人権行政と部落問題
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(2) 人権行政 と部落 問題. 大 阪府 が実 施 し た ﹁二〇 〇 〇 年 部 落 問 題 調 査 ﹂D が求 め た も の の 一つも ま さ に こ の点 に あ った 。 ﹁様 々 な人 権 問 題 の. 解 決 に つなげ て いく と いう 広 が り を も った 今 後 の同 和 行 政 のあ り 方 を 検 討 す るた め の基 礎 資 料 を 得 る﹂ と の調 査 目 的. は、 ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ と い う こ の新 し いキ ー ワー ド に対 す る確 た る 視 座 を 打 ち 立 て てい く た あ の ヒ ント. を 得 よ う と す る も の であ った 。 本 稿 は ﹁二 〇 〇 〇 年 部 落 問 題 調 査 ﹂ のう ち ﹁生 活 実 態 調 査 ﹂ の デ ー タを 用 い て、 ﹁人 権 行 政 時 代 の部 落 問 題 ﹂ のと ら え 方 に迫 り 、 調 査 目 的 の 一端 を 担 お う と す るも の であ る。. [ 2]高 度情 報 化社 会と 同和 地区. (1 ) パ ソ コ ン の 普 及 率 ・イ ン タ ー ネ ッ ト の 利 用 率. 人 権 行 政 時 代 の部 落 問 題 。 そ のと ら え 方 に関 す る検 討 の素 材 と し て取 り 上 げ る のが 、 ﹁パ ソ コン の普 及 率 ﹂ ( 生活実. 態 調 査 票 ・世 帯 項 目 ・問 丑1 9) と ﹁イ ンタ ー ネ ット の利 用 率 ﹂ (生 活 実 態 調査 票 ・個 人 項 目 ・問 C2 2) に関 す る デ ー. タ であ る。 高 度 情 報 化 社 会 にお け る部 落 の現 実 を こ の 二 つの指 標 か ら 検 証 し 、 今 日 の部 落 問 題 の意 味 を 考 え て いき た い。. 図 1 は、 パ ソ コン の世 帯 普 及 率 であ る。 同 和 地 区 に お い ては ﹁家 に パ ソ コ ンが あ る ( 業 務 用 も 含 む )﹂ 世 帯 の割 合. が 二 二 ・三 % であ る の に対 し て、 全 国 は 三八 ・六 %、 近 畿 地 方 で は三 八 ・四% と な って い る。 同 和 地 区 に お け る普 及 率 は、 全 国 や近 畿 地 方 の六 割 弱 の水 準 に と ど ま ってい る。. 一57一.
(3) 5. 000 自 り09自り. 嚢 灘. 圏 家 にパ ソコ ンが ある 圏 イ ンタ ー ネ ッ トを利 用 して い る. 近畿地方 全国. 、 慈. 図 2 は 、 勤 務 先 、 学 校 、 自 宅 の いず れ か にお け る イ ンタ ーネ ット. の個 人 利 用 率 であ る。 同 和 地 区 にお い て は 一四 ・四% であ る の に対. し て、 全 国 は 二 八 ・九 % と な って い る。 同 和 地 区 にお け る利 用 率 は、 全 国 の ほぼ 半 分 の水 準 と な って い る。. デジ タ ル デ ィ バイ ド (情 報 通 信 手 段 に対 す る ア ク セ ス機 会 及 び 情. 報 通 信 技 術 を 習 得 す る機 会 を 持 つ者 と 持 た ざ る者 と の格 差 ) の現 実. が 同 和 地 区 住 民 に忍 び 寄 って い る。 これ ま で の文 字 情 報 化 社 会 にお. い て ﹁識 字 問 題 ﹂ を 抱 え さ せ ら れ てき た 同 和 地 区 は、 高 度 情 報 化 社. 会 を 迎 え た 今 日、 再 び 新 た な 情 報 格 差 問 題 を 押 し 付 け ら れ よ う と し て いる 。. (2 ) 同 和 地 区 内 に お け る デ ジ タ ルデ ィバ イ ド. 同 和 地 区 にお け る パ ソ コン の普 及 率 や イ ン タ ーネ ット の利 用 率 は. 全 国 に比 べ て低 い。 し か し こ の現 実 のも う 一つの意 味 は 、 同 和 地 区. 内 にお い ても デジ タ ル デ ィ バイ ドが 進 行 し て い る こと を 示 し て い る. 点 にあ る 。 地 区 内 のど のよ う な 階 層 間 に情 報 格 差 が 生 じ て い る のだ. 一58一. ,、. 灘曇 5. 鶏講. 同和地区. 0 全国 同和地 区. ㌔'鵜 灘ll灘. 15 10 羅 鐙・ ・護. '鰹 灘 ♂ ♂',、. 餐譲. 琵 5. 、. 蘇灘. 雛難 灘,魏'. ・葺宕 ・. 38:4、 聯'羅 '4. 灘 :;;:... 15. 羊ウ. 難 嚢灘 嚢羅. 灘 20. ξ鍵. '灘. so 25 、. 鱒い. 10. 、. "♂ ≡ '28191. 0. 轟 霧 、 鰭t 、. 、 、. 35 蕪覇 ・ 懸 、・. 鑑灘. 1灘 、. .t. 40 0. 灘 鑛 灘織騰 縫、' 馨難 総 灘 5. 注2)同. 国及 び近畿地方 は、消費動向調査(経 済企画 庁 ・2000年3月) 和地 区 は、 消費動 向調査 との比較 のため、 「不明」 「単身世帯」 「外国人世帯」 を除いて い る 注2)同. 注1)全. 国は、生活情報化調査(郵 政省 。1999年12月) 出典:『 平成12年度版 通信 白書』 和地区 は、生活情報化調査 との比較 のたあ、 15∼69歳を対象 に した数値 注1)全. % 45 %. ソ コ ンの 普 及 率 図1パ ンタ ー ネ ッ トの利 用 率 図2イ. 第16号 人権 問題研究 資料.
(4) 人権行政 と部落問題. 円以 上 1>500万. 円未 満 600∼800万. 円未 満 800∼1,000万. ・. 'r. ろうか。. 表 1 は 、 年 間 世 帯 総 収 入 別 に見 た パ ソ コ ン. の普 及 率 であ る 。 三 〇 〇 万 円 未 満 の八 ・五 %. か ら 一五 〇 〇 万 円 以 上 の五 九 ・七 % へと 、 世. 帯 収 入 が 上 が る ほど 普 及 率 は 上 昇 し て い る。. 一方、同和地区内 の年間世帯総収入分布を見. ると 、 最 も 普 及 率 の低 い ﹁三 〇 〇 万 円 未 満 ﹂. の階 層 割 合 が 四 六 ・六 % と 半 数 近 く を 占 め て いる 。. 表 2 は 、 世 帯 類 型 別 に見 た 普 及 率 であ る。. 生 活 保 護 受 給 世 帯 で 一 ・八 % 、 高 齢 者 世 帯 で. 二 ・七 % と 極 あ て 低 く な っ て い る 。 そ の ほ か 、. 障 害 者 の いる 世 帯 、 母 子 世 帯 、 父 子 世 帯 にお. い ても 同 和 地 区 内 の平 均 を 下 回 って い る。. 表 3 は 、 階 層 別 に見 た イ ン タ ーネ ット の利. 用 状 況 であ る 。 女 性 は 男 性 よ り 利 用 率 にお い. て 四 ・九 ポ イ ン ト 低 く 、 ま た 、 中 高 年 層 の 利. 一59一. 0.4%. 一. 0.4% D.$% 5.5% 、. ・. 0.9% 96.9% 85.2% $4.5% 84.9% 97.8%. 高齢者世帯 障害者の いる世帯 母子世帯 父子世帯 生活保護受給世帯. 明 不 い な る あ. 総 数 (世帯). 79.6%. 1,246 1,558 187 53 684. 19.5% 7,720.. 数 総. 円未満 1,000∼1,500万. 総 収 入 別. 帯 類 型 別 パ ソ コ ンの 普 及 率 表2世. 0.3% 0.5% 0.2 0.3% 0.2% 0.3%. 婁 宥. 帯割合4.2%)は 省略 注)年 間世帯総収入別 「 不明」(n=325世. 一. 91.2% 80.6% 72.8% 66.7% 63.5% 53.5% 40.3% 46.6 11.oi 16.8% 9.2% 6.0% 4.3% 1.9%. 年 間. 300万 円未 満 300∼400万 円未 満 400∼600万 円未 満. 3,598 $52 1,299 709 460 333 144. 騰 灘騰. 0.9%. ・ 欝 雛 麗. 79.6% 100.0%. 明 不 い な る あ. 年 間世帯 総収入別 世帯割合 総 数 (世帯). 19.5 7,720. 数 総. 年間世帯総収入別パ ソコンの普及率 表1. 、.. 、. '.
