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地方短期大学女子学生の体格・体力調査

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(1)

地方短期大学女子学生の体格・体力調査

― p e r s o n a l   c o m p u t e r を 利 用 し た デ ー タ 処 理 か ら ―

樫 村 修 生

1

わが国の体力問題 は,古 くは貝原益軒が 「養生訓」の中で述べている1)。そ れは,「中華の人は, 日本人 より生質健やかに腸 胃つ よき故飲食多く,肉 を多 く食 う.日本人接,生 まれつ き薄弱にして,腸胃よわく食少なく,‑・」 とい うものであった

( 1 71 3

年)。その後,日本人の体格 ・体力は,外国人に比べ非常 に劣っていることに気付いてきたのである (明治前半期)

第二次大戦前には,特に徴兵検査 によりわが国国民の体力低下問題が取 り上 げられた。戦後,食糧事情 は最悪にな り,体格 ・体力とも著 しい低下 を示 した。

その後,栄養 ・衛生状態の改善に伴ない,育少年期の発育状態は好転 し,現在 に至っては体格が順調な伸びを示すのに対 しそれに伴なう体力の伸びがみ られ ないことがあげられている1)。 この体力の低下が,「運動不足」に起因 してい るのではないかという報告 は多数 されている1)

わが国では,最近 この運動不足 ・肥満 ということが大変問題視 され続 けてい る。その問題解決のため,国民一般の健康 と体力の保持増進には,"身体運動"

の必要性がかなり浸透 してきてお り,最近何 らかの形でスポーツを実行 してい る者が国民全体の

5

割 をはるかに超えていると言われている1)。 しか し,一方 では運動不足なので運新 を実行 しようと思 うのだが,どのような運動 をしたら よいのかという運動処方の指針がなされていないのが現状である。運動処方作 成 は,当然個人個人の体力を把握 していなければならないため,体力診断テス

(2)

トの必要性 が出て くる訳 で ある。

今回調査 の対象 とな っている短大生

1 8 ‑1 9

歳 の時期 は,体格 ゝ・体 力の生 涯変 動 の点 か らピー クをす ぎ減退 を始 め る時期 で もある。 その短大生 の体格 ・体力 調査 を行 ない,体格 と体 力の関連性 を考 えるとと もに,運動不足 と密接 な関係 が あると思 われ る体脂肪量 と体格 の関係 を明 らか に した。 さ らに,上記 の 目的 達成 の ため本研究 は,パ ー ソナル コンビュ‑ タを使用 す る ことに よ り,全 デー

タの解析 を行 な うこと もあわせて試 みた。。

2

研 究方法

体 力 テ ス ト実 施 の要 項 に よ り

2)

,形 態 と して, 身長

( c m)

・体 重

( k 9)

・胸 囲

( c m)

・座 高

( c m)

・皮 脂 厚 (上腕 ・肩甲骨下 ・腹部mm)

5

項 目,体 力 と して 反復 横 と び (回)・垂 直 とび (cm)・伏 臥上 体 そ ら し(

c m)・立 位 体 前屈 ( c m)

・握 力 ( 右k

9)

・背筋 力

( k 9)

・肺 活量(

c

c

)

7

項 目を計測 した。

実施 対象者 は,信 州豊南女子短期 大学

1

年生

1 9 0

名 (国文科

1 1 4

名,英語科

7 6

名 )で ある.

測定 デー タの計算 処 理 は,パ ー ソナル コン ピュー タ

( NECl 8 8 0 0

システム)を 使用 して行 な ったO この コンビュ「 タシステムは,図

1

に示 す ものである。 コ ンビュ二 タ本体 のキ‑ボー ドか ら, ミニ フロ ッビ‑デ ィス ク制御装置 で, ミニ

(3)

フロッピーデ ィス クに全 データを 入 力 した (ランダムファイル入力) そのランダム ファイルデータを利 用 して,国文科と英語科別に計算 処理 を実施 し, ドッ トプリンター に計算結 果 を出力 した (流れ図は

2

に示す)。計算 は,特 に相関行 列 ・重相関な ど多変量解析 を中心 に行なった。 なお,データ入力 ・ 相関行列 ・重相関 プログラム及 び

プログラム解説は,後 に付記 した (資料

1・2・3・4

)0

体脂肪率を求めるため,次式 を 計算 した

3・ 4).

