新ルチル製造法およびチタン資源の開発
著者
伊藤 聰
新ルチル製造法およびチタン資源の開発
18360360
平成1 8年度∼平成1 9年度科学研究費補助金
(基盤研究(B))研究成果報告書
平成20年3月
研究代表者 伊 藤 聴
東北大学大学院環境科学研究科准教授
平成1 8年度∼平成1 9年度科学研究費補助金
(基盤研究(B))研究成果報告書
課題番号: 18360360研究課題: 新ルチル製造法およびチタン資源の開発
研究組織:研究代表者:伊藤 聴(東北大学大学院環境科学研究科准教授)
研究分担者: 長坂徹也(東北大学大学院環境科学研究科教授)
研究分担者: 横山一代(東北大学大学院環境科学研究科助教)房究分担者:中島謙一(国立環境研究所・循環型社会・廃棄物
研究センター特別研究員) 交付決定額(配分額) (金額単位:円) 直接経費 亊I ィニ N 合計 平成18年度 免ツテ テ 3,300,000 Bテ3 テ 平成19年度 釘テS テ 1,350,000 迭テゴ テ 総計 RテS テ 4,650,000 テ S テ研究発表
(1)雑誌論文1. S. Itoh, S. Sato, ∫. Ono, H. Okada and T. Nagasaka, Feasibility
Study of the New Rutile Extraction Process Based on Oxidation Reaction from Natural llmenite Ore, Metallurgical and Materials Transactlons B,査読有, vo1.37B, (2006), 979-985.
2. S. Itoh, T. Suga, H. Takizawa and T. Nagasaka, Application of
28 GHz Microwave Irradiation to Oxldatlon of llmenite ore for New Rutlle Extraction Process, ISIJ International,査読有, Vol.47, (2007), 1416-1421.
(2)学会発表
1.丸山雄市,中川晃成,伊藤聴,長坂徹也,イルメナイト鉱石からの 酸化・酸浸出法によるルチル抽出エコプロセスの開発,資源・素材
目 次 1.は じめに 2.酉劉ヒ・希酸浸出法によるルチ)L'抽出プロセス 31実 験 3. 1 流動層によるイルメナイトの酸化 3. 2 希酸による浸出
4.プロセス評価
5.結果および考察
5. 1 流動層によるイルメナイトの酉劉ヒ 5. 2 希酸による浸出 5. 3 プロセス評価 6.おわ り に 文 献 頁 16 24 261.は じ め に
ルチルは、金属チタンの製造原料や白色顔料あるいは光触媒、機能性コーテ
ィング材として、世界で年間約500万トン製造されている。このうちの約9割 は酸化チタンであり、その大部分がルチル顔料として使用されている1)。酸化チ タンは、原料としてイルメナイト鉱石、またはルチル鉱石から製造される2種類に大別される。前者は、主に硫酸法、高チタンスラグ法であり、後者には塩
素法があるが、」いずれにしても廃棄物の発生、使用済薬品の処理、大量のエネ
ルギー消費、環境負荷の観点から、新しい方法・技術の開発が望まれている。著
者らは、これまで1173-1373 Kの温度範囲におけるTi-Fe-0 3元系の相平衡に関する研究を行い、比較的低温においてイルメナイト鉱石を還元ではなく、酸
化することによりルチルとシュードブルッカイトの2相が生成することを兄い だした2,3)。この結果に基づき、オーストラリア産イルメナイト鉱石を空気中で酸化して、続いて磁気分離あるいは酸処理によりルチルを得る新しいルチル製
造法を開発し、提案した3・4)。また、この酸化処理における加熱にマイクロ波の 応用も試みた5)。本研究では、酸化を基本原理とするイルメナイト鉱石からのルチル抽出プロ
セスの最適化を目指し、酸化には迅速な反応が期待される流動層反応器を用い
た実験、および酸化後のルチル抽出には、同時に生成するシュードブルッカイ
トからもチタン分を回収する方法として、硫酸あるいはリン酸を用いた希酸に
よる浸出を検討した。また、本法によるルチル製造法と既存プロセスの硫酸法
についてエネルギー所要量、 CO2排出量を算出し、それらのプロセスについて、 評価を行った。2.酸化・希酸浸出法によるルチル抽出プロセス
酸化・希酸浸出法によるルチル抽出で、希酸として硫酸を用いる場合のフロー
シート3)をFig. 1に示す。
Hmenite ore
Diluted su肝uric. acid →
Mota=c iron
Acid leaching
Filtration
FIuidized bed
2FeTtO3(S)+1 /202(g )-Fe2TiOs(SPTiO2(S)
Fe2Ti 05+4 H 2SO4 Ti OSO4+Fez( Sod h+4 H 20
I i
