堂北側屋外 ガス漏れ復旧工事 に伴 う調査 (2006-11) 川内南地区の東側 には記念講堂があるが、その北側でガス漏れが発生 したのに伴 う緊急の工事である。既設 ガ ス管の改修であることか ら、立会調査 とした。既設管で既 に掘削 された部分の掘削にとどま り、遺構・遺物 は発 見 されなかった。(3)青
葉山北地区の調査 理学研究科・薬学研究科 などが所在する青葉 山北地区では、試掘調査1件
、立会調査2件
を実施 した (図6)。 試掘調査 を実施 したのは、理・薬厚生会館北側松林の環境整備工事 に伴 う調査(2006-1)で
ある。 厚生会館 の北側 には、松林があるが、下草が繁茂 した藪 とな り、利用 されていなかった。 この松林 は、周囲が 削平 されているため、二段高い区域 となってお り、青葉 山北地区では残 り少 ない、大 きな改変が加 え られていな い場所である。 この松林か ら南側の一帯が、青葉山B遺
跡 とされている。青葉 山B遺
跡では、松林の南側で、 2 回の調査が行われている(AOBl・ AOB2、
年報2)。 これ らの調査の際に発見 された旧石器 については、ねつ 造 された危険性が排除で きず、歴史資料 としての価値 は否定 される検証結果 となっている (東北大埋文セ ンター 2003)。 一方 これ らの調査では、縄文土器・弥生土器 。土師器 などが出土 しているため、ねつ造発覚後の見直 しで、 縄文時代早期・縄文時代 中期・弥生時代・古代の散布地 として遺跡登録 されている。松林の東側では、2002年度 に応用薬学総合研究棟新営 に伴い試掘調査 を実施 しているが、遺構 。遺物 は発見 ざれていない (年報20)。 厚生 施設の南領1でも2004年度に試掘調査が行われれているが、 ここでは大学造成時 に大規模 な盛土がなされているこ とが半Jっている (年報22)。 今 回の工事 は、松林 を散策で きるようにするための環境整備工事である。園路の整備、芝張 り、外灯 ・柵設置、 植栽 などの工事である。松林が周囲 よ リー段高いため、入 る部分に階段 を設置す る必要があ り、 この階段部分 に ついては、大 きく削平 されることとなった。園路の大部分 と芝張 りについては、表層 を除去する程度の、 ご く浅 い掘削にとどま り、外灯や柵の設置、植栽 について も、工事 による掘削範囲は狭 い ものであった。そのため、階 段 によって大 きく削平 される3ケ所 について試掘調査 を実施 し、遺跡の状況 を確認 し、その結果 を踏 まえ他の工 事部分の対処方策を検討することとした。員瑠
│ │■ │, ヽD・`「:―員耐啄
∽ ● Q 日 ” o ” 日 ” ゝ “ O o ど ヽ 一 ” の 目 0 ﹁ ” > “ o X ω ︺O C O ︼一 “ 0 “ 口 一 Φ ¨ ど ︻ ■ ヨ 細 儒 凶 製 ヨ 靭 胴 o 国 長 製 樹 罹 暉 恕 C ︶ 椰 盤 叶 8 R □ 一 □ 一ヽ
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図7
青葉山B遺 跡試掘調査地点Fig.7 Lacation oftrial trenches at Aobayama site Loc B │ lr
→
肇
L●
ヽ´´ 1珠 ¬l、≧
L皇
堅二こ
二墓
ヽ ヽ調査 は2007年 1月15日か ら26日の期 間で実施 した。松林南西角の調査区を1区、南東角の調査区を
2区
、北東 側の調査区を3区
とした (図7)。3区
は、2002年度の応用薬学総合研究棟新営 に伴 う試掘調査の1区に隣接 し、 一部が重なっている。手掘 りで表土 を除去 した上で、精査 を行った (図8)。 1区では、表土の下に漸移層が残 っていたが、遺構 は検出されず遺物 も出土 しなかった。2区
では、削平 され た上で、新 しい盛土がなされてお り、大学造成時に若千の改変がなされた もの と考 えられる。そのため、 ローム 層の上部か ら漸移層にかけての部分は残 されてお らず、遺構 。遺物 は検 出されなかった。3区
では、表土 を除去 するとローム層が露出 し、漸移層は残 されていなかった。遺構 ・遺物 は検出されていない。 また3区
の北西側 は、 攪乱 によって破壊 されていた。1区
では1.5m Xl.5m、2区