体表面積(m2)‑体重

0 444

×身

0663 ×88 . 83÷1 0 4

体 脂 肪 率 (%)

‑ 1 4. 57÷

1. 09 4 61‑0. 00 03 01 2

×(上腕 +肩 甲骨下+腹部皮脂厚

体 表 面 積 ÷ 体 重

×1 00

〕‑

回 .

2 ミニフロッピーディスクへの任力測定データ フTイル作成の流れ函

4.1 42rXI O O

体格指数は,次式の項 目を算出 した

2)

0 比体重‑体重 ÷身長

×1 00

比胸囲‑胸囲÷身長

×1 00

比座高‑座高÷身長

×1 00

ロー レル指数 ‑体重 ÷身長3×1

0 0

カウプの指数 ‑体重 ÷身長2×1

0 00

77

(4)

ベルペ ック指数‑(体重 +胸囲 )÷身長×

1 0 0

ボルハル トの指数 ‑(身長 +胸囲)÷体重

なお,測定 は,1

9 83

6‑ 7

月にかけて実施 した。

3 結果及び考察

(∋平均値及 び標準偏差 について

体格 ・体力合計1

6

項 目の国文 ・英語科別平均値 と標準偏差 は,表

1

に示す通 りである。

体格 は,国文 ・英語科 ともほとんど大差はないが,腹部皮脂厚 において平均 値 で国文科 に高値 を示 したが,有意差は認め られなかった。

体力は,体格同様国文 ・英語科 とも大差 はないが,伏臥上体そ らしが国文科 で平均

3 c m

高値 を示 したが,有意差 は認 められなかった。

体格指数の国文 ・英語科別平均値 と標準偏差 は,表

2

に示 した。表

1

と同 じ

表 / tE格 ・イ三力 の 平 均 た丘と 控1繋偏 差

L 国

料 ( n

=

′′ ゲ ) 葵: ‑ A f , i 料 ( n

‑7占) /. 手書 丘 (cn)

/∫7‑ 年

±

5./ /53‑ 2

5.. 4 1 .

2 .位 kg)

・ 53

.

4 E

j=

8.5 53. O

j=

7.2 3.

囲 (cn)

18 0. 9

±

占.2 80. ?

J=

5.0

年.座 高 (cEl)

8 占, ′

.2

.8 85.

7 土 .

2.4 t 5

.上 腕 皮脂 厚 (m皿)

J.

9

牛 .9 /9. 9 土 中‑占 占.

肩 甲骨

/8. 3

±

占.年 /7. O j= 5.∫

7.

2 .

2. 0

′0

. 5

/8. 占 土 ∫. .8 8.

反 復環 と

U (

回 )

38. 7

±

5.0 38. 9

3

.8 9. 垂 t 亘と

ぴ (cn)

39. 占

±

5.8 ' V/. 9

7.2

/0.塩 力 (kg)

28, 1

j=

4 E .9 . 28. 0 土 5.1

/ /.速 力 (kg)

3. 2. 4 L

5.0 3/. 7 士 5.占

/2 .上 体 そ ら し (cn)

55. 0

7.4 E ∫1. / 土 9.3 /3.

立 位 体 前 屈 (cn).

′∫. 7

∫.9 /メ. 中 土 年.9

/41.脂 培 土 (cc)

2 7 i f. 中

m ̲8

. 2 耕 . 0 土

3l

W.

/5.

背 筋 力 (kg)

77. 7

′ 3.7 75. 7 土

3

.5

(5)

く,体格指数は両学科間に大きな差が認められなかった。

2 体 楕 指数 の 平 均値 と標 幣 偏 差

同 文糾 英 詐 料

カウプ 2./ 5士0. 3/ 2./ 8土 0

.27 ベルペ ック

8 : S. 3 土 8.占 G y.7士7.′

体娼

33..

9 士5.0 33. ∫土中. 2

比附 朗

∫′. ゲ土 中. ′ ∫′. 2 士3. ∫

比P7

5 V.7士′̲ ./

5年.

