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MIMO 処理を用いた水中光無線通信による大容量化 1180094

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Academic year: 2021

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高知工科大学システム工学群光エレクトロニクス専攻 学士論文要旨 2018 年 2 月 13 日

MIMO 処理を用いた水中光無線通信による大容量化

1180094

竹並 竜矢 (光制御・ネットワーク研究室)

(指導教員 岩下 克 教授)

1.研究背景・目的

通信技術の発展に伴い水中における無線通信にも高速化・

大容量化が求められるようになってきた。現在、水中無線通 信では音波を用いた音響波通信が主流となっているが、音響 波通信では伝送速度が 16kbps と非常に低速であるため[1]、

動画などを伝送するには伝送速度の向上が必要である。電波 では水中での減衰が非常に大きく適さない[2]。そこで、電波 に比べ減衰が小さい青色光を水中光無線伝送に適用すること で伝送速度の向上が可能であると考えられる。

本研究ではさらなる大容量化のため複数の LED とフォトト ランジスタを用いて並列伝送によりチャネル数を増加し大容 量化をはかった。LED を用いると光の干渉は起きないが隣接 するチャンネルからの信号の干渉が発生する。干渉した受信 信号から必要な信号を取り出す為に MIMO(Multi Input Multi Output)処理を適用した。MIMO 処理を用いた 4 チャネルの並 列伝送水中光無線通信について実験的に検討したのでその結 果を述べる。

2.送信信号フレーム構成

送信信号のフレーム構成を図1に示す。4×4(送信LED4 個,受信PT4個)水中光無線伝送を行うには、水中伝送路の 状態を表すチャネル行列H の測定が必要である。そのため、

図1のように送信信号のフレームにチャネル行列を測定する ための特定のトレーニングパターンを用意した。トレーニン グパターンは LED を順次点灯しチャネル行列を推定した。

トレーニングパターンを水中の状態変化よりはやい頻度で挿 入することにより、水中での時々刻々とした変化に対応する ことが可能である。

3.実験構成

実験構成を図2に示す。4×4 水中光無線伝送において伝 送速度は各チャネル1kbpsで実験を行った。送信部で疑似ラ ンダムパターンを Arduinoで作成し、フレーム毎に挿入して 4つの青色LEDをパルス幅1ms変調した。トレーニングパタ ーン6ビット、データ124ビットとし、130msごとにチャネ ル行列推定を行いデータの最適な復元を行った。また送信す る際に変調した LED の光を凸レンズを用いて集光し距離 0.6mの水槽中を通過させた後、受信器側へ送信した。受信部 では4つのフォトトランジスタ(PT)を用いて受信した。受信 した信号にArduinoを用いてMIMO処理を適用し元の信号に 復元した。また図2の実験構成において凸レンズを移動させ ることにより干渉の度合を変化させることでチャネル行列 H の値を変化させ、干渉の度合と復元可能性を示す量である条 件数(k)の変動を測定した。

4.実験結果

図3に4×4水中光無線伝送を行った際の送信信号・受信信 号・復元信号を示す。また図4に条件数(k)と誤り率の関係を 示す。条件数(k)は1で干渉が全くない状態で、それより大き くなれば復元が難しくなる。条件数は𝑘(𝐻) = ‖𝐻−1‖ ∙ ‖𝐻‖と 定義される。誤り率は10−3以下の場合において誤り訂正が可 能であるため、その条件を考慮すると条件数kが3の場合に おいて誤り率が10−3以下に抑えられているため、この条件下 で正常に動作可能であるということが分かる。条件数3は隣 接チャンネルからの干渉信号は0.4倍以下、対角線上からの 干渉信号は0.28倍以下の場合に相当する。

5.まとめ

送信器に青色LED、受信器にフォトトランジスタ、制御基板

Arduinoを用いて距離0.6mの4チャンネル水中光無線伝 送を行った。また本実験系の動作範囲を明確化することが出 来た。

6.参考文献

[1] 越智 寛,“水中音響通信装置” 日本音響学会誌 72 巻 9 号(2016),pp. 600–601

[2] JAMSTEC|海洋研究開発機構|ジャムステック,“や

ってみよう!海と地球の自由研究”

http://www.jamstec.go.jp/j/kids/jiyu-kenkyu/006/

図1 送信信号フレーム構成

図2 実験構成

図3 送信信号,受信信号,復元信号の比較

図4 条件数kと誤り率の関係

参照

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