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応力方向が変化する移動荷重試験に用いた.

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑373. せん断力が反転する応力場にある面外ガセット溶接継手の疲労強度 法政大学大学院. 学生会員. 土木研究所. 正会員. ○松井. 平野. 喜昭. 秀一. 法政大学. 正会員. 原田. フェロー会員 英明. 森. 正会員. 猛. 村越. 潤. 1.はじめに 桁形式橋梁のウェブに取り付けられた横部材の接合部である面外ガセット溶接継手において疲労き裂の 発生が報告されている.面外ガセット継手の直上を車両が通過する際,その位置でのせん断応力の方向が反 転するため,主応力方向が変化する.疲労き裂は主応力と直角な方向に発生・進展することが知られている が,主応力方向が変化する複雑な応力場における疲労き裂の発生・進展性状は未だ明らかとなっておらず, 鋼橋の疲労に対する安全性を確保するには,上記のような応力場での疲労き裂の発生・進展性状を明らかに した上で,より信頼性の高い疲労強度評価を確立する必要がある. 本研究では,主応力方向が変化する場合と変化しない応力場での疲労き裂進展経路の相違および疲労強度 の相違を明らかにすることを目的とし,面外ガセットを有する桁試験体の移動荷重と定点荷重の疲労試験を 行う. 2.試験体 試験体は,図1に示すように, H 形鋼(SS400)の 4 か所にフラック スコアードワイヤを用いた CO2 法で ガセットを接合したものである.各 ガセットを南(S)側から順番に WG1 ~WG4 と呼ぶ.面外ガセットはウェ ブの両面に設けている.2つのウェ ブ面を東(E),西(W)で区別す る.また, 各ガセットの両端を南 (S),北(N)で区別する.例えば, WG2 の南側端のウェブ東面のガセ ット端を WG2-SE と呼ぶ.このよう. 図1. 試験体の寸法. な試験体を 3 体製作し,1 体を主応 力方向が変化しない定点荷重疲労試験に,2 体を主. WG3-SE 等モーメント区. 応力方向が変化する移動荷重試験に用いた.. WG2-SE せん断区間. 主 応 力 直 角 方 向. 3.定点荷重疲労試験 定点荷重疲労試験は,繰り返し荷重を 10~240kN, 繰返し速度を 0.65Hz として 4 点曲げで行った.その 際の支間は 4000mm,荷重点間距離は 600mm として いる.ガセット端から疲労き裂が進展して,その長 さが 50mm 以上となった場合には,き裂先端に直径 12mm の円孔をあけ,それをボルト締めすることに より補修した.このような補修を行うことにより,. 写真 1. 多くの位置での疲労き裂を観察できるようにした.. 疲労き裂の例. (定点荷重). 写真 1 にこの試験で観察された疲労き裂の例を示す.写真中には,梁理論から計算される主応力の方向も キーワード 連絡先. 主応力方向変化 〒184-8584. 移動荷重疲労試験. 疲労強度. 東京都小金井市梶野町 3-7-2. 面外ガセット. 法政大学大学院デザイン工学研究科. ‑745‑. TEL:042-387-6287.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑373. 示している.従来から知られているように,等モーメント区間では鉛直方向に疲労き裂が進展しており,せ ん断区間では主応力方向と直角に進展している. 疲労寿命を亀裂長さが 40mm に達した荷重繰返し数と定義し,梁理論から求められる桁軸方向の応力範囲 で疲労寿命を整理した.その結果を図 2(a)に示す.図中には,JSSC 疲労設計指針に示されている設計疲労 強度曲線も示している.等モーメント区間の疲労寿命は, 応力範囲が大きいにもかかわらず,せん断区間に 比べて長くなっている.図 2(b)は梁理論から求めた最大主応力範囲で疲労試験結果を整理したものである. このような整理を行うと,等モーメント区間, せん断区間にかかわらず,疲労試験データが設計曲線とほぼ 平行となっている.ここ. 設計曲線よりも上に位置 している. 4.移動荷重疲労試験 試験は輪荷重走行試験. 2. 2. (N/mm ). 最大主応力範囲 ⊿σmax (N/mm ). 規定されている G 等級の. 100. ⊿σx. 指針でこの継手に対して. 桁軸方向応力範囲. で得られた結果は,JSSC. 200. 200. E 50. (2). 疲労試験に用いられてい. G. (a)桁軸方向公称応力範囲. 機を用いて行った.この 試験機は通常 RC 床版の. F. →. △等モーメント区間 □せん断区間 10. 5. 10. (. 100 →. 50. F G (b)最大主応力範囲. △等モーメント区間 □せん断区間. )内の数値は. データ数 6. 10. 7. 10. 5. 図2. ( )内の数値は データ数. 10. 6. 10. 疲労寿命 N (cycles). 疲労寿命 N (cycles). る.輪荷重(鉄輪)の幅. E. (2). 定点荷重疲労試験結果. は 300mm であり,それ WG2-SE (250kN). を幅 250mm の上フランジ上に載荷ブロックと硬質 ゴムを介して載荷した.輪荷重は,支間 4000mm の 内,中央の 3000mm の範囲を移動させている.輪荷 重は 1 体目で 250kN, 2 体目で 200kN とした. 写真 2 にこの試験で観察された疲労き裂の例を示 す.き裂は主応力方向と直角ではなく,さらに傾い た角度で進展している.また,ガセットの上下で進. WG3-NW (200kN). 主 応 力 直 角 方 向. 展の方向が異なっている. 梁理論から求められる最大主応力範囲で整理した 疲労試験結果を図 3 に示す.なお,荷重が南から北,. 写真 2. 北から南に移動する際の着目点の応力波形は異なる 価応力範囲としている.荷重繰り返し数は,輪荷重 1 往復で 2 回となる.図中には, 定点荷重疲労試験結果も示している. 移動荷重試験で得られたデータは, G 等級の設計曲線よりも 下に位置しており,定点荷重試験で得られたデータとの差は 強度等級 1 ランク程度である. 5.まとめ 最大主応力範囲で整理した場合,主応力が変化する応力場. 2. 100 → →. (2). 応力方向が変化する応力場で生じる疲労き裂は,主応力直角 方向ではなく,さらに傾いた方向に進展することがある.. ‑746‑. → →. (2). 50. →. (2). E F G. H △定点荷重 等モーメント区間 □定点荷重 せん断区間 輪荷重250kN(試験体b) ( )内の数値は 輪荷重200kN(試験体c) データ数. での面外ガセット継手の疲労強度は,主応力方向が変化しな い応力場よりも,疲労強度等級にして 1 ランク程度低い.主. (移動荷重). 200 最大主応力範囲 ⊿σmax (N/mm ). ため,レインフロー法を適用し, 2 つの最大主応力範囲の等. 疲労き裂の例. 10. 5. 10. 6. 疲労寿命 N (cycles). 図3. 移動荷重疲労試験結果. 10. 7. 7.

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