岩塩型構 造 を有す る化合物 の金属界面 にお け る電子状態
認識形成系教育
自然系理科分野
M12166H
目次
1.緒
言2.理
論 2‐1
分子軌道法 2‐2 Xα
分子軌道 法 2‐3 DV‐Xα 分子軌道法3.計
算方法 3‐1
岩塩型酸化物 のモデル クラスター 3‐2
岩塩型塩化物 のモデル クラスター 3‐3
金属‐酸化物お よび金属‐塩化物界面のモデル クラスター4.結
果及び考察 4‐1
酸化マ グネ シ ウム‐バナ ジウム界面の電子状態 4‐1‐1
結合次数 4‐1‐2
有効電荷 4‐2
岩塩型酸化物‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐1
酸化マ グネ シ ウム‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐1‐1
結合 次数 4‐ 2‐1‐2
有効電荷 4‐2・2
酸化 カル シ ウム‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐ 2‐1
結合 次数 4‐ 2‐ 2‐2
有効電荷 4‐ 2‐3
酸化 ス トロンチ ウム‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐ 3‐1
結合次数 4‐ 2‐ 3‐2
有効電荷 4‐2‐4
酸化バ リウム‐金属界面の電子状態 4‐2‐ 4‐1
結合 次数 4‐ 2‐ 4‐2
有効電荷 2 4 7 11 13 15 17 19 22 3 6 2 2 3 6 3 3 28 31 38 414‐ 2‐
5
酸化 カ ドミウム‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐ 5‐1
結合 次数 4‐ 2‐ 5‐2
有効電荷 4‐2‐6
岩塩型酸化物‐金属間の結合状態 と界面の形成 4‐3
岩塩型塩化物‐金属界面の電子状態 4‐ 3‐1
塩化 リチ ウム‐金属界面の電子状態 4‐ 3‐1‐1
結合次数 4‐ 3‐1‐2
有効電荷 4‐ 3‐2
塩化ナ トリウム‐金属界面の電子状態 4‐ 3‐ 2‐1
結合次数 4‐ 3‐ 2‐2
有効電荷 4‐ 3‐3
塩化 カ リウム‐金属界面の電子状態 4‐ 3‐ 3‐1
結合次数 4‐ 3‐ 3‐2
有効電荷 4‐ 3‐4
塩化ル ビジウム‐金属界面の電子状態 4‐ 3‐ 4‐1
結合 次数 4‐ 3‐ 4‐2
有効電荷 4・3‐6
岩塩型塩化物 ‐金属間の結合状態 と界面の形成 43 45 46 48 51 58 61 3 6 5 5 3 6 6 6 68 参考文献 謝辞1. 緒 言 界面 とは混 じり合 うこ とな く接 してい る二つの物質 の境 目を意 味す る。身の回 りでは、鉄 鋼技術や 半導体 の製 造過程 な どです でに金属 一化合物界面が工業的技術 として活用 され て い る。 金属一化合物界面では、金属表面 と化合物表面 との間で電荷移動が行われてお り、その性 質 が科学分野 の発展 に大 き く貢献 してい る。 しか し、この金属 一化合物界面にお ける、金属 側 では金属結合 が、化合物 では共有結合 に よ りそれぞれ の物質 が結合 してお り、異 な る物質 表面での電荷移動 が どの よ うに行 われ てい るのかについては未 だ不明な点が多 い。 また、金属結合 には様 々な結合様式がある。 金属一化合物界面の結合 の状態 を知 ることは、 どの よ うな化合物が金属 と強い結合 を示す のか とい うこ とや、周期的 に どの金属の結合力が高いのかについて知 るきつか け となる。 本研 究では、金属 一化合物界面の電荷移動 が どの よ うに行 われ てい るのかを探 るために、金 属 と化合物両方の構造 をよ リシンプ′レにす ることに した。金属元素は普通、4‐
5つ
の原子で クラスター を作 って初 めて金属的性質 を持つが、本研究ではクラスター を持たない1原
子 のみ を実験モデル として採用 した。これ によ り金属結合の構造性 の考慮や、金属結合 による 化合物へ の結合 へ の影響 について無視す るこ とがで き、金 属元素1原
子 に対す る化合物 ヘ の結合力の影響や、周期的な差や族 による差な どにっいて、比較・検討す ることが可能 とな つた。 また、化合物 はクラスターモデル として岩塩型構造 を採用 した。岩塩型構造 とはNaClで
代 表 され る、規則 的に原子 が共有結合 を持つ立方体の構造 であ る。今 回の岩塩型構造 は二段 で 構成 され てお り、金属元素1原
子 が化合物 に及 ぼす影響 をよ り簡潔 に調べ ることがで きる よ うに配慮 した。これ によ り、計算 の結果か ら、金属元素1原子 と結合 を示す原子が、化合 物 中の どの原子 であ るのかにつ いて知 るこ とが出来、化合物 の種類 に よって結合状態 が ど の よ うに変化す るのかについて探 るこ とが出来た。 これ らのモデル を使用 した計算結果 をもとに、金属元素 と化合物 の結合 しやす さについ て探 るとともに、金属が結合 しやすい状態や、金属元素がクラスター を有 した場合、どの よ うな金属構造 であれ ば結合 しやす くな るのか についてな どの考察 を行 つた。2
理論 2‐1
分子軌道法 原子 中の電子 の波動 関数 が、例 えばHに
ついては(ls)1,Liについては(lS)2(2s)1,Tiについ ては(ls)2(2● 2(2p)6(3も)2(3p)6(3d)2(402と 記述 で きる。 これ らlsや2p軌
道 を原子軌道 と呼 び、この電子 の空間的な広が りは、図 の よ うに表 され る。電子は波動性 と粒子性 と共有 し てお り、個々の電子 を波動 として記述す るのに、波動関数 が使 われ る。図2‐1‐1のよ うな電 子密度 は、この波動 関数 の2乗
として与 え られ、個々の波動関数 は孤立原子 については、原 子 を中心 とす る球対称場 でシュ レーデ ィンガー方程式 を解 くことによ り得 られ る。 また、原子が複数個集 まった分子での波動関数 については、その解 は原子の集合体につい ての多 中心のシュ レーデ ィンガー方程式で与 え られ るが、一般 に この解 は解析的 に求 める ことは出来ない。そのため、最 も直感的に分か りやす く、良い近似のひ とつ として、原子集 合体 の波動 関数 を各原子軌道 め波動関数 の重ね合わせ で記述す る方法で ある。これ を、原子 軌道は0:Atomic orbita)の1次
結合 で分子軌道 を表す た め、LCAO(Linear Combination
ofAtomic OrbitaD分 子軌道法Qblecular orbital Method)と 呼ぶ。
LCAOを
説 明す るために、最 も簡単な分子H2を
例 に考 えてみ る。Hの
原子軌道 として ls だけを考 え、その重ねあわせ として分子軌道 を ¢(r)=CA
χ4(r)+εBχB(r) 式(2‐1‐1) と書 く。 ここでH2分
子 の2個
のH原
子 をA,Bと
した。xlsは ls軌道 の原子軌道 関数 で、 分子軌道 を作 った時のそれ らの係 数 をCA・ら と書いた。χへとχlと は原′点がAB原
子間距離 だ け離れた同 じ関数である。いまχ.sの原子軌道 関数が既 知で あ る場合 、CA′ら の係数 の値 を 求 めるこ とに よつて、分子軌道 が決 定できる。同様 に
ABの
2原
子分子でAと Bと
もに周期表 の第2周
期元素(Li∼Ne)で ある場合、たとえば一酸化炭素(CO)分 子では、分子軌道 は、10個の変数 を含む次式で表 され る。
¢(r)=Q′ls χc,■
s(r)+ら
2s χε,2s(r)+ら2ρ″た,2餞 (r)+Q′2ρy χε'2ργ(r)+
Q′2ρz λ宅′2ρ
z(r)+ら
ls χο,ls(r)+ら
2s χO,2s(r)+ら
2ρ χO,2ρ (γ)+%′
2のχO′2ρッ(r)+
CO′2′ z χO′2ρz(r) テt(2‐1‐2)
この場合、分子軌道法での計算 は、Cc,.sのよ うな10個の係数 を決定す ることに相 当 してい る。 これ らの係数 の決定はシュ レーデ ィンガー方程式 を変分原理 に基づいて解 くことで行 われ 、この場合、
10行
10列の行列方程式の解 として10組
の係数 と固有関数 としての分子 軌道 、固有値 としての分子軌道エネル ギーが求 め られ る。2‐
