• 検索結果がありません。

AFactor Analytica1 Study on the Consciousness of Physical Education in Ibaraki University Students

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "AFactor Analytica1 Study on the Consciousness of Physical Education in Ibaraki University Students"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

本学学生の体育に関する意識(小学生時の体育嫌い)の因子分析的検討

野田 洋平*・渡部 峯生*・内山 源*・三浦 忠雄*・尾形 敬史*

岡本 研二*・本間 信幸**・服部 真光**

(1987年9月12日受理)

AFactor Analytica1 Study on the Consciousness of Physical Education in Ibaraki University Students

Yohei NoDA*,Mineo WATANABE*, Gen Uc田YAMA*, Tadao MluRA*,Takashi OGAT踏,

Kenji OKAMoTo*,Nobuyuki HoNMA**and Masamitsu HATToRI**

(Received September 12,1987)

は  じ  め  に

運動は好きでも体育は嫌いという子供がいる。更に進んで運動の楽しさを知らない子供,運動を 嫌いな子供がいると指摘されている。体育嫌いについては,体育という教科に対して嫌いとする方 向と体育の授業で行なう各運動種目に対して嫌いという二面性をもつ,これまでの研究報告によれ ば,全体の約10パーセント前後の児童・生徒が体育授業に対して明らかに否定的感情あるいは嫌悪 感を持っているという1)。そしてその原因が単に本人自身にかかわる要因のみでなく,彼らが経験 する体育授業の管理運営とも,ある種のかかわりを持っていることが波多野らの研究で示唆されて いる。また,調枝は2),体育嫌いの原因の直接原因を「運動能力の不足」とし,その直接原因から生 じる感情がその個人にとって負の感情価を生起させる。それを「嫌い」といっているとしている。

しかし,直接原因としての運動能力の不足だけでなく,体育の施設や用具の不備,画一的な体育授 業,個人の欲求レベルと一致していない運動種目,さらに教師ならびに生徒の性格などが体育嫌い に一役買っている場合も考えられるとしている。岡村は3),運動嫌いと体育嫌いを,(1)体育での 授業は,子供0持つ運動に対する好みを抑制する傾向があること (2)高学年において嫌いになる 傾向が強められること (3)中学校期に嫌いな傾向が高まること (4)成長発達し,伸びが低下し てからは運動に対する興味が減少する傾向にあるなどを説明し,その諸要因を A 家庭的要因,

B 生徒自身の要因,C 運動学習の場の要因, D 教師の要因にあるとし,子どもの欲求が阻止 されると,子どもは不快な情緒的経験を伴い嫌いな子となると述べている。

体育ぎらいをつくりだしている原因を (1)子どもの運動経験が昔の子どものそれと比べて極端 に貧しくなっていること ②子ども自身に主体的な運動学習への体制が十分に形成されていない

*茨城大学教育学部保健体育科研究室

**茨城大学教育学部運動学第2研究室

(2)

こと,主体的な運動学習への体制の形成には イ)運動に対して興味をもつこと ロ)何のために 運動するのかという目的意識がはっきりしていること ハ)運動を上手に行なうための総合的な運 動能力をもっていることの三つがありそれらが充分に機能していないこと ③ 教師の指導に問題 があることを近藤はあげている4)。池田5)は,身体に原因がある場合,精神的・心理的に原因があ る場合,運動の技能や器用さに原因がある場合が体育をきらいにしている原因とし,その大部分は 教師が主たる要因となっていると指摘している。

学習指導要領において,運動の楽しさを味わわすことが目標の一つに取り上げられたのは,運動 に興味をもたせ,運動を好きにすることを狙ったものである。したがって,運動の楽しさを知らせ るとか,運動の楽しさを味わわすということは,運動やスポーッのもともとの行い方や楽しみを学 習させることを意味している5)。松田は6),楽しさや喜びを感ずるのは,欲求や願望が充足された ときであるとし,運動によって (1)活動欲求の充足(動く楽しさ) ② 障害克服の欲求の充足

(自己試しの楽しさ,スリルの快) (3)卓越の欲求と社会的比較の欲求の充足(競争の楽しさ)

(4)達成欲求の充足(技能の進歩の楽しさ) ⑤ 自分以外のものになりたいという欲求の充足,

変身の楽しさや表現の楽しさなどの欲求の充足に運動の楽しさの源泉があると述べている。また,

各種の欲求充足に伴う運動の楽しさを一次的な楽しさと規定し,運動に対する内発的動機づけに関 連しているとした。さらに運動の楽しさの中でも,運動の場の特徴や運動のしかたによって生ずる 楽しさを外から与えられる外発的動機づけに関連する二次的な楽しさとした。最近の大学生の体育 時における楽しみの味わいかたに,前述した欲求充足の楽しさの度合が低下し,さらに二次的な楽 しみかたにも変化があるように見受ける。現場の小・中校の教師も授業時の喜びや感動が薄いとな げいている発言を聞く。

運動嫌いについての概念規定について,佐久本7)は, 「運動ぎらいとは,体育やスポーッ活動を 行なうこと一般に対して極端に嫌う態度またはこの種の態度に色どられた個人の総称である」とし,

これに注釈を加え,ある特定の個人が,1)運動の実践的楽しみを失ないかけ,または失っていた り 2)これが一時的におこるだけでなく,比較的常習的にあらわれる場合 3)運動的環境に対 してもっている非好意的態度が主因となって,第2次的問題に発するような場合に事実上,判断上,

ある必要上から使用しているとしている。そして,佐久本は,これらの要因すべてが運動ぎらいへ 導いているわけではないとしながらも「運動ぎらいにさせる要因網」を構造し,1)教師の要因(人 問性,人格,健康,指導理念・能力,愛情,熱意,態度など)2)運動学習の場の要因(運動種

目,選択教材の有無と領域,施設用具の必要量・必要質など) 3)生徒自身の要因(能力的問題,

性格,健康,人間関係,情緒的体験,意識態度欲求など) 4)家庭的要因(親子関係,不和,運 動体験と領域など)の4要因をあげた。小林は8),運動ぎらいを広義・狭義ひっくるめたかなりル

一ズな概念(広義には,運動欲求の低い者,狭義には,スポーッぎらい)として用いながらも,運 動ぎらいを規定する要因の模式図を,運動ぎらい=運動能力+性格+社会的条件(家庭環境+教師

+学習集団+運動の特質+………)で示した。波多野・中村は9),運動ぎらいを「みずからスポー ツ活動や身体活動を行なうことに対して否定的態度を有する個人の総称であると限定する」とし,「運 動ぎらい」の生成機序に関する分析の視点として,基礎項目と家庭的要因,本人自身の要因,体育 授業の要因,教師の要因,成績評価の要因,体育授業と現在の運動への態度との関係あげ,これら

