Author(s)
宮城, 隼夫; 宮城, 栄作; 山下, 勝己
Citation
琉球大学工学部紀要(46): 239-245
Issue Date
1993-09
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/5473
、入出力をもつ混合形ファジィシステム方程式の解法
宮城隼夫.宮城栄作“山下勝己*
SoIutionofnInput-OutputMixed-TypeFuzzySystemEquations
HayaoMIYAGfEisakuMIYAGI*竃andKatsumiYAMAsHITA
* AbstractSup・minorInf・maxcompositefuzzyrelationequationisavail‐
ablefOrformalizingfuzzyinput-0utputsystems・Generally,Sup・min
compositionfOrmalizestheSystempessimistically,whilelnf・maxcom・
positionformalizesitoptimistically・Recently,OhsatoandSekiguchi
havepointedouttheimportanceofamixedfuzzyinput-outputsystem,
andpresentedawayofsolvingtheconvexlycombinedformofSup・
minandlnf・maxcompositionsfortwounknownfuzzyrelations・
Theirtechniqueisstraightforwardlyapplicabletotheidentification
problemofsystemswithafuzzyinputandafuzzyoutput,Suchidenti‐
ficationproblem,however,shouldbecarriedoutformulti-inputand
multi-0utputsystems・Hence,inthispaper,amethodofsolvingthen
input-0utputmixed-typefuzzysystemequationsfOrtwounknownfuz‐
zyrelationsispresented.KeyWords:NInput-outputfuzzysystem,Mixed-typefuzzyrelation
equatio、,Systemidentification 1.はじめに ろ.入出力ファジィ集合が既知の場合に,ファジィ関 係方程式を解いて未知のファジィ関係を求める問題[6-8]においても,これらの個々の合成演算に対
する解法が示されている.一方,大里・関口ら[9-
10]は,問題によっては悲観的演算と楽観的演算を
混合できる定式化が必要であることを指摘し,凸結合
されたSup・min-mf・maxファジィ関係方程式を2 つの未知のファジィ関係について解く問題とその解法を示した.この混合形ファジィ関係方程式においては,
たとえ個々の単項形のファジィ関係方程式を満たす解 が存在しないときでも,混合された全体として解が存 在することがある.したがって,提案された混合形ファ入出力がファジィ集合で与えられるシステムは,
ファジィ関係式で記述されることが多い.ファジィ関係式は,入力ファジィ集合とファジィ関係の合成[1]
が出力ファジィ集合と対応するように定式化きれており,ファジィ診断問題[21ファジィ情報処理問題
[31ファジィ制御問題[4]等に広く応用されて いる.合成演算法[5]としてはいろいろ考えられる が,対象とするファジィシステムを悲観的に定式化するか楽観的に定式化するかの違いにより,Supmin
合成あるいはInfmax合成のどちらかがよく用いられ 受理:1993年5月10日*工学部電子・情報工学科DepLofElectronicsandlnformationEng.,Fac、ofEng.
**NTT日本電信電話株式会社NipponTelegraphandTelephoneCo.
と定義し,以下において,X,Y上すべてのファジィ 集合の族を,⑫(X),⑫(Y),XxY上のすべての ファジィ関係の族を,⑫(XxY)で表す. また,xieP(X),Rer(XxY)間のSup・ min合成(・合成),Inf・max合成(△合成)は次のよ うに定義きれる.
