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智山學報 第31 013藤井 龍和「人間性と教育 その一」

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(1)

NII-Electronic Library Service

の 一

N工工一Eleotronlo  Llbrary  Servloe

人間性と教育その一 (藤 井

和)  

山 学 報

に 記

さ れ た 拙 稿 の 基 本 的 生 活 習 慣 を

判 す れ ば 、

事 ( 〉 昏 Φ 即 能 動 的 創 造 性 ) を 挿 入 し て 十 の 基 本 的

と す べ き で あ り そ の 序 列 は 、 マ ズ ロ ー の 発 生 学 的 要 求 段

説 を

し て 、

の よ う に 並 べ か え ら る べ き で あ る 。 一

物 的 生 の 習 慣 (   飲

、   排 泄 、

 

睡 眠 ) 。 二 、

的 生 の 習 慣 (   安 全 、   遊 び 、

 

潔 、  

衣 ) 。 三 、 人 間 的 生 の 習 慣 (

 

学 習 −

的 理 解 性 、

 

仕 事

i

的 生

性 、   礼 節 ・ 節 度 ・ 礼

従 ・ 耐 忍 ) 。 以 上 で あ る 。  

て 、 以 下 の 事 を 論

る に 、 先

以 て 上 記 の 事 が 下 敷 き に 考

さ れ て い な け れ ば な ら な い 。  

 

                              お の             し   次 に 、

の 概 念 で

る が 、 こ れ は 、 自 ず か ら

か あ る と こ ろ と い う ジ ネ ン の 意

で 、 作 為 が 加 ら な い 性 状 や

姿

を い う の で 、 教 育 の 場 合 、 ル ソ ー

に 、

然 の 儘 の 人 間 の 発 展

長 を ね ら い と す る 教 育 説 に 於 て は 、 又 、 別 の

か ら 、 こ の 「 人 の 作 為 に よ ら ず に

す る も の 」 や 、 「 少 し も 人

の 加 ら な い 」

間 の 性

に 関 し て 、 一

す る 必

が あ り 、 こ の 論 文 に

て は か く て

記 し な い こ と を こ と わ っ て お か な け れ ば な ら な い 。 即 ち 又 、 教 育 の

程 は 、 以 下 に

ぺ る

一 自 然 か ら

二 自 然

行 へ の 意 識 や

で あ る と し て も 、 習 慣 の く

れ や マ ン ネ リ ズ ム が 介 入 す る か ら で

る 。 即 ち 、

々 の

は 、 ル ソ ー の よ う な

的 教 育 説 で は な く 、 早

か ら の 訓

を 良 し と す る 積 一 167 一

(2)

智山 学報第三十 一輯 極 説 を と っ て い る か ら で あ る 。

に つ い て    

ガ レ ン の 思 想

  ガ レ ン ( Ω 巴 Φ

P

閤 『

δ ゜・

O

o ° ・ お 学 b。 O 一 ) は 、 ペ ル ガ モ ン に 生 ま れ 、 ロ ー マ で 没 し た 医 師 で 、 生 理 学 理 論 に お け る 中 世 最 高 の 権

者 で あ る 。 彼 は 、

慣 (

け ω ) と 人 性 ( 人 間 的 自 然 ロ 象 母   ) に つ い て 、 倫 理 学 上 一 つ の 立 場 を も ち 、 道 徳 哲 学 と 心 理 学 上 か ら 理 論 を 構 成 し た 。  

は 、 霊 ( 。。 o 巳 闇 こ の 点 前 心 理 学 的 ) に 関 し て プ ラ ト ソ 的

点 ( 後 述 の 洞 窟 の

喩 参 照 ) を 持 ち 、 そ れ は 、 プ ラ ト ン の 思 惟 に よ る 迷

か ら の 開 明 ま た は 開 眼 の 知 的 陶 冶 説 と 異 っ て 、 そ の 論 拠 を 、 動 物 と 人 間 の 子

の 心 理 学 か ら 引 き 出 し た 。   ガ レ ン は 、 人 ( ぴ ρ 巨 p 匿 ) の 生 れ つ き の

質 ( 〉 三 鋤 ぴq 臼 ヴ ン ト 的

与 資 性 ) は 、 誕 生 時 に セ ッ ト さ れ て お り 、 限

は あ る が 、 教 育 に よ っ て

容 ( 目 o 島 な ) さ れ う る と い う

点 を と る 。   こ の

半 の 論 説 は 、 心 理 学 の 中 に 於 て 、 イ ギ リ ス の ロ ッ ク 的 経 験 主 義 的 に 、 「

質 は 白 紙 ( 鐙 げ 巳 口 蠧 沼 ” 精 神 の 白 紙 状 態 、 経 験 や 印 象 が 未 だ 全 く 刻 ま れ て い な い

2

甘 げ † 勺 鼠 ぴq ロ p ケq の 精 神 状 態 ) で あ る 」 と い う 後 天 的 習 得 説 も

る が 、 次 の 、 ア メ リ カ の 心 理

法 家 、

C

・ ロ ジ ャ ー ス の 説 と 同 類 で あ る 。   ロ ジ ャ ー ス は 、 人 間 の 本

に つ い て 述 べ る 。   「 、 私 の 見 て き た 人 間 は そ の 基 本 的 な 本

に お い て 、 根 本 的 に は

意 に み ち 、 反 社 会 的 で あ り 破 壊 的 で あ り 、 邪 悪 な も の で あ る 、 と い う よ う な

現 で あ ら わ さ れ る よ う な も の で は な か っ た 。 」 し た が っ て 、 性 悪 説 で は な い 。 環 境 の

人 の 条 件 が 、 要 求 の 歪 曲 を 呼 び 、 か か る 性 悪 面 を 示 す の で あ る 。 さ て 、 こ の 点 は い い が 、 次 に

ぺ る 点 で あ 一 168 一

(3)

NII-Electronic Library Service 人間性と教育その一 (藤井龍和 る 。   「

の 見 て き た 人 間 は 、 そ の 基 本 的 な 本 質 に お い て 、 い か な る 本

を も も た な い 、 ど ん な こ と で も 書 き こ む こ と の で き る 白 紙 ( $ げ 巳 ゆ 冨 呂 石 板 ) の よ う な も の で も な か っ た し 、

る い は ど ん な 形 に で も つ く る こ と の で き る や わ ら か い パ テ ( ℃ 讐

9

陶 磁 器 製 造 用 の 練 り 土 粘 土 ) の よ う な も の で も な か っ た 。 」 し た が っ て 、

も 、 民 族 祖 先 の 血 を

っ て 生 れ て

た よ う な 顔 を し 、 あ る 特 性 ( 眼 が

り が 深 く 、 黒 い 二 重 瞼 と か そ の 他 ) を

ち 、 先 祖 の 面 影 を

宿

し 、 そ し て 、 刻 み 込 ん だ り 、 消 し た り で き な い よ う な 、 あ る エ ゴ を

っ て い た 、 と い う の で あ る 。 ま た 彼 は 述 べ る 。   「 私 の 見 て

間 は 、 本 質 的 に 完 全 な 人 間 で も な く 、 ま た

会 に よ っ て 歪 め ら れ 、 堕

さ せ ら れ た 人 間 で も な か っ た 。 」 と 。 正 に 、

の 被 造

と し て の 不 完 全 の 側 面 と 、 人 間 の 手 に

っ て 台 な し に ス ポ イ ル さ れ た 人 間 、 ル ソ ー の エ ミ ー ル の

頭 に の べ る よ う な 人 間 で も な く 、 両 親 の 懐 に 育 て ら れ た

息 子 愛 息 女 と い う 面 影 を も ち 、 あ る

の 生 態 的 生 き

、 ラ イ フ ス タ イ ル を 持 っ て い た 、 と い う の で あ る 。   こ れ ら の こ と か ら み て 、 人 間 の 誕 生 時 、 そ し て 幼

の み ぎ り の 性

は 、 中 枢 神 経

で 、 し っ か り と 統 禦 さ れ た も の で は な く 、 そ の 本

( 生

ゆ く 力 ) は 、 時 計 の

り 子 の 様 に あ る バ イ ア ス ( げ 貯 。。 噛 発 展 の 余 地 ) を 残 し 、 い わ ば 、 .

