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(1)

Chuo Sangio Times

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---■ 会社のご案内

慰安旅行

Optos 症例ギャラリー

■ 製品・機能のご案内

Optos California

OASIS ソフトセル プラス

Vector Vision ESV-3000

■ 取引メーカーのご紹介

Luneau Technology

■ 使用体験リポート

スリットランプ RO8000(社会医療法人愛仁会高槻病院 清水一弘先生)

超広角走査レーザー検眼鏡 Daytona(医療法人森下眼科 森下清文先生)

角膜形状測定装置 Keratograph 5M(大阪大学大学院医学系研究科眼科学教室 高静花先生)

■ 学術情報

AngioVue 網膜応用(日本大学病院眼科 大久保裕子先生)

AngioVue 緑内障応用(千照会千原眼科医院 千原悦夫先生)

■ 技術解説

眼内散乱光測定装置 C-Quant

■ コラム記事

学会参加レポート

製品自慢

地域自慢

■ 取引メーカーのご案内

(2)

 H27 年の慰安旅行は、当初箱根温泉の予定でしたが、噴火の恐れがあるということもあり、急遽伊豆半島にある、

稲取銀水荘へ変更になりました。

 伊豆と聞いて思い浮かぶものは、伊豆の踊子、石川さゆりさんの天城越え

等の知識しかない中、知らない土地を旅行するのはとても新鮮でした。

 今回観光した名所は、伊豆ワイナリー・浄蓮の滝・天城峠・下田港・加山

雄三ミュージアム。

 中伊豆ワイナリーでは昼食とワインを頂き、浄蓮の滝では滝までの勾配に

皆息が上がりフラフラになりながらバスに戻り、天城峠では険しい山道の為

バス酔いをし、下田港では散策、加山

雄三ミュージアムではお土産を、そし

て宿泊先の稲取銀水荘では海の向こう

に大島が展望出来る露天風呂につかり、

日頃の、と申しますか、当日の疲れを

癒し…と、とても充実した慰安旅行で

した。

伊豆半島へ慰安旅行に行ってきました

営業部本社営業課 深井大輔

浄蓮の滝

会社のご案内

Optos 症例ギャラリーをオープンいたしました

 Optos 社製「超広角走査レーザー検眼鏡」200Tx および Daytona で撮影した症例を 20 ∼ 30 例掲載しております。

画像サムネールをクリックしていただくと、個別ウィン

ドーが立ち上がり、マウス操作の拡大・縮小、ドラッグ

で任意の箇所を確認することができます。

アクセスはこちら↓

http://www.chuosangio.co.jp/gallery.html

(200Tx、Daytona のページからもアクセス可能です) 症例ギャラリーページ 個別ウィンド− 拡大図

(3)

製品・機能のご案内

NEW

超広角走査レーザー検眼鏡

California

疑似カラー画像 IA 画像 AF 画像 FA 画像

近日発売

> 画角 200 度、眼底の 80% 以上の領域を無散瞳、非接触で撮影します。

> 卓上型のコンパクトな筐体で設置場所を選びません。

> 4 種類のレーザー光源を備え、疑似カラー画像、レッドフリー画像、レッ

ド画像、自発蛍光(AF)画像、フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)画像、

インドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)画像を 1 台で撮影できます。

> 混合剤

の注入により、血管造影切替えモードで FA、IA 画像両方の取得

が可能

※フルオレセインとインドシアニングリーンの混合液 販売名 パノラミック オフサルモスコープ カリフォルニア、認証番号 227AIBZI00001000

(4)

製品・機能のご案内

NEW

眼科手術用に開発されたPVA素材の滅菌済み吸収スポンジ

ソフトセルプラス

NEW

視力/コントラスト感度測定装置

ESV-3000

> 高密度構造とスポンジ状素材による素早い吸水性と高い保水性

> 繊維を含まない安全性の高い素材を使用

内容量:150 本/箱 先端の拡大図

> 加齢黄斑変性、糖尿病網膜症や網膜疾患の評価をサポートします。

> 自動キャリブレーション機能により LED 背景照明が調節されるため、輝度は 85cd/m

2

で一定に保たれます。

> テストチャートは標準的なコントラスト (Chart 1) と低コントラスト (Chart 2) がセッ

トになっています。同一コントラストのアルファベット 3 文字がセットになり、3 文

字ごとにコントラストが 0.15 Log 刻みで低くなります。

> ランドルト環、タンブリング E、数字、シンボルを用いたテストチャートで

ETDRS 検査

も行えます。

> グレアライト

を用いて対向車のハロゲンライトをシュミレートした検査も可能です。

コントラスト感度測定用 Chart 1 ETDRS 検査用 ランドルト環 タンブリング EETDRS 検査用 ※ETDRS 検査用テストチャート、グレアライトは有償オプション 販売名 ソフトセル プラス、届出番号 28B1X10003000098 販売名 コントラスト感度測定装置 ESV3000、届出番号 28B1X10003000097

(5)