CooH咽, CrySta=zation Drying, Calcination FeSO4 Fe2(Sod)3+Fed-3FeSO4 とSO4 i TIOSO4+2H20-TiO(OH)2十日2804 to be recycled l 1 … ¶o(oH)2-¶02+H20FtF ・ ㌔.I Conventional process
Fig. 1酸化・希酸浸出法によるルチル抽出プロセスのフローシート(硫酸の場合)
この方法では、イルメナイト鉱石を大気程度の酸素分圧で酸化すると、式(1) の反応によりルチル(TiO2)とシュードブルッカイト(Fe2TiO5)の2相が生成する。
2FeTiO3 (S) +1/202 (g) -Fe2TiO5 (S) +TiO2 (S) (1)
次いで、式(2)の反応により、生成したシュードブルッカイトを希硫酸に浸出さ せる。
Fe2TiO5 (S) +4H2SO。 (1) -TiOSO。 (1) +Fe2 (SO4) 3 (1) +4H20 (1) (2)
シュードブルッカイトは希硫酸や希リン酸に溶解するが、ルチルはこれらの酸
には基本的に不溶である3)ことから、酸浸出後のろ過により未浸出物としてルチ ルを得ることができる。浸出したシュードブルッカイト中のチタン分は、浸出後の溶液に還元剤、たとえば金属鉄を添加して溶液中の鉄分を還元した後、冷
却・晶析により除去し、式(3)、 (4)に示す加水分解、乾燥・焼成を経てルチルと して回収できる6)。 TiOSO4(1)+2H20(1)-TiO(OH)2 (S)+H2SO4(1) (3) TIO(OH) 2 (S) -TiO2 (S) +H20(g) (4) 以上の式(2)、 (3)、 (4)は、酸として硫酸を用いた場合であり、リン酸の場合は 式(5)と(6)で示される。
Fe2TiO5 (S) +3H3PO4 (1) -TiOHPO4 (1) +2FePO。 (1) +4H20・(1) TiOHPO4(1) +H20(1) -TiO2 (S) +H。PO4(1)
3.実 験
3. 1 流動層によるイルメナイトの酸化
試料に用いたオーストラリア産イルメナイト鉱石の組成をTabJelに示す。 Table l オーストラリア産イルメナイト鉱石の組成(mass%)
TiO2 杷T Fe203 磐蔗 Si02 テ# 2 P205 ## 2 V205 晩 CaO 52.21 b B 16.71 縱2 1.52 0.005 " 0.12 紊 0.14
主成分は、 mass%でTi02が52.2 %、 FeOが26.1 %、 Fe20。が16.7 %である。性 状は、約1 mm以下の細粒で、平均粒径は197〃mである。はじめに流動層の特
性を理解し、最適な流動条件を決定するため、室温でコールドモデル実験を行
った。 Fig. 2に流動層による酸化反応に用いた装置の概略を示す。反応器には内 径29.3 mmの石英管を用い、ガス分散器(石英の円板に直径1 mmの孔を24個 開けたもの)を取り付けた。この開孔比は2.8 %であり、ガスは窒素を用いた。 5、 10、 20gの3種類の試料について、室温でガス流量と圧力損失の関係を調べ、 流動化のためのガス流量を流動化最小速度の計算値7)の約2.2倍の0. 124 m・S-1 (5000 cm3(STP)・minー1)とした。高温実験は1173および1223 K一定において、 まずArガスのみを流しておいて、反応器の上部から試料10 gを入れ、所定温度になったところで酸素を流し、 5%02-Ar混合ガスとして酸化反応を開始した。
所定時間経過後、酸素のみを止め、炉を上方に移動し、試料を空冷した。この
酸化試料について、酸化反応率の測定、粉末XRDによる相の同定及びEPMAによ る分析を行った。酸化反応率は、酸化試料を鉱石の初期組成まで3%CO-CO2混合ガスにより還元して、その質量変化から求めた。
Fig. 2 流動層反応器の概略1: Quanz reaction tube 2: F]uidized bed 3: Manometer 4: Gas distributor 5: Mass flow meter 6: Themocouple 7: Gas cylinder 8: Electric furnace 3. 2 希酉劉こよる浸出
上記の鉱石を、後の結果で記述するように、流動層を用いた酸化実験により
適当とわかった条件、すなわち、5 %02-Ar混合ガス、ガス流量5000 cm3(STP) ・min 1、 1223Kにおいて40min酸化し、粉末XRDによりルチルとシュードブルッカイト相になっていることを確認後、希酸による浸出実験に用いた。
浸出実験は、予備実験として、加熱にホットプレートを用い、酸化済みの試
料と所定濃度の硫酸をビーカーに入れ、時計皿でふたをして行ったが、均一な
加熱が困難で、硫酸の蒸発や、蒸発分の硫酸の補給による濃度変化などの問題
があった。これらを考慮して、 Fig. 3に酸浸出実験に用いた装置の概略を示す。希酸は硫酸とリン酸の2種類として、加熱にはオイルバスを用いて、擾拝機に