(5) 人権問題研究資料 表3階. 第16号. 層 別 イ ン ター ネ ッ トの 利 用 率 該 当数. 総. 6,784. 数. 利 用 して いる(計). 利 用 して いな い. 不. 明. 14.4% :;. 85.1%. 0.6%. 1難 諜 難. 男性 女性. 3,309 3,475 灘 欝 灘. 82.5% 87.5%. o.7i O.5%. 15∼19歳 20∼29歳 30∼39歳 50∼59歳 60∼69歳. 497 1,142 1,122 1,116 1,504 1,403. 74.2% 68.7% 78.7% 85.8% 93.8% 97.2%. 0.4 0.2 0.4% 0.2% 0.9% 1.1%. 3,155 2,264 849. ∫1. 最終学 歴別. 不就学、小学校卒業程度、中学校卒業程度 高校卒業程度 短大 ・高専卒業程度、大学卒業程度. 95.8% 83.9% 62.3%. 0.2% 0.1% 0.1%. 障害 の 有無別. 障害 が あ る 障害 は な い. 534 6,247. 1. 93.3% 84.4%. 0.9 0.5. 300万 円 未 満 300∼400万 円未 満. 2,856 802 1,255 684 442 322 136. 91.9% 84.0% 82.9% 76.6% 79.2% 70.5% 66.2%. 0.7% o.1i O.1% o.si O.2% 0.3% _/. 性別. 年齢別. 年 間世 帯総収 入別. 40∼49歳. 400∼600万 600∼800万. 円未 満 円未 満. 800∼1,000万 円未 満 1,000∼1,500万 円未 満 1,500万 円 以 上. 注)1「. き'. 1羅 灘鱗 彗 灘難難 、1. ll灘 1. 磯灘 灘霧鰹1. 利 用 して い る(計)」 は、 「社 会 ・施 設 な ど勤 務 先 や学 校 で の み 利 用 して い る」 「自宅 で の み利 用 して い る」 「自宅 と勤 務 先 や 学 校 の 両 方 で 利 用 して い る」 を 合 わ せ た 数 値. 2最. 終 学 歴 別 、 障害 の有 無 別 、 年 間 世 帯 総 収 入 別 の 「不 明 」 は省 略 した. 用率 は若 年 層 に比 べ て低 い。 学 歴 階 層 を. % 、 ﹁高 校. 見 る と 、 ﹁短 大 以 上 ﹂ の三 七 ・六 % に 比. べ て ﹁中 学 校 ま で﹂ が 四 ・. ま で﹂ が 一六 ・○ % と大 き な格 差 を 示 し. てい る。 障 害 の有 無 別 では、 障 害 が あ る. (一五 ・ 一% ) の約 三 分 の 一と な っ て. 人 の利 用率 (五 ・八 % ) は 、 障 害 のな い. 人. い る 。 年 間 世 帯 総 収 入 では 、 ﹁三 〇 〇 万. 円 未 満 ﹂ の 七 ・四 % に 対 し て ﹁一、 五 〇. ○万円以上﹂は三一 二 ・八 % と な っ て い る 。. 年間世帯総収入、世帯類型、性別、年. 齢 、 学 歴 、 障 害 の有 無 の違 いが 、 パ ソ コ. ン の普 及 率 や イ ンタ ーネ ット の利 用 率 な. ど 、 デ ジ タ ル デ ィ バイ ドを 象 徴 す る これ. ら 指 標 に大 き な 影 響 を 与 え て い る こと が. 示 さ れ て い る。. ・1.
(6) 人権 行政 と部落問題. 20∼29歳. 33.6%. 300万 円未 満. 12.8% 30∼39歳. 30.6%. 300∼400万 円 未 満. 21.8% 40∼49歳. 24.0%. 400∼550万 円 未 満. 31.9% 50∼59歳. 22.6%. 550∼750万 円未 満. 44.7% 60歳 以 上. 10.6%. 750∼950万 円 未 満. 50.8% 950∼1,200万. 57.3%. 66.3% 1,200万 円 以 上. (3) 進 行 す る デ ジ タ ル デ ィバ イ ド. デジ タ ルデ ィバ イ ド と いう言 葉 は、 ア メリ カ 商 務 省 が 一九 九 九 年 七 月 に. ﹁周p注 昌σq 日冨 8 σ q・ げ 些 Φ Z ①﹃ UΦ注巳 口σ q 爵 Φ ∪赫 騨巴 U三 号 ﹂ と い う 表 題. の報 告 書 を 発 表 し て以来 は や り始 あ た造 語 であ ると いわ れ る。 高 度 情 報 化. 社 会 の最先 端 を行 く ア メリ カ では、 す で に 一九 九 八 年 の統 計 にお い て、 黒. 人 、 中 南 米 系 家 庭 のイ ンタ ーネ ット 利 用 は 白 人 家 庭 の四 〇 % 、 都 市 部 の貧. 困 層 のネ ット 利 用人 口は、 年収 七 万 五 千 ド ル (約 八 二 〇 万 円 ) 以 上 の家 庭. の二 〇分 の 一であ る こと な ど、 深刻 な 情 報 格 差 の実 態 が こ の報 告 書 で指 摘. さ れ た 。 当 時 のク リ ント ン大 統 領 は、 ﹁人 と 人 と の壁 を 破 壊 す る こ の道 具. (パ ソ コ ン ) が 、 新 し い 壁 を 作 っ て い く ほ ど 悲 劇 的 な こ と は な い ﹂ と 警 鐘. を鳴 ら し、 デジ タ ルデ ィ バイ ド解 消 への本 格 的 な 取 り 組 み の必 要 性 を 喚 起 し た 。. 日本 にお い ても 同 様 の事 態 が 進 行 し て い る。 消 費 動 向 調 査 に よれ ば 、 年. 間世 帯 総 収 入 が パ ソ コン の普 及 率 に明 確 な 影 響 を 与 え て い る こと が わ か る. ( 表 4 )。 ま た 、 ﹁通 信 利 用 動 向 調 査 (世 帯 調 査 )﹂助 に よ る と、 世 帯 主 の年. 齢 が若 い ほど イ ンタ ーネ ット の利 用 率 が 高 く、 ﹁二 〇∼ 二九 歳 ﹂ では 三 三 ・. 一61一. 円未 満 1999年11月. 注)通 信利用動向調査. パ ソコンがあ る. 年聞世帯総収入 イ ン タ ー ネ ッ ト利 用 率. 世帯主 の年齢. 年 間世 帯 総 収 入 別 パ ソ コ ンの 普 及 率(全 国) 表4 世 帯 主 年齢 別 イ ンタ ー ネ ッ ト 利用率 表5. 注)消 費動 向調査2000年3月.
(7) 体. 100.0%. 49.9%. 50.1% 以上. 100.0%. 69.0%. 31.0% 75.7%77∼88点. 100.oi. 65.2%. 34.$% 100.0%. 45.5. 54.5% 100.0%. 43.8. 56.3%. 中卒 ・高卒. 100.0%. 37.9%. 42.4%全. 89点 以 上. 100.0. 19.0%. 69.0%89点 77∼88点. 100.0%. 13.0%. 体 全. 100.0%. 37.6% 52点 以 下. 100.0%. 67.2. 10.9%52点. 注)生 活者 ・情報利用調査 注)生 活者 ・情報利用調査. (表 5 )。 さ. (表 6 )、 高 学 歴 者. ( 電 通 総 研 レ ポ ー ト 5 )﹂紛 に よ. 六 % と 、 ﹁六 〇 歳 以 上 ﹂ の 一〇 ・六 % に 比 べ、 三 倍 以 上 と な っ て い る ら に ﹁﹃ケ ー タ イ ﹄ で 見 え て き た 日 本 型 情 報 革 命. ( 表 7 ) こと が 明 確 に示 さ れ て いる 。. る と 、 情 報 リ テ ラ シ ー の高 い グ ル ープ ほど 男 性 に比 率 が 高 く が多 い. 年 間世 帯 総 収 入 、 年 齢 、 性 別 、 最 終 学 歴 の違 いが 、 デジ タ ル デ ィバ イ ドと 深 く 関 わ って いる こと が わ か る 。. (4 ) 同 和 地 区 の実 態 の意 味 を 考 え る. ﹁パ ソ コン の普 及 率 ﹂ や ﹁イ ンタ ーネ ット の利 用 率 ﹂ に み る同 和 地 区 の実 態 は、. 進 行 す る デジ タ ル デ ィ バイ ド の現 実 が 同 和 地 区 住 民 を 直 撃 し てい る事 実 を 告 発 し て いる 。. し か し 事 態 を 詳 細 に分 析 す れ ば 、 同 和 地 区 に お け る ﹁パ ソ コ ン の普 及 率 ﹂ や. ﹁イ ンタ ーネ ット の利 用率 ﹂ の低 位 性 には 、 地 区 内 の低 所 得 階 層 や 低 学 歴 階 層 、. 生 活 保 護 受 給 世 帯 や 高 齢 者 世 帯 、 障 害 者 、 女 性 、 高 齢 者 な ど、 様 々 な社 会 的 困 難. を 抱 え た 階 層 の存 在 が 影 響 を 与 え て い る こと が わ か る。 そ し て実 は これ ら階 層 は、. デジ タ ル デ ィ バイ ド の進 行 の中 で、 社 会 全 体 に お い ても ﹁情 報 弱 者 ﹂ へと追 いや. 一62一. 以下 53∼76点. 40.2%53∼76点. 性 女 男 性 計 情 報 リテ ラ シー得 点 短大・ 大卒. 計 情 報 リテ ラ シ ー得 点. 報 リテ ラ シー 別 性 別 構 成 表6情 報 リテ ラ シー 別 最 終 学 歴 表7情. 第16号 人権問題 研究 資料.
