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職業別癌死亡に関する研究

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(1)

(導燈斑2鱗欝1骨)

職業別癌死亡に関する研究

東京女子医科大学衛生学教室

(主任吉岡博人教授)

中 村 ミ ヨ 子

ナカ ムラ コ

(受イ寸 昭和32年8月29日)

1 緒 言 近年における急性および慢性伝染性疾患の激減 に伴い,わが国国民死因は主として老人性疾患に より占められるようになったが1)2)5),中でも癌 による死亡は中枢神経系の血管損傷についで,死 因の第=二位を占めるものとして注目されている。 以上の点により,著者は本邦における癌死亡の 趨勢を知るべく,明治,犬正および昭和の各年代 にわたる癌死亡率についゼ研究を行い,その結果 はすでに発表した5)∼ユ3)。 今回は最近にわける癌死亡について,全国的な 職業別の観察を行った。 しかるに全国的な規模をもつ職業別死亡統計を 作成することは,従来この分野における基礎資料

がきわめて少かったために必ずしも容易ではな

い。また職業の分類それ自体にも難点が多く,た とえば同一人が数種の職業に従事している場合な ど,一律に分類しえないという問題がある。それ 故職業別にその死亡の状態を究明することはきわ めて困難なことではあるが4),入手しえられるだ けの最:近の資料をもつて,本邦における職業別癌 死亡の状態について,その概要を知るべく観察を 試みた。 皿 資料および研究方法 資料: 昭和26年7月∼昭和27年6月職業別,産業別死亡統 計 厚生省大臣官房統計調査部。 昭和25年 国勢調査報告。 研究方法: 上記資料により,職業分類は大分類を用いた(第1 表参照)。 まず職業別に男女それぞれにおける40才以一Eの就業 者の各職業全就業者中に占める割合を百分率で算出 し,職業別に高令者の就業率状態を開らかにした、つ 第1表 職業大分類別による職業名 職業名(大分類) 備 考

il輔的弓勺騨希騰授轡瀞欝

〔 「灘娘盛鍵欝

謄理的

D講暴

i 腿騨蕪呈麟

班事務従事者1会計事務員,タイピスト,速

信卜者,その他の事務職員等の どの売買,売買の仲介,勧誘 又は宣伝などに従事するもの。

lv藷漁難群舞嗅辮真懸稗史審墜難、

従業者 物等の生育,採取などに従事 するもの。 VI採鉱採石的職業 鉱山等において,石炭その他 の鉱物の採掘,運搬などに従 事するもの。

1噺的職業灘携縢繕鞍

の,及びその助手など。 1町特殊接能工,生産 金属,紡織,その他各種製品 関係職業,建設機械運転など 工程従業者及び単 純労働者 の各種の特殊技能工,生産工 程における半技能工,及び単 純労働者。 IXサービス職業 女中,派出婦などの家事サPt

縣耀雫磐二二霧乏

1従事するもの。

Iv販売従事者i商品,保険不動産,証券な

講瀬舞三三燧劉

Miyoko・NAKAMURA (Department of Hygiene, Tokyo Women’s Medical College) : Studies on the

deaths of cancer classified by occupations.

(2)

28 X分類不能の職業及 び不詳 X工未就業者及び非労 働力 の他のサービス従業者。 ぎに職業別癌死亡の占める順位を男子のみについて観 察し,また男子における主要職業別癌死亡率を求め, これが全死亡に対する割合を百分率で算:出した。さら・ に男女それぞれについて,職業別全癌死亡率および各 発生部位別癌死亡率,ならびに職業別各発生部位別癌 死亡率が,その職業の全癌死亡率中に占める割合を百 分率で算出し,それぞれについて観察を行った。ただ し資料には死因分類として国際簡単分類のみを用いて あるので,部位別癌死亡:は「消化器及び腹膜癌」,「女 性性器癌」,「その他の癌」の3種類にしか分けられて いない。そのため他の部位別癌についての詳細な観察 は今回は検討し得なかった。 また死亡率の計算の基礎としては,すべて昭和25年 国勢調査人口を使用した。なお資料の関係により一部 は男子についてのみ観察を行った。 資料には死因分類別に各職業による年令別死亡数が 公表されていないために,訂正死亡率などにより結論 を下すことが不可能ではあるが,あの程度今回の観察 により癌死亡の職業別傾向の概要を知り得たとおも う。 ’なお「癌」というのは,第6回国際死因分類会議に より採用された分類名「悪性新生物」(リンパ組織及び 造血組織の新生物を含む)をさすものとする。