より温度を一定に保持し、また酸の蒸発防止のためにフラスコに還流冷却器を
取り付けた。所定時間反応させた後、試料をろ過し、ろ過後の溶液について
ICP(Inductively-Coupled Plasma)によりチタン、鉄の定量分析を行った。鉄はルチル相には含まれず、シュードブルッカイト相にのみ含まれるので、鉄の
分析値からシュードブルッカイト成分の浸出率を求めた。一方、チタンはルチ
ル相のほかシュードブルッカイト相にも含まれるので、チタンの分析値は、シュードブルッカイト相からの浸出とルチル相からの浸出の合計値であると考え
られる。したがって、シュードブルッカイト成分の浸出率に相当するチタン分を'トータルのチタン分析値から差し引いた値を、ルチル相から浸出したものと
考えて、ルチル成分の浸出率を求めた。実験は、酸濃度、保持時間、保持温度
を変数として行った。なお、このほか試料鉱石の表面と内部についての観察及
び分析は、走査型電子顕微鏡及びEPMAにより行った。 Fig. 3 酸浸出実験装置の概略4.プロセス評価
本研究の酸化・希酸浸出法によりルチル抽出を行った場合、および既存プロ
セスによりルチル製造を行った場合の入出量、すなわち物質所要量と製品産出
量を把握し、コストとエネルギー所要量などを算出し、その比較を行うことによりプロセス評価を試みた。比較するプロセスは、本研究の酸化・希酸浸出法
と競合すると考えられる、従来行われている硫酸法とした。
5.結果および考察
5. 1 流動層によるイルメナイトの酸化 流動層酸化前後の鉱石の粉末XRDパターンをFi9. 4に示す。図のように、鉱 石の主な相であるイルメナイト(FeTiO3)が状態図2・3)から期待されるとおり、式 (1)で示した酸化反応によりシュードブルッカイト(Fe2TiO5)とルチル(TiO2)の2 相になっていることがわかる。なお、酸化後の平均粒径は201〃mであった。 酸化反応率と時間の関係をFi9. 5に示す。温度差が50 Kと小さいためか温度 による違いはほとんど見られず、ほぼ20 minの短時間で酸化反応が終了してい る。この結果は、以前に単一ブリケット試料を用いて、 1173-1323 Kで行った 酸化反応速度の研究8)において、生成物層中気孔内ガス拡散過程が支配的であり、温度依存性が小さいことと傾向で合致する。以上の結果から、流動層による酸
化条件として1173-1223 K、 30 min程度でよいことがわかったので、以降で述 べる希酸による浸出実験の試料は1223 Kで40 min酸化したものとした。倉suatulO主ela∝ 20 40 60 80 20(degree. CoKc() Fig. 4 流動層酸化前後におけるオーストラリア産鉱石のXRDパターン 8 6 4 2 0. 0 0 0 (・)I Luo葛p!xoLeuO!73eJj △ 1223K ∇ 1173K 5%02-Ar V/m3(STP)・S-1= 83.3× 10-6 0 1 0 20 30 40 50 Time. t/ mjn Fig. 5 酸化反応率と時間の関係(オーストラリア産鉱石)
5. 2 希酸による浸出 温度393K一定で(1+1)、 (1+2)、 (1+5)H2SO。について、保持時間を6、 12hと して行った浸出実験の結果をR9. 6に示す。 (%)zo!1Put2Soこr Za」-oaleJLPea1 0 0 2 4 6 8 10 12 14 Time, t/h Fig. 6 流動層酸化後オーストラリア産鉱石についての希硫酸(H2SO4)による Fe2TiO5、 Ti02の浸出率と時間の関係
図中のエラーマークは標準偏差を示しており、後の図でも同様である。酸濃
度は体積比で示してあり、括弧内前者が酸、後者が蒸留水の割合をそれぞれ示
している。図中の三角、四角印は、それぞれシュードブルッカイト、ルチル成 分の浸出率を示している。図のようにシュードブルッカイト成分は硫酸濃度が 高いほど浸出率が大きく、 (1+1)、 (1+2)H2S04では12 h保持で70-80 %程度で あった。またルチル成分についても、硫酸濃度が高いほど浸出率が大きく、 (1+1)、 (1+2)H2S04の12 h保持で20-30 %浸出した。浸出条件の最適化には、シュードブルッカイト成分の優先的な浸出が望ましいが、一方のルチル成分の浸出はで
きるだけ抑制することが肝要である。そこで、硫酸濃度を最適と考えられる
(1+1)に固定し、温度を373-393Kと変えて温度の影響を調べる実験を行った。 その結果をFig. 7に示す。 0 2 4 6 8 10 12 Time, Hh 14 (%)No!1Pueのo!1Naj-OaleJエuea1 80
Fig. 7 (1+1) H2SO4浸出におけるFe2TiO5、 Ti02の浸出率に及ぼす温度の影響
図よりシュードブルッカイト、ルチル成分共に高温ほど浸出されることがわ かる。 393K以下の温度では、シュードブルッカイト成分について383Kの12h
保持で70 %程度の浸出率であるが、時間に対する浸出率の傾きが認められ、よ
