ターミナルとしての学校の可能性 (ターミナルとし ての学校 : 公開シンポジウム 学習ネットワークと 生涯学習4)
著者 堀田 龍也
雑誌名 静岡大学生涯学習教育研究
巻 5
ページ 94‑101
発行年 2002‑03‑31
出版者 静岡大学生涯学習教育研究センター
URL http://doi.org/10.14945/00008599
研究報告 1
ター ミナル としての学校 の可能性
静岡大学情報学部・ 助教授 堀 田 龍 也
事例か ら考える :「 学校 ホームページには何 を掲載すればよいか」
(1)浜 松市立 A小 学校 の学校 ホームページを想定 一学校の写真
一学校の沿革
一校長先生のあいさつ
一学校の住所 0電 話番号・ 最寄 り駅か らの地図 一学校のカ リキュラム・ 校内研究
一クラスごとのページ ー学校行事写真集
一学習成果
(例1:こ んな俳句を作ったよ ,例 2:浜 松はどのぐらい風が強いか )
一 PTA活 動情報 一保護者向け掲示板
(2)学 校 ホームページの可能性
一保護者 に対する情報公開 /地 域 に対する説明責任 /学 校選択のよりどころ 一自校の子どもの学習活動としての情報発信 /他 校の子どもの学習情報としての学習素材 一学校間交流のプラットフォーム /専 門家や社会人との交流学習のプラットフォーム
(3)情 報公開の範囲 と個人情報
一「ちゃんと名前を言ってから質問をしましょう」 /匿 名性と学習のリアリティー ー学校間なら許 される情報 /地 域住民がほしが る情報
情報化が学校 にもたらす変化
(1)情 報公開の促進、学校の個性 のアピール、学校選択のための判断情報
9)多 様 な情報の流入、価値観の多様性への対応義務
(3)物 理的距離 を超 えた外部人材 との連携、地域人材の価値の見直 し
(4)情 報社会の社会人 としての教員の資質、協調性 とコーディネーション
(5)情 報社会の組織 としての学校のあ り方、迅速 な意思決定 ,組 織 のフラッ ト化
3.学 校が「ター ミナル」であるためには
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堀田
:皆 さんこんにちは。私、静岡大学情報学部の堀田 と申します。今 日はこうい う演題 を頂 きまして、
ち ょっ と設定の関係で、皆 さん と同 じ会場ではな くて裏のスペースに入 りまして、お話 させて頂いて いますが、「ター ミナル としての学校の可能性」ということで、お話 をします。僕の後 にお二人の先生 が、かな り具体的な実践の取 り組みの話 をして頂 くことになっています。ち ょっ と僕だけ立場が少 し 違 いますので、 自分の自己紹介 を兼ねてですね、今 日お話 したい立場 を最初 にご説明 しようと思いま す。
僕 は小学校の教員か ら、大学 に移 りまして、教員養成 と、あ と今情報学部 というところにいます。
情報学部では、情報社会学科 と言って、情報化が進んだ時に、社会が どう変わってい くか、そうい う ことを研究するところにい ます。私は教育の専門ですので、学校教育あるいは生涯学習ですね、そう いう部分が情報化 によって どういう影響 を受 けるか、っていう風 なことについて研究 しています。そう いう立場か らですので、私の話 は、 これか ら情報化が進んでいった時に、学校が、あるいは教育が ど うい う風 になっていけばいいのかっていうことについて、 ご説明 をする。それにター ミナル としての 学校 というのが どうい う風 に絡んで くるか とい うようなお話 をさせて頂 こうと思います。
時間の関係があ りますので、お話の内容 は二つです。一つはまず情報社会 に向かって、ち ょうど教 育課程 も変わ る時期ですので、そうい う時 に学校 はどうい う風 になってい くのか とい うような こと。
もう一つは、学校がター ミナルになる。そのター ミナルってい うのは「最後の」 とか「終着駅」 とか そうい う意味ではな くてですね、「中心 になる」というそういう意味で、使われている言葉だ と思いま すが、そのター ミナルになるっていう時に、学校 に備わ るべ き要件のようなことを、情報化 をキーに お話 したい と思っています。
