• 検索結果がありません。

2017 年 10 月号 NOTICIAS 国際協力機構アルゼンチン事務所 NOTICIAS 01 プロジェクト便り KAIZEN TANGO プロジェクト ( グローバル カイゼンネットワーク展開プロジェクト ) の開始について 02 ボランティア便り ランの栽培について 03 日系研修員便り 次

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "2017 年 10 月号 NOTICIAS 国際協力機構アルゼンチン事務所 NOTICIAS 01 プロジェクト便り KAIZEN TANGO プロジェクト ( グローバル カイゼンネットワーク展開プロジェクト ) の開始について 02 ボランティア便り ランの栽培について 03 日系研修員便り 次"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2017 年 10 月号

■NOTICIAS■ 国際協力機構アルゼンチン事務所 ■NOTICIAS■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

01 プロジェクト便り

「KAIZEN TANGO プロジェクト(グローバル・カイゼンネットワーク展開プロジェクト)

の開始について」

02 ボランティア便り

「ランの栽培について」

シニア海外ボランティア 及川義明(花き栽培)

03 日系研修員便り

「次世代育成研修」

帰国研修員 佐藤フランシア アナ・ヤヨイ

04 JICA 事務所の動き

JICA は、 10 月、日本の生産管理技術(カイゼン)の適用によって、アルゼンチン企業の品質改善と生産 性の向上を図り、産業の競争能力強化に貢献する技術協力プロジェクト「グローバル・カイゼンネットワーク 展開プロジェクト」を開始します。 本事業は、アルゼンチンの工業生産省と同省の傘下にある国立工業技術院(INTI)を実施機関とし、2015 年に発足したマクリ大統領率いる新政権が、これまでの左派ポピュリズムから開放的自由主義経済に大きく 経済政策の転換を図り、日本や欧米諸国からの企業進出・投資を呼び込もうとしているなかで、現地サプラ イヤーを育成し、国内中小企業の品質・生産性を高め、急務となっている国際競争力強化を支援するもので ある。 本案件は、昨年 8 月、アルゼンチン政府より要請さ れ、11 月、安倍首相の訪亜の際、日本政府による採 択が発表されました。そして、今年の 5 月には、JICA が派遣した詳細計画策定調査団がアルゼンチン政府 機関とプロジェクトの詳細を合意し、7 月には、実施 協 議合意書(Record of Discussions:R/D)への署名式が 行われました。

「KAIZEN TANGO プロジェクト(グローバル・カイゼンネットワーク展

開プロジェクト)の開始について」

(2)

