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Academic year: 2021

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論 文 :

S t u d y o n t h e E f f e c t o f A g g r e g a t i o n S t r u c t u r e o f Segmented Polyurethanes on their Adhesion Properties (

接着物性へのセグメンティドポリウレタンの凝集構造の影響に関する 研究

)

長崎大学大学院生産科学研究科

Teerin Kongpun

ウレタン接着剤はポリオール、ジイソシアネート、硬化剤を原料とするマルチブロック 共重合体であり、工業用材料から医療用材料まで幅広く用いられている。ウレタン接着剤 には、ホットメルト、反応性、水性タイプ等があるが、種々の構造をもつ原料がポリウレ タン接着剤の製造に用いられている。ウレタン接着剤の主な接着機構は基質表面の活性水 素とイソシアネートとの反応あるいは極性基の水素結合により、強い化学結合あるいは物 理相互作用によると考えられている。しかしながら、ポリウレタンの高次構造は非常に複 雑であり、接着物性と凝集構造の関係は未解明な点が多い。

本論文は、ポリウレタン接着剤、特にホットメルト型、反応型接着剤におけるミクロ凝 集構造と接着物性の関係の解明を目的として、ポリウレタンの化学構造、被着体の構造と 性質、外的要因である接着条件等の因子の影響について詳細に調べた。

主論文は6章からなる。第1章には、研究の背景、既往の研究、目的、及び本論文の構 成について述べた。

第2章では、セグメンティッドポリウレタンに異なる濃度の架橋点を導入することによ りミクロ凝集構造を変化させたホットメルト接着剤を合成し、接着挙動への影響を明らか にしている。セグメンティッドポリウレタンはポリ(オキシテトラメチレン)グリコー ル,4,4’-ジフェニルメタンジイシソシアネート及び硬化剤としてブレンド比の異なる 1,4- ブ タ ン ジ オ ー ル /1,1,1- ト リ メ チ ロ ー ル プ ロ パ ン (1,4-BD/TMP= 100/0 、 90/10 、 75/25、50/50)から合成された。TMP のブレンド比の増加、すなわち架橋点濃度が増加す ると、接着強度、濡れ性は減少した。ハードセグメントの凝集の阻害による球晶の生成、

ミクロ相分離、表面自由エネルギー、T 型剥離強度の著しい減少を見いだした。

第3章では、反応性接着剤の凝集構造と接着挙動へのポリマーグリコール構造の影響を 調べた。まず、ポリエーテル及びポリエステル系グリコールを用いてセグメンティッドポ リウレタンを硬化温度傾斜法により合成し、ガラス転移温度、ハードドメインの融点、球 晶サイズと数、力学物性を調べ、生成したセグメンティッドポリウレタンが傾斜物性を持 つこと、その程度はポリエーテル系の方が大きいことを見いだした。また、これらのポリ ウレタンを用いてコロナ放電により表面改質したポリプロピレンフィルムへのセグメンテ ィッドポリウレタンの接着挙動を調べ、セグメンティッドポリウレタンの基剤の構造およ び球晶の影響を明らかにした。

第4章では、反応性接着剤のミクロ凝集構造と接着挙動への硬化温度の影響を調べた。

セグメンティッドポリウレタンを 4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート,1,4-ブタン ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールを用いて、プレポリマー法で合成し た。硬化温度を 50、75、125℃と変化させた。膨潤試験、偏光顕微鏡観察、示差走査熱量

(2)

測定、接触角測定、アルミ板との T 型剥離試験によりミクロ凝集構造と接着特性を評価し た。硬化温度を上昇すると、ハードセグメントが成長、凝集し物理架橋を生じるため、ハ ードセグメントドメインの融点、ソフトセグメントのガラス転移温度とも上昇し、接着強 度としてセグメンティドポリウレタンを合成した。硬化温度が高いと、架橋密度と表面エ ネルギーは減少した。100℃以上で硬化したセグメンティッドポリウレタンの表面自由エネ ルギーの極性成分と接着強度は低温硬化したそれより弱いことを見いだした。これらの結 果は極性であるハードセグメント成分がセグメンティッドポリウレタンの極表面ではわず かにしか存在しないことを示唆した。

第5章では反応性接着剤の凝集構造と接着挙動への雰囲気中の水分の影響を調べた。雰 囲気の相対湿度 37、50、75RH%としてセグメンティッドポリウレタンを合成した。相対湿 度が増加により、架橋密度の増加、膨潤度の減少、ガラス転移温度の上昇、球晶サイズの 減少を明らかにした。湿分により導入される架橋点によりセグメンティッドポリウレタン のミクロ相混合が進行することを明らかにした。表面エネルギー、濡れ性、T 型剥離強度 の減少を見いだした。

第6章では、本研究の総括を行うとともに、今後の展望について述べた。

参照

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