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(1)

BCG接種とコッホ現象

奈良県立医科大学小児科

武山雅博

2014年10月23日

(2)

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 1 9 8 7 1 9 8 8 1 9 8 9 1 9 9 0 1 9 9 1 1 9 9 2 1 9 9 3 1 9 9 4 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0 2 0 0 1 2 0 0 2 2 0 0 3 2 0 0 4 2 0 0 5 2 0 0 6 2 0 0 7 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2

日本の結核患者数〜全年齢

(年) (人)

(3)

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 東 京 大阪 埼 千 葉 兵庫 福 川 北 海 道 茨 城 岐 鹿 児 島 沖 縄 長 栃 木 山 広 島 群 長 野 福 岡 山 愛 山 福 井 高

日本の結核患者数〜都道府県別

奈良県の人口 1,383,549人 30位/47都道府県 (2014年4月) 16位 (人)

(4)

0 200 400 600 800 1 9 8 7 1 9 8 8 1 9 8 9 1 9 9 0 1 9 9 1 1 9 9 2 1 9 9 3 1 9 9 4 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0 2 0 0 1 2 0 0 2 2 0 0 3 2 0 0 4 2 0 0 5 2 0 0 6 2 0 0 7 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2

日本の結核患者数〜15歳未満

(年) (人) 2006年 患者数が100人 を下回る

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結核の感染と発病

結核菌に暴露 (200人) 発病(5人) 一次結核 LTBI(95 人) 非発病 (90人) 晩期発病(5人) 二次結核 25~50% 免疫抑制 非感染 (100人) 感染(100人) ツ反陽転 医療者のための結核の知識 第2版 2005年 p13-15 6~7% 2年以内に発症 一次結核 初感染に連続的に起こるすべての発病を指す. 肺結核・リンパ節結核・粟粒結核・結核性胸膜炎・脊椎カリエスなど 二次結核 感染直後に肺内に潜在していた微量の残存菌が個体の抵抗力低下に伴って活動化し発病. 病変は大部分が肺結核;肺尖部,上葉背部と下葉上区に多い.

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小児結核の特徴

▶ 乳幼児結核が多く,早期に発症し,発病率が高い ▶ リンパ行性,血行性に全身に進展拡大しやすい(髄膜炎,粟粒結核) ▶ 発病しても初期は症状がほとんどない 症状が出現すれば,重症であることが多い ▶ 家族内感染が多い ▶ ほとんど発病予防可能である 小児科. 51(10), p1239, 表2改変, 2010

(7)

小児結核の特徴

正常な免疫能を有する小児が初感染後発病へと至る年齢別のリスク (BCGワクチン未接種の場合) 初感染を 受けた年齢 発病へと至るリスク(%) 発病しない 肺結核症 粟粒結核 or 髄膜炎 1歳未満 50% 30~40% 10~20% 1~2歳 75~80% 10~20% 2~5% 2~5歳 95% 5% < 0.5% 5~10歳 98% 2% < 0.5% 10歳以上 80~90% 10~20% < 0.5%

Maris BJ et al. Int J Tuberc Lung Dis. 8, 392-402, 2005 徳永 修, 小児科臨床. 65 (6), 19-28 . 2012

(8)

BCGの効果

▶ 結核発病を有意に減少させ、発病率を1/2~1/5に低下させる ▶ 乳幼児期の結核性髄膜炎や粟粒結核を80%以上防ぐことができる ▶ BCGの効果は10~15年程度続く 医療者のための結核の知識 第4版 四元秀毅ら 医学書院 p.123-124

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ツ反の中止とBCG直接接種

4歳までにツ反,陰性ならBCG初回接種 小1, 中2(後に中1に変更)でツ反陰性なら追加接種 直接接種開始(標準接種期間:生直後から6か月までに接種) 標準接種期間:生後5か月~8か月未満に変更 小1,中1でのツ反廃止,BCG再接種廃止 乳幼児の結核発生数は減少 しかし副反応としての骨炎・骨髄炎が増加! H15年 H17年 H25年 S26年 結核予防法に基づく強制接種30歳未満に毎年ツ反,陰性ならBCG接種 S49年 S42年 皮内接種から経皮接種(9針管針2押し)に変更

