金沢大 学 十 全医 学 会 雑誌 第8 9巻 第1 号 9 7 ‑1 09 (1 9 8 0)
汗 孔 角 化 症 の電子 顕微鏡 的研 究
金沢 大 学 医学 部皮膚 科学 教 室(主 任: 福 代 良一教 授)
館 博
( 昭和5 5年1 月5 日受 付)
本論文の要 旨は, 第2 6回 日本 皮膚 科 学 会 中 部支 部学 術 集 合(1 9 7 5) お よ び第77回日本 皮膚 科学 会 総合 (1 9 7 8) において発 表し た。
汗孔角 化 症はt 特異な角 化異 常を示 す常 染 色 体 性 優 性遺伝性 皮 膚 疾 患であ る・皮 疹は通 常 遠心性に拡 大し・
やゝ凹ん だ萎 縮 性の中心部と堤 防状に隆 起し た角 化 性 辺縁部か ら成る暗 褐 色の局 面を形 成す る・ 組 織学 的に は,皮 疹 辺縁 部の角 質 層に いわ ゆ るC O r n Oi d la m e11a のみ ら れ ること が特 徴 的である. し か し, C O r n Oi d ia m ella が本 当に汗 孔 一致 性であ る か ど う かt これ を形成する細 胞が不 全 角 化 細 胞であ る か ど う か, C O r・
n oid la m ella は ど ういう過 程を経て形 成さ れ るのか,
いずれ も議論のあ る ところで ,近 年の電 子 顕 微 鏡 的 研 好川 によっ ても ま だ充 分に は解 明さ れて いない.
本研 究は, 汗 孔 角 化 症の皮 疹にお け る表 皮 細 胞の微 細構造を検 索し, これ らの細 胞の角 化 過 程の異 常を調
べ,そ れ とc o r n oi d la mella 形 成との関 係を明ら かに すること を目 的と して行な わ れ た.
材 料 と 方 法
材料 汗 孔 角 化 症の患 者1 5例におい て皮 疹を生 検し て材 料にし た.1 5 例のう ち,1 3例は普通の表 在性 播種 型,1 例は単 発 性の巨 大 局 面 型 (7 0 ×76 m m) ,残り 1 例は列序 性 角 化 性 丘 疹 型であ る.
方法 生検 標 本を 二つ に分け,
一 つを光 顧 用 標 本に,
他を電 斬用 標 本に供し た.
電顕 用 標本は, 皮 疹の辺 綾 部と中JL、部とに分けて作 製し た. 電 顕用 標 本 作 製に当っては, 組 織 片を小さ く 切っ た後, 0.1 M カコ ジル酸ナ トリウム緩 衝2.5 % ダ
ルク ー ルア ルデ ヒ ド(P H 7.4) で0 ℃, 2時 間 固 定,
0,2 M 庶糖 含有 同 緩 衝 液で洗 浄, つい でベ ロ ナ ー ル ・
酢酸塩 緩 衝2 % オス ミ ウム酸 (P H 7.4) で0 ℃,2 時 間
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後 固定. あ とア セトン系 列で脱 水t ェ ボン812 に包 増 し た. 薄 切は L K l〕 Ⅲ型ウ ル トロ トー ム又は Po rter ‑
B lu m M T2 型ウル ト ラ ミクロ ト ー ム にガラ ス ナ イ フ をつけて行なった. 超 薄 切 片を酢 酸ウラニ ル ・ く え ん 酸 鉛 東 染 色 後, 日立H U 1 2 A 型, 日本 電 子JE M lOO B ま た は同100C 型電 子顕 微 鏡で観 察t写 真撮 影し た. な お,1〟切 片を作りt パ ラ ゴン液で染 色, 電朗 的検 索に 適し た組 織 片の選 定に用いた.
光 願 用 標 本は 10 % 中 性ホ ル マリンで固 定.パ ラ フィ
ンに包 埋,切 片をへ マ ト キシリン ・ エオ ジンで染め た.
な お, C O r n Oi d la mella と汗 孔との関 係を検 索 する た め, 5例の皮 疹につ い ては連 続 切 片を作 製し た.
