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硬式テニスのスマッシュ技術を指導する際の指導能力育成に関する基礎的研究 : 打ち分け技術からみた技術水準別スマッシュの正確性の検討から

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(1)硬式テニスのスマッシュ技術を指導する際の 指導能力育成に関する基礎的研究 一打ち分け技術からみた技術水準別スマッシュの正確性の検討から-. 松下健二* ・荒井貴美人** (平成15年10月30日受理). Basic Study of Coaching Ability Development in Coaching Smash Techniques in Tennis From A Study of Smash Accuracy Classified by Techical Levels from the Viewpoint of Hitting Techique-. Kenji MATSUSHITA and Kimito ARAI Abstract This study analyzes the accuracy of the smashing technique in tennis. As subjects, six high-school students who had either taken part in the all-Japan inter-hight -school athletic competition or won a prize at the Kinki High-school Athetic Meet were selected as the advanced skill group, while seven university students who had played tennis for five years or less, were the non-advanced skill group. The analysis of smashing accuracy was conducted through the one-line distance between the point where the ball fell and the target point, smashing angles, smashing errors and the speed of the ball smashed. 1. The greater the skill the subjects had, the faster and the more accurately they smashed the ball.. 2. When the subjects were made to compete with each other on smashing speed, all the subjects, regardless of their technical level, smashed the ball at a speed 90% of their highest smashing speed. 3. The smashing technique for competing smashing speed differed from that for attaining accurate smashing. All the subjects, regardless of technical level, were able to select a suitable smashing method in both cases. 4. All the subjects, regardless of their technical level, found it easier to attain accuracy by adjusting the angle of the smashed ball than by adjusting the smashing distance. 5. All the subjects, regardless of their technical level, tended increase the accuracy by slowing down the smashing speed. 6. The accuracy of smash was smaller than of ground stroke, regardless of the technical level of the subjects. 7. With regard to smashing form, even the advanced-skill group was unable to score any high points, suggesting that there is still room for improvement in smashing form.. I.緒言. 況と相手のいる位置・姿勢を瞬時に把握して、相手の打 球ボールの軌道・方向・速度を機敏に予測し、知覚する. スポーツにおける技術には入力的技術と出力的技術が ある3)0. 能力のことである。出力的技術とは、正確性・素早さ・ 持続性からなる動作の能力である。正確性とは、目標に 向かって空間的・時間的に体肢の動きやボールに与える. 入力的技術とは、視覚や運動感覚に基づいて、自己や 自己を取り巻く周囲の状況を把握する能力である。例え ば、テニスにおける入力的技術とは、自己の置かれた状. 力の調整ができることであり、素早さとは動作の開始と. *兵庫教育大学学校教育学部附属実技教育研究指導センター(体育教育分野) * *兵庫県立明石城西高校. -67-.

