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第 二 十 七 巻 第 二 号

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(1)

l ほしがき  

丑 経済循環と経済衷  

Ⅱ 課税の効果︵単税論︶  

l ∴ほしがき   

誤った財政々策のため当時のフランス経済は締少再生産の状態にあり王室の財政は益々窮迫していた︒ケネーは  

これを解決しょうと努めて再生産と取組み︑二見個物観閲係紅みえる経済現象の間′に︑それらを支配している法則  

があることを経済表で明らかにした︒彼によると財政の健全不健全についての適確な判断は︑岬国の経済システム  

全般の相互関連的な把握によってほじめて可能であると考え︑年々財嚢め山足袋が生産され流通し消静されしかも  

これが山つの秩序をなして繰返されてゆく姿︑すなわら社会的財貨の流れの内面的な関係とその不断の自己更新過  

程を経済家を用いてあきらかにした︒   

しかもこの経済表を用いて王室の窮迫を救う財政々策ほ純生産物︵余剰︶に対してのみ租税を課すべきで︑間接    第二十七巻 第二号  

財 政 と 国 民 所 得 ︵三︶  

経済∵家と単税論  

ノ   三一山  

(2)

税は採用すべからざる点を再生産の観点から︑すなわち経済法別の観点から論理的に明らかにした︒勿論彼の主張  

には互忙矛盾する点が多くあるが︑すべての経済学者によって彼の経済衷の歴史的意義は轟く評価されている︒私  

ほできるだけ彼の主張を矛盾なく理解し︑単税論の論理的基礎をあきらかにしようと努めた︒   

経済家は現夷の経済を検討した上に描かれているが︑それほあくまで仮想的王国についての図式である︒その主  

な仮定は︑外国貿易を無視する︑価格は二足とする︑国内の商業上の自由競争と農業の経営上の富の所有は籠対安  

全であるとする︑産出物をう卑ためにほ土地機械を用い原料労働力を投入しなければならない等である︒そこでほ  

経済主体をその機能にもとづいて三つの部門すなわち第⊥部門虚業︑第二部門工業︑第三部門地主に分けて︑その  

間に財貸がどのように流れるかが示されていみ︒  

ヽヽ   第三部門地主の中に普通の地主の外に君主と教会十分り二税徴収老が含まれて■る︒すなわち地主と共に君主が  

土地の共同所有者で君主も地代を請求する権利があるとぜれており︑君主の徴収する租税と地主の徴収する地代  

とほまだ完全にほ分化していない︒更に農業のための固定的永久的投資をする君主は有用な生産的械能を営むか  

ら︑これほ生産階級でほないか︑古典学派のごとく不生産階級でもない︒︵ただし下にみるどとく経済家でほこの点の機  

能は陽衷的にあつかわれていない︒︶  

ヽヽヽヽヽ   当時フランスで勢力をふるっていた金融資本家や大商人は︑経済家では独立の階紋.として扱われていない︒社会  

的に必翠なものは商業金融の腰能だけで︑その機能を通じて特定の階級が形成されることは﹁自然的秩序﹂に反す  ヽヽヽ  ると考えられた︒貧民層も﹁自然的秩序﹂にほ存在する余地はない︒しかしこのことは︑ケネーがこの階級のこと  

を考えなかっ告﹂とを意味するのではなく︑むしろ反対に︑旧制度下の自然的秩序に反する暗小生活を改革するた  

めに経済家を作ったものと考えられる︒  

財政と国民所得  三三   

′・・′■・一明′→、}−−・州r′   

___.............■.■■■ll1−  

(3)

固定設備︵建物機械道具等︶をもっている企業者が原料︑労働力を投下して生産物を産出するとき匿ほ︑償却額屈  

囁二部門の余剰方程式軋+c︸+§=等︸  

第二部門の余剰方程式c始りミ匝  

ト.  第一部門は余剰を生むが第二部門ほ余剰を生まない︒余剰を生む︑生まぬによって生産的不吐産的と分ければ第  

二部門は不生産部門である︒︵ケネーの考えた純生産物は余剰より儀い意味に用いられて心る︒けれどもいま私の問題にほ上の  

よ 

む過程はつぎのごとくである︒    第二十七巻 第二号  

H 経済循環と経済家   三四  

(4)

