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4 学生の受け入れ

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(1)

目標:本学の理念・目標と教育目標に賛同する学習意欲のある者を、適正かつ公正な方法で選抜する こと。特に学際的な看護学の発展を期して、多様な背景の学生を受け入れること。

1)学生募集方法

【現状の説明】

学生募集のための広報活動は、広報委員会が企画し、全教職員、学生広報委員会、学部学生自治会、

学生ボランティアの協力のもとに行われている。広報委員会は看護教員4名、一般教養担当教員1名、

事務局管財1名、教務1名で構成され、月に1回定期的に開催している。また2006年度には学生広報 委員会が発足し、各学年2名ずつ選出して活動を開始した。

主に学部の入試広報に焦点を当てて、受験生と保護者、高校の進路指導教諭、予備校の講師を対象 に、本学の建学の精神・教育の理念・沿革・学部教育プログラム・卒業後の進路・学生生活などを紹 介し、入試情報を提供する活動を行っている。近年は高校低学年から関心が高く、2006年5月にホー ムページを刷新してからはインターネットにより大学案内書や願書などの請求が容易にできるよう になった。受験生にとっては手軽に入手できるようになり、大学にとっては全国各地へ宣伝できるこ とがメリットになっている。常に大学の最新情報をホームページに掲載し、あわせて本学の教育理念 や校風を多くの受験生に公開している。

(1) 大学案内パンフレット

本学の理念、カリキュラム、大学生活など本学を理解するための基本的な内容を網羅・精選し、

最新の内容を盛り込みながら年度ごとに改訂している。2006年度版から内容を一新し大きくリニュ ーアルを行った。発行部数年間6,000部。

(2) 大学生活を紹介した冊子『ウエルカム』

学部受験生が求める情報を集約した冊子で、大学案内パンフレットを補足しながら、大学生活の 様子がより具体的に理解できるように、時間割・学内行事・在校生の声などを中心にまとめた案内 書である。年度更新を行い、常に新しい情報を提供している。2003年度版からは学生団体の『聖路 加ほっとストリート編集部』も編集に協力している。発行部数年間2,000部。

(3) ホームページ

大学の公式ホームページは1997年10月に開始し、必要に応じて内容の改訂を行ってきた。時代に 合った更新の必要に迫られ、2003年度には、ホームページプロジェクト委員会(学内有志)を発足 させ、教職員からホームページ改訂に関して意見を募りながら、全面改訂と管理方法の明確化を目 指して検討を重ねた。予算の都合上、学内の派遣職員システムエンジニアによって改訂版が2003年 10月にできた。

その後、ホームページ管理室が発足して2006年5月に新ホームページの運用開始となった。

(4)「社会人のための開かれた大学展」参加

広く社会人への広報活動として東京と大阪で開催される大学展に毎年資料参加している。

(5) オープンキャンパス(大学説明会)の開催

4 学生の受け入れ

(2)

本学教職員、学生ボランティア、自治会が共同で行っている。8月上旬連続2日間と白楊祭の11 月上旬2日間に加え、2005年度から開催回数を増やし、5月中旬にも行っている。この時期は高校 低学年の参加者が多く、進路決定の参考になっていると思われる。また、年々保護者の参加者が増 加しているのが特徴的といえる。

オープンキャンパスでは、資料、願書、大学グッズを配布し、説明会では学長・学部長・教務主 任・学生部主任から本学の理念、教育内容、在校生代表から学生生活などについて説明があり、引 き続き小グループに分かれて在校生によるキャンパスツアーと懇談会を行っている。懇談会では、

受験相談ができて、学業・アルバイト・ボランティア・サークル活動などの学校生活が聞けたり、

学生の雰囲気を知ることができるため、終了後のアンケートでは好評である。

参加者は、2002年度617名(内保護者127名)、2003年度636名(内保護者88名)、2004年度829名(内 保護者198名)、2005年度864名(内保護者220名)と年々増加している。

