北海道における養液栽培パッケージモデル(太陽光利用型)
平成26年6月
(平成26年9月)
(平成29年3月)
北海道農政部
北海道型施設園芸高度化推進協議会
1 はじめに ○ 養液栽培(植物工場)は、環境(光、温度、湿度、二酸化炭素、水分等)を制御し た施設で、養液により年間を通して野菜などの作物を計画的・安定的に生産する高度 な施設園芸技術です。道内における取組はまだ点の存在にすぎませんが、最近は企業 等による大規模な施設整備が進められているところです。 ○ 北海道は土地が広くて安価、夏の気候が冷涼、日照時間や日射量が多い地域があり、 台風などの自然災害が少ないほか、再生可能エネルギーが豊富に存在するなど、養液 栽培(植物工場)を導入する上で優位性があることから、道はその普及推進を図るこ ととし、平成23年度に設置した北海道型施設園芸高度化推進協議会において今後の取 組の指針となる導入促進ロードマップを作成し、その一環として北海道向けのパッケ ージモデルの作成に取り組んでまいりました。 ○ パッケージモデルは、施設の構造や規模、栽培技術や栽培方法、目標とする販売額、 収支などを示すもので、取組主体や施設構造などが異なることから、小中規模型と大 規模型の2種類を示すことにしました。 小中規模型は葉茎菜類を取り上げ、道内の事例調査と経営分析の結果から構築した ものであり、大規模型についてはトマトを取り上げ、文献やスーパーホルトプロジェ クトの生産・経営モデルなどを参考に現段階で組み立てたものです。 今後、取組事例の蓄積に応じて、本パッケージモデルのさらなる充実を図っていく 必要がありますが、新たに養液栽培(植物工場)に取り組もうとする農業者や農業生 産法人等の方々が当面の目安として活用されることなどを通じ、道内における取組が 拡大し、将来、本道がこれらの集積地となることを期待しています。 ○ 周年生産を行う養液栽培(植物工場)は、経営費に占める光熱費の割合が高く、燃 油価格高騰の影響を受けやすいことから、道として再生可能エネルギーの利用を進め ている中で、燃油に替わる暖房を検討し、木質バイオマスや地中熱、地下水熱など地 域にある再生可能エネルギーを活用した場合の試算を行いました。 現状では、燃油ボイラー以外の暖房機は価格が高く、初期投資が割高になりますが、 今後、取組の拡大により量産化が進むことで、トータルコストの縮減につながるもの と思われます。 ○ 養液栽培(植物工場)の導入については、農林水産省をはじめとする国の各種助成 に加え、道においても新エネルギーや省エネルギー設備を導入する植物工場に対して、 企業立地促進条例に基づく助成制度を措置しているところであり、こうした支援制度 を有効に活用した道内での取組が一層進むことを強く期待するものです。
目 次 Ⅰ 養液栽培パッケージモデル 小中規模タイプ(葉茎菜類) ・・・・・・・・・ 6 1 想定する導入規模 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 2 用地、施設、栽培面積の確保のための留意点 ・・・・・・・・・・・・・・ 7 (1)用地の確保 (2)施設規模 3 施設の設置コストの目安 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (1)先行事例の実態調査 (2)各種設置コスト 4 栽培品目の経営試算結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 (1)品目選定 (2)経営検討結果 (3)試算結果のまとめ 5 中小規模経営試算モデル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 (1)単一型 (2)複合型 6 経営開始にあたっての留意点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 7 再生可能エネルギーの活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 (1)再生可能エネルギーの活用試算の前提条件 (2)再生可能エネルギーの活用試算 【参考1】道内の各地域における施設の立地条件 ・・・・・・・・・・・・・・・20 1 降雪・積雪 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 2 日射・気温等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 3 地域ごとの特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 4 その他立地に関し留意すべき事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 【参考2】品目別の導入の目安 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 1 サラダナ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 2 リーフレタス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 3 こまつな ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 4 みつば ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 5 ルッコラ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 6 スイートバジル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 7 ターサイ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 8 チャービル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 9 ベビーリーフ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 【参考3】養液栽培の方式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 【参考4】施設園芸省エネルギー対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
3 Ⅱ 養液栽培パッケージモデル 大規模タイプ(トマト) ・・・・・・・・・・・30 1 想定する大規模タイプの特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 2 経営試算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 (1)少雪地域・連棟 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 (2)多雪地域・単棟 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 【参考】多雪地域での連棟 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 3 経営試算を踏まえた考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 4 再生可能エネルギー活用試算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 5 今後の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 【参考1】大規模タイプの検討経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 1 立地条件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 2 ハウス仕様の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 1)ハウスの規模及び軒高 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (1)大規模ハウスのメリット (2)高軒高ハウスのメリット (3)連棟化のメリット 2)北海道における大規模化の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (1)低温対策の検討 (2)積雪対策の検討 3)施設の種類及び被覆資材の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 (1)ガラス温室 (2)プラスチックハウス 4)建築関連法令等からの検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47 5)暖房コストから見た被覆資材の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・49 6)品種、作型から見たハウス仕様の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・50 (1)品種の検討 (2)作型の検討 7)暖房計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52 (1)燃料の種類 (2)暖房方法 (3)省エネ技術 8)その他ハウス仕様の検討に当たり考慮すべき点 ・・・・・・・・・・・・55 (1)光 (2)換気 (3)ハウスの向き 3 収量目標レベル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 1)試算事例 2)研究事例