(2) 動作の切り替えの機敏さを示し、持続性とは、同じ動作. た。すなわち、試合を想定した場合のもの(実験1)と. を繰り返し行う能力を意味する。例えば、テニスにおけ る出力技術とは、ラケットを素早く構えて、望ましい場. 純粋に正確性を求めた場合のもの(実験2)の2つの実 験を設定し、それぞれについて分析することからスマッ. 所に適切なスピードで、ボールを打ち続けられる能力の. シュの正石瞥性の特徴を明らかにした。. ことである。 スポーツにおける技術の指導においては、このような. Ⅱ.方法. 入出力的技術の各側面を分析的に理解し、それらの相互. 1.被験者. 関係を明らかにした知見を基礎的資料として取り扱って. 被験者は技術術水準上級者として、全日本インターイ経験者と近畿高校大会上位入賞者の6名、初級者とし. いかねばならない。. てテニス歴5年以下の関西学生リーグの5部に所属する 者7名、計13名を選んだ(表1)0. 著者ら2)はこれまでに硬式テニスのグランドストロー クを取り上げ、出力技術の1側面である正確性を求めた 打球方法には練習時と試合時のものとに一貫性がないこ. 2.測定方法. とを明らかにし、これについて学習者(選手)のパフォー. 測定場所は風の影響を避けるために、体育館内で行っ. マンスの実態把振に基づいた指導内容の改善を考察した。 すなわち、教授者は各技術水準における打球の正確性の. た。コートはシングルスコートを用い、ベースラインか. 特徴を把握する必要があり、それに基づいて指導内容を. らネット方向に2m、シングルスコートのサイドライン. 検討すべきとした。. から2mの地点に、被験者に対して正クロスになるよう. 今回は硬式テニスの各技術を指導する際の指導能力を. に目標点を設置した(図1)0. 育成する研究の一貫としてスマッシュ技術を取り上げ、 その各技術水準における特徴を把握して、指導能力を育. Succdgun. 成する際の基礎的資料を得ようと試みた。 スマッシュは相手から打上げられたボールが地面にバ. 2u, \ T. i.I′ ′ ..一 L. ウンドする前に、ネットに近い場所からサーブと同じ様. zJn. ′ ・ ' 蝣 ' //・ ・ 蝣 ' .メ .I, .. ,メ 一 . 、 .?メ こ :′ . ;′ す抜点.'<・ .' ' 蝣 .蝣 ・ 蝣 蝣 '.蝣 :蝣 :ri,I :. . :: ;i//<1-i::,:i--. I/::;/:<P l;;/,:I.I 丁 ':# ':>'^v ニ ′ こ .,. に、上からたたくようにして相手のコートに打ち返す動 作であり、攻撃的技術として最高のものである。しかし. Zm I. :l-I,I :I:I. ながら試合中、アウトボールやネットにかけるなどが多 くみられる。ここにもグランドストロークと同様に練習 時と試合時のものとに一貫性のないことが指摘され、そ の指導内容を改善するためには、グランドストロークと 同様のことが必要とされる。 スマッシュの練習風景をみると、その多くは、上げら れたボールを、一点をねらうのでなく、ただ、その方向 -思い切り打ち込んでいる。よってボールの落下点には. I. :. I. Z:. 長短がみられる、このような雑な練習の結果が試合にお いて、アウトボールやネットに当てることにつながって. ⊥ H itter I-. *&'. いるものと考えられる。. Cam era 1. スマッシュの出力的技術は、打球のスピード、打球の 方向性、ボールを打っタイミング等の要素から構成され る。つまり、スマッシュを打っ際には、相手が打ち上げ たボールに対して、スピードのある打球を意図した場所 に打ち返すこと(正確性)が重要となる。 しかしながらこれまでにスマッシュの正確性について 検討した研究はみられない。 本研究ではスマッシュにおいて、入力的技術に影響さ れない純粋な出力的技術を正確性の面から詳細に検討す. I. IOサ7m.. -. -」. -. A. るため、技術水準別に設定した2群の被験者に球種とス ピードおよび打ち上げ角度を一定にしたボ-ルを繰り返. I. 8.23m. 図1実験時のコートの状況. し与え、それを特定の目標点に向かってスマッシュさせ. -68-.

(3) 表1被験者の身体的特徴と硬式テニスにおける成績一覧 群. 氏 名 . S .Y. 身 長. 体 重. 年 齢. (c m ). (k e. (読 ). テ ニ ス歴. 164. 57. 16. 8年. 成 績 ー4 才 以 下 全 日 本 ジ ュ ニ ア ( ダ ブ ル ス ) 優 勝 1 6 才 以 下 全 日 本 ジ ュ ニ ア ( シ ン グ ル ) ベ ス ト8 イ ン タ ー ハ イ ( シ ン グ ル ) ベ ス ト3 2 近 畿 高 校 大 会. 優 勝. 関 西 ジ ュニ ア. ベ ス トー6. 兵 庫 県 民 大 会. 2 . F .Y. ー7 1. 60. 16. 5年. 3 . K .T. 17 5. 64. 17. 8年. 近 畿 高 校 大 会 (ダ ブ ル ス )ベ ス ト16. 4 . 0 .K. 17 2. 60. ー6. 7年. 近 畿 高 校 大 会 (ダ ブ ル ス ) ペ ス ト16. 上. 優 勝. 兵 庫 県 大 会 新 人 戦 (ダ ブ ル ス . シ ン グ ル ) 優 勝. 兵 庫 県 民 大 会 (ダ ブ ル ス )3 位 級. 兵 庫 県 民 大 会 (ダ ブ ル ス ) 3 位 兵 庫 県 大 会 新 人 戦 (ダ ブ ル ス ) 者. 優 勝 (シ ン グ ル ) 2位 5 . S .Y. 17 0. 67. 5年. 18. 2 00 2 国 民 体 育 大 会 兵 庫 県 少 年 男 子 代 表 6 位 全 日 本 ジ ュ ニ ア ( ダ ブ ル ス ) ペ ス ト4. サ. イ ン タ ー ハ イ ( 団 体 戦 ) ベ ス ト4 兵 庫 県 大 会 (ダ ブ ル ス .