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リアルタイム震度算出のための時系列解析

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リアルタイム震度算出のための時系列解析

石垣祐三* Time series analysis for real time seismic intensity Yuzo ISHIGAKI (Received April20, 2005 :Accepted DecemberI9,2005)

ABSTRACT

Seismic intensity on the JMA intensity scale is calculated from an acceleration record of one minute duration. We obtained now a regression expression for real time seismic intensity, using acceleration and filtered velocit弘 前1= 1.0528 + 1.45781ogA + 0.455211og V + 1.60891og

e

where 1 = seismic intensity; A = acceleration; V = velocity;

e

=企equency-dependantcorrection used for seismic intensity. U sing this formul,areal time seismic intensity can be obtained for every 0.1 s interval.

1

.

はじめに 震度の算出は,加速度データに高速フーリエ変換・ フィルター処理・フーリエ逆変換を行い, 3成分合成 値の継続時間の合計が0.3秒となる振幅に基づいてい る(平成8年気象庁告示第4号).同告示では,算出に 用いる時間幅は「地震動が継続している時間」とある が,気象庁の震度計における運用では60秒間を対象と し,それ以上地震動が続く場合は,さらに次の60秒間 処理を行っている.つまり,現状の震度の算出には, 最低1分間必要である.また, 60秒間に2つの地震が 含まれている場合には, 2つの地震動を併せて計算す るため,まれにそれぞれの地震動より高位の震度階級 になる場合がある. 本調査は,リアルタイムに近い時間で,かつ連続的 に現在算出されている震度と同等の値を得ることがで きないか検討したものである. リアルタイムに近いタ イミングで震度算出が可能になれば,例えばシステム における即時的なデータのバックアップなどのトリガ ーに利用するなど,震度の利用価値が高まる可能性が あると考えられる. 具体的な検討項目は,観測されている加速度と加速 度から漸化式により求められる速度,それらから求め られるパラメータ等を説明変数とし,これらの組み合 わせから,直接震度が求められるか,である.これら の回帰的方法とは別に、現行の震度算出式をより短い 時間幅に適用することも考えられるが、現行の方式で 震度の算出するためには、ある程度時間幅を要する。 1分間の時間幅による震度とほぼ同じ(計測震度 0.1 以内の)震度を算出するためには,経験上,約5秒間 のデータが必要である.このスパン以上では, 60秒間 を対象とした通常処理にほぼ近い震度値が得られる (図1)が,これより時間幅を短くすることは難しい. 本調査では, 1996年以降観測を行ってきた95型震 度計データ(気象庁, 2005)を主に用いて,震度,加 速度,速度等の関係をとりまとめるとともに,リアル タイム処理の導入に必要な解析をいくつか行った.

2

.

方法 震度と各物理量の関係を明らかにするため、まず1 地震動における震度と各物理量の最大値の回帰的な関 係をみる。このため、 3節""'-'4・1節までは、一連の地 震動における震度を 1,最大加速度

(

3

成分合成値, 以下同じ)をA,最大速度を V,最大変位をD,各時 刻における加速度と速度の積の最大をPと記す. この結果をもとに、 4・1節で得られた回帰式の性質、 算出時間幅、周期帯等、回帰式の適用範囲を検討した *地震火山部地震津波監視課Earthquakeand Tsunami Observations Division, Seismological and Volcanological Department

(2)

