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体育科教育学研究 26(1): 小学校低学年期に身につけておくべき水中での基本動作の達成度と陸上での運動遊びとの関係 研究資料 小学校低学年期に身につけておくべき 水中での基本動作の達成度と陸上での運動遊びとの関係 三輪千子 ( 松本市立筑摩小学校 ) 本間三和子 ( 筑波大学 )

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小学校低学年期に身につけておくべき水中での基本動作の達成度と陸上での運動遊びとの関係

■研究資料

小学校低学年期に身につけておくべき

水中での基本動作の達成度と陸上での運動遊びとの関係

三輪 千子

(松本市立筑摩小学校)

 

本間 三和子

(筑波大学) キーワード:水中での基本動作,質的評価,達成度,運動遊び,学習適正年齢

 

1.問題提起

子どもたちの体力低下が問題とされてから 30 年近く経つ.「体力低下に加えて運動の二極化」(國 土,2002)が指摘されてきたが,平成 20 年度の 全国体力・運動能力,運動習慣等調査結果からも, 特に女子でこの傾向が顕著となった.加えて,小 学校においては,多くの教師から,児童の動きの ぎこちなさや不器用さが気になる問題として取り 上げられている.原因として,遊びの内容の変化 が挙げられている.小林(2008)によれば,「子 どもたちは昔と変わらず遊ぶことは好きだが,そ の内容が外遊びから変化してきている」という. 「かつての外遊びには,動きの習得のための潜在 的なカリキュラムが組み込まれていた」(宮丸, 1985;高橋,2007)と言われる.その原因の一 つとして,「スポーツや室内ゲーム中心の遊びに 変化したことによる運動経験や動作習熟の偏り」 (中村,1999)が挙げられている.また,「運動す る場所がない,仲間がいない,安心して子どもを 外に出せないといった社会環境の悪化」(國土, 2002),そして,少子化の影響による過保護や「遊 びを制限するような養育態度」(宮丸,1985)も 考えられる. このような児童の実態を踏まえ,「動きつくり を焦点に,基礎基本となる運動技能の育成」(高 橋,2007)を目指して,2008 年 3 月に小学校学 習指導要領が改訂された.体育学習の成果を保障 していくためには,発達段階に応じた系統的な指 導が必要となるが,小学校では,担任が体育科で はないことが多く,教材の適正や実施時期,指導 のポイントが不明瞭なまま授業が進められている ことが少なくない.特に水泳学習は技能差が現れ やすく,低学年からの差は高学年の学習にも影響 を及ぼす.個別指導の必要性を感じていても,安 全確保のために一斉指導の学習形態をとることが 多く,授業運営の難しい単元である.また,5・ 6年での「クロール,平泳ぎで長く続けて泳げ ること」(文部科学省,2008)を意識する余りに, 低学年期から泳ぐための技術練習を取り入れよう とする傾向も見られる.泳げるようになることを 目指して練習を進めていくが,約 10 回の水泳学 習が終わっても成果が見られない児童もいる.改 訂された『小学校学習指導要領』(文部科学省, 2008)にもあるように,本来ならば低学年期は, 水に慣れ,水中での動きを楽しみ,陸上とは違っ た身体の動かし方を体感し,自由に浮いたり沈ん だりすることができる力を付けることを目標にし て,十分に水遊びをする時期である.高学年の学 26(1):1-13.2010