シ ン グ ル ス ) 優 勝 (20 0 2 年 ) ー8 才 以 下 関 西 ジ ュ ニ ア ベ ス ト4 (2 0 0 2 ) ジ ャ パ ン オ フ ィシ ャ ル ラ ン キ ン グ 1 7 5 位 ( 一一月 度 ) 6 . T .S. ー7 2. 64. 9年. 17. 全 日 本 ジ ュ ニ ア ( ダ ブ ル ス ) ペ ス ト4 イ ン タ. ハ イ 団 体 戦 イン ター ハ イダ ブ ル ス. ペ ス ト4 ベ ス ト16. 全 国 選 抜 大 会 ( 団 体 戦 ) ペ ス ト8 近 畿 選 抜 テ ニ ス 大 会 (シ ン グ ル )準 優 勝 7 . K .Y. ー7 0. 58. 20. 5年. 特 にな し. 初. 8 . N .S. ー7 3. 53. 20. 1 .5 年. 特 にな し. 級. 9 . K tN. 173. 55. 19. 1 .5 年. 特 にな し. 者. 1 0 . S .Y. 1 74. 58. 20. 2年. 特 にな し. 群. ー1 . K .K. 17 0. 53. ー8. 1 年 未 満. 特 にな し. 2. N ー Y. 17 8. 68. 19. 4年. 特 にな し. ー7 4. 62. 19. 4年. 特 に なし. ー3 . H .H. 3.各実験の内容. ボールの落下点を明確に記録するため、 20cm平方のマ. 実験1 :試合時(緊張状態)のスマッシュの正確性を みるために、被験者には試合(一打でポイントをとるよ うに)を想定させ、目標点に向かってスマッシュを練習. ス目を区切った測定用のシート(縦5.2mX横5.2m)を 用いた。 被験者の打点位置は、ネットの中央部から後方の3m. 時は10球、本番時には有効打数20球打たせた。このとき の有効打とは、ネットや空振り、大幅なアウトボール以. ∼4m以内になるようにした。 ボールマシ-ンは、被験者のいるコートとは反対側の. 外をさす。 実験2 :スマッシュにおいて正確性を高める技術の有. コート中央、ベースライン後方に設置し、被験者が設定 した位置で打球できるように、ボールの回転とスピード. 定者が落下点の位置を把握し、正確に測定を行うことが. 無を検討するため各被験者には純粋に(リラックス状態) で実験1と同様の方法でスマッシュを打たせた。 これに加えて、目標を特に狙わない最高の速度のスマッ. でき、被験者が次の打球準備ができるまでの時間を配分. シュを打たせ、各被験者の最高速度を測定した。. および打ち上げ角度を一定にした。また、ボールの発射 間隔は練習時は自動発射で5秒間隔で行い、実験時は測. するため手動で行った。. 4.分析 1)分析項目. 打球速度を測定するためにスピードガン(トーアスポー ツマシーン社製、 SPORTS REDAR GUN HP-1)を使. ア)スマッシュの落下点の分布状況 イ)目標点と落下点問の直線距離. 用した。スピードガンの位置は、打点と目標点を結んだ 延長上に設置し、できるだけ正確に速度を測定できるよ. ウ)差異角度(打点と目標点を結んだ直線と打点と落 下点を結んだ直線とのなす角度). うに配慮した。また、各打球についての角度補正を行い、 より正確な打球速度を算出した。. エ)ミスボール数(アウトボ-ル数、後逸ボール数、 空振り数、ネット数). ビデオカメラを被験者の利き腕側の側方に設置し、打 球時のフォームを記録したO. -69-.

(4) オ)打球速度 2)分析方法 各被験者のスマIyシュの落下点をプロットした図から 各被験者を比較し、各群の分布状況の特徴を検討した。 直線距離(cm)、差異角度(皮)、ネットやアウトボー ルなどのミスボール数(数)、打球速度(km/h)の各 測定項目の測定値の両群問比較、各群間における実験1 と実験2との比較については、ノンパラメトリック検定 (Mann-Witney検定、 Wilcoxonの符号付き順位検定お よびサイン検定)を用いて分析した。 また、スマッシュの正確性の特徴を知るためにグラン ドストロークの正確性との比較も行った。 Ⅲ.結果ならびに考察 1.実験1 1)打球の落下点の分布状況 各群における打球の落下点の分布状況の代表例を図2 (上級者)、図3 (初級者)に示した。. (十は白採点を示す). 図3実験1における初級者の打球落下点の分布状況 上級者の落下点の分布状況は、打球点を前とすると、 目標点を中心として前後に長い楕円形近い形の分布がみ られた。また打点と目標点を結ぶ直線(以後、回帰直線 と略す)に対して凝集性は高く打球角度に対する正確性 は高いことが認められた。また、目標点の後方より前方 に落下点が偏っていた。このことは試合を想定した実験 1では、アウトボ-ルを避けるという意識をもって打球 したためと推察される。 初級者の落下点の分布状況は、目標点からネット側に 集中する傾向がみられ、目標点の前方に左右前後に大き な広がりのある形をしていた。また、これらの落下点は 回帰直線に対しての凝集性が低く、角度に対する正確性 は高くないことが認められた。また、目標点とネットの 間に落下点が集中していた。このことは、上級者群と同 様に、試合を設定した状況ではアウトボールをしないと いう意識を持っていたためと考えられる。 次に、実験2における各群の分布状況の代表例を図4 (上級者)、図5 (初級者)に示した。. (+は日採点を示す). 図2実験1における上級者の打球落下点の分布状況. 上級者の落下点の分布状況は、実験1と同様に、打点 方向を前とすると、目標点を中心として前後に長い小さ な楕円を描いていた。また、回帰直線に対する凝集性は 実験1よりも高く、打球角度に対する正確性も高いこと が認められた。このことは正確性をもとめた場合には試 合を想定した場合に比して、打球距離、打球角度の調整. -70-.

