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第 30 回国際病理アカデミー国際会議に参加して The 30 th Congress of the International Academy of Pathology

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Academic year: 2021

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─ 296 ─

(  )

30 回国際病理アカデミー国際会議に参加して The 30 th Congress of the International Academy of Pathology

塚 本   哲

Tetsu TSUKAMOTO

東京医科大学八王子医療センター病理診断部 東医大誌 73(3)

: 296

-

297, 2015

2014

10

5

日から

10

日までタイのバンコク 市センタラグランドアットセントラルワールド

Centara grand at central world にあるバンコクコンベ

ンションセンターで開催された第

30

回国際病理ア カデミー国際会議に参加しました。この会場はタイ 市の中心街にある巨大ショッピング複合施設のセン トラルワールド内にあるホテルです。

国 際 病 理 ア カ デ ミ ー

International Academy of Pathology, IAP

1906

年に始まり、

2006

年に発祥 の地であるカナダのモントリオールで開かれた第

26

回国際会議では盛大に

100

周年記念式典が行わ れました。歴代学会長にはワルチン腫瘍の

Warthin

アショフ体の

Aschoff

、ユーイング肉腫の

Ewing

マロリー染色の

Mallory

などが名を連ねています。

病理医は国際的にも人数が少ないので、国際学会と いっても比較的に小さい学会であり、またヨーロッ パ支部

European Society of Pathology

ESP

など、各 地に支部はありますが、国際的な病理学会は事実上

IAP

一つだけと言って良いでしょう。

国際病理アカデミー国際会議は

2

年毎の秋に開か れ、わたしは

1996

年のハンガリーの学会から毎回 演題を出して参加し、今回で

10

回目となりました。

次回は来年にドイツのケルン、

3

年後はヨルダンで 開催予定です。ここ

3

回はブラジル、南アフリカ、

タイと、やや不安定な国における開催が続き、ヨル ダンでの開催も若干の不安が残るところです。国際 会議には北朝鮮など一部の国を除く殆どの国からの 参加があります。本学からは人体病理学講座の長尾 主任教授が頭頸部病理のシンポジウム「唾液腺病理

における新たな進歩」の座長で参加されました。日 本からは書面上では長尾先生と私を含めて

76

名が 登録してありましたが、実際に参加されていた日本 人の先生方は半数くらいと思います。

私は国際病理アカデミー国際会議に行き始めた頃 は必ず口演発表をしていましたが、この頃は一般演 題はポスターのみとなり、口演発表ができなくなり ました。また、今回はポスター発表の演題の一部の みを会場のパソコンで閲覧するという試みがなさ れ、主催者はペーパーレス化と自慢していましたが、

わざわざ一演題ずつパソコンで開いて見る人も少な く、ポスター(?)会場は閑散としていました。閲 覧する人であっても数演題を読むのみでしょう。こ れは発表者の多くに不評で、今回限りにしていただ きたい点でした。私もモントリオールの学会で提示 したポスターが呼吸器病理のアトラスを編纂してい たマサチューセッツ医科大学の先生の目にとまり、

肺の良性腫瘍の一章を執筆しました。多くの発表を 一覧できることがポスター発表の良い点です。ポス ターセッションのペーパーレス化はいただけませ ん。また、国際病理アカデミー国際会議では一般演 題の他は

workshop

short course

long course

slide

seminar

など有料のものが殆どで、予約し、支払い

済みであるもの以外は参加できず、ポスター展示も 今回はこのような状態でしたので、少し不自由を感 じました。

私の今回の演題は八王子医療センターで経験し た、腋窩リンパ節に転移した原発不明の退形成性髄 膜腫の症例を精査した所見を発表しました。様々な

学会参加記

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30

回国際病理アカデミー国際会議に参加して

2015

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国の病理医に意見を頂きたかったのですが、前述の 理由で、意見を頂けず残念でした。発表にあたって は、標本の酵素抗体染色等、病理診断科の技師およ び病理医の多くの協力を頂きました。

病理学は医学の殆ど全ての分野に関わっているた めに非常に広い範囲を扱いますが、分子標的薬の受 容体検査、神経内分泌腫瘍の概念、造血器腫瘍と悪 性リンパ腫の分類、途上国における病理診断の普及、

遠隔病理診断など、新しい診断法、疾患概念の変遷、

細胞診の進歩に則したテーマが数多く組まれていま した。

昨年のタイは政情不安定とされていましたが、バ ンコク市内は平和で、特に日本人はタイ人には印象 が良いようで、良い時が過ごせました。学会主催の

ツアーで象に乗ったり、虎を飼っている寺で虎に触 れたり(これも修行の一つだそうです)、貴重な経 験をすることができました。タイは王国で現在の国 王はプミポン国王という王で、町の随所に国王夫妻 の絵が描かれており、また民衆からも大変に慕われ ています。

国際病理アカデミー国際会議は全世界の病理医が 参加する唯一の会議であり、非常に意義の大きいも のですので、今後も発表を続けたいと思います。

今回の参加にあたりまして、本学国外出張補助金 を頂きました。また、私の学会参加中の仕事をして くださった教室員の方々にもあわせて深謝致しま す。

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