り長時間保持するとさらに浸出されることが期待される。この傾向はFig.6に 示した393Kの(1+2)H2SO。についても同様である。以上の結果より、 (1+1)H2SO。、 393K、 12h保持がシュードブルッカイト成分の最も浸出する条件であると言え る。 同様にリン酸について393 K一定で酸濃度を変えて行った結果をFi9. 8に示 す。図中の三角、四角印は、硫酸についてと同様、それぞれシュードブルッカイト、ルチル成分の浸出率を示している。硫酸の場合と同様に、酸濃度が高い
ほどシュードブルッカイト成分の浸出率が大きく、(5+1)H。P04の12h保持で74%浸出した。ルチル成分については、シュードブルッカイト成分と同様に酸濃度 が高いほど浸出率が大きい。しかしながら、 (5+1)H。P04の結果をFig.6の (1+1)H2S04の結果と比較すると約1/2-2/3程度に浸出が抑制されることが分か った。 (%)No!1PueSo!_LNaj-OateLLPea1 0 2 4 6 8 10 12 14 Time,t/h
Fig. 8 希リン酸(H3PO4)浸出におけるFe2TiO5、 Ti02の浸出率と時間の関係
前述したようにルチルは基本的に希硫酸や希リン酸に不溶であるのに対して、
酸化した鉱石ではFlg.6-8のように最大で30%程度浸出してしまうことが分か った。そこで、試薬のTi02と、鉱石酸化後を模擬したTi/Feのモル比1.14とな るように試薬Ti02と合成したFe2Ti05を混合した試料について、393K、 (1+1)H2S04の条件で浸出実験を行った。その結果、どちらの試料もルチル成分について6h
で1%、 12hにおいても3%程度しか浸出しなかった。すなわち、酸化により生 成するTi02の性状によっては、期待通り浸出しないと考えられる。それで、次に、酸化後の冷却速度によって特にルチル成分の浸出率が変わるかどうかを調
べる実験を行った。すなわち、流動層酸化後の鉱石試料を空冷のほかに、 2、 5、ll K/minの速度で徐冷した試料について酸浸出実験を行った。 Fi9. 9に393 K において、 (1+1)H2SO。の濃度の条件で浸出を行った結果を示す。図中の三角、四 角印は、 Fig.6-8と同様にそれぞれシュードブルッカイト、ルチル成分を示し ている。白抜き印は徐冷した試料について、一点鎖線、実線、二点鎖線はそれ ぞれ2、 5、 ll K/minで徐冷した結果を示している。 △FeTiOll-.-2K/m 凵ソ □Tia,5]fcO.: 嵐モTイ ヨ問 VBメ粐ヨニトイ ヨ問 (1 +1 )H2SO4 393 K (%)NoこrpueSo!1Naj-Oatt2JLPea1 80 ▲ Fe2TiO ITiO2 _一一一ー ′■ ′←′ ■→′ ■←′ ′`● Fe2TiO5 ■-TiO2 __一一一一● 0 2 4 6 8 10 12 14 Time,t/h
Fig. 9 (1+1) H2SO4浸出におけるFe2TiO5、 Ti02の浸出率に及ぼす
冷却速度の影響 浸出は6、 12 h行い、後記するように、徐袷の条件として適当であることが 分かった5 K/mlnについては、短時間の2 hでも行った。黒塗り印は、比較の
ために、流動層酸化後空冷した鉱石についての結果を示したものである。図よ
り、シュードブルッカイト成分の浸出率は、冷却速度が小さいほど大きい傾向 があるが、 12 hにおいては大きな差がなく、 80 %程度の浸出率が得られること から、徐袷に要するエネルギーなどを総合して、 5K/minの徐冷速度が適当と考 えられる。一方、ルチル成分の浸出率は冷却速度による差はほとんど見られず、 空冷の結果と比較し、徐袷の方が約1/3の10 %と著しく抑制されることが分かった。ところで、 5K/minで徐冷した鉱石について、シュードブルッカイト成分 の浸出率は2 hでおよそ40 %で、その後徐々に浸出が停滞する傾向が見られ、 12 hでも80 %の浸出率に留まることが分かる。この傾向はルチル成分でも同様
である。この原因として、鉱石内部-の酸の浸透が影響していることが考えら
れる。 Fig.10に走査型電子顕微鏡写真を示す.図の(a)、 (b)、 (C)、 (d)はそれぞれ 生鉱石、流動層酸化後5 K/minで徐冷した鉱石(未酸浸出)、 2 hおよび12 h (1+1)H2SO。浸出後のものである。 (a)の生鉱石の表面は、全体的に滑らかである が、 (b)のように酸化後は鉱石表面全体に突起が生じ、凹凸のある表面となる0 Fig.10 走査型電子顕微鏡写真 (a):rawore (b):cooledat5KJmina冊eroxidation (C):leachedby(1+1)H2SO4for2h (d):leachedby(1+1)H2SO4for12h(C)、 (d)の酸浸出試料は、ともに浸出前と比べ突起が大きくなっている。 (C)の 2h酸浸出は凹凸が全体に見受けられるが、 (d)の12h後になると突起が溶解し て、見かけ上合体したようにな-り、滑らかな表面となっている。すなわち、酸