成 接
Ⅰ. 光 顕 像
検索し た 1 5例の全例に おい てほゞ同 様の光 顕 像が み ら れ た. す な わ ち, 皮 疹の辺 縁 部では, 角 質 層は中 等 度に肥厚, 一 部に柱 状の C O r n Oi d la m ella が あ りt
その下端は模 状に表皮 内へ験 入して い る ( 写 真 1 ).
c o r n oi d la m ella では, 角 質 細 胞は周 囲の角 質細 胞よ り も よ り密に堆 積し,よ り強い好 酸 性を示 す.c o r n oi d la m e11a の下 部では多 角 形を 呈 す る角 質 細胞も し ば し ば み ら れ た(写真2) . これ らの角 質 細 胞 内に は, 不 全 角 化 細 胞の適 残 核によ く似た好塩 基 性 小 体が み ら れ た. 皮 疹辺縁 部の表 皮は 一 般にやゝ肥 厚し. 多 量の ケ ラ ト ヒ アリン顆 粒を含 有し た取 拉細 胞が数 層み ら れ る が, C Om Oi d la m ella の下 端に 一致し た表 皮の V 字 形 陥凹部では ケラ ト ヒ アリン顆 粒を含ん だ細 胞が全く存 在し ないか, 又は ご く少量のケラ ト ヒ アリン顆 粒を持
A n E le ctr o n M ic r o s c opic Study of P o r oke r ato sis M ibelli・ T akuji T a chi, D epa rtm e nt,
Of D e r m atolog y, ( D ir e cto r : Pr of. R . Fuk u shir o), Scho ol of M edicin e, K a n a z a w a
U niv e r sit y.
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っ た顆 粒 細 胞が 1 層み ら れ るにす ぎ ず. そのた め表 皮 最 上 層の細 胞とc o r n oi d lam e11a の下 端の角 質 細 胞 と区別し難い場 合が多か っ た ( 写 真2). c o r n oi d la mella の下 方の有 頼 層には, 細 胞 質が種々 の程 度に 空 胞 化し た細 胞や細 胞 質が弱 好 酸 性を示す異 常 角 化 細 胞が少 数認め ら れ た( 写 真2) . 有 棟 層の 一部に浮 腫 性 変 化のみ ら れ た例も あっ た.5 例におい ては,連 続 切 片
で注意 深く検索し た が, 表 皮 内汗 管の開口部 ( 汗 孔) が c o r n oi d la mella の下 端に 一致という所 見は全く み ら れ な かっ た. 皮疹 辺 綾 部の真 皮 上層には軽 度の慢 性 炎 症 性 細 胞 浸 潤が あ りt メ ラ ノ ファ ー ジも少 数み ら れ た.
皮 疹の中 心 部では,
一 般に軽度の角 質 層 肥 厚と軽 度
の表 皮 萎 紡が み ら れ た. な お, 角 質 層の 一 部に
co r n oi d la me11a 様 構 造が時に み ら れ た. し か し, そ の下 方の表 皮に は, 顆 粒 層の消 失や有 梯層にお け る空 胞 化 細胞の出現な ど は み ら れ な か った.
Ⅱ. 電 顕 像
電 顕 像の特徴は検索し た全 例におい て ほ ぼ同様であ
っ た.
1. 皮 疹の辺線 部の所 見
c o r n oi d la mella の下方の表皮では, 基 底 細 胞の超 徴 構 造は はゞ正 常であった が, 細 胞 質 内にメ ラ ノ ソ ー
ムは少な かっ た. 基 底 層に は, 正 常の超 徴 構 造を示 す
メ ラ ノ サイトが み ら れ た. 有 耕 層では, 後に述べる異 常 角 化 細 胞を除いた大 多 数の細 胞の超 微 構 造は正 常の よ うにみ え た. し か し. 細 胞 間隙の拡 大が時にみ ら れ た.
