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ホルスタイン去勢牛における乾草・濃厚飼料の給与間隔と乾草の採食量および採食行動

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Academic year: 2021

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給与間隔と乾草の採食量および採食行動

森 田 茂 ・ 西 埜 進

酪農学園大学,江別市 069 (1994. 2; 14 受理) キーワード:飼料給与間隔,採食量,採食行動,去勢牛 要 約 供試動物にホルスタイン種去勢牛4頭を繰り返し 用いた.乾草は, 1日2回 (8: 20, 17: 20)の残飼 量が給与量の10%以上になるよう与えた.濃厚飼料 は,代謝体重当たり 75gを1日2回に分け給与した. 処理区は,濃厚飼料と乾草の給与間隔により 0時間 区(濃厚飼料給与8: 20, 17: 20), 2時間区 (10: 00, 19: 00)および4時間区 (12: 00, 21: 00)と した.乾草採食量は,4時間区が0時間区および2時 間区に比べ有意(P<0.05)に少なかった.採食,反 拐の時間および回数が,いずれも 4時間区で最も少 なかった.乾草給与後反努開始までの時間は, 2時間 区および4時間区が0時間区に比べ有意 (P<0.05) に短かった.乾草給与直後の1時間当たり採食時間 は,乾草と濃厚飼料を同時に給与した0時間区が最 も長かった. 緒 &:::1 組飼料の加工や添加物による飼料の品質変化と組 飼料採食量の関係についての研究が比較的多いのに 対し,飼料の給与時刻や給与順序などの飼料給与方 法と粗飼料採食量の関係についての研究は少ない (SNIFFEN and ROBINSON ; 1984).

WIERENGA and HOPSTER (1991)は,濃厚飼料自 動給与装置を用いたフリーストール牛舎における乳 牛の採食行動から,濃厚飼料の採食前後に粗飼料の 採食回数が多くなると報告している.濃厚飼料給与 により粗飼料の採食行動が促進されるなら,濃厚飼 料の給与時刻を粗飼料のそれと分離することにより 粗 飼 料 採 食 量 は 増 加 す る 可 能 性 が あ る . 実 際 , PALMQUIST et al. (1964)は粗飼料給与の4時間後 に濃厚飼料を給与することで,1日当たりの粗飼料採 食量は増加したとしている.一方, ST ANLEY and MORITA (1967)は,濃厚飼料と乾草の給与時刻を分 離しても採食量に差が認められないとしている. 本実験は,濃厚飼料と乾草の給与間隔による去勢 牛の乾草採食量,採食時間ならびに反拐時間の変化 を検討した. 材料および方法 ホルスタイン種去勢牛4頭(平均体重約220kg) を単飼い下記の処理区に繰り返し用いた.給与飼 料は,ぺレット状濃厚飼料およびイネ科主体1番刈 乾草とした.飼料の化学成分およびエネルギー含量 を表lに示した.乾草は, 1日2回(8: 20, 17: 20) の残飼量が給与量の10%以上になるよう草架で給与 した.濃厚飼料は,代謝体重当たり 75gを1日2回 に分けて給与した. 処理区は,乾草と濃厚飼料の給与間隔により 0時 間区(濃厚飼料給与8: 20, 17: 20), 2時間区(10: 00, 19: 00)および4時間区 (12: 00, 21: 00)と した.試験期間は各処理区11日間とし, 8-11日目 の採食量,採食時間および反努時間を測定した.採 食行動の観察には,テレビカメラを用いた.また, 反錦時間は唆筋の筋電図から求めた.

Effect of interval time between concentrate and hay offering on intake and eating behavior of hay in Holstein steers : Shigeru MORITA and Susumu NISHINO (Rakuno Gakuen University, Ebetsu-shi, 069)

(2)

Table 1. Chemical composition and gross energy content of diets Dry Matter Cpl) % Concentrate 86.7 17.3 Hay 87.4 9.2 1)Crude protein, 2) Neutral detergent fiber, 3)Acid detergent fiber, 4)Gross energy. NDP) ADP) DM% 20.2 7.6 68.0 41.8

Table 2. Dry matter intake of concentrate and hay Treatment Interval time

o

hr 2 hr 4 hr Concentrate intake DMg/MBS2) / day 73.6 74.6 75.1 Hay intake DMg/MBS2) / day 35.5a 33.4a 22.3b a, b Significantly different (P

<

0 . 05) . 1)Standard error, 2 M)etabolic body size (kgO•75) GE4) MJ/kgDM 18.9 18.5 S.E.l) 1.4 2.6 1日を,期間 1(8: 20-9 : 59),期間 2(10: 00 -11 : 59),期間 3 (12: 00 - 13 : 59),期間 4 (14: 聞における1時間当たりの採食および反努時間を求 めた.