2 Xα
分子軌道法 Xα 法 は、1951年
のアメ リカの理論物理学者 JoC.Slaterに よ り提案 されたハー トリー・ フォ ック・ス レイター法 を用いて電子状態の計算 を行 う方法で、分子 のみな らず原子の電子 状態 の計算や 、固体 のエネル ギー・バ ン ド理論 にも広 く適用 され てい る。この方法 は、ハー トリー 。フォ ック法 において、計算が複雑 な電子間相互作用 を統計的に平均化 して、電子が どの軌道 に入 うてい るかに よ らない局所 ポテ ンシャル で近似す る方法 であ り、Slaterは “exchange"の
項 に αとい う係数 を用 い ることか ら、 この方法 を Xα 法 と呼んだ。 ハー トリー・ フォ ック法では、交換 ポテ ンシャル を含 めることによ り、同 じ向きのス ピン を もつ電子 が近づかない とい う交換相互作用 が取 り入れ られ 、パ ウ リの原理 に矛盾 しない よい近似で電子状態の計算 を行 うことが出来 る。しか し、実際 には同 じ向きだけでな く、違 う向 きのス ピンを もつ電子 同士 も静電反発力 で互 いに近づかないはず で ある。 この相互作 用 は、相 関相互作用 と呼ばれ るが、ハー トリー・ フォ ック法で は、この相 関相互作用は考慮 され ていない。 Xα 法 は、二電子近似 を行 うので、一電子式のシュ レニデ ィンガー方程式 は 1-「:▽・‐
そ
フ
Ъ
ff(1)}¢j(1)=ε j¢,(1) デt (2‐2‐1) と書かれ る。 ここで添 え字1や
(1)は
電子 に関す る演算子お よびその座標 を意味す る。 φiは i番目の軌道 の波動関数 で、原子 では原子軌道 関数 、分子では分子軌道関数、固体結 晶では周期的 なブ ロッホ型 関数 にな る。 また [iは その軌道 のエネル ギー固有値である。Verは有効 ポテ ンシャル であ り Veff(1)=Σγ
:=2+∫llldυ2+4χ
テt(2‐2‐2) と表 され る。式(2‐ 2‐2)の第1項
は原子核 νによる引カポテ ンシャル、第2項
は電子雲 と電 子間の反発 のポテ ンシャル、第3項
は交換 ポテ ンシャルである。 ここでZνは原子 νの原子 番号、rlγは電子 1と 核 νとの距離、ρ(2)は位 置2に
お ける電子密度、■2は電子 1と 2と の 距離 である。 この交換 ポテ ンシャル は、ハー トリ早・ フォ ック法では Ч)x(1)= テt(2‐2‐3) と表す ことができる。この式の中の積分項 は多原子分子 の場合 、一般 に四 中心積 分 にな るので、非常に複雑であ り、長時間の計算が必要 となる。 Slterは この交換 ポテ ンシャルの計算 を簡 単にす るために、自由電子模型 を用いて近似 し、 さらに統計平均 を とることによ り、交換ポテ ンシャルが電子密度 ρの 1/3乗 に比例す ること を見出 した。次に Slaterは 、 この近似 を一般 の原子や分子 の計算に拡張す るため、パ ラメ ー ター αを導入 して、 Vex↑
(1)=
デt (2‐2,4) と置いた。ここで ρ↑は上向きスピンの電子密度で、上向きスピンの電子に対する交換ポテ ンシャルVex↑ が ρ↑のみの関数になっているのは、交換相互作用が同 じ向きのスピン間に ついてのみ起 こるか らである。この式は下向きスピンついても同様に成 り立つ。また、全電 子密度は、 ρ=ρ ↑+ρ ↓である。 Xα 法では、交換ポテンシキルは式 (2‐2‐4)で
書かれ るが、ハー トリー 。フォック法の 式 (2‐2‐3)に
比べ非常に簡単であ り、局所スピン密度 わ↑(1)が
分かれば容易に計算で きる。また、上向きスピンの密度は、 ρ↑(1)=Σjη i↑ │¢i↑ (1)12 〒t (2‐2‐5) として求まる。 ここで ni↑ は上向きス ピン軌道iの
占有数 で、電子 の入 つてい る軌道では 1、 空軌道では0で
あ る。 交換 ポテ ンシャル の物理的意 味は次の よ うに考 え られ る。一電子模型では電子 の運動状 態 は、一電子軌道 φi↑ で表 され 、その存在確率 (電子密度)は
位 置1で
は l φi↑(1)12で ある。 l φi↑ 12は 全空間で積分 して1に
な るので、l
φi↑(1)12は
1ょ り小 さい。 しか し 実際には、注 目してい る電子 1がその位置 に存在す る瞬間は、その点での電子の密度は 1と 考 え られ る。つま り、その瞬間には、その電子の勢力範囲があ り、その範囲の電子 1個分 に 相 当す る電荷 がその点 に集 中 し、その分 まわ りでは電荷が不足す ると考 え られ る。この電荷 の不足 した領 域 をフェル ミ子Lと 呼び 、 ここでは半径rFの球 と仮 定す る。 この球 の体積 は (4π/3)rF3p↑=1と
な る。このよ うな電荷 の不足 したフェル ミ孔が存在す る と、位置 1の 電子 に作用す る静電ポテ ンシャルが減少す るが、その減少 は‐3/2rFで ある。す なわち 1 ρ 3 一 4π r J l ヽ α 3 一 Lx↑=― 彙 ヽ 1 , ノ 一Й 4π 一 3 / 1 1 ヽ 3 ¨ 2 一 〓 デ t (2‐2‐6)は この よ うに簡単な、はっき り端のある球状の ものではないため、よ り正確 には、Vexは 式
(2‐2‐
4)で
表 され る。 ポテ ンシャル はパ ラメー ター αの値 によつて変化す るが、 自由電子 ガスの場合 は、α=2/3に なる。
実際の原子 の場合 、この αは例 えばハー トリー・フォ ック法で得 られた結果 と一致す るよ うに決 めることが出来 る。 この よ うに して、
Schwarzら
は αの最適値 を求めている。 これ に よる とαの値 は、周期表に従 つて、H:0.978、 He:0.773、 Li:0.781、 Be:0.768.… とし、その後原子番号 が大 き くなる と徐 々に減少 し、2/3に 近づ いてい くが、大部分 の原子 で 0.7に 近い値 になる。分子軌道計算では、分子 中の各原子 に この よ うに して決 めた値 を用 い て もよいが、全ての原子 について α=0.7と して計算 して も、 よ り精密 な密度汎 関数で得 ら れ る結果や実験結果 とよく一致す る結果が得 られ てい るので、本研 究では全 ての計算 で α =0.7と 一定 に した。
2‐3 DV‐
XQ分
子軌道法 DV‐Xα 法は、Xα ポテンシャル を用 いることによ り、ハー トリー・フォ ック法 を近似 した 分子軌道法の一つ である。この DV(Discrete Variational)‐ Xα 法 は 1973∼1974年
に足立 裕彦 、DoEoEllisら に よ り開発 された電子状態の理論計算法である。 DV‐Xα 分子軌道法計算プ ログラムは、DV‐Xα 法 による分子軌道計算 を行 うメイ ンプ ログ ラムである 「SCAT」 と、い くつかのサブプ ログラムか ら構成 されている。サブプ ログラム は23種
あ り、入カ ファイルの作成、分子軌道 の波動関数や電子密度 。差電子密度の等高線 の等高線 の作成、原子位置のプ ロッ ト、分子軌道のエネル ギー レベル図の作成 、状態密度 曲 線 の計算お よびプ ロッ ト、光電子 スペ ク トル の計算お よびプ ロッ ト、原子軌道 関数 のプ ロッ ト、X線
遷移確率の計算、電子密度分布 による原子半径 の計算、oribital populationの 出力 プ ログラム等の多 くの内容 を含んでお り、各種の計算 に利用できるよ うに工夫 されている。 DV‐Xα 法では、計算の対象 とす るモデル をクラスター と呼ぶ。計算 には、クラスター内 の原子数 とその種類の数、原子軌道径 関数の数、クラスター内の総電子数及び、各原子 の初 期電子の配置 とその座標 (x,yz座 標 で、単位 は at00mic unit)な どのデー タが必要 となる。 しか し経験的なパ ラメー ター を必要 としないため、 この よ うな方法 は第一原理計算法 と も呼ばれ てい る。DV‐Xα 法 は、Xα ポテ ンシャル を用 い、波動 関数 は通常の分子軌道法 と同様 に
LCAO
(linear cOmbination ofatomic orbitals)で 表 され るが、原子積分の計算 に独特の手法 を用 いている。 分子中の電子状態は、分子に対するSchrёdingerの 波動方程式を解けば求めることがで きる。全電子のエネルギー εに対 して、変分原理を適用すると