では、1.5m× 1.Omの 深掘 り部分 を設けて、 ローム層 の掘 り下げを実施 したが、遺物の出土はなかった。 この試掘調査結果 を踏 まえ、階段以外の部分については、立 会調査で対処す ることとした。立会調査 を行った区域 において も、遺構 。遺物の発見はなかった。 青葉 山北地区で立会調査 を実施 した2件
の概要は、次の とお りである。 ・サ イクロ トロンRIセンター南側分子 イメージング棟新営工事 に伴 う調査 (2006-13)工事対象 区域の南側 には、青葉 山
E遺
跡第5次
調査(AOE5、
年報14)と 第8次
調査(AOE8、
年報20)の
調査区が隣接 している。第5次
調査 区は、RIセンターやその南側の道路 よ り、一段 高 くもとの地形が残 されて いた場所である。そのため、道路 などより高い レベルで、縄文時代の遺物包含層が検出されている。第8次
調査 では、既 に大規模 に削平 されてお り、縄文時代の遺物包含層は残 されていなかった。 これ らの調査所見か ら、今 回の建設工事が行われる区域では、後期旧石器時代以降の地層 は削平 されている可能性が高い と考え られたため、 立会調査で対処す ることとした。工事 による掘削範囲の大部分 は、RIセ ンター建設時に動か された と推定 され る新 しい盛土の範囲内に留 まった。一部ローム層が残存 している区域があったが、縄文時代の遺物包含層は残 さ れていなかった。 ローム層中か らも、遺物 は検出されなかった。 図8
青葉 山B遺跡試掘調査状況Fig.8 Veiws of trial trenches at Aobayama site Loc.B
1区全景 (北から) 2区全景 (西から)
。理学部管理棟耐震改修工事に伴 う調査 (2006‐17) 理学部管理棟 は、青葉 山北地区の入 り口に近い ところにあ り、青葉 山
E遺
跡の範囲内に含 まれる。既存建物の 外側 に補強材 を取 り付 ける工事のため、建物周辺の掘削に留 まるため立会調査 とした。既存建物の基礎 によって 既 に掘削 された部分がほとん どであった。 ご く一部で、 ローム層にかかる部分 もあったが、遺構 。遺物 は発見 さ れなかった。(4)青
葉山東地区の調査 工学研究科 などが所在す る青葉 山東地区では、立会調査3件
を実施 した (図6)。 青葉 山東地区では周知の遺 跡 は知 られてお らず、青葉 山北地区の周知の遺跡の範囲か らも離れるが、 ローム層が良好 に残 されている区域 も あるため、学内での独 自の措置 として、立会調査 を実施 しているものである。 ・工学研究科東食堂新営工事 に伴 う調査(2006-4)
青葉 山東地区のなかで も東 よ りの場所で、東食堂や店舗 を新築する工事 に伴 う調査である。工事 による掘削は、 全 て大学 による盛土の範囲内であ り、特 に問題 はなかった。 ・未来科学技術共同研究セ ンター東側ガス管支障迂回工事に伴 う調査 (2006-10) 青葉 山東地区で も、南西側の旧ゴルフ場 に隣接す る場所である。 ガス管理設に伴 うもので、 ローム層が保存 さ れている可能性のある地域であるため、立会調査 を行った。工事 による掘削は、盛土の範囲内にとどまった。 ・量子エネルギーエ学北側植物園ゲー ト新営工事 に伴 う調査 (2006-14) 川内地区西側の工学部 との間の丘陵は、天然記念物青葉 山となってお り、東北大学植物園が置かれている。 こ の植物園へ、工学部側か らも入れるようにゲー トを設 ける工事 に伴 う調査である。大学造成時の盛土の下位で ローム層が確認 されたが、遺構 。遺物は検出されなかった。(5)青
葉山新 キャンパス予定地 での調査 青葉山新 キャンパス予定地では、試掘調査1件
を実施 した。 東北大学では、青葉 山キャンパスの南側 に所在する、旧県有地において、新 キャンパスを造成 し、片平地区・ 雨宮地区な どの施設 を移転す る計画 を進めている。新 キ ャンパス予定地の面積 は約81haで 、青葉 山ゴルフ場 と して使用 されていた場所である。2005年 (平成17年)4月
のゴルフ場移転 を受け、2007年 度 (平成19年度)か
ら の事業着手 を目指 して、準備が進め られることとなった。 新キャンパス予定地の西端 には(青
葉山C遺
跡が存在する他、北側の東北大学青葉山北 キャンパスには、青葉 山B遺
跡 。青葉山E遺
跡が存在す る。 また予定地の南側 には、青葉山A遺
跡 。青葉 山D遺