(5) がより正確になされていたことが推察された。 初級者の落下点の分布状況は、目標点を中心に回帰直 線前後に長くみられ、ベ-スラインを越えるものもみら れるようになり実験1の結果とは異なっていた。回帰直 線への凝集性は実験1に比して高くみられた。以上のこ とは初級者では打球角度の正確性は高くなったものの目 標点を狙うあまり実験1よりも目標点を越える距離の長 い打球が打たれたものと考えられる。 2 )上級者群と初級者群の各実験の測定値の比較 表2 (上級者群)、表3 (初級者群)に各被験者群の 各測定項目の結果(平均値)を表した。. 表2上級者群の実験1における各測定値 氏 名. (十は目標点を示す). 差 異 角 度 (皮 ). 打 球 速 度 (k m / h ). S .Y. 直 線 距 離 (c m ) 2 5 8 .0. 3 .1. ー 4 8 .8. ミ ス 敷 く球 )良, 3. F Y. 2 0 3 .8. 2 .7. 5 0 .9. 1. K .丁. 2 5 8 .3. 3 .I. 5 3 .7. 0 .K. 2 5 0 .5. 3 .1. 1 4 8 .7. 1 2. ー. S .Y. 3 2 8 .3. 3 一 4. 4 0 .5. T .S. 2 3 5 .3. 4 .3. 1 4 0 .9. 1. 平 均 値. 2 5 5 .7. 3 .3. 1 4 7 .3. 1 .5. 標 準 偏 差. 4 1 .0 3. 0 55. 5 .3 8. 0 .8 4. 江)ミス軟とはミスポール数を示す. 図4実験2における上級者の打球落下点の分布状況. 表3初級者群の実験1における各測定値 氏 名. 直 線 距 艶 (c m ). 差 異 角 度 (度 ). K .Y. 2 8 5 .0. 7 .7. 1 4 2 .6. 4. N .S. 4 0 一.0. 5 .5. 1 3 3 .5. 5. K .N. 3 7 6 .0. 6 .4. ー 5 .3. 3. S Y. 2 4 2 .4. 4 .6. 1 2 9 .3. 5. K .K. 3 8 9 .3. 4 .9. 12 0 .5. 6. N Y. 2 6 2 .3. 5 8. ー2 7 .4. 6. H .H. 2 9 5 .0. 6 .0. 1 2 6 .5. 6. 5 .8. 1 2 7 .9. 5 .0. 6 .8. 1 .1 5. 平 均 値 標 準 偏 差. 3 2. .6. 6 5 .4 2. 1 .0 1. 打 球 速 度 ( k m / h ) ミ ス 数 ( 球 ) ユ,. 注)ミス歓とはミスポ-ル教を示す. 上級者群と初級者群を比較すると、直線距離(p< 0.05)、差異角度(pく0.01)、ミスボール数(p<0.01) 打球速度(p<0.01)で両群間に有意差が認められ、上 級者では初級者に比して、直線距離は約60cm短く、差異 角度は約3度小さく、ミスボール数は約3.5球少なく、 打球速度は約20km/h速かった。 以上のことは試合を想定した実験1では、上級者はい ずれの測定項目においても初級者よりも正確性の高いこ とを示している。. 実験2の結果を表4 (上級者群)、表5 (初級者群) に表した。 上級者群と初級者群を比較すると、直線距離(p< 0.01)、差異角度(p<0.01)、打球距離(p<0.05)に は、両群間に有意な差異がみとめられ、上級者では初級. ヨEra昔隈闇E333IM. 図5実験2における初級者の打球落下点の分布状況. 者比して、実験1と同様に直線距離は約60cm短く、差異. 171-.

(6) 表4上級者群の実験2における各測定値 氏 名. 直 線 距 雛 Cc m ). 打 球 速 度 (k m ′h ). ミス 数 (球 ) 之,. S .Y. 2 8 7 .0. 2 .5. 1 4 2 .1. 5. F .Y. 2 7 3 .5. 3 .I. 1 4 8 .9. 7. K .T. ー9 8 .3. 2 .4. 4 6 .5. 3. 0 .K. 2 2 9 .3. 2 .5. 1 4 4 .8. 2. S .Y. 1 5 3 .3. 2 .2. ー3 3 .4. 1. T .S. 1 8 7 .5. 2 .8. 1 3 8 .4. 3. 平 均 値. 2 2 1 .5. 2. 6. 1 42 ー 3. 3 .5. 標 準 偏 差. 5 1 .7 9. 0 .3 1. 5 69. 1 .1 5. 差 異 角 度 (皮 ). 最高打球速度は、上級者群(161.1±1.9km/h)、初級 者群(142.7±9.9km/h)であり、両群間に1%水準で 有意さが認められ、上級者群の最高打球速度は初級者群 に比して、約20km/h速い速度であった。実験1におい て、上級者群は最高速度の91%、初級者群は90%の速度 で打球していた。また実験2では上級者群は最高速度の 88%の速度で、初級者群は最高速度の87%の速度で打球 していた。 このことは各被験者とも、打球速度を調節して正確性. 珪)ミス散とはミスポール教を示す. を高めようとしていることを表している。