Title
40015 夏期に「涼しさ」を得るための行為に関するアンケ
ート調査結果 : 住宅における視覚・聴覚刺激等の活用と温
熱環境の関連性についての研究 その3(省エネ意識・行動,環
境工学I,2012年度大会(東海)学術講演会・建築デザイン発表
会)( 本文(Fulltext) )
Author(s)
高見, 初音; 飛田, 国人; 福坂, 誠; 澤島, 智明; 松原, 斎樹; 藏澄,
美仁; 大和, 義昭; 合掌, 顕; 松原, 小夜子; 柴田, 祥江
Citation
[学術講演梗概集] vol.[2012] p.[29]-[30]
Issue Date
2012-09-12
Rights
The Architectural Institute of Japan (一般社団法人日本建築学
会)
Version
出版社版 (publisher version) postprint
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/51860
Questionnaire Survey of Living Behavior that gets the Coolness in Summer
Relationship between Utilization of Audio-visual Stimuli and Thermal Environment in the Houses Part3 TAKAMI Hatsune et al. 夏期に「涼しさ」を得るための行為に関するアンケート調査結果 住宅における視覚・聴覚刺激等の活用と温熱環境の関連性についての研究 その3 準会員 ○高見初音*1 同 飛田国人*6 正会員 福坂 誠*2 同 澤島智明*7 同 松原斎樹*3 同 藏澄美仁*8 夏期 アンケート 涼しさ 同 大和義昭*4 同 合掌 顕*9 視覚 聴覚 同 松原小夜子*5 同 柴田祥江*10 1.はじめに 日常生活の中で,居住者は暑さや寒さを凌ぐためにそ れぞれの工夫を行い,多様な住まい方をしていることが 示されてきている 1)。一方で,2011 年 3 月の東北太平洋 沖地震と原子力発電所事故によりエネルギー確保の脆弱 性が露呈され,省エネルギー的なライフスタイルが再注 目されてきている。これまでより,著者らは昔ながらの 暮らし方の見直しによる省エネルギー対策の可能性を示 してきた 2)。本研究では,住まい方の工夫における視覚・ 聴覚刺激の活用と温熱環境との関連性を明らかにするこ とを目的とし,第 1 報,第 2 報では 11 戸の実態調査によ り夏期および冬期の温熱環境,および涼しさや暖かさを 得るための行為の中からの視覚・聴覚刺激の活用状況に ついて述べた。本報では,アンケート調査により夏期の 涼しさを得るための行為における視覚・聴覚刺激の活用 状況について考察を行う。 2.調査の概要 調査場所は京都市上京区二条城北地区で,古い京町家 と比較的新しい住宅が混在する市中心部の住宅密集地で ある。アンケートはこの地区内で無作為に抽出した戸建 住宅 (600 戸)に配布し,245 戸から回答を得た(回収率 40.8%)。アンケート配布を 2010 年 9 月下旬,回収を 2010 年 10 月上旬に実施した。アンケートの概要を表 1 に示す。 3.結果および考察 3.1.夏期の涼しさを得るための行為の実施状況 アンケート回答者の住まいの形態,住まいの築年数, 回答者の年代を表 2~表 4 に示す。住まいの形態は,戸建 て住宅(木造)が 84.6%で大半を占め,戸建住宅(鉄 骨)9.6%,戸建住宅(コンクリート)1.7%,その他 4.2%であ った。住まいの築年数は,10 年以下 20.3%,11~20 年 22.8%,21~30 年 19.3%で,築 30 年以下が全体の 62% を占める。回答者の年代は,60 代が 25.4%と最も多く, 20 代から 90 代まで幅広く回答を得た。 涼しさを得るための行為として,エアコンと扇風機と ともに,①打ち水,②すだれ(屋外用),③夕涼み,④敷 物やカバーの交換,⑤風鈴,⑥建具やすだれ(屋内用), ⑦寒色のインテリア,⑧清涼感のある音楽,⑨清涼感の ある香やアロマ,⑩その他,について,それぞれの実施 状況と,実施している理由,実施していない場合にもそ の理由について調査した。図 1 に涼しさを得るための行 為の実施状況を示す。敷物やカバーの交換が 57.8%と最 も 実 施 率 が 高 く , 打 ち 水 45.4 % , す だ れ ( 屋 外 用 ) 40.7%,寒色のインテリア 30.4%の順に高い。 図 2~10 にそれぞれの涼しさを得るための行為の実施 理由を示す。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ④敷物や カバーの交換 ①打ち水 ②すだれ (屋外用) ⑦寒色の インテリア ⑨清涼感のあ る香やアロマ ⑤風鈴 ⑧清涼感 のある音楽 ⑥建具やすだ れ(屋内用) ③夕涼み 現 在 も し て い る 以 前 は し て い た が 、 現 在 は し て い な い し て い な い 表 1 アンケートの概要 形態 度数 比率 戸建住宅 (木造) 203 84.6% 戸建住宅 (鉄骨) 23 9.6% 戸建住宅 (コンクリート) 4 1.7% その他 10 4.2% 築年数 度数 比率 10年以下 40 20.3% 11~20年 45 22.8% 21~30年 38 19.3% 31~40年 25 12.7% 41~50年 7 3.6% 51~60年 4 2.0% 61~70年 4 2.0% 71~80年 6 3.0% 81~90年 9 4.6% 91~100年 16 8.1% 101年以上 3 1.5% 年齢 度数 比率 20代 4 1.8% 30代 12 5.3% 40代 30 13.2% 50代 54 23.7% 60代 58 25.4% 70代 46 20.2% 80代 22 9.6% 90代 2 0.9% 表 2 住まいの形態 表 3 住まいの築年数 表 4 回答者の年代 分類 質問項目 冷房使用 居間におけるエアコンと扇風機の使用状況,使用期間, 使用頻度,使用時間帯 涼しさを得るための 行為 ①打ち水,②すだれ(屋外用),③夕涼み,④敷物やカ バーの交換,⑤風鈴,⑥建具やすだれ(屋内用),⑦寒色 のインテリア,⑧清涼感のある音楽,⑨清涼感のある香 やアロマ,⑩その他 それぞれの行為の実施状況と理由 居住者属性 住まいの形態,築年数,居住年数,記入者年齢・性別, 家族構成 図 1 エアコンと扇風機の使用状況 日本建築学会大会学術講演梗概集 (東海) 2012 年 9 月
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Architectural Institute of Japan
*1 京都府立大学学生 *2 京都府立大学大学院博士課程後期課程 *3 京都府立大学大学院生命環境科学研究科 教授・工博 *4 呉工業高等専門学校 建築学科 准教授 博士(学術) *5 椙山女学園大学生活科学部生活環境デザイン学科教授博士(学術) *6 大阪府立大学人文科学系 准教授・博士(学術) *7 佐賀大学文化教育学部 准教授・博士(学術) *8 椙山女学園大学生活科学部生活環境デザイン学科 教授・工博 *9 岐阜大学地域科学部 准教授・博士(工学) *10 京都府立大学生命環境科学研究科 特任講師・博士(学術) *1 Student,Kyoto Pref.Univ. *2 Graduate Student,Kyoto Pref.Univ.