情報社会の学校 とい うことで、書 きましたが、情報社会 あるいは国際社会ですね、あるいは少子高 齢社会 とか、様々な動 きを受 けて、学校教育 もそれに関わ るようにして、教育課程が今度の四月か ら こうい う風 に変わ ります。た くさんの注 目を集めているのが、 この総合的な学習の時間、 という時間 がで きることです。 これは小学校の学習指導要領 に載 っている表ですけれ ど、小学校 においては、例 えば高学年で申し上 げます と、国語や算数の次に、 この総合的な学習の時間 という時間が、多 く時数 配分 されているということにな ります。 まあ、 ここでは今 までの学力 とは違った新 しい学力 を期待 し ていることになるわけです。 これ まで移行措置の間に、各学校 ともこの総合的な学習の時間に取 り組 んで きたわけですが、 まあ総合的な学習の時間でいろいろな体験 をさせ るんだけども、 どうもそれが 這 い回って しまう。一方で学力保証のような流れ もあ りますので、いったいこういう時間で どういう 体験 をさせて、それによって子 どもたちにどうい う力 をつけていけばいいのかっていうことが、昨今 の話題 とい うことにな ります。実は総合的な学習の時間 というのは、その時間のことだけを考 えてし まっているようでは、やっば りち ょっと狭い感 じが します。今年の四月か ら変わ ります、教育課程全 体がですね、 どういう枠組 みになっているかってい うことを考 えた時に、総合的な学習の時間の位置 とい うのが、 はっきりして くると思います。それはすなわち学校が完全五 日制 になる関係、いわゆる 知識項 目が三割 ほど厳選 され るという関係。一方で知識 を持 っているだけではな くて、その知識 を生
きて使 うってい うことですね。生 きて働 く力 というような言葉があ りますように、知識 を使 う知識 っ てい うような ものを、ちゃん と持 っているってい うようなことが大切 にな ります。それは多分体験的 な場面の中で しか育成で きないだろうって言われています。で、 さらには今 日的な課題 っていうのが た くさんあ ります。そうい う状況の中で、総合的な学習が導入 されているわけですが、 この時間は各 学校の実態に応 じて、対応するってい うことになっていますので、 この今 日的な課題 を見据 えつつ、
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教科で育成 した力 をどう発揮 させ るか ということを考 えつつ、各学校の実態 に応 じて、各学校が教育 内容 を決めるとい う、一種の教育内容の規制緩和 といったような部分があ ります。 さらに求められて いるのは、外部人材の活用 というキーワー ドであ りますが、本物学習、本物体験ですね。先生がにわ か仕込みで学んで くることを子 どもたちに教 える。それだけではな くて、本当に現実の中で一生懸命 働 いている方々の試み方、考 え方、生 き方 を子 どもたちにダイレク トに届 けてい くってい うこと。まぁ そういうような形の学習ですね。そうい うカ リキュラムが個性化 されて、各学校でいろいろ動いて、
それが学校 の個性化 にな り、長期的には、学校選択 になってい く。そうい う構造があ ります。 こうい う中で、情報教育 というの も、動いているわけですが。
これは学校の図書室の例です けれ ども、小学校です。図書室 には図書だけでな く、最近 こういう CD
― ROMだ とかですかね、インターネ ッ トにつながった端末があ ります。それは「図書」室なんだけれ ども、そこでは、その図書だけではな く、様々な形で保管 されている情報 を、 どうやって参照 して自 分の問題解決 に役 に立ててい くか、そうい う力の育成なんかを考 えた時 に、何 もそれは本が しまって ある部屋 ってい う風 に限定 して考 える必要はない と。一方で、様々な リソースに子 どもたちに触れさ せ る方がいいだろうってい う形で、 こうい う図書室がでてきています。その他 にこれは例 えば、ある 水族館のイルカの写真ですけれ ど、 こうい うものがデジタル化 されて、インターネ ッ ト上 にた くさん あるんですね。 こういうコンテンツ と言いますけれ ど、 こういうデジタルのコンテンツを、全国津々 浦々か ら専門情報 として もらえる。 例 えばイルカの写真が欲 しい と言つて もなかなかないわけですね。