一︑第高書の生産者晋び労働者はその部門の産出物を簑け買う︒第蒜門から配当を受取った第三部門は︑   

所得のうち垂2だけ支出してその部門から産出物を買う︒  

二︑常山部門から配当を療取った第土部門ほ︑所得の残り讐2凌支出して堅一部門かむ産出物を買う︒  

三︑第義門の生産者ほdだけの減価を填補するため宗二部門からその産出物を買う︒そのかわり第二部門は原 /   

料食料として匂だけ第−部門から買う︒   

すなわち第一部門のdと第二部門の筈が交換される︒この取引誓って︑第一部門で豊作物が生産されない  の覧の部門の生産者が工作物を手に入れることができ︑第二部門では︑農作物が生産されないの紅その部門の個  人が原料食料として芹物を手に入れることができる◇すなわち第義門の産出物の供給はその産出額叫︑孟需 要 

は原料賃銀cト+c⁝配募得?半分鯛すであるし︑第二部門の産出物の供給はそ還出額明︑それに対する需  

要は固定設備の弼価償却静dと配当所得の半分からなる︒常山部門が驚けの産出物を誉と登れをどの部門に  

充つてもそれと同じ金額の収入が貨幣の形で入る︒︵警すれ誓れだけの篇宴が誉︶︒い是会監ける供給の  

合計ほ買ぃ+屋であるから貨幣需要の合計ほCD川ざ+ぶとなる︒同様賢て社会の需要の合計ほc︸+厨+料+蔓  

であるか.ら貨幣供給はGs=Cト十ぶ+も十§となる︒両辺を差引いて産出物の種類によって整理すると   

︒冒Gs⊥㌣︵C・+雪中旦⊥ギ︵辛甘︸  

をうる︒こ−れほ︑貨幣に対する超過需要転が誉とすれば︑それほ第一部門︑節二部門における私通供給額︵の和︶  

若とづくこと︑針あらわしている・︒これをワルラスの法則︵ぎ邑1a且とよぶ︒ただしいま資本が貨幣の形七姦  瞥れる場合にほ︑経済衷笹現わさ九る様な産出物の自然的循環に停滞が生じ政治体の病警苧尿管なるから  

財政と国民所得  三五   

(5)

無視する︒   ﹁準則欝七 呼人の総額は︑年々の流通の中に還流し︑その流通圏の全域を循環すべきである︒而して︑貨幣財  

産は決して形成されるべきでほない︒もしそれが形成されたとしても︑少くとも財産を形成する貨幣と流通に帰人  

する貨幣とは︑相殺されなければならない︒というわけは︑そうでなければゎかる貨幣財産な形成することは.︑国  

民の年収入の∵部の分配を阻害し︑而して︑桝作の前払の回収や︑工匠の貸金の支払や︑営利的職業に持さわる諸  

々の階級の人々によってなさるべき消費を害してまでも︑王国の貸幣を引きあげることになるであろう︒かように  

農幣を流通固からひきあげることは︑結局呼人の再生産と租税の再生産とを減少せしめるであろうからである︒﹂   

﹁準則第二十八 財務行政においては︑それが租税の徴収面であれ︑政府の支出両であれ︑どこにおいても貨幣  

的財産を形成することがあってはならない︒かような財産ほ︑収入の山郡をほ︑流通︑分虻並びに再亜産の過程か  ヽ  らうばい去ることになるからである︒﹂   

このように︑各部門の期首の貨幣手持崖と期末の貨幣手持放とつねに等しいものと仮定する︒︵これを各部門のセイ  

の公準とよぶ︶このときに推︑社会全体における鷺幣の需要は︑つね鱒供給に奪しいことはいうまでもないGD=Gs︒  

︵これをセイの公準Say訂訂wとよぶ︶︒このときにほ   

︷号︵c喜+甘‡†︵辛甘︶川Q  

をうる︒これほ︑第一策二両部門の余剰方程式を加ゝ孝適当に移項することによってもとめることができる︒この  

関係は需要と供給が姦していて鬼いなくても成立する︒しかし取引が現実に行われるときには︑いづれの供給も  

誰かが需要している筈であるから︑供給の裏は需贅であるという意味において需給ほ∴/致しなけれほならない︒需   第二十七巻 節二号  

.   訪    三六  

(6)

