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バ リアフリー点検 後藤恵之輔*・山中 稔**・木村 拓*** 田中 宏典**・後藤 松生*・渡遵 浩平*

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Academic year: 2021

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(1)

長 崎 大 学 工 学 部研 究 報告

31

5 6

平 成

1 3

1

107

高齢者体験 に基づ く長崎市内路面電車 と電停の バ リアフリー点検

後藤恵之輔*・山中 稔**・木村 拓***

田中 宏典**・後藤 松生*・渡遵 浩平*

ABa 汀i e r ‑ Fr e el n v e s t l g a t i o no fSt r e e t c a r sa n dTh e i rS t o p sBa s e do nt h e Ag e dEx p e r i e n c e si nNa g a s a k i Ci t y.

by

Ke i nos ukeGOTO H* ,Mi nor uYAMANAKA**,Ta kuKI MURA***

,

Hi r onor iTANAKA**

,

Ma t s uoGOTO*a n dKohe iWATANABE*

Be ca us et hes t r e e t c a ri nNa ga s a kiCi t yl SOneOft hepubl i cl r a f r i cor ga ni z a t i on,i ti smor ene c e s s a r yt oc ons i de rt heba 汀i e ト什e e a ndt hen or ma l i z a t i onnotonl yoft hef a ci l i t ybutal s oi nourm i nda ndt hei nf or ma t i on.Thea ut h or sc a r r i e dou tt hei n‑ s i t ea nd he a r i ngs ur v eyf ort hes t r e e t c a r sa ndt he i rs t ops什om t hevi e wpol ntOrt heba r r i e r ‑ f r e es ui t l ngt hea ge de xpe r i e n c egoods .Asa r e s ul t ,i li sc l ea r e dt ha ta l t hought he r ea r es omei mpr ov e dpoi nt sma nyba 汀i e r se xi s tf ort hes t r e e t ca ra ndt hei rs t opse ve nn ow.

1 .

は じめに

長崎市 を走 る路 面 電 車 は、 年 間

2

千 万 人以 上 が利 用 す る文字通 り 「市民 の足」 と して の公 共交通権 関で あ る。 この路 面 電 車 は、近 年 「建 設 費 が安 く、路 面 か ら 直接 乗 降 で きる身近 な交 通機 関で あ り、環境 に もや さ しい」 と、地方都市 の足 と して再 び脚 光 を浴 びて い る ここで公共交 通 機 関で あ るか らには、 ノーマ ラ イゼ ー シ ョンの理 念 に表 され る よ うに、誰 に とって も乗 りや すい もので なけれ ばな らない。

そ こで今 回 「み ん なが 共 に生 きられ る まち」 を創 り 上 げ る こ とを 目的 とす る 「ダ ンサ ナ クス ・ナ ガサ キ」

とい う市民 グルー プにお い て 、 この 長崎 の象徴 で もあ る路 面 電車のバ リア フ リー調査 を行 った。 この調 査 は、

路 面 電 車が 障害 者 や高齢 者 だ けで な く、 ひい て は観 光 客 や外 来者 に とって も利 用 しやす い交通 機 関 とす るた め に、著者 らが 実 際 に車 いす や高齢 者擬 似 体験 グ ッズ を使 用 して、障害 者 や高齢 者 の立場 か ら見 た車両 や停 留 所 にお け るバ 1)ア 7 1)‑点検 と、路 面 電 車 を運行 す る長崎 電 気軌 道 (秩 ) に ヒア リ ングを行 った もの で あ

2.

路面電車停 留所 につ い て

2. 1

調査対 象電停

1に、調査対 象 と した路 面電 車停留所 を示す。今 回対 象 と した電停 は、 中心 市 街地 で あ り、乗 降 客 が 多 い西 浜 町 、築町 、観 光 スポ ッ トが 周辺 にあ り、観 光客 が 多 く利 用 す る石橋 、公共福 祉施 設 や病 院が 周辺 にあ り、 障害 者 、高齢 者 が 多 く利 用す る茂 里 町 、市民 病 院 前 、 な どその他 、赤迫 、千 歳 町 、公 会堂 前 、蛍 茶屋 の

9

箇所 であ る

2. 2

酉浜町 (ア ー ケー ド入 口)

ここは浜 町 アー ケー ドの側 に隣接 す る停留所 であ り、

多 くの市民 が利 桐 して い る。蛍 茶屋 方面 に向か う電停 は最 近 整備 が行 われ、 スペ ー スが広 く、 スロー プ も設 置 され てい る こ とか ら、 車 いすで も十分利 用 で きる電 停 とい える (写真