-験震時報第69巻第3"'4号 Number 1500 1200 900 600 300

-0.3 ー0.2 ー0.1 0.0 +0.1 +0.2 +0.3 I (one minute window) -I (5seconds window) Figure.l Histogram of seismic intensity di宜

e

I'enceof time window The figure shows the seismic intensity differences between calculated with one minute window and 5 second one, using 5,614 data. The most of data concentrates within土0.1. 後、 4-2節でリアルタイム震度算出を試みる。この際、 連続的な処理に適応するため、 4・2節では、先の震度 及び各物理量の定義を「一連の地震動における最大j から「ある微小な時間幅における最大」に広げる。 データは, 1996年 10月・2005年 7月の気象庁 95型 震度計波形(一部多機能型地震計)と 2004年新潟県中 越地震における新潟県,及び 2005年福岡県西方沖の地 震における福岡県等地方公共団体の震度計波形を用い る. 95型震度計データは,収集基準が年によって異な り,震度1"'2に相当する波形が相対的に少ない.今 回の調査では,現地交換したメモリーカードからデー タを補充した. 震度は,通常の1分間処理ではなく, 1秒ずつずら して5秒間のスパンで求めた震度の最大を求め,これ と logA, logV, logPの関係をみる.なお, logは常 用対数である(以下同じ).速度の算出は,ある時刻の 加速度,速度を a(仏 v(t)とし,次の角期 30秒以上を カットする漸化式 1 v(t)= cl { a(t)・a(t-dt)-a(t・2dt)+ a(t・3dt)} +c2 v(t-dt) + c3 v(t・2dt)+c4 v(t・3dt) cl=0.004989538985, c2=・2.995811212285, c3=2.991631192755, c4=-0.995819971303 を用いる(斉藤, 1978). ここで, dtはサンプリング 間隔で, 0.01秒である. また,震度の算出には地震動の周波数が密接に関連 していることから,上記告示における3つのフィルタ ー(周期の効果を表すフィルター,ハイカットフィル ター,ローカットフィルター)の積(以下,スペクト ル振幅補正係数と記す)の常用対数を説明変数として 加え,各種の回帰式やその適用範囲,実際に時系列上 でリアルタイム震度算出がどの程度可能か等をみる. なお,スペクトル振幅補正係数は周波数の関数勺であ り(気象庁, 1996),地震動の周波数(のの値は,最 大加速度と最大速度からf=AI(2πV)によって求める. 一方,今回の調査の主目的(震度のリアルタイム算 出)とは外れるが,変位と震度の関係も調査項目とし

(3)

-156-て加える.変位と震度との関係は,加速度,速度それ ぞれと震度とのそれに比較して薄いと考えられる.し かし,明治時代から平成初期までの間,気象庁の強震 観測は変位型地震計を主に用いているため,変位と震 度の関係を確認しておくことは,重要な手がかりにな りうると考えたためである.変位の算出は, 52型機械 式強震計の特性を再現する漸化式(気象庁, 2005)を 用いた. *1 気象庁強震観測報告(例えば,気象庁, 2005)の速度は, 周期5秒以上をカットする漸化式を用いている.ここで は,やや長周期の波形を含めて各種の関係を解析するた め,特に問題のない限りこの式を用いた. *2関数の形は,図4(後述)右側に示してある.

3

.

結 果

3

-

1

加速度,速度等と震度の全般的な関係 図2はI-A,I-V, I-P, I-Dの関係を示したものであ り,回帰式と2σの信頼曲線を併せて示している. データは,最大加速度時刻,最大速度時刻,最大加 速度速度積時刻,最大震度時刻がそれぞれ5秒以内に 得られた場合採用し,計測震度 3.5以上を対象とした (1,032データ).いったんそれぞれの回帰式を得た後, 回帰式で3.5以上にならない加速度等をしきい値とし て,それ以上のデータに絞り,再度回帰式を求めた. これは,データ数の多い下位データの取り方を,回帰 式から一定の距離に保つためである.このためデータ 数は, A: 985, V: 977, P: 982, D:1008となった. また, A,V, P, Dに共通するデータ数は908である. 図2によれば,正相関という傾向は合っているもの 次に各種の回帰式を比較する.データは共通な 908 データを用いたので, AIC (Akaike, 1974)により適合 の良し悪しを判断できる.比較した回帰式は以下の通 りである. 1 = a+ b logA (1) 1 = a + b log A + C log 8(2) 1 = a + b log V (3) 1 = a + b log V + C log 8 (4) 1= a + b log P (5) 1 = a + b log P + C log 8 (6) 1 = a + b log A + C log V (7) 1 = a + b log A + C log V + d log 8 (8) また,これらの式に併せ, 1 = a + b log V + C log 8' (4') 1 =a+ b logD (9) 1 = a + b log D + C log 8' (10) についても調査した.ここで, a"""dは定数, 8はスペ クトル振幅補正係数であり,具体的な値は

