1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論 : H.Debatinの論説を手がかりに
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(2) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). 又は改訂する際,当該条約草案に従うべき旨の理事会勧告の採択があっ た。. 2)1968年,欧州経済共同体内における多数国間租税条約の草案が完成した2)。. 当該草案との関連では,以下の二点を指摘することができる。. (1)先のOECD理事会の勧告は,地域的連合に所属する加盟国に,1963年 条約草案に倣い,多二国間で租税条約を締結することを検討すべき,とし ている。. (2)欧州経済共同体を設立する条約(1958年1月1日)の第220条は,加盟 国が,その国民のために,共同体内における二重課税の廃止を保障する目 的で,相互に交渉を行うこと,としている3)。. 4.一方,国際租税の分野における西ドイツの位置付けを示すと,以下の通り である。. 1)1899年6月21日にプロイセンがオーストリア=ハンガリーと締結した条 約4)は,国際的二重課税の排除を目的とした世界初の条約である5)。 2)国際連盟主導のモデル租税条約作成作業に関与していた6>。』. 3)1960年代において,欧州経済共同体加盟国の全てと租税条約を締結して いた7)。. 4)これに加え,当時,先進国はもとより,発展途上国とも租税条約を締結 していた8)。. 5.このように,1960年代は,国際租税法の分野にとって,まさに黎明期と言 って良い。さらに,当時の西ドイツを取り巻く状況を前提とすれば,欧米諸 国に限らず,アジアをも含む広範な視座からの検討が可能である。. 6.なお,本論説は,STEUERN UND ZOLLE IM GEMEINSAMEN MARKrと 題するルーズリーフの所収である(更新は,既に終了しているようである)。. 1)当該ルーズリーフの編者のRudolf Regulは,ルクセンブルクの論者であ る。. 2)当該ルーズリーフの表題との関連では,「共同市場」の構築を目標とする 54.
(3) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. 欧州経済共同体9)の租税政策及び関税政策を,当該共同体の原加盟国(ド イッ,ルクセンブルク等)10)の立場から考察する,という目的を推察する ことができる。. 3)本論説は,当該ルーズリーフの第5部の所収である。第5部は Doppdbesteurungsabkommenと題し,先の1963年条約草案,1968年欧州 経済共同体モデル租税条約草案,及び西ドイツ締結の租税条約(いずれも, 独文)をも所収している。. 7.以下では,本論説の内容を紹介した上で,結びとして若干の点につき検討 することとしたい。. 第1章 紹介 1.本論説は,本文26頁(独文)である。. 2.本論説は,「1.租税条約の意義及び目的」,「H.二重課税排除の試み」, 「皿.租税条約の構成」,「】V.租税条約の人的適:用範囲」,「V.租税条約の. 対象税目」,「VI.源泉地国課税の制限」,「W.居住地国における課税の減 免一二重課税排除の方法一」,「冊.法令の適用における二重課税」及び「IX.. 租税条約上の補足的規定」の九章より成る。. 3.以下では,各章毎に,その内容を紹介する。ただし,以下の四点に留意さ れたい。. 1)紹介の便宜上,叙述の順序を若干入れ替えた箇所がある。 2)適宜,紹介者注を付す。. 3>1963年条約草案の紹介を行っているに過ぎない箇所は,詳しい紹介を省 略する。. 4)重複した記述は,紹介するのに最適と紹介者が判断した箇所でのみ,紹 介する。. 55.
(4) 横浜国際経済法三二15六二2号(2006年12月). 1.租税条約の意義及び目的. 1.租税条約・二重課税条約(DoppelbesteuerungSabkommen)は,まさにそ の名の通り,国際的二重課税の排除を目的とするものである。. 2.国際的二重課税とは,従来の理解では,同じ所得を有する同じ納税義務者 が,課税高権を保持する多数の国において,同一の又は類似の課税を受けて いる状況を意味する。ここでは,租税債権を有する国家が,自国の国境の外 で当該租税債権を行使していることが前提となっている。 3.西ドイツにおいては,所得税及び財産税がこれに該当する。. 1)西ドイツに住所又はその常用の居所を有する個人,及び西ドイツにその 事業の管理の場所又は本拠が存在するその他の団体にとって,西ドイツは 居住地国である。ここでは,無制限納税義務の下,その所得及び財産の一 切,換言すれば国外の所得及び国外の財産もが,西ドイツでの課税対象で ある。. 2)一方,これ以外の個人及び団体にとっては,制限納税義務の下,西ドイ ツ国内から生ずるある一定の所得及びいわゆる国内財産が,西ドイツでの 課税対象である。この場合,西ドイツは源泉地面である。. 4.ここからも明らかな通り,国際的事業及び投資活動の一切は,二重に課税 を受ける状況にある。所得に関して言えば,一旦,当該所得の源泉地国にお いて課税を受けた上で,当該所得の受領者の居住地国において課税を受ける のである。. 5.二重課税は,国際的事業活動及び投資活動に,国内における同一の経済面 開に比して,租税上の過重負担を課す。それは,人,商品,資本及び勤務地 の国際的移動の自由を著しく損なう。ここでは既存の過重負担のみでなく,. 国境を越えな潜在的な企業活動及び投資に対する障壁としても作用する急迫 的な国際的二重課税もまた,問題である。. 6.なお,売上税及び消費税といった間接税は,国内における引渡し,給付又 56.
