January 1968 The Journal of Geobotany Vol. XVI. Nol.
故松村義敏 ・ 吉川純幹両先生を悼む
本会々員松村義敏先生は昨年
7月21日午後
1時
45分, 古川純幹先生は
12月
28日午前
6時 20分御なくなりになられました。今はもう御両先生の御温顔を拝することが出来ません。
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北陸 の 植 物 第16 巻 第
1号昭和43年
1月 真!と惜しんでも惜しみ切れないものがございます。
故松村義敏先生は人も知るた植物趣味、を編集発行されて来 られた方で, との雑誌は既
’1C創刊以来35年100号を乙す長い間続けられました。乙れは仲々, なみなみならぬ御努力 であったことが想像できまして,常々私どもは敬服して居りました。私は御生前二度御自 にか』って居ります。最初は昭和16, 17年と思いますの 私は横浜の中学校1C通って居りま したので, 先生が関東学院中学部で教鞭を取って居られた頃と思います今 その時の印象は 良い先生という感じでありましたが, 将来何かやってやろうという隠志がみなぎって居ら れるように子供ながら感じました。二度目は数年前御旅行の途中, 金沢l乙御立寄下さいま して,私の勤務する教室に御見えになられました時で,各方面に御活躍なされた先生の御見 識が会話の中に感じられ短時間ながら楽しく過させていたYきました事が思い出されます巧
故吉川純幹先生は御周知の通り, 晩年はスゲ属植物の研究に全力をあげて取り組まれま した
今その成果は本会で出版したた日本スゲ
、属組物図譜ミ三巻(第
l巻1957, 第2 巻1958, 第3巻1960)となり公刊されました今 との図譜を手lとされました方々はすべて, 良い本を 出して下さったとよろこんで下さいましたので, ζの出版を御世話いたしました私共も鼻 を高く致した次第です。先生は大正の終りから昭和14年3月まで石川県立輪島高等女学校
ありし日の故吉川|純幹先生
に勤務されておりましたが, ζの頃は竹笹の 仲間l乙大変熱をあげられた御様子で, 故京都 大学教授小泉源ー先生(C標本を送られて居り ましたう それにもとづき発表された新種にフ ゲシザサ
Sasaル
geshiensisKornz., クテガ、
ワザサ
Sasa heterotricha Kornz., コウノス ザサ
Sasa notoρ
eninsulae Kornz.,ノトチマキザサ
Sasa yoshikawa加Kornz.等があり ます。乙のように先生は自分のわからぬもの はどうしてもうやむやに済ますというζとの 出来 ない御性格でした。従っていわゆる難解 の植物群の研究に自 ら好んで突進して行かれ
’たようです。 とのあたりにも先生の偉れた
一面がうかがわれますの 私は先年, 先生が旧輪 島高等女学校(現在県立輪島高等学校)?と残 されました標本をすべて金沢大学理学部の標 本庫lと移管してもらいました。これらの標本は永久に多くの後進の者たちの研究に便を与 るととと深く信じます。(里見信生)
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