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高知熊本県いるところだと思っています しかしながら 先進諸国と比較すると まだまだ高いことがいえるようです アメリカのデータ ( ピンク色 ) を見ていただくと 近年 使用量が増えているようです これについては現在分析を行っているところであり 詳細についてはよくわからないところです 諸外国において諸

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血液凝固第Ⅷ因子製剤の供給量(遺伝子組換え型含む) と国内血漿由来製剤の割合 13,142 11,971 11,538 11,268 11,449 10,901 9,719 10,115 9,783 10,049 11,882 14,607 16,981 17,655 19,755 22,140 22,930 26,250 56.7% 50.2% 44.1% 39.9% 39.3% 35.6% 30.5% 30.6% 27.2% 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 H13年度 H14年度 H15年 度 H16年度 H17年度 H18年度 H19年度 H20年 度(見 込) H21年 度( 見込) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 遺伝子組換え 国内血漿由来 比率 万単位 血液凝固第Ⅷ因子製剤の供給量(遺伝子組換え型含む) と国内血漿由来製剤の割合 13,142 11,971 11,538 11,268 11,449 10,901 9,719 10,115 9,783 10,049 11,882 14,607 16,981 17,655 19,755 22,140 22,930 26,250 56.7% 50.2% 44.1% 39.9% 39.3% 35.6% 30.5% 30.6% 27.2% 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 H13年度 H14年度 H15年 度 H16年度 H17年度 H18年度 H19年度 H20年 度(見 込) H21年 度( 見込) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 遺伝子組換え 国内血漿由来 比率 万単位 アルブミン製剤の供給量(遺伝子組換え型含む)と自給率 16,365 18,183 20,626 21,710 22,548 23,331 24,579 25,750 23,162 32,296 29,588 22,767 21,509 19,419 17,741 14,578 14,662 14,698 1,030 61.2% 33.6% 38.1% 47.5% 50.2% 53.7% 56.8% 62.8% 63.7% 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 H13年度 H14年 度 H15年 度 H16年 度 H17年度 H18年 度 H19年度 H20年度( 見込 ) H21年度( 見込 ) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 遺伝子組換え 輸入血漿由来 国内血漿由来 自給率(遺伝子 組換え製剤を含 まない) Kg 1,725 アルブミン製剤の供給量(遺伝子組換え型含む)と自給率 16,365 18,183 20,626 21,710 22,548 23,331 24,579 25,750 23,162 32,296 29,588 22,767 21,509 19,419 17,741 14,578 14,662 14,698 1,030 61.2% 33.6% 38.1% 47.5% 50.2% 53.7% 56.8% 62.8% 63.7% 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 H13年度 H14年 度 H15年 度 H16年 度 H17年度 H18年 度 H19年度 H20年度( 見込 ) H21年度( 見込 ) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 遺伝子組換え 輸入血漿由来 国内血漿由来 自給率(遺伝子 組換え製剤を含 まない) Kg 1,725 免疫グロブリン製剤の供給量と自給率 2,982 3,125 2,937 2,984 3,097 3,210 3,266 3,597 3,669 649 606 442 426 400 310 140 208 263 82.1% 83.8% 86.9% 87.5% 88.6% 91.2% 95.9% 94.6% 93.3% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 H13 年度 H14年度 H15年 度 H16年 度 H17年 度 H18年度 H19 年度 H20年 度(見 込) H21年 度(見込) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 輸入血漿由来 国内血漿由来 自給率 Kg 免疫グロブリン製剤の供給量と自給率 2,982 3,125 2,937 2,984 3,097 3,210 3,266 3,597 3,669 649 606 442 426 400 310 140 208 263 82.1% 83.8% 86.9% 87.5% 88.6% 91.2% 95.9% 94.6% 93.3% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 H13 年度 H14年度 H15年 度 H16年 度 H17年 度 H18年度 H19 年度 H20年 度(見 込) H21年 度(見込) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 輸入血漿由来 国内血漿由来 自給率 Kg したが、20年度は減少、そして21年度の 見込みも少し減っているようです。アル ブミンと同じく、分析が必要だと思いま す。 血漿分画製剤の自給率の推移をここに 示しています。丸(●)が乾燥濃縮人ア ンチトロンビンⅢ、その次が人免疫グロ ブリンという形で主なものの推移を見せ ています。ひし形(◇)の抗HBs人免 疫グロブリンについては非常に低い状態 で推移しているということです。 主な血漿分画製剤の自給率の推移(年度・供給量ベース) 乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢ 人免疫グロブリン 組織接着剤 血液凝固第Ⅷ因子(遺伝子組換え製剤を含む) アルブミン(遺伝子組換え製剤を含まない) 抗HBs人免疫グロブリン 0% 20% 40% 60% 80% 100% H13年 度 H14年 度 H15年 度 H16年度 H17年 度 H18年度 H19年度 H20年 度(見込) H21年度 (見込 ) 主な血漿分画製剤の自給率の推移(年度・供給量ベース) 乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢ 人免疫グロブリン 組織接着剤 血液凝固第Ⅷ因子(遺伝子組換え製剤を含む) アルブミン(遺伝子組換え製剤を含まない) 抗HBs人免疫グロブリン 0% 20% 40% 60% 80% 100% H13年 度 H14年 度 H15年 度 H16年度 H17年 度 H18年度 H19年度 H20年 度(見込) H21年度 (見込 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% H13年 度 H14年 度 H15年 度 H16年度 H17年 度 H18年度 H19年度 H20年 度(見込) H21年度 (見込 ) 自給率が100%のもの ・乾燥人フィブリノゲン ・血液凝固第Ⅷ因子(血液由来に限る) ・乾燥濃縮人血液凝固第Ⅸ因子(複合体含む) ・トロンビン ・乾燥濃縮人活性化プロテインC ・人ハプトグロビン 自給率が0%のもの ・インヒビター製剤 ・乾燥抗D(Rho)抗体人免疫グロブリン ・抗破傷風人免疫グロブリン ・乾燥濃縮C1-インアクチベーター 主な血漿分画製剤の自給率 主な血漿分画製剤の自給率で、現在、 自給率が100%のもの、それから残念なが ら自給率0%のものをここに示していま す。 ということで、アルブミン製剤の国内 使用量の推移です。過去はご存知のとお り、世界の3分の1の量を使用していた アルブミンについても、昭和60年当時と 比較して使用量が大きく減少しています。 近年も、そして昨年も含めて、先生方の おかげでアルブミンの使用量がずっと下 がってきており、適正使用が推進されて アルブミン製剤の国内使用推移 384 265 300 205 157 120 160 200 240 280 320 360 400 昭和 60年 昭和 62年 平成 元年 平成 3年 平成 5年 平成 7年 平成 9年 平成 11年 平成 13年 平成 15年 平成 17年 平成 19年 供給量(万L)

