要 旨
本稿では、オール青森 COC+事業の一環である「学生提案型地域プロジェクト学修」の構想につい て、事例と理論の双方から議論する。事例としては、学生の主体性を最大限重視した教育実践を実施し ている岐阜大学の教養科目「学びをデザインする」を取り上げる。事例研究を通して得られた示唆につ いて、アカデミック・アドバイジングの観点からさらに考察する。これにより「学生提案型地域プロ ジェクト学修」実現に資する実践的な知見を得るとともに、学生の主体性を尊重した教育実践のマネジ メントのあり方についての一般的な知見を得ることが目的である。
キーワード:COC・COC+、教育の不確実性、アクティブラーニング、アカデミック・アドバイジング
1 .背景と目的
弘前大学は平成27年度からは「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC +)」に採択され、
「オール青森で取り組む『地域創生人財』育成・定着事業(以下、オール青森 COC +事業と略)」をテー マとして、県内の高等教育機関や自治体、企業、NPO と連携して、学生を地域社会(青森県)に定着 させる取り組みに注力している。本稿では、オール青森 COC +事業の 1 つである「学生提案型地域プ ロジェクト学修」を取り上げて、その構想について議論する。
「学生提案型地域プロジェクト学修」は平成30年度から開講予定の授業科目である。その授業内容は
「学生が地域で取り組みたいと思うプロジェクトを自ら計画・実行する」となる予定で、学生の主体性 を最大限尊重することが授業の基本的なコンセプトとなっている。しかし、平成28年度時点では、どの ようにして学生の主体性を尊重しながら、大学教育としての質を保つのかといった基本的な論点につい ても方針が定まっていない。そのため具体的にどのような授業を行うのか、教育の目標や内容、評価の あり方などは曖昧なままとなっている。
こうした曖昧さは事業としては問題である。しかしその曖昧さを見定めて構想を練っていく中で、弘 前大学にとって、あるいは弘前大学と同じように地域志向教育に取り組む他大学にとって示唆的な知見
*弘前大学 学務部就職支援室
Employment Support Office, Student Affairs Division, Hirosaki University
**弘前大学 学務部教務課
Student Academic Affairs Department, Student Affairs Division, Hirosaki University
***弘前大学 COC 推進室 COC Office, Hirosaki University
学生提案型地域プロジェクト学修の構想
─学生主体の教育実践のマネジメントの可能性─
A Study on Management for Student-led Active Learning
畠 山 裕 将*、会 津 瑞 希**、西 村 君 平***
Yusuke HATAKEYAMA, Mizuki AIZU, Kunpei NISHIMURA
を生じさせることにもつながるかもしれない。少なくとも、こうした検討の過程や内容、結果は、大学 教育改革の実践例としてはユニークなものとなるだろう。
そこで以下では「学生提案型地域プロジェクト学修」実現に資する実践的な知見を得るとともに、学 生の主体性を尊重した教育実践のマネジメントのあり方についての一般的な知見を得ることを目的とし て、事例と理論の双方から検討してきた結果を報告する。具体的には、 1 )先進事例である岐阜大学に 対する訪問調査を行い、 2 )訪問調査を通して得られたアカデミック・アドバイジングという理論的な 視座についてさらに詳細に検討し、 3 )事例と理論の双方から得られた知見について考察する。
2 .「学生提案型地域プロジェクト学修」再考
そもそも「学生提案型地域プロジェクト学修」とはどのような教育実践であるべきなのか。ここでは その事業上の位置づけを整理しながら、実現に向けた課題の一端と本稿の枠組みを明らかにする。
(1)「学生提案型地域プロジェクト学修」の概要
オール青森 COC+事業は、青森県内の大学・高等専門学校計10校1と、青森県、青森市・弘前市・八 戸市・むつ市の 4 市、100を超える県内企業・団体・NPO 等が「オール青森」ネットワークを形成し、
「地域創生人財」の育成と、学生の青森県内への就職や起業支援、雇用創出に一丸となって取り組もう という大規模事業である。
オール青森 COC+事業は、①学生の地元定着に向けた教育プログラムの開発、②ブロックごとの教 育プログラムの実施(弘前ブロック・青森ブロック・八戸ブロック・むつブロック)、③雇用創出プロ ジェクト(アグリ・ライフ・グリーン・ツーリズム)、④ COC+大学(弘前大学)の教育カリキュラム の構築・実施の 4 つに分かれている。
