Captain Jesse[Jesse, William]
The life of George Brumme11, Esq.;commonly called Beau Brummell.2v.
London, John C. Nimmo,1886(1844)(文献番号11−59)
Hiler p.479
ジェシイ著
ジョージ・ブランメルの生涯;通称ボー・ブランメル全2巻
2巻から成る本書は、ブランメルの死後4年目 の1844年に出版された初版の改訂増補版である。
1886年版の序文によれば、当時すでに著者は亡く、
存命中の登場人物への遠慮から初版には割愛され た多くの資料が挿入されている。初版の部数は極 少であったらしいが、本書も英米両国合せて500 部の限定出版と記されている。恐らくブランメル の伝記としては最も詳細で、正確を期した著作と 思われるので、その文体を通してダンディの生き 方や感じ方をくみ取ることができる。
内容は著者がブランメル自身やその友人たちか ら直接聴取した話題、及びブランメルが友人、知 人に宛てた手紙などから成っている。冒頭には著 者と主人公との最初の出会いの場面が記され、そ こにはすでに未来のダンディの魅力と、それに対
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する著者の傾倒ぶりが伺われる。また数々の風説や醜聞の誤りを訂正し、ブランメルの名誉ば ん回を企図する箇所には著者の敬愛の情すら伺うことができる。
主人公のジョージ・ブランメルは1778年、Pンドンに生まれ、イートンとオックスフォード に学んだが、勉学はさておくとして、服装の趣味の良さと作法の優雅さで名声を勝ち得たが、
フランスに移ってからは不遇な後半生を送り、1840年にカエンで病死した。ボー(Beau素敵な)
の異名をとった彼こそ、18世紀から19世紀への過渡期にあって、現代男子服の一端を基礎づけ、
生前は「ダンディズムの神様」と仰がれ、死後も永く、粋な男性のかがみであった。18世紀ま での男子服はその豊かな色彩、華やかな装飾という点では、女子服と大差が無かったが、ブラ ンメルの生きた時代には、男性はそうした服装に訣別を告げ、男性独自の雅致、ダンディズム を形成しつつあって、彼は人々にその高度の極意を示した。しかし、彼の名が普遍的でなかっ た要因の一つは、巧みな機知に富んだ話術と博識、文才を身につけながら出版を拒み続け、そ の一切を後世に残そうとしなかった彼自身の内面性にあるとみられる。
図は、青年時代のジョージ・ブランメル。
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