1原
子のSchrёdinger方 程 式が得 られ、 A(r.)¢κ(r.)=εκ¢κ(rl)h
¢k :1電 子 に関す るHamiltOnian:分
子軌道Kの波動 関数 デt (2‐3‐1) と表 され る。 ここで、 φkは 未知の関数であるが、分子 中の電子の軌道 を うま く表す よ う な形 の近似関数 を使 う。つま りLCAOに
よ り近似す る と、 ¢k(r.)=Σ(i)εjたχi(rl) デt (2‐3‐2) とな る。 ここで χiは原子軌道 を表す波動 関数 で、 これが基底 関数 となる。 χiにかか る 係数Cikは原子軌道 χlの振幅 の大 き さを決 めるもので、分子軌道が異なると違 う値 を とる。A(rl)ΣO)0た
為
(rl)=εた
Σ
O)9た均
(rl) デt (2‐3‐3) となる。この方程式を解いて分子軌道 φkとそのエネルギー 〔kと求めたいのであるが、いま 原子軌道 χiが分かつているとするので、係数COkが求まればよいことになる。そ こで式(2-33)の
左か ら、複素共役な χi*(rl)を かけて積分す ると、Σ
O)らた
∫χ
I(rl)A(r.)χ′
(rl)dr. =εttΣO)│た∫χI(rl)り(4)drl とな る6こ こで共鳴積分 (resOnance integral) Sり を Hi,=∫χ
I(4)A(rl)χ,(rl)α亀
Sii=∫χ
I(■)為 (r.)dr. と16く と、ヨ式 (2-3-4)はで 式(234)
H導お よび 、重 な り積 分 (overlap integral) 式(235)
デに (2-3-6)Σ
(j)(ffiブーε
た
SiJ)のた
=0
デに (2-3-7) と表 され るが、 これ は全 て の分子軌道 φkに つ い て成 り立つ の で、連 立方程 式 で あ り永年 方 程 式 とな る。 この永年 方程 式 は行 列 の形 で 、 (H― εS)ε=0
デに(2-3-8) と表す こ とが出来 る。 ここで、夏、S、Cは
耳 句、Sり、C」、を要素 とす る行列 を表す。 この 行列式は ■ とユ とが分 かつてい る と解 くことができ、固有値 として εが、その固有ベ ク ト ル として よ が求 め られ る。 したがつて、式(2‐3‐1)を
解 くた めには、式(2‐3‐2)、 (2‐3‐3)の H旬、S可 を計算すれ ば よい ことになる。この方法はSchrёdingerの 微分方程式 を直接解 くの ではな く、代数方程式 を解 くことによ り分子軌道 を求めるのである。また、永年方程式が変 分原理 に よ り得 られ た結果 なので、 あ る条件 の下で全エネル ギー が極小 にな る状態が求 め られ た こ とになる。そのある条件 とは、1電
子ハ ミル トニアンに対す る近似 と、分子軌道 φ kに 対す るLCAOの
近似 である。 したがつて、式(2‐3‐8)を解 くことに よ り、この近似 の範 囲 内で最 もエネル ギー的 に都合良い よ うなQが
決 ま り、χiには分かつている関数 を用いるの で分子軌道が求め られ ることになる。Xα法 で は、式(2‐3‐1)にお け る
1電
子 ハ ミル トニ ア ンは次式 で表 され る。貪
(rl)可―
:▽そ
―
Σ
(p)`i+∫響α
r2 テt(2‐3‐9) したがって、H増
は上式 のハ ミル トニアンを原子軌道で挟 んで積分す ることによ り求 め ら れ る。H増やSIの
原子積分は、 χlと Aが与 え られ る と計算できるのであるが、実際に積分 が可能な形の関数でなけれ ばな らない。そのために通常の分子軌道法では、 χiと して原子 軌 道 の代 わ りに ス レー ター 型 軌 道 STO(Slater‐type orbital)や ガ ウス型 軌 道GTO
(Gussian‐type orbital)関数 を用いて計算 を行 う。DV‐Xα 分子軌道法では、この積分 を数
値 的 に行 うのが特徴 である
6そ
れ は変分原理すなわち式03‐1)が空 間の任意の点 (discrete point)で成 り立う とい うことに基づ いてい る。通常の方法では式(2‐3‐5)、 (2‐3‐6)の積分 を 行 うので あ るが、DV‐Xα 法 では3次
元空 間 に幾つ か のサ ンプル 点 を選 び 、その各点 で 式(2‐3‐1)が成 り立つ こ とか ら、その点での原子軌道やポテ ンシャルの値 を求め、各点の重み をか けて全サ ンプル点の和 を とるのである。す なわち、 -3α [景ρ
↑
(・)]1/3 として計算す る。 ここでrkはサ ンプル点で、o(rk)は
その点での重みであ る。 DV‐Xα 法では、 このrkと ω(rk)を
選 んでい るので効率 よく積分値 に近づ けることが可 能である。 この方法では、永年法的式の行列要素は式(2‐3‐10)、 (2‐3‐11)で計算 され る。 そのためには各サ ンプル点での χ、1の
値 を知 らなけれ ばな らない。 χlには値 の分かつて い る原子軌道 を用いるので、任意の空間点でその値 はす ぐに求 め られ る。1電子ハ ミル トニ ア ン (A)は式(23-9)で与 え られ てい る。 この うち第2項
か らはポテ ンシャルの各項で、 Hl,=Σ(K)ω(rk)χI(rk)A(rk)為 (rk)drkSf=Σ
(rk)ω(rk)χI(rk)埼 (rk)drk V↑(rl)=―Σ
(p)七 +∫宰
dr2 -3αtt
ρ
↑
(r.)]・/3 テt(2‐3‐10) テt(2‐3‐11) テt(2‐3‐12)れ てい る。上式 の第
1項
は、原子核 と電子の引力、第2項
は電子 間の反発 を表 し、第3項
は交換相 関ポテ ンシヤル である。 このポテ ンシャル は任意の空間点で も求め るこ とが出来 るが、式(2‐3‐9)の第1項
は演算子なので、これだけでは値 を持 たない。この項 は次のよ うに して求め られ る。通常の分子軌道では原子積分 を実行 できるSTOや
GTOを
用 い るが、DV‐ Xα 法では数値積分 を行 うので被積分 関数 としいて任意 の関数 を使用で きる。 したがってSTOや
GTOを
基底 関数 として用 いることも可能であるが、基底関数 と して最適 な実際の 原子軌道 を使用す る。 この原子軌道 は各構成原子 に対す る Schrёdinger方程式 を解いて得 られ る数値解 で、各原子の周 りにお ける電子の振 る舞いを表す のに最適 な関数である:原
子pに
対す るSchrёdinger方 程式は、 [_:▽2 1(r)=εFχl(r) テヽ(2‐3‐13)である。ここで
Vp(r)は
原子pの
ポテンシャル、χ ipと ε ipは 原子pの
i番 目の軌道の波動関数およびエネルギー固有値である。式(2・3‐13)の微分方程式を数値的に解いて、セルフ コンシステン トなポテンシャル
Vp(r)、
波動関数 χ ipお よびエネルギー固有値[ipを
求 めることができる。 この式は書き換えると、 十Vp(r)]χ [T:▽21 χl(r) = [ε: … Vp(r)]χl(r) テt(2‐3‐14) である。座標rは
原 子核 か らの距離 であるが、任意 の点で Vp(r)、 χ ip(r)が 計算 され 、 ε ipも 求 まってい るので、‐1/2▽2χ ipoの値 は式 (2‐3‐13)を
使 つて、任意の点で計算で きる。 したがつて、式 (2‐3‐5)の HJは
、H●=Σ (k)ω(rk)χ ip*(rp)[ε ip―
Vq(ro+V(r)]χ
iq(rυ テt(2‐2‐15)と して計算す れ ば よい。 こ こで軌道iは原 子p、 軌道jは原 子
qに
属 す る とす る。 また、r
pおよびrqは
pお
よびqの
原 子核位 置 か ら見 た rkの 座 標 で あ り、Vqは
原 子 の ポテ ンシャル で あ るが、Vは
分 子 のポテ ンシ ャル で あ り、式(2‐3‐12)で 与 え られ た もの で あ る。3.計
算方法 3‐1.岩
塩型酸化物 のモデル クラス タ‐ 本研 究で使用 した岩塩型化合物 のモデル クラスター につ いて説明す る。金属‐岩塩型 化 合物界面の結合状態 をよ り詳細 に知 るために、シンプル なモデル を使用 した。酸化マ グネ シ ウムを例 に説 明す る と、図3‐1‐1に示 した よ うに酸素原子 とマ グネ シウム原子 (酸化物 中の 金属原子)が