「学生提案型地域プロジェクト学修」は④の一部に位置づけられており、弘前大学の地域志向教育の 一環として実施される予定の授業である。その内容は「学生が地域で取り組みたいと思うプロジェクト を自ら計画・実行する」というもので、近年、普及しているアクティブラーニングの中でも、特に学生 の主体性を重視した内容となっている。
主な対象は全学部の 3 、 4 年生であり、学部の垣根を超えて多様な専門知を持つ学生たちが集い、地 域社会で実際に様々な試行錯誤を体験することが意図されている。実践での試行錯誤で得られる実行力 や逞しさ、達成感によってもたらされる成長の実感を学生に提供できると期待される。
このように「学生提案型地域プロジェクト学修」は弘前大学のカリキュラムの一部として構築・実施 されることが想定されている。したがって、弘前大学が従前から進めてきた地域志向の教育改革と整合 性を取る形で構築・実施される必要がある。
(2)弘前大学地域志向教育のカリキュラムの特徴
そこで次に、弘前大学の地域志向教育の全体像における、カリキュラムの基本要素である教育目標、
内容・構造、評価(Tyler 1949)について整理することにしよう。
① カリキュラムの教育目標
弘前大学地域志向教育のカリキュラムの目的は、青森ブランドの価値を創る地域人財を育成すること である。ここでいう地域人財とは、以下の 3 つの力をもった「地域社会のリーダー」を想定している。
1 オール青森 COC+事業には、弘前大学、東北女子大学、弘前学院大学、弘前医療福祉大学、青森中央学院大学、青森 県立保健大学、青森中央短期大学、八戸工業高等専門学校、八戸工業大学、八戸学院大学の計10校が参加している。
グローバルマインドを持ち、地域に対する愛着、地域の創造を目指す意欲をもった人財 複雑化する地域課題に文理の枠を越えて総合的にアプローチできる文理融合型の人財 獲得した専門知を活用して地域の課題解決を主導できる人財
② カリキュラムの内容と構造
地域人財に求められる 3 つの力の育成は、主に以下の 4 つの教育実践を通して進められる2。 地域を知る「ローカル科目群」
青森の自然や社会を理解する講義形式の授業。
地域に触れる「地域学ゼミナール」
青森の社会問題を取り上げて、問題解決学習の練習を行う演習形式の授業。
地域に飛び込む「学部越境型地域志向科目群」
既存の学問分野にこだわらず、青森の「なま」の問題を取り上げて、その解決に実際に挑む演習形式 の授業。地域学ゼミナールと比べて内容的にも高度で、可能な限りフィールドワーク等を行うよう期 待されている。
地域に貢献する「専門人材育成プログラム」
単に問題解決に挑むのではなく、実際に問題を解決することを学生に求め、学生を即戦力として鍛え あげる、副専攻型の教育プログラム(10単位前後)。
③ カリキュラムの評価
地域志向教育に限らず、大学教育のカリキュラムには選択科目が含まれているため、学生によって学 んだ内容が異なる。それゆえ全ての学生に共通する評価規準を設計したり、その規準の達成度を測定す ることをもって評価としたりすることは困難である。
そこで弘前大学では、カリキュラムの教育目標をルーブリックの形で集約するとともに、学生の地域 志向の学びに関するポートフォリオを作成し、ルーブリックとポートフォリオを手がかりとした学生自 身による自己評価を実施することで、カリキュラムの評価とする。こうした学生による自己評価は、地 域志向教育が 3 年目を迎える平成30年度に実施される予定である。
(3)学生主体の授業の不確実性̶「学生提案型地域プロジェクト学修」が投げかける問題̶
ここで、弘前大学の地域志向教育の全体像を踏まえて、改めて「学生提案型地域プロジェクト学修」
の位置づけと課題について整理しよう。
「学生提案型地域プロジェクト学修」は、対象学生が 3 、 4 年生であることから、「学部越境型地域志 向科目群」に含まれるべき授業となる。想定される内容は、フィールドワーク等の形で地域に飛び出 し、青森の「なま」の問題の解決に挑むというものである。弘前大学のカリキュラムにおいては、相対 的に高度な活動を行うように期待される。
これに加えて、「地域学ゼミナール」や他の「学部越境型地域志向科目群」の科目と比べて、「学生提 案型地域プロジェクト学修」は、学生の主体性の尊重に高い優先順位が与えられている点にも特徴があ
2 直接的に地域人財の3つの力を涵養するものではないが、地域人財育成に関わる重要な授業として「入学から卒業まで 一貫して行う地域志向のキャリア教育」も存在する。「学生提案型地域プロジェクト学修」とは関係性が弱いため、本 稿では紹介を割愛する。
る。もちろん他の科目もいわゆるアクティブラーニング型の教育ではある。ただし、他の科目は学生の 主体的で能動的な活動を学生が「授業内容をよく理解するための手段」として位置付けているのに対し て、「学生提案型地域プロジェクト学修」は「実践での試行錯誤で得られる実行力や逞しさ、達成感に よってもたらされる成長の実感を学生に提供できる」とあるように、学生の主体的で能動的な活動を