これはイルカの歯の形がわかるように撮 ってある写真で して、 これはつ まり理科で言 うと、体の仕組 みの学習、そうい うのに使 えるような画像。単なるイルカを景色 としてのイルカではない ということ です。そうい う専門家のシャッターチャンスを、ちゃん と使 ったそうい うコンテンツ。 この他 にイル カの歯の仕組みのような説明であるとか、ガイ ドであるとか、そうい うような ものが どん どん提供 さ れていまして、ち ょっと一個 とばしますが。例 えば、 この水族館では、福岡にあるマ リンワール ドと い う水族館ですが、実際にテレビ会議で、子 どもたち学校 とマ リンワール ドを結びまして、専門家が
「魚の種類 っていろいろがあるけれ ど、 こうなっているんだ よ」 とかですね、あるいは「育ててい く 上では、 こうい うところが注意だよ」 というようなことを専門家がダインク トに教 えて くれる、 とい
うことです。
これはあの、畑作 りとかですね、公園や町の緑 を作 っている、そういうのに取 り組 んでいる子 ども たちに、公園緑地課の方が、区画整備 とか育て方 とか、そういうようなことを教 えているシーンです けれ ど、 これはまさに子 どもたちが地域 に関わ り、地域の人材の方か ら、実際に学び取 っている様子 ですが、一方で先 ほどの この画像 とい うのは、地域の方ではあ りません。地域 に水族館があるとは限 らないですね。だけどもそれは、 ITの 力 を借 りまして、遠 くの外部人材 を活用するとい うような、お 手伝 い頂いているというか、そういうような取 り組みになるっていうような考 え方ですね。 これ も情 報化の成せ るわざだ と考 えます。
一方で例 えば子 どもたちがお祭 りの ことを調べて、それをお話 にして誰かに聞いて もらお うという 風 に、地元のお じいちゃん、おばあちゃんたちに、比較的お時間のある方に学校 に来て頂いて、子 ど もたちの様子 を見守 って頂 くような、そうい う取 り組 みはやってお ります。 このお じいちやん、おば あちゃんは、特 にお祭 りのプロ とかですね、何か仕事でお祭 りをやっているとか、そうい うような こ とじゃあ りませんので、専門家の関わ りというわけではあ りませんが、様々な形で住民が学校教育 に 参画 してい く、そういう姿が この ところ多 く見 られ るようになっています。
これはですね、学校 にインターネ ッ トを引いている PTAの 人の写真なんですが、これはあの、た ま
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た ま保護者の方の中には、電気屋 さんがいた りとか、あるいは通信業 に取 り組 んでいる方がい らっ しゃった りとかね、あるいは会社でコンピューター触 っているお父 さんがた くさんいるわけですね。
そうい うような方々に、 ご協力頂いて、学校の教室 までネッ トワークを張ってい く。 これはあの実際 にこうやって手作 りで、ネッ トワークをはっているとい う学校 は、各地 にた くさんあ ります し、イン ターネ ッ トが教室 に来た とい うことのイ ンパ ク トよ りも、むしろ学校教育 にこうやってお父さんたち が参画するとい う、その行為 自身に意味あるという風 に思ってお ります。
こうや つて 情報化が進み、社会が変わってい く中で、情報化が進む と学校 にはい くつかの影響があ ると思います。今五つにまとめてみました。
一つは情報化が進む とい うことは、「情報公開が促進」される。 これはうまくすれば学校の個性のア ピールにな り、一方でその情報 を見ている側か ら見れば「その学校 にうちの子 を行かせたい」 という 学校選択のための判断情報、ってい うようなことにな ります。
