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子宮肉腫疑い症例に対する手術療法の決定を目的とした複数の予測因子を用いた子宮肉腫術前診断スコア(PREoperative Sarcoma Score: PRESS)の有用性に関する検討

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Academic year: 2021

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長井 智則 審査結果の要旨

論文審査の結果の要旨

審査委員会は2015 年 4 月 27 日(19:00-20:20)に行った。 提出論文は

Novel uterine sarcoma preoperative diagnosis score predicts the need for surgery in patients presenting with a uterine mass

SpringerPlus 誌 3 巻 678 号、2014 年 11 月 18 日電子版掲載済みである。

申請者から、準備の段階で論文内容に不都合が見つかった。掲載論文は今後修正する予定であ り、今回修正したものを紹介するのでこれで審査頂きたい、との申し出があった。

申請論文は、子宮肉腫を子宮の良性腫瘍(主に子宮筋腫)と判別して、子宮摘出手術の適用をよ り適切にすることを目的とする。

腫瘤の急速な増大などの臨床症状、超音波検査所見、RI 値(resistance index)、MRI 所見、 血清LDH、cancer antigen 125(CA125)などの血液所見、子宮内膜細胞診所見など、診断に有用 と考えられる指標の中から有効な指標を選択して、これを使った判別方法を提案しようとするも のである。

肉腫を疑って手術を行った63 例(肉腫群:15 例、良性腫瘍群:48 例)を利用した。

多くの指標について、両群間での差を確認し、有意差のあった指標を説明変数として用いた多 変量解析(logistic regression analysis)を行い、有意として残った変数(指標)を採用してその係 数を重みとした合計スコアー(PRESS:PREoperative Sarcoma Score)を考案し、これのカット オフポイントを設定して両者の判別方法を提案した。

当初学位申請論文として提出された論文には次の誤りがあった。

1.良性例で血清 LDH が陽性である者が 1 例もないにもかかわらず、これを説明変数の1つとした logistic regression analysis をソフトウエア(JMP version 10)を用いて行ったところ、これが 最尤法によって推定値を求めるソフトウエアであるために収束せず、誤った推定値を示した。し かし、これを採用したため(Table3 下半)、適切な変数選択ができず、また選択した変数の重み づけを適切(論理的)にすることができなかった。

2.またこの際考案した PRESS 値を用いた ROC 図(Figure 1 C)が誤って描かれたためカットオ フ値の決定手順の説明が筋の通らないものとなった。

(2)

長井 智則 審査結果の要旨 申請者の研究紹介に対して、審査委員から次の質問、意見が述べられた。 1.対象とした 63 例は、肉腫が疑われた症例ということであるが、「疑う」根拠、対象例の選択基準 が明確にされていない。これが適切であるという根拠も不明である。結果として疑われた例の中 の良性者の割合は、日常診療から得られる印象よりも多いと感じられる。 2.腫瘤の急速な増大は閉経前後で意味が異なる。閉経前後についての配慮が必要である。 3.腫瘤の急速な増大と表現すべきところ筋腫の急速な増大と表現されている点、細かい点である が問題である。 4.結果的に肉腫例が 15 例しか得られていない。これが少ないことが目的の達成を困難にしている。 5.偽陰性となった 3 例について、偽陰性になった理由を(high grade, low grade abnormality な ど)細かな病理組織所見を配慮して考察することが望まれる。 6.子宮内膜細胞診で classⅢ以上を陽性と判定することにしているが、classⅢは通常疑陽性とする ので、異常として考えるのが良いとするのは疑問である。対象者の中に classⅣ、classⅤとなる 者がなかったから classⅢ以上を陽性とした、という方法には問題がある。また、classⅣ、class Ⅴがいないにもかかわらず、細胞診classⅢ以上を細胞診所見陽性と判定をしたことで意味のある 結果が得られたことに疑問を感じる。 7.Needle biopsy が 1 つの判定手段であると考えられるがこれについて言及しないのは疑問である。 申請者は、これらの問題点について適切に考察し、意見を述べた。本研究は検討対象とした指 標が目新しいものでなく、提案されたPRESS に採用された判定指標も年齢、血清 LDH 値、子宮 内膜細胞診所見といった月並みなものであり、新しいインディケーターを示したとするには不足 があると考えられた。臨床的に意義の高い目的を目指して行われた努力が評価できる内容であっ た。 申請者からは既に掲載されてしまっている論文を修正することが提案されている。編集者から 十分な修正が認められないことも考えられるが、著者として具体的な変更内容を明示した letter to editor を書き、掲載されればもとの論文と併せて誤りが修正された1つの論文と考えることが できる。審査委員会で示された内容に沿った論文が提出されるのを待って改めて委員会としての 判定をすることとして、それまで継続審査を行うこととした。 2015 年 9 月 17 日申請者から新たな論文が提出された。

Highly improved accuracy of the revised PREoperative sarcoma score (rPRESS) in the decision of performing surgery for patients presenting with a uterine mass

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参照

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