「授業内容そのもの」として位置付け、学生の主体性に積極的な教育的意義を見出している3。
このように学生の主体性を第一に尊重する場合、教員側からの統制を減じていく代償として教育実践 のマネジメントの難易度は上がる。例えば「学部越境型地域志向科目群」では、担当教員の専門性を生 かす形で、授業の目的や内容、フィールドが決定される。その中にあって、「学生提案型地域プロジェ クト学修」では、学生は自分が地域で取り組みたいと思うプロジェクトを自ら計画・実行することにな る。それゆえ学生たちがどこのフィールドでどのような活動をするのか、事前に決定しておくことはで きない(候補地を学生に示すことは可能だとしても)。また、学生の個性にあわせて活動内容も全く異 なる可能性が高いので、プロジェクトや授業運営のノウハウ蓄積も容易ではない。このように考える と、学生の主体性を尊重することには、たしかに教育的な意義があるが、看過できないほど教育実践の 不確実性(Lortie 1975)が高い点に課題を抱えているもあるということがわかる。
もちろん、教育には不確実性が常につきまとう。それ自体には問題はない。ただし、授業で生じる不 確実性が、担当教員個人の力で処理できる範囲に収まらない場合には、問題である。「学生提案型地域 プロジェクト学修」は、まさにその典型例だと危惧される。例えば、担当教員が指導できないようなプ ロジェクトを学生が提案した場合、これにどのように対応するのか。あるいは複数の学生が、同じ時期 に、全く別のフィールドでの活動を希望する場合、その引率はどうするのか。予算はどうするのか。一 つ一つの問題は小さなものでも、それが積もり積もれば、授業は崩壊する。
実際のところ、学生主体の授業はどのような困難を生じさせるのか、それに対してどのような対策が ありえるのか。「学生提案型地域プロジェクト学修」を実施するためには、学生主体の授業の不確実性 について、ある程度の見通しを築いておく必要がある。このような観点から、学生の主体性を最大限に 尊重する方針を掲げた大学教育実践を行っており、かつ、教育実践の良い点だけでなく、限界や問題点 についても共に考えていただけるような教員を選定し、訪問調査を行うこととした。
3 .岐阜大学教養教育科目「学びをデザインする」に関する調査
(1)調査の趣旨
前節の通り、不確実性の高い教育実践のマネジメントに 係る、実践上の留意点を明確にすることを目的に、岐阜大 学教育推進・学生支援機構学修支援部門廣内大輔准教授に 先進事例調査(訪問調査)を行った。
岐阜大学の廣内准教授は、教養科目「学びをデザインす る」において、学生が主体的にテーマを設定して授業に取 り組む科目を実施している(写真 1 )。
(2)ヒアリング対象の概要
岐阜大学は教育学部、地域科学部、医学部、工学部、応
3 溝上(2014)は、アクティブラーニングの議論には、それを旧来の講義中心の授業方法とは異なる代替的な手法と見 なすポジションと、学生の主体性や能動性に教育的な意義を見出す立場に分かれると議論している。こうした議論を 補助線とするなら、「学生提案型地域プロジェクト学修」はまさに後者のポジションをとった取り組みである。
写真 1 廣内准教授からのヒアリング
用生物科学部の 5 学部、教育学研究科、地域科学研究科、医学系研究科、工学系研究科、応用生物科学 研究科、連合農学研究科、連合獣医学研究科、連合創薬医療情報研究科の 8 大学院を擁し、7300人程度 の学生が在籍する岐阜県岐阜市に位置する地方国立大学である。
今回話を伺った廣内准教授の所属する「教育推進・学生支援機構」は、全学的教育、教養教育の推進 及び学生への支援に関する企画・運営を行うことを目的として設置され、 7 部門(学生受入部門、教養 教育推進部門、学修支援部門、学生生活支援部門、地域教育連携部門、教職課程支援部門、キャリア支 援部門)の業務実施組織を置く機構である。
「学修支援部門」は授業時間内外における能動 的な学修を支援する部門であり、廣内准教授は 副部門長(初年次教育)を務めている。
「学びをデザインする」は教養科目のうち、
全学部に関わる教育である「全学共通教育科 目」の、科目区分「複合領域科目」(複数の学 問分野にまたがった、今日的で総合的な課題を 把握し、問題を解決する能力の育成を目指す科 目)「学び創造分野」に位置づけられている。
(図 1 )一般的に想定される科目ではなく、近 年の大学教育の質的転換にしたがった、双方向 性の授業、主体的な学修を促す授業を開講する 分野として設定されたものと思われる。
(3)「学びをデザインする」の概要
以下「学びをデザインする」の双方向性や主体的学修促進の側面について着目しながら、シラバスお よび訪問調査に基づいて記載する。(シラバスについては補遺参照。)
①授業概要
