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―外科系プロジェクト研究の現状と方針―

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Academic year: 2021

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平成 28 年度厚生労働科学研究補助金難治性疾患等政策研究事業  難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 

総括  研究報告書 

 

―外科系プロジェクト研究の現状と方針― 

 

研究分担者    杉田昭    横浜市立市民病院炎症性腸疾患センター    センター長 

 

研究要旨:炎症性腸疾患に対する外科治療の適応の検討、手術術式および術後管理の工夫、予後の分析 と向上などを目的として現在、以下の外科プロジェクト研究を多施設共同で行っている。 

潰瘍性大腸炎:①周術期血栓、塞栓合併の実態と予防;結果の外科治療指針への掲載を検討.②難治性 回腸嚢炎の治療;抗菌剤の新しい使用法を外科治療指針に今回掲載予定.今後、新しいステロイド剤の 使用などを検討.③pouch 機能の検討;2000 例を超える症例を集積し、短期  長期経過を解析中.④小児 例の手術適応、手術術式、経過の検討;212 例の解析を終了、結果をまとめ、外科治療指針への掲載予 定.⑤大腸癌合併例の病理学的検討;癌サーベイランスプログラムの確立プロジェクトで約 400 例の切 除検体を解析、CF での切除例についてアンケート調査予定.⑥術後消化管出血例の検討;結果のまとめ 中. 

Crohn 病:①直腸肛門管癌に対する癌 surveillance program の有用性の検証;結果の解析、現在までの 登録症例について定期的検査を継続.②「クローン病肛門病変のすべて」;内容を追加して改訂予定.③ 初回腸切除または狭窄形成術後の再発危険因子の検討−prospective study−;protocol が確定、各施 設で倫理委員会申請中、承認された施設で症例を登録中.④術後吻合部潰瘍性病変の評価(再発の評 価);300 例を解析、前向き研究準備中.⑤腸切除例に対する抗 TNFα製剤の再発予防効果の検討−RCT−;

結果をまとめ中.⑥再手術、再々手術例の最近の動向の検討;2485 例を集計、解析中. 

新規プロジェクト:「腸管ベーチェットに対する外科治療の現況調査」についてアンケート調査予定. 

潰瘍性大腸炎、Crohn 病治療指針改訂プロジェクト(責任者:中村志郎先生)でそれぞれ難治性回腸 嚢炎の治療、術後管理指針改訂を検討予定である。 

   

共同研究者 

福島浩平(東北大学分子病態外科) 

渡邊聡明(東京大学大腸肛門外科) 

池内浩基(兵庫医科大学炎症性腸疾患講座  外科部門) 

二見喜太郎(福岡大学筑紫病院外科) 

舟山裕士(仙台赤十字病院外科) 

根津理一郎(西宮市立中央病院外科) 

藤井久男(吉田病院)) 

板橋道朗(東京女子医科大学第 2 外科) 

小金井一隆(横浜市民病院炎症性腸疾患科) 

篠崎大(東京医科学研究所腫瘍外科) 

亀山仁史(新潟大学消化器、一般外科) 

A.  研究目的 

炎症性腸疾患に対する外科治療の適応、手術術 式および術後管理の工夫、予後の向上を検討して 外科治療の位置づけを明らかにしていくために 各種の多施設共同研究によるプロジェクト研究 が必要である。 

 

B.  研究方法 

本研究班では外科プロジェクト研究として潰瘍

(2)

173 性大腸炎に対しては①周術期の血栓、塞栓合併の 実態と予防、②難治性回腸嚢炎の治療(治療指針 改訂プロジェクト)、③pouch 機能の検討、④小児 例の手術適応、手術術式、経過の検討、⑤大腸癌 合併例の病理学的検討(癌サーベイランスプログ ラムの確立プロジェクト)、⑥術後消化管出血例 の検討を行い、Crohn 病に対しては①直腸肛門管 癌に対して作成した癌 surveillance program の 有用性の検証、②「クローン病肛門病変のすべて」

の改訂、③初回腸切除または狭窄形成術後の再発 危険因子の検討−prospective study−、④術後 吻合部潰瘍性病変の評価(再発の評価)、⑤腸切 除例に対する抗 TNFα製剤の再発予防効果の検討

−RCT−、⑥再手術、再々手術例の最近の動向の 検討を行っている。 

(倫理面への配慮) 

参加施設の症例を匿名化して結果を集積、分析 することとしている。 

 

C.  研究成果  1.潰瘍性大腸炎 

①周術期血栓、塞栓合併の実態と予防;結果に薬 物療法を外科治療指針への掲載を検討する②難 治性回腸嚢炎の治療;抗菌剤の新しい使用法を外 科治療指針に今回掲載予定で、今後、新しいステ ロイド剤の使用などを保険適応の申請などを含 めて検討する予定である.③pouch 機能の検討;

2000 例を超える症例を集積し、短期  長期経過 pouch failure などの原因についてを解析中であ る.④小児例の手術適応、手術術式、術後経過の 検討;212 例の解析を終了し、結果を外科治療指 針へ掲載予定である.⑤大腸癌合併例の病理学的 検討;癌サーベイランスプログラムの確立プロジ ェクトで約 400 例の切除検体を解析、内視鏡によ る切除例についてアンケート調査予定である.⑥ 術後消化管出血例の検討;結果のまとめ中であ る. 

2.Crohn 病 

①直腸肛門管癌に対する癌 surveillance program の有用性の検証;結果を解析するとともに、現在

までの登録症例について定期的検査を継続して 本 program の有用性を検討する.②「クローン病 肛門病変のすべて」に手術適応、手術術式などの 内容に追加を行い、改訂する予定である.③初回 腸切除または狭窄形成術後の再発危険因子の検 討−prospective study−;protocol が確定し、

370 例を集積予定で、各施設で倫理委員会申請中 である。承認された施設では症例を登録中である.

④術後吻合部潰瘍性病変の評価(再発の評価);

300 例の後ろ向き解析を施行、今後は前向き研究 として準備中である.⑤腸切除例に対する抗 TNF α製剤の再発予防効果の検討−RCT−;結果をま とめ中である.⑥再手術、再々手術例の最近の動 向の検討;2485 例を集計し、解析中である. 

3.新規プロジェクト 

「腸管ベーチェットに対する外科治療の現況調 査(単純性潰瘍を含む)」について protocol が確 定し、今後アンケート調査予定である 

4.その他. 

潰瘍性大腸炎、Crohn 病治療指針改訂プロジェ クト(責任者:中村志郎先生)でそれぞれ難治性 回腸嚢炎の治療、術後管理指針改訂を検討予定で ある。 

 

D.  考察 

  炎症性腸疾患に対する外科治療の位置づけを 各種の retrospective, prospective な研究によ り明らかにしてさらに適正な外科治療が行われ るように検討していくことが必要である。 

  E.結論 

炎症性腸疾患に対する外科治療の位置づけは 内科治療、外科治療の変遷によって変化しており、

各種のプロジェクト研究によって治療内容の向 上をはかるとともに、より適切な治療を選択が行 われるようにすることが患者の QOL 改善に重要で ある。 

 

F.健康機関情報    特になし 

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174 G.研究発表 

  今後予定   

H.知的財産権の出願、登録状況    特になし 

参照

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