跡が存在す る (図1)。 周辺 にこの ような遺跡が存在するため、新キャンパス予定地内における遺跡の有無や、その概要 を確認する目的 で、試掘調査 を実施す ることとなった。 新 キ ャンパス予定地は、 ゴルフ場造成によって本来の地形が大 きく改変 されていることが予想 された。そのた め、既 に削平 された範囲を確認 し、本来の地形が残 されている可能性のある範囲を次第に限定 してい くため、複 数段 階に分 けて調査 を実施す ることとした。 仙台市教育委員会 と協議の上、掘削などの作業は東北大学埋蔵文化財調査室が実施 し、調査内容 を仙台市教育 委員会 と合 同で確認す る形で行 うこととなった。全体 の概要 を把握す る予備調査 を5月 9日に開始 した。その 後、第1段
階か ら第3段
階に分 けて調査 を行い、 9月 7日 に全ての調査 を終了 した。 この試掘調査 については、本年報の第 Ⅲ章において報告する。4.遺
物 整理作業
2006年度は、『東北大学埋蔵文化財調査年報
19第3分冊』と『東北大学埋蔵文化財調査年報
21』の2冊 を刊行
した。 『東北大学埋蔵文化財調査年報19第3分
冊』は、2001年度 (平成13年度)に
実施 した、仙台城跡二の丸北方武 家屋敷地区第7地
点 (マルチメディア総合研究棟新営に伴 う調査)の
出土遺物の内、木簡 と墨書ある木製品を掲 載 した。二の丸北方武家屋敷地区第7地
点の出土遺物が膨大なため、年報19は5分
冊に分けて刊行することとし ている。前年度の2005年度には、武家屋敷地区第7地
点の検出遺構 までを掲載 した第1分
冊を刊行 している。出 土遺物については整理作業が終了 したものから、順次干J行することとした。2006年度は、木簡・墨書ある木製品 について作業が終了 したため、これらを掲載 した第3分
冊を刊行 した。 『東北大学埋蔵文化財調査年報21』 は、2003年度 (平成15年度)に
実施 した調査の成果をとりまとめたもので ある。掲載 した調査報告は、次の2件
である。 仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第9地
点の調査(BK9。
川内ホール新営に伴 う調査) 芦ノロ遺跡第6次
調査(TM6・
屋外排水管布設に伴 う調査) 整理作業 としては、上記報告書に掲載 した調査について、3件
の作業を併行 して行った。 ・仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第7地
点(BK7)
2001年度に調査を行った、マルチメデイア総合研究棟新営に伴 うの出土遺物の整理作業である。江戸時代の各 時期の、多種多様な遺物が大量に出土 してお り、2002年度より整理作業を継続 して行っている。当年度は、木簡 と墨書ある木製品の実測図 トレースや写真撮影などの作業を実施 した。木簡 と墨書ある木製品については、調査 年報19第3分
冊にとりまとめて掲載 した。 ・仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第9地
点の調査(BK9)
2003年度に調査 を実施 した、音楽・舞踏系課外活動施設である川内ホール新営に伴 う調査の整理作業である。 検出遺構、出土遺物の量がさほど多 くないため、2006年度の単年度で整理作業を実施することとした。遺構図面 の整理・ トレァス、出土遺物の実測図作成・ トレース・写真撮影 などの作業 を行 った。その成果については、調 査年報21にとりまとめて掲載 した。 ・芦 ノロ遺跡第6次
調査(TM6)
2003年 度に調査 を実施 した、富沢地区の屋外排水管布設 に伴 う調査の整理作業である。検出遺構、出土遺物の 量が少 ないため、2006年度の単年度で整理作業 を実施 した。遺構 図面の整理・ トレース、出土遺物の実測図作成。 トレース・写真撮影 などの作業 を行 った。その成果 については、調査年報21にとりまとめて掲載 した。5,保
存処理事業
東北大学埋蔵文化財調査室では、仙台城跡の出土遺物 を中心 に、木製品。漆塗製品 。金属製品など、保存処理 を必要 とす る遺物 を多数保管 している。 この内、木製品 と金属製品については、当調査室で保存処理 を進めてい る。木製品については、1997年度以降、糖 アルコール法 によって処理 している (年報16)。 2006年度は、前年度か ら開始 した、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地 区第7地