すなわち、試. 表5初級者群の実験2における各測定値 氏 名. 直 線 距 離 (cm ). 差 異 角 度 (度 ). 打 球 速 度 (km / h). 合を想定した場合には、上級者、初級者ともに最高速度 の約10%程速度をおとし、純粋に正確性を求めた場合に はそれよりもさらに3%程速度をおとしていた。. ミス 数 (球 ) 江,. ド.Y. 3 0 5 .3. 3 .4. ー4 0 .2. 3. N .S. 3 8 1 .0. 5 .I. 1 1 8 .4. 6. K .N. 2 7 5 .7. 4 .6. 10 8 a. 3. S .Y. 2 6 6 .9. 5 0. 1 3 6 .3. 3. K .K. 3 2 2 .3. 3 .3. ー1 2 .7. 7. M .Y. 2 2 5 .0. 3 7. 1 2 一.5. 5. H H. 2 1 1 .6. 3 .3. ー3 5 .6. 6. 平 均 値. 2 8 4 .0. 4 .1. ー2 4 .8. 4 .7. 標 準 偏 差. 5 8 .3 4. 0 .7 9. 1 2 .5 1. 1 .7 0. 3)各群における実験1と実験2比較 各群のスマッシュ打ち分け技術の詳細に検討するため に各測定項目について実験1と実験2の結果を比較分析 した。. 江)ミス数とはミスポール教を示す. ①打球落下点の分布状況 上級者群では、図2 (実験1)、図4 (実験2)にみ られるように実験1の打球落下点の分布は、打球方向を. 角度は約1.5度小さく、打球速度は約20km/h速かった。 しかしながら、ミスボール数には有意な差異は認められ なかった。これは実験2において上級者群のミスボール. 前とすると、目標点を中心とした前後に細長い楕円を描 き、打点と目標点を結んだ直線に対して凝集性も高かっ. 数が多くなっていf=ことがその原因と考えられる.つま り実験1では目標点からみてネット側に打球の落下点が. た。実験2では実験1に比べて、目標点を中心とした楕 円が小さくなり、打点と目標点を結んだ直線と目標点の. 多くみられたが実験2では目標点を中心に打球の落下点 が多く見られ、そのためにベースラインを越える打球も. 両方に対する凝集性が高くなっていた。このことは上級 者ではスマッシュにおいて正確性を高める為の打ち分け 技術があることが認められた。. 増加したことがその原因と考えられる。 以上のことは実験1と同様に純粋に正確性を求めた実. 初級者群では、図3 (実験1)、図5 (実験2)にみ られるように、実験1の打球落下点の分布は、目標点よ. 験2においても上級者のはうが初級者よりも正確性が高 いことを表し、上級者はいずれの条件下でも速い打球速. りネット側に落下点が偏っており、そして打点と目標点 を結んだ直線に対する凝集性は低かった。実験2では実 験1より目標点からネット側-の偏りはなくなり、打球. 度で、目標点を正確にねらって打球できることが認めら ・ssm. また、実験1と2において上級者群と初級者群では直 線距離、打球速度にほぼ同じ値の差が見られたことは、 調節方法には同じことがおこなわれていることが推察さ. 方向を前とすると目標点を中心として左右に大きなずれ のある前後に長い大きな楕円を措いており、打点と目標. れる。 そこで調節方法の一面を打球速度の面から検討した。. とから、実験1では目標点よりネット側に落下点が偏っ ていたため、実験2では、距離を長くするように調節し. 各群の最高打球速度、平均打球速度及びその割合につい て表6に表した。. て日曜点を狙ったものと推察され、初級者でもスマッシュ の正確性を高める技術があることが推察された。. 表6両群の各実験における打球速度と最高打球速度に. 以上、代表例を参考にして実験1と実験2とにみられ た一般的傾向をのべた。しかしながら詳細に検討すると. 点を結んだ前後に対する凝集性は高まっていた。このこ. 対する割合 実験 実験1. 分析項目 最 高 打 球 速 度 (k m / h ). 16 1 .6 :±一.8 5. 14 2 .7 ± 9 .9 1. 14 7 .3 ア 5 .3 8. 1 2 7 .9 ± 8 .8 0. 9 1 96. 9 0 96. 最 高 打 球 速 度 (km / h ). 16 .6 ± 一.8 5. 1 4 2 .7 ± 9 .9 ー. 平 均 打 球 速 度 (km / h ). ー4 2.3 ± 5.6 9. 12 4 .8 ± ー2 .5 1. 割. 合. 合. 88%. 各個人によって実験1と2の結果の傾向が異なる例も見 られた。そこで各個人の実験1と実験2の各測定項目の. 初 級者 群. 平 均 打 球 速 度 (k m / h ) 割 実験2. 上 級 者 男羊. 平均値を比較し、実験1の値に比して実験2の値が小さ くなっていた場合に対して○印をつけ、おおきくなって いた場合には×印を、値が同じ場合には△印を付けた。 その結果を表7 (上級者群)、表8 (初級者群)に表し. 8 7%. -72-.