6事例について,事例研究を報告している。

(3)

その他「運動ぎらい」の特徴や要因,原因,背景などについては,浅田,調枝,松田,佐久本,

未利,藤巻,落合,小林,鈴木,高田などの研究者らによって報告されている。

本研究では,これまでの研究報告を手掛りとしながらも,内山10)の「遊び」運動行動の成立要因

・条件に関する概念図」を構成する 1)環境的要因 2)運動能力・体力・技能的要因,3)健 康状況の要因,4)運動欲求,意思,動機の要因に視点をあて,生態学的枠組みを柱として茨城大 学教育学部学生を対象に,質問紙によるアンケート調査を実施し,その結果を因子分析法を用いて 分析・検討し,小学生時の体育嫌いに関する意識特性を究明することを目的とする。

研 究 方 法 及 び 対 象

1.対象・方法・期間

茨城大学教育学部2〜3年生 215名(男子 79名  女子 136名) 回収率 49%

昭和61年12月1日〜12月工3日

2.内  容

イ 環境的要因に関する項目は,運動学習の場(人類・文化価値意識,学校・管理指導,校長,遊 具・施設,友人・グループ,遊び空間,遊びに関するマスメディア,塾・受験体制,安全,自然 など30項目),家庭環境(住居,兄弟関係,親子関係,運動体験と領域,経済状況,家族の運動 への関心,健康など30項目),体育の教師(人間性,人格,性格,健康,指導理念,指導力,愛 情,熱意,態度,運動体験と領域,情報などBO項目),体育授業(運動のよろこび,授業内容に 対する評価,価値感など30項目)など120項目。

ロ 運動能力・体力・技能要因に関する項目は,身体的,知的,情緒的,社会的技能,運動能力,

適性など30項目

ハ 健康状況の要因に関する項目は,ODに関する項目(10項目),全身症状,気質・精神,消化器 系,疲労度その他(20項目)など30項目

二 運動欲求,意思,動機の要因に関する項目は,健康,活動,所属・協同,承認,遊戯,達成,

探索,創造その他の欲求に関して30項目

その他 いくつかの基礎的項目について調査した。質問項目の詳細は,各表に示している。

3.方  法

体育に関して好き群(S群)137名,嫌い群(K群)78名に分け,以下の検討をした。

採用する方法は,主因子法(諸変量に共通な因子の抽出),バリマックス法(変量間の異質性の グルーピング)の二方法とした。

質問項目に「確かにそう思った」から「全く思わなかった」まで5段階で評価させ,それを得点 とし,統計処置の基礎とした。

(4)

表1 「運動学習の場」の第1因子負荷量     表2 「家庭環境」の第1因子の因子負荷量

質 問 項 目        好き群  嫌い群         質 問 項 目        好き群  嫌い群 1 運動やスポーツをすることは,人間が生き      1 家族は,近所付き合いが良かった。……… ・3931 ・4594

ていく上で大きな意義があると思った。… 」891 .5962  2 当時の任居1よ居心地が良かった。……… ・4059 ・4764 2 運動やスポーッは,体力を高めるためだけ      3 経済状態はよかった。………・…… .3938 .5859

でなく,人間形成にも大いに役立つものだと      4 他の兄弟は,運動神経が割合良かった。… ・4918 ・6328 思った。………・・……・………・……… .1456 .5806  5 親からの期待が大きかった。………『・0353 ・3914 3 学校では,体育的行事(運動会・遠足等)       6 親は,あなたに対して過保護ではなかった。 ・1858 ・6902

に力を入れていたげ…・………・一一…  .4393 .5461  7 親は,あなたが運動やスポーツをすること

4 学校では,運動部活動が盛んに行われてい      を望んでいた。………一・・…・・・……… .5854 .6048 た。………一一…・…∵……… 2582 .4165  8 親は,あなたが主要教科と同じ位,体育を

5 学校では、休み時間は校庭に出て遊ぶよう      大切にすることを望んでいた。………・・  .6195 .6181 に言われたげ…・………・一・………・一・ 2975 .3702  9 兄弟とよく比較された。・一一…… ・… ,1024 ・7002 6 学校長は,運動やスポーッに対して熱心で      10 親は,色々運動やスポーツについて教えて

あった。・…………・……・・………・・一  .5067 .4729    くれた。…………・・……・……・…………・・…  6355 ・5955 7 学校長は,生徒達が運動やスポーッをして      11親と,運動やスポーッについてよく話をし

いるところをよく観察していた。………… .3945 .3905   た。………・…・……・……… ・7557 ・4509 8 学校には,固定遊具施設が豊富にあった… .5359 ,4448  12親はあなたが運動やスポーツで成功や失敗

9 あなたには,遊び友達がたくさんいた。…  ,4998 .6171    した話をすると喜んで聞いてくれた。……  ・6437 ・7466 10 あなたは,仲の良いグループのリーダー的       13 両親は,仲が良かった。………・……・…・…  ・4635 ・6238

存在だった6…・・………・・ .4578 .3532  14 親は,あなたのことを良く理解してくれた ・4932 ・7252 11運動やスポーツがうまくできなかった時で      15家族でスポーツ放送を聴視することがあっ

も9馬鹿にされたことがなかった。一…… 3719 .2279    た。…・…一………・・………・・…一  ・5194−・4158 12 あなたは,友達に仲間外れにされたことが       16 家族は地域の行事(祭・運動会等)に参加

ない。………・…・……・………・…・……・ .5279 .0691    する方だった。…・…・・ 一……・・……・… .4773 ・4905 13 あなたが困っている時など,友達が助けて       17 家族で,運動やスポーッをして楽しんだこ

くれたび一………・………一・…………  .4957 .5881    とがある。・……・   ・……・・………  ・6465 ・2657 14体育のグループで,自分の役割分担が決ま      18父親は,運動やスポーッについて強い関L・

っていた。………・………・・一………・『・ 3901 .2311    を持っていた。・一…一  ・……・・一……  ・6373 ・5031 15遊び仲間の中に,運動やスポーツの上手に       19 母親は,運動やスポーツについて強い関心

できる子がいたげ…・…………一・……・……・ .5864 ,4041   を持っていた。・・ …………・…………・… 6221 ・7074 16同性の子ばかりでなく,異性の子とも遊ぶ      20父親は,運動やスポーッが得意な方である。 .5583 .0670