点 (2001年度調査 ・BK7)の
出 土木製品の処理 を継続 して実施 した。武家屋敷地区第7地
点か ら出土 した木製品は、本簡 を含め膨大 な数量 にの ぼるため、4∼
5ケ 年間が必要 となる見込みである。2006年度は、前年度に引 き続 き、箸 な どを中心 に処理 を行 っ た。金属製品では、2000年度に調査 を実施 した仙台城跡二の丸第17地点出土の鋼製品の処理 を、前年度に引 き続 いて行 った。6.資
料保管状況
東北大学埋蔵文化財調査室では、ほ とん どの遺物 は容量30.3リ ッ トルのコンテナ(ポリプロピレン製・サ ンボ ッ クス#32)に
収納 している。 この コンテナに入 らない大型の ものについては、 さらに大 きなコンテナや、適宜木 箱 を作成 して収納 している。全体の遺物総量 を把握するために、容器の大小 にかかわ らず、箱の数で数量 を管理 している。ただ し、木製品や金属製品など保存処理 を行 う必要のあるものは、別に保管 しているため、 これには 含 まれていない。東北大学埋蔵文化財調査委員会が発足 した1983年度か らの、遺物総量の推移 を箱数で比較 した のが、表 2と 図9で
ある。 2006年度末時点で、当調査室で保管 している遺物総量 は2,858箱で、前年度 と比較す る と2箱
の増加 となって いる。2006年度の調査 によって新 たに増加 した箱数は、3箱
である。青葉 山新 キャンパス試掘で実施 した青葉山C遺
跡の調査 で出土 した ものが1箱
、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第10地点(BK10)の
調査 による ものが2箱
である。仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第11地点(BKll)に
ついては、年度 をまたいで継続 して調査 を 実施 していた関係上、2006年 度 と2007年度 を合わせ て集計す ることとしたため、2006年 度分 を分けてカウン トは していない。 2006年度は、調査年報19第3分
冊 と調査年報21を刊行 した。 調査年報19第3分
冊では、仙台城跡二の丸北方武家屋敷地区第7地
点(BK7)の
出土遺物の内、木簡 と墨書 ある木製品を掲載 し、 これ らについては整理作業が終了 したこととなる。 これ らの遺物 は、水漬 け状態の まま、 他の多数の木製品 と一緒 に取 り上げている。木簡や墨書ある木製品は、 これ らか ら抜 き出す形で作業 を進めてお り、他の木製品の整理が終了 した翌年度に、未整理箱数は減少す ることとなる。そのため武家屋敷地区第7地
点 については、整理作業が終 わって減少 した箱数は、2006年度 はカウ ン トしていない。木簡・墨書ある木製品は、 ほとん どが保存処理 を行 う必要があ り、整理作業の終了後 に順次処理にまわ し、別扱 いとした。保存処理を行っ た遺物 は別に保管 しているため、 ここの箱数の集計 には入 らないこととなる。ただ し、取 り上げ時に乾燥 させて しまっていた木簡や墨書ある木製品を収納 した1箱だけは、整理終了分 として新たにカウン トした。 調査年報21では、仙台城跡二の九北方武家屋敷地区第9地
点(BK 9)と
芦 ノロ遺跡 第6次
調査(TM6)の
調査成果 を報告 した。武家屋敷地区第9地
点の出土遺物 は、整理前は7箱
であったが、整理後の詰め直 しで5箱
となった。芦 ノロ遺跡第6次
調査の出土遺物 は、整理前 は1箱で、整理後 も同 じく1箱である。 これ らの整理作業 によって、未整理の箱数が8箱
減少 した。新 たに調査で増加 した ものが3箱
なので、未整理 の ものは5箱
の減少 となっている。一方、整理済の箱数 は、合計7箱
増加 した。全体 では2箱
の増加 で、2,858 箱 となる。 この内、2,391箱が整理・報告済みで、未整理 は467箱 となる。整理・報告済みの ものの比率 は83.7% である。7.研
究活動
(1)受
託研究・共同研究等 2006年度は、下記の受託研究1件
を実施 した。 受 託 者 :岩 手県 山田町長 沼崎喜一 (担当 :教 育委員会社会教育課文化係) 研究課題 :房 の沢古墳群出土品保存処理についての研究 研究 目的 :山 田町房の沢古墳群か ら出土 した鉄製品 (鉄製刀 ・刀子18点)を
