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局部摩擦抵抗式の再修正

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Academic year: 2021

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(1)

:H.:Ludwieg and W. Tillmannの

局部摩擦抵抗式の再修正

 乱流における一般の場合の局部摩擦抵抗式には,次のH.Ludwieg and W. Tillmannの実験式

        丁. /pU£ =O. 123×10−O.678H ×Re 一〇.26s

があり,一様流れに平行におかれた平板の場合にはRe== 102〜104の範囲で実際とよく近似するが,それ 以外では大きく違ってくるし,はがれ点付近にも適用できないと考えられる。

 服部は華華において,これらの欠点をなくすよう式の改造を試み,次式を得た。

To /PU£=O. 691× (2.72−H)O・8 95×10 O,1733H ×Re ×10一(2.15iog 3.s24 Re ) O 825

しかし,これは複雑であり実際使用上多大の労力を要する。

 そこで,我々は本報においてこの式の簡素化を試み,次式を得た。

  Te /pUa=8. 07 × (2. 72−H)2 ・ (log Re )一i−6i6 ×10−3

これは,前式と比較すれば非常に簡単であり,又,はがれ点付近でも実験値に近い。

Re Rx

U,

u, v

6

1. ま え が き

  用いた記号 Cf  摩擦抵抗係数 C f  局部摩擦抵抗係数

H   境界層に関する形状パラメーター       H=s*/e

    境界層の運動量厚さθに関するReynolds数     壁面長さxに関するReynolds ta

 σ。。それぞれ境界層外部,はるか前方の流速

6*

θ

P

T) To

D

b a,P,7

それぞれ境界層内のX,y方向の流速 境界層厚さ

断層下沓さ・・U ::: Jl(U一・)dy

境界層翻量厚…2 … fl・(・一u)・dy

流体の密度      e それぞれ流体内部摩擦,壁面摩擦 流体の動粘性係数

摩擦抵抗 平板の幅 定数

 乱流における一般の場合の局部摩擦抵抗式には,

    H.Ludwieg and W. Tillmannの実験式(1,

ユ)がある(1)。

Te /PU£ =O. 123 X 10−O・6 8H . Re rmO,26S

ここに 7。 :    P  :     U. :    Il :    Re :

   Srk, , o :

   v   :

局部壁面摩擦 流体密度 はるか前方の流速

H = srp  /e

Re ==U.e/v

(1, 1)

 この式はRθ=102〜104の範囲では,

るとされているが,

点付近では不適当である。これに対しこの欠陥を補うこと を試みた服部の研究(2)(1,2)式がある

 T. /pUg =O. 691 一 (2. 72−H) O.8495 × 10−e.i733H ×Re

    xlo一(2.lsleg 3.s24Re)O 825 (1.2)

 上式は複雑で実用上多くの労力を有するし,又,式の決 定に当り,与えた条件の選定が直感回すぎたようである。

本研究では以上の点を考慮に入れて,式の決定に当り多く の実験値,実験式を用い,条件の選定には慎重を期しなが ら容易に計算できる様,式の簡素化を試みた。

 なお,局部摩擦抵抗式は(1.1),(1.2)と同様Hの関 数とRoの関数との積

   To /pUk 一F(H )  G(Re) (1.3)

とした。

それぞれ境界層の排除厚さ,運動量厚さ 流体の動粘性係数

         よく実際と一致す  Reの増した場合及び境界層のはがれ

一ユ87 一

(2)

津山高専紀要(第2巻 第2号)

2.平板によるG(Rθ)の決定

平板の摩擦抵抗は運動量の法則から

  D == bp Jgu (u.一u) dy

ここに

      

 Dは又,壁面摩擦τ・の積分の形で表わすこともでき る。即ち

   D== bJ ,XTe (x) dx (2.2)

 (2.1)を運動量厚さθを表わす式

    ua… fl・(U.一・)・・を用いて書き直すと

   エ)=bρU島θ      (2.3)

となり(2.2),(2.3)式より壁面摩擦は次のようになる。

   T. =pUade/dx (2.4)

 今,局部表面摩擦抵抗係数C f,および表面摩擦抵抗係 数Cfは次式で与えられているから

   C f =:2T, /pUg (2.5A)

   Cf =2D/pU£bx   (2.5B)

 (2.3),(2.4)式より

   C,f ==2・de/dx . (2.6A)

   Cf =2・e/x (2.6B)

 (2.6B)を変形すれば

   e= i16−Cf ・x (2. 7)

両辺にU。。/Vを乗ずれば

   Re == IS−Cf ・Rx (2.8)