に も 悪 に も な り う る

在 力 を 陰

し 持 っ た 両

可 能 性 を 含

し て い る 。   ガ レ ン に よ れ ば 、 そ の 性

は 、 合 理 性 ( 同 , け 一 〇 b 「 P 一 〇駐 O 仁 一 ) よ り も 、 不 合 理 性 ( 貯 窓 ユ

8

巴 ゜・ o 巳 ) に 帰 せ ら る べ き

へ の

展 可 能 性 を 具 有 し て い る

的 可

体 で あ る 。 そ し て 、 成 人 の 道 徳 的 諸 特 性 は 、 こ の

り 子 の

幅 が 一 定 化 し た り 、 あ る 一

の 軌 道 を 円 周 す る よ う に な っ た よ う な あ り 方 で あ っ て 、 そ れ は 、 習 慣 に よ る 訓 練 馴

と 、 教 育 効 果 ( ぴ 9。 び

ゆ 建 帥 三 昌 αq

山 o 儀 匡

8

→ δ 昌 ) や 、 自 己 志 向 ( 。。 巴 h6 陛 冨 昌 畠 臨 o 昌

ξ

≦ 凶 一 一 ) に よ っ て 定 型 へ と 形 成 さ れ た も の で あ る 。   誕 生 時 の 心

の 状 態 は 、 遺 伝 子 に よ っ て 制 約 さ れ た 個 体 的 条 件 と 、 不 条 理 的 環

変 動 条 件 が

る 。 人 間 は 、 こ の 一

169

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(4)

智 山学報第三 二 条

中 に

投 さ れ た る

在 で あ る が 、 個 体 の

発 的 同 化 順 応 ( 器 。。 一

凶 く  

§

団 。 ロ ) と 依 他 性 ( 国

ξ

) と 、 両

が 課 す

の お き ま り ( 歇

ぞ 同 。 二 臨

) に よ る 習 慣 的

化 家 畜 化 ( 980 日 目 o

→ ぞ Φ 匙 o ヨ   ・。 什 一

8

8

) に よ っ て 抜 苦 与 楽 化 さ れ

熟 (

p。

練 ) と 適 応 ( p &

佇 目 Φ 三 調 節 力 ) を

大 せ し め 、

な る 企 投 的 制 約 脱 皮 的

発 的

( ゜。

8

= ) に よ っ て 自 立 や 自 律 へ と 独 立 し 、 自 己

現 ( 自 己 に よ ろ し き あ り 方 ) を 達 成 す る 。     そ の 動 機 は 、 自 発 性 と 子 供 の 純

さ ( 娼 昌 凶 亳 ) 、 十 才 で 神 童 と い わ れ る 無 垢 性 ( 二

o 一 冨 ゴ

く マ αq 言 霧 ゜・ ) に あ る 。 そ の 契

は 、 教

の 機 会 均

、 訓 練 の 施 与 、 愛 情 の

付 、 仕 事 へ の 動

づ け に あ る 。   テ ム キ ン は 、 ガ レ ン の 言

用 し て 、 こ の 人 間 の 動 物 と 異 る

性 ( α

o   三

8

) を 、

と 呼 び 、 「 道 徳 的 な 徳 ( 人 間 的 ル ー ル 意 識 ) は 良 い 習 慣 の 娘 で あ る 」 と 言 っ て い る 。   又 ジ ョ ン ・ ブ ロ ッ ク 博 士 は 、 ガ レ ソ の 「 自 然 的 人 間 能 力 の

性 」 と い う 、 ヒ ポ ク ラ テ ス 的 「 自 然 良 治 癒 力 」 と 類 比 の

点 を

説 し て 、 「

( ℃

ξ

ω δ ) は 、

然 (

Z

簿 霞 ω ) の

も 重 要 な 特

で あ る が 、 そ の 性 状 は 、 そ の

的 働

が 、 人 間 の 生 命 の 律 動 ( 同

ξ

ヨ ) に 則 っ て 習 慣 化 さ れ ( 習 得 ・ 慣 行 の

人 と な り ) 秩

づ け ら れ て 、 そ し て こ の

点 に 有 用 に 作 用 す る 育 ち (

育 ロ

旨 話 ) を 俟 っ て 成 熟 ( ヨ 象 母 9 臨

8

) し 、 人 間 の

性 (

o

窃 ) は 、

組 織 づ け ( 冨 − o

一 霽

昌 ) ま た は 新 均 衡 化 ( 器

8

巳 一 ま ニ ロ ヨ ) を

り 返 す こ と に よ っ て 、

二 の 天 性 ( ω  

8

旨 彗

Φ ) に な る 。 」 と

べ て い る 。   ガ レ ソ の 著 述 の 英 訳 (

O

巴 。 ⇒ o 昌 爵   昌 簿

3

。 ロ

Φ ω ) に 、 「 人 性 は 、 習 と 慣 れ に よ っ て 変 容 し 、 そ の

は 異 っ た 力 を 獲 得 す る 」 と あ る か ら 、 爾 来 、 「 習 慣 は 第 二 の 天 性 で あ る ( 団 暫 甑 駐 『

Φ 器

8

ロ 母 舞 Φ ) 。 」 と い わ れ る よ う に な っ た も の で あ ろ う 。 こ の

的 ハ ル ( 国 三 厂 の 冨 匡 ho 零   日   昌

『 Φ o 亳 ) の

釈 研 究 は 割 愛 す る 。   こ こ に 於 て 、 わ れ わ れ は 、 人 聞 の 性

は 、 天 地 宇

の 生 命 力 を 律 動 的 に 内 包 す る 五 大 六 大 感

の 人 と し て の 自 然 (

口 彗 霞  

人 間 性 げ q 塁 ⇔ 巳 亳 ) が あ る の で あ る が 、 そ の

期 的 人

は 、

一 自 然 ( 箕

国 蔓 昌 讐 霞 o ) と 一 170 一

(5)

NII-Electronic Library Service 人 間性と教 育その一 (藤井龍和 ) い わ れ て も よ い も の で あ り 、 そ の 氏 (

→ ロ 器 “

) は 、 育 ち (

2

二 葺 Φ “ 養 育 ) に よ っ て 、

二 の

然 ( ω  

8

p

q

ロ 舞

Φ ) を

成 し 、 遺

と 環 境 の 相 互

用 、 心 身 の

関 を 受 肉 化 ( Φ 昌 。 舞 昌

N 舞 δ 口 性 器 期 化 ) す る も の だ と い っ て よ い こ と が 許 さ れ て よ い 、 こ と が わ か る で あ ろ う 。 そ し て 、 教 育 の 目 標 と 作 用 も 、 は た ま た 宗 教 の 目 指 す と こ ろ も 、 こ の 方 向 性 の 上 に あ る 。 以 下 、 教

心 理 学 的 、 宗 教 ま た は 仏 教 心 理 学 的 、 観 点 に 立 っ て 、 個 々 の 問 題 性 を

て み た い 。   参 考

献 一   〇 ロ。 ぽ 昌 ω → 700 臨 翕 o { 口 山 謀 冨 国 昌 ユ

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07

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S

六 、

山 正 治 編

「 人 間 論 ー ロ ジ ャ ー ス 全

十 二 」

出 版 社 、 昭 四 二 ( 一 九 六 七 ) 、 五 一 頁 。

っ い て 一 

171

一 N工工一Eleotronio  Library  

(6)