自分から学ぶことは大学の基本原則であり、学ぶことは楽しく、喜びを感じるものであるという大原 則を実感することで「自律的に学習できる人間」になることを目指す。自らが科目の企画立案・コー ディネート役となり、今、もっとも関心のあることについて自主的に学ぶことを支援し、単位を認定す るアクティブラーニング型科目である。 1 年次後期以降に履修する科目として平成27年度から開講され ている。
②到達目標
学ぶことは面白く、自分を豊かにするということを実感することを第一の目標とし、自分が一番興味 のあることをテーマとして研究を進めることで、「初年次セミナー」等で培った大学における自主的な 学びを実践し、より確実なものとして体得することを目的としている。「初年次セミナー」とは、高校 生から大学生になるために必要な知識や心構えを涵養して、大学生としての学修を身に付けることを目 的とし、 1 年次前期に学部毎に開講される少人数クラスの科目であり、本学における基礎ゼミナール類 似の科目と考えられる。
③実施内容
まず前期終了前に事前説明会を実施し、科目の概要、事前にやっておいてほしいことについて学生へ 説明している。学生が後期開始までにやっておくこととしては、やりたいテーマを決め、そのテーマに
図 1 岐阜大学の教育
(全国共通教育科目履修案内 平成28年度入学生用を参考に筆者作成)
URL:https://www.orphess.gifu-u.ac.jp/Risyuannai%202016.pdf
(2016/12/16 17:00)
ついてアドバイスを得られそうな教員を自分で探し、教員の承諾を得ることが示されている。なお、ア ドバイザー教員の見つけ方については、岐阜大学教員紹介冊子『さんかんがく2016』や、廣内准教授が 作成している「このようなテーマであれば相談に乗れる」と申し出ている教員のリストが紹介されてい る。
開講学期中の進め方については、学生はアドバイザー教員に定期的に進捗状況を報告することとし、
廣内准教授が授業時間中は教室に待機し、履修生の進捗を把握、相談を受け付けられる状態にしてい る。また、学期中に数回履修者全員が集う報告会を開催している。
最終的には学期末に教育推進・学生支援機構 学修支援部門の主催により実施される「学生レポート コンテスト」への参加を目標とし、学生自身が研究を進めていく科目となっている。
④評価
評価に関しては、履修開始時にアドバイザー教員と、研究計画および学期末までの目標について相談 の上決められる。最終レポート、または最終プレゼンテーションの仕上がり具合は、学期の初めに立て た研究計画や到達度評価の基準を基に各アドバイザー教員が評価する。到達度評価の基準には、テーマ やアドバイザー教員を自ら選ぶことができたか、研究計画や到達目標を自ら設定できたか、適宜進捗状 況をアドバイザー教員に報告できたか、 2 単位分に相応しい学修時間(100時間程度)を費やしている か、文献、資料を活用できているかによって総合的に判断される。
また、「学生レポートコンテスト」については教育推進・学生支援機構 学修支援部門の初年次教育 担当会議メンバーで選定し、学修支援部門合同会議で承認を得、最優秀賞、優秀賞が決定される。
(4)弘前大学への示唆
以上の概要からも、「学びをデザインする」は、学生が自分でテーマを設定し、主体的に研究を進め る科目である。またそれだけではなく、学生の活動の主体性と質の両方を追求する野心的な取り組みで あることが分かる。弘前大学の「学生提案型地域プロジェクト学修」とは基本的な狙いが類似してお り、さらには学生の活動の質を着実に向上させ、そして評価する仕組みを有している。こうした意味 で、弘前大学にとって示唆的な事例である。
ただし、示唆を得るにあたっては留意も必要である。「学びをデザインする」では、学生の活動の主 体性と質の両方を追求する結果、教員の負担や授業の不確実性が非常に大きいものなっている。そし て、基本的に、これらの負担や不確実性は担当教員である廣内准教授の力量と意欲によって処理されて いるが、同水準の教員を用意することは簡単ではない。この点を無視して、岐阜大学の教育実践の表層 を安易に模倣するのは危険である。
上記を踏まえて、不確実性の高い教育実践のマネジメントに係る実践的な示唆を明確にするという目 的に照らし、以下の 4 点について考察する。なお、「学生提案型地域プロジェクト学修」においては
「学びをデザインする」と異なり、グループワークが想定されること、実際に地域をフィールドにプロ ジェクトを計画・実行することを考慮する。
①オリエンテーションの重視
「学びをデザインする」は、長期休業の時期に事前説明会を設けている。更にはアドバイザー教員を 自分で見つけて承認を得るという事前課題を提示している。学生の主体的な活動の前提として、授業の 目的や内容、授業を進める上での準備をケアするオリエンテーションに力を入れている。このような工 夫は、「学生提案型地域プロジェクト学修」でも必要となるだろう。