(7) 表7上級者群の個人別各実験結果の比較 被験者. 直線臣 鮮. 打球速度. 差異角度. ミスボ一ル. 1. ×. ○. ○. ×. 2. ×. ○. ×. ×. 3. C). ○. ○. ×. 4. ○. ○. ○. ○. 5. C). ○. ○. △. 6. ○. ○. ○. ×. 1%水m 5%水準 10%水畔 NS : no significant. 図6両群の各実験における直線距離の平均値 かったが、いずれの群でも平均値は実験2のほうが小さ く、正確性を高めている傾向のあることが認められた。. 表8初級者群の個人別各実験結果の比較 打球 速度. 差異 角度. ミスボ ール. 1. ×. ○. ○. ○. これは、試合を設定した実験1の場合では、正確性とと もに打球速度も求められるため、純粋に正確性を求めら れた実験2に比して正確性が劣ったものと考えられる。. 2. ○. ○. ○. ×. ③差異角度について 各群における実験1と実験2の差異角度の平均値を図. 3. ○. ○. ○. △. 4. ×. ×. ×. ○. 被験者. 5. 直線F巨離. ○. ○. ○. 7に示した。. (単位=度) 8. ×. 6. 6. ○. ○. ○. (⊃. 7. ○. ×. ○. △. 蝣 +. 7. □ 実 験 1 ■ 実 験 2. *. 差 5 tf " 度 コ ≡ 1. m. 0. 上級者では直線距離で2名、差異角度で1名、ミスボー. 上級者群. ル数で4名が実験2の方が大きい値を示していた。初級 者では直線距離で2名、打球速度で2名、差異角度で1. 初級者群. **: 1%水準 5%水準 + : 10%水iFL NS : no significant. 名、ミスボール数で2名実験2の方が大きい値を示して いた。そこで以上のことを各測定項目について詳細に検 討した。. 図7両群の各実験における差異角度の平均値. ②直線距離について 各群の実験1と実験2の直線距離の平均値を図6に示. 上級者群では、実験1 (3.3±0.6度)と実験2 (2.6± 0.3度)の間に5%の水準で有意差が認められた。初級. した。上級者群では実験1 (255.7±41.0cm)と実験2 (221.5±51.8cm)の問に有意な差異は認められなかった。. 者群においても、実験1 (5.8±1.0度)の実験2 (4.1± 0.8度)の問に5%水準で有意差が認められた。これら のことは両群ともに正確性を求めた場合には左右方向の. 初級者においても実験1 (321.6±65.4cm)と実験2 (28 4.0±58.3cm)の間に有意な差異は認められなかった。各. 打球の調節が著しく正確に行われていたことを示してい る。. 群ともに実験1と実験2の間に有意な差異は認められな. -73-.

(8) また、正確性を追求する場合、直線距離に実験1と2. ( 単 位 . ・ k m/ h). の間に有意差が認められず、差異角度に有意差が認めら れたことからも距離の調節よりも角度の調節の方が比較. 1 8 0. ー PlF『. NS. ー 5 0. 的に容易であることが推察された。 ④ミスボール数について 各群における実験1と実験2のミスボール数の平均値. ロ 実 験 1 ■ 実 験 2. ー 4 0 1 2 0 汁 球 , 00 速8 0 皮. を図8に示した。. 6 0 4 0 2 0 0 上 級 者 群. 初 級 者 群. **:1%水印篭 5%水郷 +: 10%水神 NS : no significant. 図9両群の各実験における打球速度の平均値 度を約5km/h落とし、初級者群では約3km/h落とし ていた。落とした割合は上級者群約3.4%、初級者群約 2.4%であり、上級者群の方が大きな割合で速度を落と していた。 1%水V/1 5%/MLJ. 4)グランドストロークとの比較. + : 10%水ヱ担. スマッシュの正確性について検討した本実験で得られ. NS : no significant. た、上級者群と初級者群の結果を評価するために、本実. 図8両群の各実験におけるミスポール数の平均値. 験とはぼ同様の内容でグランドストロークの正確性を検. 上級者群では、実験1 (1.5±0.8球)と実験2 (3.5±. 討した研究2)の結果と比較した。この研究では、硬式テ. 2.2球)の間には有意な差異は認められなかった。初級 者群では、実験1 (5.0±1.2球)と実験2 (4.2±1.7球) の間に有意な差異は認められなかった。. ニスの練習において最も練習されると考えられるクロス 方向のグランドストロークの正確性を検討しており、ま た、本研究の被験者とほぼ同じ技術水準の被験者を対象. 上級者群では、純粋に正確性を求めた実験2の方がミ スボール数は多くなっていた。これは打球落下点の分布. に実験を行っている。. 図(図4)にも見られるように、目標点を中心に落下点 は分布しており、目標点を越えたボールの一部がアウト. 均打球速度を比較した結果を表9 (実験1)、表10 (実 験2)に示した。. スマッシュとグランドストロークの平均直線距離と平. ボールになり、結果としてミスボール数を増加させたも のと考えられる。つまり上級者では実験1に比してより. (1)実験1について. 目標点を狙って打ったものがコートの制約のためにミス. ①直線距離. ボールと判定されたのである。このことは直線距離の値 が実験1に比して小さくなっていたことからも十分に考 えられる。. 上級者群において、スマッシュの平均直線距離は 255.7cmであったのに対し、グランドストロークでは 188.0cmと小さな値を示し、スマッシュのほうが約70cm. ⑤打球速度について 各群における実験1と実験2の打球速度の平均値を図. 大きな値を示していた。初級者群ではスマッシュの平均. 9示した。 上級者群では実験1 (147.3km/h)と実験2 (142.3km. クは249.0cmと小さな値を示し、スマッシュのはうが約. 直線距離は321.6cmであったのに比してグランドストロー 70cm大きな値を示していた。以上のことからスマッシュ. /h)平均打球速度の問に5 %水準で有意差が認められ た。しかしながら、初級者群では実験1 (127.9km/h). の正確性は上級者群、初級者群ともにグランドストロー. と実験2 (124.8km/h)の問には有意な差異は認められ なかった。上級者群では正確性を求めた場合には打球速. ②最高打球速度に対する平均打球速度の割合 上級者群ではスマッシュの平均打球速度は最高打球速. クよりも劣ることが認められた。. -74-.