取引メーカーのご紹介

 Luneau Technology は、眼科医療機器業界において世界的企業の一つであり、眼科

医のみなさまに必要な器械の製造販売を行っています。弊社のグループ企業である

Briot および Weco は、革新的なテクノロジーを開発するブランドで知られており、高

い技術と信頼性を顧客の皆様へご提供しております。

 もう一つのグループ企業である Visionix は、波面解析を軸にしたテクノロジーを扱う

世界的企業の一つであり、革新的な診断機器から、前/後眼部解析

装置まで幅広い製品を取り扱っています。

 弊社の製品ラインには、Rodenstock のデザインを引き継いだス

リットランプ RO8000 など、標準的な製品がございます。

 Luneau Technology は自社製品の開発、製造を行い、子会社に加え

て、日本での中央産業貿易株式会社のような販売代理店ネットワークを通じ全世界に提供してい

ます。厳選した各販売代理店とは、長年の信頼関係に基づいてビジネスを進めております。

homepage: http://www.luneautech.com/

2012 年より取引を開始したフランス Luneau 社についてご紹介いたします。

 RO8000 は長年の経験から開発された製品であり、高品質および長年の信頼と実績で知られる Rodenstock

ブランドの時代から、数々のイノベーションの中で開発されてきました。

高品質なレンズ設計と、他ではみられないユニークな構造を備えた新しい RO シリーズは、LED 光源や電動

式の採用など、近年のテクノロジーを取り入れています。次に RO シリーズの特長をお伝えしましょう。

― RO1000: 画期的なスリット回転およびフィルターディスクを組込んだ特別なスリットプロジェクター

を搭載しました。

― RO2000 シリーズ: スリットランプのハイスタンダードを押し上げたモデル

であり、660,000 ルクスの大光量や、動画・画像撮影を可能にした 1980 年代

の代表的スリットランプです。

― RO5000:電動式を採用し、検査時の素早く正確な位置合わせを可能にしました。

― RO8000: 過去モデルのデザインを継承しつつ LED 光源を採用した最新モ

デルです。

 弊社は、電球からハロゲンランプ、そして LED、カメラシステムの開発から

アナログビデオ、そしてデジタルビデオへの変遷など、テクノロジーを通し継続

的な改良を経験してきました。これらの革新は、スリットランプ RO シリーズを、

最高の検査ができる世界で代表的な製品としました。

RO8000

President & CEO

Marc Abitbol, PhD

(6)

使用体験リポート

細隙灯顕微鏡(スリットランプ)RO8000 の使用経験

社会医療法人愛仁会 高槻病院

眼科部長 清水一弘 先生

新規導入のきっかけ  部長として出向病院に赴任するにあたり在職中の医師ら に何か困っていることはないか尋ねたところ、真っ先に訴 えがあったのは診察室のスリットランプがよく見えないと いうことであった。前眼部疾患の診療を主に行っている筆 者にとって見えないスリットランプでの診療スタートは耐 えがたいものであったので、病院に交渉し新規購入してい ただくことになった。機種の選定においてスリットランプ は多くのメーカーから発売されており、いろいろ選択肢が あって悩むところだが、これまでに好感のあった RO5000 が妥当なところかと思っていたところ、LED ランプ使用の 新機種 RO8000 が発売されたことを聞きつけた。よくお世 話 に な っ て い る 業 者 さ ん に 相 談 し た と こ ろ、や は り RO8000 がよいとの一押しが導入に至った経緯である。 メーカーの紹介・性能  RO5000 を製造したローデンストックは、ドイツの光学 メーカーで「品質第一主義」の方針を掲げ、高級品を製造 しているイメージがあった。1995 年にスリットランプ RO5000 を発売し高評価を得ているのはご承知のとおりで ある。その技術は Luneau (ルノー)Technology operations (フランス)に受け継がれ RO8000 の発売となった。日本で は眼科医療器機販売に実績のある中央産業貿易株式会社が 取り扱っている。最大 350,000 ルクスの大光量 LED 光源が 採用され、これまでにない明るさが実感できるのが特徴で ある。Red、Green、Blue および Yellow フィルターが標準 装備されている。 使用感  ハロゲン光源の色温度に合わせた LED 光源が採用されて いるとのことで違和感のない色味で観察できる点が好まし い。LED といっても一部の車のヘッドライトのような品の ない白さではなく、明るいがほっとするような電球色の色 加減も少し残された趣のある色合いである。もちろん LED のよさである省エネの恩恵はしっかり反映されており、電 球切れの心配もないのは喜ばしい点である。また、これま で後付けせざるを得なかった Yellow フィルターが標準装備 されており、ドライアイや角膜上皮疾患の観察の利便性が 増している。大口径の接眼レンズにより広視野で歪みの少 ないスリット像で観察でき、深い焦点深度が得られる光学 系の採用に伴って奥行きの深い鮮明な像は感激ものである。 前眼部を無反射の状態で観察可能なディフューザーが標準 装備されており写真撮影にも有効である。電動式 3D ジョ イスティックも秀逸で、片手で簡単かつ確実な位置調整が でき、左右対称に配置した操作ダイヤルで利き手を選ばず 操作できる点など細かい所にまで配慮が行き渡っている。 当院では図 1 のようにデジタルカメラを装着しているが、 電子カルテとの相性も良く学会発表用の綺麗な写真を思い のままに撮影できる。イナミ社製の電動台との相性も良い。 アフターフォローなどのサービスがよく、今回 2 台まとめ て購入したが、2 年後に新病院外来棟が稼働するときには もう 1 台の購入を既に決めているほどお気に入りのスリッ トランプである。 図 1 装置全体像

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使用体験リポート

Optos Daytona は私の診療パートナー

医療法人 森下眼科

理事長 森下清文 先生

 1990 年 1 月に日本医師会第 II 次生命倫理懇談会「『説明 と同意』についての報告」がなされ、日本でもインフォー ムドコンセントという言葉が普及するようになりました。 神戸海星病院、北野病院、大阪医大での診療を通して、常 に考えていたことは、当時の診療は模型や写真、絵などを 見せ、患者さんに想像させるような医療(想像する医療= image eye clinic)で、十分理解していただいているのか疑 問を持っていました。病巣そのものを分かりやすくテレビ 画 面 で 画 像 と し て 見 せ る 診 療(見 せ る 医 療=visual eye clinic)を提唱、細隙灯に単板の CCD を取り付け、動画を ビデオで再生できるようにしたり、スチルビデオで静止画 を見せたりと工夫している間にイメージネットが登場し、 すべての画像を取り込むことに成功し、visual eye clinic が 完成、2007 年からは電子カルテを導入し、さらに患者さん への理解度をアップさせることができました。visual eye clinic は、OCT や新しい細隙灯(動画が瞬時に再生でき、 マイボーム腺も鮮明に撮れる優れものです)の導入でさら にパワーアップし、最後の切り札として Optos Daytona が 加わりました。Optos Daytona 導入は、患者さんの理解度 のアップや、恥ずかしい話ですが、私の診療の未熟さをカ バーしてくれるパートナーとして、なくてはならない存在 になっています。  広角の眼底カメラとしての Optos Daytona は、従来のカ メラと比較して 1 枚の画像から得る情報の多さに驚かされ ます。当然撮影範囲は広く、従来の写真をパノラマ合成し たよりも更に広い範囲をとらえることができ、うまく取れ れば眼底全体の 80% まで撮れるようになっています。  網膜剥離で輪状締結をされた方が来られた時のことです。 従来のパノラマ合成の写真では輪状締結のバックル痕は映 りませんが、Optos Daytona の写真は、患者さんや付き添 いの家族を驚かせ、眼球模型でどの部分を見ているか表示 すると「なにこれ、見たことない。すごい。」の声が診察室 に響き、私自身鼻高々になっていました。Optos Daytona は、 赤色レーザー光、緑色レーザー光それぞれで取得した画像 と、それらを合成した疑似カラー画像を表示できます。赤 色レーザー光での画像は、飛蚊症で受診された方の硝子体 混濁を鮮明に映し出し、白内障の混濁部分の影が網膜のど の部分に一致するかなども鮮明に表示できるため、患者さ んの見え方を分かりやすく説明することが出来ます。飛蚊 症や糖尿病で受診された方を診察前に撮影するようにして いますが、すでに網膜裂孔が映し出されていたり、糖尿病 網膜症による出血が写っていたりと、診察前にすでに異常 が見つかったりすることも度々です。散瞳してさらに詳し く調べてみましょうと説明すると、患者さんの散瞳に対す る同意も容易に得られます。糖尿病で後局部がどうもなく 赤道部に点状出血、しみ状出血が数個認められる症例があ りました。それまでは糖尿病網膜症はないと思っていた症 例でした。緑色レーザー光で網膜面がとらえられることか ら小さな網膜出血を見落とすこともなくなり、糖尿病患者 さんにも大きな威力を発揮しています。もちろん狭隅角で 散瞳できない方にも重宝しています。Optos Daytona があ る診療は眼底写真の常識を覆した大きな変革でした。まさ に私の診療パートナーです。 網膜剥離手術後の方ですが普通の撮影では分かりませんが、広角眼底カメラ だと手術後の状態もよく分かります。