(6) 白楊祭「受験生何でも相談コーナー」

白楊祭(学園祭)では、広報委員会主催で自治会と学生ボランティアの協力を得て「受験生何でも 相談コーナー」を開催している。この企画は毎年好評で、多数の親子連れが訪れ、さまざまな質問 が寄せられている。会場内には、研究室ごとの教員紹介・実践および研究内容をパネル展示し、

COEプログラムや看護実践開発研究センターの活動を広報、図書館は紀要などを展示した。

(7)「一日大学生」

毎年6月下旬に学部受験生を対象として、在校生と一緒に授業を受講できる「一日大学生」を実施 している。これに先立ち、全国の高等学校へ各入試募集要項と一日大学生、オープンキャンパス、

学園祭の案内を発送した。参加者は延べ人数で2002年度119名、2003年度56名、2004年度93名、2005 年度49名であった。

(8) その他の広報活動

a.予備校で開催される高校の進路指導担当教諭を対象とした講演会への本学教員の派遣 b.高等学校、予備校で開催される進学説明会への出席

c.ロゴ入り大学グッズの配布

d.学校見学希望者(個人、高等学校・予備校の団体)への大学概要説明、質疑応答、学内案内 e.高校生新聞、キリスト教年鑑、聖公会新聞・手帳、新聞などへの広告掲載

f.受験情報誌へ入試情報の提供

【点検・評価】

限られた予算と委員会組織のスタッフではあるが、受験生・保護者を対象としたオープンキャンパ スの開催、「一日大学生」、予備校での進学説明会、白楊祭での受験生相談コーナー開催、広告掲載、

入試情報発送業務、広報セミナーへの出席、学内案内など可能な範囲内での行事を実施している点は 評価できる。

2002年度には、学部新入生を対象にして大学案内パンフレットやホームページに関するヒアリング を実施し、受験生の頃に感じていた本学の広報活動に関しての率直な意見を出してもらい、その後委 員会の様々な事項を検討する際に役立てることができた。

2006年度からは学生広報委員会の活動を開始し、月1回委員会を開催して、学生の視点から広報活 動の提案をし、学園祭の新企画も検討を始めた。この点は評価できる。

(3)

個人見学者の受け入れは週に1~2日、決まった曜日に行っているが、これ以外の曜日や予約なし の来訪にも対応している。また、大学の所在地が都心にあり、交通の便が良いため個人や団体の見学 希望者が多い。高等学校や予備校から修学旅行・研修旅行の一環として見学を希望してくるケースが あり、可能な限り受け入れているが、広報委員内では日程の調整がつかず、他の教員に依頼せざるを 得ないこともある。今後は高等学校訪問や予備校に出向いて広報活動を行い、受験生確保に結びつけ ていく必要も検討しているが、人員不足により実現していない。

委員会は月1回の定例委員会として開催しているが、時間が限られているためやむなく前年度同様 に進めていくことが多い。また、予算措置額が少なく、新聞などに有料広告を掲載する余裕がないた め大規模な広報活動を展開することが困難で、受験情報誌などの無料掲載に頼っているのが現状とい える。

広報委員会の教員は2年間の交代制であり、事務員も委員会活動として広報に関わっているため、

業務繁忙期の負担は大きい。小規模大学であるため学生募集に関わる広報の専門部署がないことも問 題点としてあげられる。

【将来の改善・改革に向けた方策】

1978年頃には4年制看護大学はわずか3~4校であったが、2003年度には100校以上に増加し、2006 年度には145校となっている。 現在は少子化時代に突入し18歳人口は1992年度をピークに下降の一途 をたどっているが、国家資格が取得できる看護大学への進学は、まだ維持されている。しかし近い将 来、大学全入時代へと突入することは周知の事実であり全国各都道府県に国立公立の看護系大学が著 しく増加した中で、優秀な学生を全国各地から集めるには、受験生や社会に対して歴史と伝統のある 本学の特色ある看護教育について広く公開しなくてはならない。