(10)

BCGの直接接種

▶ BCG再接種の廃止理由 ①再接種の医学的効果が明らかでない ②BCG接種を繰り返すことにより,結核に罹患したときの診断が困難 ③諸外国でBCG再接種を廃止する国が多くなった ④再接種に費やす人的・財政的資源のより有効な対策へのシフト ▶ BCG直接接種の背景 ①乳幼児の結核感染率が極端に低下し,ツ反検査時にほぼ全員が BCG接種対象になっている状態 ②既感染者におけるコッホ現象は,未感染者に比較してそれほど 強いものでないことが判明 ③結核罹患率の低下により,ツ反偽陽性者への必要以上の精密検査や 予防投与が行われている ④偽陽性のためにBCG接種機会が失われる 医療者のための結核の知識 第4版 四元秀毅ら 医学書院 p.125-126

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BCG接種率

50 60 70 80 90 100 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年) (%) 厚生労働省ホームページのデータから作成

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BCGの副反応

▶ 局所反応 ①異常反応として難治性潰瘍 ②通常の変化:接種4~5週目に強くなる ③コッホ現象 ▶ 所属リンパ節腫脹 接種後1~2か月に接種側腋窩リンパ節腫大が0.7%程度みられる →大部分が数ヶ月の経過で自然治癒する 0.02%に皮膚穿孔・排膿 ▶ その他の副反応 ①皮膚結核様反応(1~2例/人口100万人) ②骨炎・骨髄炎 (0.4例/人口100万人) ③全身播種性BCG感染 医療者のための結核の知識 第4版 四元秀毅ら 医学書院 p.124-125

(13)

コッホ現象

Robert Koch (1943-1910) ・炭疽菌,結核菌,コレラ菌の発見者であり、 ルイ・パスツールとともに,「近代細菌学の開祖」とされる. ・1882年3月24日結核菌を発見, これを記念して3月24日は世界結核Dayと制定された. ・1905年結核に関する研究業績によりノーベル生理学・医学賞 を受賞. http://ja.wikipedia.org/wiki/ロベルト・コッホ http://www.jata.or.jp/terminology/k_47.html

コッホ現象

結核既感染動物の皮膚に結核菌を接種した場 合, 未感染動物に同様に接種した場合に比べて,局 所反応が速やかでかつ強度に出現し,治癒も早 いことを指す.

(14)

コッホ現象

森 亨. 母子保健情報, 59, 62-65, 2009 BCGの通常の変化 接種10日~2週間頃から針痕に一致した,丘疹・膿疱が生じ, この反応は1~2か月後に最高潮となり,その後徐々に治まり, 3~4か月で落屑・消退する. コッホ現象 接種直後(~2,3日)に局所の強い反応(強い発赤腫脹,膿 疱形成)を起こし,2~3週間程度で治癒傾向に向かい、その 後は通常の接種とほぼ同様の経過で消退する.

(15)

コッホ現象

森 亨. 母子保健情報, 59, 62-65, 2009 BCGの通常の変化 接種10日~2週間頃から針痕に一致した,丘疹・膿疱が生じ, この反応は1~2か月後に最高潮となり,その後徐々に治まり, 3~4か月で落屑・消退する. コッホ現象 接種直後(~2,3日)に局所の強い反応(強い発赤腫脹,膿 疱形成)を起こし,2~3週間程度で治癒傾向に向かい、その 後は通常の接種とほぼ同様の経過で消退する. 偽のコッホ現象 接種後数日以降で接種痕に発赤が出現し2~3日以内に消退す る. 接種10日~2週間頃にあらためて正常反応が出現する.