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習へのスムーズな発展を考えたとき,遊びながら 体得していく様々な動きの中に,泳技能向上に欠 かせない重要な技術要素があり,それこそが「水 中における基礎的動き・基本動作(ミニマムエッ センス)」(阿江,2008)ではないかと考える.例 えば,「けのび動作は初心者から一流選手に至る までの大切な技術」(高橋,1983)であり,「共通 した能力評価基準として位置づけられる」(野村, 2004)といわれる.これは,けのびが泳法の上達 には欠かせない技術であり,泳法学習の前に身に 付けておくべき基本動作であることを意味してい る.基本動作が明確になることで,順序性をもっ た系統的な学習展開が可能となると考えられ,そ のためには,基本動作の洗い出しや学習適正年齢 の絞り込みが必要になると思われる. また,「動きつくり」を重視するならば,児童 の動きの様子を質的に評価する必要もある.投動 作や捕球動作,跳動作,疾走動作においては,「児 童の動作様式がカテゴリーに分けられ,その組み 合わせによって総合的に動作発達を捉えることが できる」(宮丸,1985;中村・宮丸ら,1988;加 藤,1999;中村・宮丸,1989)とされている.水 泳においても,合屋・野村ら(1992)によるクロ ールと合屋(1999)による子どものクロール,並 びに合屋(1996)による平泳ぎについての動作発 達と評価についての報告がある.しかし,そこで 取り上げられているクロールや平泳ぎの動作につ ながると考えられる水中での基本動作や陸上での 運動遊びについては,その項目や学習適正時期, 動作の習熟の実態についての報告はほとんど見ら れず,観察・評価の観点もあまり明確にされてい ない.学校体育における水泳学習は,「施設が限 定される上に,しかも夏の高温時でないと指導効 果は上がらない.例年夏季休業前の正課時は天候 に恵まれずプールに入る機会が少ないために水慣 れで終わることが多く夏季休業中の指導に期待せ ざるを得ない.しかし,泳げない児童は参加が少 なく,ますます皆に遅れてしまう」(上原,1985) と報告されているように,学習時期が限定される ため,単元導入時には,前年度までの技術や意欲 が退行している児童も少なくなく,前年度の復習 に数時間は当てているという実情がある.場合に よっては,本来の学習内容が十分に習得できない まま,次年度に持ち越されてしまうこともある. このような現状からも,決められた時数の中で行 わなければいけない学校水泳では,前年度の復習 にあてる時間を極力少なくし,スムーズに当該学 年の学習内容に移行していくことが非常に重要に なってくると考えられる.他方で,水泳技術につ ながる陸上での基礎的動きや基本運動があるな らば,それらを水泳学習前や導入時に取り入れる ことで,前年度までに学習した水中での動きを思 い出したり,これから学習する動きを想起したり することができ,無理なく効率的に当該年度の水 泳学習を進めることができるのではないかと考え る.陸上と水中とで運動する環境は異なるが,ど ちらも主体は児童であることから,児童の持つ 様々な動きのイメージや既習の運動経験を活用す ることができれば,より効率的に水泳学習が進め られると考えられる. 以上のことから,児童の動作の習熟の実態を質 的に観察する中で,児童にとって同じような動き 方や感覚を持つ動作を分類し,領域や単元を超え て横断的に指導していくことは,学習の効率を上 げていくと考えられる.中でも,水中での基本動 作の習熟の実態や,それらの補助運動になり得る 陸上での運動遊びを明らかにしていくことは授業 改善の上で非常に意義があると考える. なお,本論文では,一連のつながりを持った動 きを「動作」,動作を構成する各局面での手の着 きや足の動きといった部分の動きを「動き」と表 記することとした.

2.目 的

本研究では,小学校低学年期に身に付けておく べき水中での基本動作の達成度から見た学習適正 年齢,及び,水泳学習の補助運動に適した陸上で

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の運動遊びを検討することを目的とした.

3.方 法

3.1 対象者 調査対象者は,N 県 M 市の小学 1 年生から 3 年生までの男女 184 名とした.1 年生 56 名(男 子 30 名,女子 26 名),2 年生 76 名(男子 40 名, 女子 36 名),3 年生 52 名(男子 28 名,女子 24 名) であった. 3.2 調査項目と調査方法 表 1に示したように,水中での基本動作として 5 項目(顔つけワニ歩き,バブリング,けのび, 浮き身,バタ足)を取り上げ,これらの達成度を 阿江ら(2007)の質的評価法を参考に全体印象と 部分観点で評価した.基本動作として取り上げた 顔つけワニ歩き,けのび,浮き身,バタ足は,学 校水泳の中でも取り入れられており,技術習熟の 目安にされていることが多く,バブリングについ ては,呼吸にかかわる大切な技術と考え,取り上 げることとした.児童の実態から,顔つけワニ歩 きは水慣れの段階であることから,あごの引きに ついては全体印象の「体をまっすぐにして……」 という観点で評価することとした.その際の「体 をまっすぐ」の評価基準は,「顔を入れたときに, 頭頂部から後頭部,首の後ろ,肩胛骨,背中が水 面に一直線に浮いている様子」として統一した. 同様にけのびにおいても,あごの引きは全体印象 の「全身を伸ばしたけのび姿勢をとり」で評価す ることとし,「両腕で耳の後ろを挟むようにして ストリームラインがとれている」ことを評価基準 とした.浮き身については,あごが引けずに頭が 立っていると浮くことが難しいため,「体の各部 位に余計な力が入らず」の中で評価することとし た.また,水中での基本動作と身体の使い方に共 通点があると考えられる陸上での運動遊び(前転, ローリング,垂直ジャンプ,ボールキック)を選 定し(表 2),同様の方法を用いて評価した.陸 上での運動遊びは,以下のような点での関連性や 共通性を考えて選定した. 前転は,頭越しの時の首の曲げが,顔つけワニ 歩き・けのび・浮き身でのあごの引きと共通性が 表 1 小学校 1 - 3 年 水中での基本動作の調査項目と評価の観点リスト 調査項目 全体印象:ABC       部分動作細目の評価の観点:○・× 1 顔 つ け ワ ニ 歩き 全 体をまっすぐにしてリズミカルに前進できる   ABC ① 顔を水につけられる ○・× ② 足を浮かせられる ○・× 2 バブリング 全 水中で息を吐いたり水面の上で息を吸ったりすることが 10 回以上続けられる ABC ① 鼻と口が水中に入っている ○・× ② あぶくがわかるように息を吐いている ○・× ③ 呼吸のリズムが一定である ○・× 3 けのび 全 全身を伸ばしたけのび姿勢をとり,水中を進むことができる ABC ① 水中から始めることができる ○・× ② 壁をしっかり蹴っている ○・× 4 浮き身 全 体の各部位に余計な力が入らず,リラックスした姿勢で浮いていられる ABC ① 浮体なしで浮いていられる ○・× ② 背浮きで頭の方へ移動できる  ○・× 5 バタ足 全 両足を一定の速さで途切れずリズミカルに動かすことができる ABC ① 足首が柔らかく動いている ○・× ② 太ももからしなやかに(足首までがリボンが揺れるように)動いている ○・×