よって広報関係に精通した専門部署の設置と十分な予算措置、全教職員の協力が必要といえる。

2)入学者選抜方法

【現状の説明】

入試委員会を月に1回定期的に開催し、看護学部の各入試に関する事項等の原案を作成し、教授会 の審議を経て入学者選抜方法を決定している。これに基づき入試委員長を中心に入学試験を実施して いる。

入試委員会は、学長・学部長を含む5~7名の教授で構成し、担当部署の教務課より書記が1名出 席している。入試委員長は委員の中から互選により選出している。

入試選考は、看護学部の教授を委員とする入試選考委員会で実施している。その入試選考会議検討 後に教授会で審議し決定している。

1年生の入学者選抜は、一般入試と推薦入試を実施している。

推薦入試は1979(S.54)年度から2003(H.15)年度までの25年間、指定校推薦入試を実施した。指定校 は過去の実績に基づいて毎年見直しを図り、近年は20~21校と変動はなかった。学校長推薦の出願に もかかわらず本学の選考基準に不適当であると判断したこともあり、毎年1~2名の不合格者が出て いた。また、指定校の枠が限られていること、機会均等でないこと、全国の都道府県に国公立の看護 系大学が新設されて推薦入試が導入されていることも鑑み、地方の優秀な学生を確保したいという意 図で、2003年度をもって指定校推薦制度を廃止し、公募推薦制度を導入した。2003年度に限り、制度

(4)

移行期のため指定校推薦と公募推薦と両方を実施した。公募推薦の出願は学校長の推薦が不要で、出 願資格は高等学校の学業成績概評がA、全体の評定平均値4.3以上であり看護学への志向が高く、本学 への入学を第1志望としている者であれば1校からの出願者の制限もなく自由に出願できることにし た。出願書類・選抜方法は表1の通りである。2005年度からは公募推薦に帰国子女も含めて募集を開 始した。

表1 看護学部各入試の出願書類・選抜方法

※印の健康診断書の提出および本学校医による健康診断は2005年度より廃止した

出 願 書 類 選 抜 方 法

指定校推薦

【2003年度 制度廃止】

1.入学願書 2.調査書 3.健康診断書※

4.学校長推薦書 5.受験票 6.検定料

1.提出書類審査 2.小論文(50分) 3.面接

4.健康診断(本学校医による)※

公募推薦

【2003年度より制 度開始】

【 2005 年 度 よ り

( 帰 国 子 女 を 含む)として募 集開始】

1.入学願書 2.志願者評価書 3.調査書 4.検定料

1.提出書類審査 2.小論文(120分) 3.面接

4.健康診断(本学校医による)※

一般入試 1.入学願書 2.調査書 3.健康診断書※

4.検定料

【2005年度まで】

1次試験 (1)学力試験

外国語「英語Ⅰ・Ⅱ」

国語「国語Ⅰ・Ⅱ」

理科「化学ⅠB」または「生物ⅠB」

2次試験<1次試験に合格した者>

(1)小論文 (2)面接

(3)本学校医による健康診断※

【2006年度】

1次試験 (1)学力試験

外国語「英語Ⅰ」「英語Ⅱ」

国語「国語総合」「現代文」

理科「化学Ⅰ」または「生物Ⅰ」

2次試験<1次試験に合格した者>

(1)小論文 (2)面接 学士編入学

(第2年次)

1.願書

2.大学卒業(見込み)証明書 3.成績証明書

4.健康診断書※

5.検定料

(1)学力試験 英語(50分) 生物(50分)

(2)小論文(50分) (3)面接

(4)本学校医による健康診断※

科目等履修生 1.願書 2.卒業証明書 3.出願料

4.看護系専修学校の専門課程 修了者のみ所定の証明書

1.書類審査

(5)

学部一般

年 度 2002 2003 2004 2005

募集人員 60(推薦若干名を含む) 60(推薦若干名を含む) 60(推薦若干名を含む) 60(推薦若干名を含む) 志願者

(倍率)

553〈14〉

(9.2倍)

600〈15〉

(10.0倍)

555〈22〉

(9.3倍)