(5) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. は消費のみを課税対象としている。租税の国際的重複は,ここでは例えば,. 当該租税に関する諸規定が,対象を異なった見地から各国に分けるという限 界事例においてのみ生じ得る。. lI.二重課税排除の試み. [紹介者注;本章は,「A.二国間条約の実務」,「B.多数国間での試み」及び 「C.二重課税排除のための一方的措置」の三節より成る。]. 1.国際的な経済的結び付きがより密接になり,租税がより深刻な問題となる に連れ,国際的二重課税の排除の要請が切実となった。近隣の経済的関係を 通じて結び付いた諸国は,既に比較的早く,条約の締結による二重課税への. 対処に着手していた。現に1899年,オーストリアとプロイセンは,二重課 税排除のための一般条約を締結している。. 2.第二次世界大戦後,西ドイツが関連した租税条約の網は,先進国のみなら ず,発展途上国をも続々と取り込んでいる。とりわけ後者は,「企業家によ る発展途上国援助」に確固たる租税上の基盤を付与するという特別の目的に 資する。[紹介者注;以上,A節]. 3.なお,西ドイツは,租税条約を締結する際,1963年条約草案を最大限考慮. に入れている。OECD非加盟国との条約においても,同様である。[紹介者 注;以上,B節。本節には,1963年条約草案完成迄の経緯及び1968年欧州層 経済共同体モデル租税条約草案について詳述があるものの,本稿では詳しい 紹介を省略する。これについては,本稿冒頭も参照のこと。]. 4.なお,二重課税は,国内法上の措置を通じて一方的に排除することもでき る。. 1)ただ,当該役割は,居住地国にのみ期待し得る。なぜならば,源泉地尻 における課税は,国外の者が当該源泉御国から生ずる所得を稼得すること. 57.
(6) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). と直結しているからである。. 2)西ドイツは,1957年,税額控除制度を導入した。これにより,国外の所 得及び財産に対する国外の租税を,それに相応する西ドイツの租税から控 除することとなる(所得税法34条。,法人税法19条a,財産税法9条)。. 5.もっとも,このような一方的措置は,以下に示すように,二重課税の排除 に充分というわけではない。. 1)配当,利子及び使用料に対する租税のように,国外の租税が総額を対象 とする場合がある。. 2)西ドイツの相応する租税が純額に基づくとき,上記租税は当該西ドイツ の相応する租税よりも高額となり得る。. 3)西ドイツにおける税額査定の後,国外で課税となる額のみが,税額控除 可能である。. ここでは,国内で同一の所得を受領する場合に比して,租税負担が超過した ままである。. 6.租税条約は,国家の租税債権を均衡のとれた方法で相互に調整し,国外に 進出している企業又は投資家に,二重課税への対処を,一方的措置の限界を. 超えて行う基盤を提供する。この点,西ドイツが締結した租税条約は,税額 控除方式以外に免除方式を定め,国外の所得を国外での課税に委ねた上で西 ドイツの租税から免除している。租税条約は,相互の経済関係の強化に資す るよう,二重課税排除のための課税の放棄を,二重課税排除という共通の目 的に双方の締約国が共同して貢献することとなるような態様で分け合う道を 開いているのである。. 7.なお,租税条約は,租税法規問の掛け橋として作用し,重要な相互の拘束 力を生み出す。具体的には,差別的取扱いの禁止,相互協議並びに部局間遮 助及び法的扶助に関する規定である。[紹介者注;以上,C節]. 58.
(7) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. III.租税条約の構成. [紹介者注;本章は,「A.居住地国と源泉地国の間の課税の抵触」,「B.その 他の抵触の事例」及び「C.条約の構成」の三節より成る。]. 1.多くの場合,租税条約の個別の規定は,・源泉地国課税を,維持するのか, 制限するのか又は放棄するのかを規定している。源泉下国が課税できる限り,. 居住地国はその課税枠組みにおいて当該源泉地国課税を考慮し,二重課税を 排除することとなる。. 2.全ての締約国は,居住地国及び源泉地国のいずれの役割をも果たしてきた。. 故に租税条約は,無制限納税義務及び制限納税義務の両者について触れてい る。[紹介二四;以上,A節]. 3.もっとも,ある納税義務者が双方の国に居住しているとして,双方の国に おいて無制限納税義務に服することもあり得る。例えば,①ある納税義務者 が一方の国に住所を有しつつも他方の国にその常用の住居を有する事例,又 は,②ある資本会社が事業の管理の場所及び所在地をそれぞれ異なる国に有 する事例,である。この二重居住による二重課税は,租税条約によってのみ 排除可能である。租税条約は,抵触規範により,幽いずれかの国に居住地国と. しての優位を認める。課税上の住所に関する規定がこれに該当し,いずれの 国が租税条約上,居住地国として通用するかを事例毎に決定する。 4.一方,制限的納税義務から生ずる租税債権が国際的に重複することもある。. ここでは源泉地国と源泉地国の間の抵触が問題となる。ある所得の受取人が いずれの国にも居住することがなく,連結点の相違のために当該所得が一方 の国においても他方の国においても制限納税義務に服する場合である。より’ 具体的に言えば,一方の国が,利子の支払者が当該国の領域に居住している. が故に源泉謬税を主張しつつも,他方の国が,利子偉権が当該国において土 地担保権的担保に服しているが故に源泉課税を主張する,という事例である。. 59.