 ここに,Rθ=σo・θ/v, Rx==U。。・X/v

(2.5A)および(2.8)に次のH・Schlichtingの公式(3)

D∂δ%﹂σ

      (2. 1)

: 摩擦抵抗

: 平板の幅

: 境界層厚さ

: 境界層内のX方向の流速 y=それぞれ流速に平行,垂直な座標

   C i =(210gRx−O.65)一2.3    Cf ==O.455/(logRx)2.ss を代入すれば

   To /pUk = Sf2 ・ (210gRx−O. 65) 一2・3    Re =O.228・Rx/(logRx)2・5S

   T, /pUk ==O. 01277(log Re )一 一6 6 (2.13>

となる。

 この式を見れば,平板の7。/pU島はRθのみの関数で Hに無関係であることが示されている。そこで

   G(Re )=O. 01277 (logRe )一iJ6i6 (2, 14>

と定めれば,平板ではF(H)=1であると言える。平板に.

おいてはH・・ 1.2〜1。7(4)と言われているから,これはF『

(H)を決定する1つの条件と考えられる。

  Table 1. Values of T, /pU£ & Re. for Rx

Rx Re 1・gR・T・/・ug魏ラ,ug

(2.9A)

(2,9B)

(2. 10)

(2,11)

(2・10),(2.11)の右辺はいずれもRxのみの関数である からRxに種々の値を与えて計算すれば(Table 1参照),

RθとTo/pU島の関係が明らかになる。 (Fig.1)

 Fig.1の曲線の方程式を

   log(T, /pUa)=a log(logRe)+log 19 (2.12)

 ここに,α,β:定数

と仮定して,最小自乗法によりα,βを求めれば,

   a=一1.616, B=O.01277

を得る。この値を(2,12)式に代入して変形すれば

102・o 3.81 0,58ユ 3.ユOx10 2 一1.51

102・5 6.46 0,810 1..70×10−2 一1.71

103・。 1.34×10 1.13 1.06×10一2 一1.97

io3・5 2.71×10 1.43 7.12×10−3 一2.15 104・o 6.38x10 1.80 5.09×10−3 一2.29

104・5 1。42×102 2.15 3.80×10−3 一2.42

ユ05・o 2.59×102 2.41 2,93×10一3 一2.53

105・5 8.44×102 2.93 2.32×10−3 一2.63 106・o 2.24x103 3.35 1.87×10−3 一2.73 106・5 5.49x103 3.74 1.54×10−3 一2.81

107・o 1.51×104 4.18 1.29×10 3 一2.89

ユ07・5 3.79×104 4.58 1.09x10−3 一2.96 1

108 o 1.07x105 5.03 9.35x1『4 一3.03 108・5 2.87x105 5.46 8。12x10−4 一3.09

ユ010 6.02×106 6.78 5.49×10−4 一3.26 1014 2.51x1010 10.4 2.51×10−4 一3.60

一4,0

一3.S

0 3

5

零番3

一20

一1・S

一L

]︑

Fig.1

 e.s r z 5 lo 2e 50

      eo7 Rs

Relation between To /pUa and Re

    3.乱流境界層のはがれ点のHの値

 乱流境界層のはがれの速度分布の式は,まだ充分なもの がなく,従ってはがれ点におけるHの正確な値はいまだ見 出されていない。A. E。 von Doenhoff and N. Jeterbin

一一@188 一

(3)

服部 誠,高本 洋祐  H.Ludwieg and W. Tillmannの局部摩擦抵抗の再修正

の実験報告(5)によると,はがれ点付近ではHの値は変動 が激しくて,1.8<H〈2.6の範囲ではがれが発生すると 述べているが,最近2.7という値が報告されている。

 理論的には,服部の求めたH =2.72というのがある(2)。

この解にはかなりの難点があるにしても測定値のばらつき の範囲内であるし,又はがれ点におけるHの正確な測定値 を得ることが非常に困難である.ことなどを考慮に入れて,

ここでもH=・2.72をはがれ点のHの値と考えた。

 それ故,はがれ点においては7。=0であるから

   F(2. 72) 一〇 (3, 1)

となり,これもF(H)を決定する場合の1つの条件と考 えられる。

 故に

   F(fiF) 一〇. 633 (2. 72−Hr)2 (4. 2)

結局求めるTo/ρU島は

   T, /pUg=F(H ) ・G(Re )

      ==8. 07・ (2. 72−H)2・ (logRe )一i 6 6 ×10−3

       (4.3)

と定まる。

 この式によってRe,Hの種々の値に対するT。/pU島 を計算して曲線を画いたのがFig.3である。この図には 参考の為,H. Ludwieg and W. Tillmannの実験式,服 部の式によるものも画いておいた。

le2

4.F(H)およびT・/ρU浅の式の決定

 (1,3)式丁。/ρU島 一・ F(H)・G(Re)で, G(Rθ)はすで に(2,14)式に定めてある。

 ここでH.Ludwieg and W. Ti11皿annの式,服部の 式,A. Fage and V。 M. Falknerの実験(6), G. B.