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使用体験リポート

Keratograph 5M 使用経験

大阪大学大学院医学系研究科 眼科学教室

助教 高 静花 先生

はじめに  2012 年にミラノで開催された ESCRS の器械展示場で Prof. Stephen Klyce から「面白い装置がでたよ」と教えて いただいたのが Keratograph 5M(以下、K5M)との最初の 出会いでした。基本は角膜形状解析装置ですが、非侵襲で 涙液、眼表面を観察、評価するさまざまな機能を備えてい るのが特徴で、涙液・ドライアイを専門にしている私は大 変興味をもちました。今回、その使用経験について述べさ せていただきます。 涙液の評価の実際  日常臨床において、フルオレセイン染色による涙液破壊 時間 (Break-Up Time: BUT) とシルマーテストが涙液の評価 法として一般的に行われます。ただし、シルマーテストで は侵襲性に加えて再現性が問題になっており、またフルオ レセイン染色の使用も最小限の侵襲があり、非侵襲非接触 の検査とはいえません。最近では、涙液を非侵襲に観察す るツールとして、質的評価は TSAS (Tear Stability Analysis System) などの角膜形状解析装置を用いた涙液安定性の評 価法、量的評価は前眼部写真あるいは前眼部光干渉断層計 による涙液メニスカス高 (Tear Meniscus Height: TMH) の画 像定量評価がなされるようになってきています。 Keratograph 5M は多機能マシーン  K5M の利点は、これら涙液の量的、質的評価が同じ装置 でできること!さらに、ドライアイのリスクファクターの ひ と つ で あ る マ イ ボ ー ム 腺 機 能 不 全 (Meibomian Gland Dysfunction: MGD) の診断に有用な非侵襲的マイボグラ フィー(K5M ではマイボームスキャン)もついているのです。 そのほか、涙液油層の干渉像や動きの観察、充血の定量評 価の機能もあり、まさに 1 台で何役もこなす多機能マシー ンです。私たちのドライアイ外来では、TMH 測定(図 1)、 涙 液 油 層 の 観 察、NIKBUT (Non-Invasive Keratograph Break-Up Time) の測定(図 2)、マイボスキャン(図 3)をルー チンで行います。TMH も NIKBUT もマイボスキャンもフッ トスイッチで簡単に撮影・測定ができます。NIKBUT の測 定では開瞼後に Break-up が生じていく場所と時間がカラー マップ表示され、マイボスキャンではきれいなエンハンス 画像が得られます。ちなみに、NIKBUT 測定を TMH 測定よ りも前に行うと流涙を生じ検査結果に影響を与える可能性 がある1 ので、検査の順番は TMH→涙液油層→NIKBUT→ マイボスキャンと画面パネルに表示されているとおり、上 から下へと行うのがよいです。 Keratograph 5M による涙液・眼表面評価  正常眼と涙液減少型ドライアイで、これらのパラメーター を比較したところ、ドライアイでは正常眼に比べて有意に TMH の低下、NIKBUT の短縮がみられ、マイボスコア(マ イボーム腺の消失面積度に基づいた脱落度合い)が有意に 高くなっていました。また、ドライアイのコア・メカニズ ムである「涙液安定性の低下」の観点から、NIKBUT の角 膜上の場所による差、および眼表面検査との関連について K5M を用いて調べてみたところ、ドライアイでは下鼻側で 有意に最初の Break-up が観察され、正常眼では観察部位に 差はみられませんでした。また、NIKBUT は TMH、フルオ レセイン BUT、角膜上皮障害スコア、シルマー検査、眼瞼 縁異常のスコアと相関がみられました2 ドライアイの層別診断

 ドライアイは、涙液減少型 (Aqueous Deficient Dry Eye: ADDE) と蒸発亢進型 (Evaporative Dry Eye: EDE) に大別さ れ、後者は MGD を伴うことが多いのですが、図 4 に示す ように K5M はこのスクリーニングの一助になると思いま す。低い TMH は涙液減少型ドライアイに特徴的な所見、マ イボスキャンでのマイボーム腺の著明な脱落は蒸発亢進型 ドライアイを疑う所見、そしていずれも NIKBUT の短縮が みらます。  近年、ムチンや水分の分泌や産生を促す新しい点眼液の 登 場 に よ り、眼 表 面 を 層 別 に 診 断 (Tear Film Oriented Diagnosis: TFOD) して、層別の成分を補うことにより涙液 層の安定性を高めて効果的にドライアイを治療するという 眼表面の層別治療 (Tear Film Oriented Therapy: TFOT) の概