3)道内事例 4)収量増加の可能性 (1)CO2施用 (2)冷房 4 生産物の単価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58 5 栽培システム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58 1)病害対策と培地の選択 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58 2)ベッド設置方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 6 温室環境の制御 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 1)温度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 2)湿度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62 3)換気・気流 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62 4)CO2濃度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 【参考2】トマト栽培方法のポイント(低段密植栽培) ・・・・・・・・・・・・65 1 育苗 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 1)一次育苗 2)二次育苗 2 トマトの整枝 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 3 仕立て方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65 4 摘葉・摘果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66 5 基本的な養液管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66 6 草勢管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 1)草勢と品種 2)草勢管理の意義 3)栽培中の草勢の判断 4)生理生態と草勢 5)栽培管理による草勢管理技術 6)弱い草勢への対処 7)強い草勢への対処 7 花粉交配 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70 1)ホルモン処理 2)振動による方法 3)マルハナバチによる方法 8 病害虫防除 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71 9 収穫 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71 10 トマトに発生する障害とその対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71 1)生理障害と病害虫 2)生理障害とその対処法 3)病害虫とその対処法
5 Ⅲ 今後の展開に向けて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76 Ⅳ 参考資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 1 養液栽培・水耕栽培などに関するアンケート調査 ・・・・・・・・・・・・83 2 新エネルギーを活用した施設園芸の事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・87 1)森町濁川地区における地熱の農業利用の取組 ・・・・・・・・・・・・・87 2)伊達市における木質ペレットの農業利用の取組 ・・・・・・・・・・・・89 3)翼コーポレーション(芦別市)における木質チップの農業利用の取組 ・・91 4)東神楽温室園芸組合における廃タイヤボイラー等利用の取組 ・・・・・・93 5)(有)黄木バラ農園(当麻町)におけるヒートポンプ利用の取組 ・・・・・95 【参考・引用文献】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97
Ⅰ
養液栽培パッケージモデル
小中規模タイプ
(葉茎菜類)
7 近年、道内においても太陽光利用型養液栽培により、葉茎菜類の生産販売に取り組んでいる経営 体が増加しており、新たに取り組みたいとのニーズも高まっていることから、養液栽培の導入に当 たり、その導入の参考となるモデルを提示する。 このモデルは、葉茎菜類で太陽光利用型の養液栽培に取り組んでいる4生産事例の実態調査及び 7生産事例のアンケート調査と、市況動向調査等を基に作成したものである。 1 想定する導入規模 新規参入による経営立ち上げや、既存経営体の後継者による経営の新たな複合部門とする導入 を想定。なお、新規参入の場合は、この部門で自活できる所得が得られる経営を目指す。 ○ 100~150坪ハウスを設置して30~50a規模の経営とし、500~800万円の所得確保を目標とす る。 ○ 経営の一部に補完部門として導入する場合は、10a当たり100~200万円の所得確保を目指す。 2 用地、施設、栽培面積の確保のための留意点 (1)用地の確保 ○ 用地は、冬期間の除雪スペースも考慮し、施設(ハウス)面積の2~3倍程度の面積を確保 する。 ○ 育苗、出荷作業施設の設置スペース、将来的な規模拡大の計画を考慮して確保する。 ○ 平坦な用地を確保する。傾斜地は、平坦化するためのコストが加算され、傾斜したハウスで は、均一な温度管理や養液管理が困難となる。 ○ 水、電源が確保できる場所を確保する。 (2)施設規模 ○ ハウスの長さは50~60mが望ましい。単棟ハウスは長すぎると、場所による温度、肥料濃度 の差が出やすく、生育がばらつく。また管理作業も作業者の往復距離が長くなり、作業効率が 低下する ○ ハウス設置コストは、1棟1,000㎡のように大型の場合、建設単価が非常に大きくなるので、 栽培規模、栽培作物に応じたハウスの大きさとし、施設導入コストの低減を図る。 ○ ハウス内で実際に栽培に使用する有効栽培面積率は、規模により異なり、小規模で45%、中 規模55%、大規模60%である。ハウス規模が小さくなると、有効栽培面積率は小さくなる。移 動ベンチで作業通路を少なくすると、さらに10%程度栽培面積を増やせる。しかし、ベンチ導 入コストが上昇するので、規模により費用対効果を確認して導入を検討すべきである。 ○ 育苗施設は、栽培面積の15~25%を確保する。栽培規模が10aを超える場合は、大量の苗供 給が必要となる。育苗は別棟の専用育苗施設を設置し、発芽機(器)、一次育苗室、二次育苗 室があると効率的である。補完経営で規模が小さい場合は、栽培ハウス内に育苗コーナーを設 置することも可能である。
3 施設の設置コストの目安 (1)先行事例の実態調査 養液栽培はハウス内に養液施設を設置するため、北海道でハウスを設置する場合は、耐雪構 造のハウスが前提となる。 道内における先行事例(4農場)の施設設置コストの事例調査結果は下表のとおりである。 これらの施設は、設置年から相当な期間を経過しているものもあり、その後資材価格が上昇 しているので、現在(H28)新設する場合は施設設置コストが上昇しているので、以下の目安 を参考としていただきたい。 (2)各種設置コスト ア ハウス設置コスト <大型ハウスのコスト> 1棟1000㎡のハウスを設置すると設置コストは30,000円/㎡と高額となる。 しかし、用地面積利用効率が良く、また有効栽培面積も高い。 