2土 ′. 3

休 脂

F l h 率 ( %) .』 ∠ .′ 士占. 占

L

. Z Z. 9土 4 E. 2

形態測定は,その診断により5) (1)身体機能評価との何 らかの関連か ら健康 度 ・体力 ・スポーツ ・職業適性等の機能面の推測が可能

( 2)

健康 と運動処方の 基礎 (3)個人や集団の追跡調査 により発育発達の把握が可能となる。

身長と座高は,長青であ り,発育の指標 として骨格の長 さをあらわす もので ある。特 に発育期 には,身体的作業能力と関連が深いとされている5)。体重 ・ 皮脂厚は,量育で身体重量 ・身体充実度の指標となり,とくに体重 は筋力と相 関が高いとされている

5)

。胸囲は,周胃 とされ骨格 ・筋肉 ・脂肪 で形成 された 太 さ ・囲 りのサイズをあらわすものである

5)

。皮脂厚 は,肥満を判定する基準 として広 く用いられている。皮脂厚と体密度の相関をみると,成人 ・思春期で は上腕 ・肩甲骨下 ・腹部の3ヶ所が高い関係 を示 している

5)

0

肥満の判定は,成人の場合3

0%〜35%を軽度 の肥満,35T40%を中等度, 4 0%以上 を高度の肥満 としている

2)。国文科 ・英語科 とも本短大生は,それぞ れ平均2

4. 1,2 2. 9%となってお り,標準域の者が多いことがうかがわれる。 し

か し,この皮脂厚からの計測法は,あくまで推定法であるため体内の含有脂肪 部分 について測定が不可能な点である。

体力テス トは,人間が積極的に生 きていく身体の適応能 を評価 していこうと

(6)

するものである

5)

。握力 は,前腕の静的屈筋力をみるものであり,上肢の筋力 の代表的な測定項 目である。1

8‑1 9

歳の握力基準値 は2),約29.

Ok

9であり,国 文科左28.

2k

9,右3

2. 4k

9,英語科左2

8. Ok

9,右31

. 7k

9と平均値ではぼ全国標準

であると考える。

反復横 とびは,左右素早 く移動する能力をみることによって全身の敏捷性 を みようとするもので,主に脚筋の機能の評価である

5)

。敏捷性 は,神経伝導速 度がGl

a や Gl b

の求心性神経 と遠心性神経が体内を一周すると約1

2 0ms e

cであり, 個人ごとの差がないことか ら,敏捷性の主体は筋収縮の速 さに依存 している5)0

さらに敏捷性 は,かな りの トレーニ ング効果と習慣性 をもつものであるといわ れている

5)

。敏捷性 と 「運動神経のよさ ・にぶ さ」の表現 を類似 して使われる きらいがあるが,敏捷性の評価だけで運動神経 は判断できるものではないと考 える。反復横 とびの標準値

2)

,37‑38

回であ り,国文科3

8. 7

回,英語科3

8. 9

回 となってお り,ほぼ標準域である。

垂直とびは,パ ワーをみるものであり,主として脚部が短い限 られた時間内 にどれだけ仕事 をする能力があるかである

5)

。垂直とびの標準値 は,年齢1

8‑

1 9

歳で39.

0c m

であり,国文科平均3

9. 6

cm,英語科41.9

c m

と標準値以上の値 にな っている

2)

0

上体そ らし,立位体前屈 は,柔軟性の評価としてあげられるが,柔軟性 は‑

っまたは復数の関節の運動可能な生理的運動範餌である

5)

。上体そ らしと体前 屈 は,柔軟性測定の中で距離法といわれ,計測 は容易であるが長育の影響が入 り込んで しまうと言われている

5)

。ただ し,発育期 を過 ぎたものの個人の測定 値およびその変化は,意味あるものと思われる。上体そらし及 び体前屈の1

8‑

1 9

歳における標準値 は,それぞれ58.

0‑59. 0

cm

,1 7. 2‑1 7. 3c m

であり,上体そ らしそれぞれ平均国文科5

5. 0

c

m

,英語科5

2.1

c

m

,体前屈国文科1

5 .7

c

m

,英語科

1 4. 4c m

と柔軟性 に本短大生が劣っていることが うかがわれる。

肺活量 は,肺機能を評価する指標であり,肺の予備容量 を簡便に評価 しうる ものである

5)

。 しか し,運動能力 との関連 をみるには, この換気機能検査 だけ

80

(7)

では不充分であり,効率の面か ら最大酸素摂取量 などを調べる心要があると思 われる。肺活量は,年齢や身長 ・体表面積 との関連が大とされてお り,休力の 診断にはそのままの値で評価することは望 ま しくないとされている

5)

0本研究 において,国文科平均

2 7 6 5. 2 c c

,英語科

2 6 9 4. 0 c c

の肺活量であった。

②相関関係 について

6・ 7)

Eは e

・ 4 E

/y 休 t

./Ai .T4? MEF

・ J t u ・ 仇 び ・

ふ̀9 座 右

・mi ・3H ・雌 ./ 上兄 .03g .3Chi .J,桝 .乃iZ q 甲

/好 .4CZg .仏

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77 .