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あるのではないかと考え,選定した.ローリング (横転がり)は,身体を伸ばす感覚が,水中での けのび,浮き身の姿勢と関連があるのではないか と考え,選定した.伏し浮きはできるが,身体が 左右に揺れるとすぐに立ってしまう児童が見られ ることから,揺することを自分でコントロールで きるのかどうかを観察しようと考え,ローリング の評価の観点に「伸ばしたまま,自力で左右に身 体を揺することができる」を設定した.垂直ジャ ンプは,けのびでの姿勢の保持と床や壁を蹴るこ との共通性を考えた.低学年のけのび指導で,水 中で壁を蹴ることとけのびの姿勢を保つことが難 しいという実態があげられていたことから,姿勢 の保持を観察するために,一般的な垂直跳びでは なく,けのびの姿勢でジャンプをすることとし, 部分観点①で観察・評価した.ボールキック(プ レースキック)は,キック時の足の振りとバタ足 での足の動きとの関連性を観察しようと考えた. 評価の観点は,全体印象を A「観点通りに良 くできている」,B「その動きと認められる,ほ ぼ良い」,C「その動きと認められない,不十分」 の 3 段階に設定した.部分観点は,各項目 2 ~ 3 個の観点を設け,できている場合は○,できてい ない場合は×の 2 段階で評価した.        調査に先立ち保護者・児童に対して,調査の十 分な説明をし,同意を得た.2008 年 5 月に児童 への運動経験に関するアンケート調査並びに,教 師への水泳指導に関するアンケート調査を行い, 6 月に陸上での運動遊びの調査を,7 月に水中で の基本動作の調査を行った.各調査項目は,説明 と模範を行い,児童が内容を十分に理解した上で 実施した.試技は基本的には 1 回とし,児童の全 試技を VTR で撮影した. 3.3 評価・分析方法 達成度調査の評価者は担任教諭と水泳を専門と する体育教諭とし,事前に評価練習用 VTR を見 て評価の観点を一致させてから分析を行った.分 析方法は,達成度については全体印象 ABC,部 分観点○×の人数を学年別に%で表した.また, 水中の基本動作と陸上での運動遊びの関係を検 討するために,それぞれの評価を数値化し(全 体印象を A=3,B=2,C=1,部分観点を○ =1,× =0),分析には,統計処理ソフト SPSS11.5ј を用 いてピアソンの積立相関係数を算出した.有意水 準は 5%に設定した. 表 2 小学校 1 - 3 年 運動遊びの調査項目と評価の観点リスト 調査項目 全体印象:ABC       部分の動作細目の評価の観点:○・× 1 前転 全 つながりが途切れるところがなく転がりがなめらかである ABC ① 両手をついてあごを引き,頭を入れることができる ○・× ② 背中を丸めたまま転がることができる ○・× ③ 起き上がることができる ○・× 2 ローリング 全 体を手足の方向に引っ張るようにピンと伸ばし,揺れたり回転したりできる ABC ① 手足を引っ張るように伸ばしている ○・× ② 伸ばしたまま,自力で左右に身体を揺することができる ○・× 3 垂直ジャン プ 全 ロケットのように体をピンと伸ばして上方にジャンプできる ABC ① けのびの姿勢がとれる(両腕で両耳をはさんで体をまっすぐにする) ○・× ② 床をしっかり蹴っている ○・× 4 ボールキッ ク(プレー ス) 全 助走からスムーズにキックを行っている ABC ① 軸足がボールの横に踏み込まれている ○・× ② 蹴り脚のバックスイング(太股の付け根を後方に引く動作)が大きい ○・× ③ 蹴り脚が勢いよく前方に振られている ○・×

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4.結 果

4.1 水中での基本動作の達成度 図 1の a~e に全体印象の学年別達成度を,図 2 に部分観点の学年別達成度を示した. a. 顔つけワニ歩き 1 年から 3 年で C 評価の児童が 37.5%から 1.9 %と大きく減り,B 評価の児童が増えた.部分観 点②の結果に見られるように,足が浮かせられな い児童が多かった. b. バブリング 2 年で B 評価の児童が 71.1%まで増え,3 年で は A 評価の児童が 53.9%となった.3 年では,A, B 評価を合わせると 98.1%に達した.部分観点③ の一定のリズムで呼吸ができる児童は,1 年での 25.0%から 2 年では 60.5%へと増加した. c. けのび 1 年では A・B 評価を合わせて 19.6% だったが,