341〈10〉

(5.1倍) 合格者数

1次 120〈 3〉

2次 80〈 3〉

1次 142〈 1〉

2次 80〈 1〉

1次 130〈 8〉

2次 80〈 6〉

1次 140〈 3〉

2次 80〈 1〉

補欠合格 20 33 29 30

入学者数 53〈 2〉 52〈 1〉 55〈 31〉 55〈 1〉

< >・・・男子内数

推 薦

指定校(2003年度募集終了) 公募(2003年度制度開始。2005年度より(帰国子女を 含む)として募集)

年 度 2002 2003 2003 2004 2005

募集人員 10 10 5 15名程度 15名程度

志願者

(倍率)

12 (1.2)

10 (1.0)

31 (6.2)

36 (2.4)

32 (2.1)

合格者数 11 10 8 15 16

補欠合格 ― ― ― ― ―

入学者数 11 10 8 15 15

学士編入学

年 度 2002 2003 2004 2005

募集人員 20 20 20 20

志願者

(倍率)

76〈5〉

(3.8倍)

53〈4〉

(2.7倍)

64〈2〉

(3.2倍)

67〈3〉

(3.4倍)

合格者数 28〈2〉 23 21〈1〉 22〈1〉

補欠合格 9 5 4 3

入学者数 23〈2〉 23 20〈1〉 22〈1〉

科目等履修生

年 度 2002 2003 2004 2005

募集人員 各科目80名 各科目80名 各科目80名 各科目80名

志願者

(倍率)

66名

[新規26名・

延長40名]

1期38名

[新規15名・

延長23名]

2期25名

[新規16名・

延長9名]

1期34名

[新規12名延長22名]

2期27名

[新規18名延長9名]

1期29名

[新規7名延長22名]

2期22名

[新規6名延長16名]

合格者数 66 63 61 51

補欠合格 ― ― ― ―

入学者数 62 60 58 49

< >・・・男子内数

(6)

一般入学試験では、2003年度に外国語「英語Ⅰ・Ⅱ」の入試問題の一部に不適切な箇所があり、関 連する問題を全員正解として受験生に不利益のないように配慮した。2003年7月文部科学省大学入試室 へ報告し、当該受験生ならびに社会への報告はホームページ上で行った。

一般入試試験科目は、2005年度まで外国語「英語Ⅰ・Ⅱ」、国語「国語Ⅰ・Ⅱ」、理科「化学ⅠB」

または「生物ⅠB」から1科目選択で実施していたが、2006年度より高等学校の指導要領の改訂に伴 い、学科試験の科目を外国語「英語Ⅰ」「英語Ⅱ」、国語「国語総合」「現代文」、理科「化学Ⅰ」また は「生物Ⅰ」と変更した。受験生へ科目変更について周知するため2年前より本学ホームページ上で 公表した。

学士編入学(第2年次)入試では、毎年60名前後の志願者がいる。卒業見込者が最も多いが、海外 の大学卒業者や他分野の修士課程修了生もいる。年齢別では20歳代が圧倒的に多いが、40歳代の入学 者もいる。

留学生特別入試は実施していない。受験についての問い合わせは年に数件寄せられるが、講義内容 がほとんど日本語であること、また留学生を優遇する特別選抜試験がないことから実際の出願はない。

各入試については、2003年度より願書の書式を一部変更し、入試選抜では家族構成、続柄、年齢、

学費支払い責任者記入欄は不要とし、記入欄を削除した。また欠格条項に関連して、2005年度入学試 験から健康診断書提出(出願時)、試験当日の健康調査書記入(受験生)および内科健診(本学校医に よる)を実施しないことにした。代わりとして入学後に健康診断を実施している。

一般入試は、2003年度より合格発表方法にテレホンサービスを導入して電子郵便と併用して行った。

また情報開示について検討を開始し、2006年度から本人からの請求に限って申請時期を設けて入試情 報の開示請求をすることになった。初年度は開示請求があった場合のみ通知し、2007年度からは入試 要項に案内文を掲載することが決まった。