(9) クでは打球速度を調節せず、実験1の試合を想定したも. 表9スマッシュ(実験1)とグランドストロークの結. のとほとんど同じ値を示していた。これはスマッシュの. 果の比較 m. I-. 測 定内 容. B. スマ ッシュ. 平 サ * ォ 」蝣. Ir m ). 2. 5. 5 .7. 平f l f lEU S S. (k m , h ). 1 4. 7 ▼3. 初. 書 グ ラ ン ドス ト ロ ーク 1. 7. 9 . 3. 8 4. .6. 扱. ス マ ッ シュ. 者. 結果とは異なるものであり、各ショットには正確性を求. 群. めた場合には特有の打球速度の調節割合が存在すること. グ ラ ン ドス ト ロー ク. 3. 2. 1 .3. 2 4. 9 .0. 1. 2. 7 .9. 8. 2 .9. を示唆している。 5)スマッシュ技術の習得課程について. サ ォ ri EJ * H l:.サ lT る 平 均 n sj a s ^ w. 9. 7. 1 %. 2 %. 9 0 %. ∵ 0 " ,.. 図10はスマッシュの技術要因をテニスの専門書1)を基 にして10項目にまとめ、その要因を各群の被験者が習得 している割合を示したものである。すなわち、各群の被. 表10スマッシュ(実験2)とグランドストロークの結. 験者のスマッシュのフォームをこの10項目に当てはめ、. ilES朋E覇. できていれば2点、できていなければ0点、やや出来掛 上. 群 恥. 扱. スマ ッシュ (r m l. 平 均 打 球 速度. <k m /. 欝. 初. 扱. 者. 群. かっているものには1点を与え、各項目毎に得点を合計. I'lf l. 平 >n * a 車 ・. 者. h >. 2. 2. 1. .5. 1. 4. 2. . 3. グ ラ ン ド ス トロ ー ク. ス マ ッ シュ. グ ラ ン ドス ト ロー ク. し、その平均点の満点に対する割合を示した。 8. 7 . 0. 2. 8. 4. .0. 5. 1. 2. 4. .8. . 0. 2. 5. 7. .0. 8. 1. .5. 一般に上級者群の割合が各項目とも高く見られたが、 初級者群の方が3項目で高い割合を示していた。. . ホ 打 呼 a ォ k-.M i -ち 半 抱 打 呼 * !サ<n 事 合. 8. 8. %. 7. 1 %. 8. 7. %. 7. 6. 上級者群では1.の「体を横に向け、ラケットを肩の. %. 高さに素早く引く」、 2.の「左手をバランスをとるた め、斜め上方に伸ばす」、 8. 「腕をのばしつつ、右前方 度の約91%であったのに対して、グランドストロークで. のボールに向かってラケットを振り上げる」の3項目で. は約72%と割合が低かった。. 満点をとっていた。しかしながら半数の項目で80%以下. 初級者群ではスマッシュの平均打球速度は最高打球速. であった。 5.の「テークバックはサービスのときより. 度の約90%であったのに対してグランドストロークでは. も小さくし、左手でボールをさす」、 6.の「上体をね. 約76%と割合が低かった。. じりながらそらす」、 7.の「上体をねじり戻しながら. 以上のように上級者群、初級者群ともにスマッシュで. からだを上方へのばす」、 9.の「右足からステップイ. はグランドストロークより最高打球速度に近い速さで打. ンさせた左足に十分に重心を移す」、 10.の「体と腕を. 球していることが認められた。このことは試合時におけ. 完全にのばしスウィングの頂点でポールを打つ」の5つ. るスマッシュとグランドストロークの打球の目的が異な. である。 大きな逆転現象が見られたのは、 5の項目であった。. るためと考えられる。. 5は腕のテークバックに関するもので、初級者群では肘 関節を小さくおりたたむ者が多く見られたが、今回の上. (2)実験2について. 級者群の被験者の多くがサービスとはぼ同様の大きなテー. ①直線距離 上級者では、スマッシュの平均直線距離は221.5cmで. クバックをしていた。初級者群で最も技術要因で劣って. あったのに対してグランドストロークでは187.0cmと小. いるのは、 3.の「左足をステップインさせ、右膝を曲. さな値を示し、スマッシュのほうが約35cm大きな値を示. げ、重心を右足にかける」であった。 両群でそろって割合の低かった項目は10.の「体と腕. していた。初級者群では同様にスマッシュは284.0cm、 グランドストロークは257.0cmであり、スマッシュの方. を完全にのばしスウィングの頂点でボールを打っ」であっ. が約27cm大きな値を示し、いずれの群でもグランドスト. た。多くの被験者では、インパクト時に腰が「く」の字. ロークの方が正確性は高かった。. に折れるフォームでスマッシュを行っていた。 いずれにしても今回の上級者の被験者はスマッシュ技. ②最高打球速度に対する平均打球速度の割合. 術に関しては、特に優秀とは言い難いレベルであった。. 上級者群において、スマッシュの平均打球速度は最高 打球速度の約88%であったのに対して、グランドストロー. これについては日頃の練習量に起因するもので、一般. クでは約71%と割合が低かった。初級者群でもスマッシュ. にテニスの練習計画でスマッシュにかける時間はグラン. は約87%に対して、グランドストロークは約76%であり、. ドストロークとは比較にならないぐらいに少なく基本練. 上級者、初級者ともにスマッシュはグランドストローク. 習のなかに組み込まれているにすぎない。また、特別に. より最高打球速度に近い速度で打球していることが認め. スマッシュを練習して目標点を狙うというよりも目標点. られた。実験2の場合、試合を想定したものでなく、純. の方向をめざす程度のものであり、打球速度に重点の置. 粋に正確性をもとめたものであったがグランドストロー. かれた練習が多く見られている。このようなことがスマッ. -75-.