o

<8<1.17 である.8'は 3つのフィルター(平成8年気象庁告 示 第4号 ) の う ち 周 期 の 効 果 を 表 す フ ィ ル タ ーJ (1/t)1危を(1/t)-112に替えたものである (fは周波数). 震度演算において,周期の効果を表すフィルター(1/t)112 は,加速度を加速度速度積の次元にする効果がある. 一方, (1ft)-112は速度を加速度速度積の次元にする効 果を考慮したものである. それぞれの回帰式について,最小自乗法により求め た結果は表1の通りである.既往の回帰式として,翠 川他(1999)の式がある(いずれも震度4以上を対象 とした回帰式である.本稿が取り上げた式との関連で, の, 1・A,I-Dはばらついているのに対し, I-V, I-Pは 式番号を振ってある). 相対的にまとまっている.また, 1・V,I-Pの関係をみ 1 = 0.55 + 1.90 logA σ:0.30 (1') (3') (5') ると低位の震度でVやPが大きくても,震度がそれに 1 = 2.68 + 1.72 log V σ:0.21 見合って大きくなっていなしミ点が多々見られる.これ らは,逆(震度が大きく Vや Pが小さい)の現象が見 られないことから,震度算出に効く周期帯から外れる ためだと考えられる. また I-Dの関係は, I-Aに比べてもかなりばらつい ている.ただし, 1・V,I-Pの関係と同様に,震度が大 きく D が小さい現象はない.これも周期帯の影響と考 えられるが,ある変位が与えられたときにその変位に 1 = 1.65 + 1.00 log Pσ:0.18 これらとは,係数,標準偏差とも,ほぼ同じ結果が 得られた.この結果から,主に2つのことが言える. ひとつは, (1)(3)(5)(9)式(逐次,震度値が得られる 式)を比較すると, (5)式の適合がよいことである.さ らに(7)式の適合がよい.ただし, A と Vは一般的に同 時刻に得られないため,この式による逐次震度値は求 めにくい. (7)式は次のように書き換えられる. おける震度の下限はわからないものの,その上限につ 1 = a + log (Ab • V C) (7') いては言及が可能となる.

(4)

験震時報第69巻第3'""4号 Seismic intensity Seismic intensity 7.0 6.0 5.0 4.0 o 3.0 10 100 1000 Acceleration (gal) 10000 1 10 100 Velocity (cm/sec) Seismic intensity Seismic intensity 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 10 100 1 000 10000 100000 1000000 0.1 10 Product of acceleration and velocity (cm2/sec3 ) Displacement (cm) Figure.2 Relationships ofseismic intensity with acceleration, velocity, maximum product of acceleration and velocity, and displacement -158 -1

o

100

(5)

Table.l Regression of seismic intensity from peak acceleration (A), peak velocity (V), and peak of product between acceleration and velocity (P), peak displacement (D) and frequency correction coefficient (9,9')

Eqation Regression

σ

AIC AI C-AICmin

1= 0.78820+ 1.6121 log A 0.311 462.25 1240.29 2 1= 0.68300+ 1.9132 log A + 2.4207 log

e

0.158 -767.20 10.84 3 1= 2.6039+ 1.7522 logV 0.198 ー361.06 416.981 4 1= 2.2699+ 1.8830 logV -0.96156 log

e

0.167 -659.34 118.70 5 1= 1.5104+ 0.95562 logP 0.179 -541.95 236.09 6 1= 1.6646+ 0.94982 logP + 0.62108 log

e

0.164 -703.08 74. 97 7 1= 1.7585+ 0.584121og A + 1.3202 logV 0.162 -732.82 45.23 8 I = 1.0528+ 1.4578 log A + 0.45521 logV + 1.6089 log

e

0.157 -777.97 0.08 4' I = 2.2122+ 1.9136 logV -1.2977 log

e

'

0.157

-

7

7

8

.