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いるところだと思っています。 しかしながら、先進諸国と比較すると、 まだまだ高いことがいえるようです。ア メリカのデータ(ピンク色)を見ていた だくと、近年、使用量が増えているよう です。これについては現在分析を行って いるところであり、詳細についてはよく わからないところです。諸外国において 諸外国のアルブミン製剤使用量の推移 0 100 200 300 400 500 600 1996年 1999年 2002年 2005年 年 人口 1 0 0 万 人当 りの 使 用 量 ㎏ 日本 米国 フランス 英国 ドイツ は薬局でアルブミンを購入できるところ もあるようで、比較もなかなか困難とい うことかもしれません。 先ほどの新鮮凍結血漿と同じ形のデー タになりますが、都道府県別のアルブミ ン製剤の使用量です。一番使用量が多い 県と、一番少ない県では、8倍程度の使 用量の差があるようです。ベッドあたり のアルブミンの使用量になりますが、愛 媛県と高知県が一番両極にいるのも、そ して熊本県と大分県がそれぞれの内側に いるのも非常に興味深いデータではない 都道府県別アルブミン製剤使用量 (H17年度) 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 愛 媛 県 熊 本 県 奈 良 県 滋 賀 県 京 都 府 群 馬 県 東 京 都 沖 縄 県 和 歌 山 県 千 葉 県 岡 山 県 大 阪 府 広 島 県 北 海 道 三 重 県 香 川 県 福 井 県 長 崎 県 埼 玉 県 福 岡 県 長 野 県 鳥 取 県 神 奈 川 県 秋 田 県 愛 知 県 宮 城 県 栃 木 県 青 森 県 山 口 県 静 岡 県 福 島 県 岐 阜 県 鹿 児 島 県 山 梨 県 山 形 県 石 川 県 岩 手 県 新 潟 県 兵 庫 県 宮 崎 県 佐 賀 県 茨 城 県 徳 島 県 富 山 県 島 根 県 大 分 県 高 知 県 アルブミン製剤(g/1000床あたり) かと思います。先ほどと同じく地域間で これだけの格差があるので、まだまだ全 体としての適正使用の推進ということは 可能ではないかと思っています。 遺伝子組換えアルブミン製剤の輸血管 理料算定について報告します。平成18年 度に新設された輸血管理料については新 たに承認された遺伝子組換えアルブミン 組換えアルブミン製剤の 輸血管理料算定について (問26) 人血清アルブミン(遺伝子組換え)注射 剤を用いた場合であっても、区分番号K920- 2に掲げる輸血管理料は算定可能か。 (答) 算定できる。 疑義解釈資料の送付について(その3)(平成20年7月10日 付け厚生労働省保険局医療課発地方社会保険事務局・都道府県民 生主管部(局)・国民健康保険主管課(部)・都道府県後期高齢者医療 主管部(局)・後期高齢者医療主管課(部)あて事務連絡)より抜粋 製剤についても、献血由来のアルブミン と同様に算定することにより、あわせて 適正使用の推進を行い、国内自給を目指 していくということになっています。 血漿分画製剤についてはご存知のこと かと思いますが、連産品の構造となって おります。これは非常に極端な例かも知 れませんが、仮に第Ⅷ因子製剤をすべて 国内自給で賄おうとすると、10年前は約 2億単位の使用量であった血液第Ⅷ因子 製剤が、現在は定期補充療法の進化によ り、現状では約3.5億単位使われています。 現在使用されている約3.5億単位 の製造には、約200万リットルの原料血漿 が必要 連産品構造について 第Ⅷ因子製剤を国内献血由来製剤で全て賄うためには・・・ アルブミンは約380万本 グロブリンは約285万本 (国内市場は約320万本) (国内市場は約145万本) (今年の確保目標は100万リットル) ここから画分される脱クリオ血漿は約190万リットル 10年前約2億単位 ① 国内製造能以上の必要量? ② 未利用血漿由来の製剤は? 定期補充療法の進化 現在使用されている約3.5億単位 の製造には、約200万リットルの原料血漿 が必要 連産品構造について 第Ⅷ因子製剤を国内献血由来製剤で全て賄うためには・・・ アルブミンは約380万本 グロブリンは約285万本 (国内市場は約320万本) (国内市場は約145万本) (今年の確保目標は100万リットル) ここから画分される脱クリオ血漿は約190万リットル 10年前約2億単位 ① 国内製造能以上の必要量? ② 未利用血漿由来の製剤は? 定期補充療法の進化

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これをすべて賄おうとすると200万リッ トルの原料血漿の確保が必要になります。 ちなみに昨年の原料血漿の確保目標は 97万リットルで、実際に確保できたのは 94.2万リットルです。もしも大献血運動 等を行い200万リットル確保できたとし て、ここから画分をされる脱クリオ血漿 は190万リットルになりますから、ここか ら製造されるアルブミンについては約 380万本、グロブリンについては285万本 ということで、国内市場を大きく上回っ てしまうことになり、そういった製剤を どうするかという問題が起きてしまいま す。 そこで先ほどお話しした図になります が、「厚生労働大臣」の四角のますの中の 三つ目「血液製剤の需給計画の策定」が 必要になり、国は毎年度、需給計画を策 定することになっています。 薬事・食品衛生審議会 (厚生労働大臣の諮問機関) 血液法に定める事項等の審議 →重要事項に対する審議会の法的関与を通じ、 公正かつ透明な実施体制を確保 ※主な審議事項 ・基本方針、献血推進計画、需給計画の策定 ・採血事業者の献血受入れ計画等に係る認可等 地方公共団体 ・献血受入れ計画実施への協力(都道府県、市町村) ・都道府県献血推進計画の策定 ・採血所の検査(都道府県) 等 採血事業者 採血関係業務の実施 ・献血受入れ計画の策定・実施 ・業務規程、予算、事業計画等の作成 等 厚生労働大臣 基本方針の策定 (中長期的) 献血推進計画の策定 (毎年度) 血液製剤の需給計画の策定 (毎年度) ・献血確保目標量 ・目標量確保のために必要な措置 等 ・血液製剤の需要・供給の見込み ・原料血漿の確保目標 ・原料血漿の有効利用に関する重要事項 ・血液製剤の中長期的需給見通し ・献血の推進に関する事項 ・血液製剤の製造・供給・適正使用等に関する事項 等 採血事業の許可、 計画等の認可・検査・命令等 採血事業の許可申請、計画などの許可申請、 諸報告 協力 提 出 諮問、 答申、 報告、 等 血液事業の実施体制 薬事・食品衛生審議会 (厚生労働大臣の諮問機関) 血液法に定める事項等の審議 →重要事項に対する審議会の法的関与を通じ、 公正かつ透明な実施体制を確保 ※主な審議事項 ・基本方針、献血推進計画、需給計画の策定 ・採血事業者の献血受入れ計画等に係る認可等 薬事・食品衛生審議会 (厚生労働大臣の諮問機関) 血液法に定める事項等の審議 →重要事項に対する審議会の法的関与を通じ、 公正かつ透明な実施体制を確保 ※主な審議事項 ・基本方針、献血推進計画、需給計画の策定 ・採血事業者の献血受入れ計画等に係る認可等 地方公共団体 ・献血受入れ計画実施への協力(都道府県、市町村) ・都道府県献血推進計画の策定 ・採血所の検査(都道府県) 等 地方公共団体 ・献血受入れ計画実施への協力(都道府県、市町村) ・都道府県献血推進計画の策定 ・採血所の検査(都道府県) 等 採血事業者 採血関係業務の実施 ・献血受入れ計画の策定・実施 ・業務規程、予算、事業計画等の作成 等 採血事業者 採血関係業務の実施 ・献血受入れ計画の策定・実施 ・業務規程、予算、事業計画等の作成 等 厚生労働大臣 基本方針の策定 (中長期的) 献血推進計画の策定 (毎年度) 血液製剤の需給計画の策定 (毎年度) ・献血確保目標量 ・目標量確保のために必要な措置 等 ・血液製剤の需要・供給の見込み ・原料血漿の確保目標 ・原料血漿の有効利用に関する重要事項 ・血液製剤の中長期的需給見通し ・献血の推進に関する事項 ・血液製剤の製造・供給・適正使用等に関する事項 等 厚生労働大臣 基本方針の策定 (中長期的) 基本方針の策定 (中長期的) 献血推進計画の策定 (毎年度) 献血推進計画の策定 (毎年度) 血液製剤の需給計画の策定 (毎年度) 血液製剤の需給計画の策定 (毎年度) ・献血確保目標量 ・目標量確保のために必要な措置 等 ・血液製剤の需要・供給の見込み ・原料血漿の確保目標 ・原料血漿の有効利用に関する重要事項 ・血液製剤の中長期的需給見通し ・献血の推進に関する事項 ・血液製剤の製造・供給・適正使用等に関する事項 等 採血事業の許可、 計画等の認可・検査・命令等 採血事業の許可申請、計画などの許可申請、 諸報告 協力 提 出 諮問、 答申、 報告、 等 血液事業の実施体制 あわせて血液製剤調査機構にお願いし ている凝固因子製剤の必要量の結果がま とまったところですので報告します。そ れによると、平成19年度と比較して、一 番右側の縦ライン(スライド)になりま すが、第Ⅷ因子製剤が104.4%に、第Ⅸ因 子は約1%増ということで、平成21年度の 第Ⅷ因子製剤の必要量は3億3251万単位、 第Ⅸ因子については3593万単位という試 平成20年度血液凝固因子製剤必要量調査 (調査施設876施設、回答528施設(60.3%)) 平成21年度予定使用量 平成19年度実績使用量 H21/ H19 第Ⅷ因子製剤 197,253,992 189,103,978 104.4% 第Ⅸ因子製剤 22,176,150 21,975,260 100.9% vWD因子製剤 2,337,600 2,226,500 105.0% インヒビター製剤 6,176,500 6,892,500 89.6% ノボセブン(別掲) 28,546.4mg 30,630.2mg 93.2% ○平成21年度の第Ⅷ因子製剤の年間必要供給量の予測値 3億3251万単位 ○平成21年度の第Ⅸ因子製剤の年間必要供給量の予測値 3593万単位 血液製剤調査機構 血液凝固因子製剤委員会 算がされています。こういった情報と、 右側のボックスの国内製造販売業者各社 の原料血漿受入希望量との調整を図り、 血漿分画製剤の安定供給を図る目的から、 平成15年度以降、毎年度需給計画を定め てきたわけですが、そういう形で原料血 漿の確保目標を定めています。 平成19年度は97万リットルと定め、確 保量が94.2万リットルでした。平成20年 度はこれまでの国内献血由来製品におけ る需要が増加するであろうといったこと も含めて、製造業者が保有している原料 血漿や製剤在庫が減少したこと、日本赤 十字社における原料血漿確保の観点から 平成21年度の原料血漿の確保目標を100 万リットルとしています。これを昼間の 人口と献血可能人口等を考慮に入れて計 算を行い、下のところ、平成21年度都道 府県別原料血漿確保目標量について、12 月25日の血液事業部会において了承が得 需給計画について 平成21年度 原料血漿確保目標 100万リットルとする。 原料血漿確保必要量 94万リットル 平成21年度の国内製造各社の原料血漿受入希望量 ・凝固因子製剤用 75.7万リットル (70.3万リットル) ・その他の分画製剤用 47.5万リットル(52.6万リットル) ・中間原料 28.0万リットル(23.0万リットル) ( )内は前年度希望量 75.7万リットル+(47.5万リットルー29.2万リットル)=94.0万リットル 凝固因子用 その他の分画 脱クリオ血漿で供給 94.0万リットル+3万リットル+3万リットル=100万リットル白血球除去による影響+製造業者の在庫 平成17年国勢調査の都道府県別人口から目標を計算 平成21年度都道府県別原料血漿確保目標量を定めた。 需給計画について 平成21年度 原料血漿確保目標 100万リットルとする。 原料血漿確保必要量 94万リットル 平成21年度の国内製造各社の原料血漿受入希望量 ・凝固因子製剤用 75.7万リットル (70.3万リットル) ・その他の分画製剤用 47.5万リットル(52.6万リットル) ・中間原料 28.0万リットル(23.0万リットル) ( )内は前年度希望量 75.7万リットル+(47.5万リットルー29.2万リットル)=94.0万リットル 凝固因子用 その他の分画 脱クリオ血漿で供給 75.7万リットル+(47.5万リットルー29.2万リットル)=94.0万リットル 凝固因子用 その他の分画 脱クリオ血漿で供給 94.0万リットル+3万リットル+3万リットル=100万リットル白血球除去による影響+製造業者の在庫 94.0万リットル+3万リットル+3万リットル=100万リットル白血球除去による影響+製造業者の在庫 平成17年国勢調査の都道府県別人口から目標を計算 平成21年度都道府県別原料血漿確保目標量を定めた。