生産管理分野における INTI に対する JICA の協力は、専門家、シニア海外ボランティアの派遣、INTI の技 術者の本邦研修、中小企業活性化支援計画調査(2004-2006 年)、中小企業経営・生産管理技術の普及体 制構築計画(2009-2010 年)等の実施を通じ、約 30 年間に亘って実施されてきており、その結果、INTI 内に は、27 か所の国内拠点に勤務する 160 人以上の生産管理技術アドバイザー(ATG)が加盟する生産管理技 術ネットワークが存在し、中小企業の生産性向上に向けた指導を展開しております。また、「中小企業経営・ 生産管理技術の普及体制構築計画」の提言に基づき、生産管理技術コンサルタントの資格認証制度と人材 育成制度を運営しております。 また、INTI は、2011 年より、域内諸国とアフリカのモザンビ ークとアンゴラ(ポルトガル語圏)を対象に、これまで蓄積した 生産管理技術に関するノウハウを伝達する第三国研修「中小 企業における経営・生産管理技術の応用」を実施してきてお り、既に生産管理指導に関する域内ネットワークのリーダー 格を担っている。 今回開始する事業は、5 年間に亘って実施し、INTI の生産 管理技術ネットワークの指導能力を更に強化し、高度なカイ ゼン指導ができる体制を整備するものである。この人材育成 の過程において、診断からカイゼン指導までの実践を実際の 工場で実施するため、プロジェクト実施期間中には、最低 100 社のパイロット企業にて品質改善と生産性向 上に向けた活動の実施が計画されております。これら企業の業種や地域については、現在、工業生産省、 INTI と選定中です。 JICA は、本事業を実施するため、専門家チームをアルゼンチンに派遣するとともに、INTI 他関係機関の技 術者を研修員として日本で受け入れます。 「カイゼン」は、モノづくり大国・日本で独自の進化を遂げた品質・生産性向上にかかる多くの手法の総称で あり、高度経済成長を生産現場で支えてきた取り組みです。カイゼンは、母子保健、防災などとともに、世界 の国際協力の現場で日本のユニークな知恵や技術として活用されてきており、開発途上国の様々な課題の 解決において日本の強みを発揮しているこれらの手法や事業モデルを、JICAでは国際協力の「ジャパンブラ ンド」として取りまとめ、世界に向けて発信すると共に、更なる展開を促進しています。 アルゼンチンで今回開始するKAIZEN TANGOプロジェクトについては、現在、JICAが進めているカイゼン支 援に関する標準アプローチに加え、これまで他国で実施してきたプロジェクトでは、余り前例がない、現在も 実施している第三国協力(三角協力)を通じたカイゼン普及の拡大、「支援対象企業とバリューチェーンのモ ニタリング手法を開発」や「アルゼンチン企業と外国企業のビジネス機会の促進」に関する革新的な活動を組 み込み、より高度な事業の実現が期待されています。 また、本事業は、アルゼンチンに進出している日本企業のサプライヤーとなりうる、または、日本企業の対 アルゼンチン進出(貿易、投資)に直接・間接的に関係するアルゼンチン企業へのカイゼン指導を通じ、日亜 双方の民間企業のビジネス関係強化(貿易、投資)にも資する事業として計画されています。 シニア海外ボランティア 及川義明 配属先:国立東北大学北東植物研究所 職種:花き栽培

「ランの栽培について」

(3)

ランの花ほど、多くの人に愛されている花はないだろう。花の豪華さもさることながら、その神秘性 も付加価値を付けていたのだと思う。その昔、新大陸が発見され、南米の豪華なランがヨーロッパに 紹介され、はじめて見るその美しさに人々は魅了された。しかし、その増殖は、難しく、効率の悪い 株分けが当初の唯一の増殖方法であった。実生で、増殖できれば効率もよく大量増殖も可能なのだが、 けし粒より小さな種が、どうすれば発芽するか当時は誰にもわからなかった。その後、親株の根元に 播く事で、発芽することが判明した。これは、ランの根には、共生菌がいて、この共生菌が発芽の手 助けをしているためで、当時はその理屈は判らなかったようだが、これが大きな進歩となった。なぜ なら、人の手による交配が可能になったのである。こうしたわずかながらであるが、交配種が作出さ れ新たな園芸種が生まれるようになってきた。そして、1922 年、United Stete of America で、初め てランの種子の無菌培養に成功する。これこそが、現在、主流になっているラン増殖技術の基礎とな っている。親株の根元に種子を播くという技術では、発芽するかしないか賭けのようなもので、かな り難しい、発芽してもそう数は取れない。しかし、無菌培養では、ランの鞘が一つあれば、あまるほ どの苗を得ることが可能である。その後、成長点を培養しクローン増殖も可能になった。これをメリ クロンという。クローン増殖とは、同じ遺伝子型を持ったものを増殖する事である。たとえば、日本 の桜で有名な品種、ソメイヨシノもクローン増殖された植物なのである。江戸時代、きれいな桜の木 が見つかった、そしてその木をソメイヨシノと命名し、これを接木で増殖させこれが現代に至り、日 本全国、ソメイヨシノで埋め尽くされることとなった。ソメイヨシノの木から種をとってもソメイヨ シノの花は咲かない。今ある木は接木で増殖されたものである。接木で増殖しなければ、クローンに はならない。種から育てた植物は、子供で、両親に似てはいるが、同じではない、と言うことである。 植物では、交配から生まれた子供の中にとても良い花を咲かせる、いわゆる優良個体を見出すことが 出来る。たとえば、私が、A と言う花と B と言う花を交配し種を採り育て花を咲かせ、その中で、と て もいい花を咲かせる個体が出た。これをランのコンテ ストに出し賞を獲ると、その個体に個体名を付けるこ とができる。私は Takorin と名づけ、地道に株分けを おこない Takorin を販売すると、株分けだと数も増え ないので、希尐価値もあり、かなりの高値で販売すこ とが出来る。しかしながら、現在では、メリクロン技 術で大量増殖も可能なのである。大航海時代から長く 貴族の楽しみであったランが、こうして一般大衆の園 芸へとなったのである。 ラン科植物の一番の特徴は、その花の構造にある。 3 枚のガク、花弁 2 唇弁 1 からなる 3 枚の花びらと 蕊 柱と呼ばれる、おしべとめしべが一緒になった器官から構成されている。ランは虫媒花で Lip は、特 に虫を花に呼び込む滑走路のような役目を果たしている。Lip に虫を着陸させ、蜜や匂いなどで虫を 中心部にいざない受粉の手助けをさせているのである。