念が提唱されています。眼科医による細隙灯顕微鏡による 観察は必要ですが、前述のように K5M はこの層別診断に役 に立つツールと考えられます。欧米ではオプトメトリスト が K5M を使用することも多いそうですが、ドライアイのス クリーニングにも役立つでしょう。 おわりに  ドライアイ、マイボーム腺の涙液・眼表面分野は最近、 新たな知見がどんどん明らかになり、発展が著しい分野で す。今後、更なる改良を重ねて K5M が「患者さんにやさし い」、涙液・眼表面診断ツールとして発展していくことを期 待しています。 図 1:涙液減少型ドライアイでの TMH 測定 TMH=0.08 mm 図 2:涙液減少型ドライアイでの NIKBUT 検査

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はじめに

 2012 年にミラノで開催された ESCRS の器械展示場で Prof. Stephen Klyce から「面白い装置がでたよ」と教えて いただいたのが Keratograph 5M(以下、K5M)との最初の 出会いでした。基本は角膜形状解析装置ですが、非侵襲で 涙液、眼表面を観察、評価するさまざまな機能を備えてい るのが特徴で、涙液・ドライアイを専門にしている私は大 変興味をもちました。今回、その使用経験について述べさ せていただきます。 涙液の評価の実際  日常臨床において、フルオレセイン染色による涙液破壊 時間 (Break-Up Time: BUT) とシルマーテストが涙液の評価 法として一般的に行われます。ただし、シルマーテストで は侵襲性に加えて再現性が問題になっており、またフルオ レセイン染色の使用も最小限の侵襲があり、非侵襲非接触 の検査とはいえません。最近では、涙液を非侵襲に観察す るツールとして、質的評価は TSAS (Tear Stability Analysis System) などの角膜形状解析装置を用いた涙液安定性の評 価法、量的評価は前眼部写真あるいは前眼部光干渉断層計 による涙液メニスカス高 (Tear Meniscus Height: TMH) の画 像定量評価がなされるようになってきています。 Keratograph 5M は多機能マシーン  K5M の利点は、これら涙液の量的、質的評価が同じ装置 でできること!さらに、ドライアイのリスクファクターの ひ と つ で あ る マ イ ボ ー ム 腺 機 能 不 全 (Meibomian Gland Dysfunction: MGD) の診断に有用な非侵襲的マイボグラ フィー(K5M ではマイボームスキャン)もついているのです。 そのほか、涙液油層の干渉像や動きの観察、充血の定量評 価の機能もあり、まさに 1 台で何役もこなす多機能マシー ンです。私たちのドライアイ外来では、TMH 測定(図 1)、 涙 液 油 層 の 観 察、NIKBUT (Non-Invasive Keratograph Break-Up Time) の測定(図 2)、マイボスキャン(図 3)をルー チンで行います。TMH も NIKBUT もマイボスキャンもフッ トスイッチで簡単に撮影・測定ができます。NIKBUT の測 定では開瞼後に Break-up が生じていく場所と時間がカラー マップ表示され、マイボスキャンではきれいなエンハンス 画像が得られます。ちなみに、NIKBUT 測定を TMH 測定よ りも前に行うと流涙を生じ検査結果に影響を与える可能性 がある1 ので、検査の順番は TMH→涙液油層→NIKBUT→ マイボスキャンと画面パネルに表示されているとおり、上 から下へと行うのがよいです。 Keratograph 5M による涙液・眼表面評価  正常眼と涙液減少型ドライアイで、これらのパラメーター を比較したところ、ドライアイでは正常眼に比べて有意に TMH の低下、NIKBUT の短縮がみられ、マイボスコア(マ イボーム腺の消失面積度に基づいた脱落度合い)が有意に 高くなっていました。また、ドライアイのコア・メカニズ ムである「涙液安定性の低下」の観点から、NIKBUT の角 膜上の場所による差、および眼表面検査との関連について K5M を用いて調べてみたところ、ドライアイでは下鼻側で 有意に最初の Break-up が観察され、正常眼では観察部位に 差はみられませんでした。また、NIKBUT は TMH、フルオ レセイン BUT、角膜上皮障害スコア、シルマー検査、眼瞼 縁異常のスコアと相関がみられました2 ドライアイの層別診断

 ドライアイは、涙液減少型 (Aqueous Deficient Dry Eye: ADDE) と蒸発亢進型 (Evaporative Dry Eye: EDE) に大別さ れ、後者は MGD を伴うことが多いのですが、図 4 に示す ように K5M はこのスクリーニングの一助になると思いま す。低い TMH は涙液減少型ドライアイに特徴的な所見、マ イボスキャンでのマイボーム腺の著明な脱落は蒸発亢進型 ドライアイを疑う所見、そしていずれも NIKBUT の短縮が みらます。  近年、ムチンや水分の分泌や産生を促す新しい点眼液の 登 場 に よ り、眼 表 面 を 層 別 に 診 断 (Tear Film Oriented Diagnosis: TFOD) して、層別の成分を補うことにより涙液 層の安定性を高めて効果的にドライアイを治療するという 眼表面の層別治療 (Tear Film Oriented Therapy: TFOT) の概

念が提唱されています。眼科医による細隙灯顕微鏡による 観察は必要ですが、前述のように K5M はこの層別診断に役 に立つツールと考えられます。欧米ではオプトメトリスト が K5M を使用することも多いそうですが、ドライアイのス クリーニングにも役立つでしょう。 おわりに  ドライアイ、マイボーム腺の涙液・眼表面分野は最近、 新たな知見がどんどん明らかになり、発展が著しい分野で す。今後、更なる改良を重ねて K5M が「患者さんにやさし い」、涙液・眼表面診断ツールとして発展していくことを期 待しています。 図 3:正常眼でのマイボーム腺スキャン画像 図 4:K5M でできるドライアイスクリーニング 参考文献

1. Koh S et al. Effect of noninvasive tear stability assessment on tear meniscus height. Acta Ophthalmologica. 93:e135- e139, 2015 2. Koh S et al. Upper and lower difference in tear film stability and meibomian glands in dry eye. Eye & Contact Lens. in press