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2 年では 59.2%,3 年では 98.1% に上がっている. 部分観点①(水中から始められる)は,2 年で 23.7%だったが 3 年では 71.2%に,部分観点②(壁 をしっかり蹴っている)も 2 年の 35.5%から 3 年 では 76.9%へと,いずれも 3 年で達成度が大きく 上がっていた.2 年では,身体は伸びているが水 面を波立たせて進む児童が多く見られた. d. 浮き身 浮き方は全員が伏し浮きであった.2 年で 60.5 %だった B 評価が 3 年では 38.5%に,2 年では 6.6%だった A 評価が 3 年では 59.6%へと変化し ていた.3 年生の中には,20 秒近く浮き身を続け る児童もいた.部分観点②の背浮きの達成度も 3 年で 55.8%と大きく上がっていた. e. バタ足 学年が上がるにつれて B 評価が大きく伸びて いる.A 評価の伸びは B 評価ほど大きくなく, 特に 2 年から 3 年はわずかである.3 年の評価者 は『バタ足は力強いが左右の振幅や動きの違いが 気になった』とコメントしていた.部分観点①(足 首が柔らかく動く)の達成度は,1 年の 14.3%か ら 2 年で 57.9%と大きな伸びを見せた(3 年 59.6 %).部分観点②(太ももからの動き)は 1 年で 7.1%,2 年で 21.1%,3 年で 48.1%であった. 4.2 運動遊びとの関係 図 3の f~i に陸上での運動遊びにおける全体印 象の学年別達成度を,図 4に部分観点の学年別達 成度を示した.表 3には,水中での基本運動との 相関係数を示した.相関係数については学年によ る大きな違いや特徴は見られなかったため,1 - 3 年全体での結果を示した. f. 前転 A 評価と B 評価を合わせた達成度が,1 年から 2 年で 19.6%から 81.6%と大きく伸びていた. g. ローリング A 評価と B 評価を合わせた達成度が,1 年から 2 年で 19.6%から 69.7%と伸びた. h. 垂直ジャンプ 1 年で 32.1%だった A 評価と B 評価を合わせ た達成度が,学年が上がるにつれて 47.3%,80.8 %と上がっていった. i. ボールキック 1 年 で A 評 価 と B 評 価 を 合 わ せ た 達 成 度 が 71.4%と,他の運動遊びに比べて達成度が高かっ た.2 年で 78.9%,3 年で 82.7%と伸びていった. 図 2 小学校 1 - 3 年生 水中での基本動作の各項目の部分観点における学年別達成度(%)

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水中での基本動作との関連については,表 3 に 示 し た よ う に, 前 転 は け の び( 全 体 印 象 で r=0.379)と顔つけワニ歩き(全体印象で r=0.226) と浮き身(全体印象で r=0.381)と,ローリング はけのび(全体印象で r=0.385),浮き身(全体印 象で r=0.320)と有意な関係が見られた.また, 図 4 小学校 1 - 3 年生 陸上での運動遊びの各項目の部分観点における学年別達成度(%)

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垂直ジャンプは全体印象と,部分観点①(けのび の姿勢がとれる)でけのびと有意な関係(全体印 象で r=0.286)が見られた.ボールキックは,バ タ足と,部分観点②(バックスイング)と部分観 点③(前方への足の振り)との間で有意な関係が 見られた. 全体印象,部分観点共に有意な関係が見られた けのびとローリングについて,図 5に,全体印象 から見た,けのびとローリングの達成度を度数分 布(1 年を 100 として)で表した.1 年では,け のびもローリングも C 評価の児童の度数が高い が,2 年になるとけのび,ローリング共に度数の 偏りが B 評価に移行し,ローリングでは A 評価 の児童も見られるようになる.3 年になると C 評 価の児童はほとんど見られなくなり,B 評価,A 評価へと推移していくことがわかる.A 評価の度 数はけのびよりもローリングの方が高かった.

