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武庫川女子大紀婆(人文・社会科学)生涯スポーツとしての中高年者の国際競技会について
2
塩 満 勝 麿
(武庫川女子大学文学部教育学科体育専攻)An I
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近年我国における平均寿命の延びは蒸しいものがあり,t
笠界的にみても男女ともに最長寿国であると統計的に も算出されている.長寿で、ある毒事は,人類が智惑を出し合って追い求める共通の綴いであろう.世界一の寿命を 示すようになると,単なる長寿の年数のみならず,如何に充実しているかその内容も間われるところである.病 弱不健康では,寿命の長さが苦痛の長さともなりかねない.寿命の長さと,それが健康で充実している惑は,人 生において何にも代え難い宰せな事であろう.中潟年者にとって体力の充実は,心身の健全を支える基本的な条 件である. 又,何時になっても健康・体力は,白から獲得する以外に方法は無い.その必要性宏自覚すると共に,自発的 に健康・体力を獲得する手段を身につける事も大切である.これらの一助として,一般人を対象とした市民健康 講座や各種のスポーツ行事が実施される様になってきた.スボ…ツの価値として,芳人の記録・勝負・技術の追 求のみならず,健康・体力を獲得する手段として広く認識される様になり,特に中高年者の自覚は目覚まLいも のがある.若い人しか実施しなかったスポーツに,中高年者が積極的に参加するようになってきた.身体に非常・ に苛賢告と思、われるマラソンでさえ,体力的には低下している中高年者いや女性でさえ喜々として挑戦している. その様な目的のーっとして,我留で中高年三者の陸上競技大会が公式に実施されだして10年を経過した.国内 の組織も整備されて,マスターズの呼称のもと毎年各地で全呂本選手権大会を開催するまでに発展している.海 外ではベテランズ大会の名称、で,アジア大会・世界大会と鼠務的にも援感をみせている.1
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年7月アメリカ ユージン市オレゴン大学で開催された第8濁世界ベテランズ陸上競技選手権大会について,参加の実態について 調査研究して現状を明確にしてみたい.研究調査の内替
調査対象-…第8回世界ベテランズ楼上競技選手権大会 調査期日一… 1989 年 7 月 27 日 ~8 月 6 13 調査場所……アメリカ合衆国オレゴン州ユージン市オレゴン大学 競技要項……女子35歳以上・男子 40歳以上の者が 5歳きざみで分れて競技する. 女子は 35~39 歳の者が W35 として競技する. 男子は 40~44 歳の者が M40 として競技する. 共通種目…---100m, 200m, 400m, 800m, 1500m, 5000m, 10000m, 400mR, 1600mR, 80m H , 1∞
m H , 3∞
m H, 400mH, 2Km降筈物, lOKmロードレース, lOKmグロスカント リー, 5Km競歩,マラソン,棒高跳 (PV),走高跳 (HJ), lを綴跳(LJ),三段跳(TJ),砲丸投 (SP) ,円盤投 (DT),捻投(JT),ハンマ…投 (HT) 男子種目…・・・110m H , 3Km障害物, 20Kmロード競歩, 10種競技 (DECA) 女子種目…・・10Kmロード競歩 7種競技 (HEPT) 1.参加閣と密別競技参加者 Algeria Argentina Austra1ia Austria Belgium Botswana Brazil Bulgaria Ganada Chile Colombia Cyprus Czechoslovokia Denmark Finland France Great Britain Ghana Greece Guyana Holland Hungary Indonesia India Ireland IceJand Italy Israel Jamaica結果と考察
Table 1. Participating Countries T Mw
T 恥f Japan 76 66 7 5 2 Kenya 3 3 371 262 109 Korea 4 3 18 13 5 Lebanon 25 18 7 Malaysia 6 6 2 2 Mexico 46 41 29 22 7 Norway 82 59 3 3 New Zealand 133 103 206 148 58 Peru 10 10 22 13 9 Philippines 36 9 37 23 14 Poland 13 10 Portugal 19 19 24 19 5 Puerto Rico 12 12 24 21 3 Singapore 9 7 116 101 15 Soviet Union 6 4 79 53 26 Spain 19 19 257 193 64 Sri Lank且 21 13 3 2 Switzerland 56 45 16 15 Sweden 95 76 7 7 