‑1

)。 またベ ンチが

4

台設置 されて お り、路線 図 や観 光マ ップ も低 い位 置 にあ る こ とか ら、

高齢 者 や背 の低 い子 供 な どに とって も、非常 に利 桐 し やす い電停 で あ る と言 え る。 これ に対 して、石橋 方面 に向 か う電停 は、 八一一人す れ違 うのが 限界 とい うスペ ー ス しか な く、 ス ロー プ も設 置 され てお らず 、道路 と

平成

1 2 年1 0 月 27

日受理

*大学 院生産科学研究科

( Gr a dus t eSc hoolorSc i enc ea ndTe c hn ol ogy)

**社 会 開発工学科

( De pa r t me ntofCi vi lEngi ne e r i ng)

***大学院修士課程社会開発工学専攻

( Gr a dus l eSt ude nt , De pa r t me ntorCi vi lEngi ne e r i ng)

(2)

1 0 8 後藤恵之輔 ・山中 稔 ・木村 拓 ・田中 宏典 ・後藤 松生 ・波速 浩平

路 面電 車 路線 図

HOTM

‑ 1

路面電車の路線図 弧 叫nu‑SrT77L

写真‑1西浜町電停 (石橋方面)

写真

‑2

西浜町電停 (蛍茶屋方面)

電停 の段差は

3 0 c m

もあった (写真

‑2

)。 また上屋がな いため、雨天 の際、傘 を差す とすれ違 うのが困難 とな り、電車 と接 触 す る恐れがあるので、注意が必 要であ

る。

2. 3

築町

この築町電停 も、新地中華街 に隣接 してい ることか ら、多 くの人が利用 している。 ここは両方の電停 とも、

ほぼ同 じ構造 になってお り、人 と車いすが、すれ違 う ことがで きるスペースがあ り、スロープや上屋 も設置 されていた (写真

‑3

)。 また再整備が行われた電停で はめず ら しく、ベ ンチが設置 されていない。 これは こ こ築町電停 は、電車の乗 り換 えが行 われ る唯一の電停 であるため、乗降客が非常 に多 く混雑す るので、あえ て設置 していない と考 えられる。

2. 4

石橋

この周辺 には、多 くの観光 スポ ッ トが点在 してお り、

観光客が多い場所であ る。 この石橋 電停 は、幅が狭い うえに、階段状 になってお り、足 を踏み外 す恐 れがあ

写真

‑3

スペースが広 い築町電停

(3)

高齢 者体験 に基づ く長崎市 内路面電車 と電停 のバ リアフ リー点検

写真‑4 階段状 になっている石橋電停 る。 この電停が階段状 になっている理 由 と しては、長 崎の路面電車の ステ ップの高 さは約

40c m

もあるので 、 ホームの高 さを約

1 0c m

か さ上げす ることで、電車 に乗

りやす くす るため に よる ものである。近年のバ リア フ リー化 に伴 い、い くつかの電停 で再整備 が行 われて き たが、 この電停 で は、応急処置 としての ホームのか さ 上げであ ったため に、 この ような階段状 にす る しか な かった と考 えられる

(写真

‑4

)0

2. 5

茂里町

この電停周辺 には、ハー トセ ンターや原爆病院 をは じめ と した、多 くの公共福祉施設や病院があ り、障害 者や高齢者が多 く利用 してい る。 ところが、 この電停 は整備 が行 われてお らず、非常 に利用 しづ らい もの と なっている (写真

‑5

)。幅は車いすが、やっと通行で きる位 の スペー ス しか な く、電停 に設置 してあるベ ン チの前 は、車いすでは通 るこ とはで きなか った。 また スロープや上屋 や夜 間照明 な ど‑切 な く、多 くのバ リ アが存在 してお り、バ リアフ リー整備 を一番 しなけれ

写真 ‑5 茂里町電停

109

ばならない所が、バ リアブルの有様であった。 しか し、

この電停 も最近整備が始 ま り、バ リアフ リー化が進 ん で行 くもの と思われる。

2. 6

市民病院前

ここは病院前 とい うこ ともあ り、高齢者 や障害者 な ど多 くの交通弱者が利用す る電停 である。 この電停 は 再整備が行 われ、 スペ ース も広 く、 スロープや上屋 や ベ ンチな ど、 ほぼ万全 な整備状 況 であ った。 しか し、