用地面積や生産規模、初期投資への補助、自己資金、融資、支援等の条件を検討し、将来的 A農場 B農場 C農場 D農場 棟数 棟 4 3 1 2 施設総面積 ㎡ 4,032 1,879 354 750 1棟当り面積 ㎡ 1,008 626 354 375 設置費 千円 145,152 42,000 3,700 15,568 10a当り設置費 千円 36,000 22,352 10,452 20,757 ㎡当り設置費 千円 36 22.4 10.5 20.8 項 目 単位 A農場 B農場 C農場 D農場 (種別) パイプ パイプ パイプ パイプ 棟数 棟 4 3 1 2 設置年 年 H9 H23 H22 H24 形状 間口×奥行 m 24×42 7.2×87 6.5×54.5 7.5×50 棟高(軒高) m 5.5(3.5) 4.0(1.8) ( ) ( ) 柱(パイプ)間隔 ㎝ 300 90 50 50 柱(パイプ)の径(太さ) ㎜ 100×100 43 28 32 被覆 資材(フィルム等資材の種類) フッ素フィルム PO PO スカイコート5 構造(二重、三重、空気膜等) 空気膜 2重空気膜 3重空気膜 3重、空気膜(2層目) 施設面積 (1棟平均) ㎡ 1,008 626 354 375 (小計) ㎡ 4,032 1,879 354 750 自動天窓、側窓装置の有無 有 有 側窓有 1層目側窓 複合環境制御装置の有無 有 無 無 無 炭酸ガス発生装置の有無 無 無 無 無 冷暖房の熱源(灯油、重油、地中熱等) 灯油 灯油 灯油 灯油 冷暖房機 機種 FES200U 温風 能力(消費カロリー量 kcal 51,000 34,000 養液栽培 a.湛液型、b.NFT、c.噴霧耕 NFT 湛液型 底面給水 湛液型 システム 固形培地耕(培地の種類) ピートモス ピートモス 水源(d.水道、e.地下水、f.雨水) 雨水 水道 水道 水道 養液供給方式(j.循環、h.使い切り) 循環 循環 使い切り 使い切り 栽培実(ベッド)面積 (1棟平均) ㎡ 758 384 161 173 面積 (小計) ㎡ 3,032 1,152 161 345 % 75% 61% 45% 46% 育苗用施設 別棟 ㎡ 1,008 360 本圃 ㎡ 34 % 20% 16% 10% 項 目 育苗施設面積率(育苗面積/施設面積計) 施設の種別(パイプ・鉄骨ハウス等) 有効栽培面積率(ベッド面積/施設面積)
9 規模拡大を想定した場合は、1棟1000㎡程度が望まれる。 事例としては、H社の場合、3連棟型1000㎡ハウスで、NFT養液施設込みで4,500万円、4 5,000円/㎡程度である。 <100坪ハウスなど小型ハウスのコスト> 初期投資に制限がある場合や、経営の補完部門の場合は小型の耐雪ハウスでの栽培は効率的 である。 耐雪構造のトラスハウス1棟325㎡の場合は12,000円/㎡である。 この小型ハウスを10~15棟設置した栽培は、各棟ごとに栽培品目を変え専用化することによ り管理がし易く、また、病害虫発生のリスクも分散化し低減できるメリットもある。 しかし、除雪スペース、有効栽培面積の減少などの課題がある。 イ 養液施設設置コスト 養液栽培システムは、参考3のとおり多様であるが、一般に普及している以下のシステムの コストを示す。 <湛液方式(DFT)のコスト> ハウス面積が650㎡で15,000円/㎡程度、 325㎡で20,000円/㎡程度である。 <流下方式(NFT)のコスト> 湛液方式とほぼ同等の価格で設置できる。 養液施設設置コストでは、施工費、資材運搬費のコスト比率が比較的大きい。これらのコス トは設置場所や、水の確保、電源等の設置環境で大きく変化するコストである。 ウ 暖房機導入コスト 暖房システムについては、灯油暖房機、ガス暖房機、地中熱、空気熱ヒートポンプ、木質ペ レット暖房機等多様である。それぞれの導入コストは、7の(2)を参照していただきたい。 ここでは一般に普及している灯油温風暖房機を標準モデルとして示す。 灯油温風暖房機導入コストは、その他コストを含めると、100坪ハウス1棟で約70万円、 10 a当たり3台で210万円が必要であり、10a当たりの減価償却費は約20万円程度となる。 名称 数量 単位 単価 金額 小型温風機KAー405T 1 台 508,000 508,000 煙突セットBEP-HB1201 1 組 47,200 47,200 コーナーダクトー63 1 個 12,500 12,500 ポリダクト630×0.1×50m 2 巻 6,300 12,600 クロスラムダクト63cm×15m 1 個 8,700 8,700 合計 589,000 減価償却費(耐用年数8年) 温風機、煙突セットのみ対象 ※ H28 メーカー見積書より試算 6.3m×50m養液栽培用ハウス対応灯油暖房機導入コスト 62,460 650㎡ 325㎡ 間口6.5m 奥 行100m 間口6.5m 奥行50m 資材費 万円 701 455 施工費 万円 129 87 運搬諸経費 万円 155 141 合計(税別) 万円 985 683 ㎡当たり 円 15,154 19,514 ※ H28 メーカー見積もり資料より 湛液方式コスト ハウス面積
4 栽培品目別の経営試算結果 40~50aの中小規模栽培で自立できる品目を検討した結果は、以下のとおりである。 (1)品目選定 先行事例の実態調査により、栽培事例があり栽培マニュアルが確立している品目で検討し た。 採用した品目の市場、販売環境は、次表のとおりである。 販売単価は、先行事例の実績と近年の取引状況等より設定した。 養液栽培の商品は、土耕栽培に比較して、安定的に供給できること、より衛生的な清浄野菜 であることが商品メリットである。これらを条件に販売ルートを確保し、市場単価よりも高い 付加価値を実現することが経営を安定させる条件となる。新規参入や補完生産の場合、ロット 不足でこれらを実現させることが困難と思われるので、既存生産者と連携した取組の検討も必 要である。 主要品目(葉茎菜類)の市況、販売環境、導入の考え方 品目 市場・消費動向 北海道での動向 導入の考え方 ホウレンソウ 高温の夏秋期の供給量が少な く、市場単価も高くなるが500~ 700円/kg程度の単価で推移し ている。 播種が高温期となる7~9月が 品薄となり、高単価となる。 市場出荷の単価では低収益と なる。 清浄野菜、サラダホウレ ンソウ等、値決め高単価での販 売先を確保することが導入の前 提となる。 ミツバ 正月商材であり、12~1月が特 異的に高単価で1200~1500 円/kgである。 それ以外の時期 は500~700円/kg程度で推移 する。 道内生産の60%が水耕栽培で ある。道内の市場動向も左記と 同様である。 通年生産では、低単価の生産 となり低収益である。高単価の 冬期間出荷での生産、または 1000円/kg以上での販売契約 単価を維持できれば導入可能 品目となる。 グリーンリーフ レタス グリーンリーフレタスは、レタス 市場の10~15%程度のシエア である。レタス単価の変動の影 響を受け不安定である。秋冬期 が高値傾向である。 道内市場でのレタスの11%程度 がグリーンリーフレタスである。 市場単価は200~400円/kg程 度である。 養液栽培の商品は清浄レタス として高値で取引されている。 1000円/kgを維持できる販売先 を確保できれば、導入可能品 目である。 サラダ菜 サラダ食材としの需要は大都 市では拡大傾向にあるが、ま だ小さい。市場価格は700~ 800円/kgで推移している。 価格が安定しているため、既存 生産者の基幹栽培品目の一つ となっている。 清浄サラダ食材として付加価 値をつけ、1000円/kg程度で新 たな販売ルートを開発するか、 既存生産者との提携を図る必 要がある。 ベビーリーフ サラダのパック商品化素材とし て成長が期待され、年間を通じ て安定した取引がされている。 価格面でも東京市場の場合 1500円/kg程度で推移し、比較 的安定している。 道内でも大手の生産法人が取 り組んで成果を上げている。業 務用としての販売が多い。 価格が安定しているので導入 しやすい品目である。しかし中 小規模での取り組みは、商品 のロットが小さく販売先の確保 が困難となる。既存大手生産 者と提携した生産、販売を行う か、個性的な商品を開発など が必要である。 ハーブ類 年間安定的な市場取引が展開 されている。ここ数年の東京市 場の平均単価は2700円/㎏で あるが、ハーブの品目は多く、 単価は種類により多様である。 道内でも一定の市場販売があ る。小売りでは品揃え的な少量 販売となっている。業務用を含 めた新たな市場開拓が必要で ある。 価格が安定しているので、先に 販売ルートを確保して取り組む 場合は、有望な品目である。品 目によっては土耕栽培との組 み合わせも可能である。