Taiwan 32 27 14 9 5 Trinidad&Tobago 9 4 42 28 14 Turkey 5 2 14 7 7 Uruguay 3 3 147 107 40 United States 2288 1745 32 27 5 Venezuela 2 2 2 West Germany 342 237 73 68 5 Yugoslavia 10 7 2 2 Zambia 16 16 2 -W 10 q d 1 d n u 今 ゐ 今 3 27 3 2 2 o o -A y q d q d 今 3 1 1 -M'icJ 司 3 8 抽 T A U q d s i生涯スポーツとしての中高年者の国際競技会について この大会には,各自の健康-体力の維持機進といった事を最大の目的にして競技に勤しむのであるが,若人の 祭典オリンピック大会と違って,この種の大会が発足してまだ日が浅い. 1975年にカナダのト口ントで第1@]
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伎界大会が潟かれているのである.以後2年に1度開催されて,表1の如く本大会で8間関 57ヶ国4,900人の 参加である.その普及ぶりは凄まじいものがある. 大会に参加するための費用は自己負担であるので,世界各国の競技者にとって旅費・経費の負担は大きいもの であろう.又大会の規模も大きくなったので11日間の長期でもあるので,参加者にとっては時間の都合も問題 であろう.付随する問題も含めてこの績の大会に参加する者は,負担以上の倣債を見出しているものであろう. 現代社会の風潮であろうが,人間としての生き甲斐は産業に従事して生産を追い続ける豪から,少し余裕がもて る様になると自分自身に燥が向けられるようになる.人間性の泊復に気付きだすものであろう.人間が本来もっ ている行動体力を,生活していく上での必要条件として最大限に追求しておきたいと願う.又その過程において 人と人との交わりが生まれるので,現代の発達した社会で、は獲得しにくい人間関係を築く事ができる.お互いに 恩約を共通するだけに,その関係はより深いものを求める事ができる.大会の参加者はこの様な事情に目覚め意 識のもてる状態で負担を補なってあまりある価値を見出している人身である. 参加者の多少を見る率:によって,先進毘後進国の一端を見る惑ができると思われる.自国の開催で米国の参加 者が最も多いのは当然として,米国に近い関程種々な負担が少なくなるので参加しやすく,遠くなる程負扱も大 きくなるので参加しにくくなるであろう.参加者の多い国順として男女合計でみると米医・オーストラリア・西 独・英関・カナダ・インド・ニュージランド・フィンランド・スェーデン・ノノレウェイの国々である. 11番震 にイム・続いてB本の12番目・更にイタリヤとなっている.男女別にみても上位5番までは肉じ閣である.これ らの国々をみると,世界的に経済力をもった先進国と言われるところが多い. アジア地域でも同穫のアジアベテランズ大会が関かれているが,それへの参加状況からみると少々意外である. インドはアジア大会へは4番目で少ないI)のであるが,世界大会へはアジア地区から最も多い参加を示してい る.何か目標の違いがあるのか知りたt.、ところである.アジア大会も始まって肢が浅いのであるが,参加鼠・参 加者を穏やして充実した内容になって欲しいと思うので地域大会も世界大会と同じ様に目を向けて欲しいもので ある.女子だけでみるとフィリピンが8位となっていて,アジア地域ではインドに続いて 2番院でアジア大会で の参加状況と比べたら非常に多い.前年の台湾でのアジア大会に例をとると開催国が最も多くて,続いて日本・ インドネシア・インドとなっているI)台湾もこの種の大会を環解する人が多くなっている様である.日本も 中高年者の健康・体力といった問題に尽覚めているので12番目の参加者を示している.尚アジア地区ではイやン ドに続いて2番目である. 男女の割合でみると,参加者のうち男子が85.6070,女子が14. 4%である.男性にとっては職場を長期間留 守にする事や金銭的負怨等の問題もあるが,健康を獲得するために投資するといった考え方が強い.そのため有 給休暇を利用するなど殿場の理解を得ているようである.女性の場合は,家事・育児等でそF
を離しにくいのが現 状で男性よりも外に出にくいものであ忌ぅ.夫婦問じ趣味を持てて,一緒に世界大会に参加するとなったら理想 であろう.競技と合せて外溜旅行・観光と見聞も広まり充実した行事になるであろう. 2. 年齢別競技参加者 男女で参加年齢の条件が違うので,参加の状況が少々違っている様である.男子では参加の最も若い年代 M40の参加が最も多い.もしも参加年齢の条件が下れば, 30代も結構多いのではないかと恩わせる様子である. この事は,競技において最も活躍する20歳代で終って全て離れるのではなく,その後健康等のために何らかの 形でスポーツを継続しているので, M40が最も多くなったのではないかと怒われる.家庭での経済的負担を考 えると 40・45歳代と子供の養育に最も金銭の入用な時郊ではあるが,スポーツ活動を中断する芸評もなく実施して 健康を獲得したいといった考え方も強いものと想、われる.