浸出開始直後は表面に凹凸が多く、酸が鉱石内部に容易に浸透して浸出するが、
浸出の進行に伴い、表面が滑らかになり鉱石内部-の酸の浸透が困難になるた
め、浸出が停滞気味になるものと推察される。
Fig.11にはEPMAによる面分析結果を示す。図の(a)と一(b)は流動層酸化後5 K/読nで徐冷した鉱石(未酸浸出)、 (。)と(d)、 (e)と(f)はそれぞれ、 2h、 12h (1+1)H2SO4浸出後の鉄とチタンの濃度分布をそれぞれ示している。 (a)と(b)の酸化後未酸浸出鉱石について、鉄の濃度が高い場所ではチタンの濃度が低い対応
が確認されるが、その分布は非常に微細であり、 EPMAによる相の同定は困難で あった。酸浸出後の鉱石について、 (C)∼(f)に示すように、 2、 12h共にチタン は粒子全体にわたり均一に分布しているが、鉄は粒子の中心部の濃度が高い。したがって、浸出率が停滞する原因として、未浸出のルチル相がシュードブル
ッカイト相の浸出を阻害していることが考えられる。虫藍鞄空転鮫男Ft7 Fig. ll EPMAによる面分析結果 珊1.、∵ ㌔ (a),(b):cooledat5K/minafteroxidation (C),(d):leachedby(1+1)H2SO4for2h (e),(f):leachedby(1+1)H2SO4for12h
そこで、鉱石を2 h酸浸出した後、残漆を乾燥・粉砕して再び酸浸出する実
験を行った。その結果をFig. 12にFig.9の流動層酸化後5 K/minで徐冷した鉱 石の結果(白抜き印)と併せて、シュードブルッカイト、ルチル成分の浸出率 をそれぞれ、 ▲、 ■印で示す。 (%)NoIIPueSo!一. Naj-OaleJLPea1 0 メ 0 0 8 6 4 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Time, ∫/h Fi9. 12 2h酸浸出後の残澄粉砕・再度酸浸出の結果 この実験では、酸化後5K/minで徐冷した鉱石を、2h酸浸出後残壇を乾燥し、 20分間めのう乳鉢で粉砕して再び2、 6、 12h酸浸出を行ったので、全浸出時間 はそれぞれ4、 8、 14hとなる。粉砕しない場合、シュードブルッカイト成分の 浸出率は4 hで約55 %と図から読み取れるが、 2 h浸出後に残漆の粉砕を導入 することにより、図に示した通り 80%と大幅に向上することがわかった。すな わち、粉砕なしの場合の12h浸出率80%を、粉砕・再度酸浸出することにより、 1/3の時間に短縮して達成できたと言える。一方、ルチル成分の浸出率も同時に
増加して20 %以上浸出するが、浸出したルチル成分は、浸出後に溶液中の鉄分
を除去し、加水分解・焼成工程を経て回収可能である。よって、乾燥を除けば、
粉砕は短時間であり、浸出に要するエネルギーの削減も期待されるため、短時
間の希酸による浸出後、残漆の乾燥・粉砕を行い、再度、酸浸出を行うことが
適当であると結論される。
5. 3 プロセス評価 5. 3. 1 物質収支 プロセスの比較、評価を行うに当たり、 Fig.1に示した本プロセスおよび従来の硫酸法における物質収支を考える必要がある。そこで、一本プロセス(希硫酸
使用、 Fig. 13)と従来の硫酸法(Fig. 14)の各段階における反応の化学量論式 に基づいて、二酸化チタン(TiO2) 1 kgを製造する際の物質所要量、製品産出 量を計算した。〔重り
イルメナイト鉱石(FeTiO3) 〉2◆ .、≧、:1--:i-:、、親機導師.、≡.. 2FeTiO3+1/202→F○2TiO5+TiO2 H2SO4▼く、一一.:- 築EjJH + H 3ケox*ク 2鶇7 2テ「 つツテコI^
Fe2TiO5+4H2SO4iTiOSO4+Fez(SO4)3+4H20 ▼ ミミ、ミ..i,/,,Cこ.r■き∴、二r Fez(Sod)3+Fel3FeSO4 ▼ I.■:‥、■、.、l T 備4 Bウ$ オF飛 s"エ 4 B ▼ 二;.勝一i…肘■、、;≡■こ、、. TiO(OH)2ーTiO2+H20 ・・--叫 TiO2 i - - ・ ,●「再議16I1 --.> H2SQi___I Fi9. 13 酸化・希酸浸出法によるルチル製造のフローシート
Ba Egg イルメナイト鉱石(FeTiO3) H2SO4 ▼ …豪.;、二瀕畷LL細菱_-:* 驀冷モイリカ 」ィ B 蔦」」3「ヤ討モ・ ヨ FeT 2ウ)?」%4 H F備4 Bエh オ4 Bウ$ H20▼ tt:㌔.、ー TiOSO4+2H20→TjO(OH)2+H2SO4 ▼ 顛無毒譲、鞭率.≡.■、 TiO(OH)2-TiO2+H20 ・t・-叫∵ FeSOi_二二1 --, H2SO4 Fig. 14 硫酸法によるルチル製造のフローシート 本プロセスおよび硫酸法の物質収支をFi9. 15、 16に示す。 Fo2(SO4)3日+Fo(S)→3FoSO4(S) Fi9. 15 酸化・希酸浸出法によるルチル製造における物質収支