一方で次、二番 目ですが、情報化が進む と、やはり「情報の多様性」 という部分で、様々な価値観 の方がい らっしゃいますので、そういう多様 な情報が学校 に入って くる。そういう多様 な情報 をお持 ちの方々に各学校 として「私 どもは、 こういう風 に教育 してお ります」 という形の対応 っていうこと を考 えると、学校のポ リシーみたいな ものを、 きちん と明確化せざるをえな くなる。 さらには、子 ど もたちか ら見れば情報の リソースを先生だけではな くて、ダイレク トな、社会か らダイレク トに情報 を得 る。それが多様 な情報の流入 とい うようなことにな ります。
三つ日、「連携性」と書 きましたけども、先ほどのマ リンワール ドの例のように、物理的距離を超 え た外部人材 との連携 ということもで きるわけですね。 さらには地域人材の価値の見直 しという形で。
やっば りITを 使 って、遠 くの人材 に、専門家 に情報 を得 ることがで きるとして も、やっばり近 くにい る、 この町を愛す る方々に、協力 をして頂 こうということは、それはそれで価値があるということで すけれ ど、地域の人 に是非やって もらいたい ことはこれだ、 と一方で「 この ことは遠 くて もいいか ら 専門家の方にお聞 きしたい」 というような、そうい う整備ですね。
四番 目は「教師の資質向上」ですが、教員だけの組織ではな くな りますので、そういう意味で情報 社会の社会人 としての教師の振 る舞いってい うのが大事 になってきます。
五番 目、 「組織改革 としての学校 のあ り方」、 IT社 会ではどんな企業 も迅速 な意思決定です とか、組 織のフラッ ト化 とかそういうのが進んでいますけど、学校 もそういう形 に多少動いてい くんじゃない か とい う風 なことがあ ります。
こうい う背景 を受 けて、情報化によって、あるいは情報化だけが社会 を変えているわけではあ りま せんが、情報化 によって学校 にいろいろなインパ ク トを与 えている。そういうインパク トの一つに学 校 ホームページとい うのがあ ります。
各学校がホームページを持つべ し、 というのは、多 くの教育委員会の施策 になっています。例 えば 私 どもの情報学部のある浜松市では全ての小中学校が、ホームページを持 っています。内容 はともか くですね、 とりあえず情報の発信 を始 めている。だけども発信する側 は、いったい誰 に向けて発信 し ているのかなあ。見 る方は、 どこの学校で も同 じようなページがあるけれ ど、学校のホームページは いつたい何のために発信 されていて、いったい何が載っていて、そしてそれは誰のためなのか。そう いうような ところをキーワー ドとして、学校 とター ミナル という言葉について考えてい くことにな り ます。
これはですね、浜松市立 S小 とい うどち らか とい うと小 さい小学校ですね、た くさんある浜松の小学 校のホームページの中で、割 と元気 にやっている、そういうページをち ょっとみつけてきました。中
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身 を少 しだけご覧頂 こうと思います。 これはそのホームページですが、一番最初の所 に「最終更新 日 1月 10日 」ってあ りますので、最近更新 した という、「新規作成 7月
30日」 ということですので、 まだ で きて半年なんですね。 ここに学校の住所、電話番号等が書いてあ りまして、「メールはこち ら」とか
「カウンタ」がついていますが、何人の人が見たか ということで、 まだ42人 の人 しか見ていない半年 経つのにとい うことです。つまりまだなかなか見て頂 けない状況 にある、 とい うことにな ります。 こ
こに書いてあるのが コンテンツということで、一つは「 ご挨拶」なんですけれ ども、 これは校長先生 の「 ご挨拶」ですね。 この写真 は多分学校で校長先生の写真 をデジタルカメラで撮 ってですね、それ を加工 した ものだ と思います。これは半年間変わっていません。 「学校の概要」とい うところには、 「沿 革史」「校歌」 「教育 目標」「研修」 とい うのがあ ります。 「沿革史」 というのはこういう情報ですね。
この情報 は、僕 は S小 学校の出身ではあ りませんので、ばっ と見て も、へ ぇ―っと、じやあ次に行 こう かな、とそういう感 じ。学校 には学校要覧 とい うのがあつて、配 られる仕組みになっているんですね。