結 果

00 - 17 : 19), 期 間 5 (17: 20 - 18 : 59), 期 間 6 (19 : 00 - 20 : 59),期間 7(21 : 00 - 22 : 59)お よび期間8(23 : 00 - 8 : 19)に分け,それぞれの期 代謝体重当たりの濃厚飼料および乾草の乾物採食

Table 3. Time spent for meals and ruminations, rate of eating and latency period of rumination after diet offering Treatment Interval time S.E.l)

o

hr 2 hr 4 hr Time spent for meals (min./day) 302.5a 251.8a 174.2b 19.4 No. of meal (/day) 18.5a 15.5Rb 13.5b 1.0 Rate of eating (DMg/min.) 6.0a 7.3b 7.3b 0.3 Time spent for 460.3a 461.3a 302.1b 26.5 ruminations (min./day) No. of rumination (/day) 14.0a 13.3ab 11.5b 0.6 Latency period of rumination2) (min.) from hay feeding 189.9a 86.6b 79.2b 14.7 from conc. feeding 189.9ab 154.0a 210.3b 13.3 a, b Significantly different (P

<

0 . 05) 1)Standard error. 2 ) Period from morning and afternoon feeding to start of first rumination.

(3)

-72-a) 0 hr. interval ↓ a ' v b)2 hr. interval c)4 hr. interval ↓ 40 的

o

a a τ ( ・ ﹄ 岡 山

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8 Diurnal changes of time spent for meals and for ruminations. Arrows indicate diet offering, concentrate

(↓) and hay (↓) •

o : Ruminating.

,・:

Eating.

Interval time between end of con -centrate eating and start of first meal of hay, and first meallength of hay after concentrate feeding Treatment Table4. S.E.l) Interval (min.) First meal (min.) 7 6 5 4 3 2 O period1 Fig.1. 7.8

4

hr 36.4b 6.6b 2 hr 9.9a 17.7ab Ohr 0.4a 37.8a Interval time 量を表2に示した.乾草採食量は, 4時間区が 0時間 区および2時間区に比べ有意 (P<0.05)に少なかっ た 1日当たりの採食時間,採食回数,採食速度,反努 時間,反努回数,乾草給与後および濃厚飼料給与後 の反拐開始時間を表3に示した.採食,反拐の時間 および回数は,いずれも4時間区が最も少なかった. 採食速度は,2時間区および4時間区が0時間区に比 べ有意(P<0.05)に 速 し ま た , 乾 草 給 与 後 反 錦 開 始までの時間が有意(P<0.05)に短かった.濃厚飼 料給与後反努開始までの時間は,2時間区が最も短く, 0時間区および4時間区はほぽ等しかった. 採食時間および反努時間の日内変化を図1に示し た.1時間当たり採食時間の日内変化には給与間隔に よる差がなく,乾草給与直後の期間1および5が最 も長かった.期間1および5の採食時間は,乾草と 濃厚飼料を同時給与した0時間区が最も長かった. また,濃厚飼料給与直後の期間 (0時間区:期間 1お よび5,2時間区:期間 2および 6,4時間区:期間 3および、 7)における 1時間当たり反努時間は他の期 間のそれに比べ短かった. 濃厚飼料採食終了から乾草採食開始までの時間な らびに第1回採食期の持続時間を表 4に示した.乾 草と濃厚飼料を同時給与した0時間区では,濃厚飼 料採食終了の直後から乾草を採食し始めた.4時間区 では採食開始までに約40分を要し, 0時間区および 2時間区に比べ有意 (P<0.05)に長かった.採食期 の持続時間が,給与間隔の延長とともに短縮し,4時 間区は0時間区に比べ有意 (P<0.05)に短くなった. 乾草給与前後60分間における 10分当たりの乾草 採食時間を図2に示した.いずれの処理区において も,乾草給与前の乾草採食はほとんど認められなか った.

0

時間区では乾草給与

2

0

分後から高い値とな った

.

2

時間区および

4

時間区では乾草給与直後から 高い値を示し,乾草給与40分後から急激に低下した. 濃厚飼料給与前60分間および濃厚飼料採食終了 後60分間における 10分当たりの乾草採食時間を図 3に示した.2時間区および4時間区において濃厚飼 料給与前60分間に若干の採食が認められた.濃厚飼 料採食後の乾草採食時間は,0時間区に比べ2時間区 および4時間区で短<,特に4時間区が極めて短か った 6.8 一 7 3-a, b Significantly different(P < 0.05) 1)Standard error.