給丁数の条件ほ外見上二つあるが一三の部門の産出物市場の需給が減数すれば他の部門の産出勧市場の一需給も一  

致するから︑需給一致の条件ほ山つである︒すなわち︑第一部門の産出物の需給山致の条件として  

二︑ニミ︑︑∵:︑︑  ㍉.丁二︑ ミ   

をうる︒これほ︑第二部門の産出物の需給劇致の条件と等しい︒   

これらの関係を山層詳しYみよう︒そのためにほつぎの表を用いて︑産出物が生産され︑流通してゆく様子を取   

引の形で説明︹分析の本文︺することが便利である0新しい年度の生産がほじまるときの三つの部門の経済状態ほ   2で示され︑取引が行われた後の各部門の状態ほ10で示されか︒その間軋3:⁝9の取引が行われるものとす   

る︒たどえば8における取引について説明すると︑第二部門は常一部門から農作物川を買い︑これを周いて工作物  

10を作る︒このとき軋は︑警部門の左側に貨幣ClOが入ったことを︑右側に農作物A川が出たことをあらわ   

す︒また第二部門にほ左側に農作物AiOが入ったことをあらわし︑右側に貨幣Cl0が出たことをあらわす︒最後に   

畏作物AlOが無くなり︵右側︶それと同時に工作物BlOができや﹂とを左側鱒あらわす︒警一部門の土地用役D20   

をカツコ内に入れた聖由ほ︑土地用役を他の工作物農作物と同じ意味で用役又ほ財であるとすると︑㈲の第義門の   

生産において生産穿と生産物価額とほ等しくなり余剰︵純生産物︶ほなくなる︑余剰があるためにほ普通の周役の  

ように解せず︑封建的特権収入又は租税︵配当︶のごとき妄的収入と考える方がよい︒そのためには土地用役を  

必ずしも考える必要ほなぃ︒そのために︵D聖とあむわした︒なお右端の手持鼠のととろほ貨幣であらわした10  

単位の農作物をA︑工作物をB︑貨幣をC︑土地周役︵地代請求権︶をDであらわす︒たとえば3←4のときAAB   

DDだけ持っている第﹁部門ほ生産により農作物AAAAAをうる︒  

財政と国民所得   

(7)

t  

三八  第二十七巻 第二骨  

1︑第一部門︵生産階級︶ほ固定設備︵原前払︶を100︑第三部門∴地主階級︶ほ毎年20の土地用役︵地代請求権︶を生ず   

る土地をもっている︒  

2︑第一部門は︑その部門の前年度の前年度の産出物︵農作物︶20︑貨幣20︑第二部門は貨幣10をもっている︒  

3︑第一部門は余剰20を第三部門に配当する︵Dを買う︑Cが第一瓢門から賢面門へ渡る︒︶  

4︑第一部門は農作物︵の形の原材料静質銀︶20を投下し固定設備00 ︵D餌︶を用いて農作物50をうる︒ただし投下  l   した農作物20 ︵D20︶ほ生産過程で消費するが︑固定設備00の潮用年数ほ10年とし毎年1而︑すなわち10ずつ消  

■llエ  托するものとする︒農作物の消耗は︑今年度の第一部門の産出物︵A︶で補填する︒︵固定設備の減価償却費︵利子︶は   

取引9により︑今年撃﹂︑れから作ちれるBを買って補嘱する︒土地は補撰しなくても次年既に20のDを生ずる︒︶  

5︑第三部門は第一部門から農作物10を買い消費する︒︵Cほ墾二部門から第一部門へAは反対に流れる︒︶  

6︑第二部門ほ第一部門から農作物10を買い︑これを用いて工作物を10作る︒︵C時節二部門から笥∴部門へAはその反   

対に流れAはBにかわる︒︶   

7︑′第三部門は第二部門から工作物10を貫い消費する︒  

8︑第二部門は第一部門から農作物10を買いこれを用いてエ作物10を作る︒︵Cほ第二部門から第∴部門へAほその反対   

へ流れ︑AはBにかわる︒︶  

9ノ︑第一部門は第二輌門より工作物10を買い固定設備の消耗部分を補填する︒︵C.ほ軍二部門から滞一東門へ︑Bほその   

反対に流れる︒︶  

川︑以上でこの期の全行程が完了し︑次期や期首粧は再び今期の期首と同じように︑第一部門は固定設備00︑農作 l   

物20︑貨幣20︑罪lニ部門は20のD︵を生ずる土地︶︑.第二部門は貨幣10をもっている︒   

(8)