智山学報第三 十一   人 間 の 性

( 昌 P け ロ 同 Φ ) は 、

一 自 然 の

か ら 、 正 に 、 ベ ル グ ソ ン 的 生 命 の 飛 躍 力 ( 鼈

≦ → 巴 ) 、 ま た は 、 マ ス ロ ー 的 成 長 動

( σq8 ≦ 臣 ヨ o 菖 く Φ 。。 ) で も っ て 、

二 の 天 性 ( 『 β ヨ

三 。 の ) を 獲

し て 行 く 。   し か し 、

育 の 目 標 と は 、 な い し は 、 教

向 す る 彼

と は 、

と 暗 示 さ れ る か 、 抽 象 的 に 述 べ ら れ る 位 で 、 例 え ば 、 ペ ス タ ロ ッ チ の 教 育 の 目 標 は 、 道 徳 人 を 造 出 す る こ と で あ る が そ れ が 明 確 に 述 べ ら れ た り 、 指 示 記

さ れ る こ と は な か っ た 。 こ こ に 私 は 、 い く つ か の

に 基 づ い て 、 教 育 が 目

し て い る も の を 、 い く つ か の

( ooHo ロ 甲

、 当 然 ・ 自 然 の 結

) に 基 づ い て 整 理 列

し て み ょ う と 思 う 。   ( 一 )   迷 妄 − 開 化

( 日

o 一 あ 舞 o 同 ご 崑 昜 一 〇 戸 畠 Φ ぎ 。・ 凶 o

曽 芝

  三 昌 ぴq 魯

ε 巴   巳 お 窪 Φ 昌 ヨ   昌 →

8Ho

一 冨 曼 )   仏 教 に 於 て は 、 人 間 は 、 自 然 の

態 に あ る と 迷 い ・ 無 明 に か ら ま り 六

に 転 落 す る 。 法 の

聞 を 得 る こ と に よ っ て 六 道 輪

の 俗 世 の 縁 を 断 ち 切 り 、 法 縁 に

沿

す る こ と に よ っ て 頓 悟 し 、 そ の 解 脱 が 得 ら れ る こ と 、 六 波

と 八 聖 道 修 行 を

ず る こ と に よ っ て 人 間 向 上 の

が あ る こ と を 説 く 。 こ の よ う に 、 無 明 に 始 り 、 知

に 至 る 発 心

行 ↓ 菩 提 ( 無 明 ・ 無 知 を 退 治 し た 悟 り ) ↓ 涅

静 ・ 浄 慮 ・ 平 和 ・

) の 階

へ と 至 る の が 、

的 人 間 完

へ の 道 程 で あ る 。   プ ラ ト ソ は 、 イ デ ア を 志 向 す る 向 学 心 に よ っ て

明 へ 至 れ る こ と を 洞 窟 の

喩 で 示 し た 。   プ ラ ト ン は 、 「 あ た か も 盲

の 眼 に 視

え 込 む ( 播

) 如 く 、

に 内 在 し な い 知 識 ( こ れ は 、 先 生 が 傍 に 居 な い と 勉 強 が で き な い 、 正

が 出 な い 、 と か 、 又 、

が つ い て も す ぐ は げ る よ う な も の で あ る ) を

え 込 む の が 教 育 で は な く 、

ろ 、 眼 を 暗 黒 よ り 光 明 へ と

向 せ し め る 如 く 、 魂 に 内 在 せ る

力 を 、 現 象 よ り 理 念 へ と

向 せ し め る こ と が 教 育 で あ る ( 石 山

平 「 プ ラ ト ン 『 国 家 』 篇 、 五 〇 六

五 〇 七 、 五 〇 九 頁 ) 。 」 と 説 い て い る 。   こ の 説 は 、 プ ラ ト ン の

的 イ デ ア か ら 理 念 的 イ デ ア へ の

向 を 論 ず る イ デ ア 論 に

係 し 、 一 般 的 に は 、 プ ラ ト ニ ッ ク ・ ラ ヴ 論 で も わ か る が 、 有 名 な の は 、 洞

の 譬 喩 で の べ る も の で あ る 。

(7)

NII-Electronic Library Service 入 聞挫と教育その一 井籠和) 図

1

.プラ ソ ト の 洞窟の譬 喩 (石 山脩 平に よる  

育 の 本 質 と は 、 「 子 弟 に 内 在 せ る

獲 得 可

性 ( 素

) を 認 め 、 そ れ を

け 容 れ 、   そ の

実 現 の

( 成 長

機 ) に 訴 え 、

化 的 思

を 喚

し 、 そ の

成 す る 産

た る こ と 」 で あ る 。   洞

の 譬 喩 は 、

さ れ た 者 と さ れ て い な い 老 の 性 質 の 差 違 を 明 ら か に す る も の で 、 図 中

E

を 入 口 ( 登 竜

) と し て

A

を 終 勢 と す る 濁 窟 の 様

を 使 用 し て 説 明 し て い る 。   図 中

B

は 、 こ の 澗

に 幼 時 か ら 幽

さ れ た る 囚 人

教 育

) で あ る 。

ら は 、 首 と 脚 と を

ら れ 、 鶴 方

A

る 以

は 、

を み る こ と が で き な い 。 洞

の 上

か に 火 が

え て い て 、 そ の 光 が 、

A

を 照 明 す る 。 火 と 囚 人 の 間 に 、

を 遮 ら な い 程 の 高 さ に

C

が あ り 、 そ の 蔭 に

沿

っ て 通 路

D

が 通 じ て い る 。 そ の 通 路 を 、 あ る 人 々 が 、 手 に 手 に

物 や

具 を

え 、 光 を 掲 げ つ つ 通 過 す る 。 あ る い は 語 り 、 あ る い は

し て 。 そ の 物 の 影 が

A

に 映 じ 、 そ の 語 る

A

に 反 響 す る 。 囚 人 達 は 、 そ の 映

・ 反

を 真 の

姿

と 考 え る 。 こ れ が 無 教 育

の 状

で あ る 。 彼 ら の 中 の

か が

放 さ れ て 上 方 に

き 出 さ れ 、

せ ら れ て も 、 眩 惑 し て 、 先 に

た 映 像 を む し ろ

な る

の と 愚 う 。 さ ら に 、 太 陽 の

に 当 る と 、 益 々 眩 惑 し て 、 先 に 示 さ れ た 朦

さ え も

え な く な る 。 し か し 、 次

に 慣 れ て 、 日 月 星

え る よ う に な り 、 原 物 も 映

も 、 太

に よ っ て 存

し 認

し う る こ と を 知 る 。 し か し な が ら 、 こ の 体

窟 に

っ て 、

む べ き 同

た る 囚 人 に

げ て も 、 彼 ら は

笑 し 迫 害 す る の で あ る 。   プ ラ ト ン は 、 こ の

喩 を 以 て 、 認 識 の

達 段

に 照 応 せ し め た の で

る 。

中 の 火 は 、

界 に お け る

陽 で あ り 、 思 惟

に お け る

の 理 念 で あ る 。

覚 界 よ り 患

み 、 一

173

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(8)

智山学報第三 遂 に 善 の 理

に 至 る の が 、 プ ラ ト ン の イ デ ア 論 で あ り 、

よ り 錯 誤 を 経 て 原 物

識 に 至 り 、 光 ( 知 恵 ) の お 蔭 の 認 識 に 至 る の が 、 教 育 さ れ た 者 の 通 路 で あ る 。   こ の よ う に 、 人 間 は 、 感 覚 界 で は 誤 り が あ る か ら 、 教

さ る べ き こ と が

ま し い 動 物 で あ り 、

冶 可 能 性 と し て の 思 慕 ・ 憧

( ω Φ 『   昌 oα 口 O げ 什 ) を 持 つ 者 で あ り 、 教 育 可 能 な 動 物 (  

8

窪 Φ 四 巳 目 亀 の ) で あ る 。 前 出 の 囚 人 は 衆 生 で あ り 、 陶 冶 可 能 性 と し て の 仏 性 ( 求

本 能 、 9。

  ロ 性 ) を 持 つ も の で あ る 。 か く 、

け 入 れ

制 を 有 す る 素 質 が 、 教 育 の 仕 事 を 可

に し 、 さ ら に

教 育 者 の 自 己 実 現 を も 可

に す る の で あ る 。 し か し 、 そ れ は 、 土 地 の 柔

な 人 生 の 初 期 (

成 年 期 ) 、 人 間 自 然 の 朝 の 間 の 早 期 学 習 が よ い 。 そ う す れ ば 、 ス フ ィ ン ク ス の 謎 の

く 、 二 本 足 で 活 躍 す る 昼 の 間 に 、 自 立 的 成 人 期 が 来 る 昼 間 も 、

朧 と ま ど ろ み の 世 界 に

る こ と が な く 、 独 立 独 歩 自 尊 で あ り う る 。   人 間 は 、 素 質 の 柔 軟 な 人 生 の 初

に お け る 善 い 人 間 的

を 受 け た

件 づ け に よ っ て 、 良 好 な 神 経 の

き が 、 ミ エ リ ン 化 す る 。 子 の

育 に 手 を 抜 き 、 悪 し き 条 件 づ け を す る と 、 そ れ を

正 す る こ と は 大 変 な こ と に な る 。 幼 時 か ら の 条 件 づ け が 、 皆 、 脳 に 記 憶 さ れ 、 記 録 さ れ 、 歪 ん だ 命