顕 著な変 化はC O r n Oi d la mel la 直下の 頼 粒 層の 細 胞に認め ら れ た. そこ では, 細 胞は やゝ扁 平 化し, 核 も扁 平であ る が. c o r n oi d la mella の下 端に沿っ て頼 粒 細 胞が連 続し た層を な して いる場 合も あ り, ま た顆 粒 細 胞と ケラ ト ヒ アリン顧 拉を持た ない細 胞が不 規 則
に混 在す る場 合 もあっ た( 写 真 3 ).いず れの場 合でも,
顆 粒 層の厚さ は薄く,
一般に比較 的 少 量のケラ ト ヒ ア リン顆 粒を示 すが( 肉 真 3 ), 正常に近い量の顆 粒を持
った細 胞も時にみ ら れ た( 写 真4). ケラ ト ヒ アリン顆 粒は電 子 密 度の高いケラ ト ヒ アリン物 質の ト ノ フ ィ ラ メン ト束の内部や周 囲への沈 着によって形 成さ れ た角 ば った形を呈 し, 表 皮 内エ クリ ン汗 管の管 腔 細 胞 (1u mi n云1 ce11)にお け る よ う な類 円形のケラ ト ヒ アリ
ン横 松は認め ら れ な かった. これ らの顆 粒細 胞では, 一般に細 胞/ト器 管に顕 著な変 化は認め ら れ ないが ( 写 真4■), 細 胞 質 内に空 胞を有 する細 胞も時にみ ら れ た ( 写 真3 ). な お,糟 糠 細 胞の細 胞 質 内に は層 板 顆 粒は 比 較 的 少な く, ま た周 囲の細 胞 間 隙 内に も層 板 顆 粒や
そ れの崩壊 物は少ないよ うにみ え た.
比 較 的 椅では あ っ た が. 額 粒 細胞か ら角 質 細 胞への
移 行 過 程を う か が わ せ る移 行 細 胞が顆 粒 細 胞と
c o r n oi d la m ella の最 下 位の細 胞との間に介 在して いた( 写 真4) . 移 行 細 胞では, 核 膜は消 失し, クロマ チ ンは不 規 則に凝 集して いた. 細 胞 質 内には膨化し た ミ トコ ン ドリア, 変 性し た模 様 物を含んだ空 胞, 高電 子 密 度の小 体お よ びト ノ フィ ラ メ ン ト等が み ら れ た.
ミ トコ ン ドリアは その基 質の電 子 密 度が高く な り, 限 界膿も櫛も大部 分が不 明 瞭であった が, 剖 包化し た も
のは み ら れ な かっ た. ト ノ フィラ メン ト の多く は ま だ 束を な し, 細 胞 質辺縁 部では そ れ がデ ス モソ ー ム に付 着す る像も み ら れ た が, 個々 の細 線 維は不 明 瞭で, 細 線 維の周 囲に無 定 形 物が付 着して いる よ う に み え た.
細 胞 膜の内面に沿っ た周 辺 帯 (m a rgin al ba nd4))の形 成は明 瞭でな かっ た.
c o r n oi d la m ella の角 質 細 胞では, 部 位によって超 微 構 造に若 干の差 異が認め ら れ た. c o r n oi d la m ella
の下 部では, 角 質 細 胞は多 角 形ま た は や ゝ扁 平でt 密 に堆 積して いた( 写 真5) . これ らの細 胞 内には,核や 膜 構 造の遭 残, 及び そ れ ら を埋めて いる角 質が み ら れ た. 角 質には, 恐ら く緑 綬 間物 質の密 度の差 異による と思わ れ る電 子 密 度の部 分的 差異, す な わ ち やゝ暗い
部 位と やゝ明るい部 位の混在が み ら れ た が, どの部 位
でも個々 のケラ チ ン線維は明 瞭でな く, ケラ チ ン パタ
ー ンは 認 め ら れ な かった. c o r n oi d la me11a の比 較的 上部で は, 角 質 細 胞はいず れ も著し く扁 平で , 細 胞内
に形の崩れ た核の遺 残と ケラ チン パ タ ー ンの明 瞭でな い角 質は み ら れ た が, 腺 構 造の過 残は 認 め ら れ な かっ た. な お, C O r n Oi d la mella の下 部でも, ま た比較的 上 部におい ても角 質 細 胞の細 胞質 辺 縁には周辺帯の形 成が み ら れ た ( 写 真 6 ). 細 胞 間 隙 内に , 層板 顆粒と その崩 壊 物は少な かっ た. な お, 顆 粒 細 胞 間にみ ら れ る よ う なデ ス モ ソ ー ムの細 胞 間 接 着 層が時に認 め ら れ た ( 写 真 6 ).