37 . a3 3 J l

・ ′ 冴 ‑

.07V

‑ . の

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・W J .

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a 2 2

..27占 .3g & 力 左

377 ・W .3/ .i/中

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3

/ 5 . . Z わ .

/j7 .m .三% .7W 丘 力 6

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・073 ・.7 ・3LT ▲(EZ .詔9 .JE2 .舛/ .053 .J'U .dH ./B .(1か ‑.OiT

‑ .

W .075 休 暇 肪

衰 3

は,体格と体力の国文科 における相関行列である。国文科の相関行列表 は,相関係数が

1 2 0

個 となるが,有意 と認め られる係数は,有意水準

5%

7 5

( 6 2 . 5%

),有意水準

1%

5 3

( 4 4 . 2 %)

が観察 された。

身長 と特 に高い相関を示す項 目 (相関係数

0 ・ 3 0 0

以上)は,体格で座高 ・体重

・体力で握力 ・背筋力であった。体重 との関係では,すべての体格 と関連が密 接であり,体力は身長 との関係 と同 じく握力 ・背筋力と関係が密接であった。

胸囲は,体重 と同 じ (体格項目全般と握力 ・背筋力との関連が深かった。座高 は,身長 ・体重 ・胸囲に比較 し皮脂厚

3

ヶ所 との相関関係が認め られないが, 体力項目では握力 ・背筋力との関係が密であった。皮脂厚 は, 3ヶ所相互間の 関係が特 に密接であり,体力との関連 はあま り認められなかった。

体力項 目相互間で‑は,反復横 とびと垂直とび ・肺活量,垂直とびと握力 ・肺 活量 ・背筋九 握力と肺活量 ・背筋九 上体そらしと立位体前屈,肺活量 と背 筋力に相関関係が特に認め られた。

(8)

■ ■

・ 3

77 7t

α9・BCF Jq朗

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7 3

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1381握力左

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Z7 佳 作 胡 青書Zkdh%:0./W. /形 :0..2冗〉

4

は,表

3

と同様 の英語科 における体格 ・体力の相関行列である。有意と 認 め られ る相 関係数 は,有意水準

5%

の場合

1 2 0

個中

5 7

( 4 7 ・ 5 %) , 1

%の場

3 5

( 2 9 . 2%)

であ り,国文科 より低値 を示 した。

身長 と特に高い相関関係 を示す項 目は,座高 ・体重 ・握力 ・背筋力であったo 体重では,すべての体格項 目 ・握力 ・背筋力が密接であった。胸囲は,皮脂厚

と,座高 は背筋力 と相関関係が認 められた。

皮脂厚 は, 3ヶ所の相互間に高 い相関が認め られたo

体力項 目間 では,反復横 とびと垂直とび ・握力 ・背筋九 垂直とびと握力 ・ 背筋力,握力 と肺活量 ・背筋力,肺活量 と背筋力の間 にそれぞれ相関関係 を示

した。

水野

1

)は,体格 を考慮 に入れた体格 ・運動能力の回帰評価法 を考 え,特 に身 長 という後天的要因に影響 されることなく評価できる項 目を基準 と しているo つ.まり, もともと体格 ・体力は・身長 の高 い者が高 く,体格の大小に応 じて評 価 をスライ ドするべ きだと している。 この考え方 にあわせて,本研究 における 身長 と体格 ・体力の関係 をみると,国文科

1 5

項 目中

1 0

項 目,英語科

1 5

項 目中

6

項 目が危険率

5%

で有意な相関関係 を認めた。また,国文,英語科 とも身長 と の相関関係は同 じ傾 向が認め られ,特 に体重 ・握力 ・背筋力 は高 い相関関係が 認 められた。最近の

1 0

代の体力の年次変化 を調査すると,背筋力 ・立位体前屈

82

(9)