5.考 察

5.1 達成度から見た学習適正年齢 対象児童の前年度までの水泳学習の実情を振り 返ると,1 年(現 2 年)は水に慣れることを目標 とし,ワニ歩きで顔をつけられるようになること を技術面での到達目標に据えて,楽しい雰囲気作 りを心がけての授業を行ってきたという.その結 果,極端に水を怖がる児童もなく,水泳が大好き 表 3 小学校 1 - 3 年における水中での基本動作の達成度と運動遊びの達成度との相関係数表 図 5 小学校 1 - 3 年生 けのびとローリングの全体印象の達成度からみた相対度数グラフ(1 年生を 100 とした場合) 相関係数 (r) n=184 前転 ローリング 垂直ジャンプ 項目 全体印象 ① ② ③ 全体印象 ① ② 全体印象 ① ② けのび-全体 けのび① けのび② 0.379** 0.213** 0.222** 0.377** 0.314** 0.232** 0.235** 0.208** 0.200** 0.274** 0.161* 0.051 0.385** 0.320** 0.353** 0.348** 0.313** 0.276** 0.306** 0.340** 0.275** 0.286** 0.271** 0.203** 0.271** 0.252** 0.197** 0.179* 0.097 0.067 顔つけワニ歩き-全体 顔つけワニ歩き① 顔つけワニ歩き② 0.226** 0.228** 0.159* 0.197** 0.164* 0.062 0.200** 0.243** 0.125 0.227** 0.179* 0.138 0.237** 0.263** 0.210** 0.169* 0.156* 0.072 0.129 0.097 0.091 浮き身-全体 浮き身① 浮き身② 0.381** 0.203** 0.308** 0.361** 0.277** 0.309** 0.309** 0.179* 0.177* 0.246** 0.119 0.196** 0.320** 0.157* 0.272** 0.342** 0.258** 0.232** 0.283** 0.217** 0.260** ボールキック    ①~③は部分観点を表す.    *:p<0.05,** :p,<0.01 項目 全体印象 ① ② ③ バタ足-全体 バタ足① バタ足② 0.102 0.115 0.126 0.057 0.076 0.107 0.186* 0.173* 0.203** 0.168* 0.009 0.173*

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という児童がほとんどであった.2 年(現 3 年)は, 学年に体育を専門とする教師がいたため,学び方 や関わり方で非常に丁寧に指導されてきている印 象を受けた.転校してきた 1 名がまだ水に顔を付 けられないが,他の児童は水泳が大好きで新しい 動作にも積極的に挑戦してきたという.しかし, 今回のように技術評価の観点を細かく設定し,評 価基準を共通させて観察したことはなかった. 達成度においては,A 評価の「観点通り良く できている」と B 評価の「その動きと認められ る,ほぼ良い」に該当する児童は,その動作がほ ぼできていると見ることができ,学習内容が適当 で,授業に十分取り組めていると考えられる.そ の視点から考察すると,バブリングは,水泳学習 を始めて間もない 1 年生でも 70%以上の児童が, 高い達成度を示していたことから,動き方の説明 と理解で十分に達成可能な動作であると考えられ る.また,バブリングの調査中にも,説明時の模 範や友達の試技をまねてプールサイドでも繰り返 し行う姿が見られたことから,高橋(2007)が提 唱している「仮想水面を用いての指導」は,水中 での呼吸を意識させる上で,児童にもわかりやす く効果的であると思われる.2 年では,顔つけワ ニ歩きとバブリングの A,B 評価を合わせた達成 度がそれぞれ 92.1%,90.8% に達していたことか ら,これらは 2 年生で十分に達成できる動作であ ると言える. 次に,けのびと浮き身は,2 年から 3 年で A, B 評価の達成度が大きく伸び,100% に近いこと から(けのびは 2 年 59.2 % から 3 年 98.1%,浮 き身は 2 年 67.1% から 3 年 98.1%),3 年生で十 分達成できる動作であると考えられる.けのびと 浮き身は,その達成が次の学習への指標になって いる現状もある.特にけのびは,泳ぎの学習に進 むためには欠かせない技能で,このことは,「け のびが泳ぎの基本的技術と大きく関わっているこ と」(高橋,1983;土居・小林,1985)や「評価 基準の 1 つになっていること」(野村,2004)と も一致した.また,今回のけのびの調査では,蹴 る前の準備段階の動作に大きな違いが見られた. A 評価の児童は,準備段階での水中姿勢が,一瞬 止まるかのように安定していた.これは合屋と 杉浦(2000)が報告している「ため」の動作に共 通するのではないかと思われる.けのび動作の獲 得には,準備段階でのボディコントロールが非常 に重要であると考えられる.このボディコントロ ールの力こそが,阿江ら(2008)が言う「水中に おける基礎的動き・基本動作(ミニマムエッセン ス)」であり,泳技能向上に欠かせない重要な技 術要素ではないかと考える.けのびの指導では, けのびが,潜る・蹴る・伸びるという基礎的な動 きのつながりで構成されていることを児童に明確 に示し,水中で体勢を整え,壁をしっかり蹴って, 伸びるという各局面の動きの習熟をきちんと捉え ることが重要であろう.一方,浮き身は,伏し浮 きの達成度は 3 年で 94.2%と高かったが,背浮き は 3 年でも 55.8%にとどまっていた.非常時の呼 吸の確保という点からも重要な技能であるので, 学ばせ方や「立ち方の指導」(高橋・本間,1999) を工夫して身につけさせたい.泳ぎの指導を急ぐ あまりに,浮くことを偏重しがちだが,浮くこと と同時に立つことも大切に扱いたい.児童にとっ て,最も怖いのは立てなくなることであり,足を プールの底から離す動作には恐怖心が伴う.そこ で躓かせてしまうと,技能面でも精神面でも大き く退行する.楽しみながら立てるようにさせるた めに指導方法や教具の工夫が非常に重要になって くる.浮いて,立てたら,次に潜ることを学ばせ たい.浮けるから潜れるのであり,潜っても浮い てくる,立てるという自信や,浮いている自覚は, 高橋・本間(1999)の言う「浮くコツ」とも一致 している.加えて,潜る遊びの中には,水中で向 きや深さを変えたり,体位を変えたりする水中で の身体のコントロールという重要な技能が内在し ていると思われる.潜れるようになると,水遊び の内容も広がり,さらに楽しめるようになる. バブリング,顔付けワニ歩き,浮き身,けのび の4つの基本動作の達成度は,『小学校学習指導