(8) 人権行政 と部 落問題. ら れ てい る の であ る。. 問 題 は、 こう し た 社 会 的 困 難 を 抱 え た 階 層 が 、 同 和 地 区 にお い て は他 に比 べ て高 い比 率 で存 在 し てい る こと にあ る 。. 先 に見 た 、 年 間 世 帯 総 収 入 が 三 〇 〇 万 円 未 満 の階 層 が 四六 ・六 % に 及 ん で い る こ と は そ の 一例 であ る 。低 い学 歴 構 成. ( 図 3) や高 い生 活 保 護 率 、 スピ ー ド の速 い高 齢 化 な ど、 同 和地 区 にお け る こう し た 実 態 が 、 結 果 と し て、 ﹁パ ソ コン. の普 及 率 ﹂ や ﹁イ ンタ ーネ ット の利 用 率 ﹂ の低 位 性 を 同 和 地 区 に お い てよ り厳 し く招 き寄 せ てい る 。. つま り 、 同 和 地 区 の実 態 は、 ま さ に社 会 全 体 の デジ タ ル デ ィバ イ ド問 題 の反 映 であ り、 同 時 に そ の現 実 を 集 中 的 に. 表 現 し て い るも の であ ると い え よ う。 教 育 や就 労 問 題 を は じ め と す る 累積 的 な部 落 差 別 の実 態 が、 デ ジ タ ルデ ィ バイ. ドと いう 高 度 情 報 化 社 会 の矛 盾 を 同 和 地 区 に よ り 一層 の厳 し さ を も って集 中 的 に 現出 さ せ て いる の であ る 。. [ 3 ] ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識 か ら ﹁関 係 論 ﹂ 的 認 識 へ. (1) ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識. 私 は こ れ ま で の部 落 差 別 のと ら え方 を ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識 と 呼 ん でき た 。 そ れ は 、 ﹁同 和 地 区 の存 在 ﹂ ﹁同 和 地 区 住 民. の存 在 ﹂ と い う被 差 別 の存 在 が、 差 別 の原 因 を な し て いる と す る と ら え 方 であ る。 そ こか ら は、 これ ら 存 在 の解 消 が. 差 別 の解 消 に つな が る とす る、 ﹁部 落 分 散 論 ﹂ や ﹁わ か ら な いよ う にす る﹂ と いう発 想 が 生 み出 さ れ た。 部 落 出 身 で. あ る こと を隠 し て生 き る ﹁丑松 思 想 ﹂ や 、 ﹁特 措 法 ﹂ 時 代 に お け る ﹁地 区 指 定 の否 定 ﹂ も そ の類 例 であ る 。. 一63一.
(9) ﹁心 理 的 差 別 と 実 態 的 差 別 と は相 互 に因 果 関 係 を 保 ち相 互 に作 用 し あ って いる ﹂ と の立 場 か ら、 同 和 地 区 の生 活 実 態. 一九 五 六 年 に出 さ れ た ﹁同 対 審 ﹂ 答 申 は、 こう し た ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識 を 明 確 に否 定 し た 。 これ に代 わ り 答 申 は、. る。. (2) ﹁関 係 論 ﹂ 的 認 識 へ. 導 入 さ れ てし か る べき 事 態 であ る と い う こと に な ろ う。. さ に新 た な 部 落 差 別 の現 実 であ り、 こ の明 確 な格 差 の実 態 に対 し て、 新 た な ﹁同 和地 区 への特 別 対 策事 業 ﹂ が 早 急 に. 今 こう し た 発 想 で二 〇 〇 〇 年 調 査 の ﹁パ ソ コ ンの普 及 率 ﹂ や ﹁イ ンタ ー ネ ット の利 用率 ﹂ を 眺 め る と き 、 そ れ は ま. 事 業 であ った 。. み の大 き な 目 標 が 設 定 さ れ てき た 。 そし てこ の格 差 是 正 を 早 急 に達 成 す る た め の切 り札 と し て登 場 し た のが 同 和対 策. にお け る ﹁同 和 地 区 内 外 の違 い﹂ に着 目 し 、 同 和 地 区 側 の低 位 性 の中 に差 別 の現 実 を 認 め 、 ﹁格 差 の是 正 ﹂ に取 り組. ﹁﹃特 措 法 ﹄ 時 代 の同 和 行 政 ﹂ を 支 え た のは、 こ の ﹁積 極 的 存 在 論 ﹂ であ った 。 そ こ では 、 生 活 実 態 の様 々 な側 面. あ る こと は 確 か であ る 。 し か し 従 前 の機 械 的 な ﹁存 在 論 ﹂ と 区 別 す る意 味 に お い て ﹁積 極 的 存 在 論 ﹂ と呼 ぶ こと にす. では な く 、 これ ら 存 在 の ﹁あ る特 定 の状 態 ﹂ に差 別 の原 因 を 認 あ た の であ る。 これ は な お ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識 の枠 内 に. に お け る 相 対 的 低 位 性 を差 別 の重 要 な原 因 と し てと ら え た 。 ﹁同 和 地 区 の存 在 ﹂ や ﹁同 和 地 区 住 民 の存 在 ﹂ そ のも の. 第16号. し か し ﹁二〇 〇 〇 年 部 落 問 題 調 査 ﹂ の結 果 が示 し た のは、 同 和地 区 内 外 の格 差 の実 態 だ け で はな か った 。 そ の さら. 一64一. 人 権問題 研究 資料.
(10) 人権行政 と部落問題. に深 い分析 は、 デ ジ タ ルデ ィバ イ ド問 題 は、 経 済 力 や学 歴 な ど と深 く関 わ り な が ら社 会 に広 く存 在 し てい る こと。 そ. し て差 別 の実 態 と は、 高 度 情 報 化 社 会 にお け る こ う し た 矛盾 が累 積 的 な差 別 の実 態 と結 び つく中 で、 同 和地 区 に集 中. 的 に表 現 さ れ て い る姿 であ る こと を 明 ら か にし た。 ﹁同 和 地 区 の実 態 は、 ま さ に社 会 全 体 のデ ジ タ ル デ ィ バ イ ド 問 題 の縮 図 であ る﹂ こ とを 浮 き ぼ り に し た の であ る。. デジ タ ル デ ィバ イ ド問 題 と同 様 に、 他 の様 々 な生 活 課題 に お い ても ﹁同 和地 区 内 外 に お け る 課題 の共 通 性 ﹂ に着 目. す る とき 、 同 和 地 区 に 現 れ てい る差 別 の実 態 と は、 実 は、 社 会 に広 く存 在 す る様 々 な 矛 盾 や 人 権 侵 害 の反 映 であ り 、. 同 時 に そ の集 中 的 表 現 であ る こと に気 付 か さ れ る 。 ﹁格 差 ﹂ と は、 そ の集 中 度 を あ ら わ す 物 差 し であ ったと い え よ う。. ﹁同 和 地 区 の低 位 性 ﹂ と いう ﹁あ る特 定 の状 態 ﹂ を 他 と対 峙 さ せ てと ら え る の では な く、 社 会 全 体 と の つな が り の中. でそ の意 味 を 受 け 止 め る こう し た と ら え 方 を 、 これ ま で の ﹁存 在 論 ﹂ 的 認 識 に対 し て ﹁関 係 論 ﹂ 的 認 識 と 呼 ぶ こと に する。. 同 和 地 区 の実 態 を こ の ﹁関 係 論 ﹂ 的 認識 か ら と ら え ると き 、 ﹁部 落 差 別 の実 態 を見 つめ れ ば 、 社 会 の矛 盾 、 人 権 の. 課 題 が 見 え て く る﹂ こと が わ か る。 同 和 地 区 の人 々が 被 って い る人 権 の課 題 を 、 ﹁同 和 地 区 の人 々 の 課題 ﹂ と し て切. り 離 し てと ら え る の では な く 、 そ こ に ﹁市 民 の人 権 の課 題 ﹂ が 凝 縮 し て表 現 さ れ て い ると 受 け 止 あ る こと を 提 起 す る。. ﹁関 係 論 ﹂ 的 認 識 に立 つとき 、 ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ と は、 ① 部 落 差 別 の現 実 に し っか り と 立 脚 し 、 ② そ. れ を ﹁同 和 地 区 だ け の問 題 ﹂ と し てと ら え る の で はな く 、 社 会 に広 く 存 在 す る ﹁市 民 の人 権 の課 題 ﹂ と し て受 け 止 め 、. ③ 差 別 の現 実 を 支 え て い る社 会 の矛 盾 そ のも のを 根 っこか ら 変 革 す る施 策 を 創 造 す る なか で、 ④ 同 和 地 区 に限 定 し た. 実 態 の 一時 的 な 改 善 ではな く 、 ⑤ 同 和 問 題 の根 本 的 な解 決 を 市 民 の人 権 保 障 の推 進 と 一体 のも のと し て追 求 す る行 政 、. 一65一.