(x)。R)(jij)薑職[繊鯲(鰯(j1iM(xliル))]
(xww臺織[…(蹄(珊偲(M1))]
んrV)ijE】I ジィ関係方程式は個々の問題を包含するより一般的な 問題記述にもなっている.しかしながら,大里・関口 らの問題では一組のファジィ入出力対に対するファ ジィ関係を求めているため,システムの同定問題とい う立場からすれば,一組の入出力対のみによってファ ジィシステムを同定していることになる.このような 同定問題では,複数個の既知のファジィ入出力対に対 してもファジィ関係方程式が満たされるようにファ ジィ関係を求めることが必要である. 本論文では,この点をふまえ,n個の既知のファジィ 入出力対に対しても与えられた混合形ファジィ関係式 を満たす未知のファジィ関係の求め方について示す. まず,一個の既知のファジィ入力,出力がベクトル表 現きれることに着目し,n個のファジィ入力,出力を 一般的に行列で表現する.行列表現された入出力に対 して未知のファジィ関係を求めれば,このファジィ関 係はベクトル表現されたn個の入出力対に共通な解に なる.したがって,ここでは行列表現された入力,出 力をもつ混合形ファジィ関係方程式を定義し,これの 解き方について述べる. ここで,Sup,Inf,max,minは,それぞれ,上限,下限, 最大,最小を表す. さらに,xiE唖(X)と”Ew(Y)とのα合成, E合成を,Sanchez[6]に従い,次のように定義する.い、)Ii)(斯川)
=xi(剛α)iOhj)
(埒⑧川)(xljM)
=jKi(剤s)i(刑
ノbrvxijEJW,V〕hjEX ただし,演算α,Eはつぎの演算法則に従うものとす る. 2.,入出力をもつ混合形ファジィシステム 2.1諸定義 空でない98個の入力および出力をXmYi,i= 1,2,…,〃とする.Xi,Yi上のファジィ集合 をxi,yi,直積集合Xi×Yi上のファジィ関係をR とすると,これらは次のように定義される. 符:xl→U 咋叶→U jwWx1l→U ただし,U=(U|に"三J|)…薑(l朧:|
…-(:腎劉
ノbrWJ,vbEU 最後に,次に示すような2種類のレベルカット集合 を定義する.すなわち,任意のPEUに対しrxizp=(xijlxiMZp,xijE斑,xiEv'(x)|)
Txi≦p=(xvlxi(xiU≦p,xijexl,xiEv(x)|)
このとき,xjjEXi,yijEYiに対する閲数値 Xi(xIj),yi(yij),R(xij,yij)はそ れぞれ,要素xijEXi,yijeYi,順序対(x ij,yjj)eXixYiのメンバーシップのグレー ドを表す. また,集合族X,Yを 2.2混合形ファジィシステム 合成ファジィ関係式は,入力,出力がともにファジィ 集合で与えられる場合のシステムの定式化に有用であ る.ファジィ入出力システムを悲観的に記述するとlilll
ビトIil
(1)楽観的に記述すると ることになる. (5)式の-入出力ファジィシステム方程式の解法に ついては既に大里・関口の論文[9-10]で示されて いる.しかしながら,単に(5)式を解いても,異なっ た入出力対い,yi)と凸結合子Aiに対しては異なっ たR,Rが得られるので,どれが(3)式を満たす解か, すなわちn個の異なった入出力対と凸結合子に共通な 解であるかがわからない. 本論文では,n個の既知のxi,yi,入iに対して(5)
式を解いて得られるn個のA,jiから(3)式を満たす一
個の解を見つける方法について論じる.liHli
(2) となる[91 また,凸結合子Aを用いた悲観的システムと楽観的 システムの混合形モデルはA(X△R)+X(X゜】i)=y(3)
で定式化される.ただしAはAの補,.,+はそれぞ れ代数積,代数和であり 3.混合形システム方程式の解法隼MMil
3.1解の存在定理解の存在定理について述べる前に,まず,Sup.
