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論 文 内 容 要 約 論文題目

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 要 約

論文題目

Insertion-deletion polymorphismsを用いた自然脱落毛からの 個人識別

責任講座: 法医学 講座 氏 名: 羽田 俊裕

【内容要約】(1,200 字以内)

【目的】

警察による捜査現場で発見される自然脱落毛の鑑定は法医実務上重要な鑑 定事項である。特に個人識別は重要である。これまでの毛髪の鑑定は、形態学 的な検査や抗体を用いて行うABO式血液型の判定がなされてきた。近年はミト コンドリアDNAによる鑑定も有用とされているが、核 DNAについてはDNA 量が微量しか採取されないため鑑定が困難となっている。現在、DNAにおける 個人識別にはshort tandem repeat(STR)による方法が用いられているが、本 研究ではInsertion-deletion polymorphisms(Indel)を用いた市販の個人識別 キットを脱落毛に使用し、個人識別能が改善されるか検討した。

Indel を 用 い た 個 人 識 別 キ ッ ト で あ る Investigator® DIPplex kit

(QIAGEN)は、日本人の集団調査が行われていないので、口腔内細胞から抽 出したDNAを用いて集団調査を行った。

【方法】

インフォームド・コンセントが得られた被験者から口腔内細胞と脱落毛を 採取し、それぞれからDNAを抽出した。脱落毛は毛根部と毛幹部に分けて別々 DNAを抽出した。毛根部と毛幹部から抽出したそれぞれのDNAに、D17Z1 領域の207 base pair(bp)と97 bpの長さの異なるDNA断片がどの程度存在 するかをDNA濃度として、リアルタイムPCRを用いて測定した。次に、口腔 内 細 胞 お よ び 脱 落 毛 の 毛 根 部 と 毛 幹 部 か ら 得 ら れ た DNA に 対 し て 、 Investigator® DIPplex kitを使用してPCRを行い、DNA型の判定をした。日 本人の Investigator® DIPplex kit による集団調査は口腔内細胞から抽出した DNA を用いて行った。同様に、口腔内細胞および毛根部および毛幹部の DNA に対して、STRを用いた個人識別キットであるAmpFℓSTR® Identifiler® Plus PCR Amplification Kit (Life Technologies)を使用してPCRを行い、DNA 型の判定をした。毛根部および毛幹部でそれぞれのキットから得られた結果が、

口腔内細胞で得られた結果を対照として、各座位で一致しているかを判定した。

【結果】

日本集団におけるInvestigator® DIPplex kitのアリル頻度調査を行い、総 合同値確率は十分検査に値するものであった。

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自然脱落毛では、毛根部の平均DNA濃度が毛幹部の平均DNA濃度より多 かった。また、207 bpをターゲットにした際のDNA濃度よりも97 bpでのDNA 濃度の方が高く測定された。

個人識別能では、毛根部と毛幹部ともに、鎖長の短いPCR産物を使用した 座位ほど正確に型判定が行われる割合が多かった。また、STR による個人識別 キットよりもIndelによる個人識別キットの方が、より少ないDNA濃度でも正 確に型判定ができることが示唆された。

【考察】

日本集団においてもIndelを用いたInvestigator® DIPplex kitによる個人 識別は有効であると考えられた。本研究からは Indel を使用する個人識別は、

STR を使用する個人識別より少ない DNA 濃度でも可能となることが示唆され た。

参照

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