また「学生提案型地域プロジェクト学修」の場合は、主な対象が 3 ・ 4 年次であり、内容も相応に高 度なものとなることが期待される。これに鑑みると、履修決定の前の段階で、学生に受講に際して求め
られるレディネス(前提となる知識や技能を備えているか)を確認することが必要となる。具体的に は、地域志向科目全体のカリキュラムマップを作成し、カリキュラムマップに基づいて、その内容や特 徴、レベルなどをしっかりと学生に理解させておくといった方法が考えられる。
②質保証メカニズムの構築
「学びをデザインする」においては学修時間100時間程度を要求するなど具体的な評価基準が提示さ れ、レポートコンテストによる客観的な評価も実施される。このような厳格な評価は、学生の活動が自 己満足に留まらないように指導し、授業の質を保証していくために必要な措置である。
「学生提案型地域プロジェクト学修」の場合は、このような工夫に加えて、地域住民からの評価を定 量化して、客観的な指標として活用するといった方法も考えられる。
③学修資源の管理
「学びをデザインする」においては、アドバイザー教員の探し方を指導するのみならず、担当教員に よってアドバイザー候補教員のリストも準備されている。授業で利用可能な学修資源を整理し提示する という配慮は、授業の前提を整えるという意味で重要である。こういった資料を適切に運用すれば、学 生の主体性を妨げるどころか、むしろそれを刺激して高めていくことも可能だろう。学修資源の提示 は、テーマ設定、計画、実践と、授業のあらゆる段階において、学生の視野を広げ、プロジェクトの質 を担保することにつながる。「学生提案型地域プロジェクト学修」においては、大学側のアドバイザー 教員(協力教員)のリストのみならず、地域に眠った資源(活動フィールドやヒアリング対象、ゲスト スピーカー候補者など)のリストの作成も必要となるだろう。
④相談体制の構築
「学びをデザインする」では、教員の負担や授業の不確実性を担当教員の力量と意欲によってクリア しているが、この問題は、こうした教員の資質に依拠するやり方だけでなく、組織的な対応によっても 克服されうる。具体的には、訪問調査における議論の中で、学生に寄り添う形のサポートを充実させる アカデミック・アドバイジングという観点が有効ではないかというヒントが提示された。
学生の主体性を尊重した授業設計・運用を企図する場合、あらかじめ授業での活動を方向づけること ができない。その結果として、授業のあらゆる局面で多種多様な思いがけないできごとが生じる。これ が教員の負担や授業の不確実性の源泉である。事前の統制が効かないのであれば、事後の対応が必要で ある。こうした不確実性への事後的対応の手立ての 1 つがアカデミック・アドバイジングである。次節 では相談体制を主軸とした「学生提案型地域プロジェクト学修」のマネジメントのあり方について、ア カデミック・アドバイジングの観点から考察していく。
4 .アカデミック・アドバイジングの観点からの「学生提案型地域プロジェクト学修」の構想
(1)アカデミック・アドバイジングとは何か
アカデミック・アドバイジングとは、アメリカの大学で学習支援の一種として発展してきた制度であ る。アカデミック・アドバイジング研究の第一人者である清水によると、アカデミック・アドバイジン グの取り組みは主に①カリキュラム、コース、専攻、卒業必修条件等の履修情報の提供、②学生の将来 目標の決定に関連する職業、資格等のキャリアに関わる情報の提供、③学生が抱えている個人的な課題 に対して、それぞれの状況に即した助言や対応の実施である(清水, 2015, p.8)。
アメリカでは、高等教育が普及し、カリキュラムの選択制度が広がると、学生はカリキュラム選択の
自由とともに、自身で科目選択をする必要が出てきた。また、高等教育の普及は学生の増加・多様化を もたらし、学生の対応を担う教員の負担が大きくなった。こうしたカリキュラム改革や学生の多様化に 伴い、学生の人格やキャリアを含んだ相談や複雑化したカリキュラムに、教員一人で対応することは難 しくなった。
ここで、カウンセラーのような新しい大学教職員の一つとして、アカデミック・アドバイザーが大学 組織に位置づけられるようになったのである。他にも中途退学の問題が大学と職業の接続の問題なども あって、入学から卒業まで包括的に支援する体制を築くための手立てとして、アカデミック・アドバイ ジングが注目を集めることとなった(清水, pp.10‒11)。
(2) アカデミック・アドバイジングの組織モデル
では、次にアカデミック・アドバイジングの組織モデルを手掛かりとして、アカデミック・アドバイ ジングの具体像を検討していきたい。その組織のあり方は、表 1 に整理できる。(清水, pp.70‒71)。