を 形 成 も し 、

年 の

間 の タ イ プ を 形 成 す る 。 善 い

、 善 導 こ そ 、 善 美 の パ ー ソ ナ リ テ ィ を 形 成 す る 基 で あ る 。 か く て 、

児 教 育 の 重

性 は 、 幼 年 期 の 体 験 が

年 の パ ー ソ ナ リ テ ィ の タ イ プ を 作 る と い っ た フ ロ イ ド の 過 去

以 来 、 衆

の わ れ わ れ の 認 識 で あ る 。 良 い 言 語 的 訓 練 と 体 得 的 習 慣 が 人 間 を 作 る 。 第 一

然 の 迷 い か ら

る 悪 し き 性 質 は

に よ っ て

少 す る 。 保 育 者 の

け た 導 き は 、 悪 性 を 固 定 化 し 、 一

つ い た

直 し に は 、 数 倍 も の 抵

を 伴 う 。   人 間 の

一 自 然 は 、

性 に も 悪 性 に も 固 定

す る 幅 広 い 仏 性 を

っ て い る の で

る 。 鉄 は 熱 い う ち に

た な け れ ば な ら な い 。   元 来 、

一 自 然 は 、 こ の 系 の 論

か ら す る と 、

っ た 珠 な の で 、 磨 か な け れ ば 、

を 発 す る こ と が な い の で あ る 。 昭

皇 太

御 歌 、 「 金 剛 石 の 歌 」 は 、 そ の こ と を 述 べ 、

学 心 を

起 し 、

雪 の 功 を

し て い る 。

(9)

NII-Electronic Library Service 人間性 と教 育その一 (藤井龍和)     金 剛 石 の 歌                                                             ま こ と                                         た 恵 ま           め ぐ             み が             た ま           ぞ 一 、 金 剛 石 も

ば 、

の 光 は 添 わ ざ ら ん

 

人 も 学 び て

に こ そ

 

の 徳 は 現 わ る れ

 

の 針 の 絶 問 な く

 

廻                       ひ か                         は げ                                 わ ざ     る が 如 く 時 の

 

日 掛 げ

し み て 励 み な ば

 

何 な る 業 か な ら ざ ら ん         う つ わ                     さ ま ざ ま 二 、 水 は 器 に 従 い て

 

そ の 様 々 に な り ぬ な り

 

人 は 交 わ る

に よ り

き に

に 移 る な り     お の れ   ま さ                     え ら               も ろ と も               こ ま     己 に 勝 る よ き

 

選 び 求 め て 諸 共 に   心 の 駒 に

打 ち て

 

学 び の 道 に 進 め か し   ア メ リ カ の 教

学 者 デ ュ ー イ ( ∪ Φ 亳 Φ ざ H° μ Q。   O ー ) は 、 興 味 を 、 受 動 的 興

と 能 動 的 興

と に

け 、 前

は 、 「 あ る 対 象 に 心 を

か れ て そ の 中 に 没 入 し て

を 忘 れ る 忘 我 の 状

」 の 場 合 で 、 後 者 は 、 「 あ る

象 に 心 を 惹 か れ て そ の 中 に 没 入 し て ( 没 我 ) 、 そ こ に 我 を 見 出

我 ) 」 場 合 だ と し 、 教 育 上 重 要 に し て 必

な の は 、

者 の 能 動 的 ( OO 試 く Φ ) な 興 味 で あ る と し て い る 。   ま た 、 文 化 教 育 学 者 シ ユ プ ラ ン ガ ー ( ω 嘆 m 昌 俸q Φ さ 団 ゜ H 。。 。。 b。 山 O   。。 ) は 、 教 育 の 形

に は 三 つ あ り 、 三 つ の

に 於 て な さ れ る と い う

UH

臨 ω o 謀 。 窪 Φ

び Φ o 誌 o を 提 出 し て い る 。

一 層 は 、

8

αqo (

ま た は

育 ) の 段 階 で あ り 、

は 、 群 ぴ

剛 臥 奠 ロ ( 文 化 伝 達 ) の 段

で あ り 、

三 層 は 、 霞 ≦  

8

( 覚 醒 ) の 段 階 で あ る 。

に よ れ ば 、 「 覚

」 と は 、 内 な る

が 目 覚 め る こ と で あ り 、 そ れ は 、 こ ち ら か ら 必

的 に 到 来

る こ と で は な く 、

ら か の 永 遠 な る も の ( け げ Φ O け   目 P9 一 ) と の

り に

て 、 偶 然 的 な る も の の 様 に 、 自 ら 、 お の

か ら 到

す る ( げ Φ

8

ヨ ぎ σQ ) の で あ る 。   ま た 、 岡

道 雄 は 、 シ ュ プ ラ ン ガ ー の こ の 「 覚

」 の 問 題 を

り 上 げ 、

人 間 は

へ の 可

性 だ け を 持 つ も の で は な く 、 同 時 に 悪 へ の 可

を も 持 つ こ と を

べ た 。 そ れ 故 、 近 代 教 育 学 に お け る 「

冶 可 能 性 」 や 成 長 可 能 性 は 、 同 時 に

へ の 可

性 を も た ら す も の で あ る か も 知 れ な い 。 そ し て 、 近

の 教 育 は 、 「

護 」 や 「 伝

」 と い う 形 式 を 用 い て 、 連 続 的 に

を な し て 来 た が 、 こ の よ う な 形

を 通 し て の 教 育 は 、

の 可

性 に 対 し て

防 備 で あ り 、 そ れ 故 、

を 抑 制 す る た め に は 、 永 遠 な る も の と の 関 わ り に お け る

神 の 目 ざ め に お い て 、 自 己 の

へ の

い 一

175

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(10)

智 山学報 第三十一輯 洞

と 、

己 反 省 と を 可 能 に す る よ う な 「 非 連 続 な 」

醒 と い う 教 育 形

が 導 入 さ れ ね ぽ な ら な い で あ ろ う 。

1

と い う こ と を 述 べ て い る 。 ( 今 こ の 出 所 は 不 明 )   ソ ク ラ テ ス の 「

知 の 知 」 も 、 か か る 一 連 の 諸 説 と 同 様 に 、

我 、

醒 と い う 非 連 続

精 神 の 転 回 ま た は 転 換 ( OO ] ρ < O 同 ω 一 〇 ⇒ ) を

機 と し て い る の で あ り 、 こ の

次 段 階 へ の 飛 躍 は 、 禅 家 の い う 「 直 指 人 心 、 見 性 成 仏 」 の 趣 き が あ る と 考 え ら れ る 。 事 実 、 ド イ ッ 語 の 国 目 謹 Φ

αq は 、 宗 教 的 覚 醒 信 仰 的

心 の 始

的 動 機 づ け の 意 味 を 持 っ て い る の で あ る 。   参 考 文 献   石 山

平 著 「 古 代 ギ リ シ ャ 教 育 史 」 日 本 図 書 、 昭 五 三 ( 一 九 七 八 ) 。 五 〇 七 − 五 〇 九 頁 。   ( 二 )   無 ( 能 ) カ