(11) と いう こと にな る の では な いだ ろ う か 。. デジ タ ル デ ィ バイ ド問 題 では 、 市 場 原 理 に任 せ た 、 高 度 情 報 化 社 会 にお け る人 権 行 政 の立 ち 遅 れ を 同 和 地 区 の実 態. が 鋭 く 告 発 し て い る の であ る。 科 学 技 術 の進 歩 が 切 り 開 いた 新 し い現 実 が 、 社 会 的 不 平 等 を 加 速 さ せ る の か、 あ る い. は全 て の市 民 の社 会 参 加 への道 を 一層 広 げ る こと に貢 献 でき る のか と いう 、 ﹁人 権 行 政 と し て の同 和行 政 ﹂ への具 体 的 な 提案 が 投 げ か け ら れ て い る。. [ 4 ] ﹁同 和 地 区 の実 態 ﹂ に ﹁市 民 の人 権 の課 題 ﹂ を 発 見 す る. ﹁関 係 論 ﹂ 的 視 点 か ら ﹁二〇 〇 〇 年 部 落 問 題 調 査 ﹂ の デ ー タを 眺 め ると き 、 そ こ に は ﹁同 和 地 区 の実 態 ﹂ に映 し出. さ れ た ﹁市 民 の人 権 の課 題 ﹂ が 豊 か に発 見 でき る。 こ こ で は ﹁教 育 ﹂ と ﹁生 活 福 祉 ﹂ の分 野 に関 わ る 4 テ ー マを 取 り. 上 げ 、 そ こか ら 見 え てく る ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ に対 す る同 和 地 区 か ら の課 題 提 起 を 例 示 的 に取 り上 げ て お き た い。. (1) 奨 学 金 問 題. 図 3 は、 年 齢 階 層 別 に見 た 大 阪 府 民 と の学 歴 構 成 に つい て の比 較 であ る。 こ の図 の第 一の特 徴 は、 いず れ の年 齢 階. 層 にお い ても 同 和 地 区 の学 歴 構 成 は、 大 阪 府 民 に比 べ て低 く な って い る こと であ る。 そ し ても う 一つの特 徴 は、 大 阪. .・. 第16号 人権問題研究 資料.
(12) 人権 行政 と部 落問題. 府 民 にお い て はな だ ら か な高 学 歴 化 が進 行 し てい る のに対 し て、 同 和 地 区 にあ っては ﹁五 〇 ∼ 五 四歳 ﹂ を境 に、 急 速. に ﹁中 等 教 育 ( 高 校 卒 業 お よ び 短 大 ・高 専 の中 退 )﹂ の比 率 が増 加 し て い る こと であ る。 進 学 率 の急 上 昇 は約 一〇 年 間 続 き、 ﹁四 〇 ∼ 四 四 歳 ﹂ 以 降 一定 の安 定 化 傾 向 を 示 し て い る。. と ころ で、 調 査 時 点 で五 四歳 の人 が中 学 三年 生 であ った のは 一九 六 一年 、 五 〇歳 の人 は 一九六 五年 であ った 。 一方 、. 大 阪 市 で ﹁な にわ 育 英 費 (同 和 対 策 高 校 奨 学 金 )﹂ が 制 度 化 さ れ た のが 一九 五 六 年 、 そ の後 、 市 町 ご と の同 和 対 策 奨. 学 金 制 度 が大 阪 府 にお け る 同和 対 策 の高 校 奨 学 金 制 度 と し て整 備 さ れ た のが 一九 六 六 年 度 であ る。 こ の事 実 と 図 3 を. 見 比 べる と き、 奨 学 金 制 度 の導 入 が同 和地 区 にお け る学 歴構 成 の急 速 な変 化 (格 差 是 正 ) に大 き く 作 用 し た こと が わ. か る 。 そ の結 果、 高 校 進 学率 は 一九 六 六 年 度 の六 〇 ・七 % か ら 、 一九 九 八 年 度 にお い ては 九 二 ・○ % へと 高 ま った 。. いう ま でも な く 、 同 和 対 策 の奨 学 金 制 度 が 実 施 さ れ た 直 後 の原 因 は 、 同 和 地 区 内 外 の歴 然 た る進 学 率 の格 差 の存 在. であ った 。 そし て そ の格 差 の背 景 に は、 ① 高 額 な 教 育 費 の現 実 と 、 ② 不 十 分 な 教 育 費 支 援 制 度 (奨 学 金 制 度 ) の現 実 、. そし て③ 同 和 地 区 住 民 の経 済 的 低 位 性 、 と いう 三 つの社 会 の現 実 が 横 た わ って いた 。 これ ら が 合 い重 な る中 で、 同 和. 地 区 にお け る高 校 進 学 率 の低 位 性 は必 然 的 に生 み出 さ れ てき た と いえ よう 。 格 差 是 正 を 目 標 と し た同 和 行 政 は、 こ の. う ち ﹁③ 同 和 地 区 住 民 の経 済 的 低 位 性 ﹂ に照 準 を 当 て、 経 済 的 支 援 策 と し て の特 別 対 策 事 業 を 展 開 し た の であ る。. し か し 、 同 和 地 区 にお け る進 学 率 問 題 の構 図 が こ の よ う なも の であ ると す れば 、 こ う し た現 実 の中 で ﹁進 学 断 念 ﹂. を 余 儀 なく され てき た の は、 決 し て同 和 地 区 住 民 だ け で は な い こと が わ か る。 ① や② の現 実 があ る限 り、 ま た ﹁経 済. 的 低 位 性 ﹂ が同 和 地 区 に の み限 ら れ た現 象 では な い こ とを 理解 す る と き、 様 々 な事 情 の中 で、 進 学 を あ き ら め な け れ. ば な ら な か った子 ど も達 は全 国 に ま た多 く い た であ ろ う。 同 時 に、 問 題 の根 本 的 な解 決 は、 同 和地 区 に対 す る特 別対. 一67一.
(13) 策事 業 だ け では達 成 でき る も の では な く、 そ れ は過 渡 的 な限 定 的 対 策 であ った こと も 見 え てく る 。. 同和 地 区 に お け る進 学 率 の現 実 は、 ﹁同 和 地 区 の進 学 率 問 題 ﹂ で はな く 、 ﹁経 済 力 によ り教 育 を 受 け る権 利 が 制 限 さ. れ て いる﹂ 社 会 の現実 の集 中 的 表 現 であ った。 格 差 は そ の集中 度 を 示 し た が 、 同 和 地 区 の実 態 が 訴 え た 最 終 目 標 は、. ﹁格 差 の是 正 ﹂ にと ど ま るも の では な く 、 こ の問 題 の根 本 的 解 決 を 展 望 し た ﹁教 育 を 受 け る権 利 の平 等 ﹂ を 保 障 す る. 社 会 制 度 の建 設 であ った と い え よ う 。 ﹁ポ スト ﹃特 措 法 ﹄ 時 代 ﹂ の同 和 行 政 は、 そ れ ゆえ 、 ﹁高 額 な 教 育 費 問 題 ﹂ や. ﹁教 育 費 支 援 制 度 の改 善 ﹂ と い う教 育 制 度 改 革 に い よ い よ本 格 的 に着 手 す る こ と が 迫 ら れ る 。 教 育 の分 野 に関 わ る、 ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ の重 要 な課 題 であ る。. ・:. 第16号 人権 問題研究 資料.
(14) 人 権 行 政 と部 落 問題 図3. 年齢階層別学歴構成 大阪府:90年 国勢調査. 同和地区全体:今 回の調査 iiiii. i. 1;. .'2. 縫 ・ ㌧. ;:. 鞭 ミ灘 i. 一 一 一. .3;. 題. :. ・48.3;. 3.0. :. :. _18. ㎜. ミ. 一Il. 纒. 一. 畷. 疑;. 1…. 趨. 懸 懸. :. :. 鰻 科・. i. ・48.9;. ミ ミ ;12.0#3.1. 1. ∴1... X38.6;. .! ;50.4・;. 懇. { :. 縢2.8. i. 畷 :. 謹. : 52 1;,. i. 灘 ・ i. 撒0000. : 49 4;. …1. :・:灘. 灘 ・. i '44.&;. ・.1 7.5.:. :. :灘纏 難 ・. 「. 灘 一. ゜ 躍:. 昌. 5. 「 :. :55.&. 20. ::;灘f iii. 「. 0. 嚢 醤.7. コ. 40. 60. 80. looi. 注)1 府全体 は、1990年国勢調査結果の年 齢を10歳繰 り上 げて表示 した推定値 2こ こでの学歴区分 は比較のため国勢調査 の区分 に準拠 した 3「15∼19歳 」「20∼24歳は」在学中 も含む. 1口 不明. 閣 高等教育[コ. 中等教育 .・. 團 初等教育. 圏 不就学1.