酸浸出 剪 加水分解 劔 乾燥.焼成 lnput 杷UF樋2 kg 纉 X c」コH :JBツリ r 霧r 彦飛 s" kg 刪 23 H2SO4 霧r 2_45 kg .45 ll Output kg 彦飛 s" 冖g 2 彦樋" 霧r FeSO4 霧r 1.90 僣2SO4 剿カr 1-23 僣20 冖g .23 kg CR FeIR'望諾(T,2.SF:4S'B.".2H2。.., TiO}TTSfB'HT(2sT:-L2S。4… TiO`○"'2'S'→TiO2`S''H20`g' Fig. 16 硫酸法によるルチル製造における物質収支
図より、本プロセスでは、工程の前半部分、すなわち酸化処理のみでプロセ
ス全体で得られるTi02の1/2が得られるので、後半部分、すなわち加水分解・ 乾燥・焼成工程で処理するTiOSO。、およびTiO(OH)2の量は硫酸法の1/2となる。 5. 3. 2 コスト計算 前記の物質収支を基に、 TiO2製造に関わるエネルギー所要量およびコストの計算を行い、その比較を行った。エネルギーに関して、硫酸法については社団
法人産業環境管理協会発行のJEMAI-LCAデータ9)より引用し、本研究による製 造については、鉱石酸化に関わるエネルギーはA重油をTiO21トン当たり12リットル使用するとして計算し、それ以外の焼成に関わるエネルギーは硫酸法の
場合と比較して処理する量が1/2であることから、硫酸法の半分として計算し
たoまた、コスト計算に使用した各原料などの単価はTable2に示した10・11'。な お、表に記述していない、 02、 Fe (metal)、 FeS04については単価を0円として 計算を行った。Table 2 コスト計算に使用した各原料などの単価 単位 剞h FeTiO3 88ク8 6 86xラゥ テ3ヲ yen/t 000年 HZSO4 几 褪 澱テC yen/I 000年 TiO2 伜 嶌6 5 2 ク6 8クナ竰 3B S yen′t 000年 電力 6 蘭V ニキv D A重油 4.556 蘭V鬻エツ D C重油 テs " 蘭V鬻エツ D 天応ガス 蘭V ニモ2 D 原料、製品および燃料の単価をTiO21 kg製造当たりについて、 Table 3と4 に示す。それに相当する原料および製品の物質収支をTabIe5に、エネルギー所 要量をTable6に示す。原料と製品のコストおよび利益、また、所要エネルギー のコストについて、TabLe7と8にそれぞれ示す。これらに基づき算出したtotal 利益をTable 9に示す。 Table 3 TiO21 kg製造当たりの原料および製品の単価 (a)硫酸法 劔(b)本研究
FeTiO3 凉en/kg Input 杷UF樋2 yen′kg テ3 lH2SO4 凉en′kg 兎 C 買%4 B yen/kg 澱紊
yen′kg 劔 " yen′kg
yen/kg 劔杷R yen/kg
Output 彦樋" y㊤n/kg 3B b Output 彦樋" yen/kg 3B b FeSO4 蘭V鬻カr 0.00 僥eSO4 利 カ ニカr 0.00 H20 蘭V鬻カr 0.00 僣20 蘭V ニカr 0_00
TabLe4 TiO21 kg製造当たりの燃料の単価
(a)硫酸法 劔(b)本研究
lnput 處メ en/kW R Input 處メ en/kWh R纈
重油 坊 トツ 24_5 剌d油 坊糜ツ 24.5
重油 坊糜ツ 20.71 剌d油 坊糜ツ 20_71
Table 5 TiO21 kg製造に関わる原料および製品の物質収支
(a)硫酸法 劔(b)本研究
l叩ut暮FeTiO3 ⅠH2SO4 冖g lnput 杷UF樋2 kg 纉
kg #2 買%4 B kg 繝B 02 霧r 0_10 Fe 霧r 0_35 Output 彦樋" kg Output 彦樋" kg FeSO4 霧r 1_90 僥eSO4 2.85 H20 霧r 0_23 僣20 霧r 0_34 Table6 TiO21 kg製造に関わるエネルギー所要量 (a)硫酸法 劔(b)本研究
lnput I│メ kWh B lnput I│メ kWh Sr
A重油 板 0.05 僊量洩 板 0.04
C重油 板 0.25 僂重油 板 0_12
Output Output
Table 7 TiO21 kg製造に関わる原料と製品のコストおよび利益
(a)硫酸法 劔中"冏クハHクb
InputlFeTiO3 lH2SO. 剽坊 ー9_73 免 WB FeTiO3 蘭V 19.73
yen 途繝r 買%4 B yen 免ツ繝
02 蘭V 0.00
Fe 蘭V 0.00
Output 彦樋" 蘭V 334.36 微WG WB TiO2 蘭V 334.36
FeSO4 凉en 杷U4 B yen
H20 凉en 買# yen
i) :㌔.■1、i --::-;;*耕雛…、:、…、ミミ:.,,、き鷲:I-ち 亢x 3」、トネ 汎テ」ィ 8 8 4トネ 罠 ネ鳧 ツ
Table8 TiO21 kg製造に関わる所要エネルギーのコスト