(8) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). このような事例は,租税条約の射程にはない。ただ,国外の企業の恒久的施 設に対しても二重課税の保護を認めるというのであれば,将来的に重要な問 題を孕む。[紹介者注;以上,B節]. 5.租税条約の諸規定は,その性質上,以下の四種に分類することができる。 これは一回忌に,1963年条約草案に従った結果である。. 1)租税条約の人的適用範囲及び対象税目に関する規定 租税条約上の文言に関する一般的定義,及び,先の課税上の住所に関す る規定も,これに該当する。. 2)配分規範 3)居住地国における二重課税排除に関する規定 4)その他の補足的規定. 差別的取扱いの禁止,相互協議,部局間扶助・法的扶助等に関する規定 が,これに該当する。[紹介旧注;以上,C節]. lV.租税条約の人的適用範囲. 1.ここでは,誰が条約の便益を享受することができるのかを決定する。関係 するのは,居住である(初期の条約の多くでは,国籍であった)。連結点は, 国内法令が規定している無制限納税義務である。. 2.租税条約の適用対象者は,一方又は双方の締約国に居住している者である。. 「双方の締約国に居住している者」に関しては,課税上の住所に関する条項 により,いずれかの締約国が居住地国として優位する。. 3.この場合,居住地国として優位した国は,居住地国としての地位を留保す る。納税義務者は,当該国においてのみ,無制限納税義務に服する。居住地 国として劣位した国は,租税条約が源泉地国に認める限度でのみ,課税権を 行使することができる。いまかりに,使用料に関し,租税条約が,当該使用 料の受領者の居住地国における排他的課税を定めているとしよう。居住地国 60.
(9) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. として劣位した国は,・たとえ当該使用料の源泉が自国に存在するとしても, 当該使用料に課税することはできないのである。. 4.一方,この場合において納税義務者は,居住地国としては劣位する国にお いても,当該国の法令が無制限納税義務者に認める租税の減免の一切を享受 することができる。. V.租税条約の対象税目 1.租税条約は,冒頭で,当該租税条約の適用対象たる租税に関し,定めを置 いている。これに加え通常は,当該租税条約の適用対象たる租税が一覧表と. して掲げてある(もっとも,当該一覧表は,網羅的であると解すべきではな い)。西ドイツが締結している租税条約は,資本収益税及び源泉徴収税とい つた特別な租税の一部をも対象としている。. 2.以前は,相手国が課税対象としていない租税(財産税等)は,対象税目で はなかった。これは相互主義に基づく。故に直接税に関しては,一部に租税 条約の制限が影響を及ぼしつつも,他には影響を及ぼさないということで, 効果が分かれることとなった。. 3.もっとも,より総括的な視座から相互主義を考えるのが,現行の実務に沿 う。個別の租税の相互性で判断するのではなく,むしろ,直接税の総合的効 果を考慮に入れなければならない。故に一方の国がその直接税の一切を条約 の対象とする場合には,他方の国も同じようにしなければならないであろう。. 昨今の西ドイツの実務はこの線に沿っている。相手国が企業に対する租税及 び投資に対する租税の一切を対象とする限り,財産税も営業税も対象である. (ただし,例えば米国の個別の州税のように,特別の困難が障害となる場合 は,この限りでない)。. 4.租税条約にとっては,所得税及び財産税といった人税が極めて重要である。. にも関わらず,租税条約は,物税にまでも及ぶ。考慮すべきは,営業税及び 61.