結合 した、9原
子2段
の岩塩型構造 を とつてい る。赤で示 した原子が酸素原子 で、黄色で示 した原子がマ グネ シウム原子である。今回使用 したすべての岩塩型酸化物 では、 上段の中心に酸素原子が位置す る。 この酸素原子に金属1原
子 を近づ けた時の電子状態 を 計測 した。 また、同様のMgOの
モデル クラスター を使用 した酸化マ グネ シウムーバナ ジ ウム界面に 関す る研 究が過去 に行 われ てお り、その結果 と本研 究で得 られ た結果 を比較・検討す ること で、本研究にお ける岩塩型化合物のモデル クラスター を使用す る妥 当性 について検証 した。 また、MgOの
他 に、岩塩型構造 を有す る酸化物 として、CaO、 SrO、 CdO、BaOを
使 用 し た。これ らの化合物の構造は、実験 によ り得 られた格子定数 を用いて構築 した。各酸化物の 結合距離 を表3‐1-1に 示 した。Mg
表 3‐1‐
1
岩 塩型 酸化 物 の結合 距 離酸化物
MgO
Ca0
Sな
●
C選
0
Ba0
2,電
056
2,4
2,57
2,35
2.76
3‐
2.岩
塩型塩化物 のモデル クラスター 岩塩型構造 を有す る化合物 として、次に岩塩型塩 化物 を使用 した。図3‐2‐1に
Na9C19の モデル クラスター を示す。図の緑で示 した原子が塩素原子であ り、黄色で示 した原子がナ ト リウム原子である。また、上段 中心には塩素原子が位置 してい る。この中心塩素原子 に金属1原
子 を近づ けた時 の電子状態 について検討 した。 また、NaClの
他 に、岩塩型塩化物 とし てLiCl、 KCl、RbClを
使用 した。 これ らの化合物の構 造 は、実験 によ り得 られ た格子定数 を用 いて構築 した。各化合物の結合距離 を表3‐2‐1に示 した。Cl
Na
図
3‐ 2‐1
岩塩型塩化物のモデルクラスター
Ca9CD
表3‐2‐
1
岩塩型塩化物 の結合距離塩化物
LiCi
NaCI
KCi
RbCI
2.57
2.82
3.146
3.29
3‐
3.金
属‐酸化物お よび金属‐塩化物界面のモデル クラスター多 くの金属 はfcc(face center cubic:面心立方格子)やhcp(hexagonal close packing:六
方最密充填構造)な どの最密充填構造 を持 ち、4∼
5原
子 の クラス ター を構成す ることで、は じめて金属的性質 を示す ことが知 られている。しか し、金属の構造 を考慮 した界面のモデル を考 える場合 には、金属が多様 な構造 を持つ ことか ら、界面にお ける原子位置 な どを含 めた 多 くのモデル を考 える必要が出て くる。また、多様 なモデル を考慮す る と、様 々な金属 につ いて、系統的に検討す ることが困難 になって くる。一方で、金属1原子 を用いて酸化物や塩 化物表面 との結合 を検討す るこ とで、金属 一化合物界面 にお ける結合状態 を定性 的 に整理 できる可能性 がある。そ こで本研究では、図3‐ 3‐1で示 した よ うな岩塩型構造 を有す る化合 物 の表面 に、金属原子 1つを配置 したモデル を用いた。 今 回使用 した岩塩型化合物 は全部 で9種
類 であ り、うち5種
類 が酸化物 、4種
類 が塩化物 である。これ らの化合物の構造は、実験 によ り得 られた格子定数 を用いて構築 した。各化合 物 の結合距離 を表 3‐ 3‐1に
示 した。 また、金属‐化合物表面の距離 は、酸素のイオ ン半径 と 金属の原子半径 を用いて見積 もつた。金属原子 には、Liか
らSbま
での計34種
を用いた。 このモデル を用いて、金属 ―岩塩型化合物界面の電子状態 をDV‐Xα 分子軌道法 によ り算出 した。酸 素
図
3‐ 3‐1
本研究の界面モデルQ電
909‐LD
Z
卜
表3‐ 3‐
1金
属 ‐酸素 、金属‐塩素 間の結合距離Metal No Metal Meta卜
0(Å
) Metal―
CI(A)
3 4 11 12 13 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 Li Be Na Mg A︲ K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe C。 N︲ Cu Zn Ga Ge Rb Sr Y Zr Nb M。 Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb 2.78 2.373 3.118 2.859 2.692 3.532 3.234 2.866 2.708 2.571 2.509 2.627 2.501 2.513 2.506 2.538 2.595 2.481 2.485 3.735 3.411 3.016 2.85 2.689 2.623 2.612 2.585 2.605 2.636 2.705 2.749 2.886 2.665 2.71 3.19 2.783 3.528 3.269 3.102 3.942 3.644 3.276 3.118 2.981 2.919 3.037 2.911 2.923 2.916 2.948 3.005 2.891 2.895 4.145 3.821 3.446 3.26 3.099 3.033 3.022 2.995 3.015 3.046 3.115 3.159 3.296 3.075 3.12
4.結
果及び考察 4‐1
酸化マ グネ シ ウム‐バナ ジウム界面の電子状態 金属元素‐岩塩型化合物 の界面について電子状態 を調べ るに当た り、本研 究で用 いた岩塩 型化合物 の表面に金属原子1個を配置 したシンプル なモデルで界面の電子状態 を議論 出来 るか検討す る必要がある。 そ こで、 これ までにすでに報告 され てい る、酸化マ グネ シ ウム(MgO)と
バナ ジウム(V)の
界面お よび表面 の電子状態 を参考 に、本研 究で用 いた シンプ ル なモデル クラスターの結果 と比較 した。 まず、先行研究で使用 された酸化マ グネ シ ウム‐バナ ジ ウム界面のモデル クラスター につ いて説 明す る。 一般 に界面 をモデル化す る場合 には、界 面 での原子 の配列 の仕 方やずれ (misit)、 界 面の距離 な どを どの よ うにすれ ば よいのかが問題 とな る。しか しMgO/V界
面 の場合、図4-1-1に示す よ うに(ool)面
ど うしを45度
回転 させ る と、界面で非常 に よい 対応 関係 とな り、MgOと
バナジウムの原子 の配列のずれ は1.7%程度 とな る。 そ こで、簡単のためV原
子 をMgOの
酸素原子の真上 に来 るよ うに配置 させ て、界面の距 離 をマ グネ シ ウム と酸素の結合距離(=2.106A)に
合 わせ た。また図 牛12に
示す よ うに、 先行研究では、岩塩型化合物 であるMgOの
モデル としてMg909と
、金属バナ ジ ウムのモ デル として9つ
のバナジウム原子 で界面を形成 した、Mg909‐V9ク ラスター を使用 し、Mg909
単独 での表面の状態 と、界面を形成 してい る際 の結合状態 について検討 してい る。 どち らのクラス ターモデル について も、対称性 としてC4vを
用 いた。C4vと
は、z軸
周 りに4回
対称 があ り、xy平
面に垂直なz軸
を含む面に対 して、鏡面対象のある対称性 を持 つ。 図4‐1‐2の
左側 のモデルがMg909の
クラスターモデルであ り、図の右側がMg909に
V9 の界面を近づ けたモデル図である。Mg909だ
けの時、表面の電子状態は0で
ある。V9をMg909に
近づ けた場合 の電子状態 については次のよ うになってい る。切
輻魏厖出
陶隧黎
図.4‐1‐l MgOと
Vの
結晶格子 の関係【
羹
it:::::::::::::「
:≡≡
11=
│liF=「1111111111 図.4‐1‐2 Mg909お
よびMg909‐V9モデル クラス ターの概略411
結合 次数 まず酸化マ グネ シ ウム(Mg909)と
金属元素 との結合次数 について検討 した。結合次数 の値 は原子同士の共有結合性 の程度 を表 してお り、その値 が大 きいほ ど、原子 同士の結合 の共有性 が大 きい ことになる。 表 。4‐1‐ 1‐1に
Mg609‐V9モ
デル と今 回 の Mg909‐Vモ