皿 研究結果

1.、職業別による40才以上就業者数の全就業者数 ワ。

60

看 ,分50

季佃

30

’20 1o o 1 1[ .皿 π 7 皿 皿 皿 巴

葉一塁羅奪毒嚢峯.團

中に占める割合について 癌による死亡は,すでに多くの研究報告にもし めされているごとく,主として高年層をおかす疾 患である。癌死亡の職業別状態を検討するにあた り,その参考として,まず各職業に従事する高年 者の割合を知るべく,男女別に各職業について40 才以上の就業者数が,その職業の全就溢者数中に

占める割合を百分率で算出し,第1図に男子,第

2図に女子についてしめした。 第1図の男子・についてみると,「管理納職業」が 最も高率で,全就業者数の70%ちかくを占めてい る。「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業者」 「販売従事者」がこれにつぎ,いずれも45%前後を 占めている。これに反し「事務従事者」,「運輸的 職業」は比較的低率をしめしている。 第2図の女子についてみると,1最高率をしめす % no 石 60 分 50

季佃

30・ 2e lo o

職 業 危 第1図 職業別による40才以上就業者数の職業 別全就業者数に占める割合(%) 〔男]r.〕 目召禾P25年 第2図 職業別による40才以上就業者数の職業 別全就業者数に占める割合(%) 〔女子〕昭和25年 のは男子と同じく「管理的職業」で65%以上を占 めている。また「販売従事者」,「農夫,、伐木夫, 猟師,漁夫及び類似従事者」がこれにつぎ,4ρ沁 45%を占めている。これに反し「専門的技術的職 業」,』「事務従事者」などは低率で,とくに「事務

従事者」は最も低く,わずかに5%をしめすのみ

である。 2. 圭要職i業別死因順位〔男子〕について

第2表に各主要職業別〔男子〕における死因を

第1位より第4位まであらわした。

第2表により「癌」すなわち「悪性新生物」に

一 736 一

(3)

第2表 主要職業別死因順位〔男子〕昭和26年7月∼昭和27年6月 死 因 順 位 1 2 3 4 :専神 門職 的業 技 術

全結核

申枢神経 系の血管』 損傷 悪 性

新生物

心臓の

疾 患 管 理 的 職 業 悪 性

新生物

中枢神経 系の血管’ 損傷

全結核

心臓の

疾 患 事 務 従 業 .者 璽 錘 薯

全結核

悪 性

新生物

中枢神経 系の血管 損傷

心臓の

疾 患

全結核

中枢神経 系の血管 損傷 悪 性 .新生物

心臓の

疾 患 農夫漁似 夫・夫従 ・猟及業 伐師び者 木・類 中枢神経 系の血管 損傷 悪 性

新生物

全結核

採職 鉱業 採 石 的

不慮の

事 故

全結核

悪 性

新生物

運 輸 的 職 業

不慮の

事 故

全結核

悪 性

新生物

婁臓鴫霧態.審欝

特生業純 潔産者労 技工及働 能程び者 工従単 s

全結核

不慮の

事 故 悪 性

新生物

中枢神経 系の血管 .損傷 サ業 ! ビ ス 雁

書結核

中枢神経 系の血管 損傷「 悪 性

新生物

心臓の

疾 患 よる死亡が職業別死因順位中いかなる位置にある かを観察すると,各職業とも第3位以内にある。 このうち「管理的職業」では第1位,「事務従業者」, 「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業者」では