11 (2)経営検討結果 ア 減価償却費の算定 養液栽培では、投資額の大きいハウス及び施設設置コストが経営結果を左右するため、以下 のデータを基に減価償却費を試算した。 施設設置コストでは、資材運搬費、設置コストの比率が高く、立地条件や施工方法でこれら の減価償却費は大きく異なる。 また、育苗施設関係も栽培規模で投資額が大きく異なる。簡易型の育苗施設か、本格的育苗 施設か、今後の経営規模を考慮して決定する。本試算は中小規模のため簡易型で試算している。 イ 主要品目での経営試算結果 減価償却費の試算 (H28 メーカー見積もり資料より) 内訳 湛液型 NFT 簡易底面給水 10a当たり減価償却費 2,935,738 3,318,702 1,410,702 内訳 10a当たり購入費 ハウス 11,502,000 739,414 739,414 739,414 養液栽培施設 M式 18,444,848 1,660,036 養液栽培施設 NFT 22,700,000 2,043,000 簡易底面給水自家施工 1,500,000 135,000 暖房機 1,767,000 198,788 198,788 198,788 播種育苗等資材 3,000,000 337,500 337,500 337,500 ※ トラス型耐雪ハウス設置費見積もり 間口7.4m×奥行45m 3,834,000円 3棟分 1,1502,000円 ※ 耐用年数 ハウス14年、養液栽培施設10年、暖房機、育苗施設資材8年で試算 減価償却費 主要品目での経営試算結果 スイートバジル チャービル 栽培面積 ㎡ 1000 1000 1000 1000 1000 1000 1000 栽培ベッド実面積 ㎡ 752 650 650 466 650 455 466 324㎡ 324㎡ 324㎡ 324㎡ 324㎡ 324㎡ 324㎡ 3棟 3棟 3棟 3棟 3棟 3棟 3棟 栽培方式 湛液 NFT NFT 湛液 NFT 簡易底面給水 湛液 栽培ベンチ生育日数 日 15 38~55 30~45 18~24 30~90 23~30 18~24 年間作付け回数 回数 20 8 10 17 8 14 17 内自家労働時間 時間 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000 雇用労働時間 時間 4,587 3,287 2,215 769 2,430 4,600 5,139 総労働時間 時間 5,587 4,287 3,215 1,769 3,430 5,600 6,139 販売量 kg 10,000 9,233 12,197 13,102 6,423 7,311 11,863 販売単価 円 1,000 1,200 1,000 1,000 2,000 1,625 1,500 販売量金額 千円 10,000 11,080 12,197 13,102 12,846 11,880 17,795 減価償却費 千円 2,936 3,319 3,319 2,936 3,319 1,411 2,936 修繕費 千円 294 332 332 294 332 141 294 種苗費 千円 175 155 715 175 332 565 205 肥料費 千円 100 429 377 256 377 141 256 農薬費 千円 30 129 129 48 64 99 48 諸材料費 千円 70 100 337 321 218 903 321 販売費 千円 100 1,757 1,543 3,532 2272 480 1343 光熱動力費 千円 1,200 794 794 2,219 119 2203 2219 雇用労賃 千円 4,587 3,287 2,215 769 2,430 4,600 5,139 出荷運賃 千円 112 343 343 47 772 565 760 合計 千円 9,604 10,645 10,104 10,597 10,235 11,108 13,521 10a当たり 千円 396 435 2,093 2,505 2,611 772 4,274 1時間当たり収益 円 71 101 651 1,416 761 138 696 40a当たり所得 千円 1,586 1,739 8,372 10,022 10,444 3,089 17,096 利益 10a当たり 千円 -604 -565 1,093 1,505 1,611 -228 3,274 ※ 品目別総労働時間は実態調査より試算。自家労賃、雇用労賃とも1,000円/hで試算した。 ※ 品目別のベンチ生育日数、年間作付回数、生産量、販売量、販売単価はそれぞれ実態調査より試算した。なお、販売単価は年間平均による。 ※ 修理費は購入価格の10%まで認められるが、実際は多様なため本試算では減価償却費の10%として試算した。 ※ その他生産費は、実態調査を元に試算した。 所得 生産費 栽培方法 収入 ハウス構造 労働時間 区分 ホウレンソウ 水耕ミツバ グリーン ハーブ類 リーフレタス サラダ菜 ベビーリーフ 単位 項目
(3)試算結果のまとめ 40a程度の経営規模で自立できる経営を目指す場合、目標販売単価、収量を確保できれば「グ リーンリーフレタス」「サラダ菜」「ベビーリーフ」「ハーブ類のチャービル」は40a当たり800 万円以上の所得となり、自立可能な品目であった。 導入品目については、単品での生産は価格変動や病害虫トラブルのリスクが想定される。こ れらのリスクを回避し経営の安定を図るために、複数品目を導入して組み合わせた栽培が望ま しい。 また、季節により生育日数の差があり、生産量が変化するので、ホウレンソウは生産量の少 ない夏季に、ミツバは需要の多い冬季を中心に栽培を組み合わせると導入可能な品目となる。 効率的な生産計画を樹立するため、参考2のとおり現地事例調査による季節毎の収量、販売 金額等を品目ごとに示しているので、品目毎の導入や組み合わせなど栽培計画の参考としてい ただきたい。 5 中小規模経営試算モデル (1)単一型 経営試算結果を基に、40~50a規模で自立でき、また複合経営として100~200万円/10aを得 れる経営試算モデルは、次のとおりである。 主要品目の経営モデル(各単品での通年栽培経営試算) ハーブ類 チャービル 栽培面積 ㎡ 1000 1000 1000 1000 栽培ベッド実面積 ㎡ 650 466 650 466 324㎡ 324㎡ 324㎡ 324㎡ 3棟 3棟 3棟 3棟 栽培方式 NFT 湛液 NFT 湛液 栽培ベンチ生育日数 日 30~45 18~24 30~90 18~24 年間作付け回数 回数 10 17 8 17 内自家労働時間 時間 1,000 1,000 1,000 1,000 雇用労働時間 時間 2,215 769 2,430 5,139 総労働時間 時間 3,215 1,769 3,430 6,139 販売量 kg 12,197 13,102 6,423 11,863 販売単価 円 1,000 1,000 2,000 1,500 販売量金額 千円 12,197 13,102 12,846 17,795 減価償却費 千円 3,319 2,936 3,319 2,936 修繕費 千円 332 294 332 294 種苗費 千円 715 175 332 205 肥料費 千円 377 256 377 256 農薬費 千円 129 48 64 48 諸材料費 千円 337 321 218 321 販売費 千円 1,543 3,532 2272 1343 光熱動力費 千円 794 2,219 119 2219 雇用労賃 千円 2,215 769 2,430 5,139 出荷運賃 千円 343 47 772 760 合計 千円 10,104 10,597 10,235 13,521 10a当たり 千円 2,093 2,505 2,611 4,274 1時間当たり収益 円 651 1,416 761 696 40a当たり所得 千円 8,372 10,020 10,444 17,094 利益 10a当たり 千円 1,093 1,505 1,611 3,274 区分 ベビーリーフ 栽培方法 ハウス構造 単位 グリーンリーフレタス サラダ菜 項目 生産費 所得 収入 労働時間
13 (2)複合型 季節的な価格変動が大きく、通年単品生産では収益の小さい、ホウレンソウ、ミツバについ ては、それぞれ高単価時期を中心に栽培、それ以外の時期を他品目と組み合わせることにより、 目標所得を実現できる。 組み合わせモデルとして、ホウレンソウ+サラダ菜、ミツバ+グリーンリーフレタスの経営 試算モデルを示す。 ア ホウレンソウ(5~10月)、サラダ菜(11~4月)組み合わせ経営モデル 供給量が減り単価が上昇する夏季にホウレンソウ、それ以外はサラダ菜を栽培したモデルで ある。 10a当たり 通年 栽培面積 ㎡ 1000 1000 栽培ベッド実面積 ㎡ 752 466 324㎡ 324㎡ 3棟 3棟 栽培方式 湛液 湛液 栽培ベンチ生育日数 日 15 18~24 年間作付け回数 回数 10 8 内自家労働時間 時間 500 500 1,000 雇用労働時間 時間 2,294 385 2,678 総労働時間 時間 2,794 885 3,678 販売量 kg 5,000 6,551 11,551 販売単価 円 1,100 1,000 1,043 販売量金額 千円 5,500 6,551 12,051 減価償却費 千円 1,468 1,468 2,936 修繕費 千円 147 147 294 種苗費 千円 88 88 175 肥料費 千円 50 128 178 農薬費 千円 15 24 39 諸材料費 千円 35 161 196 販売費 千円 50 1,766 1,816 光熱動力費 千円 1,200 1,110 2,310 雇用労賃 千円 1,147 385 1,531 出荷運賃 千円 56 24 80 合計 千円 4,255 5,299 9,554 10a当たり 千円 1,245 1,253 2,497 1時間当たり収益 円 446 1,416 1,862 40a当たり所得 千円 4,979 5,010 9,989 利益 10a当たり 千円 745 753 1,497 項目 所得 ハウス構造 労働時間 収入 生産費 栽培方法 単位 ホウレンソウ サラダ菜 区分