ことがあった。……・………一・……… .5325 .3854  21母親は,運動やスポーツが得意な方である。 .3585 ・8398 17 家の中に,十分に遊べるスペースカ満った。 .3729 .3326  22兄弟は,運動やスポーツが得意な方である, ・5157 ・6251 18 家の近くに,公園や子供の広場・遊園地な      23父親は,運動やスポーツをしていた。…… ・5688 ・4774

どがあった。………・…    …  .5554 .3435  24 母親は,運動やスポーツをしていた。…… .4491 ,6089 19 家の周りには,運動やスポーツをするのに       25兄弟は,運動やスポーツをしていた。・…・・ 3432 ・,6080

適した場所があった。………一・…・・・…… .5480 ・4941 26家族のうちで病気がちな人や寝込んでいる

20 あなたは,自分のスポーツ用具(例えば,      人は,誰も居なかった。…一一………・…  ・1754 ・4614 バレーボール・バット・グローブ等)をよ       27家では,しつけに関して厳しかった。…… .2721 .5313 く利用していた。………  .4774 .3886  28 あなたは,親との運動やスポーツに関する

21あなたは,いろいろな遊具を工夫して利用       楽しい思い出があった。…………一…・…  .7004 .4365 していた。………・一・………・……・  、4588 .4720  29 家では,あなたの仕事分担が決っていた。 .2933 ・7123 22 あなたは,スポーツ実況放送(野球・サッ      30 親は,運動やスポーツが,あなたの健康や

カー・バレーボール等)を好んで見てい為  .3405 .2982   体力増進のために必要であると思っていた。 ・6230 ・4968 23 スポーツマンガやセポーツをテーマにした

番組(エースをねらえ,巨人の星等)を好       寄 与 率 (%        24・88 32・75 んで見ていた。………° ………  .3993 .4350

24受験に体育はないが,健康や体力の保持増

進のために必要であると思った。……・・・…一.0900 .5047 25 自分から進んで学習塾や習いごとに通って

いたゼー・一………・………一・……  」310  .Ol68 26 学校や家の人に危険だと指定された場所で

遊んだことがあった。………  .2242 .2019 27 交通事故等が原因で,運動やスポーツが思

うようにできなかったことがある。………  .2336−.0016 28 ある種の運動で怪我をした後など,その運

動に対して不安感を持ったことがある。… .2276 」708 29 あなたの家ではペット(犬・猫・鳥等)を

飼っていた。………一.0486−.1596 30 あなたの近所の,自然環境が変わった。・  .0433 」230 寄 与 率 囲        15.46  15.51

(5)

表3「体育の教師」の第1因子の因子負荷量   表4「小学校時の体育授業」の第1因子の因子負荷量

      質 問 項 目        好き群  嫌い群         質 問 項 目        好き群 嫌い群1 あなたが失敗をしても叱ら或助言をして      1 体育の授業の後は,快い興奮が残った。・ .5636 .3760

くれた。… ………一・一………・・一  .4888 .63i5  2 体育の授業は,心や身体の緊張をほぐして

2 運動のおちこぼれが出ると・努力が足りな      くれた。__.____.___..___.... .4637 .5075 いなどと責任転嫁するようなことは無かっ      3 体育の授業は,生活にうるおいを与えてく

た。………・………・……・…・・一……  .4711 .6783    れた。…__.._._......_____.__.. .5301 .5220 3 生徒との節操を持って接していた。……… .5049 .6783  4 体育の授業では,私は喜びよりも苦しみが

4 ユーモアのセンスがあった。………  .5046 .6623    多かった。___..___.。.._______.1121_.3715 5 正直で利己心なく振る舞っていた。……… .7253 ,7013  5 体育の授業で色々な人と一緒に活動する

6 明るい性格をしていた。………・一・… .4420 ,6934    ことが私はとても楽しかった__.。_.._.. .3933 。4651 7 心身共に健康であった。……・…・・一・…… .4568 .7722  6 体育の授業は,友達を作る場として高く評

8 具体的な目標を持って,体育の授業を行っ      価することができた。………・・.一.・.・…… ・4792 ・4415

 ていた。…一…・…一・一……・………・…・・ .7281 .5083  7 体育の授業は,自分から積極的に汗を流し9 生徒の個性や能九要求を十分理解してい      身体を鍛えようという意欲を起こさせた。 .6272 .6317

  た。∵…・……一……・… ……… .7970 .7352  8 体育の授業では,我々が自主的に考え活動10 体育の楽しさを教えてくれた。・・……・……  .6997 .7774    することができた。・・一・…..・….一・・.・..  ・5472 ・4873

11生徒の自主性 自律性を引き出してくれた。 ・6420 ,7327  9 体育は教科の中で,最も価値のあるものの

12結果ばかりでなく,その過程も評価してく      一っだった。…………・…..・・.…・一,……・.. ,47ユ9 .5850 れた。 …… …・………・一   ・6557 .7127  10体育の授業時間数は少なすぎたQ._..__ .ユ932 .3871 13施設や用具を工夫していた・……… .4785 .6137  11体育の授業は,キビキビした動きのできる

14生徒の実態をふまえ・学習内容の質・量を      身体を作った。______...___。_  .6375 .5573 考えてくれた。・一・………・・・……… ・5536 .7449  12体育の授業は,体力づくりに役立った。. .5204 .4488 15学習の予定をたびたび変更するようなこと      13体育の授業で明朗活発な生活を作ることが

はなかった。………  .3503 .5554    できた。……_.__._.______..._  .6813  .7509 16体育の場で,自分に好ましい結果をもたら      14体育の授業は,たくましい精神力を育成し

すような行動の機会を与えてくれた。…… .5207 .7406   た。・・…・…………・……….・…・.・.・・…・. .6377 4969 17運動の不得意な生徒にも,一緒になって指       15体育の授業は,どんな時にも正々堂々と頑

導していた。一………・・……… .5434 .7888    張る習慣を身につけさせてくれた。___ ,57H  .5601 18 あなたを皆の前で恥ずかしい思いにさせ      16体育の授業は,お互いに助け合い,協力し

たことはなかった。………・……・・………… .3573 .6534    合う習慣を身につけさせてくれた。___ .5679 .7158 19 身体の弱い,あるいは運動能力の低い生徒      17体育の授業では,運動のやり方だけでなく,

に・無理強いノ冷愚あるいは無視したり      その基本となる理論を学ぶことができた。  .3926 .3945 するようなことは無かった。……… .4386 ,6946  18 体育の授業で私は時々深い感動を覚えた。 ・5658 ・6131 20運動の不得意な生徒とグループの関わりを      19体育の授業は,中途半端でまとまりがなか