第2位を占め,他の6種目の職業ではすべて第3

位となっている。また全職業において,本疾患死 亡喰位より時に上位をしめす死因は,「中枢神経 系の血管損傷」,「全瑞垣,「不慮の事故」の3っ である。

3.主要職業別〔男子〕全癌死亡率および全死亡

に対する割合について

第3表は主要職業別〔男予〕の全野死亡率およ

び全死亡に対する割合を百分率で算出し表示した

ものである。また第3図は第3表にしめした全死

亡に対する割合を図示したものである。

第3表により職業別死亡率をみると,最高は

第3表職業別全癌死亡率(人口10百対)及び 全死亡に対する割合(%)〔男子〕 昭和26年7月∼昭和27年6月 。/0

20

百 1ぎ

io

専門的技術的職業

管理的職業

事務従事者

販売従事者

農夫,伐木夫,猟 師,漁夫及び類似 従業者

採鉱採石三一三

曲輸的職業

特殊技能工,生産 工程従業者及び単 純労働者

ナービス職業

死 亡 率

(人口10万対) 85. 7. ユ05.7 54. 6 105. 0 108. 4 60. 0 39. 1 58. 4 67. 4

全死亡対%

13. 0 18. 4 11. 9 14:2 13. 3 7. 6 8. 1 11. 1 11. 8

o

塩梅難

第3図

街職

) 訟二

職業別全癌死亡の全死亡に対する 割合(%)〔男子〕 昭和26年7月∼昭和27年6月 一 787 一一

(4)

30 「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業者」で, 「管理的職業」,「販売従事者」はこれにつぎ,いず れも人口10万に対し,100以上の死亡率をしめし ている。こたに反し「事務従事者」,「運輸的職業」 などは低率をしめし,とくに「運輸的職業」の死 亡率は最低である。 さらに第3表,ee 3図によって各職業別全癌死 亡が全死亡に対する割合を観察すると,「管理的 職業」が最高率で18.4%をしめし14),「販売従事

第4表

職業別性SfJ全癌及び発生部位別癌死亡:率(人口10万対) 「分類不能の職業及び不詳」を除く職業では,男 女とも「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業 者」が最高死亡率をしめし,人口10万に対し男子 は108.4,:女子・では59.7をしめしている。男子・ では「管理的職業」,「販売従事者」がこれにつづ き,いずれも100以上の死亡率をしめしている。 女子における第2位は「専門的技術的職業」で, 「管理的職業」,「販売従事者」がこれにつぎ,いず

れも30以上の死亡率をしめしているが,この率

昭和26年7月∼昭和27年6月 く文=こ一…...部位別 モ ヒ \ぐi生別

職業名 \\

専門的技術的職業 管理 的 職 業 事 i務 従 事 者 販 売 従 事 者 農夫・伐木夫・猟師 漁夫及び類似従業者

採鉱採石的職業

運 輸 的 職 業 特殊技能工,生産工 程従業者及び単純労 働者

サー ビス職業

・羅不能の雄健引

し避及び遡

消化器及び腹膜癌 女性性器癌

男 女 女 69. 2 85. 7 44. 5 86. 7 92. 9 49. 7 31. 5 48. 0 19. 0 19. 2 4. 6 18. 1 35. 1 8. 8 0 7. 1 9. 7 3. 8 3. 1 11. 3 16. 2 11. 8

0

4. 7

その他の二

男 54. 3 208. 8 71. 0 10. 0 66. 7 55. or 6. 4 23. 3 24. 1 女 16. 5 20. 1 10. 0 18. 3 15. 5 10. 3 7. 6 10. 4 13. 1 64. 7 15. 1 8.7 11. 5 4. 5 4. 5 8. 4

Zg

o 2. 2 4. 3 26. 7 14. 9 四 二 男 女 85. 7 105. 7 54. 6 105. 0 108. 4 60. 0 39. 1 58. 4 67. 4 272. 5 86. 1 37. 4 34. 6 12. 2 33. 9 59. 7 23. 5

0

13. 9 20. 6 116. 7 94. Jr 者」がこれにつぎ14.2%,つついて「農夫,伐木 夫,猟師,漁夫及び類似従業者」の13.3%,「専 門的技術的職業」の13.0%となっている。これに 反し低率をしめすのは「運輸的職業」の8.1%, 「採鉱採石的職業」の7.6%である。

4.職業別性別全癌死亡率および発生部位別癌死

亡について

第4表は職業別性別全癌死亡率および発生部位

別癌死亡率をしめしたものである。

1)全癌死亡率について

第4図に職業別全癌死亡率を男女別にしめし

た。

第4表ならびに第4図によって,男女別職業別

全癌死亡率について観察すると,図表のごとく

「未就業者及び非労働力」の特定職業に従事しない もののみ女子が男子より高率脅しめしているが, その他の各職業においてはいずれも男子の方が高 率となっており,両者の差はきわめて著しい。 は男子のおよそ1/2∼i/3 }Cすぎない。低率をしめす 職業は,男子では「運輸的職業」,女子では死亡例 数のない「運輸的職業」を除いては「事務従事者」 が低率をしめしている。 なお前掲の男女各職業における40才以上の就業