上では各部門の取引の形で経済家をみたが︑とれを各部門の立場からみるとつぎのごとくになる︒第﹂部門︵生  

産階級︶ ほ前期の産出物︵原料︑食料︶を20もっているが︑これを生産に投下して50の産出物 ︵農産物︶ をえる︒  

︵ノただし固定設備ほ10減価する︶・︒.10ほ地主階級に︑20は第二部門に充るが︑残りの20は次期に再投入するために保有す  

財政と国民所得  

径産階銀   地 主   不生皮階級  

、   20  

=  20・、、  

10一■ ̄ ■→   

ニニ叫こ 

._..一・・・ 一 

.._  ._、10   

三九  

10一 ̄ ̄ ̄  

1ひ一∵・・・一 ̄ ̄   

20  

L _二   

50  

一一一一・一  

20  

(9)

四〇  第二十七巻 第二号  

る︒期首にもっている固定設備︵原前払︶00のうち1濁は今期消耗するが︑第二部門から産出物を買って補填するから  l  次期▼の期首においてほ00となる︒期首には貨幣20もっているがその産出物を他の部門に売り30の貨幣をうる︒その  

▲l  うち20は地主階級に地代︒として︑10ほ第二部門に機械代として支払い期末紅ほ20となる︒地主階級ほ第一部門より  

産出物10第二部門より産出物10を買入れ全部消静する︒期首に土地用役20もっておりこれを全部生産階級に売るが  

次期の期首にほ補填しなくとも土地用役20を生ずる︒期首に蟄幣20をもっているが地代として20恕える︒そのうち  

iOを第二部門︑10を第二部門に支出し期末にほ20となる︒第二部門は第一部門より生産物20を買いそれよりうる産  

出物︵工作物︶20を地主へ10︑第一部門へ′10売る︒期首に10の貨幣をもっているが産出物を売って20をえ︑原料貨奴  

として20を支払うから期末にほ10となる︒各部門ほ期首にもっていると同じノだけの貨幣を期末にも?ている ︵各部  

門セイの公準がみたされている︶︒   

明らかなごとく︑貨幣額によってまた購買と販売とによってあらわしているが︑交換過程を問題にしているわけ  

セはなく︑貨幣の流れの背後にある物の流れを問題概している︒また毎期吼じように再生産を媒介とする流通が繰  

返ぜれ︑そこの同蜜の財貨と貨幣とが流れる静態的な経済循環を考えている︒これほまたつぎのごとくあらわすこ  

とができる︒  

ただし均衡条件のうち一つほワルラスの法則により独立でない︒方程式は5いま㌣−○とすると未知数ほ勘︑明  

Cl︑鞄︑・仰の5つである︒また方程式は上の6つあるがそのうち均衡条件はワルラスの法則により一つは墾皿でな    生産函数   昌︸=P紆︸   ミ旭‖へ蛤    余剰方程式  造鴎=−ミ↑−︵軋ヰcじ   Q=ミ怜1仁和   均衡方程式  異才‖云−+c等  ︑︑一ほ・・︑︑ミ  

(10)

財政と国民所得   い︒また廃二部門の余剰方程式と生産函数の形が同じであるため方程式は4個となる︒したが?て未部数はそのう  ちの一つの函数としてあらわすことができる︒いまqによって他の未知数をあらわすとミ↑=沌.∽c↑u §=−.紆↑−  芦 寒地−−C沌=○−謡c︸+∽ となる︒たとえば覚二部門の投入扱が印のとき第一部門の産生藍50︑余剰20︑第二部門  の産出鼠は20となる︒これほ経済表における独立変数か一つ.であることを意味する︒勿論これだけでほ上の未知数  のうち独立変数がClであり他が従属変数であるという保証はない︒しかし上かように考えるとケネーの主張を一番  容易に理解できると思う︒このように考えるときには第二部門ほ第一部門に従属して なわち第二部門は他の部門から帝要されるだけの産出物だけ作るものということができる︒それが毎年同じ掛模で  繰返されるか︑又は今年度より次年度の方が大支ほ小︶規模で繰返されるか︑すなわち単純再生産か拡張再生産か  ヽヽヽヽヽヽヽヽ  軋ついてみるためには今年度と次年度との椅渡しするものを考えねばならない︒そのためいま︑今年度末には今年  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ・ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ  ヽ ヽ  ヽ  ヽ  ヽ ヽ  ヽ ヽ  ヽ  靡始めの状況と同じであるから次年度にほ再び今年度と同じだけ投入するものとする︒丈叫︶=C︵叫+i′︶このときに  ほ初期条件勅が山つきまると︑以後すべての年度の軍人頻度出傾がきまる︒いまの場合それらは相等しい︒輩幣的  富の形成が縮少再生産の効果をもつとケネーが考えたのは︑それだけ次年度の投入が減ると考えたからであろう︒   