イ ミツバ(12~2月)、グリーンリーフレタス(3~11月)組み合わせ経営モデル 冬期間、単価の高い時期に2作だけミツバを栽培、それ以外はリーフレタスを栽培したモデ ルである。 このほか現地事例では、冬にミツバ、夏にホウレンソウ、春、秋はミズナ、コマツナなどを 栽培している事例もある。 6 経営開始にあたっての留意点 養液栽培を開始するにあたって次の点に留意する必要がある。 ① 初期投資額が大きいので、生産上の失敗が許されない。目標収量、品質を確保するために、 栽培技術の習得の事前研修を各研修機関や既存生産者の下で行うことが重要である。 ② 目標単価を得るためには、養液栽培による付加価値を実現した販売ルートの確保が重要であ る。実需者との契約栽培、既存生産者との連携が有効であるが、生産のみ行い、販売を既存生 産者に委託する場合は、既存生産者の選別、貯蔵、労働力の問題があるので、開始前からの計 画的な事前協議が重要である。 ③ 初期投資負担を軽減するために様々な支援措置(P80参照)がある。経営に適合する支援措 置の活用を検討していただきたい。 10a当たり 通年 栽培面積 ㎡ 1000 1000 栽培ベッド実面積 ㎡ 650 650 324㎡ 324㎡ 3棟 3棟 栽培方式 NFT NFT 栽培ベンチ生育日数 日 38~55 30~45 年間作付け回数 回数 2 7 内自家労働時間 時間 250 750 1,000 雇用労働時間 時間 822 1,661 2,483 総労働時間 時間 1,072 2,411 3,483 販売量 kg 2,308 8,538 10,846 販売単価 円 1,800 1,000 1,170 販売量金額 千円 4,155 8,538 12,693 減価償却費 千円 830 2,489 3,319 修繕費 千円 83 249 332 種苗費 千円 39 501 539 肥料費 千円 107 264 371 農薬費 千円 32 90 123 諸材料費 千円 25 236 261 販売費 千円 439 1,080 1,519 光熱動力費 千円 199 556 754 雇用労賃 千円 822 1,661 2,483 出荷運賃 千円 86 240 326 合計 千円 2,661 7,366 10,027 10a当たり 千円 1,494 1,172 2,665 1時間当たり収益 円 1,394 486 1,880 40a当たり所得 千円 5,974 4,687 10,662 利益 10a当たり 千円 1,244 422 1,665 収入 生産費 所得 グリーンリーフレタス 栽培方法 ハウス構造 区分 項目 単位 水耕ミツバ 労働時間
15 7 再生可能エネルギーの活用 ○ 周年生産を行う養液栽培では、経営費に占める暖房費の割合が高く(3割以上)、冬期間の 暖房費の低減が重要な課題。また、二酸化炭素削減という地球温暖化対策の観点、地域資源 の活用という観点から、温泉熱、地熱、地中熱、バイオマスなどを活用することが期待され る。再生可能エネルギーごとのメリット、デメリットは次表のとおり。 ○ 再生可能エネルギーを活用する暖房機は、燃油ボイラーに比べてイニシャルコストが高 いほか、まだ研究中、あるいは実証段階の技術もある。空気ヒートポンプについては、道 内においても徐々に導入が進んできている。 ○ 将来の導入検討の目安として、調査事例に灯油ボイラー以外の再生可能エネルギーを熱 源とする暖房機を組み合わせた場合の試算を行った。 エネルギー メリット デメリット 暖房機の概算価格 温泉熱 源泉に近いところは有利。 故障など不測の事態への対応が必要。 地熱 地熱発電所が近いところは有利。 地熱を活用できる地域は限定される。 ヒートポンプ運転と灯油ボイラーが自動的 に切り替わるので、安定した加温効果。 導入コスト(ボイラー、工事費等)が高 い。 240万円(定格暖房 86.1kw)、工事費が必要 ヒートポンプは除湿の効果もある。 -15℃以下では能力が大きく落ちる。 地下水熱利用型ヒートポ ンプ 空気ヒートポンプと比べ、冷房・暖房能力 が高い。ランニングコストが安い。 地下水が利用でき、水質に問題のない 地域に限られる。道内で導入事例はな い。 220万円(5馬力) 工事費が必要 地中熱交換システム 地中熱は年次変動が小さく安定。ランニ ングコストが安い。 設置費が高い。冬期に10℃以上、夏期 に20℃以下に温度設定できない。灯油 ボイラー等との併用が必要。 400万円(リブクール 80m)、工事費込み 木質ペレットボイラー ペレット製造施設が近くにあり、安価に入手できれば燃油軽減効果は高い。 導入コスト(ボイラー、サイロ、工事費等)が高い。 460万円(10万kcal)、保管設備、工事費が必要。 木質チップボイラー チップ製造施設が近くにあり、安価に入 手できれば燃油軽減効果は高い。 導入コスト(ボイラー、サイロ、工事費等) が高い。チップの確保が難しい。中型ハ ウス以上向け。導入事例は少ない。 290万円(5万kcal)、保管 設備、工事費が必要。 畜産バイオマス バイオマス発電装置に近いところでは安 価に活用できる。 実用化までに時間を要する。 タイヤボイラー 古タイヤが大量・安価に入手可能な場合、燃油軽減効果は高い。 導入コスト(ボイラー、工事費等)が高い。 1,700万円(50~60万kcal)、工事費が必要。 大型の施設向け。灰の処理に労力が必要。 空気ヒートポンプ(灯油ボ イラーとのハイブリッド)
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【参考1】道内の各地域における施設の立地条件 1 降雪・積雪 道内各地域における降雪・積雪の状況 【参考】豪雪地帯及び特別豪雪地帯の指定状況 ・豪雪地帯179(35市 129町 15村) ・特別豪雪地帯86(15市 61町 10村) 平成22年4月1日現在(国土交通省ホームページより) ハウスには単棟と連棟がある。単棟では降雪があっても屋根からの落雪が期待できるが、連棟で は雪の多い地域では屋根谷部への積雪が日照の妨げになり作物生産に大きく影響を及ぼすととも に、屋根谷部の融雪のための暖房等のコストを要する。
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3 地域ごとの特徴 網走市、帯広市などの道東地域は、日射量が多いが、全体に気温が低く、特に冬期の積算温 度が低い。 札幌市、函館市は、冬期の積算温度はある程度確保できるが、夏期の暑さが厳しく、冬期の日 射量も少なく、積雪も多い。 苫小牧市(むかわ町)は、日射量は多少劣るが、気温が温暖で、積雪が少ない。 4 その他立地に関し留意すべき事項 (1)水質 養液栽培では、井戸水、河川水、水道水、雨水などが培養液の用水として使用されている。 いずれの場合でも、使用する水は理化学的性質だけではなく、有害物質を含まないこと、病原 菌を含まないこと、さらには長期にわたって質的にも量的にも安定的に確保できることが必 要。 用水に含まれている各イオン濃度の分析を行い、限界濃度を超えていないことを確認する。 (「養液栽培のすべて」より) (「養液栽培のすべて」より)
23 【参考2】品目別の導入の目安 調査事例に基づき、一つの試算結果として取りまとめものである。今後、事例数の増などによ り精査していくことが必要である。 1 サラダナ 育苗期間は夏期20日、冬期25日。養液ベッド栽培期間は夏期18日、冬期24日。年間の回 転数は17回。栽植密度は23.6株/㎡。収穫株歩留まりは75~85%。 ※施設面積1,000 ㎡あたり 2 リーフレタス 育苗期間は夏期30日、冬期45日。養液ベッド栽培期間は夏期30日、冬期45日。年間の回転数 は10回。栽植密度は26株/㎡。収穫株歩留まりは80~90%。アブラムシ類・病気に要注意。 ※施設面積1,000 ㎡あたり
3 こまつな 育苗期間は夏期7日、冬期14日。養液ベッド栽培期間は夏期20日~30日。年間の回転数は1 回。栽植密度は120株/㎡。収穫株歩留まりは80%。アブラムシ類に要注意。回転数が低く設定さ れているが、1回の収穫が完了しても計画的に次の定植ができないなど、1週間以上のブランク は往々にして生じる可能性がある。 ※施設面積1,000 ㎡あたり 4 みつば 育苗期間は夏期14日、冬期28日。養液ベッド栽培期間は夏期38日、冬期55日。年間の回転数 は8回。栽植密度は60株/㎡。収穫株歩留まりは85~90%。アブラムシ類・べと病・立枯病に要注 意。 ※施設面積1,000 ㎡あたり
25 5 ルッコラ 育苗期間は夏期23日、冬期30日。養液ベッド栽培期間は夏期20日、冬期25日。年間の回転数 は16回。栽植密度は44株/㎡。収穫株歩留まりは70%。アザミウマ類に要注意。 ※施設面積1,000 ㎡あたり 6 スイートバジル 育苗期間は夏期25日、冬期30日。養液ベッド栽培期間は夏期23日、冬期30日。年間の回転数 は14回。栽植密度は44株/㎡。収穫株歩留まりは80%。アザミウマ類に要注意。 ※施設面積1,000 ㎡あたり
7 ターサイ 育苗期間は夏期25日、冬期30日。養液ベッド栽培期間は夏期18日、冬期25日。年間の回転数 は17回。栽植密度は70株/㎡。収穫株歩留まりは70~85%。 ※施設面積1,000 ㎡あたり 8 チャービル 育苗期間は夏期35日、冬期40日。養液ベッド栽培期間は夏期18日、冬期24日。年間の回転数 は17回。栽植密度は59株/㎡。収穫株歩留まりは70~80%。 ※施設面積1,000 ㎡あたり