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要領』(文部科学省,2008)で示された学習時期, 内容共に一致していた.バブリング,顔付けワニ 歩き,浮き身は 1,2 学年の水に慣れる遊び,浮く・ もぐる遊びとして行うことができる.けのびは 3 年の浮く運動として内容にもあげられている.水 泳学習においては,水遊びの内容を吟味し,系統 的に行うことが,高橋(2007)の言う「動きつく りの視点からの基礎基本となる運動技能の育成」 になるのではないかと考えられる. 最後に「バタ足」は,3 年以降に定着していく 動作であると考えられる.3 年で A 評価の児童は 13.5% であり,他項目と比較しても達成度の低さ が見られた.学年教諭によると,1 年生では,単 元の終わりに腰かけキックでバタ足の動きを提示 し,2 年生では,毎時間の初めに腰かけキックを 20 回程度とけのびに数回のバタ足を加えて進む 遊びを,3 年生では,壁キックやビート板キック を行ってきたという.しかし,大貫(1995)の指 摘する「バタ足神話」のように,推進力のあるバ タ足が身に付いていない場合が多いという結果と なった.バタ足のしなるような動きは水泳特有の 動きで非常に難しく,筋力も必要であることから, 低学年での達成を目指して多くの時間を費やすこ とは効果的とは言い難い.適時性を考慮した効果 的な指導方法を模索しつつ,高学年でも繰り返し 練習する場面をつくることで,身につく技能であ ると考えられる. 5.2 運動遊びとの関係 けのびとローリングとの間に有意な正の相関が 見られ,図 5の度数グラフでも,学年が上がるに つれて度数が右上がりに推移していたことから, けのびとローリングには,体の動かし方や感覚に 共通点や類似点がある可能性が考えられる.身体 を手足の方向に引き伸ばす動きは,日常生活の中 ではあまりみられないため,運動遊びの中で学習 することで体の使い方がわかってくると考えられ る.けのびよりもローリングの方が動作の上達が 早いことから,陸上で身体を引き締めたり伸ばし たりすることができるようになってくると,水中 でも意識して動くことが容易になり,結果として, けのびの動作も上達していくのではないかと考 えられる.動作の観察から身体の引き伸ばしとい う共通性は挙げられるが,両者の因果関係につい ては今回の調査では不明であり,今後の課題であ る.同様に,けのび/浮き身と有意な関係が見ら れた前転も,頭越しの局面でのあごの引きを「首 を前に曲げて,へそを見よ」(勝部,1979;大道, 1985)と指導する点と,水泳のけのび姿勢を,あ ごをひいて,へそを見ると指導する点で,共通性 は見られるが,運動する環境の違いもあり,その 要因は明らかになっていない.しかし,「水泳熟 練者のけのび姿勢に比べ,未熟者は,あごが上が って両腕による頭のはさみつけも十分でないため に抵抗力が大きくなっている」という土居と小林 (1985)の報告からも大切な観察の視点であると 考えられる. また,共通性があると考えた,けのびと垂直ジ ャンプとの間の「蹴る」という動作では,けの びの部分観点②(壁をしっかり蹴っている)と垂 直ジャンプの部分観点②(床をしっかり蹴ってい る)との間には相関関係が見られなかった.この ことから,陸上でジャンプができれば,水中でも 蹴ることができるだろうという見方には妥当性が なく,けのびの学習過程においては,伏し浮きと の違いである壁を蹴る指導も大切に行うべきであ ることを示している.同様に,脚の振りでの共通 性を考えたバタ足とボールキック(プレースキッ ク)とでは,全体印象においては,有意な関係が 見られなかったことから,ボールを蹴る動作とバ タ足の動作は動かし方が違うと考えられる.しか し,有意な関係が見られたボールキックの部分観 点②(バックスイング)とバタ足の部分観点②(太 ももからの動き)に関しては,今後とも児童の足 の振りを観察,分析することが必要であろう.有 意な正の相関が見られた水中での基本動作と陸上 での運動遊びの間には,何らかの関係があること は窺えたが,今回の数値からは,それがどのよう