ラン=Orhid(英語)この Orchid の由来はギリシャ語の Orchis 睾丸である。カトレヤなどを見てど うして睾丸なのか?見当もつかないが、ヨーロッパに自生する Orchis と呼ばれるランがラン科植物を 位置づける基本種となっているからである。これは、地性ランで、球根を持っている。前年度の球根 と今年の球根が良い具合に 2 つぶらさがり、それを見立てたものらしい。命名者もヨーロッパに自生 するランは、地味なものが多くたいした花ではないので、睾丸でいいかと命名してしまったが、後年、 海外から優美なランが持ち込まれラン科植物がこれほど多くの人を魅了するとは夢にも思わなかった だろう。ちなみに日本でも Orchis は自生しており、千鳥と呼ばれている。小さな房状に咲く花を鳥に たとえている。可憐なピンクの美しい花である。 今回の私の業務は、近隣生産者へのラン栽培の普及である。普及するには、苗が必要で、現在は、普 及に必要な苗の生産をおこなっているところである。他の植物とは違いラボで、無菌培養で、増やし

(4)

それを外に植えだし、花を咲かせる。

ラボでおこなうので難しそうに聞こえるかもしれないが、それほど難しい技術ではない。まずは、 培地作り…。培地は、成長に必要なものを水に溶かしそれを寒天で固めただけである。成長に必要な ものとは?それは肥料である、そして砂糖。私は、そこにバナナジュースを加える。例として、水 1L に 3gの液肥、20gの砂糖、バナナ 1 本をジューサーでジュースにして加える。そこに粉寒天 8gを加 え沸騰させ寒天が良く解けたところで、ビンに適量に分けていく。ビンはアルミ泊で蓋をする。で、 培地は完成するが、このままでは、必ずカビが生える。ビンの中を無菌状態にしなければならない。 それではどうするかと言うとオートクレーブと言う機械で滅菌をおこなう。これは、圧力釜の大きい ものである。無ければ、圧力釜でもできる。121 度で 20 分間おこなえば内部の菌は、完全に死滅する。 その培地に無菌的状態で種子を播く必要がある。それにはクリーンベンチと言う機械を使う。この機 械は、箱のようなものを想像してもらえばいい。その箱の中に HEPA フィルターと言う目の細かいフイ ルターをとうした空気を絶えず送り込んでいる。そうすると中は無菌状態に保たれるのである。この 箱の中で、種まきをおこなう。まだ割れていないランの鞘の中は、無菌状態なので、表面殺菌するだ けでよい。失敗すれば、数日後、らんの種とともにビンの中は、カビで覆われることとなる。上手く 行けば数日後めでたくランの種子は、発芽してくれるはずである。はずであると書いたのは、中には、 難発芽種子というのがあって、簡単に発芽してくれない種類のランもあるのである。種のくせに発芽 しないのはけしからん、と言われそうだが、これは自然の摂理で、できた種が、いっせいに発芽した 場合、何か気象などの都合で、上手く育たない場合がある。そうしたとき全滅は、困るので保険のた めにそうしているのである。硬実種子と呼ばれるものは、硬い皮を持っていて、その皮が傷つくこと で吸水を始め発芽する。中には種の中に発芽阻害物質を持っているものまでいる。こうしたひねくれ 物がいるおかげで、私も仕事の依頼があるので感謝するべきかもしれない。話はそれてしまったが、 めでたく発芽したビンをほっておくとビンの中は、ランのプロトコームと呼ばれるもので一杯になっ てくる。プロトコームとは何かと言うとプロトコームなのである。普通植物は、種から発芽すると子 葉を出し本葉を出し成長する。ランの場合、種が割れ胚がそのままプロトコームになる。小さな緑の 球体である。それが成長し、そこから葉を出し一人前の植物体へと成長していく。ランという植物は、 ランの種子