良く考えてくれた。………・一一…  .5811 .6878    った。…_…___......___..__.__一.4060_.3092 21運動の得意な生徒と不得意な生徒を平等に      20 体育の授業は,その場限りのもので,長く

扱ってくれた。………・・ .5876 .6308    印象に残るということはなかった。___一.4999−.2154 22授業中の見学者にも配慮して,何らかの形      21体育の授業で,チームワークやチームプレ

で体育に参加させていた。………・・…・ .4295 .5678    一の発展を期待するのは無理だった。__一.5066−.4600 23生徒の全員に目を配って指導していた・… ・5446 .5762  22体育の授業では,能力の高い者屯ずうず

24 ゲーム中にミスした者や・負けたグループ       うしい者が中心になっていた。_____一.2075−.4817 などの心理的痛手を考えてくれた・……… .5686 .5387  23 体育の授業で,体育をする喜びを味わうこ

25授業は主に球技種且というように偏りの      とができるのは一部の人に過ぎなかった。一.2288−.2939 ある学習内容であった・…一……・…・……一・1780−.2703  24体育の授業では,人間の利己主義がむきだ

26生徒と一緒に・運動に参加した。………… .4011 。5194    しになっていた。.______.___...一.3718−3484 27男性の先生の方魁体育を教えるのに適し      25体育の授業の時の仲間は,その場限りの仲

ていると思った。………・・一………  .3154 .4612    間に過ぎなかった。____.__..___一,3490−.4860 28 同僚の先生の陰日を言ったり,足を引っ張      26 体育の授業1よ何も考えずに命令に従う人

ったりするようなことはなかった。……… .3990 .5410    間を作りやすかった。______一._...一.2644−.3357 29他の先生に比べて,体育の知識は劣ってい      27体育の授業は,理論と実践がかけはなれて

なかった。………・・………一…………  .4044  .5492    いた。……__..._...____..__._...一.3102_,3133 30体育関係の雑誌や本をよく読んでいた。… ・3004 .5812  28 体育の授業は,何を狙っていたのか分から

       なかった。一………一…一…………一.3607−、.5831寄 与 率%       27.11 41,33  29 体育の授業では,他の教材と比べて先生の

価値は低かった。・…・…・…・……・・…………一3009−.3296 30 課外で自由にスポーツができる条件があれ

ば体育は教科としなくともよいと思った。一,3549−.4325

寄 与 率 (%}        21.24  23.01

(6)

表5「運動能力・体力。技能(スキル)」の第1因子   表6「小学校時の健康状況」の第1因子の因子負荷量 の因子負荷量

質 問 項 目        好き群  嫌い群         質 問 項 目        好き群  嫌い群 1 私は,運動やスポーツに関して器用であっ       1 立ちくらみやめまいを起こしやすかった。  .7076 .5877

た。………・一・・…・・…・・…一…・…・・…  .6144 .7267  2 立っていると,気持ちが悪くなることがあ

2 私は,他人と比べて,運動能力が勝ってい      った。…・……・・……・一…・…………・…・一  .7064 .5736 た。…・……一・………・・…・……… ,6980 .7545  3 入浴時や嫌なことを聴いた時,気持ちが悪

3 私は,一通りどんな運動でもこなした。… .7314 .6768    くなることがあった。………・…一・ .7000 .6351 4 私は,得意な遊びや運動を身につけていた, .7396 .7133  4 少し動くと,どうきや息切れがした。…… .7757 .5834 5 私は,ゲームの時,味方や相手と協同や競       5 軌目覚あが悪かった。………  .6024 .6073 争ができた。………・・・…………・一…・ .4352 .6331  6 顔色が悪い方であった。………  .6930 ,5828 6 私は,ゲームの時,フェアプレーやマナー      7 一週間に一度以上食欲がないことがあった。 .6605 .5790

を心得ていた。………一・……・……… .3679 .1915  8 急におなかが刺すように痛くなることがあ

7 私は9体育の時間,冷静に落ち着いてでき      った。………・…・一…一…  .6038 .5659 た。一・・………・・…・…………・…・…・………  3632 2468  9 だるさや,疲れ易さを感じた。…一一…・ .8086 .6494 8 私は,体育の時胤運動に集中できた。…  .2547 .5001  10頭痛のする事があった。………・…… .5894 .4696 9 私は,持久力があった。・・…・………・・・…… .4913 .3096  11乗物に酔い易かった。………・    .1205 .4599 10私は,自分の思った通り,ボール操作がで      12 自分の健康に自信がなかった。…・………・・ .7880 .8241

きた。………・・…・・一…一………・・…・……  .6325 .7508  13 身体の調子が悪く気分がすぐれないことが

11私は,自分の思った通り,身体を動かすご      あった。………・…一…・………・…  ,6758 .7844 とができた。一………・……… .7327 .7954  14朝起きた時,疲れているようなことがあっ

12私は,素早い動作ができた。……… .8050 .8441   た。一……・…・…・一…………・…一…一  .6684 .8102 13私は,味方や相手の動きに合わせて行動で      15運動や遊びの後は.食事が美味しく感じ心一.2221−.2507

きた。………・・……・ .6362 .7636  16 あなたは痩せすぎていた。………  .3936 .2685 14 私は,トレーニングの方法等の知識があっ      17 あなたは太りすぎていた。……… .2768 .0157

た。………・………・・………・…一・…………  .5777 ,6795  18 あなたはいつもくよくよしていた。………  .6367 .4496 15 私は,運動やスポーツのルールについて詳      19 あなたはいつもいらいらしていた。…・・・…  6299 3743

しく知っていた。………・・…・………… .4892 .5132  20 体育の授業を休みたいと思ったことがある .5119 ,3202 16私は,ゲームの作戦を考えるのが得意であ      21運動をすると疲れた。……… .7857 ,7778

った。………  .5434 .6474  22 運動やスポーツでよく怪我をした。……… .4982 ,6076 17 私は,運動で他人に負けたことがなかった。 .6053 .5948  23 身体の故障で長期間運動できないことが

18私は,身長や体重で他の人と比べ,ハンデ      あった。………・・……・・一…一……・…… .4616 .4850 イを感じなかった。……… .3229 .2486  24 自分は内向的で神経質であった。………… .4766 .3990 19 私は,体育の授業内容に,ついていけない       25 家族の者(両親・兄弟)は健康ではなかっ

時はなかった。………・………・・……  .6606 .4862   た。…・一……・…………・…一・……・・…・…  ,6086 、3848 20 私は,個人的な運動よりも,集団的な運動      26生れつき身体のどこかにハンディキャップ