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コッホ現象のGrade

結核予防会結核研究所ホームページ http://www.jata.or.jp/rit/rj/bcg_nagai_21.12.18.pdf Grade 症状 1 針痕部の発赤のみ 2 針痕部の発赤+刺入部周辺の健常皮膚の発赤 3 針痕部の硬結(1ヶ所以上) 4 針痕部の化膿疹(1ヶ所以上) 5 針痕部の浸出液漏出 or 痂皮形成(1~9ヶ所) 6 針痕部の浸出液漏出 and/or 痂皮形成(10ヶ所以上)

(17)

Grade 1,2

Grade 症状 1 針痕部の発赤のみ 2 針痕部の発赤+刺入部周辺の健常皮膚の発赤

Grade 1

Grade 2

結核予防会結核研究所ホームページ http://www.jata.or.jp/rit/rj/bcg_nagai_21.12.18.pdf

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Grade 3,4

Grade 症状 3 針痕部の硬結(1ヶ所以上) 4 針痕部の化膿疹(1ヶ所以上) 結核予防会結核研究所ホームページ http://www.jata.or.jp/rit/rj/bcg_nagai_21.12.18.pdf

Grade 3

Grade 4

(19)

Grade 5,6

Grade 症状 5 針痕部の浸出液漏出 or 痂皮形成(1~9ヶ所) 6 針痕部の浸出液漏出 and/or 痂皮形成(10ヶ所以上) 結核予防会結核研究所ホームページ http://www.jata.or.jp/rit/rj/bcg_nagai_21.12.18.pdf

Grade 5

Grade 6

(20)

コッホ現象への対応チャート表

永井仁美. 日本小児呼吸器疾患学会雑誌, 22, p.39図17改変, 2011 Grade 1, 2 Grade 3以上 軽減 悪化 悪化・不変 軽減 非特異反応 ツ反実施 (できれば1週間以内) 非特異反応 問診・診察・精査 潜在性結核感染症治療 結核発病治療 非特異反応 結核性病変あり 局所反応 特に顕著 結核性病変なし 発赤径 10mm以上 10mm未満発赤径

(21)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 問診(感染源の検索) ▶ 臨床症状 ▶ 感染診断(補助的診断) ▶ 菌検査 ▶ 画像検査

(22)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 問診(感染源の検索) 父 32.22% 父と母 1.56% 母 19.33% 祖父母 7.33% 同胞 0.44% 他の親族 5.78% 隣人 2.22% その他 2.67% 感染源不明 28.44% 小児科 61(10), p.1239 図2改変, 2010

感染源の内訳

(23)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 臨床症状 一次型結核症では発病後早期に症状を呈することは稀。 診断が遅れ,重症化に至った例では繰り返す発熱,呼吸困難, 全身状態不良などを呈する. 中学生以上に多い二次型結核症では咳,痰,発熱,胸痛などの 症状を認めることが多い. 小児科臨床 65(6), 1131-1140, 2012

(24)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 感染診断(補助的診断)

①血液検査

②ツベルクリン反応

発赤径10mm以上が陽性

③INF-γ release assay (IGRA: QFT-3G, T-SPOT)

陽性であれば診断的意義は非常に高い 接触歴 なし あり BCG接種 歴 な し 硬結15mm以上 または 発赤30mm以上 硬結5mm以上 または 発赤10mm以上 あ り 硬結20mm以上 または 発赤40mm以上 硬結15mm以上 または 発赤30mm以上 参考:ツ反有意の反応の判定基準

(25)

QFT-3GとT-SPOTの違い

どちらも結核菌特異抗原により血液を刺激することで

産生されるIFN-γを測定 (IGRA: IFN-γ release assay)

QFT-3G T-SPOT 採血管 3種類の専用真空採血管 へパリン採血管 1本 採血量 1mL×3本 5mL 採血後の操作 上下に5秒間または、 10回振って混合 強く振りすぎると結果 に影響 特別な操作は必要なし 検体輸送 17-27℃,16時間以内 18-30℃,32時間以内 感度/特異度(%) 93.7/93.8 97.5/99.1

(26)

QFT-3G検査の適応

▶ 小児の活動性結核では乳幼児でも高い度を示すと考えられており, QFTは有用な診断ツールである1) ▶ 小児,特に5歳未満の乳幼児では細胞性免疫能が未熟であり IFN-γ応答が弱いために「判定不可」を呈する例が多い。 また結核菌特異抗原に対する免疫応答が弱いことによる 偽陰性を呈するも想定される2) ~ 4) ▶ 小児,特に5歳未満の乳幼児においてはQFT陰性のみを根拠に 結核感染を否定することは不適切である. ▶ ツ反のほうがQFTよりも感度が高いとする報告もあり5) 乳幼児や小学生を対象とした接触者健診では, ツ反結果を優先して感染判断を行うことが適当である. 4) 徳永 修 他. 日本小児呼吸器疾患学会雑誌. 18, 127-136, 2007 5) Connell TG, et al. Thorax. 61, 616-620, 2006