者の占める割合を図示した第1図と,男女別職業

別全癌死亡率をしめした第4図を比較すると,両

図とも共通した状態が認められる。すなわち概し

て40才以上の高実者の就業率の高い「管理的職

業」,「販売従事者」,「農夫,伐木夫,猟師,漁夫 及び類似従業者」などの職業においては死亡率は 高く,反対に40才以上の就業率の比較的低い「事 務従事者」,「運輸的職業」では死亡率は低い状態 をしめしている。 また第4表,第・4図のごとく,男女とも「分類 不能の職業及び不詳」においてきわめて高い死亡 率をしめしている。これは資料として用いた「職 業別,産業別死亡統計」によれば,「この主なる原 一一@7,gs 一

(5)

第4図 職業別全癌死亡率(人口10万対) 昭和26年7月∼昭和27年6月 30e 職 業25。 別 癌 死 亡2eo 季 父 島Is・ ・誉 100 50 o

鱗1難講

因乏しで…一就業者死亡数の本項の占め.る..死亡.数.. と,この死亡率の計算の基礎となった国勢調査の 就業者総数中における本項の就業者数の聞に多少 の不一致があるために,このような結果をしめし

たもので,一応この部分を度外視して観察する

と」と記されている。以上の理由により,本項目 の癌死亡率もこのような状態をしめしたものと考 えられる。

2)職業別性別各部位別癌死亡について

(A)死亡率について

第4表によって,職業別部位別癌死亡率を「分

類不能の職業及び不詳」,「未就業者及び非労働 力」の二項員を除外し,他の分類名の明らかな職 業について,男女別に観察してみる。 a.)「消化器及び腹膜癌」による職業別死亡率 は,.第4表にしめすごとく,男子にわいてはいず

れの職業も他の癌に比較してきわめて高率であ

る。最高をしめすのは「農夫,伐木夫,猟師,漁 夫及び類似従業者」で15)16),死亡率は92.9をし めし,これにつづいて「販売従事者」,「管理的職 業」の順となっている。女子においては,「採鉱採 石的職業」を除く他の職業はすべて三部位癌中最 も高い死亡率をしめしている。最高をしめす職業 は,男子と同じく「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及 び類似従業者」で,死亡率は35.1をしめし,こ れにつづいて「管理的職業」,「専門的按出的職業」 の順となっている。これに反して死亡率の低い職 業は,素干では「運輸的職業」,「事務従事者」な どで,女子においては死亡片面のない「運輸的職 業」を除いてほ「事務従事者」,「特殊技能工,生 産工程従業者及び単純労働者」などである。 職業別に男女死亡率を比較すると,いずれの職 業もすべて女子より男子の方がはるかに高率をし めしている。

b)「女性性器癌」による職業別死亡率を第4

表によってみると,最:高死亡率をしめす職業は, 上記の「消化器及び腹膜癌」と同じく「農夫,伐 木夫,猟師,漁夫及び類似従業者」で16.2をし めしている。つついて「採鉱採石的職業」,「販売 従業者」の順となっている。低率をしめす職業と しては,死亡率0である「運輸的職業」を除外し て,「事務従事者」,「管理的職業」などがあげら れる。 ここで「管理的職業」は,前述のごとく40才以 上の高令者の就業率が高いのであるが,それにも かかわらず女性悔器癌死亡率が低率をしめすこと は注目すべさ現象である。これを「管理的職業」 より老令心隔i業率の比較的低い「農夫,伐木夫, 猟師,漁夫及び類似従業者」および「採鉱砿石的 職業」に女僚性器癌死亡率が高いことと比較対照 して考えると,女性性器癌(とくに高率を示す子 宮頸部癌)は,社会的に生活程度の低い層に多発 するという傾向ユ7)の一つのあらわれかとも考えら れる。「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業者」 ならびに「採鉱採石的職業」などに従事する人々 は,概して「管理的職業」などのそれに比較して 社会的に低い生活環境にあるものと推察される。

c)「その他の癌」による職業別死亡率を第4

表についてみると,最:高死亡率をしめす職業は男 女とも「管理的職業」で,男子では20.1,女子で

は11.5をしめしている。男子においては「販売

従事者」がこれにつぎ,女子では「専門的技術的

職業」が第2位となっている。低率をしめすの

は,男子では「運輸的職業」,「事務従事者」など で,女子では死亡率0なる「運輸的職業」を除い ては,「特殊技能工,生産工程従業者及び単純労 一 7,gg 一

(6)