有 能 性 系 ( ゲ   ぢ 一   ω ω P   ω ρ 診

8

ヨ 唱   冨 嵩

− 筈 田 亳 層 。 O 旨

8

8

。 O 同 o 一 一 ⇔

)   極 論 を 以 て 述 べ る な ら ば 、 低 級 な 動 物 は

の 数 は

く 、

胎 日

は 短 い 。 高

な 動 物 は 仔 の 数 は

く 、 在 胎 日

は 、 モ ル モ ッ ト で も ウ シ で も 長 い 。 し か し 、 人 間 の 場 合 、 大 脳 化 に よ り 、 在 胎 日 数 は 、 一 年 な い し は 一

半 縮

し 、 胎 児 性 生 物 と し て 早 産 し て

日 あ る と 大

に 論 じ て よ い 。 か か る 人 間 早 産 説 の こ と を 言 っ た の が ボ ル ト マ ソ で

る 。   人 間 は 、 誕 生

、 二 、 三 の 反 射 が あ る 位 で 、 全 く 非 社 会 的 ( 霧 oo

Σ

) で あ り 、 全 く

( ぎ 菩 崇 亳 ) で

自 分 で

物 を 摂

す る こ と が で き な い 。 し か し 、

の 動 物 は 、 殆 ん ど 、 単 独 生 活 能 力 ( 本 能 ) を 持 ち 、

の 仔 は 生 後 二 十

も す る と 、 バ タ バ タ と 立 ち 、 母 乳 を 飲 み 、 一 日 も す る と あ た り を 駆 け 巡 る こ と が で き 、

の 仔 は 、

毛 が あ っ て 違 う で あ ろ う が 、 牛 の 種 の 性 質 を 示 現 す る 。   し か し 、 人 間 の

徴 は ( 一 ) 大 脳 化 、 ( 二 ) 裸 と 二 足

立 歩 行 、 ( 三 ) こ と ぽ の 所

と い わ れ て い る が (

は 割 愛 す る ) 、 第 一 の 大 脳 は 、 生 時 殆 ど 完 全 に な っ て 生 れ て 来 る 。 第 二 に つ い て は 、 襁 褓 と 産 衣 を

用 し て も ら い 、 一 176 一

(11)

NII-Electronic Library Service 人 間性と教育その一 (藤井龍和) 七 ケ 月 頃 か ら か 、 匍 匐 を 始 め 、 大 体 一 年 一 ケ 月 か ら 歩 行 を 開 始 し 、 一 年 半 で 約 九 〇 % の 者 が 二 足 直 立

行 が 可

と な る 。 第 三 に し て は 、 約 一

半 で 話 語 ( 文 字 言 語 は 六 才 以 降 ) が 可 能 と な る 。   こ れ を 以 て 、 ポ ル ト マ ソ 以 来 、 人 間 の 生 の 第 一

は 、 胎 外 性 胎 児 期 生 物 の 時 期 だ と い わ れ た 。 そ れ が 、 ギ リ シ ャ で 言 わ れ た 善 美 の ア レ テ 所

の 八 頭 身 ( 有 能 な 人

⇔ げ 『 ヨ

) に な る の は 、 抜 苦 与 楽 の 両 親 の 慈

を 受 け 訓 練 と 教 育 を

け 、

化 ・

化 の

用 に よ り 、 技 術 ( →  

) を 所

す る に 至 る か ら で あ る 。   ギ リ シ ャ の 古

に 、 「 人 は エ ト ス の 乳 を 飲 ん で 育 つ 」 と い う 格 言 が あ る が 、 そ の 上 に 、

時 期 訓 練 ・

時 期

習 、 早

学 習 ( 鉄 は

い う ち に 打 つ ) 、 初

的 社

学 習 時 代 の 良 性 の 人 間 的

( ス キ ン シ ッ プ と 、

辺 自 立 や 、

然 な 親

離 ) を 俟 っ て 、 無 力 で あ っ た

児 は 、 力 を 所 有 す る に 至 る 。   か く て 、 三 才 で 自 他 性 別 を 知 り 、 五 才 で

投 跳 が よ く で き る 。 幼 時 期 ( 六 才 ま で ) は 、 ま だ 、 ”

じ る h    

σq ” の 情 育 の

童 で

る が 、 五

、 十 分 に 、 ”

え た り 日 Φ 日 o

Φ 〃 ” 考 え た り

8

置   厂 で ぎ る 知

の 下 地 た る 理 解 が 出 来 て い る 。 以

、 十 才 で 、 言 語 が 定

し ( 母 国

) 、 十 五 才 で 記 憶 力 が ピ ー ク に な り 、 十 五 才 以 後 は 、

体 の 成

が 並

し て

期 に 入 る 。 か く て 、 五

毎 の 分 節 (   O σq ヨ Φ 旨 け P →   O 口 ) が あ る と い わ れ る 。   人 間 の

一 自

の 事 態 は 、 無 力 性 に 投 錨 し て い る か ら 、 依

的 (

で 、 ア ニ ミ ズ ム 的 思

の 原 理 に

配 さ れ て い る 。 し か し 、

の 本

( 生 き ゆ く 力 )

固 定 化 し て い ず 又 、 不 可 逆

で は な く 、 そ の

質 は 可 塑 的 で 、

り 込 み に

し て も 可

り 可 逆 的 で

る か ら 、

な る 発 展 の

地 を 残 し て い る と い え る 。 そ れ は 、 記 憶 ・

覚 ( 耳

問 ) の 座 の

頭 葉 と ( そ れ は 、 失 敗 の 記 憶 も 混

す る が ) 、 工 夫 し 考 え 、

欲 を も っ た 創 造 可 能 の

の 前 頭 葉 が 、 人 間 の 場 合 、

に 発

し て い る か ら で あ る 。 そ れ に 比 し 、

で は こ れ ら の 座 の 発

が 悪 く 、 同 パ タ ー ソ の 反 復

迫 で し か な い 。 そ の

、 人 閭 は 、 「 誤 ち を 繰 り 返 さ な い 決 意 」 も 意 志 決 定

る こ と が で き る の で

る 。   か く し て 人 間 の 歴

は 、 二 足 直 立

行 で 暇 と な っ た 手 の

( 目

首 巳

o ロ ) が 原 動 力 と な っ て 、

具 や

械 、 一

177

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(12)

智山 学 報第三 十一輯 技 術 や 言 語 を 発 明 し て 、 脳 を

性 化 さ し 、 文 明 社 会 を 築 き 上 げ た の で あ る 。 手 は 、

脳 の

力 を 現

化 せ し め 、 ま た 、 大 脳 の

禦 の 下 に 、 大 脳 の 心 的 機

の 発 達 と

鋭 化 を も

せ し め た 。 ま た 、 口 は 、 栄

摂 取 の 洗 錬 化 と

互 伝 達 手 段 た る 言 語 を も た ら し 、 か く て 、 文 に よ っ て 化 せ ら れ た る 明 へ の 質 的 転 換 を 為 さ し め た 。 か く て 、 こ と ば の 介 入 は 、 先 人 の 成 就 し た 次 の 段

か ら 、 後 人 を し て 次 の 段 階 へ

進 を 可 能 な ら し め 、 バ ベ ル の 塔 に 言 わ れ る よ う に 、 人 種 の

化 、 民 族 の 生 成 を も た ら し た 。   一 匹 の

の 体 験 は 単 独 の も の で 、 伝 承 す る こ と は な い 。 ム レ と し て の 生 態 様 式 が 繰 り 返 さ れ る だ け で あ る 。 他 の 猿 が 同 様 な 体 験 を し て 初 め て 、 集 団 の

験 と な る 。 九 州 の 幸

の 芋

い 猿 は 、 か く て 、 芋 洗 い 文 化 を 獲

し た 。 し か し 、 そ れ は 、 単 純 な も の で あ っ た 。                                                               は じ め     こ と ば  

約 聖 書 の ヨ ハ ネ 伝 福 音 書 の 序 言 「 神 の 言 の 受 肉 」 の 冒 頭 の 句 に 、 「 太 初 に 言 あ り 、 言 は 神 と 共 に あ り 、 言 は