経済衷において貨醸的富の形成があってはならないのほ︑上述のごとく︑締少再生産をもたらす又は自然的秩序  

把反するという理由からだけでほない︒それがぁりうる場合には貨幣市場の需給が一致するとしてもそれを一致さ  

せるための変数がなければならない︒いまのシステムへ貨幣需給の均衡条件を追加するだけでは方程式の個数が過  

剰となりシステムほ一般に解けなくなる︒  

課税の効果︵単税論︶  

四一   

(11)

第二十七巻 第二号  四二   

この経済家を用いてケネーは直接税間接税の経済的効果をみる︒租税︑少くとも直接税についてほこの経済表  

で考えられていないわけではない︒第三部門︵地主階級︶ のうる20の純収入の中7分の2は租税として政府に︑7分  

の1ほ十分の一税として教会紅納められることになっている︒しかしここでほ租税の作用そのものについて述べて  

いるわけでほない︒ケネー自身﹁間接税の作用の決定﹂において 

ただそこでほ投入額の膏倍ではなく3倍の産出高をうるように︑常山部門の生産函数がかえられてあるだけであ  2  る︒第一部門の生産函数ミド=∽ざ﹀ 第二部▲門のそれを琶旭=e沌とする︒   

この生産函数ほ︑いうまでもなく租税政策がかわっても影響をうけないものとする︒前と同様に第仙部門の固定的  

設備は00で︑その耐用年数が10年したがっ疋仙年の減価償却費が川であるとする︒しかもこれほ産出額の大きさに  l  かかわりなく一定とする︒したがってその第二部門の工作物に対する需要もかわらない︒   

鮒のぺたごとく儲二部門の余剰方程式ほ §=ミH+︵丸+か︶ である︒いま原料貨銀として20を投入すると年の  

償却額が10であるから生産費ほ30とたる︒このと身60で売れる仕蕗.物がえられるから余剰は60である︒∽○§=霊ミ  

ト︵岩瓦+望か︶余剰ほすべて第三部門︵地主倍額︶紅配当され︑第三部門は半分ずつ第一部門︑第二部門へ支出す  

る︒欝−一部門の産出物︵エ作物︶に対する需要はこの第三部門からと第州都門の固定設備の補填︵減価償却︶から釆  

る︒その大きさほ里⁝あるから第二部門の産出額ほ︵均衡においては︶これ毒しい︒しかも第二部門で  ー  ほ固定設備︵又はその減価償却︶ほないし︑投入額だけ産出額軋なる︿余剰なし︶かむ患=C沌=J﹁畠+丸をうる︒  

生産函数  均衡条件  余剰方程式  

琶↑=∽c︸−  ミ=ミ↑−︵軋+c︸︶  

Q=等岨−C旭  等値=Cほ   ー  ざ=葺+c号J﹁§  ︑へ・:︑ミ   

(12)

いま君主の権威を維持し国家の安全と繁栄のため十分な額才をうるために︑余剰に対して七分の二の直接税を課  

すものとする︒叶=持§\可残りの余剰を全部地主に配当する︒地主および政府ほ収入を第一部門琴一部門に半分ず  

つ支出する︒   qを独立変数として解くとtざ1100c︸−§=貯1萱革二屋=へ博=C︸+筈○ただし札=︑−言○となる︒いまc︸=望00  

とおくと琶︸‖望岩戸\註=∽gO> 等比=e旭=誓言をうる︒︵滞一家参照︶  

る︒税を課す繭の余剰が手芸に分れるだけでその点を除サほ何のかわりもない︒すなわ.ち再生産に何の影響も与  

えない︒︵第二表参照︶   qを独立変数として解くと 程H=∽c↑﹀  

財政と国民所ノ得  

脚!. 