c o r n oi d la m ella の角 質 細 胞お よ び下 方の表皮 細胞
の大 多 数は上 述のよ う な超 微 構 造を示し た が, 他方, 種々 の程 度の退 行 性 変 化を示す細 胞が有 梯層や頼粒層
におい て少 数 認め ら れ た. そ ういう変 化の比 較 的軽度 な細 胞では, 不 規則 形の空胞や拡 張し た空 隙が 主に核
の周 囲に目 立った( 写 真7) . これ らの空 胞や空隙はい ずれ も限 界 膜で境さ れ, 限 界 膜の外 側には時にリ ボ ゾ
ー ムが付 着して いた. 拡 張し た空 隙が核 周 囲 腔と 連絡 して いる所 見も時にみ ら れ た. これ らの所見 か ら空胞 や空 隙は拡 張し た小 職 体と考え ら れ た. な お, ミ トコ
ン ド リア の軽 度の膨 化も 認 め ら れ た. 変 化の比較 的高
汗 孔 角 化症の電 子 顕 微鏡 的 研 究
度な細 胞では, クロ マ チンは核の辺 縁 部に凝 集す る傾 向を示し. 細 胞 質 内には 不規 則に拡 張し た小 胞体 ・膨 化し たミ トコ ン ドリア 。 ミ トコ ン ドリア櫛の消失によ
って生じ た卵円形 空 抱。 細 胞 質の辺縁 部には不填 別に 凝集し たト ノ フ ィラ メ ン ト束な ど が み ら れ た ( 写 真 8 ). 変性 物を取り 込 ん だ自己食 胞も時にみ ら れ た・ 変 化のさ らに高度な細 胞ではt 核は消 失, 細 胞の中心部
には膨 化し た細 胞′ト器官と その過 残。 空 胞。 自己食 胞 な ど が あ り, 辺 縁 部には凝 集し たト ノ フ ィ ラ メ ント束 が み ら れ た ( 写真9 ). ま た, 細 胞 内 全 体に ト ノ フ ィラ
メン トが充 満し た細 胞も み ら れ た( 写 真1 0). 後の2 乱 す な わ ち, 変 化のさ らに高度な細 胞は異 常 剛 ヒ細 掛こ一致す る超 微 構 造を示し た. これ らの変性 表 皮 細 胞はC O r n Oi d la m ella の下方の有 棟 層や顆 粒 層 内に 不規 則に個々パ ラバ ラ に存 在す る が. 時には変化の程 度の異なっ た細 胞が数 個 集 合状にみ ら れ る場 合も あっ
た.変性 表 皮 細 胞の周 囲で は細 胞 間隙は 一 般に拡 大し,
時には デス モ ソ ー ム の減 少も み ら れ る が, 締 融 解の所 見は な かっ た.
2. 皮疹の中心部の所見
皮 疹の中心部では表 皮は 一般にや ゝ非 薄であ っ た が. 基底 層 ・有 鰊 層お よ び顆 粒 層の細 胞の超 微 構 造は いずれ も正 常のよ うであっ た. 基 底 細 胞と有 鰊 細 胞で は. 細 胞質 内に比 較 的多数の メ ラ ノ ソ ー ムが認め ら れ
た. 顆粒 細 胞と直下の有 締 細 胞では, 正 常 表 皮のそ れ らにお け る と同様, 多数の層 板 顆 粒が み ら れ た( 写 真 11). 角 質 細胞の超 微 構 造も正 常 表 皮にお け る そ れ と はゞ同 様であっ た. 基底 層には, 正常の超 微 構 造を示 すメ ラ ノ サイトが み ら れ た.
皮疹の中心部でも. ま た 辺綾 部におい ても表 皮 真 皮 接合部に異 常所 見は認め ら れ な か っ た.真 皮 上 層では,
メ ラ ノ ソ ー ムを多数 貪 食し たメ ラ ノ ファ ー ジが し ば し ば見 出さ れ た (写真1 2).
考 察
1 .e o r n oid 18 m ella の超徴 構 造につ いて
従 来, C O r n Oi d la m ella につい ては, これ を形成す る細 胞が不 全 角 化 細 胞であ る か ど う̀か, ま た細 胞 内に み ら れ る好 塩 基 性 小 体が核の過 残であ る か, そ れ と も ケラトヒ アリン顆 粒であ る か な ど. 種々論 議さ れてき た.