0

5

0.00 9 1= 4.1044+ 0.86073 logD 0.386 853. 73 1631.78 10 I = 3.6952+ 1.0862 logD+ 2.0237 log

e

'

0.347 662.87 1440.92

σ:

standard deviation AIC: An Information Criterion(Akaike,1974) 翠川他(1999)では,類似した式として以下の式が、 については適用する状況によって異なるものと考えら ある. れる.すなわち, 100Hzサンプリングの加速度データ 1 = a + log(A・V)b (7") (7')は(7")における AとV,それぞれに別の指数項を適 用するものである.適合の良さは, (9)<(1)<(3)<(5)<(7), つまり,変位より加速度,さらに速度,同時刻の加速 度,速度の積,最大加速度・最大速度の積の順となり, 翠川他 (1999)と同様の結果が得られた. もう一つは,スペクトル振幅補正係数 (9)を入れ た場合 ((2)(4)(6)(8)式), (8)式が最小の AICを与える ことである.(2)(4)(6)(8)式は, (1)(3)(5)(7)式に clog 9 (cは定数項)をそれぞれ加えたものであり,周期を 補正する意味がある.適合の良さは, (4)<(6)<(2)<(8) であり,それぞれの AICに着目すると, (1)式と(2)式 の差が大きく,加速度に対しては,特に効果が大きい ことを示す.速度,加速度・速度の積に関しては,そ れよりも効果が小さい.ただし,もう一方のスペクト ル振幅補正係数

(

9

'

)

(

4

)

式に入れた

(

4

'

)

式は,

(

8

)

式 とほぼ同じAICが得られた.次節では,この結果を基 に実際の時系列への適用を検討する. に対し, 100Hzサンプリングの震度データが必要な場 合は,加速度と速度から得られる周期情報に誤差が大 きくなること, (7)式では最大加速度時刻と最大速度時 刻が一般には同時刻ではないことから, (1), (3), (5) 式のうちで一番AIC及び、 σの小さい(5)式が適当であろ う. 5秒以上のデータを対象に震度を求めるのであれ ば,通常の震度算出処理でほぼ問題ない.なお, (9), (10)式は,本調査の主目的から外れること,また σが 大きいことから,本節では取り扱わない. 今回の調査で扱った地震動データ約 6165データで は,最大速度時刻と最大加速度時刻の差は,その差0.1 秒以内に入るものは42%,1秒以内に入るものは83% である(もともと,その差が5秒以内という制約がつ いている).ここではまず,最大加速度と最大速度の関 係を見て,上記の回帰式の適用範囲について検討をつ ける. 図3は,川瀬(1998)を参考に作成した最大加速度一 最大速度の分布図である.図には, (8)式による等震度 線を書き加えるとともに,プロットした点は,震度0.5

4

.

結果の適用 から+1.0ごとに色を変えてある.図の右下が短周期車 1 )回帰式の誤差要因及び適用範囲 越,左上ほど長周期卓越の地震動を表す.参考のため 各地震動の回帰から得られた結果を、連続的な地震 地震動が1Hz及び10Hzに相当するところに補助線を 動へ適用範囲を拡張するための検討を行う。まず、 (1) 書き加えてある. "'(8)及び(4')式のどの式を用いるべきか,という問題

(6)

験震時報第69巻第3"'4号 Velocity ¥ 、

6

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6

.

