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Ta−H系異常比熱の協力現象的考察
物理教室 木 戸 十 二
ドら
Congideya60n about the anomalous叩ecific heat of
Ta・H sygtemg regarding ag co・oP9宴ative phenomena・ ・
禽 ⑳ 珂 Kπ)0・
Abstract: According to K. K Kelleyノ s experilnents↓J. Chem. Phys.8(1940) ,
316),Tan・・lum・・n・・i・i・g・・m・ll・…n・・f Hyd・・9・n・h・w・an・…・1・u・
specific heat in the temperature range about 250°K. Regarding this anomaly
as the cg−operative phenonlena on account of self−indllced preferelltial distributionof dissolved hydrogen atoms, a silnple statistical theory was constructed and
・n…py.di伍erence・・cri・i・al t・mp・・a・ure・…t…w・・e・卿pa・ed with the「e!ults
・fKelleジs expe・iments・
§1.近年固体の内部摩擦の研究の一部として による協力現象の現われではないかと疑v・種々の TingSui Ke(1)(2). C, Zener3)等は間隙介入i型の 考察をして見ることにしよう。.
不純物原子の接散にもとすくものを取り上げてい §2・そのような協力現象は体心立方格子の結晶 る。このような現象の最初の褒見者はα一鉄の場 に間隙介入型の不純物原子が混ざつた時に起り得
合のJJ、.S。。。k・)であるが_ 例譜げれば〃 るのであるが・K・ll・yの撒の緬ではタ〃ラ タラムにC,O,叉はN原子を〜015%溶かした試料 ムは体心立方である。 H原子はクンクラムの中で に週期的な歪力を加える噸劇・瀧であつて不 はプ叶ンと電子に騰してし・ると考えられてい
期とが或る闘係を充たす場合には升常に大きな内 lo の占める位置にっ
部摩舷起すのである。これらの現象は結局不純 8 v ては明らかにさ
不純物原子が,,。ess.induced pref・・en薗di…ib一ミ・ あそ・然しながら u,i。nを起すの訪るが、外部力・ら歪力を加えなく 。・ Cや゜などと同}
ても或る温度以下では不綱原子はse1£mduceζ・°5°】°°Tll°w2°°z5°3°°えて隠い軸も
第・圓 @巖ご三謡
性の自褒磁氣に類似の協力現象が起り得ると云う 原子もCや0と同じように振舞うものと考えてお のである。然しながらこの種の協力現象で實測さ く。
れたものは未だ無く・ただC・ZeneI5)がマルテン Kelleyは水素の濃度が増すにつれてタンタラム
サ朴に於ける鐵中のc原子に?いて議論してい 第1・表
るのみのようである。 . . さて∵方K.K. K・ll・y・)は〜5%のH原子を含ん S・mpl・ D・n・ity(d・°25°)
だタンタラムの比熱を精しく測定して・大体250° A 皿oH 16・557 ・ K附近に甚だ顯著な異常を見出している。(第1 E Ta+0.0284H 16.552
圖)この原因については彼はわすかの憶測を下し BrTa+0.0676H、 16.436 ているのみで明らかな読明を與えてはv・なv・。我 C Ta+0.Ob58H 16.330
々は§2で述べる融により・或喉この異常比熱 DHpump・d・ffC. 16.614
がH原子のself−induced preferential distribution .
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るので結局鯉では低噌由一ネルギーを描安 z=爾](N=司1{π(1一卵{2垣(L耶 .