科目等履修生は、2003年度から出願者の便宜を図り、出願時期を2回(Ⅰ期は11月・Ⅱ期は2月)

に増やして募集した。しかし年度別の総計で比較しても大差はなかった。新規出願者と延長出願者の 割合は約半数ずつである。新規志願者の中では、大学への入学資格を有する看護系専修学校の専門課 程修了者が徐々に増加傾向となっている。毎年、履修許可後に、自己都合によって受講ができなくな ってしまう学生もいる。

【点検・評価】

各入試とも募集人員に対して志願者が多く、十分な競争率により入学者選抜ができる点は長所といえる。

本学に適した学生の選抜を行うには、どのような方法が適しているかという点は常に検討課題である。

長年に及んだ指定校推薦を時代に合った公募制に変革したことと、以前から課題となっていた帰国子女 入試を公募推薦に含めたこと、また一般入学試験において情報開示を行うことになった点は評価できる。

推薦入学試験では学力試験を実施できないため「小論文」「面接」で基礎学力を見極めなくてはならず、

一般入学試験では看護系大学進学希望者のトップクラスが受験するが、国公立大学との併願者も多く、面 接時に他大学への進学希望者と医学部医学科希望者の見極めが容易ではない。理科は「化学」または「生 物」の1科目選択のため、高等学校で選択していない科目は基礎知識が不足しがちであるため、入学後は 自己学習によって補うことが必要となってくる。面接は、学部一般は1人約10分、推薦・学士編入は1人 約15分で実施しているが短時間内で、受験生が看護の適性があるか見極めることは難しい。

一般入試の試験問題は公表、販売しているが、解答をつけていないことが以前から問題となっている。

(7)

学士編入学制度は私立看護大学のうち3校のみ実施しているが、入学者の中から教育内容(カリキ ュラム等)を比較して本学への入学を決めたという声が聞かれる点は評価できる。学士編入学入試は 学科試験の出題範囲について問い合わせが多いため、願書一式の中に「英語」「生物」の過去の入試問 題例題を入れているが、入試問題全体を公表する必要があるかもしれない。

科目等履修生制度については、出願者が減少し、制度の改正により専門学校、短期大学から大学院 の進学が可能になったことを受け、今後、あり方の検討が必要といえる。

【将来の改善・改革に向けた方策】

入試によって、後に休学・留年・退学していく学生の見分けることができれば最良であるがなかな か難しい。今後とも検討を重ねて改善していく必要がある。

3)入学者受け入れ方針等

【現状の説明】

創立85余年の歴史と伝統があり看護のパイオニアとしての使命感を持つ本学は、建学の精神にある ように、人間愛の精神に基づく看護教育機関として高度な看護教育を行い、看護の水準を高めて多く の指導者を育成するために、入学者受け入れ方法においても高水準の学力と優れた感性を測れるよう に心がけている。

学部の各入試は、本学の出願資格に該当すれば国籍、宗教、本籍地、居住地、年齢(推薦を除く)

などを問わず誰でも受験できる。2001年度からは教育の機会均等の観点から男子学生の受け入れを開 始し、毎年1~3名が入学している。現在は、男性に助産師国家試験受験資格が認められていないた め、助産課程履修者に男子学生はいない。

本学で看護教育を学びたい学生を受け入れるため、建学の精神・教育の理念・沿革・学部教育プロ グラム・学生生活を、大学説明会、大学案内パンフレット、大学公式ホームページに正確に掲載して 受験生が本学を理解して出願できるように配慮している。

一般入試の学科試験は2005年度入試まで外国語「英語Ⅰ・Ⅱ」、国語「国語Ⅰ・Ⅱ」、理科「生物

ⅠB」または「化学ⅠB」から1科目選択となっていた。2006年度からは高等学校の学習指導要領改 訂に伴い、外国語「英語Ⅰ」「英語Ⅱ」、国語「国語総合」「現代文」、理科「化学Ⅰ」または「生物Ⅰ」