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られたところです。 同じ話になりますが、血漿分画製剤の 安定供給を確保するために、毎年度、都 道府県別原料血漿の確保目標を設定し、 その達成をお願いしているところです。 国が定めた平成21年度の目標量は100万 リットルを予定しているところです。ま た、平成21年度における原料血漿の確保 目標については血液法の第25条1項に基 づく需給計画に規定すること、というこ とで、血液事業部会にお諮りして、その 審議結果を踏まえて公布するという流れ になっています。 原料血漿の確保について ○ 血漿分画製剤の安定供給を確保するため、毎年度、都 道府県別原料血漿確保目標量を設定しその達成をお願いし ているが、国の定める平成21年度の目標量は、100万Lを 予定している。 ○ 平成21年度における原料血漿確保目標量及び製造・輸 入すべき血液製剤の目標量等については、血液法第25条 第1項に基づく「需給計画」に規定することとされており、血液 事業部会において審議することになっている。 本計画は、同部会の審議結果を踏まえ、速やかに公布す ることとしている。 先ほど申し上げた、新しく定められた 基本方針第七の二においては、国及び都 道府県等は、適正使用のため医療機関に 対し、様々な機会を通じて、院内におけ る輸血療法委員会、責任医師の任命及び 輸血部門の設置を働きかけるといった旨 が示されています。また、平成18年より 施設内に輸血療法委員会を設置して適正 使用に取り組むなど、一定の基準を満た している医療機関については、診療報酬 上「輸血管理料」が算定できることとな りました。そして都道府県単位で「合同 輸血療法委員会」を設置して、各医療機 関の取り組みを支援する「血液製剤使用 適正化方策調査研究事業」に国の予算措 置を講じるということで、各都道府県単 位の取り組みを推進するための環境整備 を図ってきたところです。来年度も予算 の確保ができたことから、神奈川県にお かれましても、合同輸血療法委員会を開 催いただいて先駆的な取り組みを引き続 きお願いしたいと考えているところです。 そして下のところになります。大事な ことは各医療機関においてどのように血 液製剤を使うかということで、平成11年 に策定した「血液製剤の使用指針」、そし て「輸血療法の実施に関する指針」を最 新の知見に基づき、適宜改正を行ってい ○ 安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律第3条第3項では、血液製剤の 適正使用の推進を、法の基本理念として掲げている。また、同法第9条に基づく「血液製 剤の安全性の向上及び安定供給の確保を図るための基本的な方針」第七の二におい ては、国及び都道府県等は、適正使用のため医療機関に対し、様々な機会を通じて、院 内における輸血療法委員会、責任医師の任命及び輸血部門の設置を働きかける旨が 示されている。 ○ 平成18年度より施設内に輸血療法委員会を設置して適正使用に取り組むなど、一 定の基準を満たしている医療機関については、診療報酬上、「輸血管理料」が算定でき ることとなっている。また、都道府県単位で「合同輸血療法委員会」を設置して、各医療 機関の取組を支援する「血液製剤使用適正化方策調査研究事業」に国の予算措置を講 じるなど、都道府県単位の取組を推進するための環境整備を図ってきたところ。 ○ 平成11年度に策定した「血液製剤の使用指針」(輸血用血液製剤及びアルブミン製 剤についての指針)及び「輸血療法の実施に関する指針」を最新の知見に基づき平成19 年7月に改定した。 血液製剤の適正使用の推進について るところです。 歴史をさかのぼると、昭和61年(右側 のところ)に採血基準を改正しました。 200mlから400mlを採れるようになったと きのことです。アルブミンの自給率がま だまだ5%しかなかったころ、血液製剤 の使用適正化の推進についてという通知 昭和61年7月 血液事業検討委員会第2次中間報告 【新鮮凍結血漿の使用基準】 【アルブミン製剤の使用基準】 【赤血球濃厚液の使用基準】 平成6年7月 【血小板の使用基準】 血液製剤の適正使用 輸血療法の適正化 平成元年9月 【輸血療法の適正化に関するガイドライン】 平成11年6月 【血液製剤の使用指針】 平成11年6月 【輸血療法の実施に関する指針】 平成16年7月 【輸血医療の安全性確保に関する総合対策】 最新の知見に基づき変更するとの方針が示された。 平成15年7月施行 血液法【安全な血液製剤の安定供給の確保などに関する法律】 平成17年3月(4月施行) 【血液製剤等に関する遡及調査ガイドライン】 平成17年9月改正 平成19年7月一部改正 平成20年12月一部改正 「血液製剤の使用指針及び輸血療法の実施に関する指針について」 「血小板製剤の使用適正化の推進について」 作成委員:血液事業部会適正使用調査会委員等 平成17年9月改訂 【血液製剤の使用指針(改訂版)】 昭和61年 採血基準を改正、アルブミン自給率5% 平成4年 濃縮因子製剤の国内自給達成 「血液製剤の使用適正化の推進について 」 平成17年9月 【輸血療法の実施に関する指針(改訂版)】 平成18年 合同輸血療法委員会 輸血管理料の算定 平成19年7月一部改正 平成19年 白血球除去 平成5年 血液製剤保管管理マニュアル作成 昭和61年7月 血液事業検討委員会第2次中間報告 【新鮮凍結血漿の使用基準】 【アルブミン製剤の使用基準】 【赤血球濃厚液の使用基準】 平成6年7月 【血小板の使用基準】 血液製剤の適正使用 輸血療法の適正化 平成元年9月 【輸血療法の適正化に関するガイドライン】 平成11年6月 【血液製剤の使用指針】 平成11年6月 【輸血療法の実施に関する指針】 平成16年7月 【輸血医療の安全性確保に関する総合対策】 最新の知見に基づき変更するとの方針が示された。 平成15年7月施行 血液法【安全な血液製剤の安定供給の確保などに関する法律】 平成17年3月(4月施行) 【血液製剤等に関する遡及調査ガイドライン】 平成17年9月改正 平成19年7月一部改正 平成20年12月一部改正 「血液製剤の使用指針及び輸血療法の実施に関する指針について」 「血小板製剤の使用適正化の推進について」 作成委員:血液事業部会適正使用調査会委員等 平成17年9月改訂 【血液製剤の使用指針(改訂版)】 昭和61年 採血基準を改正、アルブミン自給率5% 平成4年 濃縮因子製剤の国内自給達成 「血液製剤の使用適正化の推進について 」 平成17年9月 【輸血療法の実施に関する指針(改訂版)】 平成18年 合同輸血療法委員会 輸血管理料の算定 平成19年7月一部改正 平成19年 白血球除去 平成5年 血液製剤保管管理マニュアル作成