本稿で注目したいのは「支援」「分担」「連携」モデルである。これら 3 つのモデルは「協働型」とも 呼ばれる支援のあり方で、教員・専任アドバイザー間の連携を基礎としている点に強みがある。相談体 制の構築を主軸として大学が組織として適切な業務分担を行っていく方法を考えるには協働型のアカデ ミック・アドバイジング体制が親和的である。
特に「学生提案型地域プロジェクト学修」では、どのような内容の相談が来るのか、そしてその内容 に関する専門性を教員と専任アドバイザーのどちからが有しているのか、判断が難しいと想定されるた め、連携モデルが特に親和性が高いと期待される。
表 1 アカデミック・アドバイジング組織の 7 モデルと特徴
モデル 実践主体 特徴(対象学生・内容)
教員中心 教員 学科の学生
学科の課程に即したアドバイジンング 学年分担 教員および
専任アドバイザー
専攻決定まで専任アドバイザー(専任と略)のオフィスが担 当し、専攻決定後は教員が担当。
専任中心 専任 入学から卒業までアドバイジング・センターで担当する 支援 教員を専任が支援 アドバイジングの資料等を受けられる。単位の審査、学位査
定のプログラム等は教員が担当する。
分担 教員および専任 教員と専任いずれかが、相談内容に応じて対応。専門・専攻 に関することは教員、それ以外は専任。
連携 教員および専任 教員・専任の連携のもとで、多種多様な相談に柔軟に対応。
(一般的には専攻に関しては教員が、それ以外は専任が対応。)
総合受入 専任
全学生対象にアドバイジング・センターが担当する。特別な 事情が生じた場合は、学生の専攻学科のアドバイジング・プ ログラムを紹介する。
清水(2015, pp.70‒71)を参考に筆者作成
連携モデルでは、職員の大学教育への関わり方が従来とは異なる。従来、大学教育は、もっぱら教員 によって担われており、職員は事務処理を主な役割としている。教育実践において生じる様々な問題 も、主に教員によって対処される。
他方、連携モデルにおいて、アカデミック・アドバイザーは、学習相談、履修相談、キャリア相談を 組織的に実施していく。学生は、教育に関する教員以外の相談窓口を持つことができるようになり、こ れにより、きめ細やかな支援が実現する。また、教員は自分だけでは対処できないような教育問題につ
いて、アカデミック・アドバイザーとともに解決していくことができるようになる。協働型、特に連携 モデルのアカデミック・アドバイジングは、不確実性の高い「学生提案型地域プロジェクト学修」のよ うな教育実践をマネジメントしていくために有効な手立てであると期待される。
(3)アカデミック・アドバイジングの観点からみた職員に求められる専門性
協働型のアカデミック・アドバイジング体制は、職員が、従来以上に、教育実践に深く携わることを 含意している。職員が教員と協働して「学生提案型地域プロジェクト学修」のマネジメントに参加する ためには、いわゆる事務処理に関する知識や技能以上の、大学教育に関する専門性が求められるのであ る。
では従来の大学職員に不足している大学教育に関する専門性には、どのようなものがあるだろうか。
全米アカデミッアドバイジング協会(National Academic Advising Association:NACADA)は、大学 教育の実践に関する知識や技能として「高等教育に関する知識」「各大学でのアドバイジング活用に関 わる知識」「キャリアアドバイジングの知識と技術」の三系統を提示している(清水, 2015, pp.127‒128)。
表 2 大学教育実践に関する専門性(清水, p.160)
分 類 内 容
高等教育に関する知識
一般的な高等教育の歴史や機関の独自性に関する知識
アドバイジング知識に影響する倫理や法的意味合いも含め高等教 育が直面している課題
学問分野の基礎知識
カリキュラム開発やその論理的根拠
キャリア・アドバイジングの 知識と技術
大学教育特に専門・専攻に関連するキャリア課題に関する知識 学内の職業に関連する資料・資源情報に関する知識
キャリア決定過程に関する知識
専攻の追認・選択・変更に関する支援能力
各大学でのアドバイジング活用 に関わる知識
所属大学に関する情報
大学のミッションや目的、大学のポリシー、手続きに関する知識 アドバイジングのための専攻やカリキュラムに関する知識 在籍継続率
卒業必修に関する課題への精通 学内と地域コミュニティの関連資料
いずれも協働型のアカデミック・アドバイジング体制を実現するために、職員に求められる専門性の 一端を形成するものである。 3 系統の専門性の中で「高等教育に関する知識」「キャリアアドバイジン グに関する知識と技術」は、大学職員の業務ではなかなか身につけられない専門性である。これについ ては、体系的な SD(Staff Development)を実施して、涵養を図っていく必要がある。
(4)相談体制を主軸とした「学生提案型地域プロジェクト学修」のマネジメント