Schubauer and P. S. K:lebanoffの実験(7)に基づく70/

pU島を各々(2,14)式で除してF(H)を算出し,それを Fig.2に画いてHとの関係を調べた。

F(H)

lI

II

㊧;Fωξα蝋2.η.H)%Q.覗2)

Z灘緊撫鴇搾猷:ll.、)⑦弓6・辱s漁PふK・ Rrr・〔7}      R㎡,(

1

二緬晶鵬〔,.蘭

@メ   r        1

﹂ll

1      異

@   1 τ皿 2.o

?D8

k.6

k.4

k2jLoo.50.6040曾Z 11

i 「 属

u『…q

        「

g    I 覧

1﹁ 厩   ! …1    「

o

      O,S ]」O L.4 1.e 2.2 2.S 3.o        H ,

  Fig.2 Relation between F(H) and H.,

 Fig.2と条件式F(2. 72)=0を考慮してF(H)を次の ように定めた。

   F(Il)=7(2.72i−H)2 (4.1)

 ここで γ:定数

平板においてはF(1.2〜1,7)=1よりF(1.45)=1として

(4一.1)式のγを算出すると    7=O. 633

5

10弓

  5

2

1o4

s

2

1o−S

5

.Nlフ幣。の ・   1   1

r l一フー一「』   …

.斗トご6  8  0  2  4一 工 7 2  乳

竺櫨糞 鞍一閃N牒・藩

  1  \  、

@ きミ誤

v蝉iミミミ養

喰彗  ⁝1

2.0

Q,2 

 i…コー一一

@1

1  ;\

@に粟   i  、 24

ii  I    I

i■■

2.6㎜

   し    ヱほ   う         ヲ    る    ア    ど

      勉尺・

Fig.3Variation of 70/ρσ塁with Rθfor various   values of H

5. む  す

 局部摩擦抵抗式の簡素化をねらった本研究の目標は,

(4.3)式を得たことによって一応達せられたものと信ず

る。

      d  それは,服部の前の研究では

      (Cf・x)に(2.9A)式       dx

を代入してG(Re)を求めたのに対し,ここでは(2.9B)

式を使用してG(Rθ)を求めたために非常に簡素化された ためである。又,本研究の結果からの計算値は,はがれ点 付近でも実験値に近いようである。しかし,はがれ点のE の値の実験的ばらつきが大きい事,実験的資料の少なかっ た事がF(H)の決定をなお不安定にしている。実験的,理 一189一

(4)

津山高専紀要(第2巻 第2号).

論的に,はがれ点Hの値が求まれば,本式よりも確信のも てる.ものにすることができただろうと思われる。

 なお,A・Fage and V. M. Falknerの実験値を基にし て一応F(H)を次のように決定した。

   F(ff);5.2110g(2.72/H)   (Fig.2参照)

 しかし,この式は1〜θ=102〜104の範囲でH.Ludwieg qnd W. Tillmannのものと大変かけ離れているので,

F(H)の式としては使用することを避けた。

 終りにこの研究を遂行するにあたり,本校卒業生,安藤 利昭,亀川喜己雄,寺本松男,疋田貢の諸君の甚大な寄与 のあったことを付記し,謝意を表します。

(2)

(3)

(4)

(5)

(6)

(7)

服部.津山高専紀要 1−2(昭39)P.47

(1)に同じChapter XX I 藤本,流体力学

A. E[ von Doenhoff and N. Jetervin.

tcetermination of general relations for the behaviour of turbulent boundary layer.  NACA Rep. 772 (1943)

A. Fage and V. M. Falkner

An exprimental determination of the inten−

sity of friction on the surface of an aerofoil. 

Pro. Roy. Soc. A, Vol. 129

G. B. Schubauer and P. S Klenbanoff Investigation of separation of the Turbulent.

bo皿dary layer. NACA TN2133(1950)

.(1) H. Schlichtin& Boundary layer theory    (translatqd by J. Kesten). Chapter. XX[

一190一

参照

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