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制度開示のパラダイムシフト ―有価証券報告書における実質的な記述情報の拡充―

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Academic year: 2021

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(1)経済・産業・実務シリーズ. 経済・産業・実務シリーズ. 制度開示のパラダイムシフト. ―有価証券報告書における実質的な記述情報の拡充― 大 瀧 晃 栄 CMA 目 1.はじめに 2.IFRSの普及と比較可能性 3.有価証券報告書の非財務情報の拡充. 次 4.会計監査制度の改革 5.終わりに. 有価証券報告書などの法令に基づく情報開示において、実質的な記述情報の拡充が進んでいる。企業独自の利 益指標による業績説明、政策保有株式などのガバナンス情報の拡充といった企業による開示にとどまらず、監査 法人による会計監査の情報開示にも波及しており、これまでの改正とは一線を画すパラダイムシフトの様相であ る。読み手である投資家は、記述情報を適切に理解し、投資判断や企業との対話に活かしていきたい。. アルレポートへのコンバージェンスとも言えるよ. 1.はじめに. うな、制度開示の在り方そのものを変えるパラダ. 現在、有価証券報告書の記述内容が大きく変わ. イムシフトの様相である。. りつつある。IFRS任意適用企業が拡大し、コー. 更に、このような流れは、有価証券報告書の非. ポレートガバナンス・コードが浸透する中、これ. 財務情報のみならず会計監査制度にまで波及して. までの形式的、定型的な情報開示に加えて、自ら. いる。従前の画一的な制度開示に慣れた日本の投. の言葉を用いた実質的な記述情報の拡充が加速し. 資家は、こうした実質的な開示拡充に期待する一. ている。これまでの制度開示の改正は、主として. 方で、戸惑いの声も聞く。制度開示の改正動向を. 従前の枠組みにおける追加的な詳細開示を求める. 踏まえつつ、投資家にとっての有用性や課題、留. ものであった。しかし、昨今の実質的な記述情報. 意すべき点について検討したい。. の拡充に向けた改正の流れは、欧州企業のアニュ 大瀧 晃栄(おおたき こうえい) SMBC日興証券㈱ 株式調査部 シニアアナリスト、公認会計士。1994年早稲田大学商 学部卒業。㈱野村総合研究所企業調査部及び大阪調査部、EY新日本有限責任監査法人監 査部門及びアドバイザリー部門を経て、2011年より現職。会計・制度調査担当。日本証 券アナリスト協会企業会計研究会委員、金融庁企業会計審議会監査部会臨時委員、企業会 計基準委員会実務対応専門委員会、退職給付専門委員会、企業結合専門委員会及びIFRS 適用課題対応専門委員会専門委員。. ©日本証券アナリスト協会 2019. 57.

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