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Cell adhesion behavior on patterned substrates      (パターン化された基板上での細胞接着挙動)

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Academic year: 2021

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博 士 ( 理 学 ) 西 川 和 孝

     学位論文題名

Cell adhesion behavior on patterned substrates      (パターン化された基板上での細胞接着挙動)

学位 論文内容の要旨

  細胞 ・基 質問 の接 着 を制 御す るこ とで 伸 展や 分化 機能 などの応 答を刺激したり、増殖やア ポ ト― シス による細胞死などの遺伝子発 現を制御するなどの研究が 行われている。フオトリソ グラフィーやマイクロコンタクトプリンティングなどのパタ―ン化技術の発達により、マイクロメ ー タ ― ス ケ ー ル の 領域 で化 学 的ま たは 立体 的 な微 細加 工が 可能 に なり 、こ のパ タ― ン 化技 術 を応 用し た新 たな 細 胞培 養基 材、 生体 適 合性 材料 の開 発も試み られている。このように生 体 材 料 の 開 発 に お いて 、材 料 表面 の化 学的 な 性質 のみ なら ず、 表 面構 造も 考慮 した 細 胞接 着面の設計の重 要性が提示されている。

  こ の よ う な 背 景 を も と に 本 研 究 で は 、 こ れ ま で に 当 研 究 室 で 見 出 さ れ て い る 孔 径 数lxmの パ タ ― ン 状 多 孔 構 造 を 有 す る フ ア ル ム(Fig.l)を 表 面 微 細 加 工 を 施 し た 細 胞 培 養 基 材 と し て 応 用 し 、 細 胞 接 着 面 の 物 理 的 お よ び 化 学 的 な 特25000 性 を 利 用 し た 新 規 な 細 胞 培 養 基 材 、 生 体 適 合 性 材 料 の 開 発 を 試 み た 。 ま た 、 こ の パ タ ー ン 化 フ ィ ル ム 上 で の 血 管 内 皮 細 胞 の 培 養 お よ び 肝 細 胞 の 接 着 、 形 態 、 肝 細 胞 機 能 に つ い て 調 べ 、 パ タ

       .      30000 Fig. 1   AFM image of the honeycomb       patterned film (scale: nm)

−ン 化フ アル ムに よ る細 胞応 答の 制御 を 検討 した 。

  第 ー章 では、こ れまでに行われている組織 工学的なスキャフオールドお よび細胞外マトリッ ク ス 等 の 細 胞 接 着 面の 重要 性に 関 する 研究 を概 説し 、 細胞 の足 場と なる 材 料が 、用 いた 細 胞に 対し て至 適な 接 着面 を提 供す る必 要 があ るこ とを 示 した。さらに、 生体材料の微細加工 法 の 問 題 点 を 指 摘 し、 本研 究に お ける 表面 微細 加工 法 およ び加 工さ れた 材 料が 、こ の問 題 の解 決に 向け たア プ ロ― チと なる こと を 述べ た。

  第 二章 では 、高 湿 度キ ャス ト法 によ る 固体 基板 上で の ハニカムパタ― ン構造のポリマーフ ィル ム表 面へ の導 入 と、 パタ ーン 化フ ア ルム の表 面構 造 の評価およびパ ターン化フアルム上 で の 血 管 内 皮 細 胞 の培 養を 試み た 。そ の結 果、 パタ ー ン化 フア ルム は内 皮 細胞 の接 着や 形

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態を 阻害せ ず、培 養基材 として 用いるこ とが出 来るこ とが解 った。

  第三 章 では、 肝細胞 の高機 能発現 の形態 で知ら れるスフ ェロイ ドの早 期作製 および パタ―

ン化 フアルム上での肝細胞スフェロイドの培養を試みた。その結果、肝細胞スフェロイドをパタ ー ン 化さ れた 基板上 に固定 化でき る事が解 った。 第四章 では、 高湿度 キャス ト法に よる水 面 上 で の微 細加 工法と パタ― ン化さ れた表面 構造の 評価お よびパ ターン 化フア ルム上 での肝 細 胞 の 培養 を試 みた。 第ー節 では、 水面上で の高湿 度キャ スト法 を用い て側鎖 にラク トース 基 を有 するポ リマー から成 るパタ

―ン化 フアル ムを作 製した 。第 二節で は、パ タ―ン 化フア ルム 上 で の 肝 細 胞 培 養 お よび 肝 細 胞 の 形 態 や 機 能 に 与 える パ タ