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学術情報

加齢黄斑変性の OCT angiography 所見

日本大学病院眼科

助教 大久保 裕子 先生

 OCT angiography(OCTA)は高速に連続で撮影された OCT 画像から血管内の赤血球の動きを利用して網脈絡膜の 血管を可視化する新しい診断法である。蛍光色素を使用し ないのでアレルギー発現の心配がなく、必要な時にいつで も行えるので、診断のみでなく経過観察や治療効果の判定 に有用である。近未来には蛍光眼底造影にとってかわる可 能性がある。  本法の画像については中心性漿液性脈絡網膜症、黄斑部 毛細血管拡張症、網膜静脈分枝閉塞症など網膜血管疾患や 加齢黄斑変性についての報告がある。今回は紙面の都合で 加齢黄斑変性について述べる。 萎縮型加齢黄斑変性 黄斑部に地図状萎縮がみられる。OCTA では萎縮病巣内の 脈絡毛細血管板の血流が少ないあるいは全くないため、脈 絡毛細血管板が減少あるいは存在していないように見え、 深層の脈絡膜血管が描出される。 滲出型加齢黄斑変性 黄斑に脈絡膜新生血管(CNV)由来の出血、滲出を起こす。 出血の部では block のために下方の CNV は検出されない。 蛍光造影でみられる CNV からの色素の漏れや組織染が OCTA では影響しないので、CNV の栄養血管とそれから広 がる異常血管、血管縁の吻合が認められ、CNV の広がりや 形態がわかる。 病理組織学的には CNV は網膜色素上皮(RPE)下の Type 1、 色素上皮上の Type 2 に分類される。 「Type 1 CNV」 栄養血管から放射状に異常血管が広がるクラゲ(アンブレ ラ)パターン(図 1)と一方向にのみ広がるウミウチワ(ク マデ)パターン(図 2)に分類される。OCT ではそれらの 血管は RPE 下に存在している。 「Type 2 CNV」 CNV は RPE 上に存在するので栄養血管とその先端の細か い分枝を伴う樹枝状の血管とその末端の血管吻合が常に明 瞭に検出される。CNV は本来血管のない網膜外層の画像で 明瞭にみられる(図 3)。Type 2 CNV に対する抗 VEGF 薬 投与後には CNV の面積も血管密度も減少すると報告されて いる(図 4)。 図 1:Choroid Capillary 表示の CNV 画像(クラゲパターン) 図 2:Choroid Capillary 表示の CNV 画像(ウミウチワパターン)

図 3:Outer Retina 表示の CNV 画像(Type 2 治療前)

図 4:Outer Retina 表示の CNV 画像(Type 2 治療後)

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学術情報

SSADA OCT(AngioVue)の臨床応用

千照会 千原眼科医院

院長 千原 悦夫 先生

 10 年に一度のトピックといわれる OCT Angiography の原 理は短時間のうちに同じ部位から複数回の OCT 画像を得て その間に移動したもののずれ(decorrelation といわれる) をシグナルに変換して画像化するものである。 Optovue 社製 RTVue XR Avanti では AngioVue というプログラムで、この OCT Angiography 機能を使用する。 この OCT の凄さは “造影剤を使用することなく” 毛細血管 レベルの血管を “層別” に描出する能力を持つところにある。  図1は糖尿病網膜症患者の網膜表層部(内境界膜から 100 µm)の毛細血管を撮影したものであるが無血管領域(矢 印)が 見 事 に 描 出 さ れ て い る。OCT Angiography (AngioVue)で得られる像は蛍光眼底撮影と似ているが同じ ではなく(Ishibazawa:AJO 2015)、そこから従来の FAG と異なった情報を得ることもできる。  図 2 は AngioVue によって加齢黄斑変性における新生血管 を撮影したものである。網膜断面では黄斑部から乳頭に向 かっていくつかの隆起が連なって見えるが、これらの隆起 のうち実際に血液が流れる血管を持つのは中心窩付近にあ る一つの隆起(矢印)だけであり、他の隆起には血流が無 いことが分かる。このような所見は 3 次元的な層別解析に よって初めて可能になることであり、蛍光眼底撮影のよう な 2 次元的な造影像では決して得ることができなかった。 今後このような画像解析所見は抗 VEGF 剤の投与を続ける べきかといった臨床判断にも大きな影響を与えることが予 測される。  AngioVue は 緑 内 障 の 臨 床 に も 応 用 で き る。1967 年 Henkind (IOVS 1967)は 緑 内 障 眼 で 乳 頭 周 囲 の Radial Peripapillary Capillary が消失する(矢印)ことを報告してお り、また、レーザースペックル法による乳頭血流量減少や 血管径の狭小化、高頻度の線状出血が報告されるなど、緑 内障と血管障害の話題には事欠かない。我々の未発表デー タによると網膜神経層欠損の有無は AngioVue の AngioFlow 画 像 に お け る vessel density index* の有意差(P=0.0219) につながった(図 3)。さらに緑内障において初発障害部位 である前篩状板における血流量や血管像の変化が検出でき る可能性も指摘されている。最後にこの OCT は En Face 画 像を見ると網膜表層の構造異常を鋭敏に検出できる。図 4 は 高 度 近 視 眼 に お け る 網 膜 神 経 線 維 層 の ひ び 割 れ (cleavage;矢印)である。従来この所見は検出しにくかっ たが AngioVue における網膜表層 En Face 画像では容易に 検出できる(Chihara: JAMA Ophthalmology in press)。  OCT Angiography に関する研究はまだ緒に就いたばかり だが、今後新しい知見が見出されてゆくことが期待される。

図 1:糖尿病網膜症における AngioVue の AngioFlow 画像(左)と En Face 画像(右)。AngioFlow 画像では矢印で示すような無血管領域が明瞭に観察 でき、また中心窩血管輪の形態が崩れていることが分かる。光凝固すべきか どうかの判断に有用である。 図 2:加齢黄斑変性における AngioVue の AngioFlow 画像(左から表層、深層、 外層、脈絡膜)。網膜断面では傍中心窩から乳頭に向かっていくつかの隆起 が並んでいるが、これらのうち血流がある血管新生を持つのは矢印の一個だ けであることが分かる。治療効果を判定するうえで有用な情報と思える。 図 3:緑内障眼における RPC の欠損 図 4:高度近視眼における網膜神経線維層の cleavage(矢印など 3 か所)。 下方には緑内障性神経線維層欠損があり、両者の違いは一目瞭然である。 *過去に開発されたβ版ソフトウェア(version2014.2.0.90)に搭載された 血管量をある程度定量化できる機能を使用。