1)徳永 修 他. 結核. 83, 756-759, 2008

2) Ferrara G, et al. Lancet. 367, 1328-1334, 2006 3) Kampmann B, wt al. Lancet. 368, 282-283, 2006

(27)

T-SPOT検査の適応

▶ 乳幼児を対象とした結核感染診断においてQFTやツ反に優る 良好な感度を有している可能性が期待される. ▶ さらに検討対象例を増やすと共にT-SPOT陽性例からの発症 の有無に関する慎重な追跡,接触歴を有しない対照乳幼児群 における検討が必要である。. 結核. 85(1), 17-31, 2010

(28)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 菌検査 ①細菌学的検査(塗抹,結核菌培養,結核菌PCR) 喀痰または胃液(3日間連続) ②髄液検査 リンパ行性,血行性播種を疑う場合

(29)

コッホ陽性患者に対する検査

▶ 画像検査 ①胸部レントゲン ②胸部CT (造影) 一次型結核症にともなう肺野,リンパ節病巣はそのサイズ が小さく,また縦隔・胸腺陰影と重なり隠れてしまうため, CTにより初めて確認されるケースも多い1) ③頭部CT 播種性結核を疑う場合は頭蓋内結核種の有無をチェック.

(30)

コッホ現象への対応チャート表

永井仁美. 日本小児呼吸器疾患学会雑誌, 22, p.39図17改変, 2011 Grade 1, 2 Grade 3以上 軽減 悪化 悪化・不変 軽減 非特異反応 ツ反実施 (できれば1週間以内) 非特異反応 問診・診察・精査 潜在性結核感染症治療 結核発病治療 非特異反応 結核性病変あり 局所反応 特に顕著 結核性病変なし 発赤径 10mm以上 10mm未満発赤径

(31)

予防内服 or 治療

潜在性結核感染症治療期間中は概ね1か月ごとに定期的に受診させ, 発症が疑われる症状・所見のチェック,治療へのアドヒアランスの確認, 肝機能障害などの副作用発現のモニターを行う. 塗抹陰性の肺結核 当初2か月は,INH,RFP,PZAの3剤を,続く4か月はPZAを除く2剤.計6か月 INH RFP PZA 2ヶ月 6ヶ月 潜在性結核感染症 INH 6か月(~9か月) INH 6ヶ月

Up to date 2014 treatment of tuberculosis in children

(32)

BCGの不適切な接種

▶ 接種部位の不正(肩近く,他の部位への接種) ▶ 管針の1回押し ▶ 管針の複数回使用 ▶ 注射器による接種 (皮下接種) ▶ 管針の不適切な押圧

(33)

コッホ現象の報告

▶ コッホ現象の説明 「10日くらい毎日観察し赤く腫れあがったりしたら 医療機関を受診する」(写真を撮ってもらう事も有用) ▶コッホ現象を診断した時 ①医師は保護者の同意を得て,コッホ現象事例報告書を 市町村に提出する. ②市町村長は保護者の同意を得て,報告書を 都道府県知事に提出する. ③都道府県知事は,市区町村長からコッホ現象の報告を 受けた場合は,厚生労働大臣あてにコッホ現象事例報告書 の写し(個人情報に係る部分を除く)を提出する.

(34)

結核治療

~発病者に対して(小児版②)~

塗抹陰性の肺結核

当初2か月は,INH,RFP,PZAの3剤を,さらに続く4か月はPZAを抜く2剤.計6か月

塗抹陽性肺結核 or 塗抹陰性+肺実質に進展する肺結核

重症肺外結核(髄膜炎除く) or HIV感染者

当初2か月は上記の3剤に加えEB or SMの4剤を,残りの4か月はINH,RFPの2剤 計6か月 RFP INH PZA 2ヶ月 6ヶ月 RFP INH PZA EB 2ヶ月 6ヶ月

Up to date 2014 treatment of tuberculosis in children

(35)

結核治療

~発病者に対して(小児版②)~

病巣が進展拡大していない一次結核症(菌量は少ない)

