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北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title ウェーブパイプラインを用いたマルチスレッド型プロ

セッサアーキテクチャに関する研究

Author(s) 池田, 吉朗

Citation

Issue Date 1999‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/1288 Rights

Description Supervisor:日比野 靖, 情報科学研究科, 修士

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ウェーブパイプラインを用いたマルチスレッド 型 プロセッサアーキテクチャに関する研究

池田 吉朗

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

1999

2

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キーワード: マルチスレッド 型プロセッサ, ウェーブパイプライン.

Abstract

現在の一般的な計算機の多くが高速な処理のために何らかの並列性を利用してい る。利用する並列性の違いによってスーパースカラ、VLIW、マルチプロセッサなど の方式があるが、これらは通常どれもパイプライン処理を伴っている。このパイプラ イン処理の効率を向上させ、高いスループットを実現するアーキテクチャとしてマル チスレッド 型プロセッサアーキテクチャがある。

このマルチスレッド型プロセッサを高速に動作させる手段として本研究ではウェー ブパイプラインの導入を考える。マルチスレッド 型プロセッサの持つ特徴がウェーブ パイプラインの導入を有利にすることを明らかにし、その設計手法を提案する。

提案する設計手法には、マルチスレッド 型プロセッサをウェーブ動作させるため のステージ構成、ステージ内部の回路設計に加え、素子/配線モデル、レイアウト法、

さらにはコストを低く抑えるための工夫などが含まれる。

これらの手法は日比野研究室で設計したマルチスレッド型プロセッサであるMUP に適用され、効率的なウェーブ動作、低コストを実現するための設計手法を反映した ウェーブパイプライン版MUPを設計し、シミュレーションにより評価する。

1

マルチスレッド 型プロセッサ

通常のパイプラインでは単一スレッドをパイプライン化しており、パイプラインハザー ドの問題が避けられず、効率的なパイプライン処理が妨げられる。マルチスレッド 型プロ セッサは、ステージ数と同数の独立なスレッドの命令をパイプラインに投入し、全てのパ イプラインステージを異なるスレッドの命令で埋めることで、パイプラインハザードをな くし、パイプラインをストールさせることがない。

Copyright c

1999byYoshiroIkeda

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2

ウェーブパイプライン

多段構成パイプラインを持つマルチスレッド 型プロセッサの動作周波数を上げるのは 困難である。しかしウェーブパイプラインを採用すればその困難の幾つかは打開できる。

ウェーブパイプラインは、ステージ内部に複数のデータが同時に存在することを許し、動 作周波数の向上、リソース使用効率の向上を可能にするものである。マルチスレッド型プ ロセッサの持つパイプライン構造や、スレッド 数個分に多重化されたレジスタセットは、

ウェーブパイプラインにとって非常に都合の良いものである。本論文では、ウェーブパイ プラインを採用したマルチスレッド 型プロセッサの設計手法を提案し、それをもとにプロ セッサを設計し、パフォーマンスやコストを評価する。

3

ウェーブパイプラインのための設計

通常のパイプラインプロセッサと同じ設計手法や、CADが使えないため、ウェーブパ イプラインの性質を考慮した設計の手順を考える。

その準備として、素子や配線をモデル化しておく。素子/配線モデル - ウェーブパイプ ラインは通常のパイプラインよりもタイミング制約が厳しい。そのため、ある程度現実的 で、かつ設計が複雑にならないように詳細過ぎない適度なモデル化が必要である。

4

ステージ構成

ウェーブパイプラインでは、全てのステージを同じタイミングで動作させる必要がな い。しかし、ウェーブ動作できないステージがあったり、動作タイミングを合わせなけれ ばならないステージがある場合もあるので、効果的にウェーブ動作させるためのラッチの 配置や、各ステージを動作させるタイミング、クロックの分配について考えなければなら ない。

5

ステージ内部の回路構成

ウェーブパイプラインでは、ステージの最大遅延と最小遅延の差がサイクルタイムを決 める要因になる。そこで、ステージ内部の遅延を均衡させる方法を考える。本論文ではス テージ内部の遅延を均衡させる手段として、遅延の小さなパスに遅延素子としてバッファ を入れる方法を採用する。

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6

コスト とパフォーマンス

ステージ内部の遅延を均衡させる手段として、バッファを入れる方法を採用しているた め、バッファ数が増えるとそれだけコストが増す。よって必要なバッファ数が少なくなる ような設計を考えなければならない。

7 MUP

の設計

以上の章で提案した設計手法を、日比野研究室で設計したマルチスレッド型プロセッサ であるMUPに適用し、効率的なウェーブ動作、低コストを実現するための設計手法を反 映したウェーブパイプライン版MUPを設計し、パフォーマンスやコストを評価する。

参照

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