の方がすきだった。……・一………・………  .1084 2168    があった。………  ……  、5999 .4145 21私は,難しい運動の技術を身につけるため      27転んだ暁手が出ないことがあった。・… .6415 .5342 に努力した。………一・・…………・一・ .5518 .6170  28朝からあくびが出るようなことがあった。 .5930 .3323 22 私は,家で静かにしているよりも,運動す      29 身体が丈夫な方ではなかった。……… .7541 .7156

るのが好きだった。………・・……  ……  .5226 .5175  30他の人と比べて体力がなかった。………… .7018 .6431 23私は,得意な運動や技術を持っていた。…  、7771 .7869

24 私は,自分の能力や技術を試す機会があれ       寄 与 率{勉       38.256 30.585 ば,積極的に臨んだ。……・一・………・…・・ .6529 .7166

25私は,ゲームでの作戦等について,友達と

話し合いができた。………・・…・………  .5993 .5132 26私は,仲間と一緒に,運動の楽しさを分か

ち合うことができた。・………・・…・一・・…・・ .4619 .4624 27 私は,総合的な体力があった。……… .7143 .7651 28 私は,自然を利用して遊ぶことができた。  .2661 .3155 29 私は,新しいゲームや遊びを,創意・工夫

することができた。……・・…………・………  .3938 .3939 30 私は。我慢強かった。……一・・………・一・ .2159 .5022

寄 与 率幽        31.49 35.31

(7)

表7「運動欲求・意思・動機」の第1因子の因子負荷量

結     果

質 問 項 目        好き群  嫌い群 1 運動やスポーツにより運動不足を解消した

かった.・・ ……  一・   .4161 .4008  1.体育好き群・嫌い群の一般的特性

2 運動やスポーツにより健康・体力の保持増

進を図りたかった。..      .6214 ,263g   表1から表7までに主因子法による回転前

3雛鰍贈璽かの一定鱒運。115。32, の第一因子の負荷量を示臨この第一因子は

4食欲を増すために運動やスポーツをしたか        松浦11)の「全分散に対し,最大の貢献量をも

った。一 ………・・…      …  3508  .3066

5運動やスポーッにょり良く眠りたかった。 3425 .5147  つように全変量によって定義される」とする 喫聾ポニ1孫r気分転換盤かつ.56。3,42。4 解釈縦い,各変量(項目)に共通な因毛 7魔総ξ響きなので運動鰍一遵645茄72 すなわち搬的因子であるとした・

8 体力の維持のため歩くことを心掛けたかっ

た。・・ …一        ……     .3976  .0179

g異性と_緒に運動やスポ_ッをしたかった..5003 .4164   イ 環境的要因

{1購鵬鍬誘蹴㌫ら・369°洛2 ° (1)醐学習の場表11ま,第一因子の因

た・ ………° …・・一・ @一  ・4489 ・3863  子負荷量を示した,なお,このとき,.500

12 運動やスポーツにより友人を得たかった。  .6723 .5381

13良い施設や指導者に恵まれて運動やスポ_        以上の因子負荷量の項目について因子解釈を

14編篤愚憐一。を、たか九lllll:llll し縞即ち,麩と因子の相関の肢を5・・

15 ̲ダ::と!〔より競無満足撚。811。874 としたことになる・これによって・運動学習 16運動やスポーッをすることにより他人から        の場について検討すると「好き群」では,運

17慧辮勲瓠磁や撚円4979・6278 動の脆・仲間既「嫌い群」で1よ運動 18鍬禦幅、剛.ダ剛乃548石7°9 環境・仲間因子と命名できる・(以下「好き

たかった…        …・一 .3832 .4718  群」を「S群」 「嫌iい群」を「K群」と略記

19 運動やスポーツと仕事(勉強)を両立させ

たかった。.___      .7350 .486g  する)。前者では,積極的な運動の価値認識

。運動や鷲ツク然入りたかつ.64。5.5459 の姿勢とそれを助ける仲間鍾要であること 21運動やスポーツを余暇の善用に役立てたか        が推察さ礼後者では,運動する場所や施設

った。・…       ………  .5774   }》δ6

22運動やスポーッの技能を質的に高めたかっ         用具,指導者などに頼る傾向,仲間にも助け

た。・一…・…       ・…・・  .6985  ,6968

23運動やスポ_ッにょり人間形成や精神力億        られることを期待する意識がみら礼消極臨

24鵠讐驚}鵬轟縣の、誕コ3°4脚9 追従的な傾向が特徴となろう.

感を味わいたかった・一…・・@ … ・7096 ・5817   (2)家庭環境 表2は,家庭環境に関する

25 運動やスポーツにより計画性を身につけた

かった.・・    一…   ,574g .6612  項目であり, S群では,家族中心的関係因子

26 b諺談より贈決断力奮量1%931.754。 K群で1よ個人中心的家繭係因子と命名し

27 h糠繰燭鰹一ツを自.488。細。 た・前者では家族という大きな拡がりをも

28生き甲斐のある生活をするために運動やス        つ関係の中で,父親・母親・兄弟の長所と自

ポーツを積極的に生活に取り入れたかった。 ,7021 ,6939

2g運動やスポ_ッにょり自分という者を少し        分とのつながりを意識しているのに反し,後

、。論聯製齢臨を尽くした肥77洛 8° 者で1よ先武個々を認知し,家族というよ

かつた・ …… °@ … °    4536 ・5055  りは家を意識するという形の中でスポーッと 寄与率%     30.64 27.70  のかかわり合いが保持されていることに注目

したい。

(3)体育の教師 表3は,体育の指導をう

(8)

(Host)・主体(+,一)         (En切ronment)・環境(+・一)

ll〔轄1_黒

{鋤遊びの意思@意欲,欲求@動機,信念 {B}遊びの能力・スキ

@ノレ

@精神的能力

①各種環境の条件(場,物」人,心理,時間的)

@社会,文化,教育,経済的環境

@a)人類,社会等の規範,慣習,文化価値意識

クコントロー ・ビリーフ, ④認知的領域 など

ノレ カセクシス ⑤感情・情緒的領 b)家族・父母の生活規範,役割,生活時間,

的志向など 慣習,教育観など

②身体的能力・体力 c)学校・社会教育,政策.法,制度,管理指

運動能力・スキル 導体制など

評価指 {+} {a)(質的側面)