そこには沿革史 ってい うのは載 っているんですね。ではこの沿革史 は、何のために載 つているのだろ うか ということが、ホームページの ことをいろいろ考 えさせ られるきっかけにな ります。文書 として は文書 ファイルってい うのがあ りますので、ホームページにするのはそんなに難 しくはあ りません。
だけどこれをいったい どの くらいの視聴者が見ているのかつて言った時に、 この情報の情報 としての 価値 はですね、いったい どの くらいなのかってい う話 になって くるわけです。
「校歌」が載 っています。「教育 目標」。 この学校では学年発達段階 として、 こうい う教育 目標で取 り組んでいます、 という様子が書かれています。
「研修」。 これは先生方の研修、構想。 こういう風 な構想でやっています とい う。割 と理念的な こと が多いですね。
「学校行事」。 こういう月の行事ですね。 これは多分、「学年だより」のような もので一番最初 にお 知 らせ され る内容なんで、保護者の方 は多分、特 に新 しい情報ではない とい う風 に思います。地域の 方 は「持久走大会が十二月にあるんだ」とか、「水泳大会が七月にある」とい うことは、 「 あぁそうか」
と言 うことか もしれ ませんが。
「子 どものページ」 。「子 どものページ」の一つに、ネ ッ トポスター委員会 っていう委員会があるん ですね。その委員会 は、クイズを作 った り、何か紹介 した りしています。例 えば「 クイズにチャレン ジ」 とい うことで、「 S小 には昔か ら住んでいるネズ ミがいるけども、何てい うネズ ミで しょう」みた いなそうい うクイズを作 っている。 これ委員会の活動 としてやつている。
次「学年のページ」。 これ、 どこの学校 にもこの「学年のページ」つていうのがあ りまして、一年生 か ら六年生 までずっ とこう情報が出されています。 この学校 は、 2年 生だけが二学級で後 は単級です ので、 これが全てです。つ まり全てのクラスの先生方がホームページを作 っているとい うことにな り ます。 これは逆 に考 えると、他の もうち ょつ と大規模の学校ではですね、先生がホームページを作 る のがち ょつ としん どい と、いうようなクラスがあると、 このクラスは出ているけれ ど、 このクラスは 出ていない と、い うような ことが起 きて くるわけです。一年生、二年生 といろいろあ りますが、五年 生ので言 うと、 こういう感 じで、 こうい う学習 をしているよって、例 えば、運動会ではこんな こんな ことをやった よとかですね。タマネギを植 えようつていう活動 は、 こういう風 にやった というような ことがあるわけです。 これち ょっ とお気付 きか もしれ ませんけど、写真が載 っているとどういうこと をやったのかな、 というのが具体的によくわか りますが、 これがみんな子 どもの顔がわか らないよう にしてあると思 うんです。 これは個人情報 との関係で、子 どもの顔 を出 してはいけない とい うような 教育委員会の指導で、 こういう風 になっています。 まあ勢いその結果、後 ろ姿ばつか りの写真 になっ
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てですね、 これは見ている側か ら見 ると、なんかち ょっと不 自然 さがやっぱ りどうして も残 ってしま う。 これはあの浜松 に限 らず、全国各地でそういうことが起 こっているところがあ ります。
「持久走大会」 も、 これ もこうい う感 じですね。あまりいろいろわか らないようになっています。
「保健室か ら」 ということで保健室の養護教員の先生が、いろいろ書いていて、 まぁ「委員会の活 動」が載 っている。
