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長崎大学附属図書館による 教養教育科目の授業支援
長崎大学附属図書館 松田 綾 山本 知美
平成26年3月1日(土) 一般研究発表Ⅱ C2:教育支援 情報コミュニケーション学会 第11回全国大会
あらまし
長崎大学附属図書館では、平成25年度教養教育科 目「情報化の役割と課題」に授業支援を実施
学生自身がパスファインダーを作成することにより 情報検索のプロセスを習得し、課題学習を円滑に遂行
情報スキルやモラルの指導の必要性 質・量ともに十分なパスファインダーの構築 新たな課題の発見
1. 背景と経緯
平成24年度より教養教育が一新
新カリキュラム「モジュール方式」がスタート 調べ学習やグループディスカッションなど アクティブラーニング主体の授業が展開
<図書館による授業支援案>
→特定のトピックに関する資料や情報の入手方法 を示した情報ガイド「パスファインダー」の作成 [学生へのメリット] 必要な資料に簡単にアクセスできる [教員へのメリット] 資料リストを作成する手間が省ける
平成25年度後期
教養教育科目「情報化の役割と課題」
<授業形態>
1. グループごとに学習テーマの割り当て 2. 個別の関連キーワードについて調べ学習 3. 学習の成果をプレゼン発表
図書館による授業の支援が実現
→ 5つの候補テーマのパスファインダーを作成
調べ学習に有効な資料の調査当該資料の当館の所蔵状況を確認
パスファインダーに掲載する代表的な項目 z キーワード
z 入門的な情報源(辞書、事典など)
z 図書
z 雑誌・雑誌論文 z 新聞記事 z 視聴覚資料
z 政府刊行物(白書・統計など)
z その他の情報(Web情報など) etc.
学習テーマの内容や授業 の進行方法から判断して、
今回はこの6項目を掲載
パスファインダー(例)
キーワード
図書
入門的な情報源 百科事典 主題別専門事典 テーマ
2 学習テーマとキーワード
当館の蔵書状況等を精査して4つに絞り込み z災害発生!その時ITは何ができるのか?
=パーソンファインダー、ディザスタリカバリー、マッチングギフト
zITで“学び”が変わる!?
=電子黒板、オープンエデュケーション、e-ラーニング
z新機種 続々!スマートフォンの違いとは?
=オープンソースOS、サンドボックスモデル、ポストPC
z迷惑メールがたくさん来るのはなぜ?
=ボット、フィルタリング、リテラシー
zより早くより便利に ネットショッピング最新事情
=フリーロケーション、ソーシャルコマース、ジオメディア
2. ねらい
<パスファインダーの基本形>
図書館が作成し、学生が参照する
<パスファインダー作成の目的>
適切に資料の収集が行えるよう支援すること
情報検索の過程が可視化→今後の学習支援にフィードバック
学生にパスファインダーを作成させることで 情報検索の方法を習得させよう!
3. 方法
<事前準備>
図書館が作成したパスファインダーの書式を 準用して、教員がワークシートを作成
→空欄部分を埋めていくことで、意図せずに パスファインダーが完成するしくみ
<第四回の授業>
図書館によるパスファインダー作成講習
→ワークシートに沿って、パスファインダー完成
ワークシート(例)
学生に実習させたい 箇所を空欄に置き換え
図書館作成の パスファインダーを準用
見出しや手順は そのまま
(1)概要説明
• パスファインダーとは何か?
• パスファインダーを用いるメリット
(2)キーワード
• 適切な検索キーワードの選定
→検索精度に影響
※今回は担当キーワードを事前に割り当て
<パスファインダー作成講習> (3)入門的な情報源
= 百科事典や主題別専門事典
• テーマの全体像を掴む
• キーワードの概念や意味を調べる
• 同義語や類義語なども調査 知識探索サイト「ジャパンナレッジ」
・オンライン辞書・辞典
・新語や時事語も収載(更新頻度が高い)
・信頼性の高い情報
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(4)図書
• 長崎大学で所蔵している図書を探す
蔵書検索システムOPAC(オーパック)
・書名や著者名での検索は可能
・図書の内容からの検索は難しい
• 図書の内容から関連する図書を探す
連想検索Webcat Plus(ウェブ キャットプラス)
・キーワードから連想される図書を検索
・CiNii Booksと連携→他大学の所蔵を確認
(5)雑誌・雑誌論文
• 図書との性質の違いを説明
• OPACでは論文の検索は不可。
(雑誌の所蔵状況は調査可能)
• 論文検索には専用のデータベースが必要
国内論文情報データベース
CiNii Articles(サイニイ アーティクルズ)
・国内で発行された雑誌を論文単位で検索可
・OPACへのリンク
・フルテキスト(本文)の閲覧
(6)新聞記事
• 最新の動向や歴史的な流れを掴む
• 長崎大学では主要な新聞を購読 朝日新聞記事データベース
聞蔵Ⅱビジュアル・1984年~当日の朝刊までが検索対象。
・朝日新聞各社の本紙、地域面、雑誌等を収録
(7)その他の情報
• Webページ
• 有用な情報 (関連専門機関の情報源など)
4. 結果と考察
通常のガイダンスと到達目標に差異はない
→ 受講生の態度や反応は良好
<考えられる理由>
•ニーズに即したスキルの習得
•必要な時に適切な支援を提供
図書館の支援と 授業内容の連動が重要
とても役立った 8
まあまあ役立った 18 どちらとも
言えない 4
役立たなかった 1 あまり役立たなかった,1
パスファインダー作成の有益度
(最終アンケートの結果より)
講習後の学生の意見
(授業アンケートの記述より一部抜粋)
様々なデータベースが使えることを知った。
これからの調べ学習に利用したい。
パスファインダーの作成を通して、今後活用できそうなシス テムの活用法を学ぶことができて、とてもためになった。
図書館の利用方法や検索方法について学んだが、図書は あまり数がないため、深く掘り下げることができなかった。
今まで、情報検索にはインターネットのエンジンばかり利用 していたが、これからはデータベースを使いたい。
インターネットなどが普及する中、信頼できる情報がどれか というのを判断するのは大変だと思う。
5. 反省と気づき
授業アンケートの意見にも挙がっていたが、
調べ学習を行う際に、インターネットの情報だけに 頼っている学生が大変多い。
情報リテラシー教育の必要性
・信頼できるサイトの見極め方
・質の高い情報の探し方
・他人の文章を引用する際の注意事項 など
今回は90分間の授業でまとめるために、取り上げること ができなかったが、今後は指導の機会を作る必要がある。4 6. 今後の課題
•
教員への働きかけ
•
積極的な広報活動
•
図書館職員のスキルアップ
情報スキルやモラルの指導
→ 平成26年度の新入生ガイダンスから実施予定
学習段階に応じたガイダンスの実施
→ 授業と連携して実施するためには、カリキュラム の問題もあり、実現はなかなか難しい・・・
必要な時に必要な情報を参照できるように
量・質ともに十分な パスファインダーの構築
<検討事項>
z
授業との連携
z教員への作成依頼
z学生への提供方法
授業の中で紹介または配布 図書館のホームページに掲載