(10) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). 不動産税である。租税条約の適用上,この場合においても,企業又は土地所 有者の居住が規準となる。. Vl.源泉地国課税の制限. [紹介二二;本章は,「A.評価の視点」,「B.源泉課税の制限(課税ベースの 縮小)」及び「C.源泉課税の制限(税額の制限)」の三節より成る。]. 1.租税条約の配分規範は,源泉地誌としての締約国が,相手国に居住してい る者に対する課税を,維持するのか,制限するのか又は放棄するのかを規定 している。配分規範といっても,締約国になにがしを割り当てるのではなく,. 当初から自国に帰する課税権を締約国がどの程度放棄するのかを決定するも のである。. 2.租税条約上の源泉地国課税に関する規定と,二重課税排除のために居住地 国が行う租税の減免の間には,密接な関係が存在する。 1)居住地国が税額控除を行う『場合. 納税義務者は,源泉右記課税を可能な限り排除したい。. 2)居住地国が租税免除を適用する場合. 源泉地国課税の水準が居住地国におけるそれよりも低いときは,源泉地 国が租税を課するが故に居住地国において免税となることで,納税義務者 は利益を得る。. 3.締約国双方の経済的関係が対称的である限り,源泉地国課税の制限は当該 双方の国に均等に影響を及ぼす。故に,工業国は,租税条約において相互に 源泉課税を可能な限り制限しようとする(自由主義的解決策)。. 4.反面,発展途上国との租税条約は,かなり広範に源泉課税を維持している。 源泉課税の制限による租税の犠牲をも債務国としての発展途上国が主として. 負担する場合には,経済的関係の結果が偏在するからである。もっとも,源 62.
(11) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. 泉地国課税を可能な限り制限するという1963年条約草案及び工業国間の条 約の実務からは,場合によってはかなり逸脱する。[紹介特注;以上,A節]. 5.源泉与国課税の制限とは,まず,源泉三国が,ある種の所得を免税する場 合である。. 1)財産に対しては,居住地国のみが,租税を課することができるδ. 2)他の特定の規定が取り扱っていない所得の一切及び財産の一部について は,通常は補充条項が規定しているbこれは,「疑義がある場合には」居. 住地獄における排他的課税に優位を置き,源泉課税を放棄するという 1963年条約草案の構想の線に沿っている。. 6.次に,源泉興国が課税する上での課税ベースが縮小する場合である。. 1)企業活動に対しては,租税条約は恒久的施設原則を規定している。源泉 地国が課税できるのは,企業が当該源泉地際に恒久的施設を有する場合の みである。. (1)ここで重要なのは恒久的施設の定義である。1963年条約草案との関係. では,1925年以来,西ドイツがイタリアと締結している租税条約が、重 要な例外である。当該条約の最終議定書の7は,一定の要件の下で,子会 社が恒久的施設となる旨,規定している。この場合,子会社は,自身を支 配している企業のために利得の大部分を減少させるよう,利子や使用料と いった契約上の報償を差し引くことができない。. (2)海運及び航空運輸を行う企業については,通常,企業の管理の場所が存 在する国における排他的課税が,恒久的施設原則に優位する。. (3)恒久的施設に帰属する利得の配分及び算出に関する規定が,別途存在す. る。当該規定の内容は,概して,直接利得算出法と間接利得算出法に二分 することができる。昨今の租税条約は,独立の企業の間の通常の条件とは 異なる条件を関連企業が設けている場合において,当該関連企業の利得を 修正するための規定を置いている。かかる規定も,結局は,適切な利得の 配分に資する。. 63.
(12) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). 2)役務の提供に対する源泉地国課税には,源泉地引における役務の遂行が 必要である。. (1)西ドイツの所得税法49条1項3及び4に基づく制限的納税義務は,単な る役務の利用を要件としているという理由で,適用がない。. (2)1963年条約草案は,役務の提供を独立的活動及び従属的活動に分類し た上で,源泉地国課税のための要件をそれぞれにつき,定めている。これ によって,源泉地国における役務の遂行にも関わらず,それが当該源泉地 国と表面的な結び付きしかもたらさない場合には,居住地国課税が優位し, 当該源泉三国は課税できないこととなる。. 3)なお,基本財産に関しては通常,課税ベースは縮小しない。ここでは, 源泉地国課税を認めることが,所在地法の原則に沿う。租税条約は,通常,. 不動産から生ずる所得の範囲をことさら定義し,その上,不動産の譲渡か ら生ずる収益をも考慮に入れている。[紹介旧注;以上,B節]. 7.最後に,源泉地国が課税できる場合であっても,税額に制限が加わるとき がある。これはとりわけ,配当,利子及び使用料に妥当する。. 1)使用料. 工業国との問の租税条約は,使用料の源泉課税をほぼ放棄している (1963年条約草案も同様である)。. 2)利子. 源泉課税の全部又は一部を放棄しているものがある(1963年条約草案 は,10パーセントの源泉課税を認めている)。. 3)配当. 15パーセントの源泉課税を認めている(概ね,1963年条約草案も同様 である)。. 8.源泉地国課税の額を制限することで,納税義務者は通常,何らの利益も得 ない。居住地国は自国の租税に固執する。源泉課税は,それを居住地国が自 国の租税から控除する際においてのみ,居住地国が考慮する.こととなる。故.