‡奪蕊:瀦櫟鷺霊 司三(伊・S1236)wゐτ(4)
の体積が膨張することを測定している。(第1表) 或る特定のtypeの8iteとの位置エネルギーの差 叉12%以上H原子を溶かすと体心立方から六方稠 εは、タンタラム格子の歪みに起因するのである 密格子に饗態するという事實がある8)。これらの が、それはその特定のtypeの8iむeを占めているH ことはH原子がその近くのタンクラムの格子を歪 原子の敷と他の2っのtyPPの8iteを占めている且原 ませている結果であるとv・う解稗は許されるよう 子の敷との割合で決まるものであろうから、とこ に思われる。 「 に合金のOrder−Disorderに類似の協力現象が起 内部摩擦や弛緩現象についてのK合の實験では り得るわけで多る。Brag9−Williams11)の理論にな
C・0・N・などの濃度は〜0・5%ぐらいであるが・ らつて、パラメークーSを定義し、S=Sなる状態 H原子の濃度はこれらの約10倍であるのでse1F では%、個のH原子が特定の(位置エネルギーの低
induced preferential distributionがさほど低温 い方の)8iもeにあり残りの%(1−S)個は他の2つ
でない虚で起る可能性があるように思われる。 のTypeの8i畑にあるものとする。ε(S)については 我々の協力現象では當然不純物の濃度が大きい 最も簡軍に誓こき罐豆纂罐ξ暮≧;:ε(S)一(芸S−⊥)ω (1)
の通りである。
以上があまり確かではないが我々の立場にとっ としておく・つまりs=1の鰭ではε=ωであり て有利に思われる点である。勿論我々と全く異な S=曇ではε=0となるようにしておくのである。
る立場でこの現象を説明することが出來るかもし 但しここにωなる量はOrder−Disorderや強磁性 れないし、叉その方が眞實であるかも知れない。 の場合の如き明瞭な意味を持つているものではな 然しKelleyが考察している如くH原子の占めるべ くs我々の場合はω自身がすでに4s均的な量とし きsiteに位置エネルギーの異なる二種類があると ての意味しか持つていないわけである。このこと したのでは、比熱の異常はSch・もtky9)型のものと については§4で更めて考えよう。 S=Sなる歌態 なり實験をうまく説明することは困難のように思 での全H原子についてのエネルギーEは(1)によ われる。叉Kelleyの類推を重んピて蒸褒に似た現 つて
警二遍弩8縫嶽㍗亀ぱ㌶:ご E(s)一∫:ε吻一一≒(三一喜一÷)w
れていない現象なのであるから我々はここでは協 (2)
力現象の線に滑つて簡軍な理論を作ることにしよ で與えられる。次に%イoのH原子をS=Sなる制限 う゜ の下に配列する方法の敷Wは
る警麟蕊㌶蕊㌫㌶蕊莞w(5)一 M ∵
れらはWの3つの・yp。に分けて裁ることが (s7z)!(N⇒!
欝㌶:灘㍑㌶麗慧叉: b(1−5)鵡鑑1−5)}!(3!
或る特定のtypeの8i teのみを占めると考える。と で與えられる。よつてBrag9−Williams理論と同 のような状態はエントロピーは小さいがエネルギ 様に分配函敷Zとして
一が低くなるようにタンタラムの格子が歪んでい
ハ乃 21V)!
のみを占める事は十分起り得て向鯨りがある。む
しろ甚だ疎らに,i七。を占めているこ剖こなる。と を得る・
ころで濫度が高くなるにつれて他の2っのtypeの 自由エネルギーは
8iもeにもII原子が分布するような朕態が安定にな F=一ん冗ogZ ↓5)
つて來る・蹴では3つのtypeのsit黷ノイ可ら で殿られるから、(4)を肌、て・1原子・個勧 の差別撫くなり・H原子は3N個のs1 eに等い の融エネルギーを計算すると
確率を以て分配されるであろう。 1
θ
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÷一一%(翌8−1236) 地撚㌶三㌶罐鑑は⊇
+瓦欽{鋸+(1一鞠1+(1−3曜 墓二::灘翼畠㌫瓢;籠慧鯵芸
゜ +蹄赤(1一鋤・+Z・9;−1}(6)のような傾⊇き出すこと畷初から期待する
となる.辮衡の條件 第2表
暮 ・ ・ 一一S・m已一_⊥川↑Sl田
即ち E Ta+0.028411 0.064 0.26 0.24