デ ル にお け るバ ナ ジ ウム原子 とMg909中
の 中心O、 表 面Mg及
び0原
子 との間の結合 次数 を示す。Mg909‐V9で
はV原
子 と中心O原
子 の間では結合次数が 0.036と 小 さく、共有結合性 が小 さい ことが分か る。=
方で、V原
子‐表面Mg原
子間の結合次数 は 0.109と 大 き く、界面のV原
子 は、0原
子 よ り もむ しろMg原
子 と結合 してい る ことにな る。 これ は、MgO‐V界
面 にお ける結合 の特徴 で あ る。 また、V‐表面 とO原
子 間はほぼ0となってお り、 この間にも結合が存在 しない こと が分かる。 本研 究で用いたMg909‐Vモ
デル についてみ る と、V原
子 と中心O原
子 間の結合次数は 0.12と Mg909‐恥 の場合 と比べ て大 き くなってい る。 これ はV原
子 が1つだ け存在 し、周 りに他の金属V原
子 がないため、本来は周 りのV原
子 と結合す る分が、中心O原
子 との間 の結合 として現れた もの と思われ る。 また、金属V原
子 と表 面Mg原
子 間の結合次数 はお お よそ 0.123と な り、V‐中心O原
子間 よ り大 き くな ることが分かつた。 さらに、V原
子=表 面0原
子間の結合 次数 はほぼ0で
あった。MgO‐V界
面 にお ける結合 の特徴 は、最 も距離 の 近いV‐0原
子 間 よ りもむ しろ、V‐Mgの
金属‐金属間の結合次数 が大 きい ことにあった。本 研 究で用 いたMg909‐Vモ
デル において も、V原
子‐中心O原
子 間の結合次数 が少 し大 きい ものの、それ と比較 して、V‐Mg原
子 間が強 く結合 してい る とい う結果が得 られ た。 この よ うに、これ ら3つ
の結合次数の比較か ら本研究で用いたMg9091Vモ
デル クラス ター は、極 めて定性的ではあるが、MgO‐V界
面の結合状態 を表 してい る と考 えるこ とがで きる。表。4‐1‐ 1‐
l MgO‐
V界
面 にお ける金属V原
子 と化合物 中の各原子間の結合次数httodel
中′
bO
lttg
表 面
0
M[g909
M[g909‐
V9
M駒
09‐V
0
0。036
0.1208
0
0.10935
0.12255
0
‐
0。00765
‐
0.00013
V9
図.4‐1‐ 1‐l Mg909‐V9の
モデル クラスター2
ト
図.4‐1‐ 1・
2 Mg909‐Vの
モ デル ク ラス ター4-12
有効電荷 次 に、先行研 究 と本研究 にお ける界 面の有効電荷 について比較す る。 有効電荷 とは、 ある原子 との電子のや り取 りを行 った結果、表れ る電荷 と考 えることができる。表.4‐1‐2‐ 1に MgO‐V界
面のモデル クラスター にお ける中心V原
子 とMgO表
面原子間の有効電荷 の値 を示 した。 表 の値 を見てみ る と、Mg原
子 が正 の、O原
子 が負 の電荷 を持つ。本研究で用いた 1つ のV原
子 は、MgO表
面の 中心 に位置す るよ う設定 して計算 したが、Mg909=V9中
の対応 す るV原
子 の値 を比較 してみ る と、中心 に位置す るV原
子 はいずれ も正の電荷 を帯びてお り、中心O原
子 に電子 を奪われ たため と考 え られ る。 界面にお ける電子状態 について考 える場合 、金属‐化合物 間において、その電気陰性度の 違 いか ら、電子 が移動す る可能性 を調 べ る必要 がある。 その移 動量 は、金属原 子 の有効電 荷 の値 に よ り、調べ ることが出来 る とともに、金属‐化合物 の組 み合 わせ によ り、その後 の 界面形成 の容易 さを知 る手掛か りに もな る と考 え られ る6 表。4‐1‐2‐l MgO‐
V界
面にお ける中心Vと
MgOの
各表面原子間の有効電荷Model
中心
O I
表 面
Mg ,
表 面
0
中心
V
M[g909
1/1g909…V9
Mg909‐
V
‐
1.29107 1 1.4391 1
‐
1:54382
…
1。15152 1 1.19486 1
¨
1.4279
…
1.07208 1 1.33451
‐
-1.57021
0:12805
0126219
4‐
2
酸化マグネシウム‐金属界面 と酸化マグネシウム‐金属元素の電子状態比較 4‐2‐1
酸化マグネシウムい金属界面の電子状態 4‐2‐1・1
結合次数 MgO‐Vに
おいて Mg909‐Vモ
デルを用いることでV原
子‐岩塩型化合物の界面における金 属原子の結合状態を定性的に議論できることがわかった。そこで、他の様 々な金属にういて 岩塩型化合物‐金属原子の結合状態の検討を行つた。その結果の うち、金属原子 とMgO間
の結合次数を図.4‐2‐ 2‐1‐ 1‐1に示す。織 金 次 数 類奪
0
0。13 鰺.13 0`11 9.機 0(07 ●.0霧 0,03 0=穏 々aol
べL03 ‐象05 原子 機号│
‐― 中′さ。 ― 魔 翅 歩 表 面藝
│
図.4‐ 2‐1‐1‐l MgO‐
各金属 原 子 における結 合次 数 図の縦軸 は、各金属原子 の結合 次数 を、横軸は各金属原子の原子番号 を示 してい る。グラ フの折れ線 は、各金属原子 と、MgO中
の中心0原
子 (○)、 表面Mg原
子(1段
目の4つ
の金属原子 (□))と
表面0原
子(1段
目の4つ
の酸素原子 (△))と
の結合次数の値 をそ れ ぞれ示 してい る。MgOに
おいて、金属原子‐表面0原
子 の結合次数 は どの金属原子 で もほぼ0で
あった。 界面 を形成 してい る金属 とはいずれ の場合 も結合 しない こ とがわか る。○で示 した金属‐中 心0原
子 間では、金属の種類 によつて結合次数 の値 に大 き く差が出てお り、原子番号に対 経 係 奪 灘合次数 の値 に大 きな差 が見 られ るが、 これ も周期的 に変化 してい る。 金属原子‐中心
O原
子 と金属原子‐表 面Mg原
子 間につ いて見てみ る と、表4‐2‐1‐ 1‐1に示 した金属元素において結合次数が大き くなることがわかつた。 表.4‐211‐11l MgO¨
金属 における、結合次数の大きい金属元素Metal No l Metal
中心
O
‐
Mg l
表 面
0
丁
iV
Cr
Mn
Fe
Co
Ni
Cu
Zr
Nb
Mo
丁
c
Ru
Rh
Pd
Ag
22
23
24
25
26
27
28
29
40
41
42
43
44
45
46
47
0.0269
0.1208
0.0761
0.0727
0.0915
0.1024
0.1078
0。052
010516
0.0963
0.1238
0.127
0.1273
0.1334
0.1118
0.0421
0.065975
0.12255
0.0719
0.0532
0.061975
0.050975
0.0482
0.0399
0.07385
0.08415
0.070875
0.063275
0.058575
0.047425
0.0342
0.03585
-0.00075
-0.00013
0
0.000175
0.000375
0.000575
0.000725
0.000825
-7.5E-05
0.0003
0.0046
0.00395
0.00365
0.00345
0.0034
0.001875
原子番号 22∼29番
、40番
∼47番
が他 の金属元素に比べて高い値 を示 してお り、このほ とん どは遷移金属である。つま り、MgOと
遷移金属の界面では、金属‐中心O原
子 、金 属‐ 表 面Mg原
子 の両方で強い共有結合 を形成す る ことがわか つた。 次 に、○ と△の折れ線 で共通 して低 い値 を取 る金属 を見てみ る と表4‐2‐1‐ 1‐2に
示す よ う になつた。表。4=2‐1‐ 1‐
2 Mg909‐
金属 にお ける、結合次数 の小 さい金属元素 金 属原 子 ‐中心O原
子(金
属原 子 ‐表 面Mg原
子 間 の 両方 で結合 次数 が特 に小 さか つた の は、原 子番 号37番
のRbで
あ った。 また原 子 番 号 3∼12番
と19番
K、 37∼38番
の金 属原 子 はアル カ リ金属、アルカ リ土類金属であつた。いずれ も1価
あるいは2価
のイオンにな りやすい金属であ り、岩塩型酸化物の よ うなイオ ン結合 によ り形成 され る結晶の場合、共有 結合 を形成 しに くい と考 え られ る。Metal No‐
Meta!