27 9 ベビーリーフ 育苗期間は夏期14日、冬期28日。養液ベッド栽培期間は夏期30日、冬期90日。年間の回転数 8回。栽植密度は83株/㎡。収穫株歩留まりは85~90%。自動収穫機の利用で収穫効率の向上、 バラ出荷で調整効率の向上を図る。アブラムシ類・ハモグリバエ類などに要注意。 ※施設面積1,000 ㎡あたり 【参考3】養液栽培の方式 培地の有無による分類 特徴 メリット デメリット DFT (湛液型水耕) 栽培ベッドの培養液の水深は5~10cmあるい はそれ以上で、培養液の量が多い。 pHやECの調節は容易。液温を調整することで 根液温度を調節できる。廃液で地下水の汚染 を引き起こす可能性が少ない。 一旦病害が発生すると、短時間のうちに同一 水系に広がる恐れがある。そのため、培養液 殺菌システムを組み入れることが多い。 NFT (薄膜水耕) 栽培ベッドの培養液の水深は1cm前後で、培 養液の量が少ない。 pHやECの調節は容易。液温を調整することで 根液温度を調節できる。廃液で地下水の汚染 を引き起こす可能性が少ない。 一旦病害が発生すると、短時間のうちに同一 水系に広がる恐れがある。そのため、培養液 殺菌システムを組み入れることが多い。 噴霧耕 培養液を霧状にして根に吹きかける形で施与 する方式。 植物の根は空気に十分触れることができるの で酸素を吸収しやすい。 故障などでポンプが止まると、短時間のうちに 水分欠乏になる恐れがある。 毛管水耕 不織布の毛細管現象による吸水力を利用し て、作物に培養液を供給・吸収させる。 トマトなど長期間にわたって栽培するには課 題がある。 パッシブ水耕 地面に掘った穴にプラスチックフィルムを敷い て培養液をため、そこに固形培地を詰めた栽 培筒を立てて栽培。 定植時に一度に必要な量の培養液を与え、生 育途中では培養液を補充しない。 普及は限定的。 れき、砂、やし殻、ロックウール、ピートモス、 樹皮などの培地に培養液を点滴かん液システ ムなどで供給。 培養液を介在する病害の蔓延の心配がない。 培地の購入費用がかかる。廃液は栽培装置 系外へ排出されるので、水や肥料の無駄、土 壌や地下水の汚染などに注意が必要。 培地に土を使い、液肥とかん水併用あるいは 培養液単用により植物の生長に必要な水分と 養分を過不足なく与える。 培養液を介在する病害の蔓延の心配がない。 連作障害が発生する可能性がある。 方 式 各種培地耕 養液土耕 培 地 な し 培 地 あ り 水 耕
【参考4】施設園芸省エネルギー対策 施設園芸省エネルギー生産管理マニュアル【改訂版】 (農林水産省生産局、平成25年12月) Ⅰ 省エネのための暖房技術 Ⅱ 温室の保温性向上技術 1 燃油暖房機のメンテナンス 1 採光条件の点検 ① 熱交換面(缶体)の清掃 ① 被覆資材の汚れ等の確認 ② バーナーノズル周辺の清掃 ② 採光を妨げる障害物等の確認 ③ バーナーノズルの交換 2 外張被覆の点検 ④ エアーシャッターの調整 3 内張カーテンの点検 ⑤ 暖房機利用時の留意点(燃焼用新鮮空気の取り入れ) ① 内張カーテンの保温効果 ② 内張カーテンの破れや隙間の点検 2 ヒートポンプによる省エネルギー対策 4 保温効果の高い被覆設備の導入 ① 設置場所の条件 ① 空気膜2重被覆 ② 恒常風の影響への対策 ② 外張りの固定2重化 ③ デフロスト水、積雪への対策 ③ 多層断熱被覆資材(布団資材) ⑤ エアフィルターの点検・清掃 Ⅲ 省エネのための温度管理技術 ⑥ ハイブリッド方式の運転方法 1 施設園芸作物の適温管理 ⑦ ヒートポンプの配管等による隙間の点検 ① 野菜の生育適温 ② 花きの生育適温 3 木質バイオマス利用加温設備による省エネルギー対策 ③ 果樹の生育適温 ① 燃料貯蔵タンク(サイロ)の設置場所 2 天敵資材や花粉媒介昆虫の活動適温 ② 設備(燃料搬送装置、暖房機本体)の設置 ③ 木質バイオマス利用加温設備の点検・清掃 ① 送風ダクトの適切な配置 ④ 適切な運転管理の実施 ② 循環扇の適切な配置 ⑤ ダウンシュートの対策 4 多段サーモ機能を活用した変温管理 ⑥ ハイブリッド方式の運転方法 ① 多段サーモ装置による変温管理 ② 日射演算機能の付加 4 温度センサーの設置と点検 5 作物の局所加温技術 ・適切な高さ(作物の生長点付近など)に設置 ① イチゴのクラウン温度制御技術 ・暖房機や送付ダクト吹出口付近への設置は避ける ② ナスの株元加温技術 ・ハイブリッド運転の際は同一センサーによる運転 ③ バラの株元加温技術 ④ トマトの生長点加温技術 http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/index.html ④ 室内機と室外機の適切な配置(配管長、電線の太さ、こう長) 3 温度ムラの改善(送風ダクト、循環扇の有効利用)
Ⅱ
養液栽培パッケージモデル
大規模タイプ
(トマト)
1 想定する大規模タイプの特徴 大規模タイプは、道内においては実証事例、成功事例が少なく、北海道型のモデル を構築するにはその途上にあるため、次の手順により検討を行った。 ① 北海道での大規模タイプの成立要件等を明らかにするため、可能性のある大玉ト マトで一定の栽培条件を設定。 ② 設定条件検討のため、立地条件、施設及び被覆資材の種類、栽培方法については 作型や栽植方法の検討、また暖房方法の検討を行い、それぞれの現状と課題を整理。 ③ スーパーホルトプロジェクト協議会から提案されている生産モデルをベースに、 温室暖房燃料消費試算ツールにより暖房経費を試算し、少雪地域の連棟タイプ、多 雪地域の単棟多棟タイプについて経営評価を行った。ただし、気象条件については 冬期の評価に限定した。 なお、このモデルは、前述のとおり実証されているものではないことから、新しい 知見を加えてよりよいモデルへと発展させる、スタートのモデルと位置づけるものと する。 ○ 設定した条件の概要 ※検討の経過は「【参考1】大規模タイプの検討経過」を参照。 (1)前提条件 ア 対象 農業法人又は企業等 イ 作物 トマト ウ 施設規模 1ha (2)地域 少雪地域と多雪地域に区分して考える。 ア 少雪地域では、生育環境の均一化、作業効率の増加、暖房コストの低 減等のメリットから連棟とする。ただし、降雪に備え屋根谷部の融雪装 置を装備。 イ 多雪地域では、屋根から落雪させることを前提に、除雪スペースを確 保した上で単棟複数とする。 (3)ハウス設計 ア スチールパイプによる低コスト耐候性ハウスとする。 イ 被覆資材はPO系またはフッ素系とする。 ウ 軒高は、暖房コストを考慮し、3.5mの中軒高とする。 (4)トマトの種類等 ア 大玉トマトとし、品種は作付けの多い桃太郎系を想定。 イ 単価は平均的な市場単価とする。 (5)栽培方法 ア 品種を桃太郎系としたことから、長期多段栽培より向くと考えられる 低段密植栽培とし、段数は3段とする。 イ 固形培地耕とする。 (6)収量 販売量ベースで、30t/10a程度を目標収量とする。 31
2 経営試算 スーパーホルトプロジェクト協議会から平成25年8月に提案されている生産モデル をベースに、北海道での適用を想定して、温室暖房燃料消費試算ツールにより暖房経 費を試算し、少雪地域の連棟タイプ、多雪地域の単棟多棟タイプについて経営評価を 行った。ただし、気象条件については冬期の評価に限定した。また、暖房経費を中心 とした検討であり、季節ごとの収量性や最適な栽植密度等については未検討である。 ※ スー パ ーホ ル トプ ロ ジェ ク ト協 議 会( 以 下、 S HP ) 平 成 18年 に 施 設 園 芸 協 会 と 野 菜 茶 業 研 究 所 が 中 心と な り 、 全 国 の 産 官 学 に 参加 を 呼 び か け た 組 織 で 、「 世 界 の 水 準 を 超 え る 新 し い 日 本 の 施 設 園 芸 を 目 指 す 」 こ と を 目 標 に 、 ま ず は ト マト を 中心 に 養液 栽 培に お ける 多 収・ 高 収益 の モデ ル 作り 等 に取 り 組 んで き てい る 。 な お 、 S H P モ デ ル は 暫 定 的 な も の で 、 S HP が 終 了 す る 平 成 26年 7 月 ま でに 議 論 さ れ て 仕上 げ られ る もの と され て いる 。