Sa u nde r s5 ) は組 織 化 学 的 検 索 か ら, C O r nOi d la m ella の角 質 細 胞 内 小 体を ケラ ト ヒ アリン顆 粒と同
性質のものと み な し た. 他 方, Br a u n ‑ F al c o &
Bals a即は組 織 化 学 的・ 酵 素 化 学 的研 究か ら, C O r n Oi d la m ella の細 胞 内犠 粒を不 全 角 化 細 胞の核 由 来のもの
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と し た.
c o r noid la m ella を形 成す る細 胞の性 質と角 化 過 程
に つ い ては, 最 近の電 顧 的 研 究によっ ても意 見が 一致 して いない. す な わ ち,外 松ら1)はC O r n Oid lam ella の
角 質 細 胞 内にみ ら れ る好オス ミ ウム性小 体の形 成 過 程 を検 索, こ の小 体の 一 部を表皮 内汗 管の管腔 細 胞 内の 好オス ミ ウ ム 性 小 体に由 来す る もの と み な し,
c o r n oi d la m ella 形 成細 胞と管 腰 細 胞との近 縁 関 係を
示 唆し た. M a n n ら2〉は本症の皮 疹を電 戯 的に観 察t
c o rn Oi d la m ella 下 方の額 粒層では細 胞の多く は類 円 形, 核は濃 縮 化, 細 胞 質 内 小器 管の変 性と空 胞 化, ケ ラ ト ヒ アリン顆 粒の減 少, 細胞 質辺 縁 部で の ト ノ フィ ラ メントの不 規 則 凝 集. c o r n oi d la m e11a 下 部でも細 胞は類 円 形, 細 胞 内に■ケラ チ ン様物 質の充 満, そこに 核や細 胞 質の洩 残の埋 没 等の所 見を み, その こと か ら M ie she r7)の説 (c o r n oi d la me11a が不 全 角 化細 胞か ら成る と し, 細 胞 内 好塩 基性 物 質を核 由 来とする説) を支 持し た. Sato ら31は本症と表 在 性 播 種 性日光性 汗 孔 角 化 症の皮 疹を電 顕 的に観察, C O r n Oi d la m ella が 2 型の細 胞か ら成る と し た; 一 つは主 要な構 成 細 胞で, 形は扁 平, 核や小 器 管の適 残・ 空胞 ・ 層 板 顆 粒・ メ ラ
ノ ソ ー ム等を包 捜し た暗い細 胞 質を有し,
一 部にケラ
チ ン パタ M ンが み ら れ る; 他はC O r n Oi d lam ella の中 央 部と辺 縁 部に ご く少 数 存 在す る類 円 形の暗い細 胞
で, 核や小 器 菅の適残 ・空 虚な空 胞・ 高電 子 密 度の顆 粒を含ん だ空 胞 等を多 数 含有, ケラ チン パタ ー ンやト ノ フィ ラ メ ン ト束は明 瞭で ない という. 以上か ら Sato ら は, C O r n Oi d la m e11a が多 数の不 全 角 化 細 胞 と少 数の異 常 角 化 細 胞か ら成ること, そ れ はC O r n Oi d la m ella 下 方の表 皮 細 胞にお け る細 胞の機 能 冗過と退
行 性 変 化という矛 盾し た 二つの過 程の結 果 生じ た もの と推 測し た. な お: 若 干のC O r n Oi d la mella では多く の微 絨 毛に囲ま れ た透 明な部 分が認め ら れ, かつ下方
の表 皮に表 皮 内 汗 管が み ら れ た こと か ら, 若手の
c o r n oi d la m ella は汗 孔 由 来であ ろ う と述べて いる.
c o r n oi d la m ella と下 方の表 皮細 胞の超 微 構 造につ
い て の著 者の所 見は Sato ら別のそ れ と本 質 的には変 り が ない. 両 者の相 遵 点は, 著 者の所 見に おい て
c o r n oid la m ella 下 部の不 全 角 化細 胞の多く が類 円 形であ っ た こと, ま た異 常 角 化 細 胞 が c o r n oi d la mella 下 方の有 棟 層や額 粒 層に は み ら れ た が.
c o r noi d la m ella 内には は と ん ど認め ら れ な かっ たこ と,他 方,Sato らの所 見におい て汗 孔 由 来の C O r n Oi d lam ella の存 在を 思 わす所 見のあっ た こと な どで あ
る. Sato ら は.c o r n oi d la m ella の主 要な構 成細 胞で あ る扁 平な暗い細 胞にお け る核を含め た細胞 小器 管の