(15) 8.1%. 2.3%. o.7i 6.1%. 7.3%. 7.9%. 2.5%. 0.7%. $.5%. 4.9. 8.9%. 1.$%. 0.9%. 890. 難難 鍵蓑. ・::難. 224. 韓1難 最終学歴 最後に 通 った学 高校卒業 校が高校 最終 学歴 の回答者 高校 中退. 11.8% 153 20∼29歳. 1,021. 86.1%. 13.9% 30∼39歳. 966. 84.0%. 16.0% 40∼49歳. 740. 86.1%. 13.9% 50歳 以 上. 930. 86.3%. 13.7%. (2) 中 退 問 題. 同 和 地 区 にお け る高 校 中 退 率 は高 い。 表 8 は、. 高校進学者 におけ る高校中退者 の割合を年齢階層. 別 に示 し た も の であ る 。 ﹁三 〇 ∼ 三 九 歳 ﹂ で の. 六 ・○ % を 最 高 に、 いず れ の年 代 にお い て高 校 進. 学 者 のう ち 一割 以 上 が 中 退 し て い る。. 中 退 は単 な る学 歴 だ け の問 題 で はな い。 表 9 は、. 最 終 学 歴 が ﹁高 校 卒 業 ﹂ と ﹁高 校 中 退 ﹂ の別 にお. け る雇 用 形 態 を 示 し た も の であ る。 ﹁高 校 中 退 ﹂. ・○ ポ イ ン. ﹁高 校 卒 業 ﹂ に 比 べ て 一〇 ・四 ポ イ ン 上 局く 、. にお い ては 、 ﹁臨 時 雇 ・旦 雇﹂ の割 合 が 二 〇 ・五 %と. ﹁常 雇 ﹂ の割 合 は 五 四 ・五 % と 、 一. ト低 い。 ま た 表 10 は ﹁今 の勤 め 先 で の勤 続 年 数 ﹂. を 集 計 し て い るが 、 ﹁高 校 中 退﹂ の場 合 に は、 コ. 年 未 満 ﹂ が 三 一 ・五 % も 占 め るな ど 、 ﹁高 校 卒 業 ﹂. の場 合 に比 べ て勤 続 年 数 が 相 対 的 に短 い。 中 退 が. 一70一. 6.8%. ・. 6.6% 12.2% 63.3% 1,114. 数 総. 88.2 18∼19歳. 明 不 会社団体 自営業主 自営業主 自家営業 の役員 (雇い人あり (雇い人なし) の手伝 い. 臨時雇 日 雇 雇 常 該 当数. 14.3%. 当 該. 以 下 の 男 性) 高校 卒 業 」 「高 校 中退 」 別 の 雇 用 形 態(60歳 表9「. 最終学歴高校 中退 85.7%. 数. 最終学歴高校卒業以上 3>810. 数 総. 校中退 率 表8高. 第16号 人権問題研究資料. 注)18歳未満の回答者を除 く. 注)最 後 に通 った学校が高校の回答者 の不明 は除 く(以 下同 じ).
(16) 人権行政 と部落問題. 未満の回答者を除 く 注)18歳. 19.4%. 18.4%. 41.1%. 1.1% 884. 17.0%. 17.8%. 19.3%. 44.7%. 1.2%. 222. 31.5%. 26.1%. 14.9%. 27.0%. 0.5. 最終学歴 高校卒業. 最終学歴 高校 中退. 最 後に 通 った学 校 が高校 の回答 者. 29.3%. 44.2. 19.6% 15.0%. 30.0%. 20.0%. 35.0%. 年 20∼29歳. 180. 38.3. 9.4%. 28.9%. 32.8. 27.2%. 齢 30∼39歳. 189. 50.3%. 11.6%. 38.6%. 28.0%. 20.6%. 1.1%. 別 40∼49歳. 143. 36.4. 8.4%. 28.0%. 44.1. 18.9%. 0.7% 580. 28.4. 1.7%. 26.7%. 54.0%. 16.6%. 1.0%. 不安定 な就労実態 や頻繁 な離転職 に結 び ついて. い る こと を う か が わ せ る 。 (な お数 値 は いず れ. も 、 六 〇 歳 以 下 の男 性 であ り 、 コ局校 卒 業 ﹂ 者. と コ局校 中 退 ﹂ 者 の年 齢 分 布 は ほ ぼ 一致 し て い. る こと が 検 証 さ れ てい る). 方 、 中 退 者 に ﹁機 会 が あ れば 、 学 校 な ど で. も う 一度 勉 強 し た い で す か ﹂ と 尋 ね た と こ ろ 、. 表 11 の 通 り 、 全 体 で 三 五 ・ 一% も の人 が ﹁も う. 度 勉 強 し た い﹂ と 高 い再 学 習 意 向 を 示 し てい. る。 特 に ﹁三〇 ∼ 三 九 歳 ﹂ では五 〇 ・三 % と過. 半 数 の人 が 再 学 習 を 希 望 し て い る。 ﹁中 退 ﹂ と. いう 履 歴 は、 就 労 条 件 等 にお い て さ まざ ま な不. 利 な 影 響 を 与 え て い るが 、 こう し た現 実 にも か. か わ ら ず 、 ﹁自 分 自 身 の成 長 のた め も う 一度 勉. 強 し た い﹂ と いう 人 々が いず れ の年 代 にお い て. も 三 割 前 後 あ る こと に注 意 を 傾 け た い。. 高 校 進 学 率 が 九 〇 % を 越 え て い る今 日、 そ の. 一71. 明 不 わか らない もう一度 勉 強す る気 は ない 仕事上 の不 自分 自身 の 利益 を解 消 成長の ため す るたあ学 もう一度勉 歴を取得 し 強 した い たい. 該当数. 1.7%. 5.8%. 45.0. 50歳 以 上. 19.9%. 不 1,106. 一. 35.1. 20. 数. 10年 以 上. 数. 1.1% 1,112. 18∼19歳. 総. 5∼10 年 未満 2∼5 2年 未満. 総. 齢階層別の再学習意向 表11年. 明 年 未満. 該当数. 以 下 の 男 性) 高 校 卒 業 」 「高 校 中 退 」 別 の 勤 務 年 数(60歳 表10「. 再学習意向者(計).
(17) 該 当数. 43.9%. 2.6%. 6.7% 必要 と し ていない. 1,410. 3.5%. 2.5%. 2.6% 護 ・援 助 の必 要 の 不 明(n=9)は. 省略 注)介. 一方 で中 退 問 題 は深 刻 な教 育 課 題 と な ってい る。 調査 結 果 は、 同 和地 区 にそ の. 状 況 が よ り厳 し い形 で あ ら わ れ てい る こと を 示 し た 。 し か し 注 目 す べき は 、 そ. の格 差 の大 き さ だ け では な い。 中 退 が単 な る教 育 課題 にと ど ま る も の では な く 、. 不 安 定 就 労 の 一つ の温 床 と な って い る 現 実 であ り、 ﹁中 退 の防 止 ﹂ や ﹁中 退 後. の進 路 相 談 ﹂ のも つ重 要 な意 味 を 同 和地 区 の実 態 が 提 起 し て いる 点 であ る 。. 調査 結 果 は同 時 に、 中 退 し た人 が 、 ﹁自 分 自 身 の成 長 のた め に﹂ 再 学 習 の機. 会 を切 望 し てい る頼 も し い 現実 を も 浮 き 彫 り にし た 。 同 和 地 区 内 外 で、 今 これ. ら の人 々 が そ の学 習意 欲 を満 た し 得 る 機 会 は 提 供 さ れ て いる のだ ろう か 。 生 涯. 学 習 時 代 の内 実 が 問 わ れ て いる 。 同 和 地 区 の中 退 実 態 が 提 示 し た 諸 課 題 を 、 教. 育 にお け る人 権 行 政 の重 要 な 課 題 と し て政 策 化 す る 作 業 が 求 あ ら れ て い る。. (3 ) 福 祉 サ ー ビ ス問 題. 表 12 は 、 六 五 歳 以 上 の地 区 住 民 が 介 護 保 険 の第 一号 被 保 険 者 と し て、 介 護 保. 険 制 度 の要 介 護 認 定 を 申 請 し て い る のか ど う か の状 況 を 調 べ たも の であ る。 そ. の結 果 、 本 人 が ﹁介 護 や援 助 を 必 要 と し て い る﹂ と し て い る人 のう ち 、 要 介 護. 認 定 の申 請 を し て いな い人 が 四五 ・四% にも 及 ん でい る こと が明 ら か と な った。. 一72一. 0.3%. 269. 91.2%. 必要 と し て いる. 0.8% $3.5% 3.2% 2.5% 10.0% .::. 数 総. 明 不 自立(非 該 当)の 申 請 中 で 申 請 して いない 判定を受 あ る けて い る 要 介護 ・ 要 支援 の 認 定を受 けて い る. .................... ................................. .................... 1.5% ?ir%.................... ..................... 介 護 ・援 助 の 必要. 護 ・援 助 の必 要 有 無 別 第1号 被 保 険 者 の 「要 介護 認 定 」 状 況 表72介. 第16号 人権問題 研究資料.
