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フライアッシュ混合セメント系材料による核種移行抑制効果

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. フライアッシュ混合セメント系材料による核種移行抑制効果 背 景 放射性廃棄物の余裕深度処分システムでは廃棄物の固化材料や構造材料として大量のセメント系材料の使用 が検討されており(図 1)、緻密性向上やひび割れ抑制の観点からフライアッシュ混合低熱ポルトランドセメ ント(FAC)が候補材料となっている。高緻密な構造を有する FAC には、セメント系材料に対して収着性の 低い核種の移行を抑制するバリア機能が期待されるが、線量評価上重要となる有機形態の炭素 14(C-14)、お よびヨウ素 129(I-129)の FAC 中の拡散挙動に関する検討は現状ほとんど見られず、データの取得および拡 散挙動の把握を行う必要がある。. 目 的 有機炭素の代表的な化学形態の一つである酢酸、およびヨウ素を用いた拡散実験によって、セメント系材料中 における有効拡散係数* 1 の取得を行うことで FAC の核種移行抑制効果を検討し、処分場の性能評価に資する。. 主な成果 (1)FAC 試料における拡散速度の変化 FAC 硬化体試料(フライアッシュ/低熱ポルトランドセメント =3/7、水セメント比 35 %、91 日養生)を 用い、酢酸およびヨウ素の透過型拡散実験(図 2)を実施した。比較として普通ポルトランドセメント (OPC)についても拡散実験を行った。OPC 硬化体試料では拡散速度が一定であるのに対し(図 3(a))、 FAC 硬化体試料では時間の経過とともにヨウ素の拡散が緩やかになっており(図 3(b))、酢酸の拡散につ いても同様の現象がみられた。これは、フライアッシュの水和反応が進行し、FAC 硬化体試料がより緻密 な構造に変化したことに起因するものと思われる。 (2)有効拡散係数の取得 OPC 硬化体試料については 10 − 12 m2 s − 1 オーダーの有効拡散係数が得られたのに対し、FAC 硬化体試料 については、酢酸およびヨウ素ともに実験開始後では 10 − 13 m2 s − 1 オーダー、数ヶ月後では 10 − 14 m2 s − 1 オーダーの有効拡散係数が得られた。FAC 硬化体試料は、OPC 硬化体試料と比較して一桁小さい有効拡散 係数を有するとともに、時間の経過に従ってさらに拡散速度が小さくなることが明らかになった。 これらのことは、FAC で構成された人工バリアが、低収着性の有機炭素やヨウ素についても移行遅延効果 を発揮するとともに、FAC 材料の緻密化の進展によって、さらなる核種移行抑制効果の発現が期待できるこ とを示唆する。. 今後の展開 FAC の長期的な水和挙動と、今回観察された拡散挙動の変化についての関連性を検討し、核種移行抑制効 果のメカニズムを明らかにする。 主担当者 関連報告書. 原子力技術研究所 放射線安全研究センター 主任研究員 千田 太詩 「フライアッシュ混合セメント硬化体中における有機炭素およびヨウ素の拡散挙動」電力中 央研究所報告: L07018(2008 年 6 月). * 1 :拡散する化学種の媒体への収着や媒体内の間隙での滞留などの影響を除外した、移行に寄与する内部空隙構造に のみ依存する係数。. 88.

(2) 5.原子力発電 埋戻材. コンクリートピット. 覆工 高緻密 コンクリート層 ベントナイト 充填材. 廃棄体. 図1 余裕深度処分の処分形態概念の例 (廃棄体や充填材、構造材料などとして  セメント系材料の使用が検討されている。). 図2 透過型拡散実験体系. 200. (b)FAC35. OPC35. 10. (構造の変化無し) (構造の変化無し). 150. 拡散速度一定 m2 s-1 オーダー. 10-12 100. 50. ヨウ素イオン濃度 / ppm. ヨウ素イオン濃度 / ppm. (a) (a). 10-14 m2 s-1 オーダー 拡散速度が 緩やかになる 5. 10-13 m2 s-1 オーダー. FAC35 FAC35. FACの構造が緻密化. 0. 0 0. 500. 1000. 1500. 2000. 0. 1000. 時間 / hour. 時間 / hour. 図3 低濃度側セルにおけるヨウ素濃度の経時変化. 89. 2000. 3000. 5.

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参照

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