ち ょつ と今 ざっとお伝 えしましたが、 こういう風 に大体学校ホームページというのは、今のような 情報が載 っているような状況です。 ここでち ょっ と考 えてみたいんですけれ ども、今 これはある小学 校のホームページですが、さっきの S小 のページと一致 しているわけではあ りません。例 として、みな さんのレジュメにあるように、 こういう情報が載っています。 また多 くの場合、学校の写真が載 って います。 これはあの初めてその学校 に尋ねて行 く人 には、非常に重要な情報ですが、多分地域の人た ちは学校 を何度 も見ているんですね、 この写真 は誰のために載っているのか。「沿革」。 さっき言いま した。「沿革」は誰のために載 っているんだろうか。「校長先生の挨拶」。 これは誰のために校長先生 は 挨拶 しているのか。誰かわか らない人 に挨拶するのは難 しいですね。結局 こういうところをはっきり させ る必要性 ってい うのが出て くるってのが学校 ホームページの意味の一つです。誰のために挨拶 し なければいけない ということが、決 まっているわけではあ りません。その各学校、各学校が どういう 方々向けに、 どうい う情報 をサービスすべ きなのか とい うのを、考 えることを余儀な くされているの が、ホームページの一つのいい意味での効果だ と僕 は思っています。
各学校のカ リキュラムや校内研究、 これについては、そこの学校が どういう教育 目標の元 にどうい う風 に教師の資質向上 を図 りなが ら、 どういう授業 を具体的に展開 してい くのかっていう、その学校 のビジ ョンにあたるものになって くるわけです。一方でその次のクラスごとのページっていうのは、
実際の活動の様子 を表す ことにな ります。子 どもたちが活 き活 きと活動 している様子 を載せたい。一 方で先 ほどの個人情報のような問題が出て くる。 この辺が痛 し痒 しというのが現実です。
学習成果 と書いてあ りますが、例 えばですね「 こんなタト 句 を作 ったよ」みたいなページがあって、
子 どもたちが作 った俳句が、 まあ並んでいると。そういうようなページがあ ります。 これはどういう 効果があるか とい うと、子 どもたちは普通俳句 を作 った ら、それを教室 に貼 って終わるんですけれ ど も、違 う方々にいろいろ見て頂 けると。 「太郎君のタト 句 はす ご くいいですね。私 も真似 して作 ってみま した」みたいなメールが世界中か らやって くる。そういう風な効果があ ります。
二番 目はそれが もうちょっとはっきりした ものですけれ ども。例 えば浜松の風の強さを調べてい く とい うそうい う学習があった としたらですね、そのことをホームページに載せ ることは、風の強い地 域の ことを学習 しようと思っている全国の他の学校の役 に立つんですね。地域の ことを調べる活動が、
自分たちのためだけではな くて、他の地域の役 に立つ。それは例 えば、雪の多い地区の人、 「私たちの 暮 らし」のような、 そうい う学習が例 えば九州の人か ら見れば、なかなか知 り得ない情報だった りす
る。 そういうようなことがあ ります。
今度 PTAや 保護者の掲示板 とか、情報があ りまして、これは保護者の方は、むしろ学校の先生方よ りも情報化 に長 けていた りしてですね。実際あった例 としてはですね、保護者が自宅か らホームペー ジの内容 を書 き換 えたい一―そうすると保護者が自宅か ら、学校のページを書 き換 えられるような仕 組みが必要になってきます。そうするとそれは、やや もすると学校関係者以外が学校のページを書 き 換 えられ るとい うことが起 きて、そうす るとそれはセキュリティの問題 としてはどうなのか というこ
とが問題 として出てきます。
このように子 どもを守 る、公立学校 として責任 を持 ってやってい くというようなことと、学習上の
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リア リティみたいな もの。そういうもののせめぎ合い とい うのがあるように思います。 しか しなが ら 効果 としては学校が、 自分たちの持 っている情報 をどうい う人向けにどうい う風 にサー ビス してい く
のかってい うことを考 える一つのきつかけになるとい うことが言 えます。