                                    よ ろ ず な り き 。 こ の 言 は 太 初 に 神 と 共 に あ り 、 万 の 物 こ れ に よ り て 成 り 、 成 り た る 物 に 一 つ と し て こ れ に よ ら で 成 り た る は な し 。 こ れ に 生 命 あ り こ の 生 命 は 人 の

な り き 。

は 暗 黒 に

る 、 し か し 暗 黒 は こ れ を

ら ざ り き 。 」 と い う の が あ る 。  

昏 o げ Φ αq 冒 ぎ αq ≦ 鷂 夢 Φ

o

u 鋤 口 α ま  

oa ≦ 9 °・ 笥 洋 げ

Oo9

ゆ 旨 良

Φ

o

毛 霧

Oo9

    日

の p 巨 Φ ≦ 器 ぎ

Φ げ Φ σq ぎ ぎ σq 鬢 一

OoF

    > = 穿 ぎ αQ 。・ ≦ 興   日

o 什

o 信 σq ゲ 霞 ヨ … 餌 ロ 匹 ≦ 蹄 プ o

窪 目 毒 帥 ゜・ 昌 o 叶 印 昌 団 爵 冒 σq 日

  鴎 箕 げ o

げ     昌 言

  ゜     貯 ぽ 目 毛 霧 一 竃

2

匹 芸   一 一 出 Φ 耄 霧 チ Φ 一 ぼ ぎ o 宀 ヨ

6     > 昌 庫 ひ Φ = σQ 葺 ゜。 匪

爵 ぼ →

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山 爵   住 爰 パ

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.     ( o { ° 日 『 Φ

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Φ ≦ 目 窃 富 言 Φ 葺

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Oo

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88

巳 ぎ σq → o ] − o ゲ 昌 ゜

9

鋤 讐 角 一 ゜ 〉 日 Φ 誌

8

昌 ω 畠 口

巳 く o 誘 o ぎ 9 印 窪     冒

ロ ゜ 器

Oo

一 一 〇 ρ 風 巴 く 奠 ゜。 δ 口

一 ぎ ぴQ ‘ 巴 国 α 三 〇 ”

6

新 約 米 日

訳 聖 書 、 日 本 聖 書 協 会 刊 、 東 京 、

三 二 、

(13)

NII-Electronic Library Service 人間性と育 その一 藤井龍和 国 際 ギ デ オ γ

力 、 二 六 九 頁 。 )   言 の 葉 の

音 の

化 と 文 字 の 発 明 と 標 準 化 は 、 か く し て 動

に は 本

が あ る が 、 人 間 に は 理 性 ( H

8

ξ

) が あ る と い う

O

お Φ

O

冨 巳 ξ ( ギ リ シ ャ ー キ リ ス ト 教 精 神 ) と な っ た 。

開 か ら 文 明 (

昌 霞 o

螢 鼠 o ロ ) へ の 経 緯 も 、 無 力 か ら

能 へ の 飛 躍

、 こ の 言 の

の 所 有 ・

持 を 契

と し て い る こ と が 伺 わ れ る 。 正 に 、 「 個 体 発 生 は 、 人 間 発 生 を 繰 り 返 す 」 か の よ う で あ る 。   中 国

人 は 、 口 か ら 出 る は 心 な り と 考 え 、 「 言 は 心 の

な り 」 と 記 し ( 揚 子

言 の 問 神 篇 ) 、 曇 は 、 「 出 」 の 意 で あ る と い う 。   ヨ ハ ネ

音 書 に 、 「 こ れ に 生 命 あ り 」 と い う よ う に 、 言 は 生

の 証 で あ り 、

崎 藤 村 も い え る よ う に 、 人 生 を も 代 表 す る ( 冨

Φ の   茸 p 萬 く o )

8

Φ ρ 信

8

) の 意 を

す る と

え ら れ る 。   藤 村 は 、 若 菜

に お い て 、 「 生

は 力 な り 、 力 は

な り 、

は 言 葉 な り 、

ら し き 言

は す な わ ち

ら し き 生 涯 な り 。 」 と 喝 破 し た 。   正 に 、 人 間 は 、 「 ロ ゴ ス 的 動

」 な の で あ る 。   参 考 文

一 、 ア ド ル フ ・ ボ ル ト マ ン 著 、 高

正 孝 訳 「 人 間 は ど こ ま で

物 か 」 岩 波 新 書

 

昭 三 六 ( 一 九 六 一 ) 二 、 宮

弥 他 監 修 「 人 間 の 生 活 」

化 人 類

講 座

、 昭 三 五 ( 一 九 六 〇 )

 

一 五

二 七 頁 ( 人 間 と し て   の 特 微 ) 。 三 、 木 下 順 治 編 「 新 約 聖 書 」 世 界

文 学 全 集

五 巻 、

房 、 四 〇 三 頁 。 四 、 加

著 「 漢 字 の 起 源 」

、 昭 五 二 ( 一 九 七 七 ) 一 179 一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(14)

智山学報第三十一輯 五 、

井 伯 寿 著 「 仏 教 汎 論 」 岩 波 書 店

 

昭 四 一 ( 一 九 六 六 )   ( 三 )   粗 野 ー 高 尚 性 (

5

。。 四 く 四 αq  

1

話 宀 膨

” 。 巳 け 才 馨   ユ 。 霞 o = 穹 図 )   人 間 が 野 生 の 儘 で 生 き 、 動 物 の 本 能 を 身 に つ け る と 、 非

に 粗 野 で 乱 暴 で あ る こ と は 、 「 狼 少 女 」 の 実 例 や 、 「 ア ヴ ェ ロ ン の 野 生 児 」 の 記 録 で 、 あ り う る 動 物 化 が 考 え ら れ る 。

明 社 会 の

間 で あ っ て も 、 欲 求 不 満 が 解 決 さ れ ず 、

張 が 続 き 、 自 己 統 制 が き か な く な る と 、 攻 撃

( 聾 σq σqH Φ ω oロ 一 く Φ ) に な り 、 退 行 を

こ し て 第 一 自 然 に 於 け る 衝 動 性 、 感 覚 運 動 的 知

呈 さ れ る こ と そ の 力 の 方 が

性 に な る こ と が 知 ら れ て い る 。 か く 考 え る と 、 人 間 の 第 二 自 然 は 、

養 と い う 衣 を

で あ る か も

れ な い 。   狼 少 女 は 、 で は 、 ど の よ う な 非 人 間 性 を 示 し た か 。

女 は 、 夜 行 性 で あ り 、 狼 の

な 遠 吠 え を し 、 生 肉 を 犬 食 い し 、 四 つ 足 で 移 動 し 、 こ と ぽ も な く 、 衣 服 を 着 用 す る こ と を 嫌 い 、 人 間 に

し 防 衛 反 応 を 示 し 、 親

性 を 欠 い た 。 し か し 、 ア マ ラ と は 意 が 通 じ 、 抱 き 合 っ て

た の で あ る 。   し か し 、

の 娘

女 カ マ ラ は 、 訓 練 を 課 せ ら れ 、 人 間 の 文 化 生 活 に 同 化 す る こ と に よ り 、 人 間 の 脳 力 を 回 復 し 、 死 ぬ 三 年 前 ( 十 四 才 頃 ) に 、 や っ と 衣 服 を

用 し 、 ヨ チ ヨ チ 歩 き が で き 、

語 も 四 十 五 語 習 得 し 、

脱 動 物 化 を 達 成 し た の で あ る 。   ア ヴ ェ ロ ン の 野 生 児 は 、 乱 暴 で 愛 情 を 解 せ ず 、

の 診 断 が 下 さ れ た が 、 一 つ に は 、 適 時 を 失 し た 十 一 〜 二 才 に 人 間

に 入 っ た こ と に よ る 。 カ マ ラ の

獲 さ れ た

は 、 推 定 七 、 八 才 で

る が 、 一 つ に は 、 女 性 の 生 活 力 の 強 さ が 、 人 問 化 再 適 応 に 助 力 し て い る こ と が 考 え ら れ る 。   人 間 は 人 の 間 に お い て 、 初 期 か ら 、 人 間 的 刺