@よい遊び,すぐれた,

@自由な,健康的,積極 (聯 (葦聾のデキつ d)校長,教員の教育観,スポーツ,レクリェ

@ ーション観,モラールなど

?j社会,生活における遊α施設設備,遊具

的,挑戦臨創造的な 手段提供の状況

・基準  遊びib)(量的側面)       [麺 遊び時間,場,人数, f)社会,生活における遊び仲閤の存在と役割,

@人的構造など

〟j家屋,室内空間の質・量家屋外の場など

内容,適度・十分に遊 h)遊具,玩具の質と量,個人所有,共有状況

ぶなど       価値システム など

(C庄体の心身・健康状態 i)遊びに関する情報,マスメディア,広告,

1 {一) (a}よくない遊び,外界・ 遺伝的先天的,時間的,生理学的特 交換の状況など

他者志向的,非・反社 性,年齢,性別,習慣,パーソナリ P 学歴社会,受験体制,受験準備機関,学習

観己 会的,不道徳的,売ら ティ特性など 塾などの存在

的。

]個ソ人

@的

 れた,管理された遊び

@などib}十分に,ほとんど遊ば

オルポート,ビラン,ローゼンス gック,ウッドワーズ,田中,レ 買Bン,パーソンズ,ウズナーゼ

 k)安全・傷害等に関する状況交通事故,都

@ 市化,公害など A自然的環境

ないなど(ホイジン鵡 ブイッシュバイン等参照 a)物理・化学的環境の存在,変化,喪失など

カイヨワ等参照) b)生物・植物・動物的環境の存在,原野,自

然林,河川の変化など

図1 遊び・運動行動の成立要因・条件に関する概念図式

注:このモデルの大枠は各種保健行動,安全行動,性行動,スポーツ運動,教育等の記述,説明にも適用できる。

望ましい行動がみられない場合,学校教育指導としで/9,{B},⑥,の腰因のうち,どこまで,どのように関与できるか,すべきか,している か,いないか,が問われなくてはならない。通常の教育活動としては,第一次的,あるいは直接的に(Bト①,②の育成に関与していることに なる。また,幾つかの行動モデル,ヘルスビリーフモデルなどとの関連が当然考えられるが,ここでは個人の枠・信念などのほかに,客観的 存在としての環境があり,生態学的関速で行動をとらえようとしている。

けた教師に関する項目である。S群でも全項目の%にあたる15項目に.500をこえる因子負荷量を 示し,K群は28項目と多い。両群ともに教師の基礎的資質因子と命名できよう。しかし,両群間に いくつかの差異がみられる。S群が教師の体育指導の本質的部分,合理的,知的部分を指摘してい るのに対し,K群では,人柄とか,健康,助言,生徒と一緒などの指導の周辺部分をも内臓してい る点が興味深い。したがって,K群が一般的・平均的良い教師を求めているに対し, S群は,指導 の核心に触れ,それを合理的に指導している教師を求めているとみることができる。

(4)体育の授業 表4は,小学生時の体育の授業に関する項目である。S群では,自立的身心育 成,喜びの因子,K群では,情緒的身心育成,価値認識の因子と命名する。前者では,連動のもつ 快感情・感動を経験しながら,体力づくり,心づくり,動きづくり,鍛練により積極的・自主的に 取り組む姿勢と,生活習慣の確立を目ざしていると解釈できる。後者では,体育の教科としての価 値をみとめながらも,体育の狙いを明確にとらえきれず,身心の鍛練も強度不足であり,全体的に 中途半端な傾向と考えられる。

ロ 運動能力・体力・技能要因

表5は,運動能力・体力・技能に関する項目である。両群とも,かなりの項目に高い因子負荷量 を示し,一般的には,基礎的運動能力・体力・技能因子と名付けた。内容的には,S群が体育の授 業についていけないときがなかったに高い因子負荷量を示し,K群とことなる傾向を示した。また,

K群はグループ成員間の協同・競争,運動への集中,ルールの知識,我慢つよいなどの傾向を高く

(9)

示したのに反し,S群では,それらの項目に高い負荷量を示していない。したがって, S群では,

好きの要素の中に,協同・競争・集中・我慢,ルールなどが低い影響しかもっていないと言える。

ハ 健康状況の要因

健康状況については,器官系統に関する項目(20項目)とODに関する項目(10項目)から構成 した。表6は,それらの結果である。S群では, OD,気質・精神,疲労度因子, K群では,OD・

疲労度因子と名付けた。OD(起立性調節障害)症状の全てに両群とも高い負荷量を示し,特にS 群にK群より高い因子負荷量がみとめられた。また,両群間で「いつもいらいら」「くよくよ」に 差がみられ,S群に高い負荷量がみられた。

二 運動欲求・意思・動機など要因

表7はその結果である。両群ともに,運動に関する一般的活動・人間形成の因子と名付けた。S群で は,健康・体力の保持増進への運動欲求,気分転換,運動と勉強の両立などの項でK群より高く,

K群では,充分な睡眠,運動をしたい,休日の運動,承認,ベストをつくすなどの項目でS群より 高い負荷量がみとめられた。両群とも,運動仲間,指導者,クラブ,友人などの人間関係を核とし て人間形成をより高いレベルに引き上げる欲求がみられ,ライフスタィルの改善に役立てていこう とする意向がみられる。更に,体力・技能を高め余暇の再創造,その基盤としての運動・活動欲求 を満足させようとする意欲が感じられる。

これまで,4つの要因それぞれに第一因子を中心に命名と解釈をしてきた。ここで,貢献度をみ てみると,環境的要因の中で,運動学習の場については,S群15.46aK群15.513∫家庭環境24B80,

32.754,体育教師27.115,41.337,授業21.247,23.019,であり総じてK群の貢献度が高いと判 断できる。運動能力・体力・技能要因では,31.498,35.314とK群が高く,健康状況では,38,256 30.585とS群が高い。運動欲求・意思・動機などの要因では,30.647,27.709とS群が高い。運動 学習の場は他の要因・要素より低い貢献度を示し,S群の健康状況, K群の体育教師が高い貢献度 をみとめることができる。尚,S群では,欲求,運動能力・技能,健康状況の三つの要因で,高い 因子負荷量を示した項目で寄与率が高い,またK群では.運動能力・技能,体育教師,健康状況,

家庭環境の項目が高い寄与率をみとめることができる(寄与率は%表示)。

2.バリマックス回転後の好き群,嫌い群の各要因別特性

先の主因子法ができるだけ諸変量に共通な因子をとりだしていこうとする分析法に対し,バリマ ックス法は変量の間の異質性を前提とし,そして,できるだけはっきりといくつかのグループに分 けようとする方法である。したがってこの方法によって,好き群,嫌い群の異質性の特性を把握する。