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技術解説

 屈折矯正手術や白内障手術の精度が向上するにつれて患者 の視機能への期待が高まっている。多くの場合、白内障初期 では良好な視力が保たれるが迷光の増加によって視機能の低 下を経験する。迷光は散乱光による見え方への影響に関する 名称である。迷光の評価は白内障手術を行うかの決定を手助 けできる可能性がある。そのほか、視力が良好であっても迷 光が問題の場合もある。Solomon らによると屈折矯正術後の 術後評価について書かれた文献では 57% が視力、11% が夜 間の見え方についてで、患者満足度や QOV については 6% のみであった 1。患者満足度や QOV の評価法が定まってい ないのが一つの要因と考えられる。しかし、実際には術後視 力は良好であっても見え方に不満を訴える患者は少なく無 い。見え方については複数の測定方法を合わせて定量的、総 合的に評価する必要がある。その中の一つ、患者が見ている 通りの眼内散乱光量と不満の原因を測定する装置である C-Quant を紹介したい。  C-Quant では前方散乱を測定している。従来は白内障評価 用として開発され、Cataract Quantifier が名称の語源である。 しかし、眼内散乱を引き起こす要因は水晶体のみでなく、角 膜、水晶体、硝子体と全てにまたがるため、現在では眼内散 乱光測定装置として用いられている。入射光の多くは網膜の 黄斑部に焦点を結び像を構築するが、残りの入射光は拡散さ れ(=前方散乱光)網膜全体に幅広く到達するため、像のコ ントラストを低下させる。スリットランプや Pentacam など では後方散乱を観察することが可能であるが、後方散乱と前 方散乱には相関がない。  装置の測定時間は片眼約 2 分である。筒状の視標を覗き込 み、中心円のどちらがより点滅して見えるかを記録していく。 検査結果は log(s) 値で表示されるので、眼内の散乱光量は 0.3 log(s) 増加するごとに 2 倍となる。正常眼データベース が搭載されているため一目で患者の散乱光量の状態を把握す ることが可能である。検査結果の信頼指標は Q 値、Esd 値 で表示される。  測定原理には補正比較法を用いており従来の直接比較法を 改良したものである。検査中には外側リングが散乱光源とし て点滅する。眼内散乱が全くない理想的な眼球の場合、黄斑 部に散乱光は到達しない。眼内散乱が存在する場合には、黄 斑中心に点滅の影響が出る。散乱光源の強さ、点滅頻度など を変えて検査することで、眼内散乱光量を定量的に測定する。  被験者は左右どちらの半円がより点滅しているかを応え る。2 つのタイプの検査を連続で行い、最初の検査フェーズ では大まかな散乱光量を測定し、次の検査フェーズではより 詳細な検査を行う。最終的な結果のみが log 値として呈示さ れる。  被験者の応答のばらつき度合いの指標である Esd 値 (Estimated Standard Deviation 値)はその検査結果で取り得 る幅を示すものである。上図では、検査結果 log 値は 0.87 であり、Esd 値は 0.06 であるため、この患者の取り得る検 査結果 log 値は 0.87 ± 0.06 となる。  

眼内散乱光測定装置 C-Quant

図 1:眼内散乱光のイメージ図。入射光の多くは網膜の黄斑部に焦点を 結び像を構築するが、残りの入射光は拡散され網膜全体に幅広く到達す るため、像のコントラストを低下させる。このような光を散乱光と呼ぶ。 図 2:測定結果画面 図 3: 左、最初の検査フェーズ(ライトフェーズ) 右、次の検査フェーズ(ダークフェーズ)  集団調査によると、若く正常眼の場合は 0.9 log(s)、40 歳∼ 65 歳では 1.2 log(s)、77 歳では 1.4 log(s) と加齢に伴って散乱 量が増えていると報告されている2。一方、IOL 挿入眼では、 同年齢群の正常眼よりも散乱光が少ないことが多々ある3  患者の自覚的検査であること、対象患者の年齢層が広いこと から再現性も注目されているが、Cervino らによると 19 歳∼ 86 歳の 84 名を対象とした再現性検査では、信頼指標が有効 な値を示しているデータについては年齢による再現性の有意 差は見られなかったと報告されている4  瞳孔径の影響は小さい。散乱光の総量は瞳孔径が大きい程 高くなるが網膜に焦点を結ぶ入射光の量も同じように増加す るため、結果として散乱光量の占める割合は変わらない。た だし、水晶体の部分的混濁の様に散乱の度合いが場所によっ て異なる場合には、瞳孔径によって散乱光量が変化すること もある5  散乱光は眼内光学系の影響を受けるものであるため、網膜 疾患との関連はない。網膜疾患のある患者の散乱光が増えて いる症例の多くは白内障の影響ではないかと考えられる。網 膜色素変性など水晶体混濁を合併する疾患と散乱光との関係 性の有無を示すスタディは現在準備中である。 《症例①》 LASIK 術後に見え方に不満を訴えた例と、訴えなかった例 術後満足を訴える例では正常眼範囲内を記録しているが、術 後不満を訴える例では散乱光量は 80 歳と同程度であり、同 年代と比較して 2 倍以上の眼内散乱が存在している。 《症例②》 白内障術前術後 白内障術前は 1.82log(s) であり、正常より約 8 倍高かった眼 内散乱が術後には 0.97 と正常範囲内になっている。  散乱光と視力の相関は弱く、コントラスト感度との相関は 収差の種類に依存するが比較的強い。コントラスト感度測定 では散乱光の総量を評価する ことはできないが、散乱光を 測定することでコントラスト 感度の低下を正確に評価でき る。白内障手術時期決定の指 標として有効ではないかとの 考え方も普及しつつある6