余剰方程式   

叫+§=ミ︸−︵軋+c↑︶  

Q−‖父首−へ柑  

ご註=貯↑−貞一芦 昌博=♪甲=−CH+筈○ ただし丸=−000∵叫=柏S\可 とな   生産函数 等■=紆↑ 罠怜=C柏   均衡条件  菩C−+雪中︵ご旦  苓賢中子旦  

四三   

(13)

づ=へ︸\−○を課すものとするとき︑第一部門の支出額を鯛とするとそのうちから間接税を支払わねばならないから   

︵glリP+↓1=d︸二+こー○︶ン︶へH=i巴00となる︒このとき直接税︑余剰ほ山路して叫+Sで考えると︵T\は第一  

ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ 部門にの堅又出眉れる︶︒rだけ次年産の没入額は減る︒  

8  となる︒Clが8︐1のとき等↑=澄思︶叫+§=監澄﹀琶蛤=C岨=琵当uづ=蒜沌となる︒ 沼 をもとめると芸−!諾○¢︶ CH  一︼一一ユ 言︶十ぎ︵叫︶  Clを独立変数として解ぐと 等︸1−∽c↑﹀   これに対し余剰紅対して9分の1の直接税叫=S\辞   第二十七巻第二号  

∴い− 

‥‥ 

− 

l   

余剰方程・式   

叫+ミ=ミ↑−︵軋+c↑+3  

Q‖昌博−C旭  

ー¢ 亨旦1−⇒C−・岩喜こ爵廿居=*c去≡ただし計1⁝1=C−言   生産函数   琶︸=紆↑  等比1tC旭   第ふ部門の原料費質銀の支出額に対し10分の1の間接税  

均衡条件  

苦ミC号︵羊旦十↓  

是‖賢︵竿旦  

(14)

収税請負人の利得取引税に関して︑不可避的に生ずる脱税を防lヒするための静用︑複雑な法規の解釈認定のため  

の訴訟費用︑収税吏との訴訟を憤れる私人の秘密の妥協︑忠志的な罰金告訴名義者の年々の利得︑独占的特権の所  

′  

有者の利潤から成る徴税に伴う費用が間接税の半分かかるものとするときには︑間接税のうち政府収入となるもの  

ほこの徴税費を差引いた残りである︒けれどもこの徴税野村が余剰で払われ誰かの収入とな㌢支出される限り︑再  

生産に何の影響も及ぼさないことは直接税の場合と同じである︒   

ただ君主の立場からみる之収入は減るが︑これは直接税にほ徴税静がかからないが︑蘭按税にのみ徴税静がかか  

ると仮定することからの当然の帰結である︒このような徴税費の扱には問題がある︒こめ徴税費のことを考えに入  

れなくても直接税が投入額′に課せられるときにほ縮少再生優になることほ上にみた通りであり︑また徴税費︑のこと  

を考慮に入れ七も締少再生産にならないようにすることができる︒すなわち徴税費ほ縮少再生産の必要条件でも十  

分条件でもない︒徴税費が貨幣的富の形成と結びつくときのみ締少再生産となる︒   

上にみてきたように︑ケネーは経済表を基礎に︑間搾税が課せられる場合の産出物と︑︵額においては等しい︶直接   

税が課せられる場合のそれとを比較して︑直接税制度を実施しなければならないことを論理︑的にあきらかにした︒  

財政と国民所得  四五   

巨⇒  

同    (ハ   

N 闘  Ul 悶  等  等   

蛤  ト▲   

ト・⊥  ト⊥ (X)   

ト}  

⊂⊃  (:○  

.iLO ,O 

蛤   声⇒  

車    筐   

同 回  N 回  

b    志1、  、豆  

車  車  ・・N  同    lゝ   こrl  

阿   トー  耶 

く=〉   

(15)

処分でぎるのは余剰だけであるから︑余剰に課す直接税のみが租税制炭として認めることができる︒   

r無知や苦痛や貪欲のために倍加される乱轢と斗争の源泉となるこの租税も本質的にほ︵経済家の示す︶不変の法  

則にょって規律され巧いる︒この法則から離れることは君主と人民どの不利益に他ならない︒︑この法則は前転みた   すなわち間接税は第一部門の投入額を減らし再生風をさまたげる︒  