恒久的に保存するため、有効な 保存処理方法 (脱塩処理お よび樹脂含浸 による強化 と修復)の
研 究 を行 う。 研究経費:2,205,000円 岩手県 山田町の房 の沢古墳 群 は、8世
紀 を中心 に築造 された末期古墳 で、豊富 な鉄製 品が 出土 してい る。 1996・ 1997年度 に発掘調査 され、出土鉄製品は、1997年度に保存処理が施 されていた。 しか し、脱塩処理が不充1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
年 度 図
9
収蔵遺物量 の推移Fig.9 Graph showing transition of amount of artifact in storage(shCIWed by number of case)
表
2
年度 ご との収蔵遺物箱数 の推移Tab.2 Transition of number of cases counted every fiscal year to store artifact
年 度 未整理箱数 整理済箱数 合計箱数 備 考 104 0 1984 年報1(1983年度調査分)刊行 年報2(1984年度調査分)刊行 1986 245 1987 401 1988 920 1989 ,032 年報3(1985年度調査分)刊行 1990 1,218 1.086 401 487 年報4・ 5(1986・87年度調査分)刊行 463 .028 .491 年報6(1988年度調査分)刊行 1993 764 年報7(1989年度調査分)刊行 1994 774 1995 861 ,032 ,893 1996 469 908 年報 8 990年度調査分)刊行 1997 ,926 年報9. 0(1991・ 92年度調査分)刊行 1998 236 年報
H
2(1993・ 94年度調査分)刊行 1999 .893 年報13 995年度調査分)刊行 21XXl ,926 2677 年報14・ 5・ 16(1996・ 97・98年度調査分)刊行 21Xll ,926 年報17 999年度調査分)刊行 2002 ,926 3,1∞ 2003 2,370 2,861 二の丸第17地点整理後詰め直し等で箱数減少 2004 2.861 年報18(21XXl年度調査分)刊行 21X15 472 2.384 2,856 年報19‐1・ 20(21Xll・ 02年度調査分)刊行 21X3 2,391 2,858 年報19‐3・ 21(2CX11・ 03年度調査分)刊行分であったため、その後の経過観察によって進行性の腐食生成物が確認され、再処理が必要な状態 となっていた。 これらの鉄製品には、本質・繊維・漆など有機質が多数付着 して遺存 してお り、通常の方法では再処理が困難で あった。そのため、東北芸術工科大学の松井敏也講師 (2004年か ら筑波大学大学院講師)・ 手代木美穂氏 と協力 しつつ、同古墳群出土鉄製品の内の
5点
の鉄刀について、再処理方法を検討 し再処理を実践することを、東北大 学埋蔵文化財調査研究センターが受託研究として担当することとなった。この受託研究は2003年度 と2004年度の 2ヶ年にわたって実施 し、松井氏 らによって開発 された純水を利用 した脱塩方法 (松井敏也ほか2005)を
採用す ることで、再処理を行 うことができた。 房の沢古墳群からは、様々な種類の鉄製品が多数出土 している。2ヶ年で再処理を実施 したのは鉄刀5点
のみ であ り、全体か ら見ればごく一部である。そのため山田町教育委員会では、国庫補助金を得て、残る房の沢古墳 群出土鉄製品の再処理を、2005年度から2009年度にかけての5ケ 年で実施する計画を立てた。この再処理の実施 を、当調査室が山田町からの受託研究 として行うこととなった。本年度は新たな5ケ 年計画の2年
目として、鉄 製の刀 と刀子18点を対象資料 とし、以下の手順で再処理を行った。 ①事前調査 ・処理に先立って、資料の状態を調査 し、必要な記録を作成する。 ②クリーニング ・前回処理の際に除去が不十分なまま残された錆、および新たに生成 した錆を、除去する。 ③脱脂処理 。前回処理で含浸されている樹脂を除去するため、有機溶剤 (アセ トン)で
洗浄する。 ④脱塩処理 ・純水を用いて、資料中に残存 している塩類を除去する。 ・脱塩処理は、純水に資料を一定期間浸漬 し静置 したあと水を替える方法と、純水を滴下 し同時に排水する流水 法の2段