― ン 表 面 の 物 理 的 影 響を 調 べ た。そ の結果 、肝細 胞はパ ター ン化フ アルム 上と平 膜上と では 明 らか に 異 な る形 態(Fig.2)を 示 し 、 肝 細 胞 機 能 に も影 響 が 見られ た。こ のこと からサ ブセ ル ラ ― ス ケ ― ル の パ タ― ン 構 造 の 有 無 が 肝 細 胞 の 挙動 に 大 きく影 響する ことが 解った 。第 三節で は、パ ターン 化フア ルム のフアルム部分と空孑L部分とで 接着性 の異な る基板 を作製 し、

そ の 基 板 上 で の 肝 細 胞の 培 養 を試み た。そ の結果 、肝細 胞は フ ア ル ム の 空 孔 部 分 の接 着 性 の違い に応じ て形態 が異な り、

Fig. 2 Morphology of hepatocytes on (a) the unpatterned film and (b) the honeycomb patterned film (bar: 25Lun)

Fig.3 Urea synthesis

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そ の形 態を反 映した 機能が 発現さ れてい た(Fig.3)。こ れは肝 細胞が パタ― ン化フ アルム の空 孔 部 分 の 化 学 的 性 質 の 違 い を 認 識 す る こ と に よ り 誘 導 さ れ た こ と を 示 し て い る 。   以 上の 結 果 か ら、 高 湿 度キ ャスト 法はサ ブセル ラ―ス ケ―ル のハニカ ムパタ ―ン状 多孔構 造 を導入 する微 細加工法 として 用いる ことが 出来る こと、 さらに パターン化フアルムを用いた 物 理 的 およ び 化 学 的な 性 質 が接着 依存性 細胞の 挙動に影 響を与 えるこ とが明 らかに なった 。 こ の こ とか ら 、 こ の微 細 加 工法に よる材 料の物 理的・化 学的な 両特性 を活か した新 規生体 材 料 の開発 が期待 される。

6   5    4   3    2   1    0    (V I( I/ l Iu l  nr  )  e ak l

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学位論文審査の要 旨 主査

副査 副査 副査

教授 教授 教授 助教授

下村 喜多村 田村 居城

政嗣     昇     守 邦治

     学位論文題名

Cell adhesion behavior on patterned substrates      (パターン化された基板上での細胞接着挙動)

  医用材制や人工臓器、細織工学など を支えるバイオマテリアルの開発において、材糊の 表面と生体物質や細胞との界面である バイオインターフェースの設計は、材料表面の化学 構造や物性が細胞の接着、増殖、形態 や機能などに著しく影響を与えることから、極めて 重要である。具体的には、材うIs俵面の塗れ性、潤滑性、抗血栓性などの生体S薗針生の向上 や付与、細胞接着因子の積極的な導入 などが数多く報告されてきた。一方、培養基板の表 面形状や賊棚冓造が細胞の接着、形態 や機能発現に大きく影響することが注目されはじめ ており、材料表面の化学的な性質のみ ならず、材攀俵面の起伏のようなマイクロあるいは サブマイクロメーターレベルにおける 物理的な形状もバイオインターフェースを特徴づけ るものであることが明らかになってきた。

  本論文は、溶媒の蒸発などの非平衡 プロセスで生じる規則構造を利用してサブセルラー レベルで規則的なメゾスコビックパタ ーン構造を有する高分子からなる新たな細胞培養基 材を作製し、基材表面のトポロジカル な性質が細胞培養におよぼす効果を明らかにしたも のである。著者は、糖鎖あるいは親水 基を有するアクリルアミド系の両親媒性高分子の希 薄溶液を高湿度下で固体基板上にキャ スティングすることで、直径数マイクロメーターの 孔がハニカム状に規則正しく開いた多 孑I性薄膜を得た。ハニカムフィルム上での内皮細胞 の接着と培養を検討した結果、サブセノレラーレベルの凹凸があっても細胞が接着すること を見いだした。また、ラットのロ干糸田月包の培養にハニカム構造フアルムを用いたところ、肝 実質細胞がハニカム形成によルマイク ロパターン化された細胞接着領曦と非接着頷喊を認 識し、その接着性、伸展挙動が影響を 受けることを見出した。さらに、パターン化されて いないフラットな表面では肝細胞は単 層接着し良く伸展するのに対し、ハニカムフィルム 上 では いく っか の細 胞 が塊 状に 集合 した スフ ェロ イド を形 成す るこ とを 見い だ した 。   こ れを 要す るに 、 著者 は、 サブ セル ラー レベ ルの 基材 表面 微細f造 と細胞形態・機能 の関i劃生 を得たものであり、ハニカム構造高分子が細胞と細胞培養基材の相互作用、とり わけトポロジカルな効果を科学的に検討できる材料であることを明らかにしたものとして、

197

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'l

イ匕学に対して貢献するところ大なるものがある。

  

よって著者は、北海道大学博士(理鞠の学位を授与される資格のあるものと認める。

参照

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