(10) 1. %o. (0. 0. > i :. 0. 8. 0. 7. 0. 6. 0. 5. 0. 4. 0. . % # ,. 0. 2. 0. 1. o-o. ●. 1. 1.体を横に向け,ラケットを肩の高さに 素早く引く 2.左手をバランスをとるため,斜め上方 a.: 1Si 3.左足をステップインさせ,右膝を曲げ、 重心を右足にかける 4.ラケットを持った右手はボールを投げ るときの要領で曲げる 5.テークバックはサービスのときよりも 小さくし.左手でボールをさす 6.上体をねじりながらそらす 7.上体をねじり戻しながらからだを上方に vmsi 8.腕を伸ばしつつ.右前方のボールにむか ってラケットを振り上げる 9,右足からステップインさせた左足に十分 に重心を移す 10.体と腕を完全にのばしスウィングの頂点 でボールを打つ. ● 0. i● 7M. 群 普 級 ^. ●. ○上級者群 図10スマッシュの技術要因と両群におけるその習得割合. シュ技術の向上を低いレベルにしているものと考えられ. い楕円形を示し、打点と目標点を結んだ直線に対して. る。. 凝集性が高くなることが認められた。. 実技指導実践能力を育成させる指導法の観点からこれ. 2.技術水準が高いほど、速い打球速度で正確性の高い. らの結果を検討すると、競技成績と各技術との関係を明. スマッシュを打球できることが認められた。. 確に把握させる必要がある。すなわち、今回のスマッシュ. 3.いずれの条件下でも技術水準に関係なく、最高打球. 技術においても上級者がすべての技術項目で初級者に比. 速度の約90%の平均打球速度でスマッシュを打球して. して勝っていなかった。それと正確性も予測されたほど. いることが認められた。. 高いものでないことなどから競技成績イコールすべての. 4.スマッシュを打っ場合、技術水準に関係なく打ち分. 技術要因が高いことを必ずしも表さないことを理解させ. け技術を備えていることが認められ、技術水準が高い. ることにある。. 程その技術も高くなることが推察された。 5.技術水準に関係なく、スマッシュではポールの飛距. 要約. 離を調節するよりも打球角度を調節する方が容易であ. 本研究ではスマッシュにおける純粋な出力技術の正確. ることが認められた。. 性を明らかにするため、技術水準の異なる被験者を対象 にして、試合を想定した場合と純粋に正確性を追求した. 6.技術水準に関係なく、スマッシュでは打球速度を落. 場合のスマッシュを打たせ、その際の結果を、落下点の 分布状況、目標点からの直線距離、差異角度、ミスボー. 7.技術水準に関係なく、スマッシュはグランドストロー. として正確性を高めている傾向が認められた。 クよりも正確性が低いことが認められた。. ル数、打球速度等の面から分析し、技術水準との関係か ら比較検討し、以下の知見を得た。. 文献. 1.スマッシュの落下点の分布状況は、技術水準が高く なるにつれて、前後左右に大きなずれのある円形から 打球方向を前方とすると目標点を中心とした前後に長. 1.神和住純:TENNIS IN DOUBLES,ダブルスの 技術と戦法一誰にでも楽しめるテニス一,講談社スポー ツシリーズ, 96-97, 1981.. -76-.

(11) 2.松下健二・小林輝子・新井貴美人:硬式テニスのグ ランドストローク技術を指導する際の指導能力育成に 関する基礎的研究-打ち分け技術から見た技術水準別 グランドストロークの正確性の検討から-,実技教育 研究,第17巻, 57-65, 2003. 3.大築立志二「たくみ」の科学,朝倉書店, 193-196, 1988.. -77-.

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参照

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