中心
O I Mg l
表 面
0
●
曝
︼
Mg
■
に
L
軒
A
g
“
3 4 ︲1 一 ︲2 一 ︲3 一 ︲9 一 37 一 38 ・ 47 480.02735
0.040225
0.0211
0.030575
0.047525
0.018975
0。01275
0.0289
0.03585
0.03365
0.0055
-0.003
0.0199
0.0163
0.0478
-0.0005
-0.0075
-0.0349
0.0421
0.0062
-0.00073
…
0.00075
0.000775
0.00115
0.000825
-0.00043
-0.00068
-0.00178
0.001875
0.001025
4‐2‐1‐
2
有効電荷 界面 にお ける電子状態 について考 える場合 、金属‐化合物間で電子 のや りと りを考 え る必 要がある。金属‐岩塩型化合物 にお ける有効電荷 の値 を調 べ るこ とに よ り、 どの金属 (ある いは化合物)で
電子 のや り取 りが起 きやすいか調べ るこ とが出来 る とともに、金 属‐化合物 の組み合 わせ によ り、その後 の界面形成の容易 さを しる手掛か りに もなると考 え られ る。 一般 に、電気陰性度 の値が大 きい物質ほ ど電子 を奪 う力が大 きく、有効電荷の値 は低 くな り、逆 に電気陰性度 が小 さい ものほ ど電子が奪われた状態であ り、有効電荷の値 は大き くな る とされ てい る。 しか し、MgOの
よ うな化合物 に対 して金属が界面 を形成す る場合、MgくO金
属 のそれ ぞれ が電子 を引 き付 ける力 の兼 ね合 いが あ るた め、単純 に金属の電気陰性 度 だ けか ら有効電荷 を見積 もることは難 しい。 そ こで、金属‐岩塩 型 にお ける金属 の有効電荷 の変化 について調べた。図4‐2‐1‐2‐1に MgO‐金属 原子 にお ける金属原子 の有効 電荷の値 を 示す。有効電荷 矮
gO
‐0.2 朦 子 機 号 図4‐ 2・1‐2‐l MgO‐
各金属原子における有効電荷 図 中縦軸 は、金属原子 の有効電荷 を示 してお り、横軸 は、原子番 号 3∼51番
までの金属 原子 の原子番 号である。 金属原子の有効電荷は、原子番号 と共に周期的に変化 してお り、原子番号が3、 14∼23、 37∼41で
有効電荷 は大 き くな り、4∼13、 24∼32、 42∼47あ
た りで有効電荷が小 さくなる 0、3 0,2 0.1一 0 1 4揮
曖
繊
擦
傾 向が見 られ た。ここで有効電荷 が小 さくなつてい る元素 の多 くは、電気陰性度 が
Mgに
比 べて大 きくなっていることか ら、有効電荷 と金属の電気陰性度 には、相関があるもの と思わ れ る。 そこで、有効 電 荷 と電 気 陰性 度 の 関係 について検 討を行 つた。その結 果 を図 4‐2‐1‐2‐2に
示す。
電気鐘性度
MgO‐
0.郷 0,3 壽 参 0.25 ``ヽ`.肇 畿 磯 0.2 機 ` '´ `、...、 .警 鬱 檬 `ヽ・.,ぅ .養灘
Ⅵ
鰺『
・ ・
渕、
ゅ機
書、03 ・.。
蝙
磯
は
警
・
ヽ
.P難Ⅲ
t。ダ
ι
S a .5 y=“
l畿
鴛
i4詳.鶴23
警 ¨0,1 電 気 陰 性度 図4‐ 2‐1・2‐2
金属原子の電気陰性度 と有効電荷の関係 電気陰性度が大きくなると、金属 原子の有効電荷 は小さくなる傾 向が見 られた。つまり、MgOと
金属の間では金属に比べて、vgの
電気陰性度が大きくなる場合が多く、結果的に多 くの金属で有効電荷が正の値を取つたものと考えられる。4‐2‐
2
酸化カル シ ウム‐金属界面の電子状態 4‐2‐ 2‐1
結合次数 CaO‐金属モデル クラスターにおいて、金属原子 の結合状態 の検討 を行 つた。 その結果の うち、金属原子 とCaO間
の結合次数 を図4‐ 2‐ 2‐1‐1に示す。結 合次 数
Cao
O,25 むョ懸 原 子 番号 驀 申心 鑽 ― 犠 讐 鮨 図4‐ 2‐ 2‐1‐l CaO‐
各金属原子 にお ける結合次数 図 中縦軸 は、各金属原子 の結合 次数 を、横軸 は各金属原子 の原子番号を示 してい る。グ ラフの折れ線 は、各金属原子 と、CaO中
の中心0原
子 (○)、 表面Ca原
子 、表 面0原
子 (△)と の結合次数の値 をそれぞれ示 してい る。 △で示 した金 属原子…周辺0原
子 の結合 次数 は どの金属 で も値 が ほぼ0で
あ り、界面 を形 成 してい る酸素 とはいずれの場合 も結合 しない ことが分か る。 しか し○で示 した金属原 子‐ 中心0原
子間では、金属の種類に よつて結合次数の値 に大 き く差が出てお り、原子番号に 対 して周期的 に変化 してい ることがわかる。 また、金属‐表面Ca原
子間で も同様 に金属の 種類 によつて結合次数 の値 に大 きな差が見 られ るが、 これ もまた周期的 に変化 している。 ○ と□の折れ線で共通 して高い値 を取 る金属 を見てみ ると表4‐ 2‐ 2‐1‐1の よ うな金属元素 が挙 げ られた。 0。2 0.15 1 0 韓 緩 綴 韓表4‐ 2‐ 2‐1‐
l CaO‐
金属 にお ける、結合次数の大 きい金属元素Metai No Metal
中 心
O I Ca
表 面
0
13
21
22
23
24
25
26
27
28
29
31
32
39
40
41
42
43
44
45
46
47
50
51
Al 一 Sc 一 ■ 一 V 一 Cr 一 Mn 一 Fe 一 0。 一 Ni 一 Cu 一 Ga 一 Ge ・ Y 一 Zr 一 Nb . M。 一 丁c 一 Ru 一 Rh 一 Pd L ﹁ Sn 一 Sb0.1052
0.0545
0。0868
0.1187
0.1434
0.1311
0.1574
0.1605
0.1658
0.1182
0.0983
0.1182
0.0814
0.123
0.1803
0.217
0.2175
0.1976
0.2017
0.1921
0.1101
0.1206
0.13
0.02725
0.034525
0.0376
0.040725
0.039925
0.0291
0.0333
0.002885
0.026825
0.022475
0.0314
0.034425
0.035725
0.042925
0.047
0.044975
0.0442
0.0314
0.0294
0.00215
0.02395
0.036825
0.033675
0.00045
-0.00005
0.0001
0.000125
0.00015
0.0002
0.000275
0.00035
0.0004
0.000525
-0.000075
-0.00075
0.0007
0.001025
0.001275
0.001425
0.001225
0.002975
0.00235
0.0228
0.00155
0.0002
-0.00005
原子番号 13、 21∼29、 31、 32、 39∼47、 50,51番 の金属が他 の金属元素に比べて高い 値 を示 していた。 これ らの うち、原子番号 21∼29、 39∼47番
の金属 は遷移元素であ り、MgOの
時 と同様 の傾 向が見 られ ることがわかった。CaOと
遷移金属の界面では、金属‐中 心O原
子、金属‐表.面Ca原
子 の両方 で強い共有結合 を形成す ることがわかった といえる。り結合 しやすい傾 向があると考 え られ る。 次 に、○ と□の折れ線 で共通 して低 い値 を取 る金属 を見てみ る と表4‐ 2‐ 2‐1‐
2の