*3 Prof.,Division of Life and Environmental Sciences,Kyoto Pref.Univ.,Dr.Eng.
*4 Assoc. Prof., Dept. of Architecture and Structural Engineering, Kure College of Technology, Ph.D *5. Prof., Dept. of Human Environmental Design, School of Life Studies, Sugiyama Jogakuen Univ., Ph.D *6. Assoc. Prof., Dept. of, Humanities, Osaka Pref. University Ph.D.
*7 Assoc. Prof., Faculty of Culture Education, Saga Univ., Ph.D.
*8 Prof., Dept.of Human Environmental Design,School of Life Studies,Sugiyama Jogakuen Univ., Dr. Eng. *9 Assoc. Prof., Faculty of Regional Studies, Gifu Univ., Dr. Eng
*10Lecturer.,Division of Life and Environmental Sciences,Kyoto Pref.Univ, Ph.D..
すだれ(屋外用)や打ち水,夕涼みの実施理由の「直 射日光を遮る」「温度を下げて涼しくする」「涼しさを感 じる」など,体感温度を下げる要因が主となり実施され ている行為がある一方で,敷物やカバーの交換,寒色の インテリア,清涼感のある香やアロマ,風鈴,清涼感の ある音楽の実施理由の「季節を感じる」「リラックスす る」「音が心地よい」など,視覚や聴覚など五感を通して 心理的効果が得られるために実施されている行為があり, 涼感や心地よさを得る行為を積極的に実施することによ り,暑熱環境を凌いでいると推測される。 4.まとめ 1.夏期の涼しさを得るための行為の実施状況と,その実施 理由の差について明らかにした。 2.涼しさを得る行為において,体感温度を下げる要因のみ ならず,視覚や聴覚などから涼感や心地よさを得る要因 により,実施されていると考えられる。 謝辞 調査にご協力いただいた居住者の方々、および環境心理行動学研究室のみなさんに謝意を 表します。なお,本研究の一部に文部科学省科学研究費補助金基盤研究 B(代表:松原斎樹 No.21300270)の助成を受けた。 参考文献 1)例えば,坊垣和明,澤地孝男,吉野博,鈴木憲三,赤林伸一,井上隆,大野秀夫,松原斎樹, 林徹夫,森田大:全国的調査に基づく住宅の暖冷房時間および暖冷房期間に関する研究,日 本建築学会計画系論文集,No.509,pp.41-47,1998.7 2)松原斎樹,宮田希,大山哲司,澤島 智明,合掌顕,大和義昭,藏澄美仁,飛田国人:既存住宅における温暖化対策としての昔なが らの暮らし方の見直し,住宅総合研究財団研究論文集,No.36,pp.317-328,2009 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 季節を感じる 涼感を得る 習慣的に べたつかない その他 0% 20% 40% 60% 80% 庭木の水やりのついでに 温度を下げて涼しくする 涼感を得る 習慣的に ほこりがたたないように その他 図 2 敷物やカバーの交換の実施理由 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 涼しさを感じる 自然を感じる のんびりする 習慣的に 図 3 打ち水の実施理由 0% 20% 40% 60% 80% 100% 直射日光を遮る 視線を遮る 涼感を得る 習慣的に 季節を感じる その他 図 4 すだれ(屋外用)の実施理由 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 季節を感じる 涼感を得る 習慣的に その他 図 5 寒色のインテリアの実施理由 0% 20% 40% 60% 80% リラックスする においが好き 気分転換に 涼感を得る 習慣的に 季節を感じる その他 図 6 清涼感のある香やアロマの実施理由 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 音が心地よい 涼感を得る 季節を感じる 風が吹いているのがわかる 習慣的に その他 図 7 風鈴の実施理由 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% リラックスする 音楽が好き 気分転換に 季節を感じる 涼感を得る 習慣的に その他 図 8 清涼感のある音楽の実施理由 0% 5% 10% 15% 20% 25% 風通しをよくする 涼感を得る 季節を感じる 習慣的に 図 9 建具やすだれ(屋内用)の実施理由 図 10 夕涼みの実施理由