保険法特集
立法化されなかった論点
保険学雑誌編集委員会
1.本特集の意義
現行商法で規定されている保険契約法が100年ぶりに大改正され,保険法 という名の単行法に生まれ変わった(2008年6月6日公布。施行は2010年4 月1日)。保険法の解説・解釈に関する文献は既に多数発表されているが,
今後は,条文の解釈をめぐって裁判例が蓄積し,議論・研究が深まっていく であろう。
その一方で,立法過程において論議されたものの,保険法に導入されなか った規整も少なくない。これらについては,その重要性にもかかわらず,解 説や研究が不十分になるおそれがある。そこで,かような論点について保険 学雑誌で特集を組むこととした。こうした研究成果を残しておくことは,将 来の学問的財産になると考えられるからである。
なお,本特集の内容および執筆者選定にあたっては,山下友信評議員(東 京大学教授・法制審議会保険法部会部会長)に相談し,種々の貴重なご提 案・ご意見等を頂戴した。この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。
2.本特集の内容
以上のような問題意識に立って,本特集では,論点を次の9テーマに絞っ た。
⑴ 信義則(最大善意の原則)
⑵ 定額保険における現物給付
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⑶ 告知義務違反の制裁としてのプロラタ
⑷ 賠償責任保険における直接請求権
⑸ 他人の生命保険契約・傷害疾病定額保険契約における被保険者同意不 要類型
⑹ 始期前発病免責
⑺ 生命保険契約における解約返戻金規整
⑻ 保険募集規制その1(助言義務・適合性原則)
⑼ 保険募集規制その2(損害賠償責任)
3.本特集の執筆者
保険学会会員である保険法学者のうち,比較的若手の研究者を選定した。
今回の執筆者をはじめとする若手の保険研究者が,本学会の将来の担い手 となることを期待したい。
保険法特集
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