(13) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. に,居住地国の租税の水準に相応する負担の総額は変わらないd. 9.ただ,中間会社に対する実質的資本参加からの配当が関連する事例におい ては,この限りでない。. 1)西ドイツが締結した租税条約上,親会社は,国外の子会社から受領した 配当に関し,完全に又は部分的に租税免除に服する。. 2)その結果,国外の資本収益税は,当該配当の最終的な租税負担を意味す る。ここでは,どの程度まで租税条約が国外の源泉課税を制限するのかと いうことが,納税義務者にとっても決定的に重要である。. 3)現行の租税条約の実務は,中間会社に対する実質的資本参加につき,資. 本収益税を,通常の15パーセントの限度から下げようとしている。これ は,子会社への投資に対する租税を,恒久的施設が関連する租税に合わせ るためである(後者においては,資本収益税がそもそも存在しない)。. 4)1963年条約草案も,この線に沿っている。同草案に対する注釈が述べて いる通り,このようにして,国外投資に対する負担の除去と,利得に対す る租税の過重負担に対する手当が可能となる。後者の達成如何については,. 親会社の居住地国が,税額控除に替えて租税の減免を認めるか否かが決定 的である。. 5)もっとも,中間会社に対する実質的資本参加について,国外の資本収益 税をできる限り減免することは,西ドイツの条約の実務にとっては特に困 難iである。なぜならば,西ドイツの子会社が相手国の親会社に分配を行う. という逆の関係において,西ドイツの租税条約は,西ドイツの資本収益税 ’(25パーセント)の全額を維持するからである。. (1)西ドイツの国内法上,利得の分配に対しては,51パーセントではなく,. 15パーセントの税率が適用となる。分配を受ける西ドイツの親会社は, 分配を行う西ドイツの子会社に対するかかる租税の減免に伴い,36パー セントの特別の法人税(税引後)を支払わなければならない(法人税法9 条。当該親会社は,さらなる分配を行わないことが前提である)。. 65.
(14) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). (2)一方,国外の親会社に対する西ドイツの租税は,資本収益税に終始する こととなる。子会社に対する租税の減免は,当該国外の親会社にとっても. 問接的に利益をもたらす。ただ,当該資本収益税が税引後の36パーセン トの租税負担を生じさせない場合,租税条約において当該資本収益税を減 免する可能性は低い。. 10.租税条約が減免の対象としている租税は,通常,還付を求めることとなる。. この手続に関しては,詳細な規則が存在する。さらに,様々な租税条約の注 釈においては,当該手続に関する記述がある。当該手続においては,特別な 書面の提出が要件であり(書式の一部は公表済みである。),これにより,納. 税義務者の故国の課税庁が関与する中で,租税条約が定める要件を立証する こととなる。[紹介者注;以上,C節]. Vll.居住地国における課税の減免一二重課税排除の方法一. [紹介者注;本章は,「A.様々な解決手段」,「B.租税免除」及び「C.税額控 除」の三節より成る。]. 1.租税条約が源泉地回課税を認めていないのであれば,租税条約は納税義務 者の居住地国における課税に影響を与えることはない。. 2.一方,租税条約が源泉地国課税を,全部であれ一部であれ堅持するのであ れば,二重課税を排除するために,相応する租税の減免を通じて国外の租税 に対処することは,居住地国の責務である。かかる対処方法として,租税免 除と税額控除がある。西ドイツが締結した租税条約には,いずれも存在する。 [紹介者注;以上,A節]. 3.租税免除は欧州の大陸法圏において発展した。西ドイツが締結した租税条 約においては,西ドイツの居住地国課税の枠組みにおける二重課税排除のた めの原則となっている。ここでは,西ドイツにおける無制限納税義務者が国 66.
(15) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. 外に所得及び財産を有し,それらが関連する租税条約に基づき源泉丁令たる. 他方の締約国において課税に服するのであれば,当該無制限納税義務者は基 本的に西ドイツにおいて免税となる。. 4.もっとも租税免除は,二重課税排除に必要な限度を超えるべきではない。 いわゆる累進性の留保は,かかる要請に応える。これにより,国外の所得及 び財産が課税対象であったとすれば適用となるであろう税率により,西ドイ. ツにおいて課税対象たる所得及び財産に対する税額を決定することができ る。換言すれば,居住地国において課税対象となる所得及び財産に対する租 税の累進度は,納税義務者の所得又は財産のすべてに基づいて決まることと なる。[以上,B節]. 5.一方,源泉地国が租税を課することを租税条約が制限的に認める場合にお いて,居住地国において租税免除を認めるのは,租税条約の意義及び目的に 反する。なぜならば,課税権は基本的に居住地国に帰し,その反面,源泉地 国課税は一部のみであっても劣位しなければならないということが根底にあ. るからである。西ドイツが締結した租税条約は,租税条約が制限的に源泉地 国課税を認めている配当,利子及び使用料につき,租税免除に替えて税額控 除を規定している(1963年条約草案も同様である)。税額控除は,英米法圏 においては,二重課税排除のための唯一の方法として通用している。. 6.ここでは,所得は,居住地国としての西ドイツにおいて,そのすべてが課 税対象となったままである。一方で国外の源泉課税は,西ドイツの所得税又 は法人税から控除対象となる。もっとも当該控除は,国外の所得に対する高 率な租税負担を対象としていない。当該高率な部分を,納税義務者は自ら負 担しなければならないのである。. 7.もっとも,例外が存在する。西ドイツの資本会社が,国外の法人の資本に. 25パーセント以上参加しており,前者が後者から配当を受領する場合であ る。かかる中間会社に対する実質的資本参加については,配当に対する三重 課税(すなわち,国外の子会社,西ドイツの親会社及びその株主)を排除す 67.