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 屈折矯正手術や白内障手術の精度が向上するにつれて患者 の視機能への期待が高まっている。多くの場合、白内障初期 では良好な視力が保たれるが迷光の増加によって視機能の低 下を経験する。迷光は散乱光による見え方への影響に関する 名称である。迷光の評価は白内障手術を行うかの決定を手助 けできる可能性がある。そのほか、視力が良好であっても迷 光が問題の場合もある。Solomon らによると屈折矯正術後の 術後評価について書かれた文献では 57% が視力、11% が夜 間の見え方についてで、患者満足度や QOV については 6% のみであった 1。患者満足度や QOV の評価法が定まってい ないのが一つの要因と考えられる。しかし、実際には術後視 力は良好であっても見え方に不満を訴える患者は少なく無 い。見え方については複数の測定方法を合わせて定量的、総 合的に評価する必要がある。その中の一つ、患者が見ている 通りの眼内散乱光量と不満の原因を測定する装置である C-Quant を紹介したい。  C-Quant では前方散乱を測定している。従来は白内障評価 用として開発され、Cataract Quantifier が名称の語源である。 しかし、眼内散乱を引き起こす要因は水晶体のみでなく、角 膜、水晶体、硝子体と全てにまたがるため、現在では眼内散 乱光測定装置として用いられている。入射光の多くは網膜の 黄斑部に焦点を結び像を構築するが、残りの入射光は拡散さ れ(=前方散乱光)網膜全体に幅広く到達するため、像のコ ントラストを低下させる。スリットランプや Pentacam など では後方散乱を観察することが可能であるが、後方散乱と前 方散乱には相関がない。  装置の測定時間は片眼約 2 分である。筒状の視標を覗き込 み、中心円のどちらがより点滅して見えるかを記録していく。 検査結果は log(s) 値で表示されるので、眼内の散乱光量は 0.3 log(s) 増加するごとに 2 倍となる。正常眼データベース が搭載されているため一目で患者の散乱光量の状態を把握す ることが可能である。検査結果の信頼指標は Q 値、Esd 値 で表示される。  測定原理には補正比較法を用いており従来の直接比較法を 改良したものである。検査中には外側リングが散乱光源とし て点滅する。眼内散乱が全くない理想的な眼球の場合、黄斑 部に散乱光は到達しない。眼内散乱が存在する場合には、黄 斑中心に点滅の影響が出る。散乱光源の強さ、点滅頻度など を変えて検査することで、眼内散乱光量を定量的に測定する。  被験者は左右どちらの半円がより点滅しているかを応え る。2 つのタイプの検査を連続で行い、最初の検査フェーズ では大まかな散乱光量を測定し、次の検査フェーズではより 詳細な検査を行う。最終的な結果のみが log 値として呈示さ れる。  被験者の応答のばらつき度合いの指標である Esd 値 (Estimated Standard Deviation 値)はその検査結果で取り得 る幅を示すものである。上図では、検査結果 log 値は 0.87 であり、Esd 値は 0.06 であるため、この患者の取り得る検 査結果 log 値は 0.87 ± 0.06 となる。    集団調査によると、若く正常眼の場合は 0.9 log(s)、40 歳∼ 65 歳では 1.2 log(s)、77 歳では 1.4 log(s) と加齢に伴って散乱 量が増えていると報告されている2。一方、IOL 挿入眼では、 同年齢群の正常眼よりも散乱光が少ないことが多々ある3  患者の自覚的検査であること、対象患者の年齢層が広いこと から再現性も注目されているが、Cervino らによると 19 歳∼ 86 歳の 84 名を対象とした再現性検査では、信頼指標が有効 な値を示しているデータについては年齢による再現性の有意 差は見られなかったと報告されている4  瞳孔径の影響は小さい。散乱光の総量は瞳孔径が大きい程 高くなるが網膜に焦点を結ぶ入射光の量も同じように増加す るため、結果として散乱光量の占める割合は変わらない。た だし、水晶体の部分的混濁の様に散乱の度合いが場所によっ て異なる場合には、瞳孔径によって散乱光量が変化すること もある5  散乱光は眼内光学系の影響を受けるものであるため、網膜 疾患との関連はない。網膜疾患のある患者の散乱光が増えて いる症例の多くは白内障の影響ではないかと考えられる。網 膜色素変性など水晶体混濁を合併する疾患と散乱光との関係 性の有無を示すスタディは現在準備中である。 《症例①》 LASIK 術後に見え方に不満を訴えた例と、訴えなかった例 術後満足を訴える例では正常眼範囲内を記録しているが、術 後不満を訴える例では散乱光量は 80 歳と同程度であり、同 年代と比較して 2 倍以上の眼内散乱が存在している。 《症例②》 白内障術前術後 白内障術前は 1.82log(s) であり、正常より約 8 倍高かった眼 内散乱が術後には 0.97 と正常範囲内になっている。  散乱光と視力の相関は弱く、コントラスト感度との相関は 収差の種類に依存するが比較的強い。コントラスト感度測定 では散乱光の総量を評価する ことはできないが、散乱光を 測定することでコントラスト 感度の低下を正確に評価でき る。白内障手術時期決定の指 標として有効ではないかとの 考え方も普及しつつある6 図 4:白内障術前後の散乱光比較 満足した例 視力 1.0 不満を訴えた例 視力 1.0 術前 視力 0.7 術後 視力 0.9 参考文献

1. Kerry D. Solomon et al. LASIK World Literature Review : Quality of Life and Patient Satisfaction. American Academy of Ophthalmology. Volume 116, Issue 4, April 2009, Pages 691–701

2. Van Den Berg et al. History of ocular straylight measurement: A review. Zeitschrift fur Medizinische Physik 2013;23:6-20.

3. Van Den Berg et al. Straylight Effects with Aging and Lens Extraction. American Journal of Ophthalmology. 2007 Sep;144(3):358-363

4. A Cerviño et al. Performance of the compensation comparison method for retinal straylight measurement: effect of patient’ s age on repeatability. British Journal of Ophthalmology. 2008;92;788-791

5. Franssen L et al. Pupil size and retinal straylight in the normal eye. Investigative Ophthalmology & Visual Science. 2007 May. Vol. 48, No. 5

6. Van den Berg et al. Straylight measurements as an indication for cataract surgery. Journal of Cataract and Refractive Surgery. 2012.38:840–848

記事監修

TJTP van den Berg, PhD.

(Associate Professor at Netherlands Institute for Neuroscience, Royal Academy)

技術解説

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コラム

製品自慢

夢の器械が現実になりました

営業部東京営業課 我妻 義人

地域自慢

名古屋の良い所紹介致します!!