ここまでの議論を踏まえて、アカデミック・アドバイジングの観点から、相談体制を主軸とした「学 生提案型地域プロジェクト学修」のマネジメントのあり方を提案する(図 2 )。
「学生提案型地域プロジェクト学修」は学生主体の授業であり、(その意義はともかく)不確実性の高
い教育実践である。不確実性の高い教育実践で効果を上げていくためには、学生の活動を豊かに展開す るために必要なチャンスを多角的に検討し、教育実践のあらゆる可能性を追求していくことが必要であ る。教員は、通常の授業にはないような丁寧なオリエンテーションの実施、質保証メカニズムの構築、
学修資源の管理を少なくとも行うべきである。
ただし、単にチャンスを追い求めてばかりでは、授業は無軌道に拡散していくだけであり、質の高い 活動を実現することは困難である。そこで、オリエンテーション、質保証メカニズム、学修資源管理と いった工夫を教員とともに実施し、さらには学生の履修相談や学習相談、キャリア相談にも乗ることの できるアカデミック・アドバイザーが重要となる。この役割を果たすために、アカデミック・アドバイ ザーには、「高等教育に関する知識」「各大学でのアドバイジング活用に関わる知識」「キャリアアドバイ ジングの知識と技術」といった専門性が求められる。このようなアカデミック・アドバイザーに着目し た新しい教職協働体制を築くことができれば、「学生提案型地域プロジェクト学修」のような不確実性 の高い教育実践も実現可能となる。
ただし、そのためには専任のアカデミック・アドバイザーを養成するか、あるいは学務関係の大学職 員たちにアカデミック・アドバイジングの専門性を身につけさせることが必要となる。
図 2 :相談体制を主軸とした「学生提案型地域プロジェクト学修」のマネジメント
5 .結論─知見の要約および本稿の意義、限界、今後の課題─
本稿では、オール青森 COC+事業の一環である「学生提案型地域プロジェクト学修」の構想につい て、事例と理論の双方から議論してきた。これにより以下の点が明らかになった。
「学生提案型地域プロジェクト学修」のような、学生の主体性を第一に尊重した授業は、教育として の不確実性が高いゆえに、この不確実性についてのなんらかの対処・回避策が必要とされる。
岐阜大学「学びをデザインする」は、「学生提案型地域プロジェクト学修」と類似した学生主体の授 業であり、ここでは担当教員の力量と意欲によって、学生の主体性と活動の質の両立がはかられてい る。示唆的ではあるが、教員の資質に左右される面が大きいと考えられ、安易な模倣はできない。
学生の主体性と活動の質の両立への組織的対応の論点として、 1 )オリエンテーションの重視、 2 ) 質保証メカニズムの構築、 3 )学修資源の管理、 4 )相談体制の構築がある。
論点 4 )については、組織的対応のモデルとして大学職員が学習相談、履修相談、キャリア相談を行 う「アカデミック・アドバイジング」がある。
調査や学修について学生の主体性を尊重した高年次の教育実践のマネジメントを想定すると、一般教 員とアカデミック・アドバイザーの連携を重視した、教職協働型のアカデミック・アドバイジング体 制が有効だと期待される。
その前提として「高等教育に関する知識」「各大学でのアドバイジング活用に関わる知識」「キャリア アドバイジングの知識と技術」を持った職員を養成する必要がある。
これらの知見は「学生提案型地域プロジェクト学修」の実現のためのヒントとして、弘前大学にとっ て実践的な意義を持っている。 1 )オリエンテーションの重視、 2 )質保証メカニズムの構築、 3 )学 修資源の管理、 4 )相談体制の構築といったアイデアは、「学生提案型地域プロジェクト学修」を実施 するうえでそのまま参考になるような知見である。また、アカデミック・アドバイザーの活用は、中長 期的な大学改革の課題を弘前大学に提示するものである。
またこれらの知見は「学生提案型地域プロジェクト学修」のような、学生の主体性を第一に尊重した 教育実践をマネジメントしていく際に効果的な教職協働の組織体制のあり方を提示するという、より一 般性の高い意義を持っている。今後、学生の主体性や能動性に高い優先順位を置いたアクティブラーニ ングの推進は、全国的にさらに加速していくと思われる。この意味で、本稿で提示した知見には、大学 教育学的な意義があると言える。
その一方で、アカデミック・アドバイザーとしての職員の養成や活用の具体的な方法論に踏み込んだ 知見を得るまでに至らなかった点は、本研究の限界であり、この点は今後の課題である。
参考文献
Lortie, D.C. (1975). “Schoolteacher:A Sociological Study”. The University of Chicago Press.
Tyler, R. W. (1949). “Basic Principles of Curriculum and Instruction”. The University of Chicago Press.