(欝  一   発)  

生産階故   地 主   不生産階級  

ノ第二十七巻 癖二号  

2000    150d  

11250  1250    2000 

3000 

2500  

500  

/   (第 二 衣)   

生抜階級  直接税 ノ 地 主  不生産階級 

2000・−  800  

\  2200  

500  

、 、− −−、 

−−−・ト.㌧1000  

2000  

ヽヽヽ 投入額産出額を減らさないという意味で自由に  

6000    2500  

(第  三  遜)  

狛舶胴及  地 _主   不生堵階顔  

2()00   

1227    11‖   

111313  2000  

2151  

四六   

2227  

〉′)−7  

(16)

ように︑一切の不正と慈恵とあいまいさを排除するような厳療な精確さで︑計界にょって明かにすることができ  

る︒﹂   

更に縮少再生産ほ︑耕作者の土地改良の熱意を失わせ︑資本ほ農村を去り︑間接税請負人の貨幣的富を形成し︑農  

産物の価格は下り︑浮浪人乞食の大群が発生するに到る︒もかしこれらの問題では﹁与件があまりに多様で複雑で  

あるから﹁それらについて正確な知識をつくることほできない︒これらを計算するためには︑個々の特殊な場合を  

しかも極めて広範囲にわたる一連め研究によらねばならない︒ただおれわれは︑それらの事情がもっと正確に知ら  

れた場合に︑同様な計算の秩序に一切のものを導いてくれるために従わねばならない筋道を示しておくだけで十分  

である︒﹂   

単税制度に対してほ多くrの批判があるが︑いまはつぎの点を指摘するに止める︒ケネーの考えたのは上述のごとき  

土地単税制度であったが︑これほ現代では消費税のような間接税によらず所得税︵個人の所得税および法人税を含む︶  

による制度と解することができるであろう︒ところで昭和二十九年度の国税および地方税収入見込額は︑専売益金  

含めて山兆二千七青磁で︑所得税︵法人税︶収入見込はその38%に当る︒もし単税制度浸すれば山部の商品は安く  

なるかわり︑所得税法人税は現在の3倍位になる︒地方税を含めると法人税は現在既に5割以上であるし︑所得税  

は20〜30︵万円︶.5割・30〜50︵万円︶4割等となっており︑︵この外に市民税がかかる︒︶したがっで︵所得税︶単税制  3  皮転すれば︑酒やタバコや砂糖の値段は安くなる代りに︑所得税法人税の負担は大巾に増さねばならない︒しかし  

財政収入は現在の3倍を要求するのに︑所得税の負担は既に1富軋達している︒現在我国におけるがごとく︑国民  ヽヽヽ  経済転占める財政規模が相当大きいとき財政収入を単〟税で徴収すること・は︑単一税制度が再生産に対して論理的  

にどのような意義をも・つているにしても実際問題として不可鎗であろう?  

財政と国民所得  四七   

(17)

Ⅲ 山口正太郎 歪西濃学派経済学 山九三一  

物 増井幸雄・戸田正雄訳 ケネー経済衣 叫九三三  

拗 島恭彦 近世租税思想史 山九三六  

笹 か   財政思想の発展1官僚主義財政学批判 山九四九  

佃久保田明光 フィジオクラレイ新経済学全集 閏経済学発達史︵上︶一九四〇  

樽 〝  フランソア・ケネー季刊理論経済学∬3 山九五一  

〝  ケネー﹁経済家﹂に関する二つの解訳について早稲田政治経望森誌 完五三  

㈲ 相沢秀仙 黎明期の市民経済学 山九四八  

㈲ 越村信三郎 グーネー経済嚢研究 心九四九  

㈹ 林達夫 財政と国民所得一九五一  

助 島彗竺・変山泉 グーネー全集 男山巻第二巻第三巻一九五二  

囲 都留重人 再生産と国民所得一九五山  

細 波辺審久造 税の理論と実際 日本経済新聞 ︼九五四  

紬 〇・Lang2㌔Say︑sLaw⁚aResta−em邑andCri−ici賢J旨緊切監察叫計量註昏宣旨⁝温昏害温昇.−冨.    罪二十七巻 第二号  

文  献  

参照

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