営業部名古屋営業課 下田 裕貴

  造影剤を使わないで眼底血流検査が簡単に出来る夢の様な器械が Optovue 社から誕生しました。Optovue 社

はアメリカで設立された新しいメーカーですがそれまでのタイムドメイン OCT 時代にフーリエドメインで

RTVue-100 を 2006 年に日本市場に出し、しかも GCC 検査を開発したメーカーでも有名です。2009 年には

iVue で開業医へ OCT を手が届く器械にし、そして今度も新しい技術 AngioVue を生みだしました。FAG や ICG

造影剤を使わないで簡単に眼底血流検査が出来る OCT Angiography、RTVue XR

Avanti。これで患者さんに安全で優しい未来の器械が現実になったのです。蛍光撮影

を諦めている施設や使用出来ない患者さんでも簡単に撮影出き、何枚でも何回でも患

者さんには影響なしです。是非一度体験して頂き OCT Angiography を感動して下さ

い。これからも Optovue 社は医療業界の最先端を進んで行きます。

 弊社の名古屋営業所は名古屋市熱田区という場所にあります。そこで今回は名古屋市のオス

スメスポットをご紹介致します。

 まずご紹介するのは営業所からも近い「熱田神宮」です。参拝したことがある方も多くいらっ

しゃると思います。私も弊社の入社面接の前日緊張してなかなか眠れず深夜に車で熱田神宮に

行きお参りした経験があります。無事入社出来ておりますので御利益があったのだと思います。

 鳥居をくぐり一歩中に入ると、ひんやりした空気に包まれ、外のビルも車も人も見えず、癒

しの空間が広がっています。24 時間中に入れますので、何もお願い事がなくてもリフレッシュ

や観光のために行ってみるのも価値があると私は思います。

 熱田神宮以外にも名古屋には「名古屋城」などの観光スポットや、「ひつまぶし」「みそ煮込うどん」などの他県

ではなかなか味わえないグルメが豊富にございます。

 今年は名古屋での学会も控えておりますので、もし御時間がございましたら名古屋観光して頂ければと思います。

学会レポート

Hola! ESCRS2015

営業部本社営業課 浅尾 昇平

 9 月 5 日と 6 日の 2 日間、ESCRS に参加して参りました。

会場はスペインの北東部に位置するバルセロナ。大阪∼ドバイで乗り継ぎ∼バルセロナ着の片道約 20 時間かけて

の移動でしたので、帰国して数日の間は時差に苦しみました。(帰国した次の日、寝過ごしました…)

 海外での学会は初めての経験でしたが、何と言っても規模の大きさに驚かされ、会場内の

通路や企業ブースにて所々見られる独特な色使いなど、細かいところにもこだわりが見受け

られ、浮き足立ちながらもなんとか各メーカーとのミーティングや新しい器械の視察を行い

ました。

 会場外では、私たちが滞在したホテルはバルセロナ旧市街にあり、近くには有名な市場や

ピカソ美術館があり、レストランを探しながら街の散策を楽しめましたし、食事もパエリア

や生ハムに地ビールやワインを合わせて、毎晩素晴らしい時間を過ごせたと思います。

最終日にはサグラダ・ファミリアとグエル公園への観光の時間を取ることもできました。

ここではお話しできないアクシデントもありましたが、それを差し引いてもバルセロナで医・

食を経験でき、とても良い滞在になりました。

(15)

取引メーカーのご案内

11333 Chimney Rock Road Suite 110, Houston, Texas 77035

phone: +1-713-723-6900

homepage: http://www.wexlersurgical.com/index.php

1850 Livingston Rd. Ste.E, Greenville, Ohio 45331

phone: +1-937-548-7970

homepage: http://www.vectorvision.com/

2800 Bayview Dr, Fremont, CA 94538

phone: +1-510-623-8868

homepage: http://www.optovue.com/

1979 Marcus Avenue C105, Lake Success, NY 11042

phone: +1-516-354-0900

homepage: http://www.sonomedescalon.com/

Queensferry House Carnegie Campus Enterprise Way

Dunfermline Scotland KY11 8GR

phone: +44-0-1383-843-300

homepage: http://www.optos.com/en/

6824 Washington Ave. S, Eden Prairie, MN 55344

phone: +1-952-496-0432

homepage: http://www.fresnel-prism.com/

635 West Allen Avenue, San Dimas, CA 91773

phone: +1-909-305-5400

homepage: http://oasismedical.com/

Münchholzhäuser Str. 29 D-35582 Wetzlar

phone: +49-0-641-2005-0

homepage: http://www.oculus.de/

2 R ROGET BONNET 27340 PONT DE L'ARCHE

phone: +33-2-32-98-91-32

homepage: http://www.visionix.com/row/

Augustaanlage 32 D-68165 Mannheim

phone: +49-(0)621-400-416-0

homepage: http://http://www.vrmagic.com/

※社名降順

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201510/8300

中央産業貿易株式会社

http://www.chuosangio.co.jp/

兵庫県西宮市神楽町4-7 東京都台東区上野1-10-8 名古屋市熱田区夜寒町4-10 福岡市博多区吉塚8-1-67 Tel.0798-26-7889 Fax.0798-26-7858 Tel.03-5812-0825 Fax.03-5812-0824 Tel.052-682-5355 Fax.052-682-7277 Tel.092-624-7744 Fax.092-624-7755 〒662-0977 〒110-0005 〒456-0021 〒812-0041 本 社 東 京 営 業 所 名古屋営業所 福 岡 出 張 所

図 3:Outer Retina 表示の CNV 画像(Type 2 治療前)
図 1:糖尿病網膜症における AngioVue の AngioFlow 画像(左)と En Face 画像(右)。AngioFlow 画像では矢印で示すような無血管領域が明瞭に観察 でき、また中心窩血管輪の形態が崩れていることが分かる。光凝固すべきか どうかの判断に有用である。 図 2:加齢黄斑変性における AngioVue の AngioFlow 画像(左から表層、深層、 外層、脈絡膜)。網膜断面では傍中心窩から乳頭に向かっていくつかの隆起 が並んでいるが、これらのうち血流がある血管新生を持つのは矢印の一

参照

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また、視覚障害の定義は世界的に良い方の眼の矯正視力が基準となる。 WHO の定義では 矯正視力の 0.05 未満を「失明」 、 0.05 以上

アスピリン バイアスピリン 7 日(5 日でも可) 個別検討 なし 術後早期より クロピドグレル プラビックス 7 日(5 日でも可) 7 日(5 日でも可) なし

当面の間 (メタネーション等の技術の実用化が期待される2030年頃まで) は、本制度において