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を出させていただき、昭和61年7月(左 側のところ)に血液事業検討委員会の第 2次中間報告で出された、「新鮮凍結の使 用基準」、「アルブミン製剤の使用基準」、 そして「赤血球濃厚液の使用基準」につ いて発出がなされました。 そして医療機関内の輸血がより安全に、 かつ適正に行われるようにと(真ん中の 縦のライン)、平成元年に「輸血療法の実 施に関する指針」がまとめられています。 この中には、輸血療法の基本的な考え方、 輸血療法実施上の注意点、いわゆる院内 輸血などについての基準が書かれていま す。 そして平成6年7月に策定された、こ のころ非常に増えてきた「血小板製剤の 使用基準」とあわせて、平成11年に策定 された「血液製剤の使用指針」それから 「輸血療法の実施に関する指針」につい ては最新の知見に基づき改定を行い、平 成17年9月に血液事業部会適正使用調査 会の先生方が作成委員となって改定版を 策定し、平成19年(一番下のところ)に 白血球除去の導入を受け、一部改正した ところです。 後から最近のトピックのお話をさせて いただきたいと思っておりますが、右下 に血液製剤等に係る遡及調査ガイドライ ンを平成20年12月に一部改正しましたの で、そこに関連する改正の必要があるか というところで現在、検討を行っている ところです。 都道府県の間で使用量の格差があった り、いろいろ分析が必要なことがあるた めに、平成20年度も血液製剤使用実態調 査を行わせていただきたいと考えていま す。そのデータについては平成21年度の 血液事業部会適正使用調査会で審議をお 願いすることになるかと存じます。これ は平成17年度の結果になりますが、輸血 療法委員会の設置がなされていないと回 答された医療機関が、いわゆる20~99床 のところに非常に多かったということ。 それから適正使用関係、先ほど説明させ ていただいた通知の活用についても、「知 らない」と回答した医療機関がまだまだ 多いといったことから、こういったこと の改善も必要であろうと思っています。 平成20年度血液製剤使用実態調査 医療機関における血液製剤の使用状況等を調査することにより、 適正使用の推進に必要な基礎資料を得ることを目標とする。 平成21年度の血液事業部会適正使用調査会にて審議予定 平成17年度結果 適正使用関係通知の活用 (知らないと回答した医療機関) 500床~ 10.2% 400~499床 10.2% 300~399床 11.5% 200~299床 14.2% 100~199床 18.0% 20~99床 22.9% 輸血療法委員会の設置 (設置していないと回答した医療機関) 500床~ 3.6% 400~499床 3.1% 300~399床 9.6% 200~299床 23.0% 100~199床 44.1% 20~99床 68.1% 平成20年度血液製剤使用実態調査 医療機関における血液製剤の使用状況等を調査することにより、 適正使用の推進に必要な基礎資料を得ることを目標とする。 平成21年度の血液事業部会適正使用調査会にて審議予定 平成17年度結果 適正使用関係通知の活用 (知らないと回答した医療機関) 500床~ 10.2% 400~499床 10.2% 300~399床 11.5% 200~299床 14.2% 100~199床 18.0% 20~99床 22.9% 適正使用関係通知の活用 (知らないと回答した医療機関) 500床~ 10.2% 400~499床 10.2% 300~399床 11.5% 200~299床 14.2% 100~199床 18.0% 20~99床 22.9% 輸血療法委員会の設置 (設置していないと回答した医療機関) 500床~ 3.6% 400~499床 3.1% 300~399床 9.6% 200~299床 23.0% 100~199床 44.1% 20~99床 68.1% 輸血療法委員会の設置 (設置していないと回答した医療機関) 500床~ 3.6% 400~499床 3.1% 300~399床 9.6% 200~299床 23.0% 100~199床 44.1% 20~99床 68.1% 「血液製剤の適正使用については」と いうことで、いわゆる血液製剤の使用指 針とか輸血療法の実施に関する指針とい ったガイドラインの一層の普及にご協力 をお願いしたいと考えています。また、 血液製剤の使用を管理し、適正使用を進 めるための院内体制の整備が必要である ことがいえると思います。平成10年当時 血液製剤の適正使用について <適正使用の推進> -基本方針より- 輸血部門 輸血療法委員会 厚生労働省 医療機関 血液事業部会 適正使用調査会 適正使用のための ・ 使用状況の評価 ・ よりよい方法の検討 薬事・食品衛生審議会 血液製剤使用部門 適正な輸血療法の検討 適正な血液製剤の管理 指針等の改 訂と普及 責任医師の配置 •血液製剤の使用指針及び輸血療法の実施の指針の一層の普及に御協力 をお願いします。 •血液製剤の適正使用を進めるための院内体制の整備をお願いします。 •厚生労働省は、血液製剤の使用状況を定期的に評価するなど、適正使用 のためのよりよい方法を検討し、その普及に努めます。 使用状況等