・伏臥上体そらしが低下傾向を示 し,筋力 ・柔軟性が青少年の問題 とされてい る。 しか し,青少年の身長発育は,年 を追 って増加 している。本研究が身長の 高い程背筋力が大 きいという結果か ら考え,最近の青少年 は身長が増加 してい るのに対 し,背筋力が低下 していることが矛盾することになる。この原因は, 身長の増加が下肢長の増加 に起因することや,運動不足 による肥満 (体脂肪の 増加)に対 し,筋肉量の減少などが考えられる。

身長 は,筋力と相関関係が顕著に認め られることか ら,水野が提唱 した回帰 評価法が使用できるものと考える1)0

体脂肪率 と体力の相関関係は,国文 ・英語科 たおいて顕著な関係が認め られ なかった。 これは,本測定集画が国文科2

4. 1±6 . 6%

,英語科2

2 . 9±4. 2%と平

均値で標準 を示 してお り,肥満の集団ではないため肥満による運動不足の学生 は少なく,特 に体脂肪率と体力の関係が認められなかったと思われる。

身長 と体重 ・胸囲の相関関係 は,発育期にかな り高い関係を示すが,年齢 と ともに関連がみられな くなると報告 されている

8)

。本短大生 においても,それ ぞれの相関関係はあま り高 くな く,成長期を過 ぎていることが原因と考える。

これは,成人が長青は停止するが量 ・BIl青は増減 しやすいことを示唆 してお り, 生活環境とくに栄養摂取 ・運動状態が関与 していると思われる。

柔軟性は,立位体前屈 と上体そらしで測定 したが,それぞれ前屈 と後屈の正 反対の柔軟性である。両者間には,相関係数国文0.

2 2 8

,英語0.

3 5 7

と有意では あるがあまり高い相関関係ではなく,前屈 と後屈の柔軟性がある程度関連性 は あるが,密接な関係ではないと思われる。キュア トン,野口 らは5),運動適性 の主軸が筋力であるとともに柔軟性 とバ ランスであると報告 し,運動能力と関 節可動範BIlになん らかのかかわ りあいがあることが考えられる。

5 ・6は,それぞれ国文 ・英語における体格指数の相関行列を示 した。特 に表

5

は,体脂肪率が肥満の指数となるものであえため,体脂肪率 と体格指数 の相関関係か ら肥満判定の指数 として評価できる方法を示 した.ロー レル ・カ ウプ ・ベルペ ック ・ボ)i,六ル トの各指数 と体脂肪率の相関閑廃 は,危険率

1%

(10)

5 t本節iR敬の相関係数 (伺文相)

有意

水 畔 ∫% : 0 . / 5 0,/形 . ・ 0 , 必)

表 占 体 格 指 敬 の 相関 係 数 (英jli料)

有 意 水

聯 5% : 0 . / 89 , /, o o /: 0. a

l

で有意な関係 を認めた。その中で,国文 ・英語科 ともに,ベルペ ック指数と体 脂肪率の相関関係が最 も高いものであった。 しか し,指数間の相関関係 は

,Z

変換による差の検定の結果,有意な差が認められなかったQ

ローレル指数は,身体充実指数とも呼ばれ身長を一辺 と した立方体の密度 に 相当する。肥 そう度 を判定するのに使用する者 もいるが,特に身長の影響が大

きく,同 じ肥満程度でも長身の者ほど低 く値が出る傾向にある

2)

0

カウプ指数 は,体重が身長の

2

乗 に比例するとの考えか らつ くられ,身長充 実度 ・栄養状態をみようとするものである

2)

0

ベルペ ック指数は,比体重 と比胸囲の和であり,比体重 は身長の影響が大き く,比胸囲は逆にそれが小 さい傾向を示すものである。そのため,両者の和で あるこの指数 は,身長の影響 も相殺 し,より体格 ・栄養状態 をよく表わすもの ではないかとされている

2)

0

ボルハノウト指数は,身長 と胸囲の積つまり体表面積的数値 と体重 との比 を示

84

(11)

し,身体の充実度 をみようとするものである

2)

。 しか し,本調査では,体脂肪 率とポルハル トの指数の相関関係が負の関係 となること、か ら,肥 そう度を表わ すことができないと考える。

比体重 ・比胸囲は,ある程度肥そう度 を表わす ことができると本研究の体脂 肪率 との相関関係か ら示 された。しか し,比座高は,胴長 とか短足 とかいっ′た体 型 をみるのに用いられるために,肥そう度を表わすことができないと思われる。

体脂肪率 は肥満度の判定の指標 となるが,その体脂肪率を体格葵び体力項 目

2

変量以上の組み合わせより評価をした。それにより,妥当性の高い肥満の 判定法が確立することが望ましくなければと同時に,体脂肪率の推定がより簡 単な計測の実施で可能になることと考えた。表

7・8

は,それぞれ国文 ・英語 科における体脂肪率 を従属変量 としてその他の体格 ・体力項 目を独立変量 に重

責 7 体 脂肪率 を表 わすrL̲めの 重回帰 (国 文 科 )

十 0. 3

7

3

h

5

.