.32 働者」,「採鉱採石的職業」などである。 ’ ・男女死亡率を此熾すると,各職業とも男子が女 子より高率をしめしている。 (B) 百分率について 男女別各回熟とおいて各部位癌死亡率が全癌死 亡率中に占める割合をみるためダ百分率で算出し

第5表にしめじた。また第5図は男女それぞれに

の り ついて第5表を図にあらわしたものである。この 場合も「分類不能の職業及び不詳」1「未就業者及 び非労働力」を除外して観察する。 a) 「消化器及び腹膜癌」について第5表,第 5図によ.つて観察する走,まず男子においては, いずれの職業も当部位癌死亡の全週死亡中1こ占め る割合はきわめて高率をしめし,すべて80%以上 を占めている。最高は「農夫,伐木夫,猟師,漁 夫及び類似従業者」の85.7%で,「採鉱採石的職 業」ブ「販売従事者」がこれにつついている。これ に反し「運輸的職業」および「サービス職業」の 80.6%は最低率である6女子についてみると,最 高率をしめすのは男子と同じく「農夫,伐木夫, 猟師,漁夫及び類似従業者」であるが,その値は 男子におけるよ・bほるか1と低ぐS8.8%をしめし ている。 第5表 職業別性別発生部位別癌死亡率が全癌 死亡立中において占める割合(%) 昭和26年7月∼昭和37年6月 専門的技術的職業

管理的職業

事務.従事者

販売従事者

農夫・伐木夫・猟 師・漁夫及び類似 従業者 採鉱採石的職業

運輸的職』業

特殊技能工,生産 工程従業者及び単 純労働者

サTビス職業

分類不能の職業及 び不詳 未就業者及び非労 働力 消化器及び

腹膜癌

男i女

L so. s 1 so. s 81. 0 81. 6 82. 6 85. 7 82. 9 80.6 82. 2 80. 6 76. 3 82. 4 55. 6 37. 6 53. 4 58. 8 37. 5

0

50. 9 48. e 57. 1 58. 7

繍・の三

女 男 女 25. 9 11. 1 25. 7 33. 4 27. 2 50. O

o

33. 6 3i. 2 20. 0 25. 5 19. 2 19. 0 18. 4 17. ’S 14.・ 3 17. 1 19. 4 ’ 17. 8 19, 4 23. 7 17. 6 23.3 33. 3 ’36.’7 13. 2 14. 0 12. 5

0

15. 5 20. 8 22. 9 15. 8 第5図 職業別各部位別丁死亡率が全癌死亡率中において占める割合(%)昭和26年7月∼昭和27年6月 %・ ieQ 90 百 s。 分η。

率6。

so 40 30 2−O to (男 与) o

畷灘灘

・% too (女 :手) 90

邑30

奔70

四ロ煮る。

.ラ肖女そ 化性 の 器小生他

韓釜

癌 50 40 30 20 {o. o

肇総懸繋

業業編天業三輪

業鮮留 一 740.,.uT

(7)

33

「管理的職業」がこれにつぎ55。6%となってい

る。最低率をしめすのは,死亡面一のない「運輸 的職業」を除いては「採鉱採石的職業」の37・5% である。 各職業について男女を比較すると,いずれもす べて男子の方が女子よ.り高率をしめすことは前述 の死亡率の場合と同様である。

b)「女性性器癌」による死亡についてみる

と,第5表,第5図のごとく,「採鉱採石的職業」 を除く他の職業はすべて「女性性器癌」による死 亡の舌癌死亡中に占める割合は,「消化器及び腹 膜癌」(女子)のそれより低率となっている。最高 率をしめすのは「採鉱採石的職業」の50.0%で, つついて「特殊技能工,生産工程従業者及び単純 野働者」,「販売従事者」の順となっている。これ に反し最低率をしめすのは「管理的職業」の11.1 %である。