(5)

他の高等植物と比べても異端児なのである。一杯になったプロトコームは養分を吸い尽くし枯れる。 植え替えをしなくてはならない。新しい培地を作り、無菌状態の中で植え替えをおこなう。そうする と一年ほどで外に植えだせるサイズになる。外に植えだし、2-5 年ほどで開花となる。だからランの 花は、一般化したとはいえ他の花に比べ高価なのである。 着任後、苗作りを始めようやく苗の確保にもめどが立ってきたところで、これから生産に必要な技 術の試験をおこなう予定である。ランは丈夫なので、適当にやっても枯れることはないが、生産する と言うことは商品を作ることである。それなりの品質のものを画一的に作る必要がある。そのための 栽培試験が、必要であると考えている。 一般消費用のランとして一番生産されているのは、コチョウランである。 コチョウランは、成長の遅いランの中でも比較的成長が早い。そして、豪華でもある。しかし、生産 理由の一番は、開花調整が安易であると言うことである。開花可能に成長した株であれば、低温処理 を施すことで、予定通り、開花させることができる。また、高温処理を施すことで、開花を抑制する ことが可能である。花き市場の価格は、常に変動しており、特に母の日やクリスマスのように特別な 時期は、花き類の価格も高騰する。そういったイベ ントにあわせ開花を調整できると言うことは、 生産者にとっては誠に都合が良い。もう一つ、日本では、リレー栽培と言われる方法がとられている。 リレー栽培とは、フラスコ苗を生産する生産者、そのフラスコから出した苗を開花サイズまで育てる 生産者。最後に開花株を導入し開花させ市場に出荷する生産者と生育ステージ毎に生産者がいること である。こうすることでコスト削減を行い市場に安価でコチョウランを出荷することが可能になって いる。アルゼンチンも燃料費の高騰により今後は、生産コスト削減を考えなくてはいけない時期では ないかと考えている。現在、アルゼンチンのコチョウランの価格は、日本より高価であると思う。こ れが購買力を下げているのではないかと考えている。しかし、市場も今のところ小さく、価格だけの 問題ではないように感じている。市場の拡大、価格の引き下げこれらが上手く調和しなければ成功は ないと思う。まずは、消費をどう促していくか花の使い方の宣伝なども必要ではないかと思う。アル ゼンチン国民は、花が好きなはずで、ポテンシャルは、高いと思う。やり方しだいでまだまだ伸びる 可能性を秘めていると思う。 プロトコーム 成長し、葉が出始めて いる 成長し植物らしい形になってきた

(6)