、in合成とInf・max合成についての基本的な定理[6, 9]を示す. (4) である.この混合形システムモデルを図示したのが Fig.1である. [定理1] 薊iEV(X),yieT(Y)を既知のファジィ集合, R=I7yijIEV(XxY)を未知のファジィ関係 とする.ただし,γyijはXiとyijeYiとのファ ジィ関係を意味する.このとき,任意のyijeY iに対する解集合 ,l・(x△ji)]
、。(Xoji) タU Xa庇 X V 】rcJR Fig.1Compositefuzzysystems)(胸/xi,)i(坊))=(M[)。w=)ii(〃)|)
一方,(3)式は次のように分解して記述することがで きる. 表わす.に関して次の命題が成立する.ただし,#は空集合を(α)Sl(吟ヴノjwjIi()b))≠。
-TxiZ)IiOIUi)≠。
(6)「xizJIi(”)≠。
-xi@%()tj)は
S'(吟ヴノスi,jIiOt/))の最大元
(c)T);iごjIi(〃)≠‘
→xi@%(〃)
jWXi≦〕li(聯)はxi・吟〃≦Wij)
ル(xi△R)+Z(xio腓)Ii
/brj=1,2,…,〃 (5) したがって,悲観的ファジィ関係iと楽観的ファジィ 関係Rが未知の場合には,いくつかの既知のファジィ 入出力対0,,比),i=1,2,…,、と既知の凸結合子入iから(5)式を満たすAとRを求めることになる.す
なわち,すべての入出力対と凸結合子,0,,Ji), ル,i=1,2,…,nに対して共通なi,Aを求めればよい ことになり,この問題はファジィ入出力システムの同 定問題とみなされる.換言すると,、入出力をもつ混 合形ファジィシステム(3)式を解いてjbjiを求めれば, -入出力をもつ混合形ファジィシステムが同定され を満たすすべての乃〃の集合 の最大元 [定理2] xie唖(X),yie⑫(Y)を既知のファジィ集合, R=I7yij}E唾(X×Y)を未知のファジィ関係と定義すれば,文献[9]の結果に従い,jPjiアji,
j=1,2,…,mは次のように与えられる. とするこのとき,任意のyijEYiに対する解集 合sh(ルヴ;xijl(〃))=(吟UlXiA噸=)i()Ii/))
i)TxiZxi()Iij)≠,かつrxi三%()iii)韓、
のときiii=J【i7,)Ii()hj)
Yii=xiア⑧)Ii(〃)
に関して次の命題が成立する.(α)sb(ルヴ;xiJIi()ヒル)≠。
-Txi≦)IiOkj)≠。
(6)「婿)Ii(坊)≠p
-xi⑧)li(〃)は
S2(駒;xi,〃()ij))
の最小元(c)rxi≦)Ii(Mj)≠‘
→JKi⑥yiOhj)は
jKi△的vZ)iMを満たす
すべてのγyijの集合の最小元 (10) (11)iり「xiZ比()hj)≠。かつ、i≦)1M=‘
のときw・トル鵲x…)11
iii!=xi7⑥洲()hj)
ただし,入iOhj)≠ノ
(12) (13) そこで,大里・関口ら[9]は,定理1,に,(5)式を満足する二つのファジィ関係え
ての対(A,虎)から成る解集合si((ji,ji);灘i,
に関して次の解の存在定理を導いている. 2をもと jiのすべ ymAi)iii)rxiz)Ii()b)=、かつrxi三%()hj)=、
のときiii=xi7、)Ii()hl
wol蝋叶辮×側腓輸11
ただし,Aibhj)≠0
(14) [定理3](5)式の解集合Si((Aji);工i,yi,Al)が空で
ないための必要十分条件はM)hj)酋三)Ii(ルノ)(6)
入j()!』)(ノーjHi)Z)i(jhl-j;I
(7)ノbrvXiEH
(15)次に,(5)式の解仮i,Ai),i=1,2,…,nから(3)式
の解(jb.,ノウ・)が得られることを定理によって示す. [定理4](5)式から導かれるn個の解(jii,虎i),i=1,
2,…,nが が成立することである.ただしs(()tルルルル)=((MlLbM)+Xj
(xio排)i)
勤=繊側、=職(鞠)
定理3によれば,(6),(7)式の条件下で(5)式を満 足する解集合Siは空でない.しかしながら,(5)式は n個のファジィ入出力対と凸結合ベクトルに対する関 係式なので,解集合はn個存在し,それぞれの解集合 に属する一対の解(jQji)もn個存在することになる. これらを(たi,jii),i=1,2,...,,で定義し’さらに (16)(xjsハルis)≦mimOiiI:職…,)iijMJ卜)
hsw1jS)Z加亟(iiihjii鞆…,iii"1
(17) の条件を満たすとき悦.=i6,)ij,R、.=白,月
(18) から得られる(た.,ji・)は(3)式の解となる. (8))ii=[舟',ルj,…,晩,l
と定義している. (証明)