代 脈那 覇 ニ

0,

称 +0.

似 ∠体 重

+

0

. .

2g 肺囲

C Lt脂 肪率 を表わ すための 釈回帰 (藁 讃 料 )

・̲+0

.3g:3,

舵一o

‑0/V反

洞+ P .

CO7g的

0.

OnZ箆力左

+0.

Cty 掃 力

石+0 ⊥

0%上L‑ト

0.

0/01lr.L.I( 2‑.作 粁 JB等くさ‑0;

8 77+0.

/u 身

‑ 0..押7体

重‑

0

.

(nZ胴

同‑0.

07/

+0.

、諮り上腕皮

脂+0. 33 : 3

印 ー1冊

+

0

.

3g/舵

4(一代 附加

帝.

̲

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0. 0

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「0

̲

.

m 垂

l g Z +0.

ヱ許 良力左

0

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05才握

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体‑0

,′仲立化

(12)

回帰統計処理 を実施 した。それぞれ式(1)は,測定全項 目を独立変量として計算 し,式(2)は体格項 目,式(3)は身長 と体重,式(4)は体力項目,式(5)は体重 ・胸臥 式(6)は体重,式(7)は胸囲をそれぞれ独立変量 とした。

下式 は,それぞれ国文 ・英語科の式(3)(7 ・8中)の変換 を し,体重 を従 属変量 として組みたてたものである。

国文科 体重

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体脂肪率

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体脂肪率

+0. 5 3 4

身長

体重

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図 3 拝借肋串を基準とした身長と体tの粥銘

そこで,図

3

はこの式 に体脂肪率

2 0・2 5・3 0%

のときの回帰直線 を算出 したも のを示 した。つまり,本研究 において体重 と身長の関係式か ら体脂肪率の値が ある程度推定 ランクづけできると考える。同 じ身長において体重が国文

3 . 96k 9

・英語

3 . 3 8k

9増加するのに対 して体脂肪率が

1%

増加する計算になる。この推 定式 は,あま り体脂肪率の範路が広 くな く (体脂肪率国文

2 4 . 1±6 . 6%

,英語科

2 2 . 9 士4 . 2%) ,2 0‑3 0%

程度の範囲で使用することが妥当であると考える。

③T

‑スコア法による統計処理

これまで,種々の測定項目の測定単位がcm

・k

9・回数

・c c

など異なるもので

(13)

あるため,数字が

1‑4

ケタまでとなり,前述のような重回帰方程式 であ らわ す場合,従属変童 に対する貢献度 (負荷量)が明確にされないことがある。そ のため,測定項目を統一 した‑評価単位 におきかえていく必要がある。そこで, この一方法は平均値 と標準偏差 を用いる

T

‑スコア法 による評価である

1

)。表

9

,T

‑スコアの総合点 (体格と体力項目合計

1 6

項目)と各体格 ・体力項 目の 相関関係 を示 した。国文科では,総合点 と全体格項目が高い相関関係 を示 し, とくに握力左右,背筋力の筋力項 目の総合点に与える貢献度が高い結果となっ た。英語科においても

,T

‑スコア総合点と全体格項 目 ・握力 ・背筋力の項 目 の問に高 い相関関係を認めた。つまり,体力の総合評価する場合に握力 ・背筋 力といった筋力関係の依存度の大 きいことを示 している。筋力は,発育状況の 指標,筋の鍛練度の把握 ・運動不足をみる指標 となり得るもあであり,人間の あらゆる身体運動 ・日常生活での作業 もこの筋力の発現により成 り立つわけで あり,人間の生活には重要な体力要因であることがうかがわれる。

表 9 T‑ ス コ ア総 合点 とT ‑ ス コ ア捌 定項 目の 相関 関係

測 定項 目 国 文科 (

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(14)

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結論 .