当初2か月は,INH,RFP,PZAの3剤を,さらに続く4か月はPZAを抜く2剤.計6か月

塗抹陽性も多い二次型結核症(菌量は多い)

当初2か月は上記の3剤に加えEB or SMの4剤を,残りの4か月はINH,RFPの2剤 計6か月 初感染に引き続き発症した一次結核でも,塗抹陽性や耐性が予想される場合はこのプロトコール SMは効果のエビデンスが乏しくfirst lineではない.EBの視力障害は小児ではかなり稀なのでEBの方を推奨 治療終了後は2年間の経過観察が必要(一次結核も同じ) 徳永修ら;小児の結核2012; 小児科臨床 Vol 65 (6) p19-1139 . 2012 INH RFP PZA 2ヶ月 6ヶ月 INH RFP PZA EB 2ヶ月 6ヶ月 Am J Re s pir Critica l Ca re Me d 2003;167:p603-662 治療成功率95%以上 副作用率2%以下 高松勇ら;小児の結核医療; 小児科 Vol 51 (10) p1237-1242 . 2010

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結核治療

~発病者に対して(小児版③)~

結核性髄膜炎・粟粒結核症例

塗抹陽性の二次型結核症と同様の初期治療を行ったのち,INH,RFPをさらに10か月間継続.計12 か月間 髄膜炎では,EBやSMの髄液中への移行が不良であり,代わってsecond-line drugである Ethionamide(TH) 15~20mg/kgの使用を勧める意見もある また髄膜炎の併用治療として初期にステロイド(プレドニゾロン 1~2mg/kg max40~60mg)を2~4 週間 投与し,その後緩徐に減量を勧める勧告も多い. 徳永修ら;小児の結核2012; 小児科臨床Vol 65 (6) p19-1139 . 2012 INH RFP PZA EB 2ヶ月 12ヶ月

(37)

徳永修ら;小児の結核2012; 小児科臨床 Vol 65 (6) p19-1139 . 2012 ()内は,高松勇ら;小児の結核医療; 小児科 Vol 51 (10) p1237-1242 . 2010 薬剤名 体重当たり投与量 最大投与量 INH(Isoniazid) 10~15mg/kg/day 経口 (8~10mg/kg/day) 300mg/day (400mg/day) RFP(Rifanpicin) 10~20mg/kg/day 経口 (10mg/kg/day) 600mg/day (450mg/day) PZA(Pyrazinamide) 30mg/kg/day 経口 (同じ) 1.2g/day (同じ) EB(Ethambutol) 15~20mg/kg/day 経口 (15mg/kg/day) 0.75g/day (同じ) SM(Streptomycin) 20~30mg/kg/day 筋注 (20mg/kg/day) 0.75g/day (同じ)

主な抗結核剤投与量(すべて分1)

(38)

BCGワクチンの国際的中止基準

International Union Against Tuberculosis and Lung Disease. Tuber. Lung. Dis., 75, 179-180, 1994

①最近3年間の塗抹陽性肺結核罹患率が人口10万対5未満 ②5歳以下の結核性髄膜炎の罹患率が最近5年間で全人口

1000万当り1以下

③結核感染危険率が0.1%以下

(39)

コッホ現象への対応チャート表

永井仁美. 日本小児呼吸器疾患学会雑誌, 22, p.39図17改変, 2011 Grade 1, 2 Grade 3以上 軽減 悪化 悪化・不変 軽減 非特異反応 ツ反実施 (できれば1週間以内) 非特異反応 発赤径 10mm以上 発赤径 10mm未満 問診・診察・胸部レントゲン 精査(結核性病変) 潜在性結核感染症治療 結核発病治療 非特異反応 異常あり 異常なし あり なし 局所反応 特に顕著

(40)

ツ反とIGRAどっちを使う??

▶ 小児結核発症例 IGRAは補助的診断法として非常に有用 ▶ 小児潜在性結核感染診断 ①乳幼児・学童に対してはツ反を優先 ②中学生以上に対してはIGRAを優先 (必要に応じてツ反を併用) 結核. 85(1), 17-31, 2010 年齢,基礎疾患,BCG接種歴,感染源と接触状況など を総合的に勘案してリスク評価を行う!

参照

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