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は輸血療法委員会を設置している一般病 院は16.5%しかなかったということで、 振り返ってみると進捗はしているわけで すが、まだまだ推進が必要かと思ってい ます。 輸血部門については薬剤部や検査部が 血液製剤の管理を行っている医療機関も ありますが、輸血部が設置されている医 療機関はまだまだで、ここについても推 進が必要であると思っています。そして 適正使用の推進のためには院内体制の整 備が必要であるということで、ともども に積極的な取り組みをしてまいりたいと 考えています。また、厚生労働省は委員 の先生方とともに、血液製剤使用状況を 定期的に評価し、適正使用のためのより よい方法を検討をさせていただき、その 普及に努めてまいりたいと思っています。 具体的な方法については、薬事・食品衛 生審議会血液事業部会の適正使用調査会 の先生方にご審議をしていただきながら、 よりよい方法をつくってまいりたいと考 えています。 平成19年12月27日に、血漿分画製剤の 製造体制の在り方に関する検討会の報告 書が出されました。そこでの議論を振り 返りながら、国内自給や適正使用につい て考えたいと思います。この報告書の中 第4 国内自給の推進のための具体的方策と今後の製造体制のあり 方について 1.主として医療における使用者側での方策 (1)適正使用の一層の推進 ・これまでのガイドラインの全国的な普及啓発 ・アルブミンの適正使用を含めた輸血管理料の普及啓発 ・都道府県の輸血合同療法委員会の活動推進 主として医療における使用者側での方策と医療に提供する製造者側での方策に分けて取りまとめた。 血漿分画製剤の製造体制の在り方に関する検討会報告書(平成19年12月27日) の第4「国内自給の推進のための具体的 方策と今後の製造体制のあり方につい て」ということで、主として医療におけ る使用者側での方策と医療に提供する製 造者側での方策に分けて取りまとめが行 われたのでご紹介をします。 中でも、アルブミン製剤やグロブリン 製剤に焦点を絞って議論が行われました。 ここに書いていますが、「適正使用の一層 の推進」には先ほどの適正使用関連のガ イドラインを全国的にもっともっと普及 啓発させていく必要があるだろう。そし てアルブミンの適正使用を含めた輸血管 理料、このこと自体も普及啓発をしてい く必要があるだろう。そして都道府県の 輸血合同療法委員会の活動をさらに推進 していくことが必要であるといった議論 がなされました。 そして献血。(2)の「医療関係者に対 する普及啓発、患者への情報提供」です。 献血由来製剤の意義。患者さん自体にこ の献血由来の製剤を使っていただくかど うか、判断や選択が求められる場面はな かなか少ないのかなとも思っていますが、 国内自給の理念の啓発といったものも、 先生方とともどもにやっていければと思 っています。 原料血漿の確保の問題、製剤の製造過 1. 主として医療における使用者側での方策 (続き) (2)医療関係者に対する普及啓発、患者への情報提供 ・献血由来製剤の意義、国内自給の理念の啓発 ・ 医療関係者各位等における血液製剤(原料血漿の確保、製剤の製造過程、 安全対策、コスト等)の理解促進への取組み ・事例の収集等を通じた輸血管理料の普及啓発 ・国内献血由来製品使用医療機関の調査 ・医療機関における組織的な取組み(血液製剤の理解の促進等) ・合同輸血療法委員会(都道府県単位)を活用した地域毎の取組み ・関係学会における国内献血由来製品の理解促進等の活動 ・インフォームドコンセントの取得に際しての説明内容等の工夫 ・献血由来の血液製剤についての医療関係者による患者へのわかりやすい情報提供

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程、安全対策、コストといった理解も毎 回毎回ずっと新しくなっていくものです ので、私どもも促進の取り組みは行って いただかないといけない一方で、ぜひ先 生方にもご理解をお願いをしたいところ です。先ほどと同じですが、事例収集を 通じた輸血管理料の普及啓発、国内献血 由来製品使用医療機関の調査は、学会等 とも共同しながらやっていくことができ たらと思っています さらに国内献血由来原料血漿を使用し た生産の増大ということで、先ほど連産 品のお話もさせていただきました。いわ ゆる外国事業者から国内事業者に技術を 導入することにより、つくれなかったも のをつくれるようになるといった取り組 みも必要であろうと思われます。外国事 業者による国内献血由来原料血漿を使用 した生産の検討についても議論がなされ ました。 2.主として医療に提供する製造者側での方策 (3)国内献血由来原料血漿を使用した生産の増大 ・外国事業者から国内事業者への技術導入により、輸入製品に代わる製品の開発 ・連産品の構造から国内未利用分の画分の製品化による生産性と収益性の向上 ・外国事業者による国内献血由来原料血漿を使用した生産(外国事業者が国内に 製造施設を持つ場合、又は、外国事業者が国外の製造施設を利用して一旦輸出 された国内原料血漿を使用して製造し製品を再輸入する場合) (4)遺伝子組換え製剤の供給 ・遺伝子組換え製剤の導入による血漿由来連産品間のバランス適正化 ・遺伝子組換え製剤が総使用量の2~3割程度の割合で血漿由来製剤と使い分けが出 来るのではないか (6)血液事業の安定化に向けた中長期的課題 ○ 日本赤十字社の血液事業の安定化(製造コスト削減、安定供給等) ○ 若年層を含めた国民への啓発献血による血液事業の重要性の再認識 ○ 献血・輸血に関する医療関係者への教育の充実 ○ 医療機能評価における評価指標化 ○ 免疫グロブリンの使用動向の注視 ○ 特殊免疫グロブリン製剤への対応 ○ 遺伝子組換えアルブミン製剤導入後の状況に応じた対応 ○ 国内献血由来血漿分画製剤の海外への提供 (4)の「遺伝子組換え製剤の供給」 ということで、遺伝子組換え製剤の導入 による血漿由来連産品のバランスの適正 化をとりながら、遺伝子組換えのアルブ ミンについては、総使用量の2~3割程 度の割合で血漿由来製造と将来的に使い 分けができればいいのではないかといっ た議論がなされています。 そして中長期的な課題としては、日本 赤十字社の血液事業の安定化とか、後か らお話をさせていただく、若年層を含め た国民への啓発献血による血液事業の重 要性をもっともっと認識していただく必 要があり、献血や輸血に関する医療関係 者自体への教育もさらに充実についての 議論もありました。 まとめになります。血液法が定められ て、いわゆる新たな血液事業の推進にあ たり、法律の目的が拡大され、血液製剤 の安全性の向上、安定供給の確保、適正 使用の推進によって国民の保健衛生の向 上を図ることが明確に出されました。そ して血液事業の運営指針となる基本理念 が設定され、安全性の向上、国内自給が 原則とすること、安定供給を確保するこ と、適正使用を推進すること、公正の確 保と透明性の向上がうたわれることにな りました。そして血液事業に携わる関係 血液製剤の ・安全性の向上 ・安定供給の確保 ・適正使用の推進 血液法の概要 法律の目的を拡大 ①血液製剤の 安全性の向上 ②献血による 国内自給の原則、 安定供給の確保 ③適正使用の推進 ④血液事業運営に 係る公正の確保と 透明性の向上 基本理念にのっとり、 【国】安全性向上・安定供給確保 に関する基本的・総合的施策の策 定・実施 【地方公共団体】献血に関する住 民の理解、献血受入を円滑にする ための措置 【採血事業者】献血受入の推進、 安全性向上・安定供給確保への協 力、献血者等の保護 【製造・輸入業者等】安全な血液 製剤の安定的・適切な供給、安全 性向上のための技術開発と情報収 集・提供 【医療関係者】適正な使用、安全 性に関する情報収集・提供 血液事業の運営指針となる 基本理念を設定 関係者の責務を明確化血液事業に携わる 国民の 保健衛生の向上