スロープを設置 したのは良いが、その中央 に信号機の ポールが立 ってお り、車いす使 絹者 をは じめ、様 々な 障害 を持つ 人に とっては、大 きなバ リア となっていた (写真一 6)。 この ような中途半端 な整備 は、建前 主義 の象徴である。真のバ リア フリー とは、物理面 だけで な く、高齢者 や障害者 と精神面 におけるギ ャ ップ、換 言すれば、心 のバ リアフ リーが実現 した ときに、 よう や く真のバ リアフ リーが実現す る ものであるか ら、つ ま りこのスロープは存在す る意味 の ない もの と化 して しまっている

写真16 市民病院前のスロープ

写真

‑7

交通弱者用押 ボ タン

(4)

110 後藤恵之輔 ・山中 稔 ・木村 拓 ・田中 宏典 ・後藤 松生渡連 浩平

もう一つ、 この電停 において.注 目すべ き重要 な役 割 を担 っているのが、交通 弱者用押 ボ タンである ( 真 ‑ 7)。 これは、 この押 ボ タンを押す こ とで、信号 の 青の時 間が、通常 の

30

秒 か ら

、 5

秒 間長 くな り

、35 秒

となる。 また、横 断歩道 を渡 る際 に流 れ る音 も大 き く なる。 これ らは、高齢者 や障害者 な ど、横 断歩道 を渡 るのが遅 い人たちを配慮 した ものであるが、この

5

秒 間 延長が 、十分 な ものであるか否かは今後の検討課題 と

して残 っている。

2 . 7

その他の電停 (赤迫、千歳町 、公会堂前 、 蛍茶屋)

赤迫 と蛍茶屋 の両電停 は、 どちらも路 線の終点 であ る。 これ らは共 に再整備が行 われてお り、車いす と歩 行者がすれ違 うスペ ースは、十分 に確保 されてい るこ とや、 スロープや上屋 やベ ンチな どもあ り、バ リアフ リー化が進んでいた。

公会堂前 について、蛍茶屋 方面 に向か う電停 には柵 がなか った り、長崎駅方面 に向か う電停 は、利用客が 多いに もかかわ らず、電停幅が 人がすれ違 える程度 し

写真

‑8

電車 と電停 間が広い公会堂前電停

写真

‑9

電設機器が危 ない千歳町電停

か なか った。 また この公会堂前電停 は特 に、電車 と電 停 間が広 く、足 を踏み外 す恐 れがあ るな ど、多 くの課 題が残 されていた。 (写真

‑8

)0

千歳町電停 は、 ここ も再整備が行 われてお り、ほほ バ リアフ リー化 されていた。 しか し、 この電停 の奥の 方 には、路 面電車関連機器が設置 されてお り、 この設 置位置が ち ょうど人の頭 にぶつかる高 さであるために、

弱視の人に限 らず、健常者 に とって も非常 に危険 な状 態であった (写真

‑9

)0

また、 これ らの電停 に設置 してあるスロープに関 し ては、ほ とん どの勾配が15%近 くあ り、車 いすで昇 る には急で あ った。 これは、路面電車の電停 は道路 上 に あ るため に、 どう して もスペー スの確保が限 られ るの で、 この ような急 なスロープになって しまった と考 え

られる。今後、改善 に工夫 を要す る点である

3.

高齢者牧似体験 による考察

3. 1

高齢者擬似体験 グ ッズ

これは重 りの入ったチ ョッキやサ ポー ター を身 に付 け ることで、高齢 に よる身体機能の低下 を擬似的 に体 験 で きる ものであ る (写真

‑1 0)

。 それぞれの役割 は

秦‑1

調査電停の概要

t鐸 上量 スロープ ベンチ ごみ箱 灰皿 夜間照明 慕内壌 交通網春用ボタン バス停との鹿義(∩) 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 赤道

○ ○ ○ ○ ○ ○

× ×

○ ○ ○ ○ × × × × 7 0 4 0

義町

○ ○ ○ ○ ○ ○

× ×

○ ○ ○ ○ × ×

○ 2 0 02 0 0

茂量町

X X

X X

○ ○

× ×

○ ○ ○ ○ × ×

○ 5 0 5 0

公会生前

○ ○ ○ ○ ○ ○

× ×

× × ○ ○

× ×

× × 0 0

石禰

○ × ○ × ○ ○ ○ × 8 0

市民銅鏡前

○ ○ ○ ○ ○ ○

× ×

〉 く × ○ ○ ○ ○

築町

○ ○ ○ ○ ○ ○

× ×

○ ○ 0 0 ○ ○ × × 1 0 0 1 0 0

西東町

× ○ × ○

X

O

× ×

× ○ × ○ ○ ○ × X 2 0 2 0 董

幕量

○ ○ ○ ○ ○ ○ X X ○ ○ ○ ○ × × X X 1 5 0 1 5 0

㌧一

1、&i・・・

J piB 一,

rL.IJiii日日hド11J.