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な関係であるかは明確ではなく,今後も引き続き, 観察,分析をしていく必要があると思われる. 関連が見られた動きは,教師が児童に水中動作 のイメージを伝える際に,陸上での運動遊びの中 での既習の動きを用いて「○○のような感じで体 を動かしてみよう」と指導することができ,初め ての動きに対しても見通しが持て,感覚を想起し たり不安感が抑えられたりする可能性がある.こ れは,阿江(1995)のいう「学習者の運動経験の とらえ方,指導上の効果的な言語,学習しようと する運動に近い感覚を持つ運動群」の内容と共通 性があると考えられ,これらを提供することが学 習場面では重要であるということとも一致する. 跳び箱遊びや鉄棒遊びでは,「教具を工夫したり, 別の場面で体験をさせたりして動きを身につけ る」(植屋,2007)指導もあるという. 水中と陸上では,運動する環境に違いはあるが, 新しい動きの導入時に,関連のある動きを用いて イメージを持たせたり,年間計画の中で横断的に 組み合わせたりすることで,動作の獲得がより効 率的に行える可能性があると思われる. 5.3 小学校水泳学習における指導内容の系統図と 今回の結果から,水泳学習の適時性が明らかに された.水中鬼ごっこでの手の使い方が,水をか く感覚につながっていたり,宝ひろいやトンネル くぐりなどの水中動作が,けのびの準備局面につ ながっていたりする可能性を意識しながら,泳法 指導に偏ることなく,1,2 年生ではたっぷりと 水遊びを楽しみ,水中での身体感覚を培うべきで あろう.また,限られた授業時間の中で児童に泳 力を付けていくためには,水泳学習のつながりや 評価のポイントとなる動作について,指導する教 図 6 小学校水泳学習における指導内容の系統図と教材例 教材例

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師全員が共通した認識を持つことが大切である. 楽しい水遊びの中にも次のステップにつながる技 術を含ませながら単元展開が可能になろう.そこ で,先行研究(加藤,1997)および本研究結果を 踏まえると,図 6のような指導内容の系統図と教 材例が構想可能である.具体的には,年間計画と 共に掲示したり,単元が始まる前から体育館に掲 示しておいたりすると,水泳学習のつながりや水 中動作と似ている動きを持つ運動遊びを意識する ようになる.特に,1,2 年生では,水に対する 恐怖心や不安感を取り除くことが最優先されるこ とから,水中動作と似ている動きとして例示でき る運動遊びや,安心感を持たせることを意図した 水遊びを,強調して示すとよい.さらに,子ども たちが楽しく取り組めた教材を出し合い,実践資 料として蓄積していくことによって,各学校の実 態に応じた独自性豊かな内容での授業展開が期待 できる.

6.結 論

今回の調査で,児童の水中での基本動作の達成 度は,表 4のように学習指導要領に示された内容 とほぼ一致していたこと,背浮きは他の項目に比 べ経験知が低く,学習時期の見極めと指導方法の 工夫が必要であること,けのびの上達には水中で のボディコントロールが重要であること,そして, 水中での基本動作につながる陸上での運動遊びが 考えられることが明らかになった. 以上のことから,水中での基本動作には学習適 性年齢があり,水泳学習は,適時性や系統性(技 能のつながり)を意識して指導する必要があるこ とが明らかになった.また,水中での基本動作と 関連のある運動遊びを,水泳学習の導入時や前単 元に取り入れることで,前年度までの学習が想起 され,復習や学び直しに要する時間が減り,スム ーズに学習が進められることが示唆された.ただ し,バタ足のような水中でのみ獲得しうる動作は, 授業展開を工夫し,繰り返し練習する場面を設定 することが重要であろう. また,今回取り上げた関連性や共通性を持つ運 動という考え方は,「運動アナロゴン」と重なる のではないかとも考える.しかし,今回の研究で の「関連性」は,あくまでも児童の動きの観察か ら,授業における技術評価や指導の観点として子 どもたちの動きのイメージを引き出すために効果 的であろうということである.今回選定した陸上 での運動遊びと水中での基本的動作が,陸上と水 中であっても動きの発生や構造が似ているかどう か,あるいは重力の影響を受けている陸上での動 きと浮力の影響を受けている水中での動きを「類 似」としてまとめることができるかどうかについ ては実証できていない.非常に興味深い点ではあ るが,今回は「運動アナロゴン」については触れ 表 4 水中での基本動作の達成度と学習指導要領との照合表 水中での基本動作と全体印象の A・B 評価合 計で 80%以上の達成度(%)を示した学年 小学校学習指導要領(第 9 節 体育)に示された内容 (太字は調査項目と一致する内容) 顔付けワニ歩き 2 年(92.1) 第 1 学年および第 2 学年 D水遊び ア 水に慣れる遊びでは,水につかったり移動したりすること バブリング 2 年(90.8) イ  浮く・もぐる遊びでは,水に浮いたりもぐったり,水中で 息を吐いたりすること けのび 3 年(98.1) 第 3 学年及び第 4 学年 D 浮く・泳ぐ運動 ア 浮く運動では,いろいろな浮き方やけのびをすること 浮き身 3 年(98.1) バタ足 (3 年で 75%) イ  泳ぐ運動では,補助具を使ってのキックやストローク,呼 吸をしながらの初歩的な泳ぎをすること 4 年以降も取り入れる 一致 一致