よ うな金 属元素が挙 げ られ た。 表 。4‐ 2‐ 2‐1‐2 CaO‐
金属にお ける、結合次数の低い金属元素Metal No I Metal
中心
O
‐
Ca l
表 面
0
3
4
11
12
19
20
30
37
38
48
49
LiBe
Na
Vg^
K
Ca
Zn
Rb
Sr
Cd
in
0.0434
0.0618
0.057
0.07
0.0175
0.0149
010657
-0。0028
-0.0314
0.0751
0.0809
0.0182
0.023575
0.0124
0.0174
0.012675
0.021175
0。018325
0.007925
010181
0.0216
0.022425
-0.0002
-0.00023
0.000525
0.000625
-2.5E-05
0.000175
0.00035
-0.00025
-0.00078
0.00105
0.000475
これ らの金 属元素 は、その ほ とん どがアル カ リ金属 、アル カ リ土類金 属 で あ つた。これ らは、す べ て1価
あ るい は2価
のイ オ ンに非常 にな りやす い金 属 で あ り、CaOと
は共 有結 合 を形成 しに くい こ とが分 か った。4‐2‐ 2‐
2
有効電荷 次 に金属原子‐酸化 カル シ ウムにお ける金属 の有効電荷 の変化 について調べた。 図4‐2‐2‐ 2‐1に CaO‐各種金属界面 にお ける有効電荷 の有効電荷の値 をグラフに示す。有効電荷
C議
o
漂 予 番 号 図.4‐ 2‐ 2‐ 2‐l CaO‐各金属原子 にお ける有効電荷 図 中縦軸は、金属原子の有効電荷 を示 してい る。横軸 は、金属元素の原子番号である。 金属原子の有効電荷 は、原子番号に対 して周期的 に変化 してお り、原子番号 19、38番
の有効電荷が最 も大 きく、またその付近の金属 も大 きな値 を示 している。反対 に、原子番 号28番
と44∼46番
付近で有効電荷の値が最 も小 さかつた。 ここで有効電荷 の値が小 さい 金属元素の多 くは電気陰性度が大 きい とされ るものであることか ら、有効電荷 と金属の電 気陰性度 には、相 関があるもの と思われ る。 そ こで、有効電荷 と電気陰性度の関係 について相 関関係 の検討 を行 つた。その結果 を図 4‐ 2‐2‐2‐2に
アド│卜。 0。3 1 0 0 毎 響 姦 捧 ‐象1 ・Q30,t3 0.1 0J・08 繊 0 亀 襲 ・aュ : ‐0.■5 ‐
Q=
‐鋭25 命 . 春 参`
■
参
肇‐ 1 難 2.5 O.5 揮 鑽 書 棒 奪 ',ユ.9鞭 2 ・ ・ ,.、 ゃな・
仁 機
颯≒
、
.壼y=Tl輩
懲
麟
6ぶ難
鰺
図.4‐ 2‐ 2‐2,2 電 気 陰 性度 CaO‐金属原子における電気陰性度 図の縦軸 は金属原子 との有効電荷 の値 を、横軸は金属原子の電気陰性度 を示 してい る。こ こでは、電気陰性度が 1.3よ りも大 きい場合 に有効電荷が負 になることが分かつた。 これ は、Caの
電気陰性度が 1.31で あることか ら、Caよ
りも電気陰性度 が大 きな金属原子は電 子 をひ きつ けてマイナスの電荷 を持つため と考 え られ る。4‐ 2‐
3
酸化ス トロンチ ウム‐金属界面の電子状態 4‐2‐3‐1
結合状態 これ までの酸化物 と同様 に、各金属原子 とSrO間
の結合次数の値 を図 4‐ 2‐3‐1‐1に
示 す 。継 合 次 数
S「
0
鶴
藤
誡
0饉
銀
経 気 鸞 難 0`Ot5 0 ‐a篠糠 漂 子 番号 ― 中心0
輔 卜Sr
壌 み 表 面o
図4‐ 2・3‐ 1‐l SrOと
各種金属の界面 にお ける結合次数 図の縦軸 が、各金属元素 と結合 を示す原子 との結合次数の値 を、横軸が各金属元素の原子 番 号 を示 してい る。グラフの折れ線 は、各金属原子 と、SrO中
の 中心O原
子 (○)、 表面Sr 原子 (□)と
表面0原
子 (△)
との結合次数 の値 をそれ ぞれ示 してい る。 △で示 した金属原子‐表面0原
子 の結合次数 は どの金属で も値が0に
近 く、界面を形成 し てい る金属 とはいずれ の場合 も結合 しない こ とが分かつた。 また同様 に□で示 した金属原 子‐表面Sr原
子 もほ とん どの金属 が0の
値 となった。 これ は、 これ まで結果 を示 したMgO
やCaOと
は異 な る傾 向で あった。一方、○で示 した金属原子‐中心O間
では、金属の種類 によつて結合次数 の値 に大 きく差が出てお り、原子番号に対 して周期的 に変化 が見 られた。 これ らの中で高い値 の金属 を見てみ ると、表 4‐ 2‐ 3‐1‐1の
よ うな金属元素が挙げ られた。表 4‐ 2‐3‐1‐1 SrO‐金属にお ける、結合次数 の大 きい金属元素
Metal No l Metal
中心
O I Sr
表面
0
4
13
21
22
23
24
25
26
27
28
29
31
32
39
40
41
42
43
44
45
46
50
51
Be
AI
Sc
丁
iV
Cr
Mn
Fe
Co
Ni
Cu
Ga
Ge
Y
Zr
Nb
Mo
丁
c
Ru
Rh
Pd
Sn
Sb
0.1138
0.1433
0.0991
0.1297
0.1618
0.1847
0.1701
0.1957
0.1948
0.1983
0.1651
0.1482
0.1615
0.1293
0.1758
0.1982
0.2666
0.2727
0.2738
0.2445
0.2448
0.1737
0.1771
0.006275
0.0079
0.010575
0.01215
0.01315
0.01335
0.009125
0.011125
0.009925
0.0091
0.00725
0.009375
0.00945
0.01325
0.01555
0.012875
0.016775
0.0151
0.013875
0.01025
0.0082
0.010275
0.009025
0
0.00055
0.000325
0.000375
0.000425
0.000425
0.000375
0.000425
01000425
0.000425
01000475
0.000175
0.00005
0.00085
0.001125
0.001025
0.00135
0.0014
0.0014
0.0018
0.00155
0.0005
0.0004
原子番号13、 27、43番
が他 の金属元素に比べて特に高い値 を示 してお り、また付近の金 属 も高い値 を示す。 このほ とん どは遷移金属である。、SrOと
遷移金属の界面において、金 属‐中心O原
子 で強い共有結合 を形成す るが、中心O原
子意外 とは結合 をほ とん ど作 らな い と考え られ る。次に、金属原子‐中心酸素間で結合次数が低い値を取る金属を見てみると表 4‐ 2‐ 3‐1‐
2の
ようになった。 表を見てみると、結合次数の小 さい金属のほとん どがアルカ リ金属、アルカ リ土類金属で あつた。 これ らは1価
あるいは2価
のイオンにな りやすい金属であ り、SrOと
は共有結合 形成できないもの と思われる。 表4‐ 2‐ 3‐1‐2 SrO‐
金属元素にお ける、結合次数 の小 さい金属元素Meta!No l Metal
中 心
O I Sr
表 面
0
Li11 1 Na
19 1 K
20 . Ca
38 1 Sr
49 1 1n
0.067 1 0100485 1 0
0.0798
‐
0.00335 10.000475
0.0321 10.003125 0.000175