(18) 人権行政 と部落問題. 介 護 や 援 助 を 必 要 と して い る」 第 一 号 被 保 険 者 に お け る障 害 の有 無 別 申請 状 況 表14「. 介 護 や 援 助 を 必 要 と して い る」 第 一 号 被 保 険 者 に お け る性 別 申請 状 況 表13「. 269. 53.2% 障害 が あ る. 164. 64.6%. 1.2% 障害 は な い. 105. 35.2%. 1.9%. 45.4%. 53.2%. 45.4%. 1.5%. 男. 性. 95. 45.3%. 灘蕪難. 1.1%. 女. 性. 174. 57.5%. 鱒.騨 蓉. 1.7%. こ の背 景 に は、 ① 介 護 保 険 制 度 が 始 ま って 一ヶ月 あ ま り の時. 点 で本 調 査 が 実 施 さ れ 、 制 度 が 十 分 浸 透 し き れ てい な か った こ. と 、 ② 介 護 保 険 制 度 が 対 象 と す る サ ー ビ スが、 本 人 が必 要 と し. て い る介 護 や支 援 の全 てを カ バ ーす るも の では な い こと、 ③ 家. 族 に よ って必 要 な 介 護 や援 助 が な され てい る こ と、 な ど の事 情 があ ると 思 わ れ る。. し かし 果 たし てこ うし た理 由 だ け で、 四五 ・四 % と いう高 い. ﹁要 介 護 認 定 を 申 請 し て いな い人 ﹂ の割 合 を 説 明 でき る の だ ろ. う か。 そ こ で、 分 析 作 業 を ﹁介 護 や援 助 を 必要 と し て いる﹂ 第. 一号 被 保 険 者 であ る にも か か わ ら ず、 要 介 護 認定 の申 請 を し て. いな い 四五 ・五 % の人 が、 ど ん な特 徴 を も って いる のか の探 索 へと進 め てみ よ う。. 表 13 は、 性 別 に見 た 集 計 結 果 であ る。 ﹁申 請 し て いな い﹂ 人. の割合 は、 男性 が 五 三 ・七 % と、 女 性 の四 〇 ・八 % に対 し て 一 二 ・九 ポ イ ント高 い。. 表 14 は、 障 害 の有 無 別 にみ た 結 果 であ る 。 ﹁障 害 は な い﹂ 人. の場 合 、 ﹁申 請 し てい な い﹂ 人 の割 合 は六 二 ・九 % と、 ﹁障 害 が. 一73一. 1.5%. 数. 障害 の 有無別. 明 不 申請 して いない. 該 当数. 申請 した ・申請 中. 総. 269. 性 別. 数 総. 明 申請 して いない. 不 申請 した ・申請 中. 該 当数.
(19) ・':≧'講. 55. 70.9%. あ る﹂ 人 の三 四 ・ 一% に比 べ て、 二八 ・八 ポ イ ント高 く な ってい る。. と ころ で表 15 は、 ﹁あ な た は 、 あ な た ご 自 身 や ご 家 族 の方 が保. 健 ・福 祉 サ ー ビ スを 受 け る とき 、 困 った こと は あ り ます か﹂ と い. う設 問 に対 す る 回答 結 果 であ る。 ﹁困 った こと は な か った ﹂ 人 の. 割 合 は 四 〇 ・○ % に と ど ま って お り 、 ﹁ど こ に相 談 し て い い のか. わ か ら な か った﹂ 三 〇 ・○ %、 ﹁ど こま で応 援 し てく れ る の か わ. か ら な か った ﹂ 二 三 ・八 % 、 ﹁何 を し てく れ る のか わ か ら な か っ. た﹂ 二 一 ・八 % を は じ め 、 ﹁相 手 の説 明 が よく わ か ら な か った﹂. ﹁自 分 の状 態 を 正 し く 説 明 でき な か った﹂ な ど 、 保 健 ・福 祉 サ ー. ビ スを 受 け る入 り 口 の段 階 で様 々 な困 難 に遭 遇 し て いる状 況 が 明. ら かと な った。 そ し て こう し た困 難 を 経 験 し た人 にお い て、 要 介. 護 認 定 を ﹁申 請 し てい な い﹂ 人 の割 合 が、 そ う でな い人 に比 べ て. 高 い傾 向 にあ る こと が表 16 に お い て示 さ れ て いる。. ﹁介 護 や援 助 を 必 要 と し てい る﹂ 第 一号被 保 険 者 であ る にも か. か わ らず 、 要 介 護 認定 の申 請 を し てい な い四 五 ・五 % の人 の分析. 結 果 は、 福 祉 サ ー ビ ス問 題 に お け る つぎ のよ う な 課題 を提 起 し て. 一74一. 一. 困 った こ とはなか った. 0.9% 60.6%. 数. 明 不 申請 して いない 申請 した ・申請 中. 該 当数. 1.5% 53.2 109. 困 った こと の有 無. 23.8%. 45.4% 269. 保 健 ・福 祉 サ ー ビ 困 った こ とが あ る ス を受 け た と き に. 総. 7.0% 11.7% 30.0% ... 「困 っ 介 護 や 援 助 を 必 要 と して い る 」 第 一 号 被 保 険 者 に お け る 表16「. 40.0% 4.8% 21.8% 9.0% 10.6%. 困 った こ とはなかっ た ど こまで 応 援 して くれ るの かわから なか った. 何 を して 人 に よ っ 相 手 の説 くれ るの て説明 が 明 が よ く か が わか そ の他 違 って混 わか らな らな か っ か った 乱 した た 自分 の状 態 を正 し く説明 で きなか っ た ど こに相 いろ い ろ 談 して い と聞か れ いの かわ るのが 面 からなかっ 倒くさかっ た た. 該当数. 健 ・福 祉 サ ー ビスを 受 け る と きの 困 った こ との 経 験(複 数 回 答) 表15保. 第16号 人権問題研究資料. 注)「受 けた ことはない」「わか らない」「不明」は省略. た こ と」 の有 無 別 申請 状 況.
(20) 人権 行政 と部落問題. い る。. ① ﹁男性 ﹂ や ﹁障 害 のな い人 ﹂ にお い て申 請 率 が 相 対 的 に低 い の は、 他 者 か ら介 護 を 受 け る と 言 う こ と に対 す る. ﹁抵 抗 感 ﹂ が これ ら 階 層 に強 い か ら では な いだ ろ う。 必 要 性 が 生 じ た と き に 福 祉 施 策 を 利 用 す る こと は 当 た り前. の こと であ る と いう、 ﹁人 権 の視 点 に立 脚 し た福 祉 に対 す る意 識 の形 成 ﹂ が求 あ ら れ てい る。. ② ﹁保 健 ・福 祉 サ ービ スを 受 け ると き の困 った こと の経 験 ﹂ は、 困 難 を 抱 え た 生 活 の現 実 と 、 これ に処 す べき さ ま ざ ま な サ ー ビ スと の間 に乖 離 が 生 じ て い る こと を 示 し て い る。. 施 策 の充 実 が 進 も う と し て い る今 日、 こ の現 実 の意 味 は深 い。 一人 の市 民 、 一 つの家 族 の困 難 に は さ まざ ま な. 要 素 が複 雑 に絡 み 合 ってお り、解 決 の支 え と な る施 策 も福 祉 分 野 のも のに 限 られ るも の では な い。 しか も 、保 健 ・. 福 祉 サ ー ビ スだ け でも 今 日 それ は多 岐 にわ た ってお り、 ﹁ど こ に相 談 し て い い のか わ か ら な か った﹂、 ﹁ど こ ま で. 応 援 し てく れ る のか わ か ら なか った﹂、 ﹁何 を し て く れ る の か が わ か ら な か った﹂ 状 況 は、 施 策 の実 効 性 を 著 し く. 損 な わ せ て いる 。 こう し た苦 い経 験 が 、 ﹁介 護 保 険 制 度 ﹂ と い う新 た な 施 策 の アプ ロー チ を躊 躇 さ せ る悪 循 環 を 形 成 し て い る。 ■ 何 な り と生 活 の困 りご と や悩 み ご と を安 心 し て持 ち 込 め る総 合 的 な相 談 窓 口 の設 置 ■相 手 の納 得 を 目的 と し た施 策 の丁寧 な 周 知 ■当 事 者 の立 場 に た った親 身 な相 談 や 指 導 が でき る担 当 者 の資 質 向 上. ■対 象者 の状 況 や 課 題 に 合 わ せ て各 種 分 野 の施 策 を 有効 に組 み 合 わ せ る コーデ ィネ イ ト 機 能 の確 保. な ど、 施 策 と対 象 者 を 的 確 に結 び つけ る た め の福 祉 行 政 実 施 方 策 の改 善 が 求 め ら れ て いる 。 こう し た 取 り 組 み を 、. 一75一.
(21) 交友関係の ある人. 72. 33.3%. 交友関係 に乏 しい人. 67. 29.9%. 交友 関係. 交友関係 のある人. 72. 27.8%. 交友関係 に乏 しい人. 67. 13.4. 交友 関係. 護 や 援 助 を必 要 と して い る人 の交 友 関係 と 「将 来 希 望 的展 望 」 表17介. 護 や 援 助 を必 要 と して い る人 の交 友 関 係 と 「現 状 生 活 満 足 度 」 表18介. 福 祉 行 政 の重 要 な 一貫 と し て展 開 し て い く とき 、 様 々 な福 祉 施. 策 は初 め て そ の力 を 発 揮 し、 目 的 に迫 って い く こ と が で き る と. い え よう 。 全 て の市 民 が、 安 心 し て必 要 な福 祉 サ ー ビ スを 受 け. る こと の でき る社 会 作 り への、 同 和 地 区 か ら の提 案 であ る。. (4) 福 祉 に おけ る豊 かな 人 間 関係 創 造 の視 点. 年 齢 や障 害 、 病 気 な ど に よ り、 人 間 は生 活 を 営 む上 で の様 々. な制 約 を 受 け る。 福 祉 施 策 は、 こ う し た ﹁不 便 の解 消 ﹂ に資 す. るも の であ る。 し か し そ の根 底 に は、 人 間 は い か な る状 況 に お. か れ た と し ても 、 人 間 と し ての尊 厳 が尊 ば れ な け れ ば な ら な い. と い う ﹁人 権 の思 想 ﹂ が貫 か れ てい な け れ ば な ら な い。. 表 17 ・表 18 は、 ﹁介 助 や 援 助 を 必 要 と し て い る人 ﹂ にお け る. ﹁将 来 希 望 的 展 開 ﹂ お よ び ﹁現 状 生 活 満 足 度 ﹂ の ラ ン クを 、 交. 友 関 係 の状 況 別 に把 握 し た も の であ る。 ﹁将 来 希 望 的 展 望 ﹂ と. は、 ﹁私 の将 来 に は希 望 が 持 て る﹂ ﹁私 に は将 来 の目標 が あ る ﹂. と い った、 自 分 の これ か ら の生 き方 に対 す る建 設的 な 展望 観 を. 一76一. 36.1% 31.4% 32.5% 169. 数 総. 満足度が 高位 満足度が 中位 満足度が 低位 該 当数. 23.7% 18.3% 58.0% 169. 数 総. 「将来希望 的展望」が 高位 「将来希望 的展望」が 中位 「将来希望 的展望」が 低位 該 当数. 第16号 人権問題研究資料.