岐阜大学 教育推進・学生支援機構 教養教育推進部門(2016)「全学共通教育科目履修案内 平成28 年度入学生用」Retrieved from〈https://www.orphess.gifu-u.ac.jp/Risyuannai%202016.pdf〉(参照 2016‑12‑16)。
溝上慎一(2014)『アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換』東信堂。
清水栄子(2015)『アカデミック・アドバイジング ‐ その専門性と実践 日本の大学へのアメリカの示 唆』東信堂。
(補遺 「学びをデザインする」 平成 28 年度シラバスに基づき筆者作成)
授業科目名 学びをデザインする
担当教員 廣内 大輔,岩橋 均,芝原 文利,その他,各担当教員,髙橋 周平,棚野 勝文,土井 守 科目開講学部・学科 全学共通教育
科目区分 教養科目 科目分類 複合領域 対象学年 1年生
開講学期・時間割 後学期 月曜日 5時限
授業概要
※この科目の履修を希望される方は,7月にアカデミック・コアで実施する事前説明会に参加す るか,もしくは後学期開始までのできる限り早い時期に,廣内大輔(連絡先は下に記載)まで必ず ご連絡願います。
自分から学ぶことは大学の基本原則です。学ぶことは楽しく,喜びを感じるものです。この大 原則を実感することで,「自律的に学習できる人間」になることを目指します。自らがこの科目の 企画立案・コーディネート役となり,今,もっとも関心のあることについて自主的に学ぶことを 支援し,単位を認定するアクティブラーニング型科目です。
突き詰めるテーマを自由に決められることはもちろん,アドバイザー役の教員を探すことや一 学期間の研究活動計画を構想することも,すべては一人ひとりの受講生が行います。
探求してまとめた成果を,学内で開催する「学生レポートコンテスト」に応募することを目指し ます。
到達目標
学ぶことは面白く,自分を豊かにするということを実感することが第一の目標です。さらには,
自分が一番興味のあることをテーマとして研究を進めることで,「初年次セミナー」等で培った大 学における自主的な学びを実践し,より確実なものとして体得します。
授業計画と 準備学習
1.履修者集合,全体ガイダンス。
2.アドバイザー役の教員と研究計画について相談し,決定する。
3- 4.適宜,助言を受けながら研究を進める。
5.中間報告,研究計画の見直し。
6-11.適宜,助言を受けながら研究を進める。
12.中間報告,研究計画の見直し。
13.適宜,助言を受けながら研究を進める。
14.研究成果を報告する。
15.期末レポートをアドバイザー教員に提出する。学生レポートコンテストに応募する。
※これは1つのモデルであり,実際には各人の研究内容等に応じてアドバイザー教員と相談の うえ進めて下さい。
※学期中,履修者全員が集う報告会を2回予定しています。この2回には必ず出席するように して下さい。
授業時間外の学習
時間割上に示された授業時間にとらわれることなく,積極的に調査研究活動を進めていくこと が不可欠です。アドバイザー役の教員と相談のうえ,文献調査,実験,フィールドワーク等に意 欲的に励んでください。
アカデミック・コアを利用して,自らのテーマに関する公開研究会を開いてみるものよいでしょ う。詳しくは廣内にご相談下さい。
成績評価 ・学期末のレポートまたはプレゼンテーション
・学期中の研究態度
到達度評価 履修開始時にアドバイザー教員と,研究計画および学期末までの目標等について相談の上,決 めます。最終レポート又は最終プレゼンテーションの仕上がり具合は,この学期始めに立てた研 究計画や到達度評価の基準を基に各アドバイザー教員が評価します。
方法
到達度評価の基準には,テーマやアドバイザー教員を自ら選ぶことができたか。研究計画や到 達目標を自ら設定できたか。適宜,進捗状況をアドバイザー教員に報告できたか。2単位分に相 応しい学修時間を費やしているか。文献,資料を活用できているか,等が含まれています。
テキスト 自分のテーマにふさわしい文献を探すことは,この科目の醍醐味の一つです。必要に応じてア ドバイザー教員の指示を仰ぎながらどんどん発掘してください。
参考文献 自分のテーマにふさわしい文献を探すことは,この科目の醍醐味の一つです。必要に応じてア ドバイザー教員の指示を仰ぎながらどんどん発掘してください。
備考
※この科目の履修を希望する方は,10 月までに,探究するテーマを考えてアドバイザー役の教員 からの承諾を得ていることが望ましいです。この科目に少しでも興味のある方は,できる限り早 く廣内大輔までご連絡願います。後学期に入ってからでは遅いですので,よろしくお願いします。
自分が今,一番興味のあることは何か,自分に問いかけてみてください。どんなテーマでもよ いので,まずは教員に相談してみてください。文系学部の学生が理系の研究室に出入りしたり,
理系の学生が文学を研究したりすることも夢ではありません。
代表教員である廣内に質問等がある場合(オフィスアワーについて)。
廣内が研究室に在室している時であればいつでも対応しますので,質問等ございましたらお気 軽にお越し下さい。予約は不要です。研究室は全学共通教育G棟3階(3D教室の前)です。
また,学内外で私を見かけた時に呼び止めて頂いても構いません。その場で対応できることは するつもりでおります。お気軽にどうぞ。
URL:https://alss-portal.gifu-u.ac.jp/campusweb/slbssbdr.do?risyunen=2016&semekikn= 1&kougicd= 2ZFU440720(参照 2016-12-16)