スポーツが若い年代の選手権のみに終らずに,続いて 生涯スポーツとして引き継がれるなら理怨約な形であろう.その様な目的を持たせるためにも,大会といった鼠 標が設定されれば,スポーツ活動は継続されやすい. 尚日本においては,最近年齢を下げて男子30議代の競技も設けられる様になった.若年の時から中断なく次 の中高年者の大会に筒擦が設定できる様に配慮されつつあり,文字通り生涯スポーツとしての意義を深めつつある. M40の突出した参加率から,年齢を追って段階的に減少している. M80でも 1.4%で人数は少なくなるが,Age 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 Table 2. Perticipants classified by age T M 198 1102 847 911 676 843 644 598 489 490 390 357 282 207 172 122 100 57 51 15 15 5 5 2 2 4907 3673
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198 255 235 199 109 100 75 35 22 6 1234 しかし競技の前に外国への長旅を考えたら感心してしまう.最潟齢はM95であるが,この様な高齢で自分の身 の回りの事は自分で出来るなど,人間生きている限り最高の芸評せかも知れない.そして世界大会の場で競技でき るなど全世界にこの様な幸せを満喫できる人は数少ないだろうと羨ましくも思える存在である.s
;tから期間中 の最低必要緩繁で507j円であるが,各閣から多額の費用の負担を考えると,おそらく理解につつまれた家族の 一員であるはずで,潟齢者単独でなく付添いも考えられる状況であるから,自身の体力精進に加えて家族の精神 的援幼にも窓まれた人々であろう. 85歳以上の高齢の参加者は22名であるが,内訳は米関9人,西独・オーストラリア・台湾・インド各2人, 日本・カナダ・ハンガリー・フィンランド・メキシコ各l名である.このやのカナダのM85の参加者は,最も 苛置告と思われるマラソンに挑まれている.その意気込みには脱繍するばかりである. 女子は男子と逢って,最も若い年代が最も多い参加者を示すとはなっていない.次のW40が最も多くて20. 70/0を点めている.続いてW45・W50となってからW35に返って,後年齢を追って段階的に減少していくので ある. W35では家事-育児等で,大会のために長期間家を空けられない等の待客が大きいと怒われる.主婦と してのW40は少しずつ育児より手が離れる事を考えても,子供は学齢期であり大会参加やトレーユングのため に簡単に長期間家を受ける事がむつをかしい.それらの事情をもっている年代の参加者が最も多いのは,体力号事の 問題もあろう.家事・育児から手が離れて,時間的経済的にも余裕がある50歳代になって参加すると考えるよ り,若い時よりできるだけ継続する.育児等で中断してもできるだけ早く再開するなどの意図が汲み取れるので, 良い傾向にあると思われる. 女性の最高齢者はW80の6人である.日本と比べて考えると日本女性の寿命は現在81.3歳である.男子に 比べて一般的に女性の方が対外的に出て活躍する機会は減少するのであるが,この様な高齢で世界大会に出かけ て行って,自分の体力に挑まれる姿には敬服するものがある.この中には5000m及び5Km競歩に挑まれる人 もいて,体力的に苛酷であろうがその窓欲には頭が下るばかりである.尚75歳以上の高齢の参加者が28名であ る.内訳は米包12名,西独4名,カナダ3名,コロンビア・フィンランド各2名,日本・オーストラリア・仏 .ニュージランド・台湾各1名となっている.3
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競技種自活JI参加者 中高年者の陸上競技に関連するものとして,各地で一般市民対象の健康マラソンと銘打ったロードレ…ス等が 数多く実施されつつある.日本国内では,ジョギング愛好者は約600万人程と言われている.その内容は,自主主 を中心にその周辺を 20~30 分程度走るジョギングから, 5lan' 10凶といった一定距離のロードレースに出場し て自分の体力度合・実力・競技力の把援をし,更にエスカレートしてフノレマラソンに挑戦して完走・自己記録の生涯スポーツとしての中高年者の国際競技会について Event Age Participant(Man) 33 T 543 565 521 511 533 723 485 209 209 209 246 246 158 158 811 636 278 259 627 170 206 340 213 268 293 255 163 198 95 90 2 う -t A ぺ ' ' M お 一 8 7 5 6 4 3 3 A V