(5)

高齢 者 体験 に基づ く長崎市 内路面電 車 と電停 のバ リア フ リー点検

写真

‑1 0

高齢者 グッズを身 に付 けた被験者

表 ‑2

高齢者疑似体験 グッズの役割

グッズ 役割

耳栓 高音域 を道 断Lr耳が遠い」状 態にするo

メガネ

老眼 、白内障 による色覚変化 ('=よるぼやけた状態にするo 荷重 重 りによって前 かがみ の姿 勢

チョッキ

にするC

加齢 による関節 の動きを制 限

サポーター

する○

手袋 物を掴 み にくくし、手先 の感覚 機能を篤くする○

加齢 による関節 の動きを制限

サポーター

するo

つま先が上が りにくくなり、つま

表 ‑2

に示す とお りである

3. 2

考察

高齢 者 疑似体験 グ ッズを装着 す るこ とで 、視覚 的 に は、視 界が狭 く明 暗 に対す る順応 力が な くな り、恐 る 恐 る歩 か なけれ ば な らなか った。 当然 、普段 は気付 か ない ち ょっ とした段 差で も、確実 には見 えず、度 々つ まず きそ うになった。 また 白内障 に よる視 界のかす み は、青 色系や茶色 系 の識別が難 し く、電停 に設置 して ある路線 図や観光案 内マ ップな どの中 には、見 えづ ら い もの もあった。

次 に聴 覚 に関 しては、高 い周波 数の音 が 聞 き取 りに くくな り、電車内 の アナ ウ ンスはボ ソボ ソ喋 ってい る 感 じで 、聞 き取 りに くか った。 よって、電 車内の ア ナ ウ ンスは、電光掲 示板 な どで も行 う必 要が あるので は ないか と考 える。

この擬 似体験 を通 して、健常時 と最 も異 なったの は、

身体 のバ ラ ンス を保 つ ことで あ る。高齢 になる と、手 や足の 関節 や筋 肉 の働 きが衰 えて、反射 能 力や運動 機

111

写真

‑1 1

バ ラ ンス を保つのが難 しJ、つ り革 能 が低下す る。 これ は、電 車の急発 進 や急 ブ レーキ時 には、何 か に掴 まっておか ない と、全 く対応 で きない。

この掴 まる もの も、つ り革 であ る と、バ ラ ンス を保 つ ため にはか な りの腕力が必 要 となって くる (写真

‑l l)

0 しか し、握 り棒であれば、つ り革の半分 くらいの力で、

バ ラ ンス を保 つ こ とがで きる。 また、 曲が らない膝 に は、路面 電 車の ステ ップは高す ぎる。道路 と電停 の段 差 や、電車 の階段 な どは、 なるべ く無 くして欲 しい と 切 に感 じた。

今 回の体験 では、高齢 者 や障害者 に席 を譲 る こ との 重 要性 を改 め て感 じた。 また、今 回の ように、実際 に 体験 してみ なけれ ば、心底 か らこの ような気持 ちは生

まれて こないのではないか と思 う

4.

長崎電気軌道 (秩)へ の ヒア リング調査

まず 、長崎 にお ける路面 電車の役割 につ い て、 どの ように考 えているか とい う問い に関 しては、利 用 し易 い公共交 通機 関で あ る とい うこ とで あ った。 これ は、

路 面電車が ほ とん どの観光 地の側 に リンク してい る こ との他 に、定 時制 、走 適性 、一律 百 円 とい う低料 金が 挙 げ られ る。 この ように、誰で も乗 れ る路面 電 車 とい う印象が 強 いが、以後 は、誰で も乗 りやす い路 面電車

‑ 、つ ま りバ リア フ リーな路面電車 に してい くこ とが 課題である。

次 に、路面 電車 と他 の公 共交通機 関 との連 絡 につ い て、例 えばバ ス停 と電停 を近づ け る こ とで、乗 り換 え を円滑 にす るな どの働 きか け を行 ってい るか 、 とい う 問 い に関 して は、特 に行 ってい ない とい うこ とで あ っ た。 ただ し、大浦 天主堂下 に関 して、以前 はバ ス停 が 道路 上 にあ り、非常 に危険 で あ ったため、現 在 はバ ス 停 と電停 を同 じ場 所 に設置 した とい う例 はあ る。 しか しこれは、長崎市 が立案 した もので あ り、 自 ら働 きか け を行 った ものではない とい うことであ った。

(6)