0

10Hz

-ι Acceleration ¥ 凸 V , 、 d 必 ゐ' A J ' 一併 0

Accelera tion Figure.3 Relation of acceleration and velocity Contours ofseismic intensity are given by Eq. (8) -160

(7)

-この図から大きく 2つのことがわかる.ひとつは, 回帰式と震度はほぼ一致する傾向があるものの,等震 度線近くでみると,震度の逆転している観測点がある こと,もう一つは,ほとんどの地震動は,補助線内(1 '" 10Hz)に入ることであり,まれにこの補助線より長 周期,短周期の地震動があることである. 回帰式と実際の震度が合っていないデータは,図3 において偏在していないように見える.回帰式(8)は, 加速度,速度,スペクトル振幅補正係数を説明変数と して用いているが ぱらつきの原因にはこの他の要素 があると考えられる.震度処理においてその要因とな る可能性が高いのは,スペクトル振幅補正係数をかけ た後の加速度値の継続時間の合計が0.3秒を超える振 幅値を採用する処理である. この処理による効果が,それぞれの地震動でどの程 度ぱらつくのか,また,この効果と関連が深い要素は 何かを検討するために,以下のような単純なモデルか らのずれ(比)を調べた.すなわち, 0.3秒に比べ十 分に長く連続した単純な正弦波の地震動を考える.そ の正弦波の周波数に相当するスペクトル振幅補正係数 をかけた最大加速度をg。とすると,震度はそのまま φ(Gain) 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0.0 4 nU 句 ・ 1 e u n e & L n ・1 p u -m e u -o b n u Q u q L 6.0 1=2・log(&,)+0.94 (11) と書ける.しかし,現実の波形は,時間の経過に伴う 減衰や単純な正弦波では表現しにくい形であり,震度 の算出に採用される加速度 (g)は,これより小さい値 を採る.波形の形がどれだけ効率的に震度値に採用さ れる加速度を与えたかというパラメータを φとする と,実際に観測された震度 1,フィルター処理済み最 大加速度g。をもとに,

φ

= g!&,= 10((1・0.94)/2)/ 島 ( 12) で定義でき,

φ

は0"'1の間の値をとる.1, g。は5 秒幅の震度処理から算出できる.φ を縦軸に,横軸に 震度,周波数(この周波数はAとVから換算した)を それぞれとり,表示したものが図4である. まず,震度と φをみると, φは全く震度に依存し ていないことが分かる.また,周波数と φをみると, かなりばらついているが おおざっぱに低周波側の利 得が大きく,高周波側のそれが小さい傾向がある.図 4右には,スペクトル振幅補正係数(右目盛)を併せ て示してある.このカーブは,ほとんどの地震動がそ の範障にある 1'"10Hzでは単調減少関数であり,利得

φ

の分布とよく似ている. φ(Gain) 8 1.5 1.2 0.9 0.6 0.3 0.1 Frequency (Hz)10 0.0 100 Figure 4 Relation of Gain parameter and seismic intensity and frequency. φ(Gain parameter) is defined in eq.(12)

(8)

験震時報第69巻第 3"'4号

A

c

c

e

l

e

r

a

t

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o

n

(

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a

l

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10

100

O

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1

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e

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u

e

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c

y

(

H

z

)

1

0

H

z

Figure 5 Relationof seismic intensity and仕equency. Contours of seismic intensity are given by Eq. (8) Relation of seismic intensity and合equency, under condition gain parameterφ=1, also plotted. The left side intersection of 2 coritours (0) is outside ofthe regression range. -

(9)