と科目を変更した。国語については、範囲に古文・漢文を含むかとの問い合わせが多いため、この点に ついて2007年度より公表が決定している。

英語は入学後に必修8単位を含む計10単位の修得が必要となり学習レベルも高いため、入試選抜に おいても英語能力を重視している。

理科は、入学後の学部カリキュラムの中で「生物」「化学」いずれも一般教養の選択科目であるが、

必修科目の中には、理科の基礎知識がある程度備わっていないと難しい科目もある。

学士編入学入試の学科試験は、「生物」「英語」を実施している。

入学式後に1泊2日でオリエンテーションセミナーを開催し、学部入学者全員が参加して、教員・在 学生から、キリスト教に基づいて看護を志す人々がより豊かな知性と感性を共に追及し看護専門職者 として成長できるようなレクチャーを受け、本学についてよりよく知ることのできる機会となってい る。入学者がもともと備えていた資質、知性、感性、教養、学力をより高め、卒業までにさまざまな 価値観を形成していくことができるように、学内は充実した支援体制が随所に手厚く整備されている。

(8)

人間愛にあふれた、人種・信条を問わず相互に理解しあい、さまざまな領域に積極的に参加していけ るような素養を持っている人材を入学者として受け入れたいと願っている。

【点検・評価】

長所しては、入学者選抜試験において英語能力に優れた学生が入学しているため、海外からの交換 留学生や外国人客員教授と交流を深めることができ、優れた研究や文献を検索して自ら調べながら学 習することによって実力がつく点があげられる。

退学者の割合は、1%前後のためほとんどの学生が学業を全うしているといえる。

また、卒業生が看護職に就く割合が高いため、本学の目的に合う学生が入学しているといえる。

問題点としては、少人数であるが、休学、留年、退学となるケースがあることである。医学部医学 科を目指していた学生が入学後に退学していくケースもある。

【将来の改善・改革に向けた方策】

入学者選抜では、受験生の適性、看護を学びたいという意欲、本学を志望する理由を見極めたい。

従来の面接方法、小論文、学科試験の内容の改善や新規な試験を導入するなど、本学に適した学生を 選抜する入学試験を常に検討する。

4)入学者選抜の仕組み

【現状の説明】

入学者選抜は入試選考委員会の選考を経て、教授会で審議、決定している。入試問題の作成委員、

校正担当委員、面接委員は入試委員会で原案を作成し、教授会で決定している。入学試験の実施に当 たっては、入試本部を教務部におき入試に携わる教授・助教授と細やかに連携体制を組んで実施して いる。2003年度一般入学試験で入試ミスを出した教訓を生かして、問題の校正を厳重に行うよう実施 体制手順を入試マニュアルに追記した。

【点検・評価】

すべての入学者選抜において、マークシ-ト方式でない採点作業においては、個人特定ができない 工夫、ダブルチェック、複数による面接の実施、関係者等からの推薦は一切受けないことなど、公正 かつ厳格に選考している。2003年に入試ミスを経験し、この教訓を生かして2004年度からは厳密な入 学試験マニュアルを作成したことは評価できる。

学部・大学院と年間数々の入学者選抜を実施しているが、すべての入試事務について学内担当者の みで処理していることは長所といえる。問題点は入試業務が増加し、教職員の入試に加わる業務が大 きくなっていることがあげられる。

【将来の改善・改革に向けた方策】

学部・大学院とも厳正なる選考で合格者を決定している。今後も引き続き同様に実施していくことが 望まれる。

5)入学者選抜方法の検証

【現状の説明】

2003年度に推薦入学試験を指定校推薦から公募推薦へと変更し、出願基準の変更を行った。

2005年度からは帰国子女の入試も公募推薦入試に含めて募集を開始した。また同年より、学部すべ

(9)

ての入学試験から健康診断に関する項目を削除した。

2006年度からは一般入学試験の科目変更を行った。2002年度~2005年度一般入試の成績と入学後学 年成績を分析した結果、入試「英語」と学内成績、面接と実習に関係が見られた。

【点検・評価】

各年の入試問題を検証する仕組みは現在のところ導入されていない。また入学者選抜方法の適切性 について学外関係者などから意見の聴取を行う仕組みの導入予定も現在のところはない。

