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Academic year: 2021

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要旨

目的:統合医療は、近代西洋医学を前提とし、伝統医学、相補・代替医療、経験的な伝 統・民族医学や民間療法などを組み合わせた医療と定義されるが、効果がないまたはエビ デンスが不十分なまま活用されている療法も多くある。本研究は、妊婦が病院や治療院で 治療として受けた統合医療に加え、セルフケアとして活用している統合医療の実態につい て明らかにすることを目的とした。

方法:本研究は無記名自己記入式質問紙を用いた量的記述的研究である。妊娠35週以降 の妊婦に質問紙またはWeb調査にて回答を求めた。質問紙は、対象者の特性、セルフケア としての統合医療の活用状況、医師や専門家による施術・処方、認知度・興味に関する質 問項目で構成した。分析は記述統計量を算出し、各療法の活用の有無と対象者の特性の関 係についてクロス集計とχ2検定を実施した。また、活用数の平均値や認知度・興味と特性 の関係についてt検定、分散分析を実施した。本研究は、聖路加国際大学研究倫理審査委 員会の承認を得て行った(17-A068)。

結果:5施設241名の妊婦に質問紙を配布し、187名(有効回収率77.6%)を対象とした。妊 娠期に治療として統合医療の療法を受けていた者は51名(27.3%)であり、最も多かったの は整体(9.7%)であった。セルフケアとして1種類以上の療法を活用していた者は141名

(75.4%)であり、そのうち活用について医療者に相談していた者は27.0%であった。活用数

の平均値は1.98(SD=1.80, median=2.00)であった。活用者が多かったのは、サプリメント摂 取89名(47.6%)、ウォーキング60名(32.1%)、ハーブ38名(20.3%)、灸32名(17.1%)、ヨガ 32名(17.1%)であった。セルフケアとして活用していた妊婦の特徴は、学歴が高い

(p<0.001)、出産歴がない(p=0.042)、現在気を付けていることがある(p<0.001)、今後気を付

けたいことがある(p=0.002)であった。情報源で最も多かったのは「友人・家族」42名であ り、医療者が情報源であった割合は、「医師」8名、「助産師」23名、「分娩施設関連(医 師・助産師を除く)」31名であった。活用の目的は「体の不調・マイナートラブルの改 善」(31.4%)が最も多かった。興味のある療法は、マッサージ99名(52.9%)、ヨガ99名

(52.9%)、アロマセラピー89名(47.6%)の順であった。

結論:統合医療に関して妊婦が活用している療法や情報源・目的等の実態が明らかとな り、エビデンスギャップの存在が推測された。今後、分娩施設における各療法の情報提供 の内容や方法等の調査を行い、安全かつ効果的な活用のための情報提供・指導を目的とし た医療者への教育を検討・実践していく必要性が示唆された。

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