̲短大生 を対象に体格 ・体力調査 を行ない,その体格 と体力の関連 を明 らかに するとともに,体脂肪率 と体格 ・体力の関連か ら運動不足の起因をさぐること を試みた。なお,.この調査の分析 は,パーソナルコンピュータを使用 した。そ の結果,次の ことが明 らかE子なった。

(1)体格 ・体力の平均値 は,国文科 と英語科の間に有意差が認められなかった

( 2 )

体脂肪率 は,国文科

2 4 . 1±6 . 6%

,英語科

2 2 . 9±4 . 2%

で標準域の者が多か つ芳 O

(3)本短大生 は,やや立位体前屈 ・上体おこしの柔軟性に劣っていた。

(4)体格 ・体 力項 目の相互間 にお ける相 関関係 は,有意水準 1%が国文科

4 4 ; 2%

,英語科

2 9 . 2%

を示 した。

(5)体脂肪率 と体格指数の相関関係は,ベルペ ック指数との相関関係が最 も高 かった。

(6)T‑スコア総合点 と体格項 目 ・筋力関係の間に,高い相関関係 を示 した。

(7)パーソナルコン

ビ・ ユ

‑タを利用 して,体格 ・体力デ‑タの多変量解析 を行 なうプログラムを考えた.L

5

文献

1)水野忠又 :日本人体力標準表一身長基準の回帰評価法による,東京大学出版

,A ii51

2 )

E]本体育協会スポーツ科学委員会 :体力テス トガイ下ブック,ぎょうせい

3 )

渡辺孟 :日本人の基礎代謝,栄養 と食糧

,2 5 ( 3 ) ,1 2 6 ‑1 2 8 ,1 9 7 2

4 )

長嶺晋吉 :皮下脂肪厚か らの肥満 と体力の評価,第

2 8

回日本体力医学会予稿

,2 5 3 ,1 9 7 4

5)日本体育学会測定評伸専門分科会 :体力の診断と評価,大修館書店

6 )

松浦義行 :体力測定法,朝倉書店̀

7)脇本和昌,後藤昌司,松原義弘 :多変量 グラフ解析法,朝倉書店

(15)

8)永 田属 ,中野 昭一 ,梅 本二郎 ,増 田允 ,遊佐 清有 ,他 :健康 i体 力づ く りハ ン ドブ ック,大修 館書店

資料

それぞれの資料のプログラム構成は次の通 りである。

資料 1:データ入出力プログラム

行番号2

0

ランダムファイル名の入力をする。

5 0

データの入出力選択 (入力の場合

1

,出力

2

)をする。

7 0

個人番号の入力 (学籍番号など)する。

90

体格 ・体力データの入力をする。

1 2 0‑27 0

データをランダムファイルに香 く。

31 0‑5 05

データをランダムファイルから読み出 しプリンターに出力する。

質料

2

:体力データ (ランダムファイル)を使用 した重相関統計解析プログラム 行番号1

0

体格 ・体力データ数 (学生数)を示す。

2 0

体格 ・体力測定項 目数を示す。

1 2 0

統計解析データ数 (プログラム中

" 1 1 4

'◆の数字)を示す。

1 3 0‑2 9 0

データをランダムファイルから読み出 し

, 2

次配列変数に割 りつ ける。

3 1 0‑1 04 0垂相関統計解析及び結果をプリンターに出力する。

資料

3:体力データ (ランダムファイル)を使用 した相関行列解析 プログラム

行番号40体格 ・体力データ数 (学生数)

5 0

体格 ・体力測定項目数 を示す。

1 00

統計解析データ数 (プログラム中

" 1 1 4

''の数字を示す。)

1 1 0‑29 0

データをランダムファイルか ら読み出 し,配列変数に割 りつける。

3 00‑88 0

相関行列統計解析及び結果をプリンターに出力する。

資料

4:体力データ (ラ′

ンダムファイル)を使用 した単相閑統計解析プログラム

(16)

行番号3

4 0

統計解析 データ数 (プログラム中

" 1 1 4

''の数字)を示す。

3 5 0

ランダムファイル内の体重の項目について配列変数に割 りつ ける。

3 5 5‑3 5 6

ランダムファイル内のデータによる計算か ら体脂肪率 を計算 し,配列変数に 割 りつける。

3 7 0‑1 1 1 0

相関解析及び結果をプリンターに出力する。

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