(22) 人権 行政 と部落 問題. .. 多い がいる. 緒 に楽 しむ 動を通じて 友人がいる 行動を共に できる友人. 7.3% 5.2% 36.9%. 指 し て い る。 ま た ﹁現 状 生 活 満 足 度 ﹂ と は、 ﹁今 の生 活 に満 足 し て い る﹂ ﹁毎 日 の生 活 が 充. 実 し て い る﹂ と い った、 自 分 の生 活 の現 状 に対 す る肯 定 的 な 評価 を指 し て いる 。 な お 設 定. の デ ー タ及 び 基 準 に つい て は、 文 末 の ︻参 照︼ を見 てい た だ き た い。 一方 ﹁交 友 関 係 の有. 無 ﹂ は、 ﹁交友 関 係 に つい て、 次 の中 であ て はま るも の はど れ です か ﹂ (問 D 8 付 問 8 ) の. 回答結果 ( 表 19) のう ち、 選択 肢 一∼ 四 に 一つでも ○ が あ り、 五 か ら 八 には 一つも ○ のな. い人 を ﹁交 友 関 係 のあ る人 ﹂ と し、 逆 を ﹁交 友 関 係 に乏 し い人 ﹂ と し た 。. ﹁趣 味 を 一緒 に楽 し む ﹂ ﹁活 動 を と も にす る﹂ ﹁話 相 手 ﹂ ﹁相 談 相 手 ﹂ など の友 人 ・知 人. が い る場 合 に は、 明 ら か に ﹁将 来 希望 的 展望 ﹂ や ﹁現状 生 活 満 足 度 ﹂ が と も に高 い レ ベ ル. に あ る こと が わ か る。 逆 に ﹁交 友 関 係 に乏 し い﹂ 場 合 に は、 ﹁将 来 希 望 的 展 望 ﹂ や ﹁現 状 生 活 満 足 度 ﹂ が 低 く な って いる 。. 他 者 と の確 か な つな が り の中 で生 活 を 送 る こと が 、 ﹁介 護 や援 助 を 必 要 と し て いる 人 ﹂. に お い て、 ﹁希 望 や満 足 、 生 き が いを 感 じ て毎 日 の生 活 を 営 む﹂ と いう こ と と 深 く 結 び つ. い て いる こと が わ か る 。 そ れ が ﹁人 間 と し て生 き て いく ﹂ と いう こと の欠 け て はな ら な い. 側 面 で は な い だ ろ う か 。 ﹁介 護 や援 助 を 必 要 と し て い る人 ﹂ にと って、 生 活 上 の様 々 な手. 助 け は確 か に な く ては な ら な いも の であ ろ う 。 し か し そ れ は、 ﹁人 間 と し て生 き て いく ﹂. た め の手 段 であ り 、 そ のた め の支 援 で はな く て はな ら な い。 決 し て福 祉 が 単 な る ﹁不 便 の 解 消 ﹂ だ け にと ど ま って はな ら な い の であ る。. 一77一. しい がい る. 20.1. けて くれ な いの で さ び 映画、スポー 会 の ボ ラ ン ツ、 囲碁 な ティアグルー ど趣 味 を一 プなどの活. 12.5% 26.5% 24.3% 8.3% 17.0% 423. 誰 も声をか. 不明 (選択 肢8) (選択 肢7) (選択 肢6) 日常生活で あ ま り人 と ほ とん ど家 助 け 合 った 話 を した り、の中 に い る り、 相談 で 行動を共に ので 、他 人 きる 友人 ・ す るこ とを と話をする 知人がいな 好 まな いの こ とが な い い で、 一人 で い るこ とが (選択肢5). 選 択肢4) (選択 肢3) 老人会や町 散歩や話 し 困 った時 に 相手となる 相談できる 友人がいる 友 人 ・知 人 カ ラオ ケや. (選択肢2》. 該当数 (選択 肢1). 数 回 答) 護 や援 助 を必 要 と して い る人 の交 友 関係(複 表19介.
(23) こと が 多 い。 そ れ ゆ え に、 福 祉 施 策 と いう取 り組 みを 通 じ て、 ﹁生 活 の質 の確 保 ﹂ と 同 時 に、 ﹁豊 か な 人 間 関 係 の創 造 ﹂. 福 祉 行 政 は、 と も す れ ば 他 者 と の関 係 が 希 薄 な 状 況 へと 追 い込 ま れ か ね な い様 々 な 困難 を抱 え た人 々 を対 象 と す る. 害 者 の就 労 対 策 に対 す る 一層 の取 り組 み強 化 や隣 近 所 の地 域 住 民 が お互 い に支 え合 う こと のか け が え のな い役 割 への. ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ へ の手 が か りを 求 め た ﹁二 〇 〇 〇年 部 落 問題 調査 ﹂ の分 析 は 、 同 和 地 区 の生 活 実 態. [ 5 ] お わ り に ー 新 時 代 の部 落 解 放 運 動 へ の期 待. 始 め る であ ろう 。 実 態 調 査 の結 果 に映 し出 さ れ た同 和 地 区 の実 態 と 課題 は人 権 行 政推 進 の ﹁宝 島 ﹂ であ る。. 調 査 結 果 を さ ら に広 く 詳 細 に見 つめ る 中 で、 ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ の イ メ ー ジ が 、 よ り 具 体 的 な実 像 を 結 び. つの テ ー マを 取 り 上 げ て調 査 結 果 を 探 索 し てき た。 し か し これ ら は、 先 にも述 べた 通 り、 あ く ま でも 例 示 に過 ぎ な い。. 以 上 、 ﹁同 和 地 区 の実 態 ﹂ に ﹁市 民 の人 権 の課 題 ﹂ を 発 見 す ると の観 点 か ら 、 ﹁教 育 ﹂ と ﹁福祉 ﹂ の分 野 にお け る 四. 和 地 区 の実 態 は提 起 し てく れ て い る。. 支 援 な ど 、 柔 軟 な 福 祉 行 政 の イ メ ージ が 育 って いく に違 い な い。 福 祉 行 政 にと って欠 け ては な ら な い大 切 な 観 点 を 同. て いる 様 々な 場 を ﹁高 齢 者 の コミ ュニテ ィの場 ﹂ と し て活 用す る こと への工夫 や高 齢 者 生 き が い就 労 事 業 の展 開 、 障. こう し た視 点 に立 つとき 初 あ て、 診 療 所 や 公衆 浴 場 、 公 園 や図 書 館 な ど 高齢 者 が 日常 生 活 にお い て深 い関 わ りを も っ. を 追 求 す る ﹁人 間 性 復 権 行 政 ﹂ でな く て はな ら な い。 こ の大 切 な原 則 を 同 和 地 区 住 民 の実 態 は教 え てく れ て いる 。. 第16号. に表 れ て い る差 別 の現 実 と は、 社 会 に広 く存 在 す る人 権 の課題 を集 中 的 に表 現 し て い る現 実 であ る こと を 示 唆 し た 。. 一78一. 人権問題研究資料.