(1)少雪地域(連棟・苫小牧市を想定) ア 試算条件等 スーパーホルトプロジェクトにおける生産モデル:低段密植栽培(新設) 北海道型試算(少雪地域・連棟) 項目 内容 備考 内容 備考 経営概要 栽培方式 3段密植栽培(大玉) 3段密植栽培(大玉) 地域 東海地方 海岸沿い地域 苫小牧 経営形態 農業法人 農業法人 販売形態 量販店契約出荷 量販店契約出荷 直売 直売 栽培品種 大玉系 国産品種 大玉系 国産品種 平均出荷単価 300 円/kg 331 円/kg 札幌市場5ヵ年平均(H20-24) 役員 人数 3 人 3 人 報酬 18,000 千円/年 11,000 千円/年 試算結果による 労働時間 3,600 時間/年 3,600 時間/年 社員 人数 0 人 0 人 給与 0 千円/年/人 0 千円/年/人 労働時間 0 時間/年/人 0 時間/年/人 パート人数 16 人 16 人 時給 800 円/時間 750 円/時間 気象条件 年間日照時間 2,000 h/年 以上 1,700 h/年 以上 気象庁平年値(1981-2010): 1703.1h/年 年平均全天日射量 13 MJ/㎡/day以上 1981-2009年の平年値(NEDOよ り) 11 MJ/㎡/day以上 1981-2009年の平年値(NEDOよ り):年3.30kWh(鵡川)× 3.6MJ=11.88 最低外気温 -3 ℃ -21.3 ℃ 過去最低値(1945. 1.18) 最深積雪 0 cm 47 cm 日最大降雪量、1968.2.20の値(屋 根融雪を前提に降雪量とした) 最大瞬間風速 45 m/s 38.6 m/s 過去最大値(1981. 8.23) 施設 経営規模 約1ha 約1ha ハウス 新設 複数棟で栽培ブロックわけ 新設 栽培ブロックわけ 栽培装置 養液栽培装置 固形培地耕 養液栽培装置 固形培地耕 環境制御装置 統合環境制御装置 温湿度、CO2、給液の統合制御 統合環境制御装置 温湿度、CO2、給液の統合制御 付帯施設 選果場及び選果装置 選果場及び選果装置 その他 重油単価 90 円/L 92 円/L ハウス ハウス間口 8 m 9 m ハウスタイプ 中軒高・丸屋根 中軒高 屋根形状 1屋根型 両屋根型 被覆資材 農PO 農PO 光線透過率 55% トマト生長点付近で計測した場 合の目標値 55% トマト生長点付近で計測した場合の 目標値 軒高 3.5 m 3.5 m 連棟数 9 15 奥行 30 m 80 m ハウス面積 2,160 ㎡ 10,800 ㎡ ハウス棟数 5 1 ハウス総面積 10,800 ㎡ 10,800 ㎡ 誘引・ベンチ 誘引線高さ 2 m 2 m 仕立て方 2条振り分け 2条振り分け ベンチ固定 架台 架台 ベンチ高さ 0.4 m GL~スラブ下面(排液下流部) 0.4 m GL~スラブ下面(排液下流部) 栽培密度 ベッド数/間口 4 本 5 本 ベッド間隔(平均) 2 m 1.8 m ベッド長 27 m 72 m 36mベッド×2、中央通路4m 株間 10 cm 12.5 cm 株間25cmで2本仕立てとし実質株間 12.5cm 株数 48,600 株 43,200 株 栽植密度 4,500 株/10a 栽培後半の側枝利用密植あり 4,000 株/10a 目標収量 収穫段数 3 段 3 段 平均果数 4 果/段 4 果/段 平均果重/段 175 g 目標収量に合わせ調整した値 175 g 作付回数 3.7 回 3.7 回 収量 35.0 t/10a 31.1 t/10a 可販果率 95% 長期多段栽培より可販果率を+5% と想定 95% 出荷量 33.2 t/10a 29.5 t/10a 加温条件 夜間設定温度 15 ℃ 時間帯に応じ動的な設定が別途 必要 15 ℃ 時間帯に応じ動的な設定が別途必要 最大暖房負荷 kw/棟 kw/棟 暖房機装置 種別 温風 温風 発熱量 kw kw 台数 2 台/棟 10 台/棟 総台数 10 台 10 台 ヒートポンプ 種別 空気/空気 ハイブリッド制御、除湿兼用 空気/空気 ハイブリッド制御、除湿兼用 発熱量 kw kw 台数 2 台/棟 10 台/棟 総台数 10 台 10 台 カーテン資材 1層 保温兼遮光 塩ビ 2層 無 アルミ サイド 保温 保温 自然換気 種別 谷 谷 装置(屋根)開口率 ※ ※目標値として別途検討 ※ ※目標値として別途検討 制御 開度、感度 開度、感度 自然換気 種別 2段 2段 装置(サイド) 制御 自動 自動 送風装置 換気扇 有 有 循環扇 100W2台/間口 100W2台/間口 加湿装置 種別 加湿用 加湿用 噴霧量 5 ㍑/10a/h 5 ㍑/10a/h ノズル粒径 30 μ 30 μ CO2制御 開放時目標濃度 外気並みppm 外気並み ppm 密閉時目標濃度 800 ppm 800 ppm 施用装置原料 灯油 灯油 ゼロ濃度差制御 有 有 各種制御 有 時間帯、換気との連動等 有 時間帯、換気との連動等 ※網掛けはSHPモデルからの変更点 2,000株×2本仕立てによる実質株数 33
イ 試算結果 スーパーホルトプロジェクトにおける生産モデル:低段密植栽培(新設) 項目 千円 (総額) 千円 (/10a) 備考 千円 (総額) 千円 (/10a) 備考 売上高 107,622 9,965 @300×33.2t/10a 105,457 9,765 @331×29.5t/10a 材料費 種苗費 9,464 876 @50 自家育苗経費 歩留 まり95%として 9,590 888 @120 購入苗として 肥料費 3,240 300 300千円/10aとして 3,240 300 300千円/10aとして 農薬衛生費 1,296 120 120千円/10aとして(IPM 含まず) 1,296 120 120千円/10aとして(IPM 含まず) 諸材料費 648 60 60千円/10aとして 648 60 60千円/10aとして 培地関連費 1,296 120 120千円/10aとして 1,296 120 120千円/10aとして 栽培費(CO2) 1,728 160 160千円/10aとして 1,728 160 160千円/10aとして
加工費 0 0 ジュース、ソース等加工 費 0 0 ジュース、ソース等加工 費 修繕費 2,160 200 200千円/10aとして 2,160 200 200千円/10aとして 出荷資材費 4,011 371 @100/kgとして 4,011 371 @100/kgとして 農具費 540 50 50千円/10aとして、はさ み、台車、コンテナ等 540 50 50千円/10aとして、はさ み、台車、コンテナ等 小計 24,383 2,258 24,509 2,269 労務費 賃金給与 19,200 1,778 @800、1,500h/年(16名 として) 18,000 1,667 @750、1,500h/年(16名 として) 光熱費 水道光熱費 0 0 井水利用として 0 0 井水利用として 燃料費 9,400 870 温風暖房・HP10台併用 (概算) 18,765 1,738 下記設定により試算 小計 9,400 870 18,765 1,738 売上原価合計 52,983 4,906 61,274 5,674 売上総利益 54,639 5,059 44,182 4,091 役員報酬 18,000 1,667 役員2名分の報酬として 11,000 1,019 役員2名分の報酬として 福利厚生費 1,600 148 一般例として 1,600 148 一般例として 減価償却費 12,224 1,132 総初期投資3.67億円、 1/2補助、15年定額償却 として(ハウス・管理 棟・ハウス付帯設備: 271百万+統合環境制御 装置:10百万+養液栽培 設備一式66百万+育苗装 置15百万+受電設備5百 万 として(1次側工事 除く)) 12,224 1,132 総初期投資3.67億円、 1/2補助、15年定額償却 として(ハウス・管理 棟・ハウス付帯設備: 271百万+統合環境制御 装置:10百万+養液栽培 設備一式66百万+受電設 備5百万+α として (1次側工事除く)) ※全量購入苗のため育苗 装置なしとするが、府県 より暖房設備等高額にな ることを想定し同額と仮 定 支払地代 1,620 150 @150千円/10a、全借地と して 162 15 @15千円/10a、全借地と して リース料 0 0 リース利用なしとして 0 0 リース利用なしとして 運賃 2,657 246 @80/kgとして 2,360 219 @80/kgとして 出荷手数料 0 0 直売として 0 0 直売として 廃棄処理費 0 0 培地、残渣は自家処理と して 0 0 培地、残渣は自家処理と して その他 3,300 306 一般例として 3,300 306 一般例として(除雪費用 見ず) 小計 39,401 3,648 30,646 2,838 営業利益 15,238 1,411 13,536 1,253 支払利息 1,834 170 補助残全額借入、利率 1.0%として 0 下記返済金の欄に支払利 息を含め試算 売上割引 0 0 0 0 経常利益 13,404 1,241 13,536 1,253 返済金 13,179 1,220 補助残全額借入、利率 1.0%、元利均等、15年償 還 経常利益-返済金 357 33 ※網掛けはSHPモデルからの変更点 <燃料費の計算(北海道型)> ■野茶研ツール(苫小牧はないため室蘭にて計算) ■ヒートポンプ省エネルギー試算表 最低15℃設定 左記と同じ条件 PO系、2層(塩ビ+アルミ蒸着)、寒地+10℃、内張り一層 暖房能力28.0kW(消費電力5.69kW) 11/1~4/30加温、重油、92円/ℓ 冷房能力25.3kW(消費電力5.7kW) 売 上 原 価 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営業外費用 北海道型試算(少雪地域・連棟)