(16) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). るために,租税免除の適用がある(スイスとの租税条約には,かかる規定は. 存在しない)。さらにこの方法により,子会社形態の投資が,恒久的施設形 態のそれと,対等となる。このような取り扱いは,西ドイツの側からすれば,. 国内法(法人税法9条)の定める取扱いが,国外の法人に対する資本参加に 対しても適用となることを意味する(もっともこの場合,先に示した税引後 の租税は,課税とはならない)。. 8.租税条約が財産税及び営業税をも対象とする場合には,租税免除は当該租 税に対しても適用となる。[紹介者注;以上,C節]. ,Vlll.法令の適用における二重課税. [紹介者注;本章は,「A.租税条約の効力」及び「B.性質決定の抵触」の二 節より成る。]. ・1.租税条約は,国際法上の条約である。それは西ドイツの憲法規範上,法律. が定める機関が承認することで,国内法令となる。故に租税条約は,そのよ うな国内法令として,適用となる。納税義務者は,租税条約の適用を申立て なければならないわけでもなく,その適用を拒否することができるわけでも ない。. 2.課税権の重複を排除するという租税条約の意義及び目的からすれば,租税 条約を通じて可能であるのは,両締約国の課税権を相互に区分けすることの みである。故に租税条約は,一方の又は他方の国が租税を課することができ るか否かを決定するのみである。締約国が,かかる枠組みの中で,自国に属 する課税権を,行使するのか否か,及びどの程度行使するのかは,もっぱら 当該締約国の国内法令が決定する。租税条約は,新たな納税義務を創設しな い。国内法令が課税しないものに対しては,租税条約によっても課税するこ とができない。ある国が,自国に属する課税権を行使しない場合においても, 68.
(17) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. 同様である。この意味において,租税条約は,二重課税を,実質的に排除す るのみでなく,潜在的にも排除する。[紹介者注;以上,A節]. 3.租税条約の機能及び概念は,国内法令のそれと分離している。故に租税条 約は,それ自身の概念の世界をも有する。例えば,以下の通りである。 1)配当及び利子 西ドイツにおいては,資本財産,又は,営業所から生ずる所得に属する。 2)使用料 (1)西ドイツにおいては,徴収手続上,制限納税義務に服する。. (2)一方,西ドイツの所得税法の適用上,独自の所得類型が存在しない。故. に,営業所,独立の役務又は使用賃貸及び用益賃貸から生ずる所得に属す る。. 4.このことと,租税条約が,国内法令と同一の又は非常に類似する概念を有 することとは,矛盾しない(営業上の所得,独立の又は従属の役務から生ず る所得等である)。. 5.故に租税条約上の概念に,国内法令における類似の文言の解釈を施すこと. は許されない。1963年条約草案にも,ほぼすべての租税条約にも存在する 参照条項によって国内法令を参照することは異租税条約自身に概念の定義が 欠けており,かつ,文脈により別に解釈すべき場合を除き,可能である。. 6.かかる解釈原理を考慮することによってのみ,租税条約は,国際的分野に おける法的安定性の要請を満たすことができる。というのは,国内法令を参 照することで,租税条約上の全く同じ規定につき,両締約国が異なった解釈 を施すという危険が生ずるからである。性質決定の抵触は,結果として租税. 条約の意義及び目的に反し,二重課税及び租税上の歪みを招く。[紹介者 注;以上,B節]. 69.
(18) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). IX.租税条約上の補足的規定. 1.ここに存在する規定は,単なる二重課税の排除の範疇を超え,ある種の 「租税秩序の目的」を実現することを意図している。. [紹介出面;以下,本章は,「A.差別的取扱いの禁止」,「B.相互協議」及び 「C.部局問扶助・法的扶助」の三節より成る。]. 2.租税上の差別的取扱いの禁止は,国籍又は法人の国外における地位によっ て課税上の取扱いが相違することを禁止するものである。. 1)もっとも,国籍に応じ,納税義務者が一方で無制限納税義務に服し,他 方で制限納税義務に服することで,租税負担が相違することは,問題ない。. この場合において,国外に居住している者が制限納税義務者として,国内 に居住している無制限納税義務者より重い租税を負担するときもある。. 2)これとは違い,国外の国籍を有する制限納税義務者は,西ドイツの国籍 を有する制限納税義務者よりも,重い租税負担を負わない。さらに,西ド イツに居住し西ドイツの国籍を有する者と同じように,国外の国籍を有す る無制限納税義務者も,同一の租税の減免を主張することができる。. 3.もっとも,国外の企業の恒久的施設に対しては,無制限納税義務と制限納 税義務の間での差別的取扱いが,ある程度不問となる. 1)当該恒久的施設は,同様の活動を行う国内の企業よりも不利な税負担を 負わない。これによって例えば,同一の控除に関する特典を主張すること ができる。. 2)これに対して,納税義務者の属人的地位に結びつく租税の減免を求める ことはできない。先に示した通り,西ドイツの子会社への資本参加との関 連で,西ドイツの資本会社は,受領する配当に関し特別な取扱いを受ける。. かかる取扱いを,国外の法人が西ドイツに有する恒久的施設が受けること 70.