(24) 人権 行政 と部 落問題. 長年 の累積 的 な差 別 の実 態 が、 社 会 の矛 盾 を 、 同 和 地 区 と い う地 域 の課題 と し て映 し 出 し て いる 。 し か も そ れ は 、 デ ジ タ ル デ ィバ イ ド問 題 や介 護 保 険 制 度 問 題 に見 ら れ る通 り、 今 日 な お 現 在 進行 形 であ る 。. 同 和 地 区 の実 態 の意 味 が こ の よ う な も のだ と す れば 、 ﹁格 差 の是 正 ﹂ に目 標 を 設 定 し、 そ の実 現 を 同和 地 区 に限 定. し た特 別 対 策 事 業 によ って達 成 し て い こう と す る ﹁﹃特 措 法 ﹄ 時 代 の同 和 行 政 ﹂ 方 式 は 、 部 落 問 題 の根 本 的 解 消 に至. る、 重 要 では あ る が し か し 一 つのプ ロセ ス に過 ぎ な い こと を 教 え てく れ る。 そ し て今 、 ﹁ポ ス ト ﹃特 措 法 ﹄ 時 代 ﹂ に お け る新 た な視 座 と戦 略 が求 め ら れ てい る。. ﹁人 権 行 政 と し て の同 和 行 政 ﹂ の展 開 は、 こう し た 問 いか け に対 す る 一つの回 答 と し て登 場 し て い る。 同 和 地 区 の. 実 態 か ら 出 発 し、 そ こに ﹁市 民 の人権 の課 題 ﹂ を 発 見 し 、 人 権 の視 点 で行 政 の取 り 組 みを 創 造 し て い こう と す る こ の. 新 た な チ ャ レ ンジ は、 部 落 差 別 の原 因 の克 服 に ま で迫 る 一般 施 策 の改 革 、 創 造 の道 であ ると も いえ よ う 。 それ 故 、 新. た な人 権 行 政 展 開 は、 そ れ が厳 し い状 況 を 抱 え た 同 和 地 区 の実 態 に通 用 す る も の であ る のか ど う か が 常 に問 わ れ な け. れ ば な ら な い。 同 時 に新 た な行 政 展 開 は 、 そ れ を 同 和 地 区 に閉 じ 込 め ては な ら な い の であ る。. こ こ で の考 察 は、 ﹁人 権 の世 紀 にお け る部 落 解 放 運 動 ﹂ にも ま た様 々 な問 題 提 起 を発 し て いる 。 ﹁た った 一人 の中 に. さ え表 現 さ れ る こと のあ る 部 落 差 別 の実 態 、 社 会 の矛 盾 、 人 権 の課 題 ﹂ を 決 し て見 逃 さな い深 い洞 察 力 の獲 得 、 こ う. し た現 実 と 運動 と の接 点 と の形 成 す る ﹁よ ろず 相 談 活 動 ﹂ の展 開 、 同 和 地 区 内 お よび 同 和 地 区 間 の実 態 の多 様 性 へ の. 配 意 、 一つ 一つの課 題 解 決 に関 係 す る市 民 と 力 を 合 わ せ て取 り 組 みを 進 め る ﹁課 題 別 市 民 共 同 闘 争 ・協 働 活 動 ﹂ の推. 進 、 部 落 を 包 み 込 む コミ ュ ニテ ィを 舞 台 にし た ﹁ま ち づ く り市 民 運 動 ﹂ の創 造 など など 、 新 時 代 の部 落 解 放 運 動 へ の 期 待 は膨 ら み続 け る 。. 一79一.
(25) ﹁二 〇 〇 〇 年 部 落 問 題 調 査 ﹂ が 、 新 し い同 和 行 政 、 新 し い部 落 解 放 運動 の創 造 に貴 重 な 糧 と し て活 用 さ れ る こと を. -. 月 に、 全 国 の満 二〇 歳 以上 の世 帯 主 六 四〇 〇 世 帯 を対 象 に郵 送 調 査 と し て実 施 さ. 電 通 総 研 が 一九 九 九 年 一二 月 に実 施 し た ﹁生 活 者 ・情 報 利 用 調 査 ﹂ 結 果 を 分 析 し たも の。 調 査 は 、 首 都 圏 三 〇 キ ロ圏在 住 の 一. れ た デ ー タを 用 い て い る。. る 承 認 統 計 調 査 。 こ こ では 、 一九 九 一年 =. 郵 政 省 が 、 郵 便 ・電 気 通 信 ・放 送 サ ー ビ ス利 用 の諸 事 態 と そ の動 向 及 び メデ ィ ア間 の相 互 関 係 の把 握 を 目 的 と し て実 施 し てい. さ れ た い。. 求 め て1 二 〇 〇 〇 年部 落 問 題 調 査 の概 要 と 特 徴 ﹂ ﹃部 落 解 放 研 究 ﹄ 第 一四 四号 ( 二 〇 〇 二年 二月 ) 部 落 解 放 人 権 研 究 所 、 を 参 照. 二 〇 〇 〇 年 五 月 を 中 心 に、 大 阪 府 が 実 施 し た同 和 問 題 に関 す る 総 合 調 査 。 そ の全 体 像 お よ び 詳 細 に つい て は、 奥 田 均 ﹁進 路 を. ( 注). 願 わ ず には お れ な い。. D. 勿. 紛. 五 歳 ∼ 五 九 歳 の男 女 個 人 を 対 象 に訪 問 留 置 き法 で実 施 さ れ た。 表 で用 い て い る ﹁情 報 リ テ ラ シ ー得 点 ﹂ と は、 情 報 化 に対 す る. 意 欲 や価 値 観 を み る ﹁マイ ンド要 素 ﹂ と 、 情 報 ツー ルを 実 際 に駆 使 でき る能 力 を み る ﹁スキ ル要 素 ﹂ と を 、 合 計 二 二 の設 問 に よ って問 い、 回 答 結 果 を 得 点 化 し た も の。得 点 が高 いほ ど、 情報 リ テ ラ シー の水 準 が 高 い。. :1. 第16号 人権問題研究資料.
(26) 人権行政 と部落問題 項. 番号. 私 に は、 将 来 の夢 が あ る. i. 将 来 の た め を考 え て、 今 か ら準 備 して い る こ と が あ る. 一 〇.09. ,. 羅 鐘鰯. 5. 一一曹一■曹冒曹曹■冒一曽一r,冒,曽. 尊・甲曽圏尊..曹..冒. 一,,,嘘,層. 曽■■■,,r尊. ●●■,● 騨甲一匿一一..一.冒. 冒冒・曽曽腫尊,一 幽幽一..一.■. 7. 冒冒曽讐.嘘 ・層. 6. 曽・曽●曹曽曽冒冒曹一■■冒冒一・冒7,甲. 尊一..一. 一冒冒●●●一・9-.一. 一■一..冒. l5、. ●魑魑■,. 8 一曹曹一曹9..-. 9*. .響層層.魑 嘘層噂"卿 一,・.一. 曹9-..冒. 冒冒冒鱒・一曹..冒. 冒,,・,腫,卿. 〇.32 ::・':. 一 〇 .16. 冒冒一・曽.冒 冒冒曽冒冒層冒曹冒響,冒 曽冒一曽曽・噂…. 圏..■.一. 曹冒冒冒冒冒冒■曹層曽,甲 ・・,ρ9曹. 一. 一一曽曽....尊. -0. 毎 日の生 活 が充 実 して い る. .一.7響,・. ・曽「.曽 一冒一一●曽曽■曹腫曽一. 妻. 今 の生 活 に満 足 して い る ・讐■曽. 0.10. 難l. .............................. ................ 曹曹,冒 冒一冒●冒,,層. 自分 の将 来 は、 自分 で切 り開 く自信 が あ る. ■冒一,,,●. 鱒曽,騨,,曜. ・ロ7.騨7一. 騨79-・.9■.一. 曹,甲,曜. 一・99■......曽. 冒一層冒層,.騨. 噸騨,.一. 一一冒一一冒. 一〇鍾.曽 一冒冒冒冒冒曹冒一曹冒冒一一梱冒冒冒冒,,,.,一.一. 尊.尊 ・騨璽.. .02. 冒冒.嘘 ・,・,雫. 私 は、 自分 の過 去 を受 け入 れ る ことが で きる 曹曹曹一一一一一一曹一一■.冒 冒.層 曽謄幽幽一■一冒冒一■曽騨讐一■9一 匿冒冒冒■曽冒,冒,曽. 0.27. :.:1..". 私 の将 来 漠 然 と して い て、 っ か み ど ころが な い. 一曹曹曹一99璽... 成分2 一 〇 .11. 私 の将 来 に は、 希 望 が持 て る. 3*. 9■ 一..一. 成分1 籔 マ1. 2. 4 9■..・. 目. 曹曹一曽一一一. 一一一一冒一一.●.曽. 0.07 冒一曽讐曽,,騨. 甲. 一曹一一一一冒冒冒一冒一曽.... 私 の過 去 は っ らい こ とば か りだ った. 1. 灘 講 ミ1 難. 宮・搬 難 撚 輪 蚕 撚 灘鱗. -0 .01 難 1嚢1. 注)番 号欄 の*は 反転項 目を指 す ︻参 照 ︼. ﹁将 来 希 望 的 展望 ﹂ 及 び ﹁現 状 生 活 満 足 度 ﹂ は、 ﹁同 和 地 区 内 意 識 調 査 ﹂ の問. 19 を因 子 分析 し た 結 果 を 用 い てい る 。 問 19 の回 答 を 因 子 分 析 し た 結 果 は上 の通 り. であ る 。成 分 一を 構成 す る ω ② ㈹ ω ㈲ を ﹁将 来 希 望 的 展 望 ﹂ と よ んだ 。 ま た 成 分. 二 を 構 成 す る ㈲ ① ㈲ 働 を ﹁現 状 生 活 満 足 度 ﹂ と よ ん だ 。 次 に、 選 択 肢 の コ 、 か. な り 当 ては ま る ﹂ に四 点 、 ﹁二 、 や や 当 ては ま る﹂ に三 点 、 ﹁三 、 あ ま り 当 て はま. ら な い﹂ に 二点 、 ﹁四 、 全 く当 ては ま ら な い﹂ に 一点 を 与 え合 計 得 点 を 算 出 し た. ( ㈹ ㈲ は逆 ス コ アを 与 え た )。 な お ﹁五 、 わ か ら な い ﹂ ﹁無 回 答 ﹂ が 一 つでも あ る. 人 は 欠 損 値 扱 いと し た 。 さ ら に それ ぞ れ の因 子 にお い て合 計 得 点 を でき るだ け均. 等 にな るよ う に三 分 割 し 、 ﹁低 位 ﹂ ﹁中 位 ﹂ ﹁高 位 ﹂ と し た 。 一81一.
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