0.043 0.00522510.000175
-0.024 10.005475 -0.00028
0.13 . 0.00635 0.00635
4‐2‐ 3‐
2
有効電荷 金属‐SrOに
お ける有効電荷 の変化 について調べた。その結果 を図4‐ 2‐ 3‐2‐1に示す。有効 電荷
Sro
な 籍 書 緯 0,1 0,籍 群 ‐〈λ05 “ふ1 ‐0.15 ‐a盆 Ⅲlλ25 ∼鎮3 -a35 _a4 図 4‐ 2‐ 3‐ 2‐1 原 子 番 号 SrO‐各金属原子 にお ける有効電荷 図中縦軸 は、各金属原子の有効電荷 を示 している。横軸 は、金属元素の原子番 号を示 して い る。 金属原子の有効電荷は、原子番号 と共 に周期的 に変化 してお り、原子番 号20、38番
付近 の有効電荷は大き くな り、17、44番
付近 の金属の有効電荷 が最 も小 さかつた。 ここで有効 電荷 が小 さい金属原子の多 くは、電気陰性度が小 さい と考 え られ る元素であることか ら、有 効電荷 と金属 の電気陰性度 には、相関があるもの と思われ る。 そ こで、有効電荷 と電気陰性度の関係性 について調べた結果 を図4‐2‐3‐ 2‐2に
示す。奪.籍 0
4轟
4。1 ‐金.15 総 。2 総.25 ‐軌3 ‐0.35 くL4 魯.5鷲気陰性 度 Sro
鰺
til凝 醸 2.5難
鯉
織
棒
憮
・
く
,.褪
参
扮晟 攀
Y轟‐
9239轟
轟鶴
=鸞 R褻=0.87絆
図 4‐ 2‐3‐2‐2 竃 気 陰 性 度 SrO‐金属原子における電気陰性度 図の縦軸 は金属原子 との有効電荷 を、横軸 は金属原子 の電気 陰性度 を示 してい る。ここで は、ほ とん どの金属原子において有効電荷の値 が低 く、マイナ スの電荷 を持つ こ とが分かつ た。 これはSrの
電気陰性度が0。95と小 さく、ほ とん どの金属原子Srよ りも電気陰性度が 大 きいために電子 を引きつけて負電荷 を持 った もの と考 え られ る。4‐ 2‐
4
酸化バ リウム‐金属界面の電子状態 4‐ 2‐4‐1
結合次数 これまでの酸化物と同様に岩塩型酸化物である酸化バリウムと金属原子の結 合状態につ いて検討した。また、図4‐ 2‐ 4‐laに
各金属原子と酸化パリウムの結合次数の結果を示す。纏 合 次 数 奪轟
0
金.135 0,30
‐銀参S O,■ 漂子番号 驀 中 心0
暉鰤 罐 毬 讐 表 轟o
図4‐ 2‐ 4‐1‐l BaOT各
種 金 属原 子 にお け る結 合 次数 図は これ までの酸化物 の結合次数 の図 と同 じく、縦軸が結合次数 を、横軸が金属元素の 原子番号 を示 してい る。グラフの折れ線 は、各金属原子 と、BaO中
の 中心O原
子 (○)、 表 面Ba原
子 、表 面0原
子 との結合 次数 の値 をそれぞれ示 してい る。 △で示 した金属原子‐周辺0原
子 の結合次数 は どの金属で も値がほぼ0で
あった。 また、 口で示 した金 属原子 と表面Ba原
子 との結合 次数 もほ とん どの金属原子においてほぼoの
値 であつた。 これ はSrOと
同 じ傾 向であ り、MgOや
CaOと
は異なっていた。 ○で示 した 金属原子‐中心O原
子間では、金属の種類 によつて結合次数 の値 に大 きく差が出てお り、原 子番号 に対 して これ までの酸化物 と同様 に周期的 に変化 してい るこ とがわか る。 この 中で 高い値 を取 る金属 を見てみ る と表4‐ 2‐ 4‐1‐1のよ うな金属が挙 げ られ た。鍼
襲
鍼
懇 気 鷲 鞣表4‐ 2‐ 4‐1‐l BaO‐金属 にお ける、結合次数 の大 きい金属元素
Metal No Metal
中 心
O I Ba l
表 面
0
13
22
23
24
26
27
28
29
31
32
39
40
41
42
43
44
45
AI ﹁ 一 V Cr Fe 一 C。 一 Ni Cu 一 Ga 一 Ge 一 Y 一 Zr 一 Nb 一 M。 一 丁c Ru 一 Rh0.1706
0.1524
0.1874
0.2106
0.2183
0.216
0.2169
0.1816
0.1767
0.1881
0.1514
0.1988
0.253
0.2883
0.2923
0.2932
0.264
0.009125
0.013225
0.0148
0.0149
0.011975
0.01055
0.009525
0.00785
0.00965
0.0096
0.01325
0:015875
0.01815
0.01765
0.015725
0.0141
0.011575
0.000275
010002
0.0002
0.0002
0.0002
0.0002
0.0002
0.00025
0.0001
0.00005
0.000525
0.00065
0.000725
0.0007
0.00075
0.0008
0.0011
表 を見 る と、原 子番 号 13、 26∼28、43番
付 近 の金 属原 子 が高 い値 を示 す こ とが分 か る。これ らの うち、原 子 番 号26∼28、43番
の金 属 は遷 移 元素 であ り、BaOと
遷 移 金 属 の界 面 で は、比較 的 強 い共 有結合 を形成 す る こ とがわか った。 また 、 この傾 向 はSroと
同様 で あ りそ の他 の酸 化物 の結合 次数 の傾 向 とは異 な る こ とが分 か った。 次 に、BaO‐ 金 属原 子 間 で共通 して結合 次数 が低 い値 を取 る金 属 を見 てみ る と表 4‐ 2‐4‐1‐2の
よ うな金 属原 子 が挙 げ られ た。表4=2‐4‐1‐
2 BaO‐
金属 における、結合次数の小 さい金属元素Metai No‐
Meta!
中心
O I Ba
表 面
0
3 Li
ll l Na
19 1 K
38
‐
Sr
0.0791 0.004675 0
0.0937 1 0.00445 0.000275
0.0362 0.00335 0.000125
-0.0235 1 0.00555 -0.00015
結合次数 が小 さい金属元素 は、原子番号3番
Li、 11番Na、19番
K、38番
Srの
金属 で あつた。原子番号3‐19番はアル カ リ金属であ り、また、38番
Srは
アル カ リ土類金属 で あつた。 これ までの酸化物で も同 じ傾 向が見 られ たが金属原子 と酸化バ リウム間での結合 次数か ら、アル カ リ、アル カ リ土類金属 はBaOと
は共有結合 しに くい傾 向がある と考 え ら オЪる。4‐2‐4‐
2
有効電荷 これ までの酸化物 と同様 に、酸化バ リウムにおける有効電荷 について調べた。 図4‐ 2‐4‐2‐1に BaO‐各種金属界面 にお ける金属原子 の有効電荷 を示す。有効電荷
B80
図 4‐ 2・ 4‐ 2‐1 原 子 番 号 BaO‐各種金属界面 にお ける有効電荷 図中縦軸 は、金 属原子の有効電荷 を示 してい る。横軸 は、原子番 号3∼51番
までの金属 元素の原子番号 を示 してい る。 金属原子の有効電荷 は、原子番号に対 して周期的 に変化 してお り、原子番号 19、38番
にお ける有効電荷 の値が最 も大 きい:反
対 に、原子番号29、 32、44番
付近 で有効電荷 の 値 が小 さくな る傾 向が見 られ た。 ここで有効電荷 の値 が小 さい金属元素 の多 くは電気 陰性 度 が大 きい と考 え られ る元素である。 有効電荷 と電気陰性度 の関係 につ いて検討 を行 つた。 その結果 を図4‐2‐ 4‐ 2‐2示
す。 0.■ 2 3 亀 戒 韓 響 書 苺曇。1