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J 弓 ' A U r O 勾 J 勾 J a 勾 ,, ぅ “ ζ J 今 , , “ ζ J A 柚 1 句 、 w 今 ム 4 3 個 、 J 0 0 0 6 n u n Y 0 6 r o 勺 F 2 4 ・ 3 3 3 4 1 3 Q ノ バ M 1 今 右 ゥ “ ︽ J d m T A 件 咽 EAP 、 J 今、“ぺ 3 1 d 1 d a 斗 -A 1 u 3 16 9 14 11 26 18 21 24 確認・記録の向上を願うといった傾向が強くなっている.日本全留に渡って種々なレ…スを羅列してみると 年間を過して約 6∞程あると嘗われて,今でも i脅え続ける傾向にあると言える.世界的にもその様なレースを散 見する事が報道を通して良く接する様になった.これ等の催しも,この種の大会参加の温床になると思われる. 従って中高年者の競技会では長中距離種目の参加者が多いと予想される.用器具を使用する種目は実施しにくい ので,参加者も減少するであろうと予想される. l万m '五千m . 10Kmグロスカントリー 100m, 200註},マラソ、ノ, 400 m, 1500 m, 800 mの!煩に参 加者が多い.中高年者にとって体力低下といった事は加齢と共に進むのである.その様な状態、で競技を考えたら, 負荷が軽くて適当な時間運動が実施できる事を考えたら,持久走に関する種目は合理的2)))である.海外の主要 マラソン大会には,必ずと言って良い程…般参加者が大勢参加している.日本での主要マラソン大会では一般市 民は参加できないので,海外での盛況ぶりに繁かされる事がある.長距離・マラソンの苛酷な条件を考えるとこ の参加状況は驚きである.日常のトレ…ニングを考えると,場所が限定されず比較的自由に設定で、きるのも長所 である. 続いて短距離走の種目に参加者が多い.用器具を必要としない点は実施され易いであろう 練潔場としてグラ ウンドが求められるが,広場などに移す事も可能であるのも実施され易い点である.地域の運動会等において, F JEvent Age Participant (Woman) 41 バ 凶 1 今 ん S E A ハU 今 ム 今 , ん 今 , ん 内 , , M T 255 224 207 197 194 235 145 67 67 44 44 17 287 193 195 167 146 3 78 130 60 169 159 136 54 40 ' i 今 3 4 4 2 3 ︽ J 0 0 ぷ U 5 今 ん d ι マ 今 3 3 ・ a 70 11 q d 勺 , 内 3 ぷ U 勺 , 5 K U 今 3 今,,“。。 ー
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し H乱 し ? s a i H 礼 町 2 4 リレーとして短距離迭は代表的種目になるのでその点、の関連性も考えられる. 投機緩自が続いているが,練習場は限定されるし用器具の必婆伎を考えると実施するのは題難になってくるで あろう.侭し年齢と共に震f設が軽減されているので,健康安全に留意されている点は合理的である.銚緩緩臼も 練習場が限定され,用器具が負担になると実施されにくい.体力低下に加えて体護増加があったら,脚・肢の負 担は相当なものになるので実施しにくい菌がある 4.成 緩 参加者数の多さから,地元アメリカの成綴が良いのは予想されるところである.地域的に見るとアメザカ・欽 チ1'1 オセアニア・北飲の成綴が良かった.表lの参加人数とも深く関係している.女子だけでみると西独が米国 を抑えて最も良い.参加者数からみたらその成綴は傑出している.成績と参加人数を関連づけるとオーストラリ ア・英閣も素晴らしい成綴である. 若人の祭典オリンピッグ大会と違って,その倒的が多様化している.人間の日常生活における生産活動から, 余裕が生れて人間性を回復・助長する様な活動に目覚めるなどの度合によって,参加者数が大きく変動している. 現在で、はそれに成綴が影響されているのが実橋である. 5.運営上の問題 全般的にみて,男女間じ条件で全種目実施している.特に女子にとっては,現役の競技者でも正式には実施さ 6 -5生渡スポーツとしての中高年表の国際競技会について RESULTS United States West Germany Australia Great Britain Finland New Zealand Canada France Norway Sweden Belgium Switzerland lndia Japan Poland Mexico Taiwan Yugoslavia Chile Hungary Czechoslovakia Holland Portugal Venezuela Austria Italy lreland Colombia Kenya Soviet Union Brazil Denmark Israel Bulgaria Malaysia Trinidad&Tobago Greece Guyana Puertorico Turkey
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