(4)

a) 0 hr. interval 10

L~←・ J

10r b) 2 hr.interval ロ

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10r c) 4 hr. interval

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.---60 0 0 +60 Before (min.) After Fig.2. Changes of time spent for meals of hay

in 10 minutes period with time before and after hay offering.

考 察

PAU川QUIST

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1

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)

は,乳牛において 1日 2回の粗飼料給与4時間後に濃厚飼料を給与した方 が,濃厚飼料と組飼料を同時に給与した場合に比べ 粗飼料の採食量が多くなると指摘している.一方,

STANLEY and MORITA (1967) の報告では,粗飼料 給与6時間後に濃厚飼料を給与すると,1日1回給与 a) 0 hr. interval 10

l

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(ロ巨 10r b) 2 hr.interval 日 E ω

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10~ c) 4 hr. interval

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-60 0 0 +60 Before (min.) After Fig. 3. Changes of time spent for meals of hay

in10minutes periods with time before conceIi.trate offering and with time after end of concentrate eating. では粗飼料の採食量は減少したが,1日2回給与では 採食量に差はなかったと述べている.本実験では, l日2回の乾草給与4時間後に濃厚飼料を与えた4 時間区で,乾草採食量が最も少なしこれらの報告 とは必ずしも一致しなかった.

WIERENGA and HOPSTER (1991) は,濃厚飼料自 動給飼装置で給与時刻を変化させると,濃厚飼料採 食後ばかりでなく採食前でも組飼料の採食回数が増 -

(5)

74-加するとしている.しかし,本実験における濃厚飼 間程度は反努が起こらず,濃厚飼料採食後の反努時 料給与前の乾草採食時間は,乾草と濃厚飼料の時刻 聞が短くなった. を分離した処理区でわずかに認められたに過ぎなか 以上のことから,濃厚飼料と乾草を分離給与した った.さらに濃厚飼料採食後の乾草採食時間も,2時 場合の濃厚飼料給与に伴う乾草採食活動の活発化は 間区が乾草と濃厚飼料を同時に給与した0時間区に 必ずしも期待できず,本試験のような条件下で給与 比べて短く, 4時間区では極めて短くなった. 間隔を4時間にすると 1日当たりの乾草採食量は減 乾草と濃厚飼料の給与間隔の延長に伴い濃厚飼料 少することが示唆された. 採食後から乾草採食開始までの時間が長くなり,濃 厚飼料採食後に乾草の第1回採食期の持続時間は短 くなった.また,乾草の採食時間は,濃厚飼料の給 与時刻に関係なく乾草給与直後(期間1および 5)に 最も長くなった.これらのことから,濃厚飼料の給 与時刻による乾草の採食行動の活発化は,乾草給与 から 4時間を経過すれば期待できないものといえる. 本実験の期間1および5における乾草の採食時間 は,乾草と濃厚飼料を同時に給与した0時間区で最 も長かった.また,採食期の平均持続時間は

0

時間 区で最も長く,間隔持続時間が最も短かった.した がって,乾草給与後の採食行動は,乾草給与のみで はなく濃厚飼料給与によっても影響を受けると結論 される.

SUZUKI and HIDARI (1973) は, 1日1回の乾草給 与において乾乳牛の反努時間は,乾草給与時刻の影 響を受け,採食行動が活発となる給与後2時間以内 の反努時間は短くなると報告している.本実験のよ うに,乾草の給与時刻を変化させずに濃厚飼料の給 与時刻を変化させた場合でも,濃厚飼料給与後3時 文 献

P ALMQUIST, D. L., L.M. SMITH and M. RONNING, (1964), Effect of time of feeding concentrates and ground, pelletted alfalfa hay percentage and fatty acid composition.J.Dairy Sci., 47: 516-520.

SNIFFEN, C.J.and P. H. ROBINSON, (1984), Nutri -tional strategy. Can. J.Anim. Sci., 64: 529-542. STANLEY, R.W. and

K

.

MORITA, (1967), Effect of frequency and method of. feeding on perfor -mance of lactating dairy cattle.J.Dairy Sci.,

50 : 585-586.

SUZUKI, S. and H. HIDARI, (1973), Effects of the time feed given on the diurnal feeding pattern of dairy cows.

J

pn.J.Zootech. Sci., 44 : 216-221. WIERENGA, H.

K

.

and H. HOPSTER, (1991), Timing of visits to the concentrate feeding station by dairy cows. Appl.Anim. Behav. Sci.

30: 247 -271.

Table  1 .   Chemical c o m p o s i t i o n  and g r o s s  energy c o n t e n t  o f  d i e t s   D r y  M a t t e r  C p l )  %  C o n c e n t r a t e  8 6

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