このように情報公開の文脈で もう少 しだけ考 えていきたいんですが、今「学校の矛盾」 とと書 きま したけれ ど、インタビュー とかに町で八百屋 さん とかに聞 きに行 く時に、 「ちゃん と名前 を言ってか ら 質問 しましょう」っていう風 に指導 しています。子 どもたちの名札 には、かな り詳 しい個人情報が書か れていて、それを付 けて子 どもたちは町 を歩いていた り、落 とし物 をした り、名札 を落 とした りす る んですけれ ど。一方でインターネ ッ ト上では、顔す ら出さない。名字 も出さない。それは危険だか らっ てい うことだ と言 うんですが、本当にインターネッ トが危険で、 リアルな世界 は危険ではないのか。
例 えばこうい う事例があ ります。子 どもたちが、二校間で交流 している学習で、 「 うちの近 くの池 には ザ リガニがいる」 「私たちの近 くにもザ リガニがいる」 「今度ザ リガニ とった ら比べ ましょう」 。ホーム ページ上 に、写真 を載せていたんですね。そうす ると、子 どもたちがザ リガニを右手で持 って、ニ ッ て笑 っている写真 を載せたい。だけども、それは個人情報 になるんで、 日の所 にモザイクを施 して、
名前 を、例 えば僕 の名前 を借 りて言 うと、堀田龍也 ってい うんですけれ ど、 「堀田龍也君の とつたザ リ ガニだよ」って書 くと個人情報 になるので「 A君 のザ リガニ」と書いて、そうすると見ている側 は、「 A
君の とったザ リガニです」つてモザイクを入れた写真が出ているわけですね。 リア リティとかですね、
「僕が とつたなん とか」っていうそうい う学習の リア リティっていうのは、いつたい どうなるのか、と い うことが出てきます。 こういう今矛盾 をはらんでいると。いずれ これはゆ くゆ くは、ち ょうどいい バ ランスに多分解決 されると僕 は思いますけれ ども、現在では今 こういうようなことが起 こつている
とい うようなこととい うようなことをお知 らせ しておきます。
先 ほどか ら申しているように学校 ホームページの可能性 つてい うのは、いつたい何のために発信 し ているのか、誰 に向けて発信するのか、あるいはそういう学校 ホームページを作 ることによつて新 し い学習 として どんな可能性が起 こるのか。 まあ もちろんホームページだけで学習するわけではあ りま せんので、ホームページをきっかけにテレビ会議 をやった り、ホームページをきっかけに地域の人 と 交流 していつた り。あるいは学校 に来て くれている人 と頻繁 に会 えるわけではないので、学習の履歴 をホームページに載せ る。様々な活動があ ります し、ホームページ単体で使 うことはあまりあ りませ んけれ ども、そうは言って もそこにそれを載せ るとい うことが、いつたい誰のため、何のためなのかつ てい うのを考 え直すチャンだ という風 に思います。
今 日、 「 ター ミナル としての学校の可能性」というお話、原題 をいただきました。僕の疑間は、学校 がター ミナルになるには、 こういう例 えばインフラのような もの、あの学校が開かれていきます し、
ち ょっ といろいろな事件 とかがあ りますが、保護者の方にもご協力頂いています し、地域の参加 って いうの ももっ と奨励 され ると思います。 ITが 入 って くると、地域 によらないで人材活用ができるとい う、そうい う風 な動 きの中で問題 になるのは、学校の中が、教師が、 自分たちがある意味サービス業 だってい う部分 をち ょっ とこうもう少 し強 く認識 してですね、私たちが今やつている活動が誰のため にどうい う風 に形 になっているのか。それが、来て頂 く方に対 して どうい うお役 に立てるのかな と、
そのような ことを学校が組織 として、あるいは教師が考 える。そういうことが今起 こりつつある。 こ れが うまくいけば、学校 はいろいろな意味で変わるんじゃないかな と思います。 保護者 との行 き違いっ ていうの とかですね、そういうことはな くなってい くと思います。
僕が入 っている、ある学校でですね、保護者が学校 に入 って来てわけのわか らない ことを言 うと、
嘆いている教頭先生がいましたね。 これは保護者か ら見て も学校がわけがわか らないように見 えるん
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