芸蒼(8−÷)一{z悟鑑+票(s−÷)} ll㌶::謬1:;lll:61:1;
=0 ・ (7)
がSをTの画敷として與えてくれる。之はCu3Au型 事が無理であろう。この特長はKelleyが類推し の1】)Brag昔WHIiams近似の場合と大体同様のこ いるような蒸護としての考え以外の方法では導き 一 とになり・第1次の相攣化を示す。この点は實験 出しが困難のように思われる。
と一致しなv・がこの程度の近似理諭ではさような §4.Ta−H系異常比熱をH原子のselfinduced
事はあつてもよいのかも知れなv・。更に近似理論 preferential distribution にもとすく協力現象と
が第1次の相憂化であつても理論を正確にすれば して説明するのに§3の結果は余りに無力である。攣化の次敷が愛ることもあり得る11)のであるから 然しながらこの種の協力臓ではないと断定する さほど氣にすべき事ではないと思われる。 \事も出來ないであろう。と云うのは§3で行つた方
闇豊慧駕止、 ;i灘議雛竃霞竃
一〔晶一{∠・91竺S+一爵(S−1)}〕、一き(8)二よ霞㌶≧㌫;㌶三2:
の根として得られ ・はなく甚だ複雑であろう。それを干均的な量釦で
撒一3+吾 (9)代表させることが許されるものかどうか明ら姪
ない。
となる。Tc≒250°Kとすればω≒1・4×104cal/ 叉、かような理由でエント。ピ_差を實験と比 mole・となるが・この値は梢々大き過ぎるように 較するのに(}1)を用いるのは適當でないと思わ 思われる。 れる。むしろ低温ではH原子に許されるsiteの藪 ωはηに依存すべきであつて・このためにH原子 は大体忽に等しいと考える方が實際に近いであろ・
の濃度が大になるにつれて轄移温度Tcが高くな う。第2表に於てl Iは§3の結果、皿はH原子のsite るわけである。 ← の敷として低温ではη高温ではNを取つたもの、
仮に 、圃は實験値である。我々の場合には高温では3N ω㏄㌦ 、 (10) であるから低温でカとすればエント・ピー差は實 とおけば、實験と比較してx≒0・15を得る。轄移 験値より大きくなつてしまう。實際ではκとNと 9)前後に於けるH原子1個當りのエント・ピー差 の間の適當な敷としたのと同様な結果になつてい △Sは(3)より るのではなかろうか。
△S−(Z悟3+÷÷)K (11)を驚;二1;㌶欝露鱗㌶
となるが、之は大体實験値の1/3ぐらいの値であ が行つたような内部摩擦が起るかどうかが確めら る。(第2表)配列の敷以外の事から來るエント・ れ・若し起る場合にはそれから轄移温度の予想が ピーへの寄與を考えても到底實験値に達せしめる 出來るからである1)。
事は出來ないであろう。然しながら實験値と比較 本稿は1950年H月 日本物理學會年倉に於ける するのに(11)を用いるぺきかどうかは考慮の餓 講演の内容である。絡りにこの問題に關心を持た
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れいろいろ討論して下さつた方々・特に原島鮮先 6)K.KKelley, J. Chem. Phys.8(1940)316. 、
生及び中櫛敗感澱ぽす・ 7)F・wler and Smi・h・11・・P・・c・R・予S・c・
(1・ondon) A160(1937)37.
文 献 8)Hagg, Zeits.£Physik. Chemie B 11, . 1)Ting.Sui Kさ, Phy,. R。v.74(ユ948)9.16.1 @(1931)433・
2)Ti。g−Sui Ke, Phy, R。v.74(1948)914. 9)S・h・ttky・W・Phy・・Z・・23(1922448・
3)C.Z。n。。, Phy、 R。v.74(ユ948)639. 10)原島.鮮 未登表
4)J.Sn。ek, Phア,ica 8,(1941)711. 11)F・wlρr and Gug9・nh・im・S…i・・ical
5)C.z,n。。, T。an,.A.1.M.E.167(1946)550. Therm・dyP・mi・・(1939)Ch・p・x班・
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