162-図5は図3と同じ回帰式(8)を用い,縦軸を加速度, 横軸を周波数に換算したものである.改めて、震度・ 回帰式・周波数ごとのばらつきを見ると、 1Hz付近で 大きく回帰式を外れるものはないのに対し、 5Hz付近 をみると実際の震度と回帰式の出入りが激しい。これ は、図4右側と同じ傾向である。図4右のばらつきが 大きいことは,周波数推定の誤差(AとVによる近似) も要因としてあるが,このばらつきが,回帰式と実際 との誤差の主要因と考えられる. 図5にυ2)式で定義される φを1としたときの加 速度一周波数の関係を震度0.5から 0.5ずつ増やして 描画した.φ=1の曲線は,該当する震度・周波数にお ける必要最低限の加速度である.この曲線と同震度値 の回帰式等値線は,回帰式が正しいとすれば常に φ=1 の曲線より上である.しかし,実際には交差する点が 0.2'"'-'0.3Hz (周期3秒'"'-'5秒)にあり(図5),この点 より低周波(長周期)側の回帰式は適用範囲を外れて いると言える.

2

)

リアルタイム震度の算出 最大速度時刻と最大加速度時刻の差,及び実際の地 震動の範囲から考えると,周波数補正項を含む回帰式 を用い震度を算出する時間幅は,安全をみると1秒間 程度と考えられる.その間隔の切れ目で最大速度時刻 と最大加速度時刻が分かれる場合もあるので,機械の 自動制御などの目的に用いる場合は,時間窓をずらし ながら計算することも必要と考えられる. ここでは, 0.1秒後には震度を算出するという課題 と「強震動の継続時間(例えば計測震度 5.0を超えて いる時間)を 0.1秒単位で把握するJ という課題を設 定した.1秒スパンより条件の厳しい0.1秒スパン(シ フトは0.01秒)で,周期補正項を用いる式が震度の過 大あるいは過小評価をすることがないか確認する目的 もある.以下,時系列に様々な回帰式を適用し,その 有用性を検討した. 図6(1)は2004年新潟県中越地震における川口(震 度7への適用), (2)は同最大余震における川口(短周 期地震波への適用), (3)は新潟県中越地震における六 日町(周期約1.5秒,やや長周期地震波への適用), (4) は2004年紀伊半島沖地震・本震における京丹後市(ノ イズ混入データへの適用)である.図には波形の時系 列も併せて示している.回帰式は(5)(周期情報を用い ない式)と(2)(4')(8)(周期情報を用いる式)式を用い た.震度は5秒スパンのデータを0.01秒ごとに求めて いる. 図6(1)は,どの回帰式も震度のピークは 6.5前後と 良好な結果が得られている.強震動の継続時間を把握 する目的では, 5秒スパンの震度はデータの重複が多 いため使用しにくいが,他の3つの回帰式は「計測震 度5.0を超えている時間が5.7秒前後Jと読み取れる. データの暴れ方をみると, (4')は全般的に震度の上下 振幅が大きい.(5)式は(2),(8)式に比べるとやや変動 が大きい. 図6(2)は, (5)式の適合が相対的によい.(4')式は実 際の震度ピークとの差が 0.6以上あり,短周期への適 用に難がある. 図6(3)は, (4')式だけが震度ピークに達しているが, 大きく見積もりすぎている.その他の式は,震度ピー ク値に届いていない.長周期の地震波へは, 0.1秒ス パン,あるいは逐次計算の式の適用はやや難があると 考えられる. 図6(4)は, 5秒スパンの震度がまったくノイズの影 響を受けていない.他の式はノイズの影響がすべて出 ているが,特に速度式(4')は漸化式の影響が顕著であり, ノイズ期間が尾を引いている. これらから言えることは 通常の使用ではどの回帰 式もほぼ問題ないが,短周期・長周期データへの適用 範聞の広さから,全般的に(8)式がよい結果を与える. しかし,これら回帰式の適用は,ノイズに関して別途 考慮しなければならないことも分かつた.