入学者選抜方法の検証については、引き続き行っていくことが必要である。

【将来の改善・改革に向けた方策】

毎年、入学試験時に看護の適性を見る良い方法がないか検討しているが、改革までには至っていな い。入試成績と学内の学業との関連を見る等の検討が必要である。

入学者選抜方法の仕組み、特に入試問題を検証する仕組みについて、学外関係者などから意見を聞 く機会を設けて、長期的に見据えた改善策を講じる必要があるかもしれない。

6)入学者選抜における高・大の連携

【現状の説明】

附属高校をもっておらず、高・大連携特別教育プログラムなどに基づく特別入学者選抜は実施してい ない。

【点検・評価】

高・大連携特別入学者選抜を実施していないため、特定の高等学校を優遇することなく、公平に入学 者選抜を行っている。問題点としては、早い段階からの基礎学力の育成や高校と大学相互の教育効果 の評価研究の機会などは得られないことである。

【将来の改善・改革に向けた方策】

入学者選抜における高・大連携導入の必要性について、今後、充分に議論を行う必要があるといえる。

7)科目等履修生・聴講生等

【現状の説明】

1994年度より科目等履修生制度を開始し看護系短期大学卒業者を対象に受け入れてきた。

1999年度からは大学への編入学の資格を有する看護系専修学校修了者にも門戸を広げている。2002 年度から2005年度までの開講科目、履修者数、単位修得状況は表2の通りである。

科目等履修生の多数は有職者であり、年齢層は20代から60代と幅があるが、約7割は20歳代である。

夜間(18時~19時30分)の講義ではあるが、生涯教育として、あるいは履修単位を大学評価・学位授 与機構による学位取得へつなげるために多数の履修者が熱心に受講している。翌年に延長して履修し ている学生も約半数いる(表1)。

【点検・評価】

科目等履修生は、本学の図書館が利用でき、奥深く幅広い学習の機会を提供していることは評価で きる。自己都合によって通学ができなくなり、単位が修得できない履修生もいる(表2)。

単位修得後に、大学評価・学位授与機構で学位を取得し、本学の大学院修士課程、博士後期課程へ と進学した履修生もいる。

(10)

選抜方法が意欲ある学生のニーズに応えるために出願は書類審査のみであること、また履修生の便 宜を図るために夜間に開講している点は特長がある。学習環境としても、図書館が利用できることは 受講者が学習を深める上で利点が多いと考えられる。

問題点は、開講科目が年間3~5科目と少ないことがあげられる。他大学では出身者のみを対象と していることが多いため、今後、本学の科目等履修生制度についても根本的に見直す必要があるので はないかとの意見がある。

【将来の改善・改革に向けた方策】

2003年度より出願者の便宜をはかって出願時期を2回に増やし出願者に配慮したが、制度開始当初 の目的であった本学出身者および聖路加国際病院看護師の学位取得のための出願者が少なくなって きたことと、学士号を取得せずとも受験可能な他大学大学院ができてきたことが影響していると思 われる。

今後は学部科目等履修生制度のあり方について見直しを行い、対象者や科目など検討する必要が ある。

表2 科目等履修生開講科目および履修者数

年度 授業科目 単位数 履修者数 単位未履修者数

ターミナルケア論 43

期 統計学 21

生活科学論Ⅰ 34

期 地域看護論Ⅰ 26

2002 年度

計124 計15(12.1%)

生涯発達看護論Ⅰ(小児看護学) 2 23 慢性期看護論Ⅱ(精神看護学) 36

期 生活と健康 23

総合英語 12

期 慢性期看護論Ⅰ(老年看護学) 42 2003

年度

計136 計13(9.6%)

形態機能学 38

期 環境論Ⅱ 39

地域看護論Ⅰ(地域看護学) 32

期 看護政策論 37 12

2004 年度

計146 計33(22.6%)