112 後 藤恵之輔 ・山 中 稔 ・木村 拓 ・田中 宏典 ・後藤 松 生 ・渡連 浩平

写真

‑1 2

一段が高 いステ ップ

写真

‑1 3

‑段 を低 くしたステ ップ

電停 の再整備 に関 しては、近 年 のバ リア フ リー化 な ど、時代 の流 れ と共 に徐 々に改 築 、改善 を行 って きた とい うこ とであ る。電停 の長 さや幅 な ど も、車道 との 兼ね合 い も含 めて、可能 な限 り広 く取 って い る とい う ことであ った。 また、再整備 を行 う電停 の優先順位 も、

観光都市 長崎 とい う観 点か ら、観 光 スポ ッ トな どが あ る主要電停 か ら行 っている とい う。

車両整備 に関 しては、 ステ ップの高 さを低 くした り、

握 り棒 を設置す るな ど、バ リア フ リー化‑ の対応 は行 ってい るが、車両 内 に統一性 を持 たせ る整備 は行 われ ていない。 この統 一性 が重要で あ るか とい うと、視覚 障害者 に とっては、 どこに何 が あ るか とい うのが あ る 程度分 か っていれ ば、精神 的 な負担 が軽 減 す るか らで あ る。 つ ま り、心理 面 のバ リア フ リーにつ なが るので ある。 これ は視覚 障害者 に限 らず 、すべ ての 人にい え ることであ る と考 え られる。

電停 と車両の整備 を行 うにあ た り、利 用客 との意見 交換 の場 を設 けてい るか、 とい う問いに関 しては、特 に設 けてい ない とい うことで あ った。意見交換 を行 う こ とは、非常 に重 要 な ことで、 当事者の意見 な しでの

整備 は、机上 の空論 が生 む産物 にな り兼 ね ない。 これ は表面 的 なバ リア をな くなるか も しれ ないが、逆 に心 理面 でのバ リア を創 る こ とになって しま う。 これか ら さらに整備 を行 ってい くわけであ るが 、今後 は是非 と も利 用客 との意 見交換 の場 を設 けて整備 を進 め てい く ことを希望す る ものである。

5.

まとめと今後 の謙 醍

今 回は、高齢 者 や障害者 を模擬 的 に体験 しての調査 で あ ったが、実 際 この よ うな状況 になってみて、 は じ め て分 か る こ とが多か った。 これ まで も、公共交通機 関のバ リア フ リー調査 を行 って きたが、今 回は高齢者 の立場 か らとい う、 これ まで とは違 った視点での バ リ アの発見 が あ った。 この体験 か ら言 える ことは、実際 に整備 を行 う会社 の 人た ち も、 この ような高齢者擬 似 体験 グ ッズ を利 用 して、当事 者の立場 で考 えて欲 しい とい うこ とで あ る。 そ うす れ ば、何 が 本 当 に必 要 で 、 何 が バ リアにな ってい るのか とい うこ とが分か り、今 後整備 を行 ってい く上 での、最 良の指針 になる と考 え る。

また、電停 の再整備 や低床 車両 の導 入な ど、 これ ら 整備 事 業 は会社 だ けの資 金 だけで は到底 無理 であ る。

その ため、国か らの補助 が必 要 とな って くる。 この場 合、地方行政 を会 して補助 を申請 しなけれ ばな らない ので、 これか らはバ リアフ リー化 に向 けて地方行政 も、

本気 になって取 り組 んでいか なければな らない。

6.

おわ りに

高齢者 や障害者 の立場 か ら、路 面電車す なわ ち公共 交通 施設 の整備 を行 うこ とは、健常 者 をは じめ とす る すべ て に人に とって、利用 しやす い もの になる と考 え る。 また、高齢 者 、障害者 の外 出環境 を改 善 してい く こ とは、高齢化社会 におけ る活力の足がか りで もあ る

つ ま り高齢者 や障害者 のモ ビリテ ィー を高めて、社 会 参加 を促せ ば、社 会の活性 化 に も繋 が ってい くと考 え られ る。 よって 、高齢者 、障害者 の社会参加 を促 す交 通施 設づ くりは、進 みつつ あ る高齢 社会 を乗 り切 る必 要条件であ り、社会的責務 であると言 える。

謝辞

最 後 に今 回のバ リア フ リー調査 を行 うにあた り、調 査 の機 会 を与 えて くれ た長崎 電気軌 道 (秩 ) の方 々、

高齢 者体験 グ ッズ を無償 で提 供 して頂 い た長崎 県社会 福 祉 セ ンターの方 々、市民 グループ 「ダ ンサ ナ クス ・

ナガサ貴」 の メ ンバ ー各位 ‑深甚 の謝意 を申 し上 げ る 次 第である。

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