( 愛 情 あ る 言 葉 や 抱 擁 、 人 間 的 取 り 扱 い ) を 受 け た 社 会 的 学 習 を 受 け

れ て い な い と 、 上 記 第 一 自 然 の 本 能 が 顕 現 す る こ と が 考 え ら れ う る の で あ る 。 正 に 、 自 然 界 、

物 界 は 、 ダ ー ウ ィ ン の

化 論 を

鋭 化 し た 「 弱 肉 強

、 優 勝

」 の 格 言 で 、 極 論 す る こ と が 出

る の で あ る 。 そ し て 又 、 人

(15)

NII-Electronic Library Service 人 間性と教育 その一 藤井龍和)

社 会 の 「 健 全 な

神 は 、 健 全 な 社 会 の 出 現 を

っ て 出 現 す る 」 の で あ る 。 人 間 の 歴 史 が 、

の 歴 史 で 見 ら れ 易 い の も 、 人 間 の 教

な き 動

性 に 根 拠 が あ る 。   初 期 的 社 会 的 学 習 ( ボ ウ ル ビ イ の 愛

の 研 究 ) 、 ス キ ソ シ ッ プ の 必 要 性 ( ハ ー ロ ー の 若

験 ) 、 愛 情 や 勇 気 や 向 上 心 の 学

の 必 要 性 は 、 ア ヴ ェ ロ ン の 野 生 児

か ら 伺 わ れ る し 、 信 頼 と

敬 に つ い て は 、 マ ズ ロ ー の 要 求 段 階 説 や エ リ ク ソ ン の 発

説 か ら

付 け ら れ

、 か く し て 、 人 間 は 、 間 人 間 ( N

 

ー ヨ Φ 冨

Φ H ω Φ ぼ ) で な け れ ば な ら な い こ と が 結 論 ず け ら れ う る 。 そ し て 、

の 枠 組 を 逸 脱 し な い 社

的 人 間 ( ア リ ス ト テ レ ス 的 社 会 的 動

) が 求 め ら れ 、 か か る 人 間 が

会 の 一 成 員 と し て 成 人 す る こ と が 期

さ れ て い る 。   又 、 野 生 の ゴ リ ラ を 動

に 入 れ る と 、 彼 は 仔 を 育 て 上 げ る こ と が 可 能 で あ る が 、 動 物

で 生 れ た 仔 は 、 そ の 仔 を

ん で も

体 並 に 取 り

い 、 そ の 仔 を 育 成 す る こ と は 出

な い だ ろ う と い わ れ 、 動

て も 、 社 会 的 学 習 ( ム レ の 学 習 ) の 必 要 性 が い わ れ る 。   人 間 に

て も 、 生 れ て ベ ビ ー ベ ッ ド で 、 次 い で 保 育 所 に 入 れ ら れ 、 学

と な っ て 個 室 を

え ら れ 、 学 生 と な っ て

や ア パ ー ト 住 い を し 、

の 好 む 方 向 へ 尖

化 し た 過 保 護 な 人 間 が 、 人 間 関 係 学 習 を し な か っ た 結 果 が 、 コ イ ン ロ ッ カ ー

殺 し や 学

暴 力 と な る と い わ れ 、 無 学 年 的 学 習 の 今 日 的 欠

が 指

さ れ て い る 。   無 単 年 的 学 習 と は 、 異 世

間 の

流 的 切 磋 縁

、 激 励 等

づ け 、

流 的 触 れ 合 い ( け 同 簿 凵 Po ロ QO 一 同 O 昌 鋤 一 〇 〇 昌 け 国 O → ) を い う の で あ る 。 又 、

教 育 運 動 の ス ロ ー ガ ソ の 一 つ で あ っ た 、 国

協 調 ・ 人 類

教 育 の 重

も 見

が し に す る こ と は で き な い 。 わ れ わ れ は 、 異 文

や 外 国 語 を 理 解 す る こ と に よ っ て 、 よ り よ く 自 国 を 知 り よ り よ い

国 心 、 郷 土 愛 を 育 く む の で あ る 。  

考 文 献 一

181

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(16)

智山学報第三 一 、 シ ン グ

に 育 て ら れ た 子

i

カ マ ラ と ア マ ラ の 養 育 日 記

l

村 出 版 、 昭 五 二 ( 一 九 七 七 ) 、 そ の 他 福

出   版 の 野

の 記 録

全 巻 。 一 、

H

F

・ ハ ー ロ ゥ 著 、 浜 田 寿 美

訳 「

の な り た ち 」 ミ ネ ル ヴ ァ

房   昭 五 三 ( 一 九 七 八 ) 一 、 梅 本

夫 ・ 麻 生 誠 編 著 「 発 達 と

境 」 教 育 学

座 第 三 巻 、 学 習 研 究 社 、 昭 五 五 ( 一 九 八 〇 )   ( 四 )  

熟 − 成 熟 系 (

日 舞 舞 洋

巳 o →

津 団 。 08 一 『

)   低 能 な ニ ワ ト リ は 、 括 弧 型 金 網 の 中 の エ サ の

え る 視 野 範 囲 内 で 、 し き り に コ ツ コ ツ と 言 っ て 猪 突 猛

し て 、 容

に 後 退 す る こ と は な い 。 犬 に な る と 、 そ こ ら を ウ ロ ウ ロ し て 、 や っ と

然 金 綱 の 外 に 出 て エ サ に あ り つ く 、 も っ と 高 等 な 脳 の 所 有 者 チ ン パ ン ジ ー は 、 か か る 欲

不 満 事

で は 、

退 し た り 迂 回 す る 。 し か し 、 人 間 で 、 欲 求 不 満

態 で 、 破 壊 行 動 や 暴 力 的 短 絡 攻

反 応 を 顕 現

る の は 、 ニ ワ ト リ 的 低

化 、 退

現 象 と 言 わ ざ る を 得 な い 。   フ ロ イ ド 的 自 然 人 の 未 熟 性 は 、 性 や 暴 力 に ヒ ス テ リ ー 的 に 反 復

迫 す る 本 能 的 ( 第 一

) タ ナ ト ス

る つ ぼ の 人 、 井 の 中 の 蛙 の 人 、 深 淵 な る 地 獄 に

し た カ ン ダ タ 的 人 、 頽 落 存 在 ( 〈 o 臨

o

Φ ω ω   貯 ) で あ る 。   愛 欲 の と り こ に つ か れ た 人 は 、 六 道 輪 廻 を 脱

る こ と が で き な い 因 縁 に 鎖 を つ な が れ た 人 で あ る 。 こ の よ う な 世 俗 に 生 き る 人 (

O

Φ ω 。 げ 窪 ) が 、 人 間 ( 日 効 戸

ζ

Φ 紹 。 匡

8

げ 犀

) と し て あ り う る の は 、

を 磨 く こ と に よ っ て 、 愛 も あ る 本 当 の 人 間 性 を 所 持 し て そ う い う 格 位 に

し う る 。 特 に

( 鋒 h   o 菖 o 旨 ) は 、

に 相 手 を 人 格 と し て 対

に 愛 し う る 者 に の み 、 結 婚 が 許 さ れ う る 。   こ う し て 、 「 ど う し て 一 人 前 の 人 に な れ ま す か 」 と 問 わ れ た フ ロ イ ト は 、 「 愛 す る こ と と 働 く こ と = Φ げ

⇔ 学 び Φ 圃 富 嵩 」 を 以 て し て だ と 答 え た 。 フ ロ イ ト 的

な 人 間 と は 、 口 唇 期 や 肛 門

や 男 根 期 に リ ビ ド ー が 固

し た 、 所 謂 前 性 器 期

人 間 で あ る 。 そ し て 、 性 器 的 人 間 を 以 て 一 人

と す る の で あ る が 、 そ の

容 は 、 前 記 言 葉 以 外 に 明 言 特 定 す る こ と が な か っ た 。

(17)