因子の命名と解釈にあたっては,因子負荷量の目安を .40とし,各5因子を抽出した。

イ 環境的要因

(1)運動学習の場 表8が各項目と.40以上の負荷量を示した表である。S群では,第1因子か ら第V因子まで「学校の管理・経営的因子」 「マスメディア・違動用具利用の因子」 「危険場所・

事故と不安感の因子」「運動仲間の因子」 「運動に対する負の価値意識の因子」,K群では「運動 仲間の因子」 「運動価値意識の因子」 「学校の管理。経営的負の因子」 「運動環境(施設用具。自

(10)

然環境)の因子」「遊び場の人的・物的環境の因子」と名付けた。両群ともに,高い寄与率をもっ 因子は少なく,計算では10因子を抽出したが,いずれも1桁台の寄与率にとどまっている。したが

って,運動学習の場を高い寄与率で説明しうる項目の抽出と鮮明なグルーピングが充分に出来ない と判断される。しかし,運動学習の場としては,両群ともに,学校行事,部活動,学校長の運動,

スポーッへの理解・熱心さが高い因子負荷量をもっている。また,運動の仲間との協同,技能のよ い子,異性との仲間構成も重要な項目である。S群では,学校の管理・経営的因子に入っていた施 設・用具の項目がK群では,運動仲間との関係でとらえられていることが興味深い。マスメディア の利用はS群に高く,K群には低い,事故や怪我などに関する項目では両群に高い負荷量を示し,

S群が単独で不安感,事故への危機感をもつのに対し,K群では,運動仲間との関係の中にグルー ピングされている。運動学習の場としての人的・物的環境,運動・スポーッへの価値意識も両群と もきわめて高い因子負荷量をもち,好き嫌いに関係なく,運動学習を成立させる大きな要因になっ ていると思われる。

(2)家庭環境 表9の因子負荷量をもとに両群の第1因子から第V因子までを次のように名付け た。S群では,「父親の運動関心・理解・技能の因子」 「兄弟の運動能力の因子」 「社会・経済的 因子」 「母親の運動関心,技能・能力の因子」「家庭内での役割・しつけの因子」K群では「家族 の運動関心の因子」 「家族の運動・スポーツ・体力への理解の因子」 「社会・経済的因子」「親の 期待の因子」「父親の運動関心・技能の因子」。両群ともに第1因子が10%以上の寄与率を示した、

第H因子以下はK群の第H因子の15.105%を除いては8〜9%の寄与率である。S群では,父親の 運動に対する関心や理解,連動技能などに高い負荷量がみられ,ついで兄弟の運動能力の関連が高 い。母親の関心・技能は父親のそれに比較して,寄与率が少し低い。K群では,家庭の運動への関 心が,高い負荷量を示し,寄与率では,第H因子の家族の理解が高いパーセンテージをもっている。

社会・経済的条件は両群とも第IV因子で9%程度の寄与率をもつ。 S群では父親,兄弟,母親とい うように個々のキャラクターがより深く関連があり,それら個々の要素を結びつける条件には,家 庭内での役割,しつけが貢献しているように思われる。K群では,家族という生活単位での運動へ の関心,理解,期待などに高い寄与率をみせているのに対し,個々の親としての能力は,おもてに 出ないように思われる。表にはのせてないが,K群の第IV因子に「過保護の因子」がみられる。寄 与率は,7.42%である。

(3)体育の教師 表10に体育教師にかかわる項目と負荷量を示した。これによって第1因子から 第V因子を以下のように命名した。S群では「指導理念・能力の因子」 「思いやりの因子」「健康 と性格の因子」 「熱意と自己研修の因子」 「指導態度の因子」。K群では「指導理念と性格の因子」

「負の指導態度の因子」 「熱意の因子」 「思いやりの因子」 「性格の因子」。

S群の第1因子は「指導理念・能力の因子」であり,体育のたのしさ,自主性・自律性の育成,

生徒理解,評価のしかたなどに高い負荷量を示している。しかし,K群では,教師の理念・指導態 度が性格の項と同じグループにあることがS群とことなる。さらにK群の第1因子は,負の指導態 度の因子となり,この因子の寄与率が高く,嫌いにさせる大きいファクターであると思われる。こ の因子には,教師の目くばり,理解,接し方の平等,生徒を伸ばす工夫,楽しさの体験がきわめて 大切であることを含んでいる。教師の熱意や自己研修,性格(ユーモア,正直,明るい,節操),

健康,そして生徒に対する思いやりの心も教師としての基礎的条件となろう。

(4)体育の授業 表11は,体育の授業に関する項目の結果である。第V因子までを以下のように

(11)

命名した。S群では「自己形成の因子」「授業の評価の因子」「体育の価値と人間形成の因子」「仲 間の因子」「指導力の因子」,K群では「情緒的快の因子」「授業の評価の因子」「自己形成の因 子」「解緊と仲間の因子」「体育の価値の因子」。K群の「情緒的快の因子」で高い負荷量を示し た授業の後の快い興奮の項目は,この群にだけみられS群にはない。「評価の因子」では,S群が 授業の中心者が一方に偏り,喜びを味わえる一部の児童,自己中心の利己的行動を中味に含んでい るのに対し,K群では,仲間の協同,親密でない仲間,むきだしの利己,命令に従う人を作るなど グループ構成の要素に中心がおかれていることに違いがみられる。したがって仲間の因子について も,S群が,助け合い,協力の項を含んでいること, K群で心や身体の解緊を含んでいることに違 いがみられる。

ロ 運動能力・体力・技能要因

表12は運動能力・体力・技能要因についての結果である。第1因子から第V因子までを以下のよ うに解釈し命名した。S群では,第1因子から「運動能力・体力・技能の因子」 「遊びの因子(場 所,工夫,保持)」「負のフェアプレイ・楽しさの因子」 「負の知的因子(知識,作戦)」「仲間との 運動のたのしさの因子」。K群では「運動能力・体力・技能の因子」「運動への集中の因子」 「仲 間と協同の因子」「負の遊びの因子(場所・工夫)」 「知的因子(知識・行動)」。

両群ともに第1因子に高い寄与率がみられ,運動能力・体力・技能を含む項目が多い。K群では 素早い動作,相手に合わせる行動に「よい」負荷量を示し,S群では,他人に負けない,授業につい ていけるなどの項目に「よい」負荷量を示していることに違いがみられる。遊びの因子の三項目は 両群ともに高い負荷量をもっているがK群でマイナスの方向,またK群で「知的な因子」がプラスの