(10)

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白 u v T e s -3 2 1 0 4 Time series of real time or 0.1 s interval seismic intensity Seismic intensities are calculated from the regression (5), (2), (4'), and (8), respectively. Seismic intensity calculated with 5s time window is also plotted in deep blue. Figure.6 E 控 AA 〆ず

:

:

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3

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速度推定 2005年現在,地震時に震度計から電報形式で得られ る情報には,計測震度,最大加速度(合成,各成分) などが含まれている(石垣・福満, 2002) が,速度の 情報は含まれていない.一方,気象庁では,推計震度 で用いる地表での最大速度を,計測震度から算出して いる ((3)式の型). (3)式よりも周期情報を用いた式の 誤差が全般に小さいので, (2)式, (4)式,あるいは(8) 式を用いることで,最大速度を推定することができる. 具体的な方法は,以下の通りで・ある. まず, (2)式を用いて, log8を求める. log 8= {I -(0.6830+ 1.9132IogA)}/2.4207 log 8及び(4)式を用いて, vel = 10{I・2.2699+ 0.6156Iog8}/1.8830 あるいは, log (8)及び(8)式を用いて, (13) (14) vel = lO{I・1.0528・1.45781ogA-1.6089 log8 }/0.45521 (15) によって,最大速度が得られる.結果を図7に示した. 横軸は各々の回帰式による推定速度,縦軸は実際の速 度である.推定速度双方ともオリジナルの回帰式とほ ぼ同様の結果が得られた. 25cm/sec未満での現状の回 帰式は,低く見積もり気味であることも分かる.しか し, (14), (15)式はそれより大きい速度では,実際の速 度よりやや大きく見積もる傾向があることも,同時に 見て取れる. (14), (15)式の適用によって,速度の推定 が一概に改善したとは言い難いが,比較材料としてこ れらの式は使用できると考えられる.

5

.

まとめ ・即時的な震度を算出するため,各種の回帰式を調査 した.その結果,以下の回帰式が最小のAICを与え ることが分かつた. 1 = 1.0528+ 1.4578logA + 0.455211og V + 1.6089log 8 ・得られた回帰式を用いで,リアルタイムに近いタイ ミングで震度が得られることを示した. 謝辞 本稿は,勝間田明雄気象研究所室長,関田康雄地震情報管 理官に査読して頂いた.勝間田室長には,査読のみならず, 波形処理に関する示唆も多く頂いた.また,藤本一雄博士, 翠川三郎教授らとは,本稿と同時期に作成されていた類似テ ーマに関する論文を執筆段階で交換し,頂いたご意見は本稿 の改善に役立つた.また,地震波形は気象庁の他,新潟県, 福岡県,京都府等のデータも使用した.過去に気象庁データ 収集・整理に当たられた方も含め,これらの方々に記して謝 意を表します. 文献 石垣祐三・福満修一郎 (2002):最大加速度発現時刻を 用いた計測震度データの特性調査について一気象 庁震度データベースの活用験震時報, 65,45・65. 加藤輝之 (2004): PostScriptコードを生成する描画ツ ー ル "PLOTPS"マ ニ ュ ア ル , 気 象 研 究 所 技 術 報 告,44,97pp.8 2.31 川瀬博(1998):断層近傍強震動の地下構造による増幅 -168ー

(15)

プロセスと構造物破壊能,第10回日本地震工学シン ポジウム,パネルディスカッション資料集, 29・34. 気象庁告示4号(1996). 気象庁(1996):震度を知る,ぎょうせい, 238pp. 気象庁(2005):強震観測報告 2003年

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気象庁(2005):強震波形データ (95型)

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斉藤正徳(1978):漸化式デ、イジタル・フィルターの自 動設計,物理探鉱,31,240・263. 藤本一雄・翠川三郎 (2005):近年の強震記録に基づく 地震動強さ指標による計測震度推定法,地域安全学 会論文集, 7. 翠川三郎・藤本一雄・村松郁栄(1999):計測震度と旧 気象庁震度および、地震動強さの指標との関係,地域 安全学会論文集, 51・56. Akaike, H .(1974): A new look at the statistical model identification, IEEE Trans. Autom. Control, AC・19, 716・723.

参照

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