(a)硫酸法 劔(b)本研究
lnput I│メ yen # lnput I│メ yen 燈
A重油 蘭V 1.13 僊重油 蘭V 0_86
C重油 蘭V 5.12 僂重油 蘭V 2.56
#
※記述していないが、算出されるエネルギーがゼロであるため
Table9 TiO21 kg製造によるtotal利益
(a)硫酸法 中"冏クハHクb
一nput 僥eedstock 劔凉en 劔-27_60 蔦3 S2
Comme「cialfuel 劔凉en 劔-24_44 蔦 % S"
Output 儺iO2 劔凉en 劔334_36 3E 3b
;+ 潔 B X2 ・ノ_心_:/ > 蘇 鋳 -''i 鍋F Table7と8より、原料のコストは本プロセスの方が大きいが、一方、所要エ ネルギーのコストは本プロセスの方が小さいので、この白っを合計すると、Table 9に示したように硫酸法の場合TiO21 kg製造による利益が約282円であるのに 対し、本プロセスでは約290円となり、本プロセスは、硫酸法に比べてTiO21kg 当たりの利益が8円多いことが分かった。 以上のTiO21 kgを製造する場合の値を用いて、平成12年の日本国内におけ るTiO2製造量270,272トン12)が全て硫酸法または本プロセスによるものとして、 得られる利益を算出した。結果をTable lOに示す。表より平成12年ベースの利 益は、硫酸法の場合76,303百万円、本研究による製造法の場合78,463百万円
となり、本プロセスによる製造を実施した場合、硫酸法と比較して利益が約22
億円多いことが分かる。すなわち、本プロセスの方が硫酸法に比べて優位であ
る。 Table 10 TiO2製造による平成12年ベースの1年間当たりのtotal利益 (a)硫酸法 中"冏クハHクb lnput 杷VVG7F 6イ mi=onyen 蔦rテCS -8,522 Comme「cialfuel 蒙敦 逍V -6,6(:描 蔦2テ3 Output 彦樋" millionyen 涛 テ3c 90,368 ■-_I/:-_鱒聯軽湧軽.;::‥;i; 湯 琵≡…、…≡、■:,∼t…き≡…柳琴 _:∼;-5. 3. 3 環境負荷
前記の物質収支、コスト計算に基づき、エネルギー所要量およびこれに伴う
CO2排出量を算出し、その比較を行った。 C02はエネルギー使用によってのみ発生するとして排出量を算出した。計算に用いた各燃料の単位当たりのエネルギー
所要量およびCO2発生量をTable llに示す。エネルギー所要量は、資源エネルギ ー庁の平成14年度エネルギー源別標準発熱畳表13)、 co2排出量は、環境庁の平 成14年温室効果ガス総排出量算定方法ガイドライン14)より引用した。 Table ll 各燃料の単位当たりのエネルギー所要量およびCO2排出量 単位 x6ネ8ク4リ イ 環境負荷 CO2 Uun叶】 牝ヤ・メ 【kg】 電力 矛v 10_4 繝c A重油 板 39.1 緜唐 C重油 板 41_7 TiO21 kg製造におけるエネルギー所要量およびCO2排出量をTable 12に示す。 表よりTiO21 kg製造当たりの所要エネルギーは、硫酸法の場合23.95 MJであ るが、本プロセスの場合、約1/2の12.57MJとなることが分かる。またCO2排 出量は、硫酸法の場合1.84 kgだが、本プロセスでは0.95 kgとなり、エネル ギー所要量と同様に硫酸法の約1/2と評価された。すなわち、 TIO21 kg製造当 たり、エネルギー所要量およびCO2排出量は、硫酸法に比べて、本プロセスの方 がそれぞれ11.4 MJおよび0.9 kg少ない。Table 12 TiO21 kg製造におけるエネルギー所要量およびCO2排出量
(a)硫酸法 中"冏クハHクb EnergyconsumptlOn 番「 23.95 % Sr CO2emission 霧rヤ4 " 1_84 纉R
これは物質収支で述べたように、本プロセスでは加水分解、乾燥・焼成工程
で処理される物質量が、硫酸法の場合の1/2となることと合致する。 以上の結果を基にコスト計算と同様に、平成12年の日本国内におけるTiO2 製造量270,272トン12)が全て硫酸法または本プロセスによるものとして、エネ ルギー所要量およびCO2排出量を算出した。結果をTable 13に示す。 Table 13 TiO2製造による平成12年ベースのエネルギー所要量およびCO2排出量 (a)硫酸法 中"冏クハHクb Ene「gyconsumption 父 卑2 6.47 C CO2emission 蕃Bヤ4 " 0_5 b 表より、平成12年ベースのエネルギー所要量は、硫酸法の場合約6. 47×109MJ、 本プロセスの場合は3.40×109MJとなり、本プロセスを実施した場合、硫酸法 に対して約3.1×109MJのエネルギー削減となることが分かる。また、平成12 年ベースのCO2排出量は、硫酸法の場合約0.50 Mt、本プロセスの場合0.26 Mt となり、本プロセスによる方法は、硫酸法に対して約0.24MtのCO2排出量削減 となることが分かる。 以上より、本プロセスによるTiO2製造法は、エネルギー所要量、 co2排出量のどちらについても、コストと同様に既存の硫酸法に対して優位性を持つことが
