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地域で活躍する学生たち 「栗東市での学校支援活動」

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Academic year: 2021

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12 しがだい

地域で活躍する学生たち

紅林 伸幸

紅林 伸幸

(教育学部准教授)

(教育学部准教授)

栗東市での学校支援活動

栗東市での学校支援活動

 教育学部が平成17年度に開始し、現在3年目を迎えている《教育参加カリキュラム》は、将来教職に就 くことを希望している学生たちが積極的に地域の多様な教育活動に参加することを期待して作られた、教 員養成のプログラムです。このプログラムで教師になるために学んでいる学生たちは、一回生の時から地 域の様々な教育活動に参加しています。ここでは、その教育参加体験の主要なひとつである、栗東市で行 われている教育参加体験について紹介します。

奮闘する120名のクリちゃんサポーターたち

 栗東市では、一学年あたり40名前後の学生たちが、《教育参加カリキュラム》のほぼすべてのプログラ ムを体験しています。そこでの学校支援の活動は、大きく次の3つに分けられます。  第一は、教育実習の中での学校支援です。《教育参加カリキュラム》では、一、二回生の時に、人手の 必要な運動会・体育祭、宿泊訓練などの学校行事に参加して、先生方の手伝いをしたり、子どもたちと一 緒に活動して、子どもたちの体験の補助をする交流実習を行っています。また、三回生が行う基本実習も、 栗東市では、4週間の教育実習を6月、9月、10月に三分割し、その合間に週1日の学校支援を行うとい う新しい形態を採用しています。つまり、教育実習と学校支援がセットになっているのです。今年度は交 流実習を経験した29名の3回生が、初めてこの新しい形態の教育実習を行いましたが、学校現場からは、 実習生が教育実践の大きな戦力となってくれたという 感想をいただきました。  第二は、学生たちが自主参加体験や発展実習として 行っている学生サポーターの活動です。この活動では、 別室に登校してがんばっている、不登校傾向の子ども たちの学習や活動を支援したり、集団に適応できない 子どもたちの話し相手になっています。現在、50名近い 学生がこの活動に参加していますが、学校現場からは もっと多くの学生の参加が期待されています。  第三は、栗東市が今年から開始した「きらりフルチャ レンジ」という学力アップ事業への参加です。事業の 詳細は栗東市の広報に譲りますが、学生はこの事業の スタッフとして登録すると、教育委員会が主催する学 力向上の諸事業に参加したり、各学校の補習に講師と して派遣されることになります。今年この事業に参加 した学生からは、とても貴重な経験ができたなどの感 想が寄せられています。

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しがだい 13

地域で活躍する学生たち

地域を助け、地域で学ぶ

 私たちが学生の「教育参加体験」を積極的に奨励しているのは、次のようなねらいがあるからです。  ひとつは、教職を志望してる学生たちにいっそう確かな実践力を獲得してもらうために、教育実習だけ では体験できない教育活動を経験してもらいたいというものです。現在、学校には、いろいろな課題を抱 えながら一生懸命に勉強している子どもたちが沢山います。彼らを理解し、彼らとよりよい関係を築くた めの柔軟で広い視野を、学生たちには身につけて欲しいと願っています。  もう一つは、学校現場の現状と課題をしっか りと理解し、それに対応できる教師に育っても らいたいというものです。様々な困難と多く の課題を抱えている学校では、地域の人たちと 連携協力して教育活動を行うようになってい ます。私たちは、学生たちに、学校や教師、そ して何よりも子どもたちを支援する活動に参 加する体験を通して、地域の人々と共に行う 協働型の新しいタイプの教育を直に経験し、 その担い手である教師に求められる態度と資 質を習得してほしいと願っています。

広がる活躍の場

 学生たちの活動の場は栗東市に限りません。他の 市町村の公立学校でも、学校支援ボランティア、教 師インターンシップ、学校インターンシップなどの 支援活動を行っています。いまや滋賀大学の学生た ちは、地域の教育を支える、大きな力となっている のです。  学生たちも貪欲にこうした活動の場を求めていま す。彼らの中には、教育実習を終えた後も、学生サ ポーターとして実習校で教育参加体験を継続し、単 位修得に必要な規定の時間数を超えてサポーター活 動を行っている学生が沢山います。彼らが忙しい勉 強の合間を見つけて学校現場に出かけていくのは、 そこに彼らを待っている子どもたちがいるからで す。彼らは、そうした子どもたちの思いに導かれて 学校に通い、彼らとの交流をエネルギーにして、教 職への思いをいっそう高め、より確かなものにして います。子どもと出会う喜びを知り、それをエネル ギーにできる教師が育っていること、それこそが地 域にとってもっとも大きな財産かもしれません。 平成18年度学校臨床コース教育実習報告会 実習報告集より「教師への道」(三回生女子学生)

参照

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