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者(国、地方公共団体、採血事業者、製 造・輸入業者、医療関係者)のそれぞれ について責務が定められたということで す。 今日は主に医療関係の先生方が多いと 思いますが、医療関係者の責務として確 認です。血液法第8条に定めるとおり、 基本理念にのっとり、血液製剤の適正な 使用に努めること、血液製剤の安全性に 関する情報の収集及び提供に努めること ということです。今後ともよろしくお願 いしたいと思います。 血液法における医療関係者の責務とは • 血液法第8条(医療関係者の責務) 医師その他の医療関係者は、基本理念にのつとり、血液製剤の適正 な使用に努めるとともに、血液製剤の安全性に関する情報の収集及び 提供に努めなければならない。 • 血液法第9条(基本方針) 厚生労働大臣は、血液製剤の安全性の向上及び安定供給の確保を図 るための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。 2 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。(抄) 六 血液製剤の安全性の向上に関する事項 七 血液製剤の適正な使用に関する事項 •基本方針では、医療関係者の責務とされた安全性の向上や適正使 用の取組について、その基本的な方向を明らかにしています。 •血液法では、医療関係者の責務を以下のとおり定めています。 ここから今年度4月以降のトピックに ついてお話をさせていただきます。先ほ どご挨拶の中にもありましたように、献 血者数がどんどん減って平成18年には 500万件をとうとう切ってしまいました。 中でも10代の献血が5年前と比べて4割 も減ってしまった、20代の献血が3割も 4,940 6,298 6,039 5,9996,138 6,139 5,878 5,774 5,784 5,621 5,473 5,321 4,988 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 平成 7年 平成 8年 平成 9年 平成 1 0年 平成 1 1年 平成 1 2年 平成 1 3年 平成 1 4年 平成 1 5年 平成 1 6年 平成 1 7年 平成 1 8年 平成 1 9年 年 代 別 献 血 者 数( 千 人) 4,700 4,900 5,100 5,300 5,500 5,700 5,900 6,100 6,300 6,500 総 献 血 者 数( 千 人) 総献血者 16~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~69歳 20代 10代 献血者数の推移 4,940 6,298 6,039 5,9996,138 6,139 5,878 5,774 5,784 5,621 5,473 5,321 4,988 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 平成 7年 平成 8年 平成 9年 平成 1 0年 平成 1 1年 平成 1 2年 平成 1 3年 平成 1 4年 平成 1 5年 平成 1 6年 平成 1 7年 平成 1 8年 平成 1 9年 年 代 別 献 血 者 数( 千 人) 4,700 4,900 5,100 5,300 5,500 5,700 5,900 6,100 6,300 6,500 総 献 血 者 数( 千 人) 総献血者 16~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~69歳 20代 10代 献血者数の推移 ①若年層献血者数の増加 10代・20代を献血者全体の40%まで上昇させる。 (平成16年度:35%、平成19年度:29.2%) ②安定的な集団献血の確保 集団献血等に協力する企業数を倍増させる。 (平成16年度:23,890社、平成19年度:34,059社) ③複数回献血者の増加 複数回献血者を献血者全体の35%まで上昇させる。 (平成16年度:27%、平成19年度29.5%) 献血構造改革の推進 減ってしまいました。 そこで献血構造改革の推進ということ で、①若年層献血者数を増加させましょ う、②安定的な集団献血の確保をしまし ょう、③複数回献血者を増加させていき ましょうといった取り組みが、平成16年 度以降、行われてきたわけです。②そし て③を見ていただくと一定の進捗が見ら れているところですが、①の若年者の献 血者数の増加については非常にうまくい っていないのが現状です。 そこで厚生労働省といたしましては、 本年9月に献血推進のあり方に関する検 討会を設置して、15名の委員の先生に現 在、審議を行っていただいているところ です。この中には医療の専門家、教育の 専門家、法律の専門家、自治体の方々、 患者の方々、広報戦略といった問題の 方々、そしてラジオDJの山本シュウさ んにも入っていただいたりしながら、ど 献 血 推 進 の あ り 方 検 討 会 委 員 名 簿

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のようにしたら、特に離れている若年層 の献血が推進されるかについて議論して いただいているところです。平成20年は 4回、非常にタイトなスケジュールで審 議を行っていただき、平成20年12月25日 には血液事業部会のほうに中間報告した ところです。 議論した内容は、(1)の社会や学校の 環境がどんどん変化をしているというこ とで、かつては高校の集団献血、あるい ○近年、わが国では献血者数の減少傾向が続いており、特に若年層 の献血が目立って減少してきていることから、将来の血液製剤の安 定供給に支障を来すことが懸念されている。 ○ こうした状況を踏まえ、医学、法律等の有識者の他、患者団体、 採血事業関係者、学校関係者、報道機関関係者、地方自治体関係 者等により構成された検討会を設置し、今後の献血推進方策につい て様々な角度から検討を行い、以下のとおりに中間報告がまとめら れ、平成20年12月25日に開催された血液事業部会に報告された。 (1) 社会や学校の環境変化に対応した献血推進方策 ① 高校生献血のあり方 ② 学校教育における啓発 ③ 献血環境のあり方 ④ メディア等を利用した広報戦略のあり方 ⑤ 低比重者などへの対応 ⑥ 200mL献血の今後のあり方 (2) 採血基準の見直し (3) 今後の課題 は地域には世話人の方々がいて地域の献 血。両親や地域の方々が献血する姿を見 て育った人たちが必ずしも最近は少なく なっている現状から、①高校生献血に対 してどのようにしたらいいのか、②学校 教育においてはどのように啓発を行って いったらいいのか、そして③献血の環境 のあり方、その地域の問題も含めてどの ように進めていったらいいのかというこ と。 そして、④メディア等の活用について は、高校生のときに献血をしてくださっ た方はそれ以降も献血にご協力いただけ る率は高いということはわかっているよ うですが、実体験が少なくなっている以 上、メディア等を利用した広報戦略も進 めていかなくてはいけないということで、 そういったことも議論されています。⑤ 低比重者の問題、⑥200mLの献血を今後ど のように進めていくのかといったことに ついてもあわせて中間報告がなされまし た。 (2)の採血規準の見直しについては、 昭和61年以降は大きな改正がありません。 ワーキンググループを設置して、検討を 行っているところです。中間報告までに どんな検討が行われたか、中身を少しだ けご紹介させていただきます。 H19年 北海道内の施設別献血者数 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 26歳 27歳 28歳 29歳 30歳 31歳 32歳 33歳 34歳 35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳 54歳 55歳 56歳 57歳 58歳59歳 60歳 61歳62歳 63歳 64歳 65歳 66歳 67歳 68歳 69歳 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) これは北海道の施設の献血になります。 左から右へかけて16歳から69歳までの年 齢の分布があります。青が固定施設、い わゆる献血ルームでの献血。赤が移動採 血車・出張採血といった採血になってい ます。18歳から20歳、それから30歳代の 前半にピークがあるということです。こ こについては、ほかの年齢層との差が非 常に小さく、40歳以降の減少が比較的緩 やかといった傾向が見られると思います。 16歳から20歳を見ていただくと、18、19 を除いて固定施設の割合が50%前後であ るが、18、19と20代後半から60代にかけ て移動採血車や出張採血車の割合が多く なっていることがわかると思います。 山形県のデータです。17歳から18歳に かけて大きなピークがあります。高校生 の献血推進をしていただいているのかと