明らかとなった。6.お わ り に
酸化を基本原理とするイルメナイト鉱石からのルチル抽出プロセスの最適化
を目指し、流動層によるイルメナイト鉱石の酸化実験、酸化後のルチル抽出の
方法として希酸による浸出実験、およびプロセス評価を行った。得られた結果
をまとめると次のようになる。 流動層によるイルメナイト鉱石の酸化実験を1173及び1223K一定において、5Obo cm3(STP) ・min 1の流量の5 0/.02-Ar混合ガスを用いて行った。酸化反応は極
めて迅速に進行し、約20 minでシュードブルッカイトとルチルの2相になるこ とが明らかになった。反応の温度依存性は小さく、流動層による酸化として30
min程度が適当であることがわかったので、続く希酸による浸出実験の試料は
1223 Kで30 min以上の40 min流動層酸化とした。希酸による浸出実験は硫酸、リン酸について行い、どちらの酸においても酸
濃度、温度が高いほど、また時間が長いほどシュードブルッカイト、ルチル成 分共に浸出率が大きく、シュードブルッカイト成分について70-80 %の浸出率を得た。しかしながら、基本的に不溶であるルチル成分が、酸化後の試料では
最大30 %程度まで浸出したことから、酸化後の冷却速度が特にルチル成分の浸出率に及ぼす影響を明らかにすることを目的として、空冷のほかに冷却速度を
変えた試料についても浸出実験を行った。その結果、ルチル成分の浸出率は、
徐冷した条件の範囲内において、冷却速度による影響はほとんど見られなかっ
たが、空冷と比較すると、約1/3の10 %に著しく抑制される結果が得られた。 一方、シュードブルッカイト成分の浸出率は冷却速度が小さいほど大きいこと が分かった。しかしながら、長時間の12 hにおいて冷却速度による違いはそれ ほどなく、シュードブルッカイト成分について80 %の浸出率だったことから総 合して、適当な冷却速度は5 K/minである。 本プロセスおよび、競合すると考えられる従来の硫酸法の2つについて、 Ti02 を製造する場合のエネルギー所要量、 CO2排出量を算出し比較することにより、プロセス評価を行った。反応の化学量論式に基づいて、 TiO2 1 kgを本プロセス
あるいは硫酸法で製造する場合について計算を行った結果、エネルギー所要量
およびCO2排出量は、硫酸法に対して本プロセスの方がそれぞれ11.4MJおよび 0.9 kg少ないことが分かり、本プロセスによるルチル製造法の優位性を示すこ とができた。終わりに、本研究の遂行に熱心に協力された丸山雄市・鈴木悠太工学修士、
および中川晃成・矢吹悟・銭谷嘉高工学士に感謝する。また、本研究のSEM、 EPMA分析を指導及び担当された東北大学工学部近藤勇之進助教及び須田恭三技術
職員に感謝する。なお、本研究の一部は日本学術振興会科学研究費補助金(基
盤B)によったことを記して謝意を表する。文 献
1) U.S.Department of the- Interior: Mineral Commodity Summaries, (1999- 2006).
2) S.Itoh : ISIJ International, 39 (1999) 1107- 1115.
3) S.Itoh, S.Sato, ∫.Ono, H.Okada, and T.Nagasaka : Metal・ Mater・ Trans・
B, 37B (2006) 979-985.
4t)V長坂徹也 伊藤聴:特願2003-331992, (2003).
5) S.Itoh, T.Suga, H.Takizawa, and T.Nagasaka : ISIJ International, 47 (2007) 1416-1421.
6)長坂徹也,伊藤聴,横山一代,中島謙一:特願2006-112257, (2006).
7) A.Lucas, ∫.Arnalds, ∫.Casal, and L.Puigjaner:
Ind. Eng. Chem. Process Des. Dev., 25 (1986) 426-429.
8)伊藤聴,菊池淳:資源・素材学会講演集, (Ⅱ)素材編, (2002), 166-167・
9)社団法人産業環境管理協会: JEMAI-LCAデータ
10)U. S. Geological Survey : Minerals Yearbook, (2001), URL
http : //minerals. usgs. gov/minerals/pubs/commodity/titanium/titamybOl .pdf
ll)総務省:平成1 2年総務省産業連関表品目別生産額表, (2004) 12)経済産業省:平成1 3年化学工業統計年報, (2002)
13)資源エネルギー庁:平成14年度エネルギー源別標準発熱量表, (2003)