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三浦半島の表層土壌における環境科学的性質に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)Ⅶ− 12. 第39回土木学会関東支部技術研究発表会. 三浦半島の表層土壌における環境科学的性質に関する研究. 1.はじめに. 防衛大学校研究科. 学生会員. ○酒井. 防衛大学校本科. 学生会員. 宮川. 防衛大学校. 正会員. 裕美 宗一郎. 山口. 晴幸. 場・グラウンド・その他(駐車場・空地等)に分け,そ. 車両・工場・焼却施設等からの排気ガスや煤煙には,. れぞれの平均値を表 1 に示した.視覚的観察であるが,. 窒素酸化物(NOx) ・硫黄酸化物(SOx)を始め,種々の重. 各用途地の表層土壌の大半は人工的に搬入・整地され. 金属類等の有害物質が含まれる.これらの汚染物質は. ており,その他以外は,砂分が 80%以上を占め,pH が. 乾性・湿性降下物質となって地上に沈着し,水・土の. 7~8 付近の弱アルカリ性の砂質土に分類される.いず. 汚染要因となる可能性も高い.また有害物質を吸着し. れの土壌も砂質土に分類されることから,75μm 以下. た表層土壌における微細土粒子の大気への巻上げ・飛. の細粒分は 10%以下で,当然,砂場では約 3.5%と低値. 散は,大気汚染物質である浮遊粒子状物質と同様に,. となっている.また細粒分(75μm 以下)を試料土とし. 健康被害への影響が懸念される.しかし土壌中の微細. ていることから,Li と EC 値はいずれの土壌において. 土粒子を対象として,有害物質の解明を試みた研究は. もかなり高い値を呈しており,有機物量や溶出イオン. 少ない.そこで本報告では, 三浦半島の生活圏を主体. 性に富んだ物性であることが窺われる.. に,土地用途の異なる表層土壌中の微細土粒子成分に 着目して,重金属類や硝酸性・アンモニア性窒素等の 分析から,汚染物質の溶出性に関する評価を試みた. 2.調査・分析 神奈川県の三浦半島域は, 都市部・山地・農地等,多様. 表1. 土試料の基本的性質 園地. 試料数 含水比(w)(%) 強熱減量(Li)(%) 水素イオン指数(pH) 電気伝導度(EC)(µS/cm) 分類 粒 度 礫分(2㎜以上) 分 砂分(75µm~2㎜) 析 細粒分(75µm以下). 64 1.73 11.73 7.15 464.53 11.24 80.53 8.23. 砂場. グラウンド 15 11 2.25 2.05 5.06 11.6 7.92 8.07 156.5 1014.55 通過百分率(%) 7.03 8.93 89.45 83.47 3.52 7.60. その他 13 14.05 14.61 5.71 313.56 15.30 75.30 9.41. な土地利用がなされている地. 次に,紙面の関係上,代表的な 4 元素成分(Ni,Mn,. 域である.大気への巻上げに. As,Pb)について,土地用途別に並べて,各土壌からの. よる微細土粒子の沈着効果を. 溶出性を示したのがそれぞれ図 2~図 5 である.なお. 考慮し,人の生活的活動と密. 各元素成分の溶出量(μg/kg)は乾土の単位質量(1kg)当. 接な園地・砂場・グラウンド. りの溶出量(μg)としている.土壌基準値が設定されて. 等での表層土壌を,ほぼ三浦. 図 1 表層土壌調査地図. いる As・Pb を含め分析対象とした Cr・Cd などの重金. 半島全域に亘って採取した(図 1).75µm ふるい通過. 属類では,いずれの土壌においても基準値を超えるも. 分の粘土・シルト分の細粒分を試料土とした.試料土. のは検出されなかった.各土壌で,しかもいずれの元. に固液比 1:10 として脱イオン水を添加した懸濁液を,. 素成分の場合も,サンプル間での溶出量にはかなりの. 6 時間振とう攪拌した後遠心分離し,孔径 0.45μm のミ. 差異は認められるが,As や Pb においても突出して高. クロフィルターを用い吸引濾過し,濾液を抽出して溶. い値が検出される場合もある.そこで,その他を除い. 出検液とした.定量分析では,重金属類等(Ni Cu Mn Cr. た用途別土壌において,各元素成分での平均値を求め,. As Al Pb Zn)については原子吸光分析法,溶存イオン成. 11 元素の溶出性を比較したのが図 6 である.各土壌間. 分(NO3-. 2+. では類似した傾向が認められ,いずれの土壌の場合に. Ca )についてはイオンクロマトグラフィーによった.. も各元素成分の溶出量は概ね次のようになっている.. SO42-. H2PO42-. -. -. -. +. +. +. Cl NO2 Br Na NH4 K Mg. 2+. 3.結果と考察 各試料土の試料数及び基本的な土壌物性を園地・砂 キーワード 連絡先. Sr>Al>Cu・Mn>Zn>Ni>Cs・As>Pb>Cr・Cd また,溶出量の高い元素成分について土地用途別にみ. 表層土壌,飛散,微細土粒子,車道土,重金属類. 〒239-868 神奈川県横須賀市走水 1-10-20 防衛大学校. TEL046-841-3810 E-mail:[email protected].

(2) Ⅶ− 12. 第39回土木学会関東支部技術研究発表会. ると概ね下記のようになっている((. )単位はμg/kg).. Sr:グラウンド(2299.7)>園地(2118.1)>砂場(1500.2). の供給源の解明を図ると共に,含有量との関係評価や, 構成土粒子の分級効果等について考察する予定である.. Al:園地(1054.31)≒砂場(1048.3)>グランウド(407.8) Cu:園地(243.7)>グラウンド(160.0)≒砂場(156.8) Mn:グラウンド(214.2)≒園地(202.3)>砂場(113.3) Zn:砂場(71.2)≒グラウンド(66.6)≒園地(59.9) Ni:グラウンド(46.3) ≒砂場(44.0)>園地(37.8) Sr は貝殻・サンゴ遺体等の海起源からの溶出性が高 いことから,石灰岩の微細土粒子の混在などが推察さ れる.また図 7~図 10 にマップ表示しているが,車道 沿いの用途別土壌では Mn や Pb などの高い地点が確認 されることから,その供給源は車両排気ガスなどとの. 図 6 各元素の平均溶出量(µg/kg). 図7. (µg/kg). 関連性が推察される.さらに,図 11~図 13 には,硝酸. Ni 溶出量地図 (µg/kg). 性・アンモニア性窒素態の溶出性をまとめている.窒 素態は水系の富栄養化汚染の指標となっている.やは り各土壌間やサンプル間での差異は大きいが,いずれ の窒素態においても園地での溶出量が高く,3 窒素態の 合量である全窒素(T-N)の平均溶出量は次のようになっ ている((. )単位はμg/kg) .. T-N:園地(45.4)>グラウンド(34.7)>砂場(20.7) 今後,土地利用別土壌の種類を増やし有害元素成分 図8. Mn 溶出量地図. 図9. (µg/kg). As 溶出量地図 (µg/kg). Mn. Ni. 図2. Ni 溶出量(µg/kg). 図3. Mn 溶出量(µg/kg). 図 10 Pb 溶出量地図. 図 11. T-N 溶存量(µg/kg). 出量(µg/kg). Pb As. 図4. As 溶出量(µg/kg) (µg/kg). 図5. Pb 溶出量(µg/kg) (µg/kg). 図 12 各イオンの平均溶存量(µg/kg). 図 13 T-N 溶存量地図.

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参照

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