(19) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. はできない。. 4.大多数の租税条約においては,租税条約の適用対象である税のみでなく,. すべての種類の税が,差別的取扱いの禁止にわいて問題となる。[紹介者 注;以上,A節]. 5.租税条約は,相互協議を通じて,更なる法的処置を提供する。 6.相互協議は,二重課税を排除することを目的としている。. 1)故に,同じ納税義務者が負担する租税が,当然,問題となる。. 2)もっとも,一方の締約国における親会社と,他方の締約国における子会 社の問での利得の分割が問題となる事例が存在する。この場合において, 実務上,相互協議に対するかかる制限は,あまり満足できるものではない。. 西ドイツと米国の新しい租税条約は,かかる事例をも明示的に相互協議の 対象としている。. 3)かかる明示的規定が存在しなくとも,相互協議の実務は,国際的事業活 動及び投資活動の大部分を可能な限り租税負担から解放するよう努力すべ きことを認識している。租税条約は,一般的協議の権限を規定しており,. そこではまさに,租税条約が取り扱っていない事例を対象としているもの が存在するのである。[紹介者注;以上,B節]. 7.大多数の租税条約は,相互の部局問扶助及び法的扶助に関し,情報交換の みを規定している。もっとも,租税の執行を相互に保障する法的扶助に関し, 特別の条約が存在する。. 8.情報交換においては,租税条約の規定の実施が要件となっている。さらに, 締約国にとって,租税条約と適合する国内法令の実施が問題となる場合もあ る。. 9.ただ,情報交換の態様及び交換対象となる情報の範囲には,一定限度の制 限がある。さらに,情報交換は,税収減の防止のための従前の条約によって も,要請することができる。[紹介者注;以上,C節]. 71.
(20) 横浜国際経済法二二15巻第2号(2006年12月). 第2章 検討 1.以上,本論説の内容を紹介してきた。 2.本論説の特徴は,以下の二点である。. 1)本論説の検討対象は,大別すると,①国際的二重課税の原因,②これに 対する国内法による対処とその限界,③租税条約の役割,の三点である。 この内,租税条約に関する議論に,本論説は力点を置いている。ここでの. 中心は,1960年代の西ドイツの租税条約締結ポリシーの紹介,及び当時 、の西ドイツが締結した租税条約と1963年条約草案との比較である。加え て,租税条約を構成する全条文を対象に,広範な議論を展開している。 2)一方で,執筆当時の研究水準からすれば,「序論」という表題の表現を超 えているとでも言うべき箇所も存在する。とりわけ,租税条約の法的性質,. 租税条約と国内法の関係及び西ドイツの国内租税政策と租税条約との関係 に関する記述は,現在の研究水準から考えても,興味深いものとなってい る。. 3.以下,本論説に関し,紹介者がとりわけ興味深く感じた諸点につき,若干 の指摘・検:討を行うことで,本稿の結びとしたい。なお,検討の上では, DOPPELBE$rEUERUNGSABKOMMEN(K Vogel/M. Lehner 4. Au且.2003) を,主に参考とした11)。以下,当該文献に拠る場合は,本文中の括弧内に当 該文献の頁番号を付す。. 1)Doppelbesteuerungsabkommenという呼称は,とりもなおさず,租税条 約がまさに二重課税条約として,国際的二重課税を排除する機能を有する. ことを意味している。当時の租税条約に関する議論が,専ら租税条約を通. じた二重課税の排除に主眼を置いていたことが,本論説から明らかであ る。. 2)本論説が冒頭で述べている通り,ここでの二重課税とは,いわゆる法的 二重課税である。かかる状況は,国内の資産及び国内の経済取引に加え, 72.