日系帰国研修員 佐藤フランシア アナ・ヤヨイ ブエノスアイレス大学芸術学科学生 日本および日本の社会が日系社会に寄せる関心は近年増加してきており、2016 年 11 月 21 日の在亜 沖縄県人連合会(COA)で実施された会議における安倍首相訪問によって、より一層強いものとなった。 このメンタリティの変化に基づき、日本政府およびその権限下で機能する国際機関すべてが、様々な 国における日本人移民の子弟間でのコミュニケーション、すなわち、日系の若者同士のつながりおよ びそのルーツとなる祖国との絆が持つ意義に注目している。 このたび JICA から提供された日系人次世代育成研修とは、18 才から 30 才までの大学教育課程にあ る 2 世、3 世および 4 世の日本人で、自身のアイデンティティについて調べ、学び、再確認したいと 望む者を対象としたものである。私の場合、今年 2017 年に参加の機会を得たが、素晴らしい 1 か月間 の研修であったと申し上げることができる。研修期間中 JICA 横浜本部では、中南米各国で二重の「ア イデンティティ」を持って生きる若者が関わるテーマについて、日本語や英語による数々のセミナー、 クラスおよび討論会が開催された。アルゼンチンを代表して参加する機会を与えられたことは、私に とって誠に光栄であった。なぜなら、日系-日系人という複雑な概念について、同輩らの持つビジョ ンや文化に基づき意見交換を行ったことで、これが決して些細なテーマではなく、各自の出身国は違 っていても共に作り上げていくことができるものだとわかったからである。 加えて、変化に富み、楽しく、それにも増してアカデミックな経験であった。プログラムのおかげ で毎日のように、日本における国際的日系研究分野の第一人者に接することができ、同時に慶応大学、 横浜国立大学、東京大学、上智大学、そして東北大学といった、著名な権威ある大学が率いる真に学 術的な大学教育の環境に身を置くことができた。研修は、意見、アイデア、経験談や苦労話などの相 互交換に重要性を置いていたが、その目的はただ 1 つであり、それは、ペルー、メキシコ、コロンビ ア、ベネズエラ、ブラジル、ドミニカ共和国、ボリビア、パラグアイおよびアルゼンチンといった中 南米各国に広がる日本人の、各世代が直面し克服してきた困難を理解するということである。アメリ カ大陸への移民の動機、孤立、まったく異なった文化環境への再適応といった議論の対象となったい くつかのテーマは、日系/日系人というものをどのように認知するかというテーマに発展した。要する に、私たち研修参加者は全員、もともと二重文化者である。しかし、日系人という名称で呼ぶ際に分 岐点となるのは、主に、日本人というルーツに関わる伝統を守っていこうとする熱意と積極的な姿勢

「日系次世代育成研修」

(7)

に関わる「日系」という考え方を持っているかどうかである。そして、このような考え方を持つ日本 人子弟の集団(アイデンティティが明確に発露しているかどうかにはかかわらず)を「日系人」と呼 ぶのである。 研修では、自由行動が許された日曜日を除く週 6 日、毎日のように教養を高める活動が行われた。 その中には、浅草ツアー、上野の東京国立博物館見学のような東京観光もあり、さらに宮城県・岩手 県の訪問という唯一無二の機会が与えられ、2011 年の津波の被害地住民の方々の考え方、これらの県 の復興の過程、また生存者の方がどのような経験をしたかについて、直接話を伺うことができた。と りわけこの訪問では、この悲痛な出来事が日本人一人ひとりの記憶の中に残した爪痕に胸が痛んだが、 同行の若者グループとこれを共有し、将来への希望と心の温かさを感じることができた。私に同行し てくれた人々の笑顔と親切さのおかげで、この訪問は忘れがたい経験となった。 その他にも、公共交通機関を利用したり自分で食事をしたりするための一定の額の支給や、クラス 後の自由時間を利用した横浜散策の機会な ど、絶えまない援助と支援をいただいた。こ の研修のおかげで皆が、自身の叔父・叔母、 祖父母、そしていとこなど、日本に住む親戚 に会うことができた。このように娯楽、文化、 家族、新たな友情、素晴らしい場所などを余 すところなく享受したが、何よりも、100% 中南米人かつ 100%日本人という自身のアイ デンティティについて認識し、確認すること ができた。これが研修で私たちが学んだこと であり、今後役立つことを願っている。 最後に、このアルゼンチン-日本コミュニティの一員として、自分が何者なのかを深く知りたい、 そしてその助けが欲しいと考える日系青年の読者の皆さんに、次のメッセージをお伝えしたい。この 研修への応募条件のひとつが大学生であることということから、研修期間は大学の授業に支障が出な いよう考慮されており、6 月末から 7 月末にかけての 1 か月間となる。この期間は、まさに感動と大 きな幸せが一体となった 1 か月間となる。これは、JICA が計画する活動の後で作成されるレポートや 感想文のいずれにおいても、皆が口を揃えて言っていることでもある。多尐のリスクは意に介すべき ではない。参加すべきである。皆で一緒に、中南米ひいては世界中の日系社会を豊かにし、活気づけ ようではないか。