NII-Electronic Library Service 人 間 性 と教育その一 (藤 井和 )   こ の 成

し た 人 に つ い て は 、 し か し な が ら 、

G

W

・ ナ ル ポ ー ト の 成

の 規 準 が あ る 。 そ の

点 を 深 め 分

し て

量 の 資 と す る た め に 、 次 に そ れ を 列

し て み よ う 。   四 の 圏 、 パ ー ソ ナ リ テ ィ 成 熟 の 規 準  

G

W

・ ナ ル ポ ー ト は 、 パ ー ソ ナ リ テ ィ 成

の 規 準 と し て 六 つ を 挙 げ る 。 こ の 規 準 に 合 致 し て い れ ぽ 、 成 人 性 (

三 臣 oo 餌 ) を 身 に つ け た 、

稚 で な い 、

二 自 然 所 有 の 一 人

の 大 人 と い う こ と が で き る の で あ る 。     拡 大

蕊 凶 げ 旨 畠 ) … 広 く

さ れ た

己 意 識 ・

の 心 を

っ て い る こ と 。 成 人 は 、 広 く

心 理 的 生

空 間 (

『 o ・。 o 鼠 巴 一 一 {   巷 餌 。   ) を 持 ち 、 そ の 中 で 活 躍 し 活 動 し 意 識 し て い る 。 そ の 点 、

の 中 の 蛙 大

知 ら ず で は な く 、 自 己

心 的 で 防 衛

で な く 、

が 開 か れ 、 広 い 世 間 を 見 て い る 。 そ し て 、 心 理 的

に も

極 的 に そ れ ら に 自 我 関

し 、 自 分 の も の ( ω mqo 冒 く

2

〈 。 目 。

) と し て い る 。 か く て 、 広 い 大 所 高 所 の

野 見 地 に 立 っ て 物 事 の 判 断 を 行 い 、 人 間 性 も 偏 屈 で な く 豊 か で 、 抱 擁 力 と

容 の

度 も と り う る こ と が で き る 。     親 和 性 (

8

冨 9 び 瞳 亳 ) …

人 を 排 除 せ

暖 か く 受 け 入 れ 、 そ の 間 に

密 な 人 間 関 係 を つ く る こ と が で き る 。 他 人 を 排 斥 し た り 、

す る こ と が な い の で

る 。 所 謂 、

良 く す る こ と が で き 、

の 人 々 、 家 族 な ど 、 上 下 左 右 の 身 近 か な 人 々 に と ど ま ら ず 、 異

人 を も 温 か く 迎 え 入 れ 、 親 切 に 思 う や さ し さ 、

和 的 感 情 移 入 で き る い た わ り や 配

の 心 が 、 秩

立 っ て お 膳 立 て さ れ る と こ ろ に 、 一

に て も あ れ 、 人 々 の 仕 合 わ せ が あ る 。 そ こ に は 、 非 情 物 に 対 し て

を 交

さ せ る 人 の

と し て の な さ け 、 憐

や 同

や 共

を 持 ち 、 間 ( 距 離 隻 ω 富 昌

8

) と 節 度 を も っ た 関 係 に お い て 人 の 情 に

暁 し て い る 、 所 謂

し い 心 の 持 主 で あ る

姿

き 出 し う る 。    

ξ

) … 情 緒 ・

が 安 定 し て い て 、 狂

性 ・

壊 性 ・ ヒ ス テ リ ッ ク や テ 冒 や 残

に 走 ら ず 、

示 や 煽 動 や 中

け な い で 不

り 得 、 ま た 、 自

の 欠 陥 や

度 、 弱 点 も よ く 承

し た 自 己 受

と 欲 求 不 満 を 適

に 昇

し う る

的 適 応 が あ り 、 自 暴 自

( や け ) や 自 己 嫌

入 ら

、 何 ら か の

り ふ よ く 自 分 の 一

183

一 N工工一Eleotronlo  Llbrary  

(18)

智山報第三十一 過 不 足 を 認 識 し て い て 自 己 調

し て 緊 張 の 高 ぶ り と 衝 動 性 を 宥 和 し 、 攻

性 を む き 出 し に し な い こ と 。

う よ う に な ら な い と 八 ッ 当 り せ ず 、

分 の 心 の 中 に 、 反 社 会 的 ・ 非 社

的 な 心 を 見 つ け て も そ の 解 決 を 延 伸 し て ( bo ・・ 雫 づ o ⇒ Φ ) 待 つ 心 を 堅 持 し 、 か く て

心 脱 落 し て 謙 虚 に な り 、 決 し て 驕 ら ず 焦 ら ず 穏 や か で 防 衛 が な く 、 又 、

藤 に 踊 ら さ れ ず 、 心 理 的 安 定 ( 静 慮 ) や

の 均 衡 を 保 持 し 、 強 い 悪 の 誘 惑 や

碍 や 心 的 抗

に 打 ち 克 ち 決 し て 怒 ら ず ( 不 瞋

) 円 満 で 忍 耐 ( マ 臣 # p 臨 o 昌

8

一 Φ 冨 昌 。 Φ ) が あ り 、 社 会 的 葛 藤 や 抗 争 に も 、 距 離 と 立 場 を 堅 持 し て 適 当 に 処 理 し て 克 服 し て い け る 「

律 ( ⇔ 巨 o ロ o ヨ 鴇 ) 」 の 人 こ そ 、 成

し 安 定 し た

い 人 間 で

る 。

ち 、 英 知 に 輝 き 、 忍 (

8

) に 生 き る 人 こ そ 菩 薩 位 に 上 が れ る 。     現 実 性 ( 器

゜・

ξ

) … 願 望 充 足 を 空

で 処 理 せ ず 、

も 手 塩 に か け な い で 日 和 見 的 に 幸 を 求 め る の は 、 本 当 の 仕 合 わ せ で は な い 。

塩 に 掛 け て 努 力 を 積 む 世 話 心 と 行 為 が 下 地 に な け れ ぽ な ら な い 。   ま ど ろ み か ら 目 覚 め 、 覚 醒 無 妄 想 無 妄 念 で 、 一 心 に 現

レ ヴ ェ ル で 対 処 対 応 し て

く こ と の で き る 人 間 に 、 開 拓 線 は 開 け る 。 現 実 に 於 け る 調 和 や 適 応 と 対 応 は き び し い で あ ろ う が 、 試 行

行 の 暁 に 本 物 が 判 明 す る 。 実

的 試 行 錯 誤 は モ ラ ト リ ア ム 人 間 の 特 権 で あ り 、 そ の 実 習 修 業 段 階 を 経 て 、 前 進 (

8

) し 得 、 自 我

大 し 、 一 人 前 ( 成 人 ) と な る こ と が 許 さ れ る の で あ る 。   禅 僧 の 言 葉 に 、 「 眠 っ て い る な 、 眼 を 見 開 い て 目 覚 め て お れ 」 と い う 竭 が あ る と い う が 、 正 に 夢 よ り 目

め て 、 現 実 ( 器 m 一

ξ

) を 手 に し な け れ ぽ 、 本 当 の 人 の 力 も 歴

も 展 開 さ れ 得 な い 。

る が 儘 の 現 実 ( 器 凶

ω ) を 歪

す る こ と な く 現 象 学 的 に 受 け 入 れ 。 そ し て 決 し て ひ ね く れ ず 、 淡 々 と し た 心

で 観 照 し 、 そ し て 、 理 想 と 現 実 、

と 希 望 虚 構 と 真 実 を ち ゃ ん と わ き ま え て 、 マ イ ペ ー ス で 着 実 に 小 さ な 変 革 を

み 重 ね て

に 脚 下 照

し 、 し か し 、

求 水 準 は 低 め ず 、 理 想 は

き に 置 い て お い た 方 が 良 い で あ ろ う 。 そ し て 、

己 統 制 が あ り 乱 れ る こ と な く

に 可 逆 的 で 、 気 持 が 温 和 で

や か で 、

に 反 省 で き る 人 間 、 明 る く 直 お く 対

で き る 人 間 こ そ 長 持 ち す る 。 人 生 は 、 い わ

参照

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