(21) 1960年号のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論. 居住者が便益を享受する限りにおいて,国外に所在する財産及び国外にお ける取引もが課税対象となるところに起因している(117頁一118頁)。これ. に対し,同一の経済取引,所得又は財産が,同一期間内に二以上の国にお. いて異なる者の手元で課税対象となる状況がある(118頁)。本論説によ れば,かかる状況(経済的二重課税)に対しても,当時の西ドイツが租税 条約上,手当を行っていたことが分かる。. 3)現行の租税条約の多くは,その条約名及び前文からも明らかな通り,二 重課税の排除に加え,国際的租税回避・脱税の防止をも目的としている。. 4)本稿の冒頭において,当時の西ドイツが,先進国及び発展途上国をも含 む密な租税条約のネットワークを有する点に触れた。一方,現行のドイツ. 連邦共和国が関連する租税条約は,以下の三つの範疇に分類することがで きる(166頁)。. (1)対西側工業国条約 (2)対発展途上国条約 (3)対社会主義国条約(締結当時). それぞれの租税条約の属する範疇は,当該租税条約の規定を解釈する際 に,決定要素たり得る(166頁)。. 5)現行のドイツ連邦共和国基本法59条2項12)は,「連邦の政治的関係を規律. し,または連邦の立法事項に関する条約は,連邦法律の形式で,それぞれ 連邦立法について権限を有する機関の同意または協力を必要とする。」と 定めている。このように,議会は法律13)の形式で条約を承認する。. 6>租税条約は,国内法との関係では,特別法である。租税条約が定める要 件は,租税債務を確定する上で,国内法の定める要件に加える追加的要件 である。たとえて言えば,租税条約は型紙として国内租税法を覆う(以上, 142−143頁)。故に,租税条約が存在する場合においては,国内法の要件に. 加え,租税条約が定める要件もまた充足する限りにおいてのみ,その限度 において,納税義務が存在するのである(130頁)。. 73.
(22) 横浜国際経済法学第15巻第2号(2006年12月). 7)本論説には,租税条約上の規範を,抵触規範と呼称している箇所が存在 する。もっとも、,租税条約は,両締約国が,自国の法令に基づき租税を課 していることを前提としている』(129頁一130頁)。その上で租税条約は,二. 重課税を排除すべく,両締約国の租税法令の適用を制限するのである (130頁)。ここでは,国内法と外国法との選択の問題はない。故に租税条. 約の規範を,抵触規範(国際私法上の用語)とすることは,誤りである, との見解が存在する(136頁)。. 8)納税義務者は,自身に租税条約を適用するか否かを,「選択」することは. できない(143頁〉。この点,本論説も説いている通りである。ただ,租 税条約は,国内法令の下では存在しない納税義務を創設することもなげれ ば,既存の納税義務を拡張したり,変更したりすることもない(138頁)。 故に,租税負担は,納税義務者にとってより有利となるのである(249頁)。. (了). 1)1963年条約草案完成迄の経緯については,現行のOECDモデル租税条約のコメンタリーの 記述(とりわけ,序論の第4パラグラフないし第6パラグラフ)を参照。 2) 当該草案に関しては,横浜国際租税法研究会訳(鈴木溢血分担)「1968年欧州経済共同体モ デル租税条約草案」租税研究(近刊)を参照のこと。 3)横田喜三郎ほか編『国際条約集』229頁(有斐閣,1981)。 4) 1900RGBL 397−399.. 5) DOUBLE TAXATION AND FISCAL EVASION−COLLECTION OF INTERNATIONAL. AGREEMENTS AND INTERNAL LEGAL PROVISIONS FORTHE PREVENTION OF DOUBLE TAXATION AND FISCAL EVASION, League of Nations Doc. C.345. M。102. at 249 (1928).. 6) PREVENTION OF INTERNATIONAL DOUBLE TAXATION AND FISCAL EVASION TWO. DECADES OF PROGRESS UNDER THE LEAGUE OF NATIONS BY MITCHELL B. CARROLL, League of Na廿ons Doc. F. Fiscal 111. at 11(1939).. 7) それぞれ,イタリア(1925年10月31日),ルクセンブルク(1958年8月23日),オランダ. (1959年6月16日),フランス(1959年7月21日)及びベルギー(1967年4月11日)との租 税条約である。. 8) カナダ(1956年6月4日),日本(1966年4月22日)及びアルゼンチン(1966年7月13日) 74.
(23) 1960年代のドイツ連邦共和国における国際的二重課税排除の議論 との租税条約がある。なお,南アフリカを対象とした,海運及び航空運輸に関する相互規定 (Gegenseitigkeitsfeststellungen fUr Schifεahrt und Luft魚hrt)もある。. 9) 庄司克宏『EU法 基礎編』11頁以下(岩波書店,2003)。 10)庄司・前掲注9)11頁。. 11)なお,KVOGEL, KLAUS VO GEL ON DOUBLE TAXATION CONVENTIONS(1997)も,一 部,参考とした。 12)阿部照哉ほか編『世界の憲法集[第三版】』288頁(有信堂,2005)。. 13)このような法律を,承認法という。小寺彰ほか編『講義国際法』104頁(有斐閣,2004)。. ※本稿は,平成17年度及び平成18年度の科学研究費補助金(特別研究員奨励費)の交付に基 づく研究成果の一部である。. 75.
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