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H19年 山形県内の施設別献血者数 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 26歳 27歳 28歳 29歳 30歳 31歳 32歳 33歳 34歳 35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳 54歳 55歳 56歳 57歳 58歳 59歳 60歳 61歳 62 歳 63歳 64歳 65 歳 66歳 67歳 68歳 69歳 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳24歳 25歳26歳 27歳 28歳29歳 30歳 31歳32歳 33歳 34歳35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳50歳 51歳 52歳53歳 54歳 55歳 56歳 57歳 58歳 59歳 60歳 61歳 62歳 63歳 64歳 65歳 66歳 67歳 68歳 69歳 0 2,000 4,000 6,000 8,000 1,0000 1,2000 1,4000 1,6000 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) H19年 東京都内の施設別献血者数 1,8000 2,0000 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 26歳 27歳 28歳 29歳 30歳 31歳 32歳 33歳 34歳 35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳 54歳 55歳 56歳 57歳58歳59歳60歳61歳62歳歳6364歳65歳66歳67歳68歳69歳 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) H19年 大阪府内の施設別献血者数 思いますが、ここも特に高校生のところ は移動採血によるものが非常に多いこと がわかります。しかしながら、北海道と 比べると20代からの落ち込みが非常に大 きいわけです。高校を卒業した若い人が 減っている状況があると思います。 一方、東京を見ていただくと、高校の 献血は必ずしも多いわけではありません が、19歳以降、いわゆる大学生世代の人 たちの献血が非常に多くなっています。 ブルーの色が多いのがよくわかると思い ます。固定施設による採血、献血が非常 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 26歳 27歳 28歳 29歳 30歳 31歳 32歳 33歳 34歳 35歳 36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳 51歳 52歳 53歳 54歳 55歳 56歳 57歳58歳59歳60歳61歳62歳歳6364歳65歳66歳67歳68歳69歳 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) H19年 高知県内の施設別献血者数 16歳 17歳 18歳 19歳 20歳 21歳 22歳 23歳 24歳 25歳 26歳27歳 28歳 29歳30歳 31歳 32歳33歳 34歳 35歳36歳 37歳 38歳 39歳 40歳 41歳 42歳 43歳 44歳 45歳 46歳 47歳 48歳 49歳 50歳51歳 52歳 53歳54歳 55歳 56歳 57歳 58歳 59歳 60歳 61歳 62歳 63歳 64歳 65歳 66歳 67歳 68歳 69歳 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 献 血 者 数( 延 べ 人 数 ・ 人) 移動採血車・出張採血 固定施設(血液センター・献血ルーム) H19年 宮崎県内の施設別献血者数 に多いということです。 大阪については10代後半から20代前半 のピークがないことから、今後の献血者 の数に少し不安を感じるところです。 高知県を見ていただくと、18歳から20 歳辺りに、大きなピークがあります。若 い人たちに対する普及がうまくいってい るところではないかと考えますが、「実際 の数では少ない」と、委員になっていた だいている高知の課長さんがおっしゃっ ていました。 宮崎を見ていただくと、16歳、17歳の 献血はほとんどありません。高校生に対 する献血の推進等が行われないとこうい ったデータが出るのかも知れません。こ ういったことを分析しながら献血推進の あり方について検討を行っているところ であり、最終報告は3月上旬に開くと思 われる血液事業部会で提出されると思い ます。

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第1回 平成20年2月27日(水)13:00~15:00 1. 化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法)の導入について 2. 輸血用血液製剤に対するウイルス感染対策と不活化技術の導入について 第2回 日時:平成20年4月8日(火)13:00~16:30 1. 不活化技術導入に関するヒアリング(公開) 信州大学医学部附属病院先端細胞治療センター副センター長 下平 滋隆氏 2. 不活化技術を有する事業者からのヒアリング(非公開) (1)マコファルマ社及び株式会社アムコ (2)BCT Japan株式会社(旧ガンブロ株式会社) (3)シーラス社及びバイオワン株式会社 第3回 日時:平成20年5月23日(金)14:00~16:00 1. 不活化技術導入に関するプレゼンテーション 日本輸血・細胞治療学会理事・比留間医院 院長 比留間 潔氏 2. 不活化技術導入について 第4回 日時:平成20年7月23日(水)13:00~15:00 1. 非臨床試験の考え方と方法 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 スペシャリスト 小野寺 博志氏 2. 海外における不活化技術導入の状況について 日本輸血・細胞治療学会 理事長 大戸 斉氏 3. 不活化技術導入について(日本赤十字社) 病原体不活化技術導入の準備について 血液事業部会運営委員会・安全技術調査会合同委員会開催 病原体不活化技術導入の準備について 血液事業部会に報告 血液事業部会運営委員会・安全技術調査会合同委員会の議論 日本赤十字社としては、 ・不活化技術の対象とする病原体は細菌、新興・再興感染症、HBV,HCV及びHIVであるが、 主たる病原体は重篤な輸血後感染症を起こす細菌、献血制限では防げない新興・再興感染 症とする。 ・重篤な細菌感染をおこしうる血小板製剤を優先すること。 ・これまで全国一律の安全対策を行ってきたが、不活化技術導入後の対応については、 地域及び医療機関を限定し、市販後調査及び安定供給の評価を行う。 等の説明がなされ、 高松純樹委員長(名古屋大学教授)より、 「日本赤十字社に対しては不活化技術の導入に向けて準備を開始していただくとともに、詳細 も含めて更に検討していただき、今年の末ぐらいまでに報告していただきたいがよろしいか」 との発言があり、委員より了承された。 ○平成20年12月25日 血液事業部会開催 日本赤十字社よりリボフラビン(第二世代)を用いた病原体不活化について 中間報告。細菌に対する不活化能力が認められたことから、3月を目途に 品質評価を行うこととした。 1月ごろから国会でも輸血用血液製剤 に対する病原体不活化技術の導入につい ての議論があり、新聞紙上でもとりあげ られました。血液事業部会の運営委員会 と安全技術調査会の合同委員会を4回開 催しました。1回から4回までいろんな 専門家の先生方や技術を持っている企業 の方々からのヒアリング等を行ったり、 日本輸血・細胞治療学会の先生方にも何 度もお越しになっていただき、議論を進 めてきたところです。 それについては日本赤十字社として、 不活化技術の対象とする病原体は、細菌、 新興・再興感染症、それからHBV、H CV及びHIVであるが、主たる病原体 としては重篤な輸血後感染症を起こす細 菌、献血制限では防げない新興・再興感 染症とする。重篤な細菌感染を起こしう る血小板製剤を優先すること。そしてこ れまで全国一律の安全対策を行ってきた 平成20年12月25日血液事業部会配布資料 血液凝固第Ⅷ因子製剤におけるインヒビターに係る対応について 患者の血中に血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビターが発生するおそれがあ る※1)。特に、血液凝固第Ⅷ因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少 ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受 けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても 予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率 やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。 改訂案 患者の血清中に血液凝固第Ⅷ因子に対する インヒビターが発生するおそれがあるので、 観察を十分に行うこと。 頻回輸注した場合、ときに患者の血清中に血液凝固第Ⅷ因子に対す るインヒビターが発生するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。 現行の記載 ○ ○ × vWF コージネイトFSバイ オセット アドベイト コンファクトF コンコエイト-HT クロスエイトM 販売名 バイエル薬品(株) バクスター(株) (財)化学及血清療 法研究所 (株)ベネシス 日本赤十字社 製薬メー カー 遺伝子組換え 血漿由来 ※日本赤十字社のみ、次の参考文献を引用 1)吉岡章、他、「過去に治療歴のない血友病A患者に対する血漿由来血液凝固第Ⅷ因子製剤(クロスエイトM)の安全性と有効性の臨床評価」、 日本血栓止血学会誌 17巻6号 page 682-694 (2006)(参考資料1) 注)___:現行の記載から追加された部分。 ○添付文書における現行の記載と改訂案等一覧 ○添付文書における現行の記載と改訂案等一覧 患者の血中に血液凝固第Ⅸ因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。 本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生 を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行 うこと。 改訂案 本剤投与により次のような症状 ならびに検査値の異常があらわ れることがあるので、観察を十分 に行い、このような症状ならびに 検査値の異常があらわれた場合 には適切な処置を行うこと。 ②血液凝固因子に対するインヒ ビターの発生 頻回輸注した場合、ときに患者 の血清中に血液凝固第Ⅸ因子 に対するインヒビターが発生 するおそれがあるので、観察を 十分に行うこと。 頻回輸注した場合、ときに患者の 血清中に血液凝固第Ⅸ因子に対 する阻止抗体(インヒビター)が発 生するおそれがあるので、観察 を十分に行うこと。 現行の記載 PPSB-HT「ニチヤク」 ノバクトM クリスマシン-M 販売名 日本製薬(株) (財)化学及血清療法研究所 (株)ベネシス 製薬メーカー 血漿由来 血液凝固第Ⅸ因子製剤におけるインヒビターに係る対応について が、この件については地域及び医療機関 を限定し、市販後調査、そして安定供給 の評価を行う。そのようなものを踏まえ て、最後に高松委員長より、日本赤十字 社に対して不活化技術の導入に向けて準 備を開始していただくとともに、詳細に ついては今後検討し、報告をしていただ きたいという話があり、委員より了承さ れ、日本赤十字社も12月25日にリボフラ ビンを用いた病原体不活化技術について 中間報告を行ったところです。不活化技 術を導入した血小板の品質評価を3月を 目途に行うということです。 血液凝固第Ⅷ因子製剤におけるインヒ ビターに係る対応について。現行のイン ヒビターに対する情報提供が少ないので はないかといった患者の方々の声を受け、 いわゆる製造販売業者が統一して改定を 行ったところです。第Ⅸ因子も同様です。