階で行い、定期的に導電率を計測 し評価 しつつ進める。 ⑤脱水処理 ・樹脂含浸に先立って、資料の水分を除去するよう、充分な乾燥を行う。 ⑥樹脂含浸 ・資料全体を強化するため、アクリル系樹脂を減圧含浸する。 ⑦接合・修復・補色 。本体 か ら分離 した破片 な どを接合す る。 ・錆で大 き く損 なわれた部分 な ど、強化が必要 な部分 は、エポキ シ系樹脂 を充填 して修復す る。 ・ エ ポキ シ系樹脂 を充填 した部分 は、違和感が ない ような形 で補色す る。 ③報告書作成 。①∼⑦の作業過程、及び結果をとりまとめた報告書を作成する。(2)学
会発表等 調査室の業務にかかわる、学会での研究発表等 としては、次の発表を行った。 ・平成18年度宮城県遺跡調査成果発表会2006年
12月 10日 於:東北歴史博物館 「仙台市 青葉山C遺
跡」 発表者:高木暢亮 また、宮城県考古学会からの依頼を受けて、同会の会誌『宮城考古学』第9号
(2007年5月発行)の
「2006年 度宮城県内主要発掘紹介」に、「青葉山C遺
跡」 として、同遺跡の調査概要を寄稿 して紹介 した。(3)資
料調査等 セ ンター業務 に関わる資料調査等 としては、以下の1件
で、担当する文化財調査員が出張 した。最新のデジタ ル情報処理技術 を用いた、遺跡調査 における記録方法についての情報 を収集す るのが 目的である。 2007年 1月20日 考古学Solution in東京 主催 :考 古学技術研究会於 :東 京国際 フォーラム 藤沢敦・高木暢亮
(4)科
学研究費採択状況 2006年 度において、当調査室の文化財調査員で、科学研究費等の交付 を受けた ものは次の とお りである。 藤沢 敦 第35回 (平成18年度)三
菱財団人文科学研究助成 (代表)「
北縁 における国造 と古墳」8.教
育普及活動
(1)非
常勤講師 2006年度に、当調査室の文化財調査員で、非常勤講師を担 当 した ものは次の とお りである。 。藤沢 敦 東北大学大学院文学研究科・文学部 考古学特論・各論 (後期)「日本古代の集落論 と共同体論」 2006年度に改組 される以前の埋蔵文化財調査研究セ ンタ‐の時点では、調査研究員 は文学研究科助手 との身分 で、セ ンターの業務 を担当するとい う形であった。埋蔵文化財調査室への改組 によ り、文化財調査員は一般職員 とな り、文学研究科 との関係 は解消することとなったが、専 門的業務 を行 っている学内の人材 を教育研究に活用 す るとい う観点か ら、学内の関連す る教育活動 に協力す ることとなった。そのため2006年度 よ り、埋蔵文化財調 査室の特任助教授 となった藤沢が、大学院文学研究科 。文学部の授業 を担 当す ることとなった。(2)授
業 など教育活動への協力 学内外での授業 な どの教育活動へ の協力 としては、以下の ものを行 った。 ・東北大学大学院文学研究科 。文学部 考古学研究実習 Ⅱ 。考古学実習 発掘調査実習 2006年11月 1日 於 :仙 台城跡二の丸北方武家屋敷地区第11地点調査現場 授業担当教官 :阿 子島香 (文学研究科教授)・ 柳 田俊雄 (総合学術博物館教授) 調査室担当者 :藤 沢敦・高木暢亮 。宮城県仙台第二高等学校 日本史授業発掘調査見学 2007年 3月 14015日 於 :仙 台城跡二の丸北方武家屋敷地区第11地点調査現場 授業担当教官 :小 村 田達也 (宮城県仙台第二高等学校教諭) 調査室担当者 :藤 沢敦 ・高木暢亮(3)保
管資料の貸出 調査室保管の資料の貸出依頼等 としては、次の とお りであった。 ・貸 出 先 :仙 台市富沢遺跡保存館 第38回企画展「百花績乱 ―土の中か らのメ ッセージ10-」 貸出資料 :仙 台城跡二の丸第9地
点出土南蛮人人形1点 展示期間 :2006年 4月21日∼ 6月18日 貸 出期間 :2006年 4月11日∼ 6月 下旬 日 ・貸 出 先 :財 団法人瀬戸市文化振興財団 平成18年度企画展 「江戸時代のや きもの 一生産 と流通 ―」 貸 出資料 :仙 台城跡二の丸地区・北方武家屋敷地区出土陶磁器52点、仙台城跡遺構写真2点
展示場所 :瀬 戸市美術館展示期 間 :2006年12月 2日 ∼2007年 2月 4日 貸出期 間 :2006年 9月28日∼2007年 2月16日 ・貸 出 先 :仙 台市教育委員会 「仙台城跡GIS」 への写真掲載 貸出資料 :仙 台城跡二の丸地区写真38点