C)「その他の癌」による各職業における死亡

の占める割合は,第5蓑,第5図のごとく,男子

においては最高率は「採鉱採石的職業」および「サ ービス職業」の19.4%,最低率は「農夫,伐木夫, 猟師,漁夫及び類似従業者」の14. 3%である。 女子』においては,最高率は「事務従事者」の36.7 %,ついで「管理的職業」の33.3%となってい る。最低率をしめすのは,死亡例数のない「運輸 的職業」を除いては「採鉱採石的職業」で12.5 %をしめしている。 また男女を比較すると,.「専門的技術的職業」, 「管理拍子業」,「事務従事者」,「サービス職業」な どは女子の方が男子より高率をしめすが,他の5 職業は男子の方が高率である。 IV 総 括 以上は,厚生省大臣官房統計調査部癸表の「職

業別;産業別死亡統計(昭和26年7月目昭和27年

6月)」,ならびに昭和25年国勢調査報告によっ て,本邦における職業別の癌死亡について,その 概要を知るべく観察を行った。これを総括すると 次のごとくである。

1・職業別による40才以上就業者数の全就業者数

中に占める割合について 各職業について40才以上の就業者数の,その職 業の全就業者数中に占める割合は,男子において は「管理的職業」が最:高率で,「農夫,伐木夫,猟 師漁夫及び類似従業者」,「販売従事者」がこれ についでいる。これに反レ「事務従事考」,「運輸 的職業」は低率である。女子においては最高率は 男子と同じく「管理的職業」で,これについで「販 売従事者」,「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似 従業者」の順となっている。低率をしめすのは「專 門的技術的職業」,「事務従事者」であう。

2.主要職業別死因順位〔男子〕について

「癌」による死亡の死因順位は各職業とも第3位 以内にある。このうち第1位をし・めるのは「管理 的職業」,第2位は「事務従事者」,「農夫,伐木

夫,猟師,漁夫及び類似従業者」で,他の6種目

の職業は第3位にある。本疾患より時に上位をし めすことのある死因は「中枢神経系の一llllnCR損傷」, 「全結核」,「不慮の事故」の3っである。

3.主要職業別〔男子〕全癌死亡率および全死亡

に対する割合について 最高死亡率をしめすのは「農夫,伐木夫,猟師, 漁夫及び類似従業者」で,「管理的職業」,販売従 事者」がこれにつぎ,いずれも死亡率は入口10万

に対し100以上である。低率をしめすのは「事務

従事者」,「運輸的職業」などである。 各職業別全癒死亡が全死亡に対する割合は,「管 理的職業」が最高率で18.4%,「販売従事者」が これにつぎ14.2%である。低率をしめすのは「運 輸的職業」の8.1%,「採鉱採石的職業」の7.6 %である。

4.職業別性刷全面死亡率および発生部位別癌死

亡について

1)全癌死亡率について

各職業いずれも男子が女予より死亡率が高く, 両者の差はきわめて著しい。男女とも最:高をしめ すのは「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業 者」で,低率をしめすのは,男子では「運輸的職 業」,女子では「事務従事者」である。なお男女と も一般に4C・才以上の高距者の就業率の高い職業に おいて,死亡率が高い傾向をしめしている。

2)職業別性別各部位別癌死亡について

(A)死亡率について

a)「消化器及び腹膜癌」による職業別死亡率

は,男子においてはいずれの職業も他の癌に比較 して高率をしめし,最高は「農夫,伐木夫,猟師, 漁夫及び類似従業者」である。女子においては「採 鉱採石的職業」を除く他の職業では,すべて三部 位癌中最も高率をしめし,最:高は男子と同じく 一 741 一一..

(8)