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血液製剤等に係る遡及調査ガイドラインの一部改正 (平成20年12月26日) 日本赤十字社において、 抗原抗体検査におけるCLEIA法(化学発光酵素免疫測定法)及び より感度の高いNAT(核酸増幅検査)が導入されたことに伴い、 今般、ガイドラインについて見直しを行い、所要の改正を行った。 ○ CLEIA法の導入並びに追加試験としての中和試験及び個別NATの導入に伴い、 HBV、HCV及びHIVのそれぞれについて遡及調査の対象を改めたこと。 ○ 高感度NATの導入に伴い、検査に必要とする血液の量を修正したこと。 1ml→2ml 血液製剤等に係る遡及調査ガイドライ ンは12月26日に改正をさせていただきま した。既に自治体等には届いていると思 いますが、日本赤十字社の抗原抗体検査 がCLEIA法に変わったこと、NAT がより感度の高いものになったことに伴 い、ガイドラインについて見直しを行い ました。先生方にお伝えしておきたいの は、CLEIA法の導入と、追加試験と しての中和試験を行って、いわゆる遡及 調査の対象について変更があったこと。 それから検査に必要とする、先生方に採 っていただく血液量はこれまで1mLだっ たわけですが、高感度のNATに必要な 量が200マイクロから850マイクロ程度に 変わったことから、2mLお願いしたいと いった内容になっています。 献血者におけるHIVの陽性率につい ても増えてきているところです。中でも、 大阪府においては一時期10万件に9.4件 献血者におけるHIV陽性率の推移 ※2008年は第1四半期のみ (人口10万対) 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 大阪府 東京都 全国 (年) ※ 4.222 3.088 2.820 4.517 6.916 9.421 1.744 2.065 2.259 (人口10万対) 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 大阪府 東京都 全国 (年) ※ 4.222 3.088 2.820 4.517 6.916 9.421 1.744 2.065 2.259 ということで、1万件に1件の献血がH IV陽性であるという非常な事態を迎え たことから、厚生労働省としても、大阪 府なんばの非常に若者が集まりやすい地 域に、国が支援して検査所を設置させて いただいたり、私は前職は疾病対策課で すが、役所の中でも連携しながらHIV 検査目的の献血をご遠慮いただくキャン ペーンに参加してまいりました。 HIV検査の浸透・普及のためのイベント「RED RIBBON TALK & LIVE」に献血推進キャラクター 「けんけつちゃん」が登場。若年層に対して、HIV 検査目的の献血の危険性を訴えた。 HIV献血陽性者の増加が特に顕著な大阪・アメ リカ村において、日本赤十字社も参加して広報チ ラシを配布。アメリカ村・三角公園で開催された 若年層向けの啓発イベントにも「けんけつちゃん」 が登場し、HIV検査目的の献血の危険性を訴え た。 献血者におけるHIV陽性率増加への対応 ~疾病対策課と血液対策課の連携~ ○ RED RIBBON TALK & LIVE(H20.5.27 於東京・渋谷)

○ HIV検査普及週間キャンペーンin大阪 (H20.5.31 於大阪・なんば) ここに「けんけつちゃん」が映ってい ますが、この着ぐるみの中には厚生労働 省の若手職員が入っています。芸能人の 方々と一緒にHIVのキャンペーンに参 加させていただきました。その努力が実 りましたか、厚生労働省のホームページ のトップの右の写真ですが、世界エイズ デーイベントの模様でいろんな芸能人が 映っていますが、「けんけつちゃん」を一 番大きく映していただきました。一時期、 非常に危機的と言われていた大阪の献血

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6.198 4.184 2.196 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008・ 第1四半期 2008・ 第2四半期 2008・ 第3四半 期 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 大阪府・08年四半期別委託検査件数 大阪府・年間委託検査件数(08は第3四半期まで) 東京(献血者数10万人当たりのHIV陽性献血者数) 大阪(献血者数10万人当たりのHIV陽性献血者数) 全国(献血者数10万人当たりのHIV陽性献血者数) 大阪府 東京都 全国平均 件 献血者におけるHIV陽性率の推移 におけるHIV陽性率も少し下がってき ている状況です。 幅広くお話をさせていただきました。 今後とも適正使用の推進、そして国内自 給の推進についてはどうぞご協力をお願 い申し上げるとともに、神奈川県の合同 輸血療法委員会につきましては全国の模 範として、昨年になりますが世話人の加 藤先生に、各自治体の課長さんが集まる 会議において神奈川県の取り組みをご説 明していただいたところです。今後とも 先生方のお力を借りながら、適正使用の 推進、国内自給の推進に私どもも頑張っ てまいりたいと思いますので、どうぞ今 後ともよろしくお願いいたします。ご清 聴をありがとうございました。(拍手) 南 秋野先生、どうもありがとうござ いました。幾つか質問を受けたいと思い ます。会場からいかがでしょうか。それ では1つ、先ほどFFPとアルブミンの 各県別の使用状況がありました。必ずし も地域ではなく、県で大きく分かれてい る、あの辺の原因はどういうことなので しょうか。 秋野 恐らく、逆にそれを先生方に私 たちが伺わないといけないと思っていま す。各県ごとにどういう状況があるのか といったことを、まさにこの合同輸血療 法委員会等でご審議いただき、何らかの 結論といいましょうか、何らかの方針を 立てていただくのかなと思っています。 それをスライドの中にも入れましたが、 平成20年度も使用実態調査については国 のほうでも行わせていただきたいと思っ ていますので、その中でまた何らかのご 提案ができればと考えています。 南 ありがとうございます。ほかにご 質問は。せっかくの機会です。どうぞ。 木村 昭和大学横浜市北部病院の木村 です。安定供給に大変な苦労をしてらっ しゃることがよくわかり、とても勉強に なりました。ありがとうございます。一 つ、統計で教えていただきたいのです。 小規模病院で輸血療法委員会の設置が少 ないという数字がありますが、この中に は血液製剤を使用していない病院も含ま れているのでしょうか。 秋野 これは血液製剤を使用している 病院ということになります。 木村 使用している病院だけというこ とですか。基本的にああいう中小病院は 私も行ったことがありますが、スタッフ の数が限られているものですから、改め て委員会という形で会議を開くよりは、 「先生の施設はこんなに使い過ぎです よ」という直接指導があったほうが効果 が高いように思われます。ご検討をいた だければと思います。 南 それではこのセッションは終わり ます。秋野先生、どうもありがとうござ いました。(拍手)

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演者 厚生労働省 秋野先生

参照

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