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ずに,今後の課題とすることとした. 参考文献 1) 阿江通良・飯干明・加藤謙一・窪康之・國土将平・佐々 木玲子・佐藤徹・中村和彦・野中壽子・本間三和子・ 山神眞一(2008):日本体育協会スポーツ医・科学研 究報告Ⅰ 幼少年期に身に付けておくべき基本運動 (基礎的動き)に関する研究―第 3 報―,pp.64‐71 2) 阿江通良(1995):バイオメカニクスからみた運動学 ―「どうなっているか」と「どうすればいいのか」―. 体育の科学 45(2):118‐120 3) 土居陽治郎・小林一敏(1985)けのびのモデルによる 解析.東京体育学研究(12):115‐119 4) 合屋十四秋・野村照夫・松井敦典・高木英樹(1992) クロール泳動作の発達.日本バイオメカニクス学会第 11 回大会論集:286‐291 5) 合屋十四秋(1996)平泳ぎの泳動作の発達とその評価 について.愛知教育大学研究報告(45):11‐16 6) 合屋十四秋(1999)子どもの泳ぐ動作.体育の科学 49 (2):115‐122 7) 加藤謙一(1999)子どもの走る動作.体育の科学 49(2): 108‐114 8) 勝部篤美(1979)幼児体育の理論と実際.杏林書院, 改訂版,pp.112‐115 9) 小林寛道(2008)子どもにとってなぜ運動は必要か. 体育の科学 58(5):300‐304 10)加藤優(1997)写真で見る「運動と指導」のポイント  5 水泳.日本書籍,pp.2‐29 11) 國土将平(2002)青少年のライフスタイルと健康・体 力.体育の科学 52(1):15‐18 12) 宮丸凱史(1985)幼児期と動きの獲得.体育の科学 35(1):15‐20 13) 宮丸凱史(1985)投動作の発達.体育の科学 35(3): 221‐218 14) 文部科学省(2008)体育科.小学校学習指導要領,文 部科学省,pp.81‐86 15) 中村和彦・宮丸凱史・富田達彦(1988)幼児のころが り動作の発達とその評価に関する研究.筑波大学体育 科学系紀要(11):153‐163 16) 中村和彦・宮丸凱史(1989)幼児の捕球動作様式の発 達とその評価に関する研究.筑波大学体育科学系紀要 (12):135‐143 17) 中村和彦(1999)子どもの基本的動作及び「運動組合 せ」の発達.Coaching Clinic 13(2),pp.14‐17 18) 野村照夫(2004)子どもとスイミング.子どもと発育 発達 2(1):pp.8‐12 19) 大道等(1985)乳幼児における「まわる」「ころがる」 の発達.体育の科学 34(11):837‐843 20) 大貫耕一(1995)絵でみる「水泳」指導のポイント低・ 中学年.あゆみ出版 , p.15 21) 太田昌秀(1996)子どもの発育と発達と運動~ジュニ ア期の発育・発達とそれに合わせた運動~.Coaching Clinic 10(3),pp.16‐19 22) 杉浦加枝子・合屋十四秋(2000)けのび動作の習熟過 程と気づきに関する追跡研究~リリース前の動作と力 発揮を中心に~.水中水泳運動科学 3:pp.29‐34 23) 高橋伍郎(1983)水泳における身体運動.Japanese

Journal of Sports Sciences 2(7):2‐7

24) 高橋伍郎(2007)人は生まれながらに泳げない.筑波 大学公開講座「科学的水泳指導講座」資料 25) 高橋伍郎・本間三和子(1999)水に浮くコツ.体育の 科学 49(11):891‐897 26) 高橋健夫(2007)学童期の体力づくり.体育の科学 57(6):423‐427 27) 上原利視(1985)都市児童の泳力と授業づくりの改善. 体育の科学 35(8):626‐631 28) 植屋清見(2007)バイオメカニクスでスポーツをみる. Training Journal 29 (2)(328)pp.12‐15 謝辞  本研究において,神戸大学の國土将平准教授ならびに筑 波大学の岡出美則教授にご支援ご協力を賜りましたことに 感謝の意を表します. [平成 21 年 3 月 9 日受付] [平成 22 年 2 月 3 日受理]

参照

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