統計学 28

期 急性期看護論Ⅰ(成人看護学) 30

看護研究Ⅰ 40 10

期 助産学Ⅲ(助産技術学) 11 2005

年度

計109 計19(17.4%)

8)定員管理

【現状の説明】

学生収容定員と在籍学生数、入学定員と入学者数の比率については表3の通りである。

(11)

表3 看護学部看護学科の収容定員に対する在籍者数

在 籍 者 数 学年 収容定員

2002年度 2003年度 2004年度 2005年度

1年 60 65 71 70 71

2年 80 90 91 91 93

3年 80 91 91 93 90

4年 80 79 82 86 92

計 380 325(108.3%) 335(111.7%) 340(113.3%) 346(115.3%)

表4 休学・留年者数

2002年度 2003年度 2004年度 2005年度

休学者数 15

325 (4.6%) 12

335 (3.6%) 4

340 (1.2%) 5

346 (1.4%)

留年者数 3

325 (0.9%) 5

335 (1.5%) 5

340 (1.5%) 10

346 (2.9%) 左欄:人数 右欄:割合

留年者・・・学部に4年間(学士編入は3年間)を超えて在学している学生数

【点検・評価】

看護学部看護学科の定員管理については、定員割れの問題もなく、入学定員と入学者数の比率が1.1 倍前後を保ちながら、適切な定員管理を行っている。

必修科目の実習は、看護教員が臨床指導できる学生数が限られるため、休学・留年・退学者を考慮 しながら毎年入学者数を決定している。休学・留年者数は年度によって変動がある。入学辞退者数の見 込みは立ちにくく、補欠者数の決定には苦慮している。3月末までは入学辞退が続くため、入学者の決 定が遅くなることも問題点としてあげられる。

【将来の改善・改革に向けた方策】

長期的な大学の経営状況を見据えながら、教育の現場での問題点を洗い出し、大学の将来を見据え た計画を立てて入学者を受け入れていく必要がある。

幸いにも本学は定員超過や欠員といった状況には陥っていないが、いずれ受験者数と入学者数が一 致する大学全入時代となり、現在も定員割れを起こしている私立大学がある状況の中で、安定した入 学者数を確保していくことは必要である。今後も引き続き定員の適正化を保つため努力を怠らないこ とが重要である。また定員充足率の確認の上に立った組織改組、定員変更の可能性を検証する仕組み を導入していくことも必要と思われる。

9)退学者

【現状の説明】

2002年度~2005年度をみると、学部学生のうち0.9%~1.8%が退学している。表5にあるように精 神的、進路変更、勉学意欲減退、家庭の経済事情により退学していく学生がいる。

(12)

表5 退学理由と退学者数の把握状況

事 由 2002 2003 2004 2005

病気・疾病・リハビリ等 0 0 0 0

精神的理由等 2 1 0 2

勉学意欲減退・喪失等 2 2 0 0

進路再考・変更・他大学編入等 1 2 2〈1〉 1

経済的理由・家庭事情等 0 1 1 1

合計 5(1.5%) 6(1.8%) 3〈1〉(0.9%) 4(1.2%)

〈 〉除籍者内数 ( ) 退学者の割合

【点検・評価】

精神的理由や進路変更、勉学意欲減退で退学する者については、入学試験選抜でその要素を見抜く ことができなかったか、反省点である。

保護者の突然の失業などによって学業を続けることをやむなく断念して退学していく学生もいる ため、奨学金制度など何らかの救済措置がまだ不足しているのが問題である。日本学生支援機構や本 学学園独自の奨学金制度など各種奨学金制度はあるものの、月々の貸付金額が少なく学費と生活費を まかなうのは難しい。退学せずに学業が継続できるような、ある程度まとまった金額の無利子の奨学 金制度などがなければ、今後も同様の理由で辞めていかざるを得ない学生が後を絶たないであろうと 予想される。

【将来の改善・改革に向けた方策】

入学試験については常に検討する必要がある。学業を続けていけるよう、健康や経済に関する適切 なサポート体制、特に学費の特別優遇措置を講じるかどうかは、今後検討する必要がある。

参照

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