34 「農夫,伐木夫,猟師,及び類似従業者」である。 低率は男子では「運輸的職業」,「事務従事者」な どで,女子では「事務従事者」,「特殊技能工,生 産工程従業者及び単純労働者」などである。男女 死亡率を比較すると,全職業において男子は女子 よりきわめて高率をしめす。 b)「女性性器癌」による死亡は,最:高をしめ すのは「農夫,伐木夫,猟師,漁夫及び類似従業 者」で,「採鉱採石的職業」がこれにつつく。低率 は事務従事者」,「管理的職業」である。なお高商 者の就業率の高い「管理的職業」に女性性器癌死 亡率が比較的低く,これに反して「管理的職業」 より高慮者就業率の低い「農夫,伐木夫,猟師, 漁夫:及び類似従業者」および「採鉱採石的職業」 に女性性器癌死亡率が高いことは,低社会層に女 性性器癌が多発するという傾向のあらわれとも解 せられる。 C) 「その他の癌」による死亡率は,男女とも 最高は「管理的職業」である。低率をしめすのは 男子では「運輸的職業」,「事務従事者」,女子では 「特殊技能工,生産工程従業者及び単純労働者」, 「採鉱採石的職業」である。なお各職業とも男子は 女子より高率をしめしている。 (B) 百分率について a) 「消化器及び腹膜癌」は,男子における当 部位癌死亡の全話死亡に対する割合は,全職業に おいてきわめて高率で,最:高は「農夫,伐木夫, 猟師,漁夫及び類似従業者」の85.7%,最:低は「運 輸的職i業」および「サービス職業」の80.6%であ る。女子では最高は「農夫,伐木夫,猟師,漁夫 及び類似従業者」の58,8%,最低は「採鉱採石的

職業」の37.5%である。男女を比べると全職業

において男子は女子より高率をしめしている。

b)「女性性器癌」による死亡は,最高をしめ

すのは「採鉱採石的職業」の50.0%で,最:低を しめすのは「管理的職業」の11.1%である。 C) 「その他の癌」による死亡は,男子におけ る最高率は「採鉱採石的職業」および「サービス 職i業」の19.4%,最:低率は「農夫,伐木夫,猟

師,漁夫及び類似従業者」の14.3%である。女

子における最高率は「事務従事者」の36.7%, 最低率は「採鉱採石的職業」の12.5%である。 また男女を比較すると,「専門的技術的職業「管 理的職業」,「事務従事者」,「サービス職業」では 女子が男子より高率をしめすが,他は男子の方が 高率である。 稿を終るに臨み終始御懇切なる御指導,御校閲を賜 った吉岡’博人教授,ならびに諸岡妙子助教授に謹んで 謝意を表する。 文 献 1)吉岡博人・譜岡妙子:本三都郷別老年疾患死亡 率について,H本人口学会記要,2,50(昭29) 2)操 担道:老人病について,臨床と研究,32, 530 (目召30) 3)渡辺 定:老人病について,公衆衛生,17(3) 28(昭30) 4)吉岡博人:衛生統計学 37∼45南山堂(昭31)・ 5)申村ミヨ子:本邦癌死亡率の疫学的研究(第1 報),東京女医大誌,24,69∼74(昭29) 6)早咲ミヨ子他1名:本甲癌死亡率の疫学的研究 (第2報)東京女医大壁,25,396∼402(昭30) 7)中村ミヨ子他1名;本邦癌死亡率の疫学的研究 (第3報)東京女医大刷,26,12∼20(昭31) 8)申村ミヨ子:削蹄癌死亡率の疫学的研究(第4 報)一昭和(戦後)における死亡率について一, 東京女医大耳,26,363∼371(昭31) 9)中村ミヨ子:本邦癌死亡率の疫学的研究(第5 報)一全国総数における死亡率の年代的推移につ いて一一,東京女医大罪,26,454∼458(昭31) 10)中村ミヨ子:本邦癌死亡率の疫学的研究(第6 報)一全国男女半死’亡率の年代的推移について一 東京女医大車,26,563∼569(昭31) 11)中村ミヨ子:本邦癌死亡率の疫学的研究(第7 報)一府県別死亡率の年代的推移について一,東 京女医大誌,27,186∼203(昭32) 12)中村ミヨ子:本邦における発生部別即死亡に関 する研究(その1)一全国における観察一,東京 女医大誌,27,279∼297(昭32) 13)申村ミヨ子:本邦における発生部位別癌死亡に 関する研究(その2)一府県別死亡について一, 東京女医大誌,27,578∼591(昭32) 14)国民i衛生の動向:厚生の指標,2(9)(昭30) 15)平山雄:胃癌の疫学,日木公衆衛生雑誌,3, 228∼234(引目 31) 16)加藤寛夫・及川久仁夫:癌死亡の疫学的研究 (第2報 癌死亡と都榔及び職業との関係),札幌 医学雑誌,8,164∼172(昭30) 17)平山雄:未婚者と癌,厚生の指標,2(2), 24∼25 (目召 30) 一 742 一

参照

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