(2)多雪地域(単棟多棟・旭川市を想定) ア 試算条件等 スーパーホルトプロジェクトにおける生産モデル:低段密植栽培(新設) 北海道型試算(多雪地域・単棟多棟) 項目 内容 備考 内容 備考 経営概要 栽培方式 3段密植栽培(大玉) 3段密植栽培(大玉) 地域 東海地方 海岸沿い地域 旭川 経営形態 農業法人 農業法人 販売形態 量販店契約出荷 量販店契約出荷 直売 直売 栽培品種 大玉系 国産品種 大玉系 国産品種 平均出荷単価 300 円/kg 331 円/kg 札幌市場5ヵ年平均(H20-24) 役員 人数 3 人 3 人 報酬 18,000 千円/年 千円/年 試算結果による 労働時間 3,600 時間/年 3,600 時間/年 社員 人数 0 人 0 人 給与 0 千円/年/人 0 千円/年/人 労働時間 0 時間/年/人 0 時間/年/人 パート人数 16 人 16 人 時給 800 円/時間 750 円/時間 気象条件 年間日照時間 2,000 h/年 以上 1,500 h/年 以上 気象庁平年値(1981-2010): 1590.9h/年 年平均全天日射量 13 MJ/㎡/day以上 1981-2009年の平年値(NEDOよ り) 11 MJ/㎡/day以上 1981-2009年の平年値(NEDOよ り):年3.30kWh×3.6MJ=11.88 最低外気温 -3 ℃ -41 ℃ 過去最低値(1902. 1.25) 最深積雪 0 cm 62 cm 日最大降雪量、1957.4.1の値(落雪 を前提に降雪量とした) 最大瞬間風速 45 m/s 34.1 m/s 過去最大値(2010. 3.21) 施設 経営規模 約1ha 約1ha ハウス 新設 複数棟で栽培ブロックわけ 新設 複数棟で栽培ブロックわけ 栽培装置 養液栽培装置 固形培地耕 養液栽培装置 固形培地耕 環境制御装置 統合環境制御装置 温湿度、CO2、給液の統合制御 統合環境制御装置 温湿度、CO2、給液の統合制御 付帯施設 選果場及び選果装置 選果場及び選果装置 その他 重油単価 90 円/L 92 円/L ハウス ハウス間口 8 m 9 m ハウスタイプ 中軒高・丸屋根 中軒高 屋根形状 1屋根型 丸屋根型 被覆資材 農PO 農PO 光線透過率 55% トマト生長点付近で計測した場 合の目標値 55% トマト生長点付近で計測した場合の 目標値 軒高 3.5 m 3.0 m 連棟数 9 1 奥行 30 m 80 m ハウス面積 2,160 ㎡ 720 ㎡ ハウス棟数 5 15 ハウス総面積 10,800 ㎡ 10,800 ㎡ 誘引・ベンチ誘引線高さ 2 m 2 m 仕立て方 2条振り分け 2条振り分け ベンチ固定 架台 架台 ベンチ高さ 0.4 m GL~スラブ下面(排液下流部) 0.4 m GL~スラブ下面(排液下流部) 栽培密度 ベッド数/間口 4 本 5 本 ベッド間隔(平均) 2 m 1.8 m ベッド長 27 m 72 m 36mベッド×2、中央通路4m 株間 10 cm 12.5 cm 株間25cmで2本仕立てとし実質株間 12.5cm 株数 48,600 株 43,200 株 栽植密度 4,500 株/10a 栽培後半の側枝利用密植あり 4,000 株/10a 目標収量 収穫段数 3 段 3 段 平均果数 4 果/段 4 果/段 平均果重/段 175 g 目標収量に合わせ調整した値 175 g 作付回数 3.7 回 3.7 回 収量 35.0 t/10a 31.1 t/10a 可販果率 95% 長期多段栽培より可販果率を+5% と想定 95% 出荷量 33.2 t/10a 29.5 t/10a 加温条件 夜間設定温度 15 ℃ 時間帯に応じ動的な設定が別途 必要 15 ℃ 時間帯に応じ動的な設定が別途必要 最大暖房負荷 kw/棟 kw/棟 暖房機装置 種別 温風 温風 発熱量 kw kw 台数 2 台/棟 1 台/棟 総台数 10 台 15 台 ヒートポンプ種別 空気/空気 ハイブリッド制御、除湿兼用 空気/空気 ハイブリッド制御、除湿兼用 発熱量 kw kw 台数 2 台/棟 1 台/棟 総台数 10 台 15 台 カーテン資材1層 保温兼遮光 塩ビ 2層 無 アルミ サイド 保温 保温 自然換気 種別 谷 谷 装置(屋根)開口率 ※ ※目標値として別途検討 ※ ※目標値として別途検討 制御 開度、感度 開度、感度 自然換気 種別 2段 2段 装置(サイド)制御 自動 自動 送風装置 換気扇 有 有 循環扇 100W2台/間口 100W2台/間口 加湿装置 種別 加湿用 加湿用 噴霧量 5 ㍑/10a/h 5 ㍑/10a/h ノズル粒径 30 μ 30 μ CO2制御 開放時目標濃度 外気並みppm 外気並み ppm 密閉時目標濃度 800 ppm 800 ppm 施用装置原料 灯油 灯油 ゼロ濃度差制御 有 有 各種制御 有 時間帯、換気との連動等 有 時間帯、換気との連動等 ※網掛けはSHPモデルからの変更点 2,000株×2本仕立てによる実質株数 35
イ 試算結果 スーパーホルトプロジェクトにおける生産モデル:低段密植栽培(新設) 北海道型試算(多雪地域・単棟多棟) 項目 千円 (総 千円 (/10a 備考 千円 (総額) 千円 (/10a) 備考 売上高 107,622 9,965 @300×33.2t/10a 105,457 9,765 @331×29.5t/10a 材料費 種苗費 9,464 876 @50 自家育苗経費 歩 留まり95%として 9,590 888 @120 購入苗として 肥料費 3,240 300 300千円/10aとして 3,240 300 300千円/10aとして 農薬衛生費 1,296 120 120千円/10aとして (IPM含まず) 1,296 120 120千円/10aとして(IPM含 まず) 諸材料費 648 60 60千円/10aとして 648 60 60千円/10aとして 培地関連費 1,296 120 120千円/10aとして 1,296 120 120千円/10aとして
栽培費(CO2) 1,728 160 160千円/10aとして 1,728 160 160千円/10aとして
加工費 0 0 ジュース、ソース等加 工費 0 0 ジュース、ソース等加工費 修繕費 2,160 200 200千円/10aとして 2,160 200 200千円/10aとして 出荷資材費 4,011 371 @100/kgとして 4,011 371 @100/kgとして 農具費 540 50 50千円/10aとして、は さみ、台車、コンテナ 等 540 50 50千円/10aとして、はさ み、台車、コンテナ等 小計 24,383 2,258 24,509 2,269 労務費 賃金給与 19,200 1,778 @800、1,500h/年(16名 として) 18,000 1,667 @750、1,500h/年(16名とし て) 光熱費 水道光熱費 0 0 井水利用として 0 0 井水利用として 燃料費 9,400 870 温風暖房・HP10台併用 (概算) 40,362 3,737 下記設定により試算 小計 9,400 870 40,362 3,737 売上原価合計 52,983 4,906 82,871 7,673 売上総利益 54,639 5,059 22,585 2,091 役員報酬 18,000 1,667 役員2名分の報酬として 0 役員2名分の報酬として 福利厚生費 1,600 148 一般例として 1,600 148 一般例として 減価償却費 12,224 1,132 総初期投資3.67億円、 1/2補助、15年定額償却 として(ハウス・管理 棟・ハウス付帯設備: 271百万+統合環境制御 装置:10百万+養液栽 培設備一式66百万+育 苗装置15百万+受電設 備5百万 として(1次 側工事除く)) 10,600 981 SHPモデル「既設低軒高ハウ ス」を参考に算出 総初期投資3.18億円、1/2補 助、15年償却として(ハウ ス140百万、管理棟10百万 円、養液65百万、暖房機45 百万、HP30百万、環境制御 装置10百万、加湿装置10百 万円、CO2発生装置3百万、 受電設備5百万として(1次 側工事除く)) 支払地代 1,620 150 @150千円/10a、全借地 として 162 15 @15千円/10a、全借地として リース料 0 0 リース利用なしとして 0 0 リース利用なしとして 運賃 2,657 246 @80/kgとして 2,360 219 @80/kgとして 出荷手数料 0 0 直売として 0 0 直売として 廃棄処理費 0 0 培地、残渣は自家処理 として 0 0 培地、残渣は自家処理とし て その他 3,300 306 一般例として 3,300 306 一般例として(除雪費用見 ず) 小計 39,401 3,648 18,022 1,669 営業利益 15,238 1,411 4,563 423 支払利息 1,834 170 補助残全額借入、利率 1.0%として 0 下記返済金の欄に支払利息 を含め試算 売上割引 0 0 0 0 経常利益 13,404 1,241 4,563 423 返済金 11,419 1,057 補助残全額借入、利率 1.0%、元利均等、15年償還 経常利益-返済金 -6,856 -635 ※網掛けはSHPモデルからの変更点 <燃料費の計算(北海道型)> ■野茶研ツール ■ヒートポンプ省エネルギー試算表 最低15℃設定 同左条件 PO系、2層(塩ビ+アルミ蒸着)、寒地+10℃、内張り一層 暖房能力28.0kW(消費電力5.69kW) 11/1~4/30加温、A重油、92円/ℓ 冷房能力25.3kW(消費電力5.7kW) 売 上 原 価 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営業外費用