方向を指しているのにS群では負の方向をもっている点が異なっている。      ρ

ハ 健康状況の要因

表13は健康状況の要因に関する項目の結果である。第1因子から第V因子までを以下のように名 付けた。S群では「起立性調節障害(大症状)の因子」 「運動障害の因子」「全身疲労・疲労の因 子」「解釈不可能」「気質・精神の因子」。K群では「全身症状,体力の因子」「怪我・全身症状 の因子」「身体の健康の因子」「起立性調節障害(大症状)の因子」「肥満,気質・精神の因子」。

両群ともに,全身症状に関連する項目に因子負荷量が高く,疲労,気質・精神の項目も同様に高 い。しかし,起立性調節障害については,S群は,肯定的に, K群では,マイナスを示している。

即ち,K群では,立ちくらみ,気分悪るい(立っているとき,入浴),どうき息切れとの関連が,

余りみられないと考えられる。S群でのふとりすぎは,家族の健康や身体のハンディキャップと同 グループに,そして,これは運動をするための障害になる要因と解釈できる。K群では,肥満が,気 分いらいら,どうき息切れがするなどと同じ因子を構成し,小学生の健康の基本的課題12)と同一視 されている。両群とも全身症状がいろいろな器管系統の症状と関連し,健康の大きい要因を形成し ていることは今後の健康を考える上で重要な課題といえる。また,怪我,身体的ハンディキャッズ 家族の健康,体力の不足などもいろいろな要素と関連が深く,運動ができるか,できないかの大き な条件になりそうである。

(12)

表8 「運動学習の場」の5因子の因子負荷量

〜      因  子 好  き  群 嫌  い  群

項  目 1 V 1 π V

  運動やスポーツをすることは,人間が生きていく1  上で,大きな意義があると思った。

.822 .892

2発総㌫美t纏騰誇鵬誓庭∫帆 .803 .922

.527 .743

入れていた。

4 学校では,運動部活動が盛んに行われていた。 .739

.441 れた。

6 学校長は,運動やスポーツに対して熱心であった。 .823 一.570

・糠!繋鑛饗緒ポーツをしてし ると .789

8 学校には,固定遊具施設が豊富にあった。

9 あなたには,遊び友達がたくさんいた。       幽 .627

  あなたは,仲の良いグループのリーダー的存在だ10  った。

.675

11離諜:勇雛繋なかった時でも・馬

12 あなたは,友達に仲間外れにされたことがない。

13 あなたが困っている時など,友達が助けてくれた。 .306

.550

  遊び仲間の中に,運動やスポーツの上手にできる15  子がいた。

.608 .466 .621

  同性の子ばかりでなく,異性の子とも遊ぶことが16  あった。

.507 .631

17 家の中に,十分に遊べるスペースがあった。 .762

  家の近くに,公園や子供の広場・遊園地などがあ18  った。

.896

  家の周りには,運動やスポーツをするのに適した19  場所があった。

.876

2・蔦轡僻饗認欄驚皆こ髪rボ→レ .436

.632

22梵空繁誘繋翻犠総サッカ  .658

23轟㌶徹凝手観審襯1工一 .726

24離膿霧臆ち轡や体力の保持増進のた .443

25 自分から進んで,学習塾や習いごとに通っていた。 .620

  学校や家の人に危険だと指定された場所で遊ん26  だ事があった。

.400 .491 .476

27離鶏講嬰蠣響スポーツカ斗思うよう .430 .769

28灘繋鰐幾騰難その運動に対 .613

  あなたの家ではペット(犬・猫・鳥等)を飼って29  いた。

30 あなたの近所の,自然環境が変わった。 .459 .381

寄 与 率(瑚 7ユ6 5.03 3.94 4.27 6.94 9.68 9.04 7.22 7.28 8.43

空欄は.400未満

(13)

表9 「家庭環境」の5因子の因子負荷量

因  子 好  き  群 嫌  い  群

項  目 1 H V 1 V

1 家族は,近所付き合いが良かった。 .6579 .8722

2 当時の住居は,居心地が良かった。 .4052 .7815

3 経済状態はよかった。 .7765 .6937

4 他の兄弟は,運動神経が割合良かった。 .8558 .6160

5 親からの期待が大きかった。 .6929

6 親は,あなたに対して過保護ではなかった。

・藝1糟なたが醐やスポーツをするこ ん .5310

8瓢垂馨㌶慧た.と百じ ・・を切}こ .5537

9 兄弟とよく比較された。

10 親は,色々運動やスポーツについて教えてくれた。 .5627 .7052

11親と,運動やスポーツについてよく話をした。 .4938

12響纏饗聞縦諮成功や失敗した言 .7979

13 両親は,仲が良かった。 .6536

14 親は,あなたのことを良く理解してくれた。 .7279

15 家族でスポーツ放送を聴視することがあった。

16だ襲轡の行事(祭 運云)に鋤゜する

17秀.で運やスポーツをして覧しんだことカ .4993 .8179

18響窺 やスポーツにつして強噛心を持っ .5024 .4889

19婁縷二運動やスポーッにっいて強し働を持っ       

.5985 .6722

20 父親は,運動やスポーツが得意な方である。 .8823

21母親は,運動やスポーツが得意な方である。 .8282 .4766 22 兄弟は,運動やスポーツが得意な方である。 B538

23 父親は,運動やろポーツをしていた。 .6054

24 母親は,運動やスポーツをしていた。 .8231

25 兄弟は,運動やスポーツをしていた。 .8288 4097

26羅艦麓騨がちな人や寝込んでし る人は・

27 家では,しつけに関して厳しかった。 .6206

28鱗掩禦運動やスポーツに関する楽しい

29 家では,あなたの仕事分担が決まっていた。 .8299 .5611

3・翫礫譲誌奮患馨鰭康や体力増 .4449 .8127

寄 与 率 (% 11.29 8.77 993 8β70 5.25 10n5 15.10 9.00 527 5.44 空欄は .400未満

参照

関連したドキュメント

を表す項目に負荷が高かったため,第6因子は

又,何時になっても健康・体力は,白から獲得する以外に方法は無い.その必要性宏自覚すると共に,自発的

15 の調査項目に対して探索的因子分析を実施した結果 5 つの因子が抽出された。第 1 因 子は、 「近所つきあい」 「地域活動」 「趣味活動」

第1因子は,健康状態を表す5項目に比較的 高い負荷量を示していることから体調因子と解

上記のように、中学校と高等学校では体力を 2 つ

AN 女子群とやせ傾向群の食行動関連4因子を比較 すると, やせ願望 因子が AN 女子群で有意に高値 であった(p <0.01, 図2 )。やせ傾向群と健常群の 比較では,

グループエクササイズと健康との関連,2)グループエ

(イ) 健康生成理論とは、その人の健康を左右する要因(健康要因:サルタリーファクター⇔リスク