(8)

9 月 18~10 月 13 日:KAIZEN TANGO プロジェクト・第三国研修「中小企業における経営・生産管理技 術の応用コース」開催 9 月 26 日:シニア海外ボランティア(2017 年度二次隊)8 名着任 9 月 27~28 日:科学技術協力「南米における大気環境リスク管理システムの開発プロジェクト」・「ライダ ー及びエアロゾルモデルに関するワークショップ」開催 9 月 27~29 日:科学技術協力「南米における大気環境リスク管理システムの開発プロジェクト」・杉本 短期専門家(国立環境研究所)、弓本(九州大学)来ア 10 月 8~14 日:第三国研修「中小企業における経営・生産管理技術の応用コース」・園部在外講師(政策 研究大学院大学)来ア 10 月 22 日~11 月 17 日:第三国研修「自然保護区における適正管理」開催 10 月 22 日~11 月 30 日:Kaizen TANGO プロジェクト・コンサルタントチーム来ア 10 月 25 日:Kaizen TANGO プロジェクト・オープニングセレモニー開催 10 月 30 日~11 月 17 日:第三国研修「中小企業における省エネ技術の普及」開催 2017 年 10 月-151 号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 過去のメールマガジンは下記のサイトをご覧下さい。 http://www.jica.go.jp/argentine/office/others/magazine/index.html 西語版のメールマガジンは下記のサイトをご覧下さい。 http://www.jica.org.ar/sitio-nuevo-syswarp/index.php?option=com_content&view=section& layout=blog&id=15&Itemid=64 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JICA アルゼンチン事務所では、皆様のご意見、ご要望、記事の投稿をお待ちしております。以下の アドレスにお送りください。 ag_oso_rep@jica.go.jp 登録内容の変更、配信停止についても、同アドレスにお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 国際協力機構(JICA) アルゼンチン事務所

Maipú 1300, Piso 16, (C1006ACT) Ciudad Autónoma de Buenos Aires, Argentina http://www.jica.go.jp

https://www.facebook.com/jicaargentina/ Tel 54-11-4313-8901

Fax 54-11-4313-5778

参照

関連したドキュメント

If you have any questions concerning this assessment, wish to apply for an exemption from, or reduction of, duties and taxes, or prefer customs duty assessment in accordance

2020年03月 第140期 北京西直门北大街联慧路101西晴公寓C座0248室 电话  010-62256266 15901208067  传真  010-62256266 网址  http//www.sskw.net

○講師・指導者(ご協力頂いた方) (団体) ・国土交通省秋田河川国道事務所 ・国土交通省鳥海ダム調査事務所

(2) 令和元年9月 10 日厚生労働省告示により、相談支援従事者現任研修の受講要件として、 受講 開始日前5年間に2年以上の相談支援

1号機:燃料取り出し開始 2020 年度 2号機:燃料取り出し開始 2020 年度 3号機:燃料取り出し開始 2018 年度中頃

当社は、 2016 年 11 月 16 日、原子力規制委員会より、 「北陸電力株式会社志賀原子力発

とりわけ、プラスチック製容器包装については、国際的に危機意識が高まっている 海洋プラスチックの環境